東北経済産業局 平成 23 年度次世代ものづくり基盤加工技術調査事業 次世代ものづくり基盤加工技術調査 加工データ集 協力機関名青森県産業技術センター八戸地域研究所 ( 地独 ) 岩手県工業技術センター宮城県産業技術総合センター秋田県産業技術センター山形県工業技術センター福島県ハイテクプラザ東北大学
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- そう いんそん
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1 東北経済産業局 平成 23 年度次世代ものづくり基盤加工技術調査事業 次世代ものづくり基盤加工技術調査 加工データ集 協力機関名青森県産業技術センター八戸地域研究所 ( 地独 ) 岩手県工業技術センター宮城県産業技術総合センター秋田県産業技術センター山形県工業技術センター福島県ハイテクプラザ東北大学大学院工学研究科 ( 独 ) 産業技術総合研究所東北センター 東北経済産業局 委託先 : 財団法人青葉工学振興会
2 はじめに 東日本大震災で被災されました企業の皆様には 心よりお見舞い申し上げます 東北経済産業局は 震災以来 被災地域の復興 復旧に全力で取り組んでおり 引き続き企業の皆様や学官との連携を密にしつつ産業の復興に努めてまいりたいと存じます さて 最近の経済状況は 一部に持ち直しの兆しはあるものの 震災の影響により依然として厳しい状況にあり また 長期の円高及び欧州政府債務危機による先行き不透明等により 我が国景気が下押しされるリスクがあります このような中 地域経済の活性化を図る上で国際競争力を有する地域産業の創出が大きな課題となっており 特に今回調査対象にしているものづくりにおける精密加工技術は 我が国製造業が国内外で競い合える高品質化 高付加価値化の有効な手段であり 当該技術のさらなる高度化を目指すことは喫緊の課題となっています 精密加工技術は 半導体 精密機械 自動車 航空機 医療 電気 通信 光等 身近な分野から専門的な工業製品まで 多岐にわたって関係しております 他方 素材の種類 工具材種 機械の剛性 計測技術 加工方法 条件等によって その加工品質が大きく左右されますが 特にサポーティングインダストリーを担う中小企業が新たな技術開発や習得するに際し 加工方法 条件等の決定と加工品質向上の両立において多大な時間を要しているのが実情です このため 産業技術連携推進会議東北地域部会における公設研の連携を基に 東北経済産業局 東北 6 県公設研及び産総研東北センターが共同で 次世代における ( 新素材等の精密切削加工 研削加工を主とした ) ものづくり基盤的な加工記録を先駆的に探索し そのデータベース化を図り 中小企業の加工技術の高度化や新製品開発を支援するため 本調査を実施しました 関係各位におかれましては 是非 本報告書をご活用され 技術のさらなる高度化や新製品開発に取り組んで頂ければ幸甚です なお 本報告書の作成にあたり 調査主体となった財団法人青葉工学振興会 技術面でご指導賜りました東北大学大学院工学研究科厨川常元教授及び全体のコーディネートを頂きました産業技術総合研究所東北サテライト森由喜男氏に謝意を申し上げます 東北経済産業局長地域経済部長寺家克昌 - 1 -
3 目 次 1. 調査の目的 内容 3 2. 次世代ものづくり基盤加工技術調査の概要 6~11 3.( 調査結果 ) 次世代ものづくりのための高効率な切削加工技術 12~16 ( 青森県産業技術センター八戸地域研究所 ) 生体材料の微細切削加工 17~22 (( 地独 ) 岩手県工業技術センター ) 高効率な切削 研削加工技術 & 超精密研削加工技術 23~40 ( 宮城県産業技術総合センター ) 次世代ものづくりのための複合材料 (CFRP) の切削加工技術 41~55 ( 秋田県産業技術センター ) 次世代ものづくりのための脆性材高品位研削加工技術 56~66 ( 山形県工業技術センター ) 難削材の切削加工技術 67~78 ( 福島県ハイテクプラザ ) - 2 -
4 1. 調査目的 内容 今後の自動車産業及び半導体産業では 次世代のものづくりにおける新材料等の採 用が活発化されることが予想される 例えば 複合材料の採用による軽量化 耐熱 向上を目指したセラミックスパワー半導体など 東北地域では一般化されていない 材料である 上記の産業の東北地域での発展に伴い 地域のサポーティングインダストリーを担 う企業 ( 以下 地域サポイン企業 という ) には従来では経験のない材料に係 る加工依頼が発生することが予想される 一方 加工条件の探索には 各企業が個々に事例を収集し 試行錯誤を経て条件を 決定しており 膨大な手間と時間を要している 地域サポイン企業では事例収集にあたり 論文や技術報告書などを参考にしている が記載上の条件で加工を行なってもそのとおりにならないことが多い 地域サポイン企業における機械装置の条件や加工者の特性などがあり 条件探索の 記載だけでは伝えきれない領域があるということが認識される 今回の調査は今後 必要となる次世代のものづくりに必要な新材料等の加工や製造 に係る加工技術調査を地域の大学及び公設研が連携して実施することにより 地域 サポイン企業の国際競争力強化を図ることを目的としたものとする 東北 6 県における対象品の選定及び調査については 各 6 県の公設研の技術職員と 連携して行うこととする これらの 6 県公設研の活用を効率的にするため 技術的な内容の統括について東北 大学の専門家を招聘し 内容の調整を図る 大学及び公設研などのアカデミアで対象となっていない領域について 地域産学官 で協議 決定し かつ 産業界のニーズが高い領域について 東北大学と 6 県工業 技術センターの専門家で次世代のものづくりに係る加工データを調査する 対象とする技術領域は 自動車産業や半導体産業に欠かせない切削 研削領域とす る 将来像として 本報告書を参考とした条件探索を行う地域サポイン企業が 記載 だけでは伝えきれない領域 = 実際の感触 についての指導を希望する際はまさ に公設研の技術職員がフェース to フェースで指導することが可能であり 技術デー タにモノ 人両面でアクセスフルな地域の強みを活かした取り組みのきっかけとな るものを目指す - 3 -
5 < 調査イメージ > 平成 23 年度次世代ものづくり基盤加工技術調査に係る調査イメージ 事業体制のイメージ 委員会 産総研東北センター 山形工技 秋田工技 青森工技 岩手工技 地域サポイン企業が今後必要となる次世代のものづくりに必要な新材料等の加工や製造に係る加工技術調査を地域の大学及び公設研が連携して構築することにより 地域サポイン企業のはじめの一歩をより確実なものとし もって 国際競争力強化に資する 福島工技 宮城工技 6 県の産業の特色を勘案した次世代産業で加工が要求される次ぎの材料から選定 自動車の軽量化に資する高強度材として 難削材 複合材料 電子部品の高性能化に資する特殊材として 新規ポリマー材 データの収集を6 県の工業技術センターの総力を結集して行う 必要に応じて実際の切削等の試験も工業技術センターで行うことも想定 学術的な解明は東北大学においてサポートする 最終的に 東北地域で発展が予想される自動車産業や電子部品産業において 地域にとって未経験の材料に対する受注を受けるかもしれない地域企業にとって 加工条件の最適化のための アテ となるデータを提示する < 調査実施体制 > 青葉工学振興会を調査実施機関として 調査を実施 同機関を事務局として推進委員会を設置 2 回開催 事業統括 霜山忠男 青葉工学振興会 調査員兼事業管理 委員会 霜山忠男四十川千秋 委員長厨川常元 東北大学教授 全体調整 霜山忠男森由喜男 産総研東北サテライト 委員 東北 6 県工業技術センター - 4 -
6 < 委員会メンバー > 機関名氏名役職備考 東北大学大学院工学研究科厨川常元教授委員長 ( ) ( 地独 ) 青森県産業技術センター 八戸地域研究所 中居久明主任研究員 hisaaki_nakai@aomor i-itc.or.jp 秋田県産業技術センター 加藤勝 主任研究員 [email protected] ta.jp ( 地独 ) 岩手県工業技術センター 飯村崇 主査専門研究員 [email protected] p 宮城県産業技術総合センター 渡邉洋一 副主任研究員 [email protected] 齋藤佳史 研究員 [email protected] yagi.jp 久田哲弥 副主任研究員 [email protected] 山形県工業技術センター江端潔主任専門研究員 iyagi.jp [email protected] a.jp 福島県ハイテクプラザ吉田智専門研究員 yoshita_satoshi_01@ pref.fukushima.jp ( 独 ) 産総研東北サテライト森由喜男招聘研究員 [email protected] 経済産業省東北経済産業局 酒井原宏人総括係長オブザーバー 地域経済部産業技術課 経済産業省東北経済産業局 井元尚充総括係長オブザーバー 地域経済部産学官連携推進室 - 5 -
7 次世代ものづくり基盤加工技術調査の概要 公設研名 : 青森県産業技術センター八戸地域研究所テーマ : 次世代ものづくりのための高効率な切削加工技術選定材料 : モリブデン結言本研究により以下のことが明らかになった (1) モリブデンは S45C に比べ 加工性が悪く表面粗さが大きくなる (2) モリブデンの旋削加工において 工具にモリブデンの溶着が見られ 加工面はむしれた状態になり 表面粗さは 8.9μmRz が最小であった (3) モリブデンのエンドミル加工において コバルトハイスエンドミルを使用することで S45C とほぼ同等の加工ができることが分かった (4) モリブデンのエンドミル加工において 不等リードエンドミルを適用した場合 コバルトハイスエンドミルより仕上げ面は若干劣るが 表面粗さ 4.18μmRz まで仕上げることが可能であることが分かった 公設研名 : 秋田県産業技術センターテーマ : 次世代ものづくりのための複合材料 (CFRP) の切削加工技術選定材料 : CFRP 結言本研究により以下のことが明らかになった (1)CFRP 材の穴加工では 工具寿命の観点から ダイヤモンド工具またはダイヤモンドコーティング工具の使用を推奨する 超硬工具でも穴加工は可能であるが 数十穴で寿命に至る (2) ダイヤモンドコーティング工具は コーティング膜厚が加工品質に影響する可能性が高い 従って 出来る限りシャープな切れ刃を有する超微粒 薄膜のコーティングが良い (3) 切削加工条件として ダイヤモンド工具及びダイヤモンドコーティング工具を使用する場合 切削速度は 100m/min 程度 超硬工具を使用する場合は 50m/min 以下 1 回転当たり送りはいずれの工具も 0.05mm/rev 以下が良い (4) 粉状の切り屑が発生するので できれば吸塵装置 ( 掃除機でも可 ) を使用し 切り屑は加工機に付着しないよう注意が必要である (5) ドリルによる穴加工実験では D 社製の一体焼結ダイヤモンド工具が バリやデラミネーションの無い安定した加工性を示した - 6 -
8 (6) 出口側のバリやデラミネーションを抑制する手段として 出口側にバックアップ材を添えて共削りする方法が有効である ダイヤ系工具を使用する際は バックアップ材は非鉄金属 ( アルミや銅等 ) を推奨する (7) エンドミル工具を用いたヘリカル穴加工は ドリル加工と比べると穴加工状態は比較的良好であるが 工具の抜け際でバリ等が発生しやすい また 工具摩耗も進行しやすい傾向にある (8) ドリル加工では 穴精度は 0~0.05mm 以内で収まるが 超硬ドリルは摩耗の進行により加工穴径は小さくなる傾向を示した (9) コスト面から 加工数が数穴から数十穴の場合は超硬工具 数十穴から数百穴の場合はダイヤモンドコーティング工具 数百穴以上の場合はダイヤモンド工具を選定するのが良いと思われる (10) 一概に CFRP 材と言っても多種多様である 工具メーカが CFRP 加工用と推奨する工具でも すべての CFRP 材に適するとは限らない 従って 加工穴数やテスト加工等を踏まえて工具選定することが望ましい 公設研名 : ( 地独 ) 岩手県工業技術センターテーマ : 生体材料の微細切削加工選定材料 : コバルト合金結言本研究により Co-Cr-Mo 合金の研削加工について以下のことがわかった (1)cBN 砥石 #230 周速 1600m/min 切り込み 5μm で安定した粗加工が可能である事がわかった 加工条件としてはまだ余裕があり さらに厳しい条件でも加工が可能であると考えられる (2)cBN 砥石 #1000 周速 800m/min 最終切り込み 0.5μm 左右送り 7m/min での加工で 表面粗さ Rz0.086μm の良好な加工面を得ることが可能である 公設研名 : 山形県工業技術センターテーマ : 次世代ものづくりのための脆性材高品位研削加工技術選定材料 : 石英ガラス 結晶性ガラス結言半導体等の次世代ものづくり分野で使用される石英ガラスと結晶性ガラスを対象に, 高品位研削加工技術を調査 研究した結果を以下にまとめる. 1. 表面粗さとき裂深さの関係石英ガラス等には鏡面かつクラックレスを求められることが多く, 研削によるき裂を研磨等で除去している. このとき, き裂深さを表面粗さで代用することがあるが, 表面 - 7 -
9 粗さとき裂深さの関係は明らかにされていないため, これを調査した. (1) 石英ガラスの研削面を酸化セリウム溶液で斜めに, 研削痕が見えない領域ができるまで研磨し, さらに閉じているき裂をフッ酸で顕在化させ, その先端と非研磨面 ( 研削面 ) との高低差を測定することで, き裂深さを評価することができる. この方法は結晶性ガラスにも適用できる. (2) 極微粒レジンボンドダイヤモンド砥石で石英ガラスを加工するとき, 初期の砥石摩耗に伴って, 表面粗さ Rz とき裂深さは低減する. このとき, き裂深さと Rz の比は1 に近づく. (3) 砥石や研削条件等が異なるときは, 表面粗さの値が同じであってもき裂深さは異なるため, 表面粗さからき裂深さを推測することは困難である. (4) 仕上げ加工で表面粗さを向上させても, 除去量が不十分であれば, 前加工のき裂は残留する. (5) 荒加工で発生したき裂深さを調べ, その2 倍を中加工の総切込み深さとし, さらに中加工後のき裂深さの2 倍を仕上げ加工の総切込み深さとすることで, き裂深さを小さくすることができる. (6) 結晶性ガラスの研削面に発生するき裂は, 石英ガラスに比べて浅い. 2. 外周刃加工におけるチッピングと諸要素の関係外周刃切断で生じるチッピングは, 外周研磨等によって除去される. チッピングを除去しきるためには, その大きさを管理することが重要である. そこで, 諸要素が石英ガラスのチッピングに及ぼす影響を調べた. (1) 切断砥石の側面振れを小さくすることが, チッピングの微小化に有効である. (2) チッピングを小さくするには, 砥粒層のエッジの砥粒をドレッシングで脱落させないことが重要である. (3) メタルボンド切断砥石よりレジンボンド切断砥石のほうが, チッピングを小さくできる. (4) 1 パス目を浅切込みとする 2 パス加工によって,1パス加工よりチッピングを小さくすることができる. 3. 結晶性ガラスの超精密曲面研削加工結晶性ガラスの光学分野への応用を想定し, 結晶性ガラス ( オハラ製クリアセラム ) に, 曲率半径 500mm の凹面を試作した. (1) 砥石断面形状が高精度な円弧になるよう, カーブジェネレータ法で砥石を機上成形した. (2) 砥石成形後,#800,#1500 と順次研削し,#3000 砥石によるステップ研削 ( 砥石をス - 8 -
10 テップ送りしながら曲面を研削する方法 ) で仕上げた. (3) 形状誤差は 0.45μm, 表面粗さは,0.004μmRa であった. 公設研名 : 宮城県産業技術総合センターテーマ : 高効率な切削 研削加工技術 & 超精密研削加工技術選定材料 : 単結晶シリコン アルミ ステンレス チタン結言本研究により以下のことが明らかになった (1) 単結晶シリコンを切削加工した場合 送り量が 1μm 以下で割れの無い良好が加工表面を得ることができる また 切削速度 5.0~6.3m/min.( 回転数 40,000~ 50,000/min.) にて表面粗さが最小値となる (2) 単結晶シリコンに三次元形状モデルの切削加工を行い 割れの無い良好な表面を得ることができた 加工条件は以下のとおりである 工具 cbn ボールエンドミル ( 日進工具製 SFB R) 回転数 50,000 /min. 切込軸方向切込量 Ad 1.0μm 径方向切込量 Rd 1.0μm 送り速度 50m/min 冷却方法オイルミスト (3) アルミニウムの研削加工において 砥石 GC120F9V81R を使用することにより ドレッシングなしで仕上面粗さ 0.8~ を常時維持できた (4) ステンレス鋼の研削加工において 砥石 GC80G9V81R を使用することにより ドレッシングなしで仕上面粗さを維持できた また 砥石 GC120F9V81R を使用することにより 仕上面粗さを得ることができた (5) チタン合金の研削において 砥石 GC80G9V81R 又は砥石 GC120F9V81R を使用することにより 反り発生をなくし 砥石磨耗を抑えることができた 仕上面粗さはが通常可能となった (6) マグネットチャックの研削において 砥石 GC80G9V81R と砥石 GC120F9V81R を使用することにより 研削焼けの発生をなくし また 良好な平面度と仕上面を得ることができるようになった (7) 粒度 #600 までのダイヤモンド砥石のツルーイング ドレッシングにおいて 鋼材と GC 砥石を交互に配置した複合研削砥石を使用すれば 10 分以内で高精度なツルーイング ドレッシングが可能である なお 粒度 #170~#325 までは鋼材の長さが 50mm 粒度#600 には 25mm が望ましい (8) 粒度 #1000 以上の微粒ダイヤモンド砥石のツルーイング ドレッシング法として SUS304 法及び単石ダイヤモンドドレッサ法を開発し 超精密 鏡面研削加工に適用 - 9 -
11 している (9) ダイヤモンド砥石を使用したセラミックスの研削において 砥石周速度に最適値があった 砥石 SDC170N100B を用いて Si 3 N 4 を切込量でプランジ研削した場合には 砥石周速度 1300m/min が最も大きい研削比を示した また 表面粗さについては砥石周速度の増大と共に小さくなった (10) 研削加工後のセラミックスの強度は表面粗さに左右される 研削方向に平行に荷重がかかった場合 表面粗さ Rz が mより大きくなると曲げ応力は急激に低下し では約 1/2 となった (11) 超微粒レジノイドボンドダイヤモンド砥石のツルーイング ドレッシングにおいて SUS304 法を使用すれば 表面粗さ Rz の最大値と最小値のばらつきの小さい結果が得られる (12) 超微粒レジノイドボンドダイヤモンド砥石では #3000 #5000 #10000 と砥粒径が細かくなるほど表面粗さ Rz が小さくなった 今回の実験条件では砥石粒度 #10000 が鏡面加工に適している (13) 超微粒レジノイドボンドダイヤモンド砥石で加工する場合 砥石周速度 V650m/min で表面粗さRzの平均値と最大値および最小値のばらつきが最も小さくなった 今回の実験条件ではV650m/minが鏡面加工に適している (14) 超微粒レジノイドボンドダイヤモンド砥石ではボンド材 BL1よりBL6の場合に表面粗さRzの最大値と最小値のばらつきが小さくなった またBL6の場合 砥石周速度 V650m/minでRzが最も小さくなった 今回の実験条件ではボンド材 BL6が鏡面加工に適している (15) 超微粒レジノイドボンドダイヤモンド砥石 SD10000L50BL1で超硬合金の仕上げ研削加工を行った結果 超鏡面が得られ 表面粗さは17nmRzであった 仕上げ加工条件は以下のとおりである ツルーイング ドレッシング: SUS304 法 砥石周速度:650m/min テーブル左右速度:18m/min テーブル前後送り:25mm/min 加工プロセス:0.5μm 2 回 0.2μm 4 回 0.1μm 4 回 スパークアウト 3 回 公設研名 : 福島県ハイテクプラザ テーマ : 難削材の切削加工 選定材料 : 超硬
12 結言 以上 難削材の切削加工実験を行った結果 次のことがわかった 1) ワスパロイの旋削加工については 工具材種は硬度と靱性の高い超硬合金 K10 K20 種およびこれらにコーティングを施したものを用い 横切れ刃角の大きな工具を使用するのが望ましい 2) 切削速度は 20m/min 程度が工具摩耗の進行が小さく 適当な切削速度であると思われる ただし 今回の実験では 横切れ刃角の大きな工具を用いた場合 50m/min でも比較的長寿命を示していた 3) コバールの小径エンドミル加工では 被削材の加工硬化や材料特性の変化を防ぐため 摩耗した工具の使用は避け 刃先の鋭利な工具を使用する また スクェアエンドミルはコーナー部の摩耗が進行しやすいので 可能であればラジアスエンドミルを使用するのが望ましい 4) チタン チタン合金のエンドミル加工では 寸法誤差 平行度などの寸法形状に関しては 径方向切込みと工具材種の影響が大きく 切削抵抗による工具の変形量が小さくなる条件で加工精度がよくなる 5) 表面粗さについては 今回の実験条件の範囲内では加工条件による差は特に見られなかった 6) バリ高さは ねじれ角が小さく 刃先の鋭利な工具で小さくなる 7) 加工精度の面から総合的にみた場合 工具はねじれ角 30 の超硬エンドミルの使用が有効である 8) 切削速度 V は 純チタンの場合は 150m/min 以下 Ti6Al4V 合金では 100m/min 以下とし 切り屑厚さが 0.016mm 以下になるように切削幅と一刃送りを設定する また 切削方向はダウンカットとし 湿式切削で加工する 9) 切削幅 一刃送りを設定する際 加工能率を重視する場合は切削幅を大きく 一刃送りを小さくし 加工精度を重視する場合は 切削幅を小さく 一刃送りを大きくする
13 次世代ものづくりのための高効率な切削加工技術 ( モリブデンの切削加工技術 ) ( 地独 ) 青森県産業技術センター八戸地域研究所中居久明 1. 緒言急速な発展を遂げるディスプレーや半導体製造産業において 真空機器の需要が拡大している 真空機器のチャンバーや部品には 多様な金属材料が使用され それぞれ優れた機能を持っており どれも次世代ものづくりを支える材料と言える 本研究は地域のサポーティングインダストリーを担う企業が今後必要となる次世代のものづくりに必要な難削材料等の加工や製造に係る加工技術調査を目的とする 2. 調査研究内容真空機器を構成する材料において 難加工材に属し 機械加工に際して熟練度を要すると言われるモリブデンを取り上げ 切削特性の調査を行った 以下にその詳細を記す 2-1 モリブデンの加工実験方法モリブデンの主な特性を表 1 に示す モリブデンの加工性を調べるために 旋削 エンドミル加工について炭素鋼 (S45C) と比較を行った 表 1 モリブデンの機械的特性モリブデン S45C 硬さ (HV) ヤング率 (kg/mm 2 ) ポアソン比 熱伝導率 ( W m -1 K-1 ) 旋削加工における加工条件を表 2 に示す 工具は一般的なひし形 80 ネガタイプを使用し た 工具材種はサーメット Ti コーテッド超硬 (TiAlN,AlCrN) 多層コーテッド超硬の中から最適と思われるものを選択し 送りや切込量を変え最適条件を調べた 試験片はφ30mm 50mm の丸棒を使用し つかみ代 20mm 他端から 25mm を軸方向に切削した 切削はヤマザキマザック 製 CNC 旋盤 Quick Turn8 を使用した 表 2 旋削加工条件工具形状ひし形 80 ネガ工具材種サーメット切削速度 (m/min) 送り (mm/rev) 切込量 (mm) 切削液水溶性エマルションエンドミル加工において使用した工具と加工条件を表 3 に示す 最初は現状把握のため直径 6.0mm スクエアタイプ ねじれ角 30 2 枚刃 コバルトハイスの工具を使用した 次に加工の効率化を目的に 不等リードエンドミルによる切削を試みた 不等リードエンドミルは底刃を不等分割 外周刃を不等リードとし びびり振動を抑制して高速切削を可能とした工具である 試験片は厚さ 5mm の板を使用し 50mm の幅で端面削りを行った 工作機械は浜井産業 製立フライス盤 MAC-55P-3A を使用した 東京精密 製表面粗さ測定装置 surfcom1400d で加工面の表面粗さを測定し アズワン 製デジタルマイクロスコープ AM413ZT で加工面や工具の観察により加工性の評価を行った 12
14 2-2 モリブデンの加工結果 旋削加工 図 1 に工具材種別にモリブデンを加工した ときの表面粗さと比較データとして S45C を サーメットで加工したときの表面粗さを示す いずれも切削速度が大きくなると表面粗さは 小さくなり 200m/min あたりからほぼ一定と なる 切削速度が低速な場合 Ti コーテッド 超硬の表面粗さが最も小さく 他の (TiAlN,AlCrN) 多層コーテッド超硬やサーメ ットとの差が大きく表れていたが 200m/min 以上は 3 種類とも表面粗さは約 10μmRz でほ ぼ一定となった S45C も切削速度が大きくな るほど表面粗さは小さくなり 150m/min あた りから約 6μmRz でほぼ一定となる 理論最大高さ粗さ Rzth は (1) 式で表され る 表 3 エンドミル加工条件 コバルトハイス エンドミル Rzth=f /(8r) (1) f: 送り (mm/rev) r: 刃先ノーズ半径 (mm) 不等リードエン ドミル 工具材種コバルトハイス TiAlN コーテッ 工具形状 φ 6mm スクエ ア 2 枚刃 ド超硬 φ6mm スクエ ア 4 枚刃 ねじれ角 /39 切削速度 (m/min) 送 り (mm/min) 切削液 水溶性エマルシ ョン 水溶性エマルシ ョン 送り f=0.14mm/rev 刃先ノーズ半径 r=0.4 の場合 理論最大高さ粗さ Rzth は 6.125μ 13 表面粗さ Rz(μ m) サーメット Ti コート多層コート S45C( サーメット ) 切削速度 (m/min) 図 1 工具材種が及ぼす表面粗さへの影響 mrz であり S45C は理論値どおりであるが モリブデンは理論値に達していないので今回 の条件では モリブデンは S45C より加工性が 悪いことが分かった 図 2 にサーメットによる (a) モリブデンと (b)s45c の加工表面を示す モリブデンの加工表面は光沢が無く S45C は 光沢のある表面であった 図 3 にモリブデン加 工後の工具の状態を示す 工具先端の刃先に溶 着が観察された モリブデンが刃先に溶着し 加工表面を粗くしたものと思われる 次に加工 表面を良くするために送りと切込量による効 果を調べた 工具材種は表面粗さで最小値を示 したサーメットを使用した 図 4 に送りが及ぼ す影響を示す 送りを 4 分の 1 まで小さくし たが 逆に表面粗さは大きくなった 図 5 に切 込量が及ぼす影響を示す 切込量を小さくする と表面粗さは小さくなるが 切込量 0.1mm で 表面粗さ 8.9μmRz が最小であった 現時点で は従来の仕上げ記号でいう ( ) の表面粗 さ区分を満たしておらず 課題を残すことにな った モリブデンは焼結品なので刃物で加工す ると粒子がめくれあがって粗くなるのかもし れない それゆえ 鋭利な刃先を持つ工具で 潤滑性の良い切削液を使用すればきれいな加 工面ができるのではないかと思われる 今後は
15 今回試していない工具材種や工具形状でデー タの蓄積を継続したいと考える くなることが分かった また 不等リードエン ドミルによる S45C の加工については 切込 (a) モリブデン 1.0mm 表面粗さ Rz(μ m) Mo S45C 送り (mm/rev) 図 4 送りが及ぼす表面粗さへの影響 30 (b)s45c 1.0mm 図 2 モリブデン及び S45C の加工表面 表面粗さ Rz(μ m) Mo S45C 切込量 (mm) 1.0mm 図 3 モリブデン切削後の旋削チップ エンドミル加工図 6 にエンドミル加工における表面粗さを示す コバルトハイスエンドミルによるモリブデンと S45C の加工面は切込量に比例して表面粗さが大きくなっており ほぼ同等の値を示していた 不等リードエンドミルによるモリブデンの加工については 切込量の指数関数的に表面粗さが大きくなる傾向を示し コバルトハイスエンドミルによる加工より表面粗さが大き 図 5 切込量が及ぼす表面粗さへの影響量 1.2mm までは表面粗さは一定で モリブデンより小さい値であったが 切込量 1.8mm になると加工音が大きくなり 急激に表面粗さが悪化した 不等リードエンドミルは 4 枚刃で溝が浅いので 深く切込んだ時に切りくずが排出できず 切れ刃が切りくずを噛んでしまったため加工表面が悪化したものと思われる 図 7 に (a) コバルトハイスエンドミルと (b) 不等リードエンドミルによる加工面を示す コバルトハイスエンドミルの加工面はほぼ平坦であった 14
16 のに対し 不等リードエンドミルによる加工面は波上の切削痕が見られた 多尐びびりが発生しているものと思われる 次に不等リードエンドミル加工による表面粗さをどこまで小さくできるか送りによる影響を調べた その結果を図 8 に示す 送りを小さくすると表面粗さは小さくなるが 4.18μmRz が最小であった 図 9 にコバルトハイスエンドミルと不等リードエンドミルによる加工面を示した 波打つような切削痕は見られなくなった 以上のことから モリブデンの加工において不等リードエンドミルの適用が可能であり 高効率の加工が期待できる 不等リードエンドミルを適用した場合 コバルトハイスエンドミルより仕上げ面は若干劣るが 表面粗さ 4.18μmRz まで仕上げることが可能であることが分かった 1.0mm (a) コバルトハイスエンドミル 表面粗さ Rz(μ m) Mo- コハ ルトハイス S45C- コハ ルトハイス Mo- 不等リート S45C- 不等リート 1.0mm 切込量 (mm) (b) 不等リードエンドミル 図 7 エンドミル加工面 図 6 エンドミル加工における表面粗さ 3. 結言本研究により以下のことが明らかになった (1) モリブデンは S45C に比べ 加工性が悪く表面粗さが大きくなる (2) モリブデンの旋削加工において 工具にモリブデンの溶着が見られ 加工面はむしれた状態になり 表面粗さは 8.9μmRz が最小であった (3) モリブデンのエンドミル加工において コバルトハイスエンドミルを使用することで S45C とほぼ同等の加工ができることが分かった (4) モリブデンのエンドミル加工において 表面粗さ Rz(μ m) 不等リート (4000rpm) コハ ルトハイス (1000rpm) 送り (mm/min) 図 8 送りが及ぼす影響 15
17 1.0mm 図 9 送り 370mm/min の加工表面 16
18 生体材料の微細加工 ( 地独 ) 岩手県工業技術センター飯村崇 堀田昌宏 和合健 1. 緒言近年 医療機器を国内で製造する試みがなされてきている しかし 既に大量生産の体制を取っている欧米の企業に対し 国内メーカは製品の種類や価格において不利な立場にあることから 海外製品にはない優れた特徴を持つ製品の開発が求められている 一方 医療機器に使用される材料は 生体適合性等を考慮した特殊な材料が多く その多くは難加工材に分類される物である そこで このような生体適合性を重視した難加工材料の表面に 新しい機能を持たせるために微細加工を施す研究を行った成果を報告する 今回は特に Co-Cr-Mo 合金に対し研削加工を行った成果を報告する 2.Co-Cr-Mo 合金の研削加工 Co-Cr-Mo 合金は 耐食性 耐摩耗性に優れた材料であることから 義歯床や人工関節等に使用される生体材料である また 成分を少し変えると車のエンジンの耐熱バネ等に使用されるほど耐熱性にも優れている しかし このような材料のメリットはいずれも加工の観点から見るとマイナス要素であり 加工の難しい材料となっている そこで この Co-Cr-Mo 合金を研削加工するための 加工条件について検討を行う 2.1 粗加工条件の検討粗加工においては 手離れを良くするため 長時間加工が可能であるか と仕上げ加工の加工量を減らすため 切り込み量と実加工量の差を小さく抑えることができるか の 2 点に着目した 実験方法 GC 砥石 ダイヤモンド砥石 cbn 砥石の 3 種類について 1 回 5μm ずつ切り込み トータルで 0.5mm 加工した際の研削抵抗と実加工量を測定した 加工条件の詳細を表 2-1 に ドレス条件を表 2-2 に示す また 比較材として一般的な鋼材である S45C と 生体材料として広く使われている Ti-6Al-4V を同じ条件で加工した 表 2-1 粗加工条件表 2-2 粗加工ドレス条件 加工に使用した研削盤は岡本工作機械製作所製 UPG-63NC で 研削抵抗はキスラー社の動力計 9256A2 を 実加工量の測定にはてこ式ダイヤルゲージと 研削盤の送り機能を使用した 17
19 2.1.2 実験結果 図 2-1~5 に 材料と砥石の組み合わせを変えて研削抵抗を測定した結果を示す 図 2-1~3 は Co-Cr-Mo 合 金をそれぞれ cbn 砥石 ダイヤモンド砥石 GC 砥石によって研削した結果である cbn 砥石による加工では 研削抵抗が低いところで安定しており 切り込んだ分が安定して加工されていることがわかる 一方 研削抵抗 (N) 測定回数 xave xmax zave zmax 同じ超砥粒のダイヤモンド砥石を使用した場合 研削抵抗が大幅に高くなっていくことがわかる 今回加工 図 2-1 Co-Cr-Mo 合金 -cbn 砥石 した Co-Cr-Mo 合金には 29wt% の Cr が含まれているが Cr は高温で C と容易に反応し クロム炭化物を生成する性質があり これによりダイヤモンドが急激に摩耗した為と考えられる GC 砥石の場合は z 方向の研削抵抗が 120N 程度からあまり大きくなっていないことから 負荷をもう少し低く抑える様な加工条件の 研削抵抗 (N) 測定回数 xave xmax zave zmax 採用により 安定した抵抗で研削できる可能性がある ただし cbn 砥石の場合と比較すると 研削抵抗は 3 図 2-2 Co-Cr-Mo 合金 - ダイヤモンド砥石 倍程度大きくなる 図 2-4,5 は同じ条件で 被削材と砥石を変えた場合の研削抵抗を示している Ti-6Al-4V をダイヤモンド砥石で加工した場合及び S45C を cbn 砥石で加工した場合 いずれも z 方向の研削抵抗が 30N 程度で安定した加工ができている これに比べ Co-Cr-Mo 合金では 30~40N の間とやや高めではある 研削抵抗 (N) 測定回数 ( 回目 ) xave xmax zave zmax が ほぼ同程度の加工を実現することができている事がわかった 図 2-3 Co-Cr-Mo 合金 -GC 砥石 図 2-6 はそれぞれの組み合わせについて 砥石摩耗量 (= 総切り込み量 - 実研削量 ) を調査した結果を示している Co-Cr-Mo 合金では cbn 砥石を使用した場合の砥石摩耗量が最も小さく 加工精度の面でも cbn 砥石を用いるのが良いことがわかった ダイヤモンド砥石や GC 砥石 (11C) については 砥石の摩耗量が 15 ミクロンと大きくなっており ダイヤモンド砥石を使用するメリットは全くない 一方 GC 砥石については 研削抵抗が高いながらも安定することがわかっており 精度 摩耗量と砥石の価格をあわせて検討すると良い 研削抵抗 (N) xave xmax zave zmax 研削抵抗 (N) xave xmax zave zmax 測定回数 測定回数 図 2-4 Ti-6Al-4V- ダイヤモンド砥石 図 2-5 S45C-cBN 砥石 18
20 一方 Ti-6Al-4V の場合は Co-Cr-Mo 合金とは逆で ダイヤモンド砥石の摩耗が少なく cbn の摩耗が非常に大きくなっており 被削材に合わせた砥石の選定が非常に重要であることがわかる また タブーとされている鉄系材料 (S45C) のダイヤモンド砥石による研削については 摩耗量が非常に小さかった 原因としては S45C は加工条件を押さえれば Ti や Co のような極端な発熱をしないためではないかと考えられる 切り込み量 - 実研削量 (mm) Co-Dia Co-cBN Co-11C Ti6Al4V- Dia 被削材 - 砥石 Ti6Al4VcBN S45C- Dia S45CcBN 図 2-6 砥石摩耗量 2.2 仕上げ加工条件の検討仕上げ加工においては 形状を崩さないための 研削抵抗の低さ と加工後のワークの 表面粗さ に着目し, 調査を行った 実験方法粗加工の実験から 超砥粒の使用により研削抵抗を抑えることができることがわかっているので 実験には cbn 砥石を用いる また 仕上げ加工は切り込みが小さく 加工点での発熱が抑えられる可能性もあることから ダイヤモンド砥石についてもあわせて試験を行った いずれの砥石も砥石粒度 #1000 ボンドはレジンボンドを使用している 表 2 に加工条件を示す 研削抵抗の低さについては 粗加工の場合と同様にキスラー社の動力計 9256A2 を用いて評価し 表面粗さについては Zygo 社の NewView100 と Taylor Hobson 社の PGI1240 を使用して評価を行った 表 2-3 仕上げ加工条件 表 2-4 仕上げ加工ドレス条件 19
21 2.2.2 実験結果図 2-7,9 にはそれぞれダイヤモンド砥石と cbn 砥石の場合の研削抵抗の変化の様子を示す ダイヤモンド砥石の場合は 粗加工の場合と同様 研削抵抗の上がり方が大きく 切り込みを 1μm に落とした後でも しばらくすると研削抵抗が増加する傾向にあることから 加工条件を落としても Co-Cr-Mo 合金にはダイヤモンド砥石は向かないことが確認できた 一方 cbn 砥石の場合 2μm ずつ切り込みを与えている間は 抵抗が上がり続けるものの 1μm に落とすと抵抗は減少していくことから 切り込み量 1~2μmの間で最適な切り込みを見つけることで 安定した加工が可能であると考えられる 図 2-8,10 には加工後の表面粗さ測定結果を示す Co-Cr-Mo 合金の加工の場合 cbn 砥石が 表面粗さの面から見てもダイヤモンドより適していることがわかる 図 2-7 ダイヤモンド砥石による仕上研削抵抗 図 2-8 ダイヤモンド砥石による表面粗さ 図 2-9 cbn 砥石による仕上げ研削抵抗 図 2-10 cbn 砥石による表面粗さ 追加実験 表 2-5 仕上げ加工条件 ( その 2) 20
22 表 2-3 の加工条件では表面粗さが Rz で 0.1μm 以上であり 仕上げ加工面として不十分であることから Rz0.1μm 以下を目指して 切り込み量 0.5μm での加工を追加した表 2-5 の条件で再度実験を行った 図 2-11 には研削抵抗を 図 2-12 には表面粗さを示す 研削抵抗は狙い通り低いところで安定し 良好な加工が行われていることがわかる 加工後の表面粗さも Rz0.086μm と Rz0.1μm 以下を実現することができた 図 2-13 は加工した Co-Cr-Mo 合金サンプルの写真である 図 2-11 仕上げ加工時の研削抵抗 図 2-12 仕上げ加工後の表面粗さ 図 2-13 Co-Cr-Mo 合金の仕上げ加工サンプル 3 結言 本研究により Co-Cr-Mo 合金の研削加工について以下のことがわかった 21
23 (1)cBN 砥石 #230 周速 1600m/min 切り込み 5μm で安定した粗加工が可能である事がわかった 加工条件としてはまだ余裕があり さらに厳しい条件でも加工が可能であると考えられる (2)cBN 砥石 #1000 周速 800m/min 最終切り込み 0.5μm 左右送り 7m/min での加工で 表面粗さ Rz0.086μm の良好な加工面を得ることが可能である 22
24 高効率な切削 研削加工技術 & 超精密研削加工技術 宮城県産業技術総合センター 久田哲弥 渡辺洋一 齋藤佳史 ( 独 ) 産業技術総合研究所東北サテライト森由喜男 1. 諸言近年 製品サイクルの短縮と更なる高精度化に伴い 各種材料の高効率かつ高精度な加工技術が求められている 特に MEMS デバイス等に使用される単結晶シリコン 金型や構造部材への適用が進められている超硬合金および各種セラミックス さらには輸送機部品に適用が進められているチタン合金は早急な高効率な高精度加工技術の確立が求められている しかし 脆性材料である単結晶シリコンは切削や研削で加工すると微細な割れやむしれが発生するために高精度な加工が難しく また高硬度材料である超硬合金や各種セラミックス及びチタン合金は加工時の工具磨耗が著しいために高効率な高精度加工が難しいという課題があった このような難加工材料に対し 宮城県産業技術総合センターでは切削加工および研削加工による高効率な高精度な加工技術の開発を進めている 本報では 1 微細工具を使用した高効率な切削加工技術と2 平面研削における高効率研削加工技術および超微粒ダイヤモンド砥石を使用した超精密研削加工技術についての研究成果を報告する 2. 高効率な切削加工技術 - 単結晶シリコンの微細切削加工単結晶シリコンは半導体製造プロセスで作製される MEMS 回路の材料や 赤外線に対する屈折率の高さより 光学レンズの材料として利用されている これらの材料は半導体製造プロセスによりマイクロメートルオーダーのサイズで製造されているが 加工能率が悪い 任意形状が加工できない等の問題がある 一方 切削加工に用いられる工具は 近年小径化が進み 直径 0.1mm 以下の工具が製造されるようになった これにより マイクロメートルオーダーの切削加工が実現可能となったが 単結晶シリコンなどの脆性材料の切削加工技術は確立されていない 本研究では 微細切削工具を用いて単結晶シリコンの高効率な加工技術を確立する 単結晶シリコンの切削加工に関する研究では 負のスクイ角を持つダイヤモンドバイトによる旋削加工において 切込深さを 1μm 以下にすることで延性モード切削が実現されることが報告されている 本研究ではこれらの情報を踏まえ 負のスクイ角を持つ cbn 製ボールエンドミルを用いて単結晶シリコンの切削加工条件を確立する 実験では切削速度と送り量をパラメータとし 表面性状の観察と表面粗さを評価項目とした また 最適化された条件を基に 三次元の立体形状の試作を実施した 2.1 切削条件の最適化 実験方法 cbn 製ボールエンドミルによる単結晶シリコンの切削加工実験を行い 切削条件 ( 切削速度及び送り量 ) が加工表面に与える影響について調査を行った 実験は直径 0.4mm の cbn ボールエンドミルを使用し 工具を軸方向に切り込んだ後 X 軸方向に走査させる方法で実施した 図 2-1 に工具軌跡を示す 被削材は厚さ 0.5mm のシリコンウエハである 詳細な加工条件については表
25 に示す 加工後の表面は走査型電子顕微鏡 (SEM) による表面の観察と 表面粗さ計による表面粗さの評価を行った 加工実験には東芝機械 ( 株 ) 製 F-MACH442 を使用し 表面性状の評価には走査型電子顕微鏡 表面粗さの評価には非接触三次元表面粗さ測定機 (AMETEK テーラーホブソン事業部製タリサーフ CCI6000) を使用した エンドミル 1 Rd=20[μm] Y X 2.5[mm] 2 Ad=1[μm] シリコンウエハ : 工具軌跡 図 2-1 工具軌跡 工具回転数切込 送り量冷却方法 表 2-1 加工条件 cbn ボールエンドミル ( 日進工具製 SFB R) 10,000~60,000 /min. Ad( 軸方向切込量 )1.0 μm Rd( 径方向切込量 )20.0 μm 0.1~10.0 μm/tooth オイルミスト 実験結果図 2-2 に回転数 10,000 /min. 一刃あたりの送り量( 以後 送り量 と表す )1.5μm の加工表面の SEM 画像を示す 表面に数 μm の空孔や割れが発生している様子が観察された 図 2-3 に回転数 20,000 /min. 送り量 0.75μm の加工表面観察像を示す 工具切れ刃の軌跡に従って微小割れ むしれが発生している 図 2-4 に回転数 30,000 /min. 送り量 0.83μm の加工表面観察像を示す 表面に割れ 欠けが無く良好に加工されている様子が観察された 図 2-5 に表面性状の観察結果を示す グラフの横軸は切削速度 縦軸は送り量を示し 良好な加工表面を 微小割れ むしれがあるものを 空孔 割れがあるものを で表記した 送り量が概ね 1.0μm 以下であれば 切削速度によらず割れがない表面が得られることが分かった 図 2-6 に切削速度と二次元表面粗さ Rz の相関関係を示す 送り量 1μm 以下において切削速度が 5~6.3m/min. すなわち工具回転数 40,000~50,000 /min. にて表面粗さが極小値となり 0.2μmRz 24
26 以下となることが分かった 図 2-2 回転数 10,000 /min. 送り 1.5μm の表面 図 2-3 回転数 20,000 /min. 送り 0.75μm の表面 25
27 図 2-4 回転数 30,000 /min. 送り 0.83μm の表面 送り量 [μ m] 割れあり 割れ無し 微小割れむしれ 切削速度 [m/min.] 図 2-5 表面性状の観察結果 二次元表面粗さ Rz[μ m] 送り量 0.25μ m 送り量 0.5μ m 送り量 0.75μ m 送り量 1.0μ m 切削速度 [m/min.] 図 2-6 切削速度と表面粗さの関係 2.2 三次元形状作製前項で得た最適加工条件をもとに 単結晶シリコンへの三次元形状加工を実施した モデルは三次元 CAD で設計し 1 辺の長さ 0.1mm 高さ 0.35mm の角柱モデルを作製した 表 2-2 に加工 26
28 条件を示す 加工されたモデルの観察像を図 2-7 に示す 表面に微小な欠陥が無く 良好な加工 表面を得ることができた 表 2-2 加工条件 工具 cbn ボールエンドミル ( 日進工具製 SFB R) 回転数 50,000 /min. 切込 Ad( 軸方向切込量 )1.0 μm Rd( 径方向切込量 )1.0 μm 送り速度 50 m/min. 冷却方法 オイルミスト 図 2-7 角柱モデル 3. 高効率な研削加工技術と超精密 鏡面研削加工技術まず 3.1 項ではこれまでの研究成果から次世代に役立つ高効率な研削加工技術について報告する 続く 3.2 項では 当調査研究の超精密 鏡面研削加工技術について報告する 3.1 次世代に役立つ高効率な研削加工技術 平面研削における高効率研削加工事例一般砥石の中でも最も多く使用される砥石は A 系砥石であり 主に鋼材の仕上げ加工に用いられているが 非鉄金属や鋼材の鏡面加工に GC 砥石が威力を発揮することはあまり知られていないので まず これらの事例を紹介する (1) アルミニウムの研削アルミニウムの加工は切削加工が主流であるが 寸法精度が要求されるようになった最近では 研削加工のニーズも高まっている しかし 研削加工は切削加工に比べ仕上面が劣り また 目詰り等により砥石寿命が短くなるため ドレッシング回数が増大し 研削能率が非常に悪くなる 従来 この研削に使用していた砥石は A 系砥石であるが これを GC 砥石に 27
29 換えることにより ドレッシングなしで 仕上面粗さ 0.8~1 mrz を常時維持することができるようになった 使用した GC 砥石は GC120F9V81R である (2) ステンレス鋼の研削ステンレス鋼 (SUS304) の研削には A 系砥石が通常使用されている しかし 仕上面が悪く 砥石磨耗も大きいため 粗加工 仕上げ加工と二段階に分けて研削しなければならず効率が悪かった これを GC 砥石に換えることにより ドレッシングなしで仕上面粗さ 0.8 mrz が維持でき 仕上面向上と能率向上に寄与することができた 使用した砥石は GC80G9V81R である また 鏡面研削も可能であり GC120F9V81R 砥石を使用することにより 0.4 mrz を得ることができた 図 3-1 に A 系砥石 (SN80G7V SN46I7V) および GC 砥石 (GC80G9V GC46I7V) を使用し プランジ研削で SUS304 材を研削した場合の単位砥石幅当りの設定研削量 Z と表面粗さ Rz の関係を示す なお Z=0 mm 3 /mm の場合の Rz は ツルーイング ドレッシング直後の砥石面の粗さである 図より A 系砥石に比べて GC 砥石の場合に表面粗さが小さく抑えられており また Z=15mm 3 /mm の場合においても 2 mrz 程度の表面粗さが得られた 表面粗さ Rz m GC80G9V GC46I7V SN80G7V SN46I7V 研削量 Z mm 3 /mm 図 3-1 研削量と表面粗さの関係 ( 被削材 SUS304) (3) チタン合金の研削チタン合金 (Ti-6Al-4V) 研削の最大のネックは反り発生防止である 従来 A 系砥石を使用して研削していたが 反り発生が甚大であり しかも砥石磨耗が大きいため寸法精度も出し難かった これを GC 砥石に換えることにより 反り発生をなくし 砥石磨耗を抑えることができた 仕上面粗さも 2 mrz が通常可能となった 使用した砥石は GC80G9V81R と GC120F9V81R である (4) マグネットチャックの研削平面研削における加工物の取付けにマグネットチャックを使用するが このマグネットチ 28
30 ャックの平面度は 加工物の精度にそのまま影響するため 寸法精度の厳しい製品の加工の前には 細心の注意を払ってマグネットチャックを研削しなければならない この研削には 通常 A 系砥石が使用されているが 研削焼けが発生し易く 切込量を小さくしながら時間をかけて研削しなければならなかった これを GC 砥石に換えることにより 研削焼けの発生をなくし また 良好な平面度と仕上面を得ることができるようになった 使用した GC 砥石は GC80G9V81R と GC120F9V81R である 超砥粒砥石によるセラミックスの高効率加工一般砥粒 (A 系砥石 GC 砥石 ) に対して超砥粒と呼ばれているのが cbn 砥石とダイヤモンド砥石である cbn は主に鋼材研削に使用され ダイヤモンド砥石は超硬合金やセラミックス等の非常に硬い材料の加工に使用される ここでは宮城県産業技術総合センターで開発した ダイヤモンド砥石によるセラミックス加工の特徴的なものを紹介する (i) ダイヤモンド砥石のツルーイング ドレッシングダイッシヤモンド砥石のツルーイング ドレッシングには通常 30 分以上の時間を要するが 宮城県産業技術総合センターが開発した複合研削砥石を使用すれば 10 分以内で高精度ツルーイング ドレッシングが可能である この複合研削砥石は ダイヤモンド砥石で鋼材を研削する時に生ずる拡散磨耗を効果的に利用したものである 図 3-2 に複合研削砥石の鋼材と GC 砥石の配列寸法を示す この複合研削砥石は粒度 #600 までのダイヤモンド砥石のツルーイングとドレッシングに適用でき 通常の研削同様にマグネットチャックに固定した複合研削砥石を削るだけで図 3-3 のような凹凸を持った面を短時間に修正できる 砥石面粗さは 粒度 #170 のダイヤモンド砥石で 3 m が維持できる なお 粒度 #170~#325 までは 鋼材の長さが 50mm 粒度#600 には 25mm が望ましい 複合研削砥石によるツルーイング ドレッシング条件を表 3-1 に示す また 当センターでは 粒度 #1000 以上の微粒ダイヤモンド砥石のツルーイング ドレッシング法として SUS304 法および単石ダイヤモンドドレッサ法を開発し 超精密 鏡面研削加工に適用している 30 (25) 50 鋼材 (SKS2) (25) GC 砥石 (25) 50 図 3-2 複合研削砥石 29
31 修正前の砥石面 修正後の砥石面 図 3-3 複合研削砥石によるダイヤモンド砥石のツルーイング及びドレッシング面 ( 転写 ) 表 3-1 複合研削砥石でのツルーイング ドレッシング条件 砥石周速度 900m/min テーブル左右速度 18m/min テーブル前後送り量 mm/ 回 切込量 4μm (ii) ダイヤモンド砥石の最適砥石周速度ダイヤモンド砥石の砥石周速度に最適値がある 図 3-4 は砥石 SDC170N100B を用いて Si 3 N 4 を切込量 6 m でプランジ研削した場合の砥石周速度 V と研削比 G( 図中 ) および表面粗さ Rz( 図中 ) の関係を示す G についてはピークがあり V に最適値があることを示している 即ち V の小さい範囲では機械的すりへり磨耗 V の大きい範囲では熱的磨耗の影響が大と考えられる 本実験では V=1300m/min が最も大きい G を示した Rz については V の増大と共に小さくなる 研削比 G G Rz 表面粗さ Rz m 砥石周速度 V m/min 0 図 3-4 砥石周速度と研削比の関係 ( 被削材 Si 3 N 4 ) (iii) セラミックス研削における表面粗さと強度セラミックスの強度は表面粗さに左右される 図 3-5 は試験片と研削方向を示したものであり 図 3-6 は研削方向に対し直角に荷重が加わった場合 ( 図中 ) と平行方向に荷重が加わった場合 ( 図中 ) 曲げ強度 に対し表面粗さ Rz がどのような影響を及ぼすかを示したものである なお 実験に供した被削材は Si 3 N 4 である 図より研削方向に平行に荷重がか 30
32 かった場合は Rz が 0.8 m より大きくなると は急激に低下し 2.5 mrz では約 1/2 となった 研削面 切断面 (Rz 0.2 m) A B 図 3-5 試験片と研削方向 1000 曲げ強度 N/mm 試験片 A 試験片 B 表面粗さ Rz m 図 3-6 研削方向の相違による表面粗さ Rz と曲げ強度 の関係 3.2 超精密 鏡面研削加工技術宮城県産業技術総合センターでは 高硬度材料の鏡面研削加工において 砥石粒度 #3000 のダイヤモンド砥石を使用して表面粗さ 50nmRz 以下を達成する技術を確立している しかし 現在では更なる表面粗さの向上が要求されている このような表面粗さを高い形状精度と共に達成するためには 遊離砥粒による研磨加工ではなく 固定砥粒による研削加工で行う必要がある このため 表面粗さの向上を目指すには #3000 よりも平均粒径の細かい砥粒の #5000 や #10000 の砥石を使用して研削加工する必要がある しかし これらの超微粒砥石では #3000 の砥石に比べて砥石の成形 目立てを行うツルーイング ドレッシングが難しく また砥石の目詰りや目潰れが生じやすいなど 安定した高精度加工が非常に困難であるために加工技術の開発が望まれている そこで本報では 砥石粒度 #5000 や #10000 の超微粒砥石を使用した超精密鏡面研削加工技術の 31
33 開発を行った 特に 被削材が超硬合金の場合において 砥石仕様 ツルーイング ドレッシング方法および加工時の砥石周速度 V が表面粗さ Rz に及ぼす影響について調査したので報告する 実験条件本実験では SD2000L50BL1で中仕上げ加工された研削面を更に鏡面加工することを目的とし 砥石粒度が #3000 #5000および#10000の超微粒有気孔レジノイドボンドダイヤモンド砥石を使用した また ボンド材による影響を把握するため #3000の場合において標準的な高硬度材料研削加工用ボンド材 BL1とBL1よりも軟質なBL6を比較した なお 結合度 Lと集中度 50は全て同一とした 砥石のツルーイング ドレッシング方法には SUS304 法と単石ダイヤモンドドレッサ法の二種類を採用し 比較した 研削加工条件は 加工時の砥石周速度 Vを m/min と変化させ 砥石左右送り速度および砥石前後送り速度などの実験条件は同一とした ただし 総切込み量は砥石の平均砥粒径を考慮し 各砥石粒度で変えた 詳細な実験条件を表 3-2に示す 実験には ナガセインテグレックス社製の平面研削盤 SGM-52E2( 図 3-7) を使用した また 加工面の表面粗さ評価には 非接触で三次元表面粗さが測定可能なタリサーフCCI6000(AMETEK テーラーホブソン事業部製 ) を使用し 表面粗さRzはフィルタ処理後 ( ガウシアンフィルタ フィルタサイズ0.25mm) の二次元表面粗さ曲線プロファイルよりJIS B 0651:2001に準じた計算方法を採用した Rzは加工面上の10 点をランダムに測定し 10 点の平均値と最大値および最小値で評価した 表 3-2 超硬合金の鏡面研削に関する実験条件 前加工面 SD2000L50BL1( 東京ダイヤモンド工具製作所製 ) による研削面 仕上げ用砥石 SD3000L50BL1 SD3000L50BL6 SD5000L50BL1 SD10000L50BL1 ( 東京ダイヤモンド工具製作所製 ) 砥石外形 平型砥石 ( 直径 200mm 幅 8mm) 砥石周速度 m/min ツルーイング ドレッシング SUS304 法 単石ダイヤモンドドレッサ法 テーブル左右速度 18m/min テーブル前後送り量 50mm/min 最終切り込みおよびスパークアウトに 25mm/min 加工プロセス 0.5μm 数回 0.2μm 4 回 0.1μm 4 回 スパークアウト 3 回 32
34 図 3-7 実験に使用した平面研削盤 実験結果 ( イ ) ツルーイング ドレッシング方法の検討ツルーイング ドレッシング方法の評価は SD3000L50BL1 SD5000L50BL1 および SD10000L50BL1の砥石を使用した場合に SUS304 法 ( 図中 SUS) および単石ダイヤモンドドレッサ法 ( 図中 SD) でツルーイング ドレッシングした後 実際に超硬合金を研削して その加工面の表面粗さを測定することで行った 加工時の砥石周速度 Vは800m/minとした 図 3-8 に砥石粒度とツルーイング ドレッシング方法の各組合せと表面粗さRzの関係を示す ここで はRzの平均値であり Iは最大値と最小値の範囲を示している この結果より SUS304 法の方がRzの最大値と最小値のばらつきが小さく SUS304 法の方が超微粒ダイヤモンド砥石のツルーイング ドレッシングに適している また 砥石粒度が表面粗さ向上に大きく起因し 砥石粒度が #3000よりも#5000 #10000と砥粒径が細かくなるほどRzが小さくなったことから 鏡面加工には砥石粒度 #10000が適している 図 3-9は SD3000L50BL1を使用した際に得られた加工面の二次元表面粗さプロファイルの一例であり (a) はSUS304 法の場合 (b) 単石ダイヤモンドドレッサ法の場合である 図より 単石ダイヤモンドドレッサ法ではうねりのような周期的な凹凸が見られ 表面粗さが大きくなった これは単石ダイヤモンドドレッサ法では砥石作業面の成形が均一に行われなかったために加工面に微細なうねりが発生したことに起因すると考えられる このため単石ダイヤモンドドレッサ法を使用する場合には 再度ドレッサの先端形状やドレス条件を見直す必要がある さらに ドレス方法の違いにより加工時における加工音の動向にも違いが見られた 特に SD10000L50BL1を使用した場合には SUS304 法では加工初期から加工音が大きく 総切込量が1.5 m 以上になると非常に大きな音が発生した 一方 単石ダイヤモンドドレッサ法のでは 2 m 程度切込みを行った後で徐々に加工音が大きくなり始め 総切込量で3 m 程度まで切り込 33
35 みが可能であった 140 表面粗さ Rz nm 平均値 SUS SD SUS SD SUS SD 砥石粒度とツルーイング ドレッシングの組合せ 図 3-8 砥石粒度とツルーイング ドレッシング方法の各組合せと表面粗さ Rz の関係 (V800m/min の場合 ) (a) SUS304 法 (b) 単石ダイヤモンドドレッサ法 図 3-9 二次元表面粗さプロファイル (SD3000L50BL1 V800m/min) 34
36 ( ロ ) 加工時の砥石周速度の検討図 3-10 図 3-11 図 3-12にそれぞれSD3000L50BL1 SD5000L50BL1 SD10000L50BL1の場合における砥石周速度 Vと表面粗さRzの関係を示す ツルーイング ドレッシング方法は SUS304 法を用いた ここで はそれぞれRzの平均値であり Iは最大値と最小値の範囲で示している SD3000L50BL1の場合では Rzの平均値はVに関係なくほぼ一定であったが Vが1300m/minおよび1800m/minでは100nm 以上の大きなクスラッチが発生し Rzの最大値が大きくなった SD5000L50BL1およびSD10000L50BL1では Vが大きい場合でもスクラッチは発生しなかったが Rzの最大値と最小値のばらつきは大きくなった Rzの平均値は SD5000L50BL1の場合にはVが800m/minで最も大きくなったが SD10000L50BL1ではVが大きくなるほど大きくなった また SD3000L50BL1 SD5000L50BL1 SD10000L50BL1において Vが650m/min でRzの平均値および最大値と最小値のばらつきが最も小さくなり 特に SD10000L50BL1では20nmRz 以下が得られた 超微粒ダイヤモンド砥石で鏡面加工を行う場合 今回の実験条件では最もV650m/minが適している 140 表面粗さ Rz nm 平均値 砥石周速度 V m/min 図 3-10 SD3000L50BL1 の場合の各砥石周速度 V と表面粗さ Rz の関係 35
37 140 表面粗さ Rz nm 平均値 砥石周速度 V m/min 図 3-11 SD5000L50BL1 の場合の各砥石周速度 V と表面粗さ Rz の関係 140 表面粗さ Rz nm 平均値 砥石周速度 V m/min 図 3-12 SD10000L50BL1 の場合の砥石周速度 V と表面粗さ Rz の関係 36
38 ( ハ ) ボンド材の検討図 3-13にSD3000L50BL6を使用した場合の砥石周速度 Vと表面粗さRzの関係を示す ツルーイング ドレッシング方法はSUS304 法を用いた ここで * はRzの平均値であり Iは最大値と最小値の範囲で示している 図 3-10で示したボンド材 BL1の場合にはVが1300m/minと 1800m/minの場合にスクラッチが生じていたが BL6の場合には実験した全てのVでスクラッチは発生せず Vが大きい場合でもBL1と比べてRzの最大値と最小値のばらつきは小さくなった BL6の場合 Vが1300m/minでRzは最も大きく V650m/minでRzは最も小さくなった この結果より鏡面加工を行う場合 ボンド材はBL6の方が適している 140 表面粗さ Rz nm 平均値 砥石周速度 V m/min 図 3-13 SD3000L50BL6 の場合の砥石周速度 V と表面粗さ Rz の関係 ( ニ ) 鏡面研削加工の実例今回行った実験において最も鏡面加工に適した SD10000L50BL1 を使用し 超硬合金の鏡面研削加工を行った事例を紹介する 加工条件は表 3-3 のとおりである 図 3-14 図 3-15 および図 3-16 は 加工済サンプルの外観写真 加工面の鳥瞰図および二次元表面粗さ曲線プロファイルである 超鏡面が得られており 表面粗さは 17nmRz であった 表 3-3 超硬合金の鏡面研削加工条件 砥石砥石周速度ツルーイング ドレッシングテーブル左右速度テーブル前後送り量加工プロセス 37 SD10000L50BL1 650m/min SUS304 法 18m/min 25mm/min 0.5μm 2 回 0.2μm 4 回 0.1μm 4 回
39 スパークアウト 3 回 図 3-14 加工済みサンプルの外観写真 図 3-15 加工面の鳥瞰図 図 3-16 加工面の二次元表面粗さ曲線プロファイル 38
40 4. 結言本研究により以下のことが明らかになった (1) 単結晶シリコンを切削加工した場合 送り量が 1μm 以下で割れの無い良好が加工表面を得ることができる また 切削速度 5.0~6.3m/min.( 回転数 40,000~50,000/min.) にて表面粗さが最小値となる (2) 単結晶シリコンに三次元形状モデルの切削加工を行い 割れの無い良好な表面を得ることができた 加工条件は以下のとおりである 工具 cbn ボールエンドミル ( 日進工具製 SFB R) 回転数 50,000 /min. 切込軸方向切込量 Ad 1.0μm 径方向切込量 Rd 1.0μm 送り速度 50m/min 冷却方法オイルミスト (3) アルミニウムの研削加工において 砥石 GC120F9V81R を使用することにより ドレッシングなしで仕上面粗さ 0.8~1 mrz を常時維持できた (4) ステンレス鋼の研削加工において 砥石 GC80G9V81R を使用することにより ドレッシングなしで仕上面粗さ 0.8 mrz を維持できた また 砥石 GC120F9V81R を使用することにより 仕上面粗さ 0.4 mrz を得ることができた (5) チタン合金の研削において 砥石 GC80G9V81R 又は砥石 GC120F9V81R を使用することにより 反り発生をなくし 砥石磨耗を抑えることができた 仕上面粗さは 2 mrz が通常可能となった (6) マグネットチャックの研削において 砥石 GC80G9V81R と砥石 GC120F9V81R を使用することにより 研削焼けの発生をなくし また 良好な平面度と仕上面を得ることができるようになった (7) 粒度 #600 までのダイヤモンド砥石のツルーイング ドレッシングにおいて 鋼材と GC 砥石を交互に配置した複合研削砥石を使用すれば 10 分以内で高精度なツルーイング ドレッシングが可能である なお 粒度 #170~#325 までは鋼材の長さが 50mm 粒度#600 には 25mm が望ましい (8) 粒度 #1000 以上の微粒ダイヤモンド砥石のツルーイング ドレッシング法として SUS304 法及び単石ダイヤモンドドレッサ法を開発し 超精密 鏡面研削加工に適用している (9) ダイヤモンド砥石を使用したセラミックスの研削において 砥石周速度に最適値があった 砥石 SDC170N100B を用いて Si 3 N 4 を切込量 6 m でプランジ研削した場合には 砥石周速度 1300m/min が最も大きい研削比を示した また 表面粗さについては砥石周速度の増大と共に小さくなった (10) 研削加工後のセラミックスの強度は表面粗さに左右される 研削方向に平行に荷重がかかった場合 表面粗さ Rz が 0.8 mより大きくなると曲げ応力 は急激に低下し 2.5 mrz では約 1/2 となった (11) 超微粒レジノイドボンドダイヤモンド砥石のツルーイング ドレッシングにおいて SUS304 法を使用すれば 表面粗さ Rz の最大値と最小値のばらつきの小さい結果が得られる 39
41 (12) 超微粒レジノイドボンドダイヤモンド砥石では #3000 #5000 #10000 と砥粒径が細かくなるほど表面粗さ Rz が小さくなった 今回の実験条件では砥石粒度 #10000 が鏡面加工に適している (13) 超微粒レジノイドボンドダイヤモンド砥石で加工する場合 砥石周速度 V650m/minで表面粗さRzの平均値と最大値および最小値のばらつきが最も小さくなった 今回の実験条件では V650m/minが鏡面加工に適している (14) 超微粒レジノイドボンドダイヤモンド砥石ではボンド材 BL1よりBL6の場合に表面粗さRz の最大値と最小値のばらつきが小さくなった またBL6の場合 砥石周速度 V650m/minでRz が最も小さくなった 今回の実験条件ではボンド材 BL6が鏡面加工に適している (15) 超微粒レジノイドボンドダイヤモンド砥石 SD10000L50BL1で超硬合金の仕上げ研削加工を行った結果 超鏡面が得られ 表面粗さは17nmRzであった 仕上げ加工条件は以下のとおりである ツルーイング ドレッシング: SUS304 法 砥石周速度:650m/min テーブル左右速度:18m/min テーブル前後送り:25mm/min 加工プロセス:0.5μm 2 回 0.2μm 4 回 0.1μm 4 回 スパークアウト 3 回 40
42 次世代ものづくりのための複合材料 (CFRP) の切削加工技術 秋田県産業技術センター加藤勝 沓澤圭一 1. 緒言複合材料であるCFRP( 炭素繊維強化プラスチック ) は その軽くて強い特性によって省エネルギーを実現するものとして 航空機のみならず自動車や家電等に更なる応用が期待されている しかしながら CFRPの切削加工 ( 穴あけ トリミング等 ) では 工具摩耗が激しいこと バリやデラミネーション ( 層間剥離 ) 等が発生することが課題となっており 高能率 高品質に加工することが求められている また CFRPはその成形方法の相違によって特性に違いがあり 加工形態にも相違が見られる材料である 近年 各工具メーカからCFRP 加工用と称される工具が販売されるようになってきた そこで本報では 現状最もニーズが多い穴加工を対象に 数種類の工具 ( ドリル エンドミル ) を用いて ドリルによる穴加工及びエンドミルによるヘリカル穴加工実験を行い 工具摩耗やCFRPの加工状態について調査したので報告する 工具選定や加工条件選定の参考になれば幸いである 2. 調査研究内容 2-1 の項では 一般的な CFRP の特性について紹介し 2-2 の項ではドリルによる穴加工技術 2-3 の項では出口側バリを抑制する加工方法 2-4 の項ではエンドミルによるヘリカル穴加工技術について述べる 2-1 CFRP の特性 CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic: 炭素繊維強化プラスチック ) は 炭素繊維に合成樹脂 ( 一般的にはエポキシ樹脂 ) を含浸した後 硬化させて成形した複合材料 (Composite) である 炭素繊維は 5~10μm の太さの極細繊維であり 優れた力学的特性を持っているが PAN 系とピッチ系があり 弾性率 強度だけでなく 熱的特性など物理的性質でも多くの種類がある 製品の性能要求を満たすために適した炭素繊維を選定する必要があり 希望の特性を得るために PAN 系とピッチ系を組み合わせて使うこともある 一般的な CFRP 成形では 材料としてエポキシ樹脂マトリックスのプリプレグシート ( 一般的な厚みは 0.1mm から 0.3mm 程度 ) を用いる プリプレグシートには 一方 41
43 向のみに炭素繊維を引き揃えた UD 図 1 各種材料の比強度 比弾性率材と 縦 横に炭素繊維を織り込んだクロス材がある 成形品は UD 材を同じ方向に積層して成形した場合と 縦と横に方向を変えて積層して成形した場合では 成形品の性能が大きく変化する また プリプレグシートは -20 以下の冷凍保存が必要であり消費期限も 3~6 ヶ月程度と短いため 近年は平織した炭素繊維を真空引きしながらエポキシ樹脂を含浸させて成形する Vatrm(Vacuum Assist Transfer Resin Mold) 成形法が普及しつつある 図 1 に各種材料の比強度 被弾性率を示す CFRP は軽くて強い材料であることがわかる また 表 1 に参考として複合材料 (CFRP GFRP) やその他材料の機械的特性等を示す 比重はステンレス鋼の 1/4 以下でありながら 引張り強さは約 3 倍と非常に優れていることがわかる 但し CFRP は耐衝撃性は低いので注意が必要であるとともに 積層材であるので 内部欠陥が生ずる可能性がある 使用に当たっては超音波探傷装置等で検査を必要とする場合もある 表 1 複合材料や他材料の主な機械的特性 42
44 2-2 CFRP のドリル加工技術 実験内容市販の CFRP 材 ( 穴織カーボン製 : 厚さ 5mm 平織クロスタイプ 両面つや無し) を対象に ダイヤモンド一体焼結ドリル 1 種類 ダイヤモンドコーティングドリル 4 種類 特殊コーティングドリル 1 種類 超硬ソリッドドリル 3 種類の計 5 社 9 種類のドリルを用いて マシニングセンタ ( 日立精機製 VKC45Ⅱ) で G81 のノンステップ送りによる穴あけドリル加工実験を行った CFRP 材はバイスに挟んで固定し 各ドリルとも時間の関係上 30 穴まで加工した 各ドリル形状や切削加工条件を表 2 に示す それぞれ特徴のあるドリル形状であるのがわかる 表 2 CFRP 材のドリル加工条件 43
45 2-2-2 実験結果 CFRP 材の加工状態について 図 2 CFRP 材のドリル加工後の入口側 出口側の加工状態 図 2 に CFRP 材の 15 穴及び 30 穴加工後の入口側 出口側の加工状態を示す 9 種類の ドリルとも 30 穴までの加工は可能であったが 1 の一体焼結ダイヤを除く 8 種類のドリ 44
46 ルに 出口側のバリの発生やむしれが見受けられた 特に6のダイヤコーティング 8 9の超硬ソリッドは出口側のバリやむしれの発生が著しく 6は入口側にも一部デラミネーションが観察された 表 1 のドリル形状を見てわかるように 6と9はドリル片部が複数の角度から形成され ねじれの無い直刃形状になっている スラスト ( 工具軸 ) 方向の荷重を軽減し出口側のデラミネーションを抑制する構造にはなっているものの 炭素繊維を綺麗に切断するまでには至っておらず 実験で用いた CFRP 材には不適であった 8は工具摩耗の進展によるバリ等の発生と考えられる 7は鎌形形状 ( 一般的にローソクドリルと呼ばれる ) のドリルであり加工状態は比較的良好であった 鋭利な外周刃が炭素繊維を綺麗に切断している様子がわかるが 30 穴目の出口側では若干むしれが観察された 5の特殊コーティング品も穴加工数の増加に伴いバリやむしれの発生が増加する傾向が見られた これらも工具摩耗の進展によるものと考えられる 一方 2 3 5のダイヤコーティング品は 平均的に僅かな出口側のバリが観察された これは穴加工数の増大によってバリが増加しているわけではなく 散発的に始めからバリが出ている工具は出るという感じであった 以前にも通常のダイヤコーティングドリルで CFRP 材のドリル加工を行ったことがあるが それらのドリルはダイヤコーティングの膜厚が 10~20μm 程度であり 鋭利な切れ刃はどうしても丸みを帯びてしまっていたために 出口側のバリを発生させていた 近年 ダイヤコーティングの超微粒 薄膜化が図られ 各社が CFRP 用と称して販売を始めたのでドリル加工実験を行ってみたが 以前よりはバリの程度は軽減しているものの 全くバリの無い加工というまでには至らなかった また 出口側バリを抑制するために 1 回転当たりの送りを 0.01mm/ 刃にして加工実験を行ってみたが やはり出口側のバリはどのダイヤコーティングドリルでも発生したので 加工条件で変更だけではバリの発生は完璧に抑制できないものと考えられる 1の一体焼結ダイヤは出口側のバリも殆ど無く 総じて最も良好に加工が可能であった 工具摩耗状態について図 3 に 30 穴加工後の各ドリルの工具摩耗を示す 参考までにドリル形状及び新品状態も示している 1の一体焼結ダイヤ及び2~4 6のダイヤコーティングは 30 穴程度では殆ど摩耗は観察されなかった 従って 上述した CFRP 材のバリの発生は工具摩耗によるものではなく ドリル形状及びダイヤコーティングによる刃先の丸みが起因するものと推定される 今回は時間の関係上 これらの工具寿命まで穴加工を行うことが出来なかったが 今後検討していきたいと考えている 5の特殊コーティング品は刃先部の摩耗が観察された 以前 DLC コーティング品でも加工実験を行ったことがあるが ほぼ同様の摩耗形体であったことから これらのコーティング品は数十穴で工具寿命になることがわかった 7~9の超硬ソリッド品は 総じて中心部及び刃先部に摩耗が観察され 特に7は外周刃先部の片側先端が欠けていた 7は鎌形形状なので CFRP の加工状態は比較的良好であったが 工具摩耗は著しいことがわかった 従って超硬ソリッド品は 数穴から数十穴程度の CFRP 材の穴加工は可能であるが それ以上の穴を加工する場合は一体焼結ダイヤまたは 45
47 ダイヤコーティングが適している 46
48 図 3 30 穴加工後の工具摩耗状態 47
49 加工穴径について図 4 に穴加工数による目標穴径との誤差を示す 6のダイヤコーティングドリルは著しくバリやデラミネーションがあったため 誤差が 0.13~0.14mm 程度大きくなっているが その他のドリルは誤差が 0~0.05mm 以内である 1 及び2から4の一体焼結ダイヤ及びダイヤコーティングは 穴加工数の増加による穴径の変化は殆ど無いが 5 及び7から9の特殊コーティング及び超硬ソリッドは 穴加工数の増加に従い 穴径が小さくなる傾向が見受けられる 特に9のドリルはその傾向が著しい これは工具摩耗により穴径が小さくなっているものと推定される 従って 穴加工精度の観点からも一体焼結ダイヤまたはダイヤコーティングの使用が推奨される また 加工コストついては 今回は一体焼結ダイヤ及びダイヤコーティングのドリルの寿命判定を行っていないので 明確な算定は出来ないが 超硬が 5~6000 円程度 ダイヤコーティング系は超硬の約 5~6 倍 一体焼結ダイヤは超硬の約 9~10 倍であるので 総加工穴数と工具コストを見極めた上で選定していただきたいと思う 0.15 誤差 (mm) 加工穴数 ( ヶ ) 図 4 穴加工数と穴径誤差の変化 2-3 CFRP 材のバリを抑制する加工法 2-2 項で示したように CFRP 材をドリル加工する際は バリやデラミネーション等を完璧に抑制することは難しく 加工条件を下げて対応しても 出口側バリ等が発生する可能性が高い しかしながら これらの問題を解決する一手段として 出口側にバックアップ (B/U) 材を添えて共削りする方法を紹介する 当センターで成形した CFRP 材 ( 厚さ 3mm 平織クロスタイプ 表面つや有り 裏面つや無し ) の下側に アルミ板 (A5052 厚さ 3mm) を添えてバイスに固定し 一体焼結ダイヤ 1 種類 ダイヤコーティング 2 種類 超硬ソリッド 1 種類の計 4 種類の工具を用いてドリル加工実験を行った 図 5 に CFRP 材の加工状態を示す 2-2 項で記載した1と7の工具は 48
50 B/U 材の有無にかかわらず 比較的良好な穴加工状態であったものの O 社ダイヤコーティングと6は B/U 材の効果により出口側バリが非常に抑制されているのがわかる 従って B/U 材は高品質な加工を行う上で大変有効であると言える なお この実験では O 社ダイヤコーティング及び6 7の工具は 入口側にデラミネーションが観察されたが 1の一体焼結ダイヤはデラミネーションは無く良好な穴加工状態であった 従って この実験でも一体焼結ダイヤの有効性が示された 図 5 B/U 材の有無による CFRP 材の穴加工状態 2-4 CFRP のエンドミルによるヘリカル穴加工技術 実験内容近年 エンドミルを用いて螺旋状に工具を -Z 方向に進行させ穴加工を行うヘリカル加工機能が付いたマシニングセンタが普及してきた そこで 市販の CFRP 材 ( 穴織カーボン製 : 厚さ 3mm 平織クロスタイプ 両面つや有り ) を対象に CFRP 加工用とは称していない一般的なダイヤコーティングエンドミル 4 種類 DLC コーティングエンドミル 1 種類 一体焼結ダイヤエンドミル 2 種類 PCD エンドミル 1 種類の計 6 社 8 種類のエンドミルを用いて マシニングセンタ ( 日立精機製 VKC45Ⅱ) でヘリカル穴あけ加工実験を行った 表 3 ヘリカル加工条件 49
51 工具径はすべて 3mm で仕上がり穴径は 4mm とした CFRP 材はバイスに挟んで固定し 各エンドミルとも時間の関係上 40 穴まで加工した 切削加工条件を表 3 に示す B/U 材は 無しである 実験結果 CFRP 材の加工状態について 図 6 CFRP 材のヘリカル加工後の入口側 出口側の加工状態 図 6 に CFRP 材の 20 穴及び 40 穴加工後の入口側 出口側の加工状態を示す 8 種類の 50
52 エンドミルとも 40 穴までの加工は可能であった 2-2 項のドリル加工と比較して 全体的にバリが発生する頻度は小さく綺麗な穴加工状態であったが 1 及び3のダイヤコーティング及び8の PCD は 40 穴の出口側に大きめのバリが観察された バリが発生している箇所はほぼ同じであり ちょうどエンドミルが CFRP から抜け始める箇所に相当していた 従って エンドミルが抜け始めの箇所にバリが発生しやすいことがわかった 8の PCD エンドミルのバリが比較的大きいが これはエンドミルがねじれの無い直刃形状であったことが原因であると推定される 従って 炭素繊維を綺麗に切断するためには やはりエンドミルもすくい角が正のねじれが必要であると考えられる 5の DLC コーティングは 他に比べて比較的バリや僅かなデラミネーションが突発的に発生することが多かったが これは以前実験したドリル加工と同様に工具摩耗の進行が原因と推定される また 1と2 6と7のように 同じメーカ同士でスクエアエンドミルとラジアスエンドミルの相違による影響を比較した 形状的にはラジアスエンドミルの方が スラスト ( 工具軸 ) 方向の荷重を低減できるので優位ではないかと思ったが 明確な差は認められなかったことから どちらが優位とは言い難い 更に ダイヤコーティングと一体焼結ダイヤの相違も明確には認められなかった 今回使用したダイヤコーティングは CFRP 加工用ではなく一般用であるが ドリル加工で見られたようなダイヤコーティングによる切れ刃の丸みの影響は ヘリカル加工では小さいと思われる 全体的にドリル加工と比較して加工時間はかかるものの 穴加工状態は良好であったことから エンドミルによるヘリカル穴加工も一手段として有効であると言える また 本実験では試していないが 2-3 項のように B/U 材を添えることにより 出口側バリを抑制できるものと推測される 工具摩耗状態について図 7 に 40 穴加工後の各エンドミルの底刃と側刃 ( 片側 ) の工具摩耗を示す 参考として底刃は新品状態も示してある 1から4のダイヤコーティングについては 底刃及び側刃の刃先に若干の摩耗は見受けられたものの まだ継続使用が可能な状態であった しかし 2-2 項で記載したドリル加工時の摩耗量よりは多かったことから ヘリカル加工は CFRP 材と擦れ合う時間が長い分 工具の消耗も早いと考えられる また 側刃より底刃の方が摩耗量は多かったことから 底刃で切削している方が多いと思われる 5の DLC コーティングは 底刃及び側刃の刃先にコーティング剥離のような著しい摩耗が観察された 従って 上述した CFRP 材のバリの突発的な発生は工具摩耗によるものと判断でき ヘリカル加工においても DLC コーティング品は数十穴で工具寿命に至ることがわかり ドリル加工と同様に DLC コーティング品は CFRP 材の加工には不向きであることがわかった 6 7の一体焼結ダイヤはドリル加工と同様に工具摩耗は殆ど観察されず良好であった また 8の PCD も底刃に若干の摩耗が見受けられたが ダイヤコーティングよりは摩耗が小さかった 8は直刃形状であったためにバリの発生が多かったが 工具摩耗的には一体 51
53 焼結ダイヤ PCD ダイヤコーティングが優れており これらが工具選定の対象になるであ ろう また B/U 材と共削りする場合は アルミや銅などの非鉄金属との使用を推奨する 52
54 図 7 エンドミルの底刃と側刃 ( 片側 ) の工具摩耗 53
55 加工穴径について図 8 に穴加工数による目標穴径との誤差を示す 穴精度はマシニングセンタの精度も影響するので参考程度にしかならないが -0.03~0.04mm 以内の精度で収まっており 比較的良好であった 5の DLC コーティング品以外は いずれの工具も穴加工数の増加による穴径の変化は明確には見受けられず まだ工具は使用可能であると判断できる 5も穴径の減少幅は 0.015mm 程度に収まっていた また 加工コストついては 今回も一体焼結ダイヤ PCD 及びダイヤコーティングのエンドミルの寿命判定を行っていないので 明確な算定は出来ないが ダイヤコーティングエンドミルが 15000~20000 円程度 PCD は 円程度 一体焼結ダイヤは 50000~55000 円程度であるので 総加工穴数と工具コストを見極めた上で選定していただきたいと思う 誤差 ( ッ m) 加工穴数 ( ヶ ) 図 8 穴加工数と穴径誤差の変化 3. 結言本研究により以下のことが明らかになった (1)CFRP 材の穴加工では 工具寿命の観点から ダイヤモンド工具またはダイヤモンドコーティング工具の使用を推奨する 超硬工具でも穴加工は可能であるが 数十穴で寿命に至る (2) ダイヤモンドコーティング工具は コーティング膜厚が加工品質に影響する可能性が高い 従って 出来る限りシャープな切れ刃を有する超微粒 薄膜のコーティングが良い (3) 切削加工条件として ダイヤモンド工具及びダイヤモンドコーティング工具を使用する場合 切削速度は 100m/min 程度 超硬工具を使用する場合は 50m/min 以下 1 回転当たり送りはいずれの工具も 0.05mm/rev 以下が良い 54
56 (4) 粉状の切り屑が発生するので できれば吸塵装置 ( 掃除機でも可 ) を使用し 切り屑は加工機に付着しないよう注意が必要である (5) ドリルによる穴加工実験では D 社製の一体焼結ダイヤモンド工具が バリやデラミネーションの無い安定した加工性を示した (6) 出口側のバリやデラミネーションを抑制する手段として 出口側にバックアップ材を添えて共削りする方法が有効である ダイヤ系工具を使用する際は バックアップ材は非鉄金属 ( アルミや銅等 ) を推奨する (7) エンドミル工具を用いたヘリカル穴加工は ドリル加工と比べると穴加工状態は比較的良好であるが 工具の抜け際でバリ等が発生しやすい また 工具摩耗も進行しやすい傾向にある (8) ドリル加工では 穴精度は 0~0.05mm 以内で収まるが 超硬ドリルは摩耗の進行により加工穴径は小さくなる傾向を示した (9) コスト面から 加工数が数穴から数十穴の場合は超硬工具 数十穴から数百穴の場合はダイヤモンドコーティング工具 数百穴以上の場合はダイヤモンド工具を選定するのが良いと思われる (10) 一概に CFRP 材と言っても多種多様である 工具メーカが CFRP 加工用と推奨する工具でも すべての CFRP 材に適するとは限らない 従って 加工穴数やテスト加工等を踏まえて工具選定することが望ましい 参考文献 (1) 炭素繊維の最先端技術 シーエムシー出版 (2) 航空機材料 ( 社 ) 日本航空技術協会 55
57 次世代ものづくりのための脆性材高品位研削加工技術 山形県工業技術センター江端潔, 松田丈 半導体等の次世代ものづくり分野で使用される石英ガラスと結晶性ガラスには, 鏡面かつクラックレスを求められることが多く, 研削によるき裂を研磨等で除去している. このとき, き裂深さを表面粗さで代用することがあるが, 表面粗さとき裂深さの関係は明らかにされていないため, これを調査した.(1. に記載.) 研削切断時に生じるチッピングも同様に, 外周研磨等によって除去される. チッピングを除去しきるためには, その大きさを管理することが重要である. そこで, 諸要素がチッピングに及ぼす影響を調べた.(2. に記載.) また, 結晶性ガラスの光学分野への応用を想定し, 高精度曲面研削を試行した.(3. に記載.) その結果を以下に報告する. 次世代ものづくりの一助となれば幸いである. 1. 表面粗さとき裂深さの関係 1.1 緒言石英ガラスは光学や検査分析, 半導体等の分野に不可欠な材料である. また結晶性ガラスは, 熱膨張率が低い均質な新材料として高い評価を得ている. いずれの材料 ( 以下, 石英ガラス等と記述.) も, 鏡面かつクラックレスを求められることが多いが, 脆性材であるため, 研削加工のみで要求品質を実現することは難しく, ラッピングやポリシング等の後工程に依存している. 研削で発生したき裂 ( クラック ) の深さを把握して後工程に反映することが, 加工時間や研磨剤の削減, 製品の信頼性といった面から求められるが, その深さを測定することは難しく, また測定方法も普及していない. そのため, 加工面品位は表面粗さのみで評価されることが多い. それにもかかわらず, 表面粗さとき裂の関係は明らかにされていない. そこで, 石英ガラス等の研削における表面粗さとき裂深さの関係を調べた. ダイヤモンド砥石クロス送りテーブル送り石英ガラス鋼板図 1.1 平面研削加工着脱式検鏡片石英ガラス研削抵抗計検出器図 1.2 研削抵抗の測定 1.2 実験方法 研削加工 被削材である石英ガラスと結晶性ガラスの試験片は 1 辺が 25mm の正方形で, 鋼板に貼り付けられている. この試験片を, テーブル往復型横軸平面研削盤 ( ナガセインテグレックス製 SGU-52HP2) のテーブル上に配置し, 研削した ( 図 1.1). 研 削抵抗を測定するときは, 研削抵抗計 ( キスラー製 9257B) を 追加した ( 図 1.2). 研削前には, 軟鋼法 ( 図 1.3) またはカップツルア法 ( 図 1.4) で, ダイヤモンド砥石をツルーイング ドレッシングした 研削面のき裂深さの評価 石英ガラス等の研削面のき裂深さは, 酸化セリウム溶液に よる試料の傾斜研磨とエッチング, 形状測定を組み合わせて 評価した. まず, 研削した試験片を研磨治具に接着し, さらに 研削面の半分に厚さ 0.1mm のガラス板 ( カバーガラス ) を接着 する ( 図 1.5(a)). 使用した試料研磨機 ( ビューラー製ミニメット ) は試験片に点荷重を与える方式のため, 倒立した研削面は 試験片研削面 研磨治具 SUS304 図 1.3 軟鋼法 研削痕方向 (a) 接着 カバーガラス カップ砥石 OD90 ID50 テーブル送り 図 1.4 カップツルア法 荷重 (b) ポリシング 図 1.5 傾斜研磨法 ( 点荷重 ) アーム 研磨運動酸化セリウム溶液 クロス
58 酸化セリウム溶液によって斜めにポリシングされていく ( 図 1.5(b)). ポリシングは, 定期的に光学顕微鏡で研削面を確認しながら, 研削痕が見えない領域ができるまで続ける. その後, バッファードフッ酸溶液で 2~5 分間エッチングすると, 見えなくなっていたき裂先端が顕在化する ( 図 1.6). その位置をレーザプローブ式形状測定機 ( 三鷹光器製 NH3-SP) 上で光学像を見ながら特定し, き裂先端とポリシングされていない研削面の高低差を測定して, き裂深さとした ( 図 1.7). この方法では, 石英ガラス等より軟質な酸化セリウムのみを用いるため, 研磨の際にき裂が進展する恐れが尐ない. しかし, 研磨レートが低いため, 評価に長時間を要してしまうという欠点がある. そこで, 酸化セリウム溶液の前にダイヤモンド研磨液を使用することによって, 研磨時間を短縮した. 使用した試料研磨機 ( マルトー製ダイヤラップ Ace) では, 研磨定盤に対して一定の傾斜を保ちながら,1 辺 12mm の正方形の試験片を研磨することができる ( 図 1.8). 図 1.9 に傾斜研磨された石英ガラスの SEM 写真を, 図 1.10 にレーザプローブ式形状測定機で測定した断面形状に示す. 図 1.7 と図 1.10 は砥石 SD3000B を用いて同時加工した試験片の評価結果であり, き裂深さの測定値が同じであることから, 適切な研磨条件下では, 酸化セリウム研磨液の前にダイヤモンド研磨液を用いても, き裂が進展しないことが確認できた. この方法は, セラミックス研削における焼結粒脱落の評価等にも応用できる ( 図 1.11). なお, 深いき裂の観察には, 試験片を研削面に垂直に切断し, 樹脂で包埋してその切断面を研磨する方法のほうが高効率である. 図 1.12 は試料研磨機 ( ビューラー製エコメット 250/ オートメット 250) による石英ガラスの研磨例である. 別途傾斜研磨法で調べたき裂深さと同じ深さのき裂が確認できる 表面粗さの評価表面粗さは, 走査型白色光干渉式顕微鏡 (Zygo 製 New View 7300) を用いて測定した. 測定視野は mm ( ピクセル ) である. 測定例を図 1.13 に示す. 粗さパラメータには, 算術平均粗さ Ra と最大高さ粗さ Rz を採用した.Ra は, 測定表面の算術平均高さである. 一方,Rz (Zygo では SRzX と表記する.) は, 測定表面をもとに, 研削痕と直交する方向に長さ 0.70mm の測定断面曲線を 480 本生成し, それぞれの最大断面高さを求め, さらにそのうちの大きいほうの半分だけを残して平均した値で, 測定表面の最大高さ Rt(Zygo では PV と表記する.) に比べてノイズ等の影響を受けにくい. 本報中の き裂深さ は, 平均面からき裂先端までの距離であるため, 比較対象としては Rz より最大谷深さ Rv のほうが適切であるが, 解析ソフトの機能の制約上,Rz で代用することとした. し, 砥石作業面を SEM(FEI 製 Quanta400) で直接観察した. 定盤 マスクでエッチングされなかった研削面 ( 基準面 ) μm 図 1.6 研磨試験片のき裂 ( 点荷重 ) 図 1.7 研磨試験片の断面形状とき裂深さ ( 点荷重 ) 中軸荷重 ( 重り ) ガイド 試験片 傾斜貼付板 図 1.8 傾斜研磨法 ( 全体荷重 ) μm 研削面 エッチングされた研削面, 研磨面 き裂深さ 3.5μm き裂深さ 3.5μm 研磨面 100μm mm 100μm 図 1.9 石英ガラス研磨試験片 ( 全体荷重 ) 図 1.10 研磨試験片の断面形状とき裂深さ ( 全体荷重 ) 200μm 図 1.11 アルミナセラミックス研磨試験片 ( 全体荷重 ) 1 μm mm 50μm 図 1.12 樹脂包埋研磨 (SD200B 研削試験片 ) 砥石作業面の観察砥石作業面を直接観察するのは困難であるため, 実験中は,2 液硬化エポキシ樹脂に砥石作業面性状を2 段転写したレプリカを作製した 1). 実験後は供試砥石から検鏡片を取り外 (a) 測定表面 (b) 測定断面曲線図 1.13 走査型白色光干渉式顕微鏡の測定例
59 1.3 結果及び考察 実験 1 砥粒摩耗と表面粗さ, き裂深さ ( 石英ガラス ) まず, 加工面粗さと砥石寿命のバランスが良く, 仕上げ加工に適した #1200 レジンボンドダイヤモンド砥石について, き裂深さを調べた. 一般にダイヤモンド砥石でガラスを研削すると, 砥石摩耗の初期に, 砥粒切れ刃高さの整列の進行に伴って表面粗さが向上することが知られている. しかし, そのときのき裂深さの挙動は知られていない. そこで, 研削抵抗計に配置した合成石英ガラス試験片 5 個を研削し, 除去体積の増加にあわせて試験片を1 個ずつ取り外して, 表面粗さとき裂深さの変化を調べた. 各種条件を表 1.1( 右上 ) に示す. 図 1.14 に観察した砥石作業面の変化を示す. 十分に突き出していた砥粒が, 研削とともに摩滅しながら埋没し, 突出し量が微小となって結合材と被削材が接触したことが推測できる. そのため, 除去体積と研削抵抗法線成分の関係を示した図 1.15 では, 研削抵抗が上昇している. 同図に, 除去体積と表面粗さの関係を併せて示す.Ra,Rz ともに低減しているが, これは砥粒の摩滅と埋没によって, 同時作用砥粒数が増えたためと考えられる. 図 1.16 に Rz とき裂深さの変化を示す. 研削抵抗が増加する ( 図 1.15) にもかかわらず, き裂深さは Rz とともに小さくなり, Rz に近づいていくことがわかる. 図 1.17 に Rz とき裂深さの関係を示す.Rz に対するき裂深さの比は一定ではなく, 減尐していくことがわかる. 今後は図 1.17 を用いることで, 本実験と同じ加工を行うときに, 表面粗さからき裂深さを推測することができる. 同様に, 砥石や各種条件等が同じで, 表面粗さが異なる原因が砥石摩耗状態のみであるときは, あらかじめ調べたデータをもとに, 表面粗さからき裂深さを推測可能といえる. 本実験では, き裂がポリシングによって完全に除去されている合成石英ガラスを研削した. この場合, 初回切込みにおいて脆性研削に遷移するとき, 深いき裂が発生する ( 図 1.16 内 3 次元画像 ) 2). 砥石作業面の砥粒切れ刃高さが整列した状態 ( 図 1.152) であっても, 新しい試験片を研削すると, 深いき裂は同様に発生する ( 図 1.16 丸枠内 ). 表面粗さ Rz Ra μ m 図 1.15 図除去体積と研削抵抗 1 研削抵抗と表面粗さの変化, 表面粗さの関係 μm 表面粗さ Rz, き裂深さ μ m 表 1.1 実験 1 ツルーイング ドレッシング, 研削条件 研削抵抗法線成分 Rz Ra 累積研削除去量 mm き裂深さ 研削抵抗法線成分 N 砥粒 ツルーイング工具回転方向 砥石回転方向 50μm ドレッシング後 ( レプリカ ) 研削中図 1.151( レプリカ ) 砥粒 50μm 砥粒 砥石回転方向 砥粒 研削中図 ( レプリカ ) 研削後 ( 検鏡片 ) 図 13 砥石作業面状態の変化 (SEM) 図 1.14 砥石作業面状態の変化 (SEM) 50μm 50μm き裂深さ μ m Rz( 図 1.15 に同じ ) 累積研削除去量 mm 図 表面粗さとき裂深さの変化 Rz= き裂深さの直線 表面粗さ Rz μ m 図 1.17 図 3 表面粗さとき裂深さの関係
60 1.3.2 実験 2 残留き裂を考慮した研削加工 ( 石英ガラス ) 実験 1 では, ポリシングされた合成石英ガラスを #1200 砥石のみで研削したが, 一般には荒加工から仕上げ加工までを複数の砥石で順次加工することが多い. そこで,#400,#1000, #2000 の砥石で順次研削を行い, き裂深さの変化を調べた. 砥石はいずれもレジンボンドダイヤモンド砥石である. 残留き裂を浅くするには,#400 砥石による加工面のき裂を #1000 砥石で, 同砥石による加工面のき裂を #2000 砥石で除去しきることが望ましい. そこで, 前加工面のき裂深さを調べ, #1000 砥石と #2000 砥石の総切込み深さを設定した. 本研究では,1 試料につき1つの傾斜研磨面からき裂深さを評価している. そのため, 同一試料内により深いき裂が存在する可能性がある. そこで各砥石の総切込み深さは, 測定されたき裂深さの 2 倍とした. 各種条件を表 1.2 に示す. 図 1.18 に, 本実験の加工プロセスとき裂深さの変化を示す. #400 砥石加工後 (1) のき裂深さより,#1000 砥石での累積切込み深さのほうが小さい加工 2では, 加工後もそのき裂が残留している. このとき, き裂の進展は認められない. 一方, 累積切込み深さが1のき裂の 2 倍以上である加工 4では, 加工後に1のき裂は除去されている. 同様に,#2000 砥石での累積切込み深さが,#1000 砥石加工後 (4) のき裂深さの 2 倍以上である加工 7では, 加工後に4のき裂は除去されている. 図 1.19 は Ra と Rz の変化を表したものである.1における値を基準としたとき,Rz は Ra ほど変化しない. これは Ra が良くなっても, 図 1.13 のように比較的深い研削痕は発生し続けていることを示す. 傾斜研磨によって見出される深いき裂は, このような条痕部に存在する. 図 1.20 には Rz とき裂深さ, 研削除去量の変化を示す. き裂は加工が進むとともに小さくなり, 図中の破線と同等の 1.2 μm に達している. この破線は, 加工 7の後に新たな試験片を #2000 砥石のみで研削したときのき裂深さで,#400 砥石と #1000 砥石の影響を受けていない. 同図では, 加工 1と3の Rz がほぼ同じであるにもかかわらず,1のき裂深さは3の 4 倍となっている. このことから, 砥石や各種条件等が異なるときは, 表面粗さが同じであっても, き裂深さが同じとは限らないことがわかる. 総切込み深さ, き裂深さ μ m 最大高さ粗さ Rz μ m Rz, き裂深さ μ m 加工 1 研削面 #400 加工 2 #1000 切込み深さ 1μm 8 Rz 加工 3 #1000 1μm 7 加工 4 #1000 1μm μm 2 0.1μm 2 0μm 2 Ra 図 2 表面粗さの変化図 1.19 表面粗さの変化 累積研削除去量 き裂深さ 加工 5 # μm 5 加工 6 # μm 5 図 1.18 加工プロセスとき裂深さ 図 1 加工プロセスとき裂深さ 0-5 加工 7 # μm 2 0.1μm 2 0μm 算術平均粗さ Ra μ m -35 累積研削除去量 mm 総切込み深さ, き裂深さ μ m 図 1 加工プロセスとき裂深さ 実験 3 砥石の種類とき裂深さの関係 ( 石英ガラス ) その他のダイヤモンド砥石についても, 石英ガラスの研削における表面粗さとき裂深さの関係を調べた. その結果を図 1.21 に, 各種条件等を表 1.3 に示す. 表面粗さとき裂深さに表 1.2 実験 2 ツルーイング ドレッシング, 研削条件 き裂深さ μ m Rz( 図 19 に同じ ) 図 3 表面粗さとき裂深さの変化図 1.20 表面粗さとき裂深さの変化 10 SD400B 5 SD3000B SD2000B SD800M SD800B 0 SD1000B 表面粗さ Rz μ m SD200B 図 1.21 表面粗さとき裂深さの関係 0
61 は明確な関係が見られない. そのため, 砥石や各種条件, 砥石摩耗状態等が異なっている場合は, 表面粗さからき裂深さを推測することは困難であるといえる. また図 1.21 中の, 粒度が同じ #800 のメタルボンド砥石とレジンボンド砥石を比べると, 前者のほうが Rz に対するき裂深さの比が大きいことがわかる.1 種類ずつの比較でしかないが, 結合材の影響を考えるときの材料としたい. 表 1.3 実験 3 ツルーイング ドレッシング, 研削条件 実験 4 結晶性ガラスとき裂次に, 結晶性ガラス ( オハラ製クリアセラム ) を #800 のメタルボンドダイヤモンド砥石とレジンボンドダイヤモンド砥石のそれぞれで研削し, 表面粗さとき裂深さを調べた. 各種条件を表 1.4 に示す. また, 実験結果を図 1.22 に示す. 同図には, 図 1.21 から抜粋した石英ガラスの結果を併記する. 研削面に発生するき裂は, 結晶性ガラスのほうが石英ガラスよりも浅いことがわかった. 表 1.4 実験 4 ツルーイング ドレッシング, 研削条件 1.4 結言 (1) 石英ガラスと結晶性ガラスの研削面のき裂深さを, 酸化セ リウム溶液による試料の傾斜研磨とフッ酸エッチング, 形状 測定を組み合わせて評価することができる. また, 適切な 研磨条件下では, 酸化セリウム研磨液の前にダイヤモンド 研磨液を用いても, き裂は進展しない. (2) #1200 レジンボンドダイヤモンド砥石を用いて, 切込み深 さ一定で石英ガラスを連続加工したとき, 研削初期に, 砥 粒の摩滅摩耗と埋没によって同時作用砥粒数が増え, 最 大高さ粗さ Rz が低減する. このとき, 研削抵抗が増大する にもかかわらず, き裂深さは Rz とともに小さくなり, き裂深さ と Rz の比も減尐する. (3) 砥石や各種条件等が同じで, 表面粗さが異なる原因が 砥石摩耗状態のみであるとき, あらかじめ調べたデータをも とに, 表面粗さからき裂深さを推測することができる. (4) 一方, 砥石や各種条件が異なっている場合は, 表面粗さ が同じであってもき裂深さは異なるため, 表面粗さからき裂 深さを推測することは困難である. (5) 仕上げ加工によって表面粗さを向上させても, 除去量が 不十分であれば, 前加工で発生したき裂は残留する. (6) 荒加工で石英ガラスに発生したき裂深さを調べ, その 2 倍 を次の SD1000B 加工の総切込み深さとし, さらに SD1000B 加工後のき裂深さの 2 倍を SD2000B 仕上げ加工の総切込 み深さとすることで, き裂深さを 1.2μm まで小さくすることが できる. (7) 結晶性ガラスの研削面に発生するき裂は, 石英ガラスに 比べて浅い. 1.5 参考文献 1) 塚本真也, 大橋一仁 : 研削加工の最新計測技術,(2003) ) 江端, 松田, 齊藤, 横山 : 石英ガラスの研削における砥粒摩耗の影響, 2011 年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集,(2011) き裂深さ μ m 石英ガラスメタルボンド砥石 石英ガラスレジンボンド砥石 クリアセラムメタルボンド砥石 クリアセラムレジンボンド砥石 表面粗さ Rz μ m 図 1.22 石英ガラスと結晶性ガラスの比較
62 2. 外周刃加工におけるチッピングと諸要素の関係 2.1 緒言 石英ガラスを製品に応じた大きさに切断する際に生じるチ ッピングは研磨等によって除去する必要があるため, その大 きさを管理することが重要である. 切断にはワイヤソーや内周 刃切断等のいくつかの方法があるが, ここでは外周刃切断に おいて, 諸要素がチッピング等に及ぼす影響を調べた. 2.2 実験方法 チッピングに影響を与える要素としては, 切断砥石の側面 振れ, ドレッシング方法, 切断砥石の結合材や粒度, 加工条 件が考えられる. それぞれについて実験を行い, チッピング の大きさを測定するとともに切断砥石の摩耗を評価した. 被 削材は 1. でも使用したポリシング仕上げの合成石英ガラス ( 東ソー クォーツ製 ES) である. 効率を考え, 実験はフルカットではなく, 外周刃切断機 ( ナ ガセインテグレックス製 SPG150-ALS3) による溝加工とした ( 図 2.1). 溝加工後は, 溝幅とチッピングの大きさを画像測定 機 ( ミツトヨ製 SQV303PRO) で測定した ( 図 2.2). 2.3 結果及び考察 実験 1 切断砥石の側面振れの影響 砥石フランジのセルフカットの前後における切断砥石の側 面振れ, 溝幅拡大量, チッピングの大きさの変化を調べること により, 側面振れとチッピングの関係を把握した. セルフカット ( 図 2.3) とはフランジ端面を機上で旋削することであり, 溝幅 拡大量とは加工溝幅と砥石幅の差である. 実験は, 表 2.1 の条件で石英ガラスに 100mm 長の溝を加 工して行った. また, プランジ研削で快削性カーボン板に転 写した砥石の回転包絡形状の幅と, マイクロメータで測定した 砥石幅の差から切断砥石の側面振れを求めた. 図 2.4 にセルフカット前後における溝幅拡大量の変化の例 を示す. 側面振れの大きい左図では, 切断砥石の切り込みに したがって溝幅拡大量が小さくなり, 被削材から切断砥石が 抜けるときに再び大きくなっている. 一方, 側面振れが小さい 右図では, 大きな溝幅の変化は見られない. 図 2.5 に加工条件と溝幅拡大量平均値の関係を示す. 前 述した同一溝における溝幅拡大量の変化幅は, 最大値 最 小値として同図中に示す. 図 2.6 には加工条件とチッピング の関係を示す. 送り速度と切込み量が同一の場合, セルフカ ット後のほうが溝幅拡大量の変化幅, チッピングともに小さい ことがわかる. このことから, 側面振れが大きいほど溝加工時 の切断砥石の弾性変形量が大きくなり, 切断砥石側面の砥 粒が被削材により大きな力を作用させ, チッピングを大きくす ると考えられる. 以上より, 切断砥石の側面振れを小さくすることがチッピン グの微小化に有効であることがわかった. 切込み量が大きい ときは, 側面振れを小さくすることが特に重要といえる 砥石フランジ 旋削用バイト 切断砥石 テーブル送り 図 2.1 外周刃加工 図 2.3 セルフカット テーブル送り方向 送り 25mm/min 送り 100mm/min 左図 : セルフカット前 ( 振れ 0.135mm) チッピングの大きさ ( 最大 ) 図 2.2 チッピングの測定 表 2.1 実験 1 加工条件 送り 25mm/min 送り 100mm/min 右図 : セルフカット後 ( 振れ 0.025mm) 図 2.4 溝幅拡大量の変化 ( 切込み量 0.8mm) 最大 セルフカット前 セルフカット後 最小 テーブル送り mm/min 切込み量 0.2mm テーブル送り mm/min 図 2.5 加工条件と溝幅拡大量の関係 セルフカット前 セルフカット後 テーブル送り mm/min 切込み量 0.2mm 切込み量 0.8mm テーブル送り mm/min 切込み量 0.8mm 図 2.6 加工条件と最大チッピングの関係
63 2.3.2 実験 2 ドレッシング方法一般砥石への溝加工 ( 以下, 溝入れ法と記述. 図 2.7) とカップツルア ( 図 1.4 リード製 RS-50P) のそれぞれの方法でドレッシングを行い, 溝加工で生じるチッピングの大きさを比較した. ここでのチッピングの大きさとは, 溝全長のなかで大きい方から 10 個のチッピングの平均値である. 実験条件を表 2.2 に, 結果を図 2.8 に示す. メタルボンド砥石では, 溝入れ法よりカップツルア法のほうがチッピングが大きい. 一方, レジンボンド砥石では大きな差は見られない. SEM 写真 ( 図 2.9) からは, 溝入れ法ではエッジが丸くなって角形に成形できないが, カップツルア法では角形成形が可能であることがわかる. なお, 砥粒が小さいほうがエッジは鋭利に成形される ( 図 2.18). また, メタルボンド砥石では, 溝入れ法に比べカップツルア法のほうがエッジ部の砥粒脱落が多いことがわかる. これは, カップツルアのドレッシング工具 ( 以下, 成形工具と記述.) が砥粒を脱落させる方向に回転することが原因と考えられる. そこで, 成形工具速度を低くしてメタルボンド砥石をドレッシングしたのち, 同条件で溝を加工し, 砥粒保持状態とチッピングを比較した. ドレッシング後の砥石の状態を図 2.10 に, チッピングの大きさを図 2.11 に示す. 成形工具速度が低い条件のほうが砥粒の脱落が尐なく, チッピングも小さい. このことから, 図 2.12 のようにエッジ部の砥粒が脱落すると, エッジ部の砥粒切込み深さが大きくなり, チッピングが大きくなると推測される. 溝入れ法メタルボンド 溝入れ法レジンボンド 図 2.9 ドレッシング後の砥石作業面 (SEM) 切断砥石速度 8m/s 成形工具速度 1.9m/s 100μm 100μm 切断砥石速度 8m/s 成形工具速度 3.8m/s 脱落 カップツルア法メタルボンド カップツルア法レジンボンド 成形工具速度 3.8m/s 1.9m/s 実験 3 結合材 #600 メタルボンド砥石と #600 レジンボンド砥石について, 加工条件 ( 砥石速度, 送り速度, 切込み量 ) を変化させ, 結合材がチッピングに与える影響を調べた. ドレッシング条件は表 2.2 と同じとした. 結果を図 2.13~15 に示す. メタルボンド砥表 2.2 実験 2 実験条件 図 2.10 ドレッシング後の砥石作業面 (SEM) エッジ部の砥粒 実験回数 = 2 図 2.11 ドレッシング条件とチッピングの関係 脱落 メタルボンド レジンボンド 図 2.12 砥粒の脱落 砥石速度 m/s 図 2.13 砥石速度の影響 テーブル送り 50mm/min 切込み量 1.0mm 溝入れ法 カップツルア法 メタルボンド レジンボンド 一般砥石 メタルボンドレジンボンド メタルボンドレジンボンド 図 2.7 溝入れ法 実験回数 = 2 図 2.8 ドレッシング方法とチッピングの関係 テーブル送り mm/min 図 2.14 テーブル送りの影響 砥石速度 30m/s 切込み量 1.0mm 切込み量 mm 図 2.15 切込み量の影響 砥石速度 30m/s テーブル送り 50mm/min
64 石よりレジンボンド砥石のほうが, すべての加工条件においてチッピングが小さい. 集中度が異なるため単純に比較できないが, 結合材の弾性の違いが原因と考えられる. また, 表 2.2 の条件で摩耗試験も実施した. 溝加工後の砥石作業面を図 2.16 に示す. メタルボンド砥石, レジンボンド砥石ともに砥粒が摩滅し, 砥粒切れ刃が後退している. また, 砥粒の脱落も見られる. このことから, 石英ガラスのクリープフィード研削では, 砥粒の摩滅が切れ味低下の主な原因といえる. 自生発刃作用は期待できないため, 切れ味を回復させるには, 砥粒が新出するまでドレッシングを行う必要がある 実験 4 粒度 ( レジンボンド ) のレジンボンド砥石 #600 砥石に加え,#1200 砥石と #2000 砥石について加工条件 ( 切断速度, 切込み深さ, 送り速度 ) を変化させ, 粒度がチッピングに与える影響を調べた. 集中度は 100, 砥石幅は 0.5mm とした.#1200 砥石は GC1000G_V の,#2000 切断砥石は GC2000G_V のカップ砥石で成形した. 結果を図 2.17 に示す. 粒径が小さいほど, すべての加工条件においてチッピングが小さいことを確認した. また, 摩耗試験も実施した.#600 砥石では溝を 60 本加工できたが,#1200 砥石では 47 本目で負荷が上昇し,#2000 砥石は 2 本目の溝を加工中に破壊した.#1200 砥石の砥石作業面の変化を図 2.18 に示す. 以上から, 粒径が小さいほどドレスインターバルが短いことが確認された 実験 5 2 パス加工レジンボンド砥石 #1200 および #2000 はチッピングの微小化に適するが, ドレスインターバルが短く, 生産性が低い. そこで, より生産性の高い砥石 #600 を用いて, 同等のチッピングで溝を加工する方法を検討した. 図 2.15 から, 浅切込みがチッピングの微小化に有効であることがわかる. そこで 1 パス目を浅切込み,2 パス目を深切込みとする 2 パス加工を試行した. 総切込み量は 1mm, 砥石速度は 30m/s, テーブル送りは 50mm/min とした. ドレッシングは表 2.2 のカップツルアの条件で行った. 結果を図 2.19 に示す. 切込み量 1mm の 1 パス加工よりも, チッピングを小さくすることができた. 図 2.20 は, 研削能率が等しい複数の加工条件におけるチッピングの大きさを示したものである.#600 砥石による 2 パス加工の方が,#1200 砥石による 1 パス加工よりもチッピングが小さいことがわかる. 以上より,2 パス加工によってチッピングを小さくできることが明らかとなった. 20μm 2.4 結言 砥石速度 m/s ドレッシング後メタルボンド 図 2.18 #1200 レジンボンド砥石の変化 (SEM) 1 パス加工 メタルボンド レジンボンド 砥石速度の影響テーブル送り 50mm/min 切込み量 1.0mm (1) 切断砥石の側面振れを小さくすることがチッピングの微小 化に有効である. 100μm メタルボンド レジンボンド 図 2.19 切込み量の影響粒度 #600 砥石速度 30m/s テーブル送り 50mm/min (2) 切断砥石のエッジ部の砥粒が脱落するとチッピングが大 きくなるため, 脱落させないドレッシングが重要である. (3) メタルボンド切断砥石よりレジンボンド切断砥石のほうが, チッピングを小さくできる. (4) レジンボンド切断砥石では粒径が小さいほどチッピングを 小さくできるが, ドレスレスインターバルは短い. (5) 1 パス目を浅切込みとする 2 パス加工によってチッピングを 小さくすることができる. テーブル送り mm/min テーブル送りの影響砥石速度 30m/s 切込み量 1.0mm 2 パス加工 溝 47 本加工後 #600 F25 1 パス 切込み量 mm 切込み量の影響砥石速度 30m/s テーブル送り 50mm/min 図 2.17 粒度と加工条件の影響 ( レジンボンド砥石 ) F50 2 パス 20μm #1200 F25 1 パス メタルボンド レジンボンド 図 2.20 切込み量の影響研削能率一定砥石速度 30m/s F はテーブル送りを表す メタルボンド レジンボンド 図 2.16 溝 60 本加工後の #600 砥石の砥石作業面
65 3. 結晶性ガラスの超精密曲面研削加工 3.1 緒言結晶性ガラスの用途のひとつである反射鏡等の光学素子の製造においては, 研磨仕上げに多大な時間を要しているため, 研削加工の形状精度と加工面品位の向上が求められている. そこで, 当センターの技術シーズをもとに, 結晶性ガラスの高精度 高品位曲面研削を試行した. 切込み ( 手動 ) 一般砥石 カーボン板 3.2 加工方法直径 50mm のクリアセラムに, 曲率半径 500mm の凹面を曲面研削した. 加工には, 高い運動精度と剛性を備えた超精密非球面研削盤 ( ナガセインテグレックス製 N 2 C-53US 4 N 4 ) を使用した. 砥石をステップ送りしながら曲面を研削する加工 ( 以下, ステップ研削と記述.) では, 砥石の断面形状が加工面に転写されるため, 断面形状が高精度な円弧になるようツルーイング ( 以下, 成形と記述.) する必要がある. そこで, 成形精度に優れるカーブジェネレータ法 1) ( 図 3.1) で成形を行った. 成形工具はカップ型の一般砥石である. これをロータリテーブルの中心に固定し, テーブルごと回転させる. さらに研削砥石の中心を成形工具の中心軸上に位置決めし, 下方の成形工具に切り込んでいくと, 砥粒層に球面の一部が創成される. このようにして成形した研削砥石の断面形状をカーボン板に転写し ( 図 3.2), レーザプローブ式形状測定機を用いてその半径を調べた. さらにこの値などをもとに,NCプログラムを生成した. 研削加工は,#800 砥石によるロータリ研削 ( 図 3.3),#1500 砥石による左右方向送りのステップ研削 ( 図 3.4), 同砥石による前後方向送りのステップ研削 ( 図 3.5),#3000 砥石による前後方向送りのステップ研削の順に行った. 砥石はいずれもレジンボンドダイヤモンド砥石である. 条件を表 3.1 に示す. なお, カーブジェネレータ法では, 円弧断面形状の半径が砥石半径 (120~125mm) とほぼ同じになるため, 例えば短手方向の曲率が小さいトロイダルミラー等の加工には適さない. このような場合には, 直交ツルア法 ( 図 3.6) によって, 研削砥石を小半径の円弧断面形状に成形することができる. 1) 図 3.1 カーブジェネレータ法 図 3.3 ロータリ研削 図 3.5 ステップ研削 ( 前後方向送り ) 図 3.2 砥石断面形状の転写 図 3.4 ステップ研削 ( 左右方向送り ) 研削砥石 ツルーイング工具ドレッシング工具 図 3.6 直交ツルア法 表 3.1 ツルーイング ドレッシング, 研削条件 3.3 加工結果形状誤差は 0.45μm であった. 図 3.7 に, レーザプローブ式形状測定機で評価した誤差曲線を示す. 測定ピッチは 100 μm, 評価長さは 40mm とした. 形状誤差 0.45μm 形状誤差 0.20μm 図 3.7(a) 誤差曲線 ( 左右方向 ) 図 3.7(b) 誤差曲線 ( 前後方向 )
66 図 3.8 は, 微分干渉顕微鏡 (Carl Zeiss 製 LSM5 Pascal) で観察した凹面中心の性状である. 脆性破壊とは異なる微小切削痕の集まりによって加工面が形成されているが 面内には残留き裂と考えられるピット状の凹部が点在している. 表面粗さは,Ra が 0.004μm,Rz が 0.046μm,Rt が 1.76 μm であった. 測定条件は と同じである. 前述のピットを解析から除外したときは,Ra が 0.001μm,Rz が 0.003μm, Rt が 0.010μm であった. 図 3.8 加工面 ( 微分干渉顕微鏡 ) 3.4 結言 (1) 直径 50mm の結晶性ガラス ( クリアセラム ) を曲面研削し, 形状誤差 0.45μm の凹面を創成することができた. 3.5 参考文献 1) 松田丈, 金田亮 : 光学ガラスの曲面研削加工における砥石成形精度の影響, 山形県工業技術センター報告 No.39(2008)
67 まとめ 半導体等の次世代ものづくり分野で使用される石英ガラスと結晶性ガラスを対象に, 高品位研削加工技術を 調査 研究した結果を以下にまとめる. 1. 表面粗さとき裂深さの関係石英ガラス等には鏡面かつクラックレスを求められることが多く, 研削によるき裂を研磨等で除去している. このとき, き裂深さを表面粗さで代用することがあるが, 表面粗さとき裂深さの関係は明らかにされていないため, これを調査した. (1) 石英ガラスの研削面を酸化セリウム溶液で斜めに, 研削痕が見えない領域ができるまで研磨し, さらに閉じているき裂をフッ酸で顕在化させ, その先端と非研磨面 ( 研削面 ) との高低差を測定することで, き裂深さを評価することができる. この方法は結晶性ガラスにも適用できる. (2) 極微粒レジンボンドダイヤモンド砥石で石英ガラスを加工するとき, 初期の砥石摩耗に伴って, 表面粗さ Rz とき裂深さは低減する. このとき, き裂深さと Rz の比は1に近づく. (3) 砥石や研削条件等が異なるときは, 表面粗さの値が同じであってもき裂深さは異なるため, 表面粗さからき裂深さを推測することは困難である. (4) 仕上げ加工で表面粗さを向上させても, 除去量が不十分であれば, 前加工のき裂は残留する. (5) 荒加工で発生したき裂深さを調べ, その2 倍を中加工の総切込み深さとし, さらに中加工後のき裂深さの2 倍を仕上げ加工の総切込み深さとすることで, き裂深さを小さくすることができる. (6) 結晶性ガラスの研削面に発生するき裂は, 石英ガラスに比べて浅い. 2. 外周刃加工におけるチッピングと諸要素の関係外周刃切断で生じるチッピングは, 外周研磨等によって除去される. チッピングを除去しきるためには, その大きさを管理することが重要である. そこで, 諸要素が石英ガラスのチッピングに及ぼす影響を調べた. (1) 切断砥石の側面振れを小さくすることが, チッピングの微小化に有効である. (2) チッピングを小さくするには, 砥粒層のエッジの砥粒をドレッシングで脱落させないことが重要である. (3) メタルボンド切断砥石よりレジンボンド切断砥石のほうが, チッピングを小さくできる. (4) 1 パス目を浅切込みとする 2 パス加工によって,1パス加工よりチッピングを小さくすることができる. 3. 結晶性ガラスの超精密曲面研削加工結晶性ガラスの光学分野への応用を想定し, 結晶性ガラス ( オハラ製クリアセラム ) に, 曲率半径 500mm の凹面を試作した. (1) 砥石断面形状が高精度な円弧になるよう, カーブジェネレータ法で砥石を機上成形した. (2) 砥石成形後,#800,#1500 と順次研削し,#3000 砥石によるステップ研削 ( 砥石をステップ送りしながら曲面を研削する方法 ) で仕上げた. (3) 形状誤差は 0.45μm, 表面粗さは,0.004μmRa であった
68 難削材の切削加工技術 福島県ハイテクプラザ吉田智 齋藤俊郎 夏井憲司 山口泰寿 1. 緒言工業製品の機能向上に伴い 優れた特性を持つ新素材の開発が次々と進められているが これらの材料はその優れた特性ゆえに難削性を示すことが多い 本研究はこれらの材料の加工技術について調査研究を行い 地域サポイン企業が今後必要とする次世代ものづくりのための技術基盤を構築し 国際競争力強化に資することを目的とする 2. 調査研究内容本研究では 航空 宇宙 輸送 電気 電子分野などで用いられることの多いニッケル基超耐熱合金 低熱膨張材料 チタン チタン合金を取り上げ 加工実験を通してそれらの切削特性について調査を行った 以下にその詳細を示す 2-1 ニッケル基超耐熱合金の旋削加工ニッケル基超耐熱合金はガスタービン ジェットエンジンなどの超高温環境下での使用を目的として開発された材料で 優れた高温強度 高耐食性を持つ一方 極度の難削性を示すことが知られている ここでは この材料の中からワスパロイを取り上げ スローアウェイ工具を用いた旋削加工実験を行い その加工性について検討を加えた 実験内容ワスパロイの機械的特性を表 1 に示す 試験片形状は図 1 のとおりで φ mm の円柱状の被削材をボルトで治具に固定してある また 旋盤への取り付けは 治具の部分をチャッキングし 他端を回転センターで支持する方式とした 表 1 ワスパロイの機械的特性引張り強さ (MPa) >1100 降伏点 (MPa) >760 伸び (%) >15 絞り (%) >18 硬さ (HB(10/3000)) >310 図 1 試験片形状本実験では 工具材種 工具すくい角 ホーニング形状 横切れ刃角の異なる工具を用意し これらが加工性にどのような影響を与えるかを調べた 実験に使用した工具の仕様を表 2 に示す なお それぞれの標準条件は 工具材種は超硬 KS20 すくい角 14 ホーニング形状 mm 横切れ刃角 0 とし 一つの条件のみを変化させて実験を行った これらの工具について 切削速度を m/min と変化させて旋削実験を行い 一定切削長毎に工具摩耗 切削抵抗 加工面粗さを調べて被削材の加工性を検討した 切削速度以外の加工条件は 切込み d=1.0mm 送り f 67
69 =0.2mm/rev 水溶性切削液による湿式切削とし 加工にはオークマ 製 CNC 旋盤 LB-15 を使用した なお 工具摩耗については工具の横逃げ面摩耗幅の測定を行い 0.5mm を超えた時点で寿命と判定した に顕著にみられた また 切削速度が高い条件では 超硬 コーティング工具で図 4-(b) のような櫛刃状の摩耗が確認されるが これは切削加工時に発生する熱による損傷とみられる 300 表 2 実験に使用した工具サーメット (N302 NS530) 超硬 mm 0.218mm 20m/min 50m/min 70m/min 工具材種 (TH10 KS20) コーテッド超硬 (PS20(TiC) T823(Al 2 O 3 )) セラミックス (FX90) 切削長 (m) mm すくい角 ( ) ホーニング形状 ( 角度 ( )- 幅 (mm)) R 横切れ刃角 ( ) 実験結果 工具材種を変化させた場合図 2 に各工具材種による工具寿命の変化 図 3 に切削速度 20m/min における工具摩耗の進行状態を示す 図 2 において グラフの上端に数値が記してあるものは寿命に達しなかった工具で その時点の工具横逃げ面摩耗幅を上部に記してある これらの結果をみると 同一切削速度ではサーメット工具 (N302,NS530) セラミックス (FX90) は比較的短い時間で寿命に達しているのに対し 超硬工具 (TH10 KS20) コーティング工具 (PS20) は安定した切削性を示している また 切削速度が高くなるにつれてすべての材種において寿命は短くなるが コーティング工具 (T823) では寿命の低下率が他の材種に比べて小さく 高速切削時におけるコーティングの効果が表れている 図 4-(a) (b) は寿命到達時における TH10 の工具横逃げ面の SEM 像である これらの工具摩耗状態を見ると 切削速度が高くなると切削境界部における摩耗もしくは欠損の発生が著しいことがわかる この傾向は他の工具材種でも同様で サーメット セラミックス工具で特 逃げ面摩耗 (mm) N302 NS530 TH10 KS20 PS20 T823 FX90 図 2 工具材種による寿命の変化 切削長 (m) 図 3 工具材種による工具摩耗の進行状態 (a) 切削速度 20m/min 工具材種 ( 切削速度 20m/min) (b) 切削速度 70m/min 図 4 超硬工具 (TH10) の逃げ面摩耗 N302 NS530 TH10 KS20 PS20 T823 FX90 切削抵抗については いずれの工具 切削速 68
70 度においても 切削開始時において主分力が 700N 程度 送り分力 背分力が共に 300N 程度とほぼ同じ値を示し 工具摩耗の進行にともなって増加する傾向がみられた また加工面粗さについては T823 以外の工具では切削開始直後は 8μmRy 程度で 工具摩耗の進行に伴って 16μmRy 程度まで大きくなり その後安定した状態を示した T823 については 切削開始直に 24μmRy 程度まで急激に大きくなった この原因としては T823 は CVD コーティングで コーティング層が厚く 加工中のコーティング層に欠損が生じたためと考えらえる 逃げ面摩耗 (mm) 図 5 工具すくい角による工具寿命の変化 切削長 (m) 図 6 工具すくい角ごとの工具摩耗の進行状況 ( 切削速度 20m/min) すくい角を変化させた場合図 5 に工具すくい角による工具寿命の変化 図 6 に切削速度 20m/min における工具摩耗の進行状態を示す 切削速度が低い領域では すくい角 14~30 の工具が安定した切削性を示しているが 切削速度が大きくなると 工具寿命に差がみられなくなっている これは高速切削による熱損傷の発生に加えて すくい角の大きな工具では切れ刃のチッピングなどにより切削性が不安定となるためと考えられる また 摩耗形態は工具材種に関する実験結果と同様に 境界部における摩耗または欠損が多く見られた しかし すくい角 30~38 の工具では 低速域において境界摩耗が発生せず 切れ刃部分の摩耗により寿命に達していた 250 切削抵抗については 各分力ともすくい角が大きくなるに従い小さくなっており 送り分力で特にこの傾向が強くみられた 前節の工具材種の結果と同様に 工具摩耗の増加に伴って徐々に大きくなる傾向がみられた 表面粗さについては 工具すくい角による差異は認められなかったが すくい角の大きな工具で切削加工時の切りくずが加工面にあたって生じた細かい傷が確認された また 工具すくい角が大きくなるについてれ 切削により発生するバリが小さくなる傾向がみられた ホーニング形状を変化させた場合図 7 にホーニング形状による工具寿命の変化 図 8 に切削速度 20m/min における工具摩耗の進行状況を示す m/min 50m/min 70m/min m/min 50m/min 70m/min 切削長 (m) mm 0.097mm 0.104mm 0.252mm 切削長 (m) mm 0.383mm 0.220mm 工具すくい角 ( ) R ホーニング形状角度 ( )- 幅 (mm)
71 図 7 ホーニング形状による工具寿命の変化 図 9 横切れ刃角による工具寿命の変化 逃げ面摩耗 (mm) R 切削長 (m) 逃げ面摩耗 (mm) 切削長 (m) 図 8 ホーニング形状ごとの工具摩耗の進行状況 ( 切削速度 20m/min) 図 10 横切れ刃角ごとの工具摩耗の進行状況 ( 切削速度 50m/min) この結果では 切削速度 50m/min 以上では各工具の寿命はほぼ同じだが 切削速度 20m/min の低速域では ホーニング角度 幅の大きな工具で摩耗の進行がやや遅くなる傾向がみられた 切削抵抗については ホーニング形状による差異はほとんど認められなかった また 表面粗さについても同様に違いは見られなかった 逃げ面摩耗 (mm) 切削長 (m) 図 11 横切れ刃角ごとの工具摩耗の進行状況 ( 切削速度 20m/min) 横切れ刃角を変化させた場合図 9 に各横切れ刃角を変化させた際の工具寿命 図 10 に切削速度 50m/min における工具摩耗の進行状況 図 11 に切削速度 20m/min における工具摩耗の進行状況を示す 切削長 (m) m/min 50m/min 70m/min 0.156mm 0.296mm 0.190mm 0.303mm 0.178mm 0.178mm 0.112mm 工具摩耗の進行は 横切れ刃角 30 の工具を除けば 横切れ刃角が大きくなるにしたがって小さくなり 切削速度 20m/min では横切れ刃角による差はほとんどなくなる ここで 横切れ刃角 30 の工具の寿命が短くなっているのは 今回使用した工具ホルダーの横逃げ角が他のホルダーに比べて 3 と小さく 横逃げ面摩耗が進行しやすいためと考えられる 図 12-(a) は切削速度 20m/min における横切れ刃角 15 の 図 12-(b) は同じく横切れ刃角 45 の工具の横逃げ面の電子顕微鏡写真である 両工具とも切れ刃部分では定常摩耗状態を示しており 切削境界部における異常摩耗 欠損等はほとんどみられない 横切れ刃角 ( ) 70
72 (a) 横切れ刃角 15 (b) 横切れ刃角 45 図 12 逃げ面摩耗 ( 切削速度 20m/min) 切削抵抗については 工具の横切れ刃角が大きくなるにしたがって送り分力が小さく 背分力が大きくなる傾向がみられ 特に背分力の増加が顕著にみられたが 主分力については大きな変化は認められなかった また 表面粗さについても 他の実験結果と同様に工具による差異は認められなかった 工具摩耗形態について今回の実験における工具摩耗の形態としては 切削速度が高い領域では切削熱による損傷が支配的であり 低速になるにつれてこの影響は小さくなることが確認されたが ほとんどの工具で切削境界部における摩耗や欠損が観察された これらの工具損傷は異常摩耗に分類され 工具寿命の低下だけではなく 著しいバリの発生や加工物の温度上昇を伴う この境界部の異常摩耗の原因のひとつとして 切削抵抗の変動があげられる 切屑の状態を観察すると 図 13 のような鋸刃状の切屑であることがわかる このような形態の切屑が生じる切削では切削抵抗の変動が大きく 今回の実験では主分力で最大 300N 程度の変動が見られた この切削抵抗の変動により 切削境界部でチッピングが発生しやすくなる また 加工硬化層の形成も原因のひとつと考えられる 今回の実験では すくい角 -6 の工具で HV520( 表面から 0.15mm) すくい角 8 の工具でも HV460( 表面から 0.05mm) 程度の加工硬化層が生じていることが確認された このため 切削条件によっては加工硬化層の擦過による摩耗が進行しやすく チッピング等が生じた場合摩耗が急速に進行する そのほか 被削材の機械的強度が高いため 切削時の発熱量が大きく 切削境界部では水溶性切削液の冷却効果により熱衝撃を受けやすいことなどが考えられる この境界部の摩耗の抑制には 今回の実験結果から 横切れ刃角の大きな工具の使用が有効と思われる 今回の実験で横切れ刃角の大きな工具の寿命が長いことが確認されたが これは送り量が同じ場合 横切れ刃角の小さい工具に比べて切屑の厚さが減尐して切屑内部でのせん断変形量が小さくなり ( 図 13-(b)) 切削熱の発生や切削抵抗の変動が抑えられているためと考えられる すくい角を大きくとった場合も同様にせん断変形量が小さくなるが 刃先強度が低下して切れ刃の信頼性が失われる 2-2 低熱膨張率合金の切削加工コバールは低熱膨張率合金の一種でガラスと同程度の熱膨張率を持つため 電子管材料や光通信機器などのガラス封入材として需要が増加してきている 本節では 福島県内の精密機械部品製造企業にご協力いただき 電子部品用ベースを想定したモデルを作製して 小径エンドミルによる高速切削加工条件について検討を加えた (a) 横切れ刃角 0 (b) 横切れ刃角 45 図 13 切屑の SEM 像 実験内容図 14 は今回作製した電子部品用ベースのモデルで サイズは L29 W18 H3.85mm 底部の厚さは 0.8mm である 要求精度は寸法公差 71
73 ±0.02mm 底面平面度 平行度 0.02mm とした また 協力企業の現状設備による加工時間は 5 個取りで 80 分 ( 工具 9 本使用 ) と想定した このモデルを 牧野フライス製作所製マイクロ FF 加工機 HYPER5 を使用して加工し 工具摩耗や加工精度 加工時間などからツーリングおよび加工条件の検討を行った コバールの被削性はオーステナイト系ステンレス SUS304 に近く 硬度は高くない (170HV 程度 ) が加工硬化を生じやすい このため図 15-(a) のように摩耗が進み 大きな切削力のかかる状態で加工を続けた場合 加工硬化による工具摩耗の増大のほか 被削材の組織変化による変形 材料特性 ( 磁性など ) の変化などを引き起こす よって この材料に関しては荒加工 仕上げ加工とも設計上許容できる範囲でラジアスエンドミルを使用し 微小切込みを避けるのが望ましいと考えられる この結果をもとにモデル加工の際のツーリングおよび加工条件を決定した ( 表 3) 表 3 モデル加工のツーリングと加工条件 図 14 電子部品用ベースモデルモデル形状が矩形主体の単純な形状をしているため ツーリングはスクェアエンドミルを主体として考え 荒加工時の工具摩耗の変化について調べた 実験結果図 15-(a) は φ6mm4 枚刃スクェアエンドミルの切削長 28m 時の工具摩耗であるが コーナー部の局部的な摩耗が観察される これに対して図 15-(b) のφ6-R0.3mm4 枚刃ラジアスエンドミルでは 同条件での加工でもコーナー部の摩耗が比較的小さくなっている (a)φ 6 スクェアエンドミル (b)φ 6 ラジアスエンドミル図 15 コバール加工時の工具摩耗加工条件主軸回転数 :15,000rpm 一刃送り:0.04mm/tooth 切込み :0.1mm ピックフィード:3mm 切削方式 : ミストクーラント 工具工程加工条件 φ 6 R0.3 R.E.M. S=15,000rpm,F=3,600mm/min 荒加工 (TiAlN coated WC) dz=0.05mm,pf=3.0mm R0.75mm B.E.M. S=15,000rpm,F=600mm/min 穴加工 (TiAlN coated WC) dz=0.1mm φ 3 S.E.M. S=20,000rpm,F=2,400mm/min 仕上げ (TiAlN coated WC) dz=0.05mm φ 1.5 R0.1 R.E.M. S=15,000rpm,F=1,200mm/min 仕上げ (TiAlN coated WC) dz=0.05mm 表 3 の条件でモデル加工を行った結果 単体の加工に要した時間は約 40 分 ( 工具交換や主軸変位安定化のための暖機運転時間を含む ) で 工具の異常摩耗等もみられず 加工精度も十分満足していた ( 図 16) この結果から 5 個取りの加工時間を算出すると 暖機運転等の時間が短縮できるため加工時間は 120 分程度と推定され 現状設備による予想加工時間に対して 1.5 倍ほど加工時間が長くなる これは 今回実験に使用した加工機の最大工具径がφ6mm と制限されていたためで φ20mm 程度の工具が使用可能な加工機を用いれば短縮可能と考えられる 72
74 図 16 電子部品用ベースモデル加工結果 A 切削方向 B 送り fz(mm/tooth) C 切削速度 V(m/min) D 径方向切込み dr(mm) E 軸方向切込み dz(mm) F 工具材種 G 工具ねじれ角 ( ) H 誤差列 up cut 粉末ハイス 30 - down cut 超硬 コーティンク チタン チタン合金の切削加工チタン チタン合金は 比重が小さい 比強度が高い 耐食性が高いなどの優れた特性を持つことから 工業製品の高品位 高機能化に対応してその用途が拡大してきている しかし 同時に熱伝導率が低い ヤング率が小さいといった特性も持っており 加工時にはこれらの特性が工具寿命の低下や加工精度を出しにくいことの原因となり 加工コストを下げることが難しくなっている 本節では チタンの機械加工で一般的に行われているエンドミル加工について高精度かつ能率的な加工条件の選定を目的として加工実験を行った 加工条件が加工精度に及ぼす影響 実験内容本節では純チタンのエンドミル加工 ( 側面切削加工 ) について 切削速度 送りなどの加工条件が加工精度に対してどのような影響を与えるかを調べるため 品質工学に基づく手法を用いて実験を行った まず表 4 に示すように加工精度に影響を与えると考えられる切削条件 ( 制御因子 ) を取り上げ 各因子について予備実験の結果や文献をもとに 2~3 の水準値を設定した これらを直交表 L18(21 37) に割り付けて実験条件を決定した 表 4 で制御因子として取り上げた条件表 4 制御因子と水準 水準因子 表 5 その他の切削条件工具形状 2 枚刃エンドミル ( 工具径 10mm) 工具突出し長さ 30mm 切削方式湿式 ( エマルジョンタイプ ) 以外の切削条件は表 5 のとおりである 実験は図 17 に示す試験片の平行な 2 側面を割り付けた実験条件で加工し 条件ごとに加工精度を測定した 各実験条件での切削パス数は片面 2 パスずつとし 実験は 2 回反復して行った 実験に使用した試験片は純チタン ( 不純物 0.2% 660 焼鈍し ) のブロック (L100 W80 H60mm) で マシニングセンター ( 三菱重工業 製 M-V5B) のテーブル上にバイスで固定した 図 17 加工実験概要図加工精度の評価項目として 加工面間の寸法誤差と平行度 各加工面の平面度と表面粗さ エッジ部に生じるバリの高さを取り上げた 実験結果実験結果の解析は以下の手順で行った まず 73
75 各評価項目の測定結果について 寸法誤差は目 標値 0 の望目特性 その他は望小特性として実 験条件ごとに SN 比 η を計算し 評価項目ごと に分散分析を行って各因子の効果の大きさを 調べた 図 18 は 各制御因子の水準ごと SN 比の平均を求めて図示したものである 図中 有意であると思われる因子については黒丸で 記してある 図 18 から 寸法誤差については 切削方向 径方向切り込み 工具材種 ねじれ 角 反復による効果が見られ 特に径方向切り 込みで水準間の SN 比の差が大きく 誤差が小 さくなる各因子の水準は 上向き切削 (Up Cut) 径方向切り込み 0.25mm 超硬 ねじれ角 60 となっている これらの結果は いずれも切削 抵抗に直接影響を及ぼす因子であり 切込みが 小さくなると 切れ刃の接触長さが短くなり 切削抵抗が小さくなる またねじれ角が大きく なると 切れ刃の接触長さが短くなるのに加え て工具の接線方向の力が小さくなる S N 比 (db) 寸法誤差 平行度 平面度 表面粗さ バリ高さ A B C D E F G 因 図 18 各特性値の SN 比の因子 水準別平均 子 切削方向については 切削抵抗が加工面に対して小さい角度で作用するためで 工具材種の効果は工具の剛性によるものと考えられる また反復については 工具の摩耗や刃先へのチタンの圧着などによる切削抵抗の増大が原因と考えられる 平行度については 切削方向 径方向切り込み 軸方向切り込み 工具材種の効果が見られ 径方向切込みと軸方向切り込みの効果が大きくなっている これらは寸法誤差と同様に切削抵抗による工具の変形量の差異と考えられるが 軸方向切込みについては平行度の測定方法による影響が現れているものと考えられる 平面度では径方向切り込みの効果が見られ 寸法誤差 平行度と同様に径方向切り込みの小さい水準で平面度が小さくなっている ただし 平面度も平行度と同じ測定データから計算しているので この解析結果にも測定位置による誤差の影響が含まれていると考えられる 表面粗さに関しては 今回の実験では全実験条件を通じて粗さの測定値がほぼ 1~4μmRy と小さく 分散分析の結果でも誤差分散がかなり大きいことから 設定した条件範囲では取り上げた因子による効果は小さいと考えられる バリ高さについては径方向切り込み 工具材種 ねじれ角の効果が大きくなっており 工具材種では粉末ハイスと超硬でバリ高さが小さくなっている (a) 超硬 30 (b) コーティング 30 図 19 工具切れ刃の SEM 観察像 図 19 は今回使用した工具の切れ刃の電子顕微鏡写真であるが 図 19-(b) のコーティング工具では切れ刃の研削後にコーティングを施し 74
76 ているため 刃先に数 μmの R がついており バリの発生に関する工具材種の効果は この刃先の鋭利さの差異によるものと考えられる また ねじれ角については切削方向 ( 切れ刃の進行方向 ) が送り方向を向くため 角度の小さい工具でバリが小さくなることがわかった 評価項目全体の傾向としては 径方向切込みと工具材種の効果が大きく現れている また 切削速度と送りの影響は加工精度に関してはほとんど見られなかった 加工条件が工具摩耗に及ぼす影響 実験内容一般に エンドミルによる切削加工において工具摩耗に対して影響を与える切削条件として 切削速度 一刃送り 切削幅 ( 径方向切込み ) 工具材種が挙げられるが ここでは工具刃先の仕事率に着目し 図 20 に示すように 工具刃先に作用する切削抵抗の大小に大きく関与する切り屑厚さ 切削抵抗が作用する長さを表す実切削長 刃先が仕事をする時間を表す切削速度の 3 条件を実験条件として取り上げた 切り屑厚さ t 実切削長 lは工具半径 R 一刃送り fz 切削幅 dr から次式により近似的に計算される l R cos これらの条件をそれぞれ表 6 に示す範囲で 変化させて実験を行った ただし 表中の実切 削長は 切削長 (= 工具送り量 )50m 時の一刃あ たりの実切削長の総和で表している 工具材種 については 前節の実験結果から高精度な加工 に有効であることが確認されている超硬とし 切削速度 500m/min 以上の実験については工具 径 6mm 4 枚刃のエンドミルを使用した その 他の実験条件については表 6 のとおりである 切削速度 切屑厚さ 実切削長 工具材種 工具形状 工具突出し長さ 軸方向切り込み 切削方向 切削方式 R dr sin R 1 表 6 実験条件 100~750m/min 0.012~0.037mm 500~1,500m/tooth 超硬 (WC) φ 10mm 2 枚刃 ( ねじれ角 30 ) φ 6mm 4 枚刃 ( ねじれ角 30 ) ( 切削速度 500m/min~) 30mm 3.0mm ダウンカット 1 fz 2R 湿式 ( エマルジョンタイプ ) 以上の条件で純チタン (JIS2 種 660 焼鈍し ) のブロック (L100 W80 H60mm) を側面切削加工し 一定切削長ごとに工具摩耗を観察 測定した なお 切削速度 500m/min 以上の実験は リュータースピンドル ( 日本精密機械工作 製 HS2500 Max40,000rpm) を取り付けて行った 図 20 エンドミル加工における切屑厚さおよび実切削長 t R R 2 2 R dr fz R dr 実験結果図 21 は 切削速度を変化させたときの工具摩耗 ( 逃げ面摩耗 ) の変化である 切削速度
77 ~150m/min では 工具摩耗量および切削長 50 ~100m 間での摩耗の増加量も小さく 摩耗の 逃げ面摩耗 (mm) 切削長 100m 切削長 50m 耗であるが 摩耗幅は実切削長の増加にともなってやや大きくなっているものの 摩耗の進行は安定しており 実切削長の影響は小さいこと 逃げ面摩耗 (mm) 切削速度 (m/min) ,000 1,500 実切削長 (m) 図 21 切削速度による工具摩耗の変化実験条件 :fz=0.04mm/tooth dz=3.0mm dr=0.25mm R=5mm (V=100~250m/min) dr=0.1mm R=3mm (V=500~750m/min) 進行が安定していることがわかる しかし 切削速度 200m/min 以上では摩耗量が増加し 摩耗の進行が不安定になっている 図 22 は切り屑厚さを変化させたときの工具摩耗の変化である 切り屑厚さ 0.016mm 以下では摩耗幅は小さく摩耗の進行が安定しているが 0.018mm 以上になると急激に摩耗が進行している 逃げ面摩耗 (mm) 図 23 実切削長による工具摩耗の変化実験条件 :V=100m/min dz=3.0mm t=0.012mm L=50m l=500 :fz=0.040mm/tooth dr=0.250mm l=1,000:fz=0.028mm/tooth dr=0493mm l=1,500:fz=0.023mm/tooth dr=0.747mm がわかる 工具の摩耗形態について前節の実験で使用した工具の切れ刃部を外周方向から観察すると 図 24 のように摩耗部では超硬合金の粒子が観察され 境界部にチタンが溶着している また 観察箇所によっては 切り屑の一部が摩耗部全体を覆うように溶着しているのが観察された チタン溶着部逃げ面 切り屑厚さ (mm) 図 22 切屑厚さによる工具摩耗の変化実験条件 :V=100m/min dz=3.0mm L=50m(l=500m) t=0.012:fz=0.040mm/tooth dr=0.250mm t=0.016:fz=0.045mm/tooth dr=0.315mm t=0.018:fz=0.049mm/tooth dr=0.375mm t=0.025:fz=0.057mm/tooth dr=0.503mm t=0.018:fz=0.070mm/tooth dr=0.754mm 摩耗部図 24 工具の逃げ面摩耗状態 ( 2,000) V=100m/min t=0.017mm l=1,000m/tooth (fz=0.04mm/tooth dr=0.5mm) 図 23 は実切削長を変化させたときの工具摩 この摩耗部の断面形状を 工具の外周方向か 76
78 ら測定した結果が図 25 である このときの逃げ面摩耗幅は約 0.01mm で チタン溶着部の形状はエンドミル外周の接線方向に平行になっているが 超硬合金粒子が現れている部分は 接線方向に対して約 25 の角度で摩耗しており 刃先に負のすくい角がついた状態になっていることがわかる dr=0.25mm 超硬エンドミル) 図 26 のように摩耗形態は純チタン加工時と同様の形態をしていた 摩耗部 + 逃げ面切り屑の溶着 図 26 工具の逃げ面摩耗状態 ( 1, 000) 図 25 摩耗部の断面形状 (LSM 観察 ) このような摩耗が生じるのは チタンの親和性が高く エンドミルによる加工が断続切削であることから 切れ刃先端部で切り屑が溶着 脱落を繰り返し このときに超硬合金の粒子が同時に脱落していくためと考えられる また すくい面には 鋼切削などで通常見られる切り屑の擦過痕やクレーター状の摩耗がほとんど観察されないことから 切削は切れ刃先端の極限られた領域で行われているものと考えられる このため 切削速度の高い条件では刃先温度が上昇しやすく 摩耗が急激に進行する また 切屑厚さが大きくなると 刃先に作用する切削抵抗が大きくなり チッピングが発生しやすくなるものと考えられる チタン合金の加工実験以上の結果を基に チタン合金 (Ti6Al4V 750 焼鈍し ) のブロック ( L100 W80 H60mm) を 切削速度を 50~150m/min の範囲で変化させて側面切削加工を行い 工具摩耗を調べた結果 切削速度 100m/min 以下で摩耗の進行が安定しており ( fz=0.04mm/tooth V=100m/min t=0.012mm l=500m/tooth (fz=0.04mm/tooth dr=0.25mm) また加工精度に関しては 純チタンと同条件で平行な 2 面を加工した場合 平面度 平行度 加工面粗さについては純チタンの結果とほとんど差が見られなかったが 機械的強度が純チタンに比べて大きい ( 引張り強さ Ti:340~ 510MPa Ti6Al4V:980Mpa) ため 寸法誤差がやや大きくなる傾向が見られた 3. 結言以上 難削材の切削加工実験を行った結果 次のことがわかった 1) ワスパロイの旋削加工については 工具材種は硬度と靱性の高い超硬合金 K10 K20 種およびこれらにコーティングを施したものを用い 横切れ刃角の大きな工具を使用するのが望ましい 2) 切削速度は 20m/min 程度が工具摩耗の進行が小さく 適当な切削速度であると思われる ただし 今回の実験では 横切れ刃角の大きな工具を用いた場合 50m/min でも比較的長寿命を示していた 3) コバールの小径エンドミル加工では 被削材の加工硬化や材料特性の変化を防ぐため 摩 77
79 耗した工具の使用は避け 刃先の鋭利な工具を使用する また スクェアエンドミルはコーナー部の摩耗が進行しやすいので 可能であればラジアスエンドミルを使用するのが望ましい 4) チタン チタン合金のエンドミル加工では 寸法誤差 平行度などの寸法形状に関しては 径方向切込みと工具材種の影響が大きく 切削抵抗による工具の変形量が小さくなる条件で加工精度がよくなる 5) 表面粗さについては 今回の実験条件の範囲内では加工条件による差は特に見られなかった 6) バリ高さは ねじれ角が小さく 刃先の鋭利な工具で小さくなる 7) 加工精度の面から総合的にみた場合 工具はねじれ角 30 の超硬エンドミルの使用が有効である 8) 切削速度 V は 純チタンの場合は 150m/min 以下 Ti6Al4V 合金では100m/min 以下とし 切り屑厚さが 0.016mm 以下になるように切削幅と一刃送りを設定する また 切削方向はダウンカットとし 湿式切削で加工する 9) 切削幅 一刃送りを設定する際 加工能率を重視する場合は切削幅を大きく 一刃送りを小さくし 加工精度を重視する場合は 切削幅を小さく 一刃送りを大きくする 78
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製品カタログ コロミル745
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Mirror Grand Laser Prism Half Wave Plate Femtosecond Laser 150 fs, λ=775 nm Mirror Mechanical Shutter Apperture Focusing Lens Substances Linear Stage NC Unit PC は 同時多軸に制御はできないため 直線加工しかでき 図3は ステージの走査速度を
アルミ合金の高能率加工にびびり振動を抑制する不等分割 不等リードエンドミル DLC VL DLC MILL VL series
アルミ合金の高能率加工にびびり振動を抑制する不等分割 不等リードエンドミル MI series アルミ合金の高能率加工にびびり振動を抑制する不等分割 不等リードエンドミル 不等分割 不等リードにより びびり振動を抑制した 形状を採用 耐凝着性に優れたによる高速 高能率加工を可能 不等分割 不等リード 不等分割 A 不等リード 3 2 A2 A3 A A2 A3 A A2 A3は固定値ではない 4 A
2,500 2,000 1,500 1,000 500 0-500 10 20 30 40 50 60 100 200 300 400 500 1,800 1,600 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0-200 0 2 4 6 8 10 WX-MS-GDS 極小径 精密加工用超硬スタブドリル 材 質 超微粒子超硬合金 フォーファセットポイント φ2未満 スリーレーキシンニング
EOS: 材料データシート(アルミニウム)
EOS EOS は EOSINT M システムで処理できるように最適化された粉末状のアルミニウム合金である 本書は 下記のシステム仕様により EOS 粉末 (EOS art.-no. 9011-0024) で造形した部品の情報とデータを提供する - EOSINT M 270 Installation Mode Xtended PSW 3.4 とデフォルトジョブ AlSi10Mg_030_default.job
TOP-Watch_A4_ indd
アプリテック社 ( スイス ) トップ SWISS MD 2016 / 2017 極小径の精密加工に最適 時計 医療機器 電子機器 自動車部品の高品位加工用ツール 時計産業の旋削加工ニーズを網羅するトップライン アプリテック社は時計産業の最新加工 材料に対応する最新ツールを開発しています 防振ヘビーメタルホルダ [NOVIR] 加工を細部に至るまでコントロール トップラインの製作だけに特化した自動化研削機ラインを設け
1.1 テーラードブランクによる性能と歩留りの改善 最適な位置に最適な部材を配置 図 に示すブランク形状の設計において 製品の各 4 面への要求仕様が異なる場合でも 最大公約数的な考えで 1 つの材料からの加工を想定するのが一般的です その結果 ブランク形状の各 4 面の中には板厚や材質
第部 1 レーザ加工を活用した工法転換ノウハウ 第 1 章 コスト削減 1.1 テーラードブランクによる性能と歩留りの改善 最適な位置に最適な部材を配置 図 1-1-1 に示すブランク形状の設計において 製品の各 4 面への要求仕様が異なる場合でも 最大公約数的な考えで 1 つの材料からの加工を想定するのが一般的です その結果 ブランク形状の各 4 面の中には板厚や材質の仕様が不十分になる場合や 反対に十分すぎる場合が生じました
Microsoft PowerPoint - hetero_koen_abe.ppt
ヘテロ表面ダイによるしごき加工性の向上 豊橋技科大安部洋平 パンチ しわ押え 焼付き 電気自動車 素板 深絞りダイス (a) 工具鋼 SKD11 二次電池用ケースステンレス鋼板 しごき加工 しごきダイス (b) TiCN サーメット TiCN サーメットダイスは耐焼付き性が高く有効 良好 パンチ ヘテロ表面サーメットダイ しごき加工後容器 しごきダイス 容器 ラッピング 潤滑剤 ダイ (a) ラッピング
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小径ボールエンドミルによる 3 次元曲面加工の高精度化 小島龍広 1), 扇谷保彦 2), 矢澤孝哲 1) 長崎大学工学部教育研究支援部 2) 長崎大学工学部機械システム工学講座 2) 1. 緒言金型加工では製品の高性能化や小型化に伴い, 複雑形状を高精度に効率よく加工する必要性が高まっている. 金型加工には, 従来, 放電加工機が用いられてきたが, マシニングセンタおよび性能の向上に伴い, 仕上げ加工までを小径ボールエンドミル加工で効率的に行うことが増えてきている.
平成22年度事故情報収集調査結果について(概要速報)
Product Safety Technology Center 製品事故解析に必要な アルミニウム合金の引張強さとウェブ硬さ及びバーコル硬さとの関係について 九州支所 製品安全技術課清水寛治 説明内容 目的 アルミニウム合金の概要 硬さの測定方法 引張強さとビッカース硬さの関係 ビッカース硬さとウェブ硬さ バーコル硬さの関係 引張強さとウェブ硬さ バーコル硬さの関係 効果と活用事例 2 1. 目的
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プラスチック用金型製作の技術 技能マニュアル 1 私たちの暮らしとプラスチック製品 1 私たちの暮らしとプラスチック製品 私たちの身の周りには 様々なプラスチック製品があります 家庭用品や家電製品 そして自動車 新幹線 航空機などの様々な部分にプラスチックが使われています 携帯電話のケースやノートパソコンのキーボードなどハイテク製品でもプラスチック製 品が多用されています 現代社会において プラスチック製品は欠くことのできない存在になっています
POCO 社の EDM グラファイト電極材料は 長年の技術と実績があり成形性や被加工性が良好で その構造ならびに物性の制御が比較的に容易であることから 今後ますます需要が伸びる材料です POCO 社では あらゆる工業製品に対応するため 各種の電極材料を多数用意しました EDM-1 EDM-3 EDM
POCO 社の EDM グラファイト電極材料は 長年の技術と実績があり成形性や被加工性が良好で その構造ならびに物性の制御が比較的に容易であることから 今後ますます需要が伸びる材料です POCO 社では あらゆる工業製品に対応するため 各種の電極材料を多数用意しました EDM-1 EDM-200 EDM-200 EDM-200 INDEX EDM グラファイトの分類 電極材料選択の主要ファクタ P2
1011複合加工機.indd
複合加工機用ツーリングシステム HSK ー T 40 ー T 50 ー T 63 ー T100 SHANK 複合加工機用のホルダに HSK シャンクをご指定ください 複合加工機用インターフェース委員会 1011J 複合加工機 Turning mills 自動工具交換 (ATC) 付複合加工機は 旋盤機能に加えミーリング機能を併せ持った工作機械です メリット マシニングセンタ級のミ リング機能 工程集約による時間短縮
3M キュービトロン II ベルト製品で生産性と品質が向上します 切れる 長持ち 低発熱 作業が速く楽になり 生産性が向上 ベルト交換の回数とダウンタイムを低減し トータルコストを削減 焼けを防ぎ ワークの品質を保つ 3M テクノロジー 一粒一粒まで鋭くデザインされた精密成型砥粒を採用しています 砥
3M TM キュービトロン TM II ベルト製品 Shaping the Future. 3M キュービトロン Ⅱ ベルト製品の新しいラインナップを追加 広がる用途展開 研磨装置や荷重レベルに応じた最適な選定が可能 3M キュービトロン II ベルト製品で生産性と品質が向上します 切れる 長持ち 低発熱 作業が速く楽になり 生産性が向上 ベルト交換の回数とダウンタイムを低減し トータルコストを削減
技術研究会報告集の書き方
5 軸制御マシニングセンタの技術習得 A) 野田匠利 A) 教育 研究技術支援室装置開発技術系 概要 5 軸制御マシニングセンタの活用技術を習得すべく 外部機関 ( 北海道職業能力開発大学校 ) にて 5 軸加工機による加工技術に関するセミナーを受講した その結果 5 軸加工の特徴 長所 5 軸加工と 3 軸加工との仕上がりの差異 5 軸 CAM の操作技術 加工物の評価法 必要な設備 工具類など
IB-B
FIB による TEM 試料作製法 2 バルクピックアップ法 1. はじめにピックアップ法を用いた FIB による TEM 試料作製法は事前の素材加工が不要であり 試料の損失を無くすなど利点は多いが 磁性材料は観察不可能であること 薄膜加工終了後 再度 FIB に戻して追加工をすることができないこと 平面方向の観察試料作製が難しいことなど欠点もある 本解説ではこれらの欠点を克服するバルクピックアップ法を紹介する
Microsoft Word - 10 表紙.docx
東海能開大 ( 岐阜県揖斐郡大野町 ) ポリテクセンター岐阜 ( 岐阜県土岐市 ) ポリテクセンター三重 ( 三重県四日市市 ) 三 東 中 岐 静 ポリテクセンター静岡 ( 静岡県静岡市 ) 南 浜 ポリテクセンター中部 ( 愛知県小牧市 ) 浜松短大校 ( 静岡県浜松市 ) ポリテクセンター南伊勢 ( 三重県伊勢市 ) 分野別コースフロー 機械設計 中ポリテクセンター中部岐ポリテクセンター岐阜静ポリテクセンター静岡三ポリテクセンター三重南ポリテクセンター南伊勢東東海能開大浜浜松短大
R.10 2 面拘束 +10 (.R.) 切削力 主切れ刃 2,000 fz = 0.2 mm/t 切削抵抗 (N) 1,600 1, % DOWN fz = 0.3 mm/t B Vc = 1 m/min, fz = mm/t,
1045 10 45 10 1045 10 1 10 2 5.R.10 2 面拘束 +10 (.R.) 切削力 主切れ刃 2,000 fz = 0.2 mm/t 切削抵抗 (N) 1,600 1,200 800 16% DOWN fz = 0.3 mm/t B Vc = 1 m/min, fz = 0.2-0.3 mm/t, ap ae = 3 110 mm C 400 0 主分力送り分力背分力 GM
noritake_h1_p2_cs4_
MADE IN JAPAN 切味 高寿命 アンバランスが少ない 3拍子揃った国内研削砥石トップメーカーの自信作です 金型の製造工程 ビトプロフェッショナルシリーズ Vitrified Professional Series 研削砥石は使用条件により研削性能が変わります 各材質 作業用の標準的な砥石明細を掲載しましたので ご参考としてください 素 材 砥 材 切削加工 マシニングセンタ フライス盤 平面研削加工
超硬限界栓 H7 ( 工作用 ) CARBIDE IMIT PUG GAUGES 耐久性抜群! 熱膨張に強く 経済性の良い超硬合金製栓です M 質量 3961 TP1-H7 φ g 18, TP11-H7 φ11 58g 21, TP
ージGAUGES ブロック ピン ピンアクセサリ リング 栓 限界 シクネス テーパー 溶接 その他 84 ゲ限界栓 H7( 工作用 ) IMIT PUG GAUGES 穴径の精度を通り側 止まり側で検査します 用途 穴径の検査材質 部 : 合金工具鋼 シャンク部 : アルミ特長 穴と軸のはめ合いの互換性を得るために最大許容寸法および最小許容寸法を基準とした外側形体を持つ一対の 検査成績表付仕様 等級
miniminichuck_1167_A4_8P[1-8].indd
信頼を創る MINI MINI CHUCK ADVANCED APHA 高速回転,000rpm 振れ精度 3μm以内 バランス等級 G2.5 切削能率と 仕上面粗度RZ3 さらに進化した小径刃物の 切 削 力を引き出すプロフェッショナル 株式会社日研工作所 17 標準ミニミニチャックの機構 ダイレクトスクリュー式 コードNo.の末尾に-ATがつきます,000min-1 & G2.5 BT 締付ギア,000min-1
平成24年度 次世代ものづくり基盤加工技術調査実施方針
超硬合金の切削加工技術 調査 山形県工業技術センター江端潔, 村岡潤一 1. 緒言超硬合金は, 耐摩耗性を要する工具や金型等に用いられる. 高硬度であるが, 平面や 2 次元形 状等であれば, 研削で比較的容易に加工できる. しかし, 複雑な凹形状や微細形状は放電加工 によらざるを得ず, 電極加工とみがき仕上げが, 低コスト, 短納期, 精度向上の妨げとなっている. 一方, 近年のダイヤモンド工具の進歩に伴って,
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インクジェットを利用した微小液滴形成における粘度及び表面張力が与える影響 色染化学チーム 向井俊博 要旨インクジェットとは微小な液滴を吐出し, メディアに対して着滴させる印刷方式の総称である 現在では, 家庭用のプリンターをはじめとした印刷分野以外にも, 多岐にわたる産業分野において使用されている技術である 本報では, 多価アルコールや界面活性剤から成る様々な物性値のインクを吐出し, マイクロ秒オーダーにおける液滴形成を観察することで,
切削工具の再研削に使用する研削砥石 現在の工具再研削においては セラミック砥石を使用する研削工程は ハイス ( 高速度鋼 ) 工具の粗研削工程や一部の形状転写研削などであり 多くの研削工程はcBN( 立法晶窒化ホウ素 ) 砥石や超硬工具ではダイヤモンド砥石を使用している cbnやダイヤもインドを砥粒
最新切削工具の最適な再研削法を考える 1 砥石を選ぶ 研削 と 研磨 の違い 5つの要素で砥石を選ぶ工具再研削に必要な工具研削盤の次に重要な因子になる研削砥石について説明する 図 1に示した砥粒 結合相 気孔は砥石を選ぶ際の重要よく 研削と研磨では どこがちがうのか が話題に登るな要素になる ことがある 削 ると 磨 くでは 何がどう違うのか さらに砥粒は その材質と大きさ ( 粒度 ) も重要だ
第 2 章 構造解析 8
第 2 章 構造解析 8 2.1. 目的 FITSAT-1 の外郭構造が, 打ち上げ時の加速度等によって発生する局所的な応力, 及び温度変化によってビスに発生する引っ張り応力に対して, 十分な強度を有することを明らかにする. 解析には SolidWorks2011 を用いた. 2.2. 適用文書 (1)JMX-2011303B: JEM 搭載用小型衛星放出機構を利用する小型衛星への構造 フラクチャコントロール計画書
問題 2-1 ボルト締結体の設計 (1-1) 摩擦係数の推定図 1-1 に示すボルト締結体にて, 六角穴付きボルト (M12) の締付けトルクとボルト軸力を測定した ボルトを含め材質はすべて SUS304 かそれをベースとしたオーステナイト系ステンレス鋼である 測定時, ナットと下締結体は固着させた
問題 2-1 ボルト締結体の設計 (1-1) 摩擦係数の推定図 1-1 に示すボルト締結体にて, 六角穴付きボルト (M12) の締付けトルクとボルト軸力を測定した ボルトを含め材質はすべて SUS304 かそれをベースとしたオーステナイト系ステンレス鋼である 測定時, ナットと下締結体は固着させた 測定データを図 1-2 に示す データから, オーステナイト系ステンレス鋼どうしの摩擦係数を推定せよ
電子回路基板のドリル・ルーター加工入門
電子回路基板のドリル ルータ加工入門 ( 第 7 回 ) ユニオンツール株式会社津坂英夫 9. ルータ加工の基礎 9.1 ルータ加工とは A ルータ加工は平面の被加工物を外周部に切れ刃を有するルータエンドミル ( 以後ルータ呼ぶ ) という回転切削工具でX/Yの横軸方向に移動させることで外形加工をすることであるが プリント基板の製造工程の中では主に 1 多層基板の積層プレス後の不要の部分を除去する外形
SANWA ダイヤモンドドリル 株式会社三和製作所 社内設備 三和製作所では社内一貫生産を可能にする様々な設備を揃えております ワイヤーカット CNC工具研削盤 平面研削盤 工具研削盤 PCドリルの刃部拡大写真 0 高剛性設備の研削で鋭利な刃先を実現 刃部 外周部チッピング8µm以下 写真製品 ダイ
PC IAMON ILL CHIP 多 結 晶 ダイヤ モンド ツール IS 標準 PC直刃ストレートドリル IP受注生産 PCステップ付直刃段付ドリル PCスローアウェイチップ 高精度かつ高寿命 溶着が少なく良好な切削面 超微粒焼結ダイヤモンド使用 µm SANWA IA 株式会社 三和製作 所 SANWA SEISAKUSHO CO.,LT SANWA ダイヤモンドドリル 株式会社三和製作所 社内設備
* 鋼球ラップ盤による Co-Cr-Mo 合金骨頭の研磨技術確立 飯村崇 ** 長嶋宏之 *** **** 白井光一 人工股関節の骨頭は ステムとの接続のためテーパ穴が加工されており ラップ盤の適用に際して 球の回転が阻害され加工が円滑に進まないことが問題となる そこで 穴埋め治具を用いてラップ盤に
* 鋼球ラップ盤による Co-Cr-Mo 合金骨頭の研磨技術確立 飯村崇 ** 長嶋宏之 *** **** 白井光一 人工股関節の骨頭は ステムとの接続のためテーパ穴が加工されており ラップ盤の適用に際して 球の回転が阻害され加工が円滑に進まないことが問題となる そこで 穴埋め治具を用いてラップ盤による研磨加工を行ったところ 骨頭の全面を鏡面加工することが可能であり その際の加工条件選定には 品川光学がレンズ加工において蓄積したノウハウが応用可能であることがわかった
ローラチェーンスプロケット 形式及び円滑なローラチェーン伝動には ローラチェーンとスプロケットの噛合いが正確に行われる事が要求されます スプロケットの ( 速比 ) 中心距離 配置などの選定が使用ローラチェーンに対して適切であるかどうかがローラチェーン及び スプロケットの寿命を左右しますから 円滑な
スプロケット 71 ローラチェーンスプロケット 形式及び円滑なローラチェーン伝動には ローラチェーンとスプロケットの噛合いが正確に行われる事が要求されます スプロケットの ( 速比 ) 中心距離 配置などの選定が使用ローラチェーンに対して適切であるかどうかがローラチェーン及び スプロケットの寿命を左右しますから 円滑な回転と伝動効率を低下させないためにも スプロケットの選定には十分な考慮を払って下さい
東北経済産業局 平成 24 年度次世代ものづくり基盤加工技術調査事業 次世代ものづくり基盤加工技術調査 加工データ集 協力機関名 ( 地独 ) 青森県産業技術センター八戸地域研究所 ( 地独 ) 岩手県工業技術センター秋田県産業技術センター宮城県産業技術総合センター山形県工業技術センター福島県ハイテ
東北経済産業局 平成 24 年度次世代ものづくり基盤加工技術調査事業 次世代ものづくり基盤加工技術調査 加工データ集 協力機関名 ( 地独 ) 青森県産業技術センター八戸地域研究所 ( 地独 ) 岩手県工業技術センター秋田県産業技術センター宮城県産業技術総合センター山形県工業技術センター福島県ハイテクプラザ東北大学大学院工学研究科 ( 独 ) 産業技術総合研究所東北センター 東北経済産業局 委託先
1 ピッチタイプ ネジ加工用 P 2 - 山数 標準 ヘリサート用 外径山数ピッチシャンク径全長 価格 /1 本 P φy 3~4 本 5~6 本 7~8 本 9~10 本 M2.5 φ1.9 10~ ,710 5,590 4,920 4,470 M3 φ2.3 10~
高精度タイプ ネジ加工用 RZ A タイプ 超硬合金 ダイス鋼加工用工具 B タイプタイプ RDA RD RPS RZ RU RA HM φ の公差は ~ 選択時に適用 外径山数ピッチシャンク径全長 価格 /1 本 形状 P φy 3 4 本 5 6 本 7 8 本 9 10 本 HI HH HG M2 φ1.5 5 6 0.4 3.0 40 #800 A タイプ 9,030 7,530 6,630
Microsoft PowerPoint - 口頭発表_折り畳み自転車
1 公道走行を再現した振動試験による折り畳み自転車の破損状況 ~ 公道での繰り返し走行を再現した結果 ~ 2 公道走行を想定した試験用路面について 九州支所製品安全技術課清水寛治 目次 1. 折り畳み自転車のフレームはどのように破損するのか公道の走行振動を再現する自転車用ロードシミュレータについて繰り返し走行を想定した折り畳み自転車の破損部の特徴 ~ 公道による振動を繰り返し再現した結果 ~ 2.
V- リング 1 / 11 V- リンク の概要と機能について 概要フォーシェダ V- リングは回転軸用のユニークなゴムシールです 1960 年代に開発されて以来 世界中であらゆる業界の OEM や補修市場において幅広く使われてきました V- リングはベアリング内のグリースを保持したまま塵や埃 水ま
V- リング 1 / 11 V- リンク の概要と機能について 概要フォーシェダ V- リングは回転軸用のユニークなゴムシールです 1960 年代に開発されて以来 世界中であらゆる業界の OEM や補修市場において幅広く使われてきました V- リングはベアリング内のグリースを保持したまま塵や埃 水またはその混合物が侵入するのを防ぎます V- リングの独創的なデザインと機能は様々なベアリングタイプに使用できます
2015年度難削材加工実践
1/ 2017 年度雇用創出実践事業 ( 有 ) 小林製作所 実践型地域雇用創造事業 Ⅳ 雇用創出実践メニュー Ⅰ 雇用創出実践事業 (1) ものづくり企業の技術情報共有 発信事業 実践支援員 : 柏内清美 2 雇用創出実践事業とは (1) ものづくり企業の技術情報共有 発信事業 2/ イ事業内容 地域に集積する金属加工業に於いて雇用の拡大と地域のブランド化に資する事業に取り組む 具体的に 今後成長が見込まれる難削材加工分野への進出をサポート
(Microsoft Word - 003\216\300\217K\203e\203L\203X\203g[\220\371\224\325\215\354\213\306].doc)
1 年電子機械科実習テキスト 旋盤作業 ( 段付き丸棒の製作 ) 2 研摩機 ( 写真 2) で切断した丸棒のバリ取りをする 1. 目的 (1) 外周丸削り 端面削り作業を通して 旋盤の基本的な取扱いや操作方法を習得する (2) 段削り作業を通して 作業の手順について理解を深め 旋盤の要素作業を習得する (3) 基礎的な工作測定の仕方を習得する (4) 旋盤作業における安全作業を習得する 図 2 準備する工作物
Microsoft PowerPoint - zairiki_3
材料力学講義 (3) 応力と変形 Ⅲ ( 曲げモーメント, 垂直応力度, 曲率 ) 今回は, 曲げモーメントに関する, 断面力 - 応力度 - 変形 - 変位の関係について学びます 1 曲げモーメント 曲げモーメント M 静定力学で求めた曲げモーメントも, 仮想的に断面を切ることによって現れる内力です 軸方向力は断面に働く力 曲げモーメント M は断面力 曲げモーメントも, 一つのモーメントとして表しますが,
JUSE-StatWorks/V5 活用ガイドブック
4.6 薄膜金属材料の表面加工 ( 直積法 ) 直積法では, 内側に直交配列表または要因配置計画の M 個の実験, 外側に直交配列表または要因配置計画の N 個の実験をわりつけ, その組み合わせの M N のデータを解析します. 直積法を用いることにより, 内側計画の各列と全ての外側因子との交互作用を求めることができます. よって, 環境条件や使用条件のように制御が難しい ( 水準を指定できない )
53nenkaiTemplate
デンドリマー構造を持つアクリルオリゴマー 大阪有機化学工業 ( 株 ) 猿渡欣幸 < はじめに > アクリル材料の開発は 1970 年ごろから UV 硬化システムの確立とともに急速に加速した 現在 UV 硬化システムは電子材料において欠かせないものとなっており その用途はコーティング 接着 封止 パターニングなど多岐にわたっている アクリル材料による UV 硬化システムは下記に示す長所と短所がある
QCCチャックカタログ.indd
クイックチェンジコレットチャックシステム 特長 フランジワークにも対応 QCCチャックの特徴コレットの取付け / 取外しが簡単 コレットは専用の冶具を利用することで ワンタッチで30 秒以内に交換可能です ワーククランプが確実 コレットがワークに対し平行に移動するので ワークにクランプ力が均等確実に伝達されます 高いクランプ精度 高品質仕上げ シンプル機構 及びコレット平行移動などにより TIR0.0mmを保証します
<4D F736F F D D94F797B192B48D648D878BE082CC8A4A94AD82C682BB82CC899E977097E E646F63>
超微粒超硬合金の開発とその応用例 Development and Applications of Sub-micro grained Hard-metals 冨士ダイス 生産開発本部研究開発部川上優 概要各産業界の発展に伴い 難加工材や高負荷加工に対応できる高性能金型が各所から要望されている 超微粒 超々微粒およびナノ微粒超硬合金は 高強度 高剛性 高硬度を有するためそれらに対応できる金型用素材として使用されつつある
Microsoft PowerPoint - elast.ppt [互換モード]
弾性力学入門 年夏学期 中島研吾 科学技術計算 Ⅰ(48-7) コンピュータ科学特別講義 Ⅰ(48-4) elast 弾性力学 弾性力学の対象 応力 弾性力学の支配方程式 elast 3 弾性力学 連続体力学 (Continuum Mechanics) 固体力学 (Solid Mechanics) の一部 弾性体 (lastic Material) を対象 弾性論 (Theor of lasticit)
チップ一覧表 チップのタイプ 用途特徴 寸法表ページ MB フルアール MT-R フルアール R/L MS パイプ フルアール チップブレーカ付きフルアールチップ ~ mm フルアール ポジタイプ フラットなフルアールチップ ~ 8mm パイプ突切り専用 ~ 10mm R/L MZ パイ
チップ一覧表 チップのタイプ 用途特徴 寸法表ページ MT MT- 横引き 最も標準的なインサート 幅 材種のバリエーションが豊富 ポジタイプ 切削抵抗が小さく 中切削から仕上げ用 MT はコーナR 付き 材種は ダイヤ CBN 横引きも可能 ~ 12mm. MT-Z は 2 ページ MS 突切り断続フォーマ MP 横引きフォーマ 突切り 外径溝 断続用 ネガタイプの強靭な刃先 突切り 断続溝入用
ひずみゲージ 配線済みひずみゲージ OMEGA KFH シリーズ 実績のある OMEGA の高品質ひずみゲージ取り付けを簡単にする 2 または 3 線が付属! はんだなしの測定ポイントゲージはすべて AWG 28 に移行する前の 50 mm の PTFE ケーブルを備え 取り付けの際にリードが接着す
配線済み OMEGA KFH シリーズ 実績のある OMEGA の高品質取り付けを簡単にする 2 または 3 線が付属! はんだなしの測定ポイントゲージはすべて AWG 28 に移行する前の 50 mm の PTFE ケーブルを備え 取り付けの際にリードが接着するのを防止短 中 長グリッドのリニアゲージ短 中グリッドの XY ゲージ (T- ロゼット ) 短 中グリッドの 0 /45 /90 平面ロゼット丈夫なポリイミドキャリア環境から保護する
Japanese nuclear policy and its effect on EAGLE project
2018 年 8 月 23 日 JASMiRT 第 2 回国内ワークショップ 3 既往研究で取得された関連材料特性データの現状 - オーステナイト系ステンレス鋼の超高温材料特性式の開発 - 鬼澤高志 下村健太 加藤章一 若井隆純 日本原子力研究開発機構 背景 目的 (1/2) 福島第一原子力発電所の事故以降 シビアアクシデント時の構造健全性評価が求められている 構造材料の超高温までの材料特性が必要
QOBU1011_40.pdf
印字データ名 QOBU1 0 1 1 (1165) コメント 研究紹介 片山 作成日時 07.10.04 19:33 図 2 (a )センサー素子の外観 (b )センサー基板 色の濃い部分が Pt 形電極 幅 50μm, 間隔 50μm (c ),(d )単層ナノ チューブ薄膜の SEM 像 (c )Al O 基板上, (d )Pt 電極との境 界 熱 CVD 条件 触媒金属 Fe(0.5nm)/Al(5nm)
マイクロメータヘッド サイズ比率で見るマイクロメータヘッド一覧 1マス 10mmをイメージ 測定範囲 0 5.0mm 測定範囲 0 13mm 測定範囲 0 15mm MICROMETER HEAD P215 MH-130KD P P
サイズ比率で見る一覧 1マス 1mmをイメージ 測定範囲.mm 測定範囲 1mm 測定範囲 1mm - P21 MH-1KD P21 12-2 P2 1- P21 12- P21 112-2 P2 112- P21 19- P2 MH-KD P21 12- P21 119- P2 11- P21 112- P21 測定範囲.mm 9- P2 111- P21 2- P21 19- P2 11- P21
C58.indd
ダイコレット & ピックアップツール先端形状 3600 シリーズ 4 面ダイコレット 3700 シリーズ 2 面ダイコレット 3800 シリーズ先端長方形のフラットピックアップツール 3900 シリーズ先端円錐形のフラットピックアップツール 3300 & 3300-ETE シリーズ垂直 4 面コレット 3200-ETE シリーズ垂直 2 面コレット 特殊形状 ( カスタム ) コレット片面の一部に切り込み
Kumamoto University Center for Multimedia and Information Technologies Lab. 熊本大学アプリケーション実験 ~ 実環境における無線 LAN 受信電波強度を用いた位置推定手法の検討 ~ InKIAI 宮崎県美郷
熊本大学アプリケーション実験 ~ 実環境における無線 LAN 受信電波強度を用いた位置推定手法の検討 ~ InKIAI プロジェクト @ 宮崎県美郷町 熊本大学副島慶人川村諒 1 実験の目的 従来 信号の受信電波強度 (RSSI:RecevedSgnal StrengthIndcator) により 対象の位置を推定する手法として 無線 LAN の AP(AccessPont) から受信する信号の減衰量をもとに位置を推定する手法が多く検討されている
< B837B B835E82C982A882AF82E991CF905593AE90AB8CFC8FE382C98AD682B782E988EA8D6C8E40>
1 / 4 SANYO DENKI TECHNICAL REPORT No.10 November-2000 一般論文 日置洋 Hiroshi Hioki 清水明 Akira Shimizu 石井秀幸 Hideyuki Ishii 小野寺悟 Satoru Onodera 1. まえがき サーボモータを使用する機械の小型軽量化と高応答化への要求に伴い サーボモータは振動の大きな環境で使用される用途が多くなってきた
<4D F736F F D DC58F4994C5816A8C9A8DDE E9197BF88EA8EAE2E646F6378>
資料 7 断熱材の目標年度 区分及び目標年度 区分及び目標基準値について目標基準値について ( 案 ) 1. 目標年度について断熱材は 様々な部品から構成され技術改善要素が多数想定されるエネルギー消費機器と比較すると 性能向上手法については材質の改善 製造設備の改良等に限られている状況にある また 最も断熱性能が優れている建築材料の熱伝導率は 過去 5 年間改善がない状況にある 各メーカーが品質改良等建築材料の断熱性能の向上を行うためには
王子計測機器株式会社 LCD における PET フィルムの虹ムラに関する実験結果 はじめに最近 PETフィルムはLCD 関連の部材として バックライトユニットの構成部材 保護シート タッチセンサーの基材等に数多く使用されています 特に 液晶セルの外側にPET フィルムが設けられる状態
2015.02 王子計測機器株式会社 LCD における PET フィルムの虹ムラに関する実験結果 はじめに最近 PETフィルムはLCD 関連の部材として バックライトユニットの構成部材 保護シート タッチセンサーの基材等に数多く使用されています 特に 液晶セルの外側にPET フィルムが設けられる状態のとき 表示画面を偏光メガネを通して見たときに干渉色いわゆる虹ムラが発生する場合があることはよく知られています
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不静定力学 Ⅱ 骨組の崩壊荷重の計算 不静定力学 Ⅱ では, 最後の問題となりますが, 骨組の崩壊荷重の計算法について学びます 1 参考書 松本慎也著 よくわかる構造力学の基本, 秀和システム このスライドの説明には, 主にこの参考書の説明を引用しています 2 崩壊荷重 構造物に作用する荷重が徐々に増大すると, 構造物内に発生する応力は増加し, やがて, 構造物は荷重に耐えられなくなる そのときの荷重を崩壊荷重あるいは終局荷重という
3D プリンタにより作製した樹脂部品の強度に関する研究 尾形正岐 阿部治 長田和真 西村通喜 山田博之 渡辺誠 Study on Strength of Resin Materials Processed by Fused Deposition Modeling Printer Masaki OGA
3D プリンタにより作製した樹脂部品の強度に関する研究 尾形正岐 阿部治 長田和真 西村通喜 山田博之 渡辺誠 Study on Strength of Resin Materials Processed by Fused Deposition Modeling Printer Masaki OGATA, Osamu ABE, Kazuma OSADA, Michiyoshi NISHIMURA,
強化プラスチック裏込め材の 耐荷実験 実験報告書 平成 26 年 6 月 5 日 ( 株 ) アスモ建築事務所石橋一彦建築構造研究室千葉工業大学名誉教授石橋一彦
強化プラスチック裏込め材の 耐荷実験 実験報告書 平成 26 年 6 月 5 日 ( 株 ) アスモ建築事務所石橋一彦建築構造研究室千葉工業大学名誉教授石橋一彦 1. 実験目的 大和建工株式会社の依頼を受け 地下建設土留め工事の矢板と腹起こしの間に施工する 強 化プラスチック製の裏込め材 の耐荷試験を行って 設計荷重を保証できることを証明する 2. 試験体 試験体の実測に基づく形状を次に示す 実験に供する試験体は3
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FUJITSU Component Connector FCN-360 形コネクタ圧着作業基準案内書 1 はじめに FCN-360 形コネクタには 電線と端子を接続する手段として圧着接続を行うタイプがあります この接続方法は 圧力型接続とも呼ばれ 二つの導体に機械的な力を加えて密接な金属接触を行わせ 残留応力 または金属間の結合力によって接触が保持されることにより永久接続を行うものです 圧着接続は
焼入鋼加工用スミボロン®BN1000/BN2000 の開発
産業素材 焼入鋼加工用スミボロン / の開発 原田高志 * 月原望 寺本三記久木野暁 深谷朋弘 Development of SUMIBORON / for Hard Turning by Takashi Harada, Nozomi Tsukihara, Minori Teramoto, Satoru Kukino and Tomohiro Fukaya With the expanding use
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! " 位置決め 人間と共存 代替可能なバリ取りロボットを開発 安全 コンパクトで高精度な技術を持つロボットが実現 研究開発のきっかけ 自動車や家電製品等において樹脂部品の割合は増加しているが その成形時に生じるバリについて 主に費用対効 果の問題から 小物部品のバリ除去の自動化が遅れている 現在 人海戦術でバリを取っているが 除去が不十分で信頼性に欠け 研削具の巻き込み危険や粉塵による人体への
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第 5 章表面ひび割れ幅法 5-1 解析対象 ( 表面ひび割れ幅法 ) 表面ひび割れ幅法は 図 5-1 に示すように コンクリート表面より生じるひび割れを対象とした解析方法である. すなわち コンクリートの弾性係数が断面で一様に変化し 特に方向性を持たない表面にひび割れを解析の対象とする. スラブ状構造物の場合には地盤を拘束体とみなし また壁状構造物の場合にはフーチングを拘束体として それぞれ外部拘束係数を定める.
事例2_自動車用材料
省エネルギーその 1- 自動車用材料 ( 炭素繊維複合材料 ) 1. 調査の目的自動車用材料としての炭素繊維複合材料 (CFRP) は 様々な箇所に使用されている 炭素繊維複合材料を用いることにより 従来と同じ強度 安全性を保ちつつ自動車の軽量化が可能となる CFRP 自動車は 車体の 17% に炭素繊維複合材料を使用しても 従来自動車以上の強度を発揮することができる さらに炭素繊維複合材料を使用することによって機体の重量を低減することができ
材料の力学解答集
材料の力学 ( 第 章 ) 解答集 ------------------------------------------------------------------------------- 各種応力の計算問題 (No1) 1. 断面積 1mm の材料に 18N の引張荷重が働くとき, 断面に生じる応力はどれほどか ( 18(N/mm ) または 18(MP)) P 18( N) 18 N /
横浜市環境科学研究所
周期時系列の統計解析 単回帰分析 io 8 年 3 日 周期時系列に季節調整を行わないで単回帰分析を適用すると, 回帰係数には周期成分の影響が加わる. ここでは, 周期時系列をコサイン関数モデルで近似し単回帰分析によりモデルの回帰係数を求め, 周期成分の影響を検討した. また, その結果を気温時系列に当てはめ, 課題等について考察した. 気温時系列とコサイン関数モデル第 報の結果を利用するので, その一部を再掲する.
シリンダーヘッド自動車産業向け特注工具
シリンダーヘッド自動車産業向け特注工具 イントロダクション 最適ツーリングソリューション 京セラユニメルコ フルサービスのツーリングをご提案します 京セラユニメルコにはシリンダーヘッドのトータルツーリングプログラ ムがあります 工具選定の際にはいかにコスト削減出来るかが重要な ポイントになります 京セラユニメルコのソリューションは 標準 特注 超硬 ダイヤモンド工具に対応し 荒 ~ 仕上げ加工にわたって提案が可能です
鉛レス カドミレス黄銅棒 キーパロイZNメタル-1 キーパロイZNメタル-2 鍛造用黄銅切削用黄銅 技術資料
鉛レス カドミレス黄銅棒 キーパロイZNメタル-1 キーパロイZNメタル-2 鍛造用黄銅切削用黄銅 技術資料 キーパロイ ZN メタル 鍛造用 切削用鉛レス カドミレス快削黄銅棒 ZN メタルの種類 ZN メタル -1 : 鍛造用鉛レス カドミレス黄銅棒 ZN メタル -2 : 切削用鉛レス カドミレス快削黄銅棒 ZN メタルの特長 ZN メタル -1 は 鍛造用鉛レス カドミレス黄銅棒として開発されたで
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断 精密切断砥石 切断砥石 A 切断砥石 WA 切断砥石 GC 精密切断砥石 NC S シリース A CUT WA CUT HA CUT GC CUT SUS CUT DIA CUT 1 Version.13-400-0328 切断砥石 A 特長 アルミナ質砥材主に鉄鋼や焼入鋼など鉄系材質を削るのに使います 用途 一般鋼材一般炭素鋼 炭素工具鋼など 商品コード 仕様 / 寸法 メーカーコード 入数
交差穴用高速バリ取りツールの仕組みと事例 山田マシンツール株式会社 内谷貴幸 1. 開発の流れドイツのベルリン工業経済大学のハンス ミハエル バイヤー教授は長年 生産性を向上させるためにバリを出さない加工やバリの除去方法等の研究をしてきたが バリが発生しやすく除去の難しい交差穴のバリ取りに注目した
交差穴用高速バリ取りツールの仕組みと事例 山田マシンツール株式会社 内谷貴幸 1. 開発の流れドイツのベルリン工業経済大学のハンス ミハエル バイヤー教授は長年 生産性を向上させるためにバリを出さない加工やバリの除去方法等の研究をしてきたが バリが発生しやすく除去の難しい交差穴のバリ取りに注目した 交差穴用バリ取り工具は各メーカーが製作しているがバリの除去に必要な刃のショックを吸収する仕組みも様々である
鋳鉄・焼結合金加工用スミボロン® BN7000 の開発
特 集 鋳鉄 焼結合金加工用スミボロン の開発 松 田 裕 介 * 岡 村 克 己 上 坂 伸 哉 深 谷 朋 弘 Development of New Grade SUMIBORON for Cast Iron and Ferrous Powder Metal Machining by Yusuke Matsuda, Katsumi Okamura, Shinya Uesaka and Tomohiro
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プレス発表資料 世界初 平成 27 年 7 月 7 日 山形大学 雷が落ちても壊れない複合材料用の電気が流れるプラスチック開発に成功 山形大学が参加した JAXA オープンラボ公募制度における共同開発チーム (JAXA 東京大学 山形大学 三 菱樹脂 GSI クレオス ) は 耐雷撃性と軽量性を両立させた航空機材料を実現し得る新しい複合材料用高導 電性樹脂の開発に世界で初めて成功した 山形大学後藤晃哉博士
電子部品の試料加工と観察 分析 解析 ~ 真の姿を求めて ~ セミナー A 電子部品の試料加工と観察 分析 解析 ~ 真の姿を求めて ~ セミナー 第 9 回 品質技術兼原龍二 前回の第 8 回目では FIB(Focused Ion Beam:FIB) のデメリットの一つであるGaイ
第 9 回 品質技術兼原龍二 前回の第 8 回目では FIB(Focused Ion Beam:FIB) のデメリットの一つであるGaイオンの打ち込み ( 図 19. 第 6 回参照 ) により 試料の側壁に形成されるダメージ層への対処について事例などを交えながら説明させていただきました 今回は 試料の表面に形成されるダメージ層について その対処法を事例を示してお話しをさせていただきます Gaイオンの試料への打ち込みですが
目次 1. 適用範囲 1 2. 引用規格 1 3. 種類 1 4. 性能 2 5. 構造 2 6. 形状 寸法 3 7. 材料 3 8. 特性 4 9. 試験方法 検査 6 ( 最終ページ :11)
地仕 ( 材 )-21 強化プラスチック複合管用管枕標準仕様書 昭和 55 年 10 月 7 日制定 平成 25 年 7 月 1 日 ( 改定 04) 東京電力パワーグリッド株式会社 目次 1. 適用範囲 1 2. 引用規格 1 3. 種類 1 4. 性能 2 5. 構造 2 6. 形状 寸法 3 7. 材料 3 8. 特性 4 9. 試験方法 6 10. 検査 6 ( 最終ページ :11) 強化プラスチック複合管用管枕標準仕様書
Microsoft Word - NJJ-105の平均波処理について_改_OK.doc
ハンディサーチ NJJ-105 の平均波処理について 2010 年 4 月 株式会社計測技術サービス 1. はじめに平均波処理の処理アルゴリズムの内容と有効性の度合いを現場測定例から示す まず ほぼ同じ鉄筋かぶりの密接鉄筋 壁厚測定時の平均波処理画像について また ダブル筋 千鳥筋の現場測定例へ平均波処理とその他画像処理を施し 処理画像の差について比較検証し 考察を加えた ( 平均波処理画像はその他の各処理画像同様
