(1)制度創設時の考え方

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2. 改正の趣旨 背景給与所得控除 公的年金等控除から基礎控除へ 10 万円シフトすることにより 配偶者控除等の所得控除について 控除対象となる配偶者や扶養親族の適用範囲に影響を及ぼさないようにするため 各種所得控除の基準となる配偶者や扶養親族の合計所得金額が調整される 具体的には 配偶者控除 配偶

をしていないもの と読み替えた場合に同号イに該当する所得割の納税義務者又は同項第 12 号中 妻と死別し 若しくは妻と離婚した後婚姻をしていない者又は妻の生死の明らかでない者で政令で定めるもの とあるのを 婚姻によらないで父となった男子であって 現に婚姻をしていないもの と読み替えた場合に同号に該当

2 た金額の百分の三十に相当する金額によるものとする )の合算額がた金額の百分の三十に相当する金額によるものとする )の合算額が地方税法第三百十四条の二第二項に規定する金額にその世帯に属する地方税法第三百十四条の二第二項に規定する金額にその世帯に属する被保険者の数と特定同一世帯所属者の数の合計数に五

資料2-1(国保条例)

不在者財産管理人:

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3 特別徴収義務者の指定及び特別徴収税額の決定手続 5. 給与所得に係る特別徴収義務者の指定等 ( 法 3の4) 市町村は 特別徴収の方法によって個人の住民税を徴収しようとする場合には 当該年度の初日においてその納税義務者に対して給与の支払いをする者のうち 所得税の源泉徴収義務がある者を 当該市町村

Microsoft Word - 最新版租特法.docx

所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

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ワコープラネット/標準テンプレート

( 市町村の条例で定めるところにより当該市町村民税を免除された者を含む ) をいう (6) 所得を有しない者その属する世帯の世帯主及びすべての世帯員につき 医療保険各法の給付が行われた月の属する年度分の地方税法の規定による市町村民税に係る同法第 313 条第 1 項に規定する総所得金額及び山林所得金

災害弔慰金の支給等に関する法律施行令(昭和四十八年十二月二十六日政令第三百七十四号)内閣は 災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付けに関する法律(昭和四十八年法律第八十二号)第三条第一項 第五条 第八条第一項から第三項まで 第九条第二項 第十条第二項 第十一条第一項 第十二条及び第十三条の規定に基づ

1 審査会の結論 平成 28 年度市民税 県民税の賦課決定処分 に係る審査請求は棄却する べきであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要南区長 ( 以下 処分庁 という ) は 地方税法 ( 昭和 25 年法律第 226 号 以下 法 という ) 第 24 条及び第 294 条並びに横浜市市税

平成19年度市民税のしおり

Microsoft Word - 個人住民税について


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に掲げる税額ロ給与等の支給期が毎半月と定められている場合別表第一の乙欄に掲げる税額の二分の一に相当する税額ハ給与等の支給期が毎旬と定められている場合別表第一の乙欄に掲げる税額の三分の一に相当する税額ニ給与等の支給期が月の整数倍の期間ごとと定められている場合別表第一の乙欄に掲げる税額に当該倍数を乗じて

得金額から除かれているので 所得割の課税標準となる総所得金額には含まれ ないものであること 得金額から除かれているので 所得割の課税標準となる総所得金額には含まれ ないものであること ア 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) 第 3 条第 1 項に規定する一般利 ア 租税特別措置法

Microsoft Word - 個人住民税について(2018~2022)

以下の表のように計算されます 総 所 得 金 額 所得控除 課税総所得金額 退職所得金額 雑 損控除額 課税退職所得金額 山林所得金額 土地等に係る事業所得等の金額 土地建物等に係る譲渡所得金額 医療費 社会保険料 小規模企業共済等掛金 生命保険料 地震保険料 配偶者 配偶者特別 課税山林所得金額

に限る ) は その追徴すべき不足税額 ( 当該減額更正前に賦課した税額から当該減額更正に基因して変更した税額を控除した金額 ( 還付金の額に相当する税額を含む ) に達するまでの部分に相当する税額に限る 以下この項において同じ ) については 次に掲げる期間 ( 令第 4 8 条の9の9 第 4

3 道府県民税の減免 ( 法 45)3 市町村長が個人の市町村民税を減免した場合においては 当該納税者に係る個人の道府県 民税についても同じ割合によって減免されたものとする について 1 意義 1 住民税は 地域住民が行政サービス等に要する費用を負担するものであるが 担税力又は社会的立場を考慮して

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Microsoft Word - 最新租特法施行令.docx

第 3 条条例第 3 条第 2 項第 2 号の所得割の額 ( 以下 所得割の額 という ) の算定は 次の各号に掲げる場合に応じ 当該各号に定める方法により行うものとする (1) 地方税法第 314 条の7 並びに附則第 5 条の4 第 6 項及び第 5 条の4の2 第 6 項の規定による控除をされ

所得控除 雑損控除 医療費控除 社会保険料控除等 旧生命保険料控除 旧個人年金保険料控除 ( 実質損失額 - 総所得金額等の合計額 10%) 又は ( 災害関連支出の金額 -5 万円 ) のうち いずれか多い方の金額医療費の実質負担額 -(10 万円と総所得金額等の 5% のいずれか低い金額 ) 限

個人市民税 控除・税率等の変遷【市民税課】

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第5回基礎問題小委員会 礎5-4

その額に老人扶養親族 1 人につき ( 当該老人扶養親族のほかに扶養親族等がないときは 当該老人扶養親族のうち1 人を除いた老人扶養親族 1 人につき ) 60,000 円を加算した額 ) (3) 条例第 3 条第 2 項第 4 号に規定する心身障害者に 扶養親族等がないときは 3,604,000

平成13年度 住民税のしおり

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02_(案の2①)概要資料(不均一)

第 11 表の 1 平成 25 年度個人の市町村民税の納税義務者等に関する調 所得割のみを納める者 納税義務者 ( 人 ) 所得割額 ( 千円 ) 給与所得者営業等所得者農業所得者その他の所得者給与所得者営業等所得者農業所得者その他の所得者 1 下 関 市

給与の所得金額の算出速算表 収入金額 給与所得の金額 0 ~ 650, ,000 ~ 1,618,999 収入金額 -650,000 1,619,000 ~ 1,619, ,000 1,620,000 ~ 1,621, ,000 1,622,000 ~ 1,6

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( 賦課期日 ) 第 4 条都市計画税の賦課期日は 当該年度の初日の属する年の1 月 1 日とする ( 納期 ) 第 5 条都市計画税の納期は 次のとおりとする 第 1 期 4 月 1 日から同月 30 日まで第 2 期 7 月 1 日から同月 31 日まで第 3 期 12 月 1 日から同月 25

松戸市市税条例等の一部を改正する条例 ( 松戸市市税条例の一部改正 ) 第 1 条松戸市市税条例 ( 平成 27 年松戸市条例第 12 号 ) の一部を次のように改正する 第 11 条中 及び第 2 号 を 第 2 号及び第 5 号 に それぞれ当該各号 を 第 1 号から第 4 号まで に改め 掲

平成十年度における老人保健法による医療費拠出金の額の算定に係

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枚方市税条例施行規則 ( 昭和 50 年 5 月 1 日規則第 19 号 ) より抜粋 ( 貧困による市民税の減免 ) 第 9 条の2 条例第 47 条第 1 項第 1 号に規定する減免理由による減免は 市民税の納税義務者が申請の日に生活保護法 ( 昭和 25 年法律第 144 号 ) の規定による

税法実務コース 所得税 学習スケジュール 回数 学 習 テ ー マ 内 容 第 1 章 テーマ1 所得税の仕組みテーマ2 所得税額の計算テーマ3 非課税所得 所得税の仕組み 税額計算 所得税が課税されないものについて学習します テーマ1 各種所得金額の計算の概要テーマ2 利子所得テーマ3 配当所得

き県が負担する負担金の額 ( 当該負担金の額が他の法令の規定により軽減される場合にあつては, その軽減されることとなる額を控除した額 以下 県負担額 という ) から当該事業に要する費用の額 ( 加算額がある場合にあつては, 加算額を控除して得た額 ) に100 分の25 以内で規則で定める割合を乗

(3) 市町村民税の特別徴収義務者に関する調 ( ロ ) 年金特徴に係る分 特別徴収義務者数 ( 単位 : 人 千円 ) 納税義務者数 特別徴収税額 特別徴収税額の内訳 (b)+(c) 納税義務者数うち均等割のみ (a) 所得割額 (b) 均等割額 (c) 高知市 9 19,810 3,962 60

FX取引に係る確定申告について

た後に その賦課した税額が増加したときに限る ) は その追徴すべき不足税額 ( 当該減額更正前に賦課した税額から当該減額更正に基因して変更した税額を控除した金額 ( 還付金の額に相当する税額を含む ) に達するまでの部分に相当する税額に限る 以下この項において同じ ) については 次に掲げる期間

スライド 1

議案第49号-医療福祉費支給に関する条例の一部改正【確定】

第6回税制調査会 総6-3

伊丹市市民福祉金条例の一部を改正する条例(平成12年  伊丹市条例第  号)

租税特別措置法 ( 昭和三十二年法律第二十六号 ) 第十条の二 第四十二条の五 第六十八条の十 租税特別措置法 ( 昭和三十二年法律第二十六号 ) ( 高度省エネルギー増進設備等を取得した場合の特別償却又は所得税額の特別控除 ) 第十条の二青色申告書を提出する個人が 平成三十年四月一日 ( 第二号及

Microsoft Word - 文書 1

平成 24 年度国民健康保険税税率改定案 1 医療保険分 ( 基礎課税額 ) 現行 改定 増減 伸率 所得割額 4.30 % 4.63 % % 資産割額 % 9.80 % % 税率等 均等割額 17,100 円 18,000 円 900 円 5.3%

( その 1) 月収額の計算のしかた 給与所得者の場合 1. 年間総収入の計算あなたが仕事を始めた時期 対 象 の 収 入 金 額 1 現在の勤務先に前年 1 月 1 日以前から引 前年中の年間総収入金額 き続き勤務している方 ( 源泉徴収票の支払金額の欄 ) 2 現在の勤務先に前年 1 月 2 日


第 3 条 第 4 条 広域連合は 被保険者の健康の保持増進のために健康診査を行う 前条に定めるもののほか 保健事業に関して必要な事項は 別にこれ を定める 第 4 章 保険料 ( 保険料の賦課額 ) 第 5 条 法第 104 条第 2 項の規定により被保険者に対して課する保険料の賦 課額は 被保険

げる期間 ( 令第 48 条の9の9 第 4 項各号に掲げる市民税にあつては 第 1 号に掲げる期間に限る ) を延滞金の計算の基礎となる期間から控除する 第 40 条の各納期限の翌日から当該減額更正に基因して変更した税額に係る納税通知書が発せられた日までの期間当該減額更正に基因して変更した税額に係

のとする () 道府県は, 上記 (1) の規定により個人の市町村民税均等割を課することができないこととされる者に対 しては, 市町村民税均等割と併せて賦課徴収すべき個人の道府県民税均等割を課することができない 3 4 所得割の特例( 法付則 3の3) -10 点 - (1) 所得割の非課税道府県及

市県民税所得課税証明書から年間所得金額を見る場合 平成 年度 ( 平成 年分 ) 市県民税所得課税証明書 住所 羽生市 134 番地 1 氏名 羽生田羽生子 所得の区分 所得金額 所得の区分 所得金額 総所得金額 330,000 所得控除金額 1,500,000 合計所得金額 330,000 課税標

Microsoft Word - 【施行】180406無低介護医療院事業の税制通知

妙高市 税に関するWEBページ

平成19年度分から

[ 特別控除の一覧 ] 控除の内容 特定扶養親族控除 ( 税法上の扶養親族で満 16 才以上 23 才未満の扶養親族 ) 老人扶養親族 配偶者控除 ( 税法上の扶養親族で満 70 才以上の扶養親族 ) 控除額 1 人につき 250,000 1 人につき 100,000 障がい者控除寡婦 ( 夫 )

賦課の根拠となった法律及び条例(その2)

東村山市義務教育就学児の医療費の助成に関する条例施行規則 平成 19 年 10 月 1 日規則第 46 号改正平成 20 年 10 月 2 日規則第 65 号平成 21 年 9 月 30 日規則第 65 号平成 22 年 5 月 13 日規則第 39 号平成 24 年 9 月 28 日規則第 75

枚方市税条例施行規則 ( 昭和 50 年 5 月 1 日規則第 19 号 ) より抜粋 ( 貧困による市民税の減免 ) 第 9 条の2 条例第 47 条第 1 項第 1 号に規定する減免理由による減免は 市民税の納税義務者が申請の日に生活保護法 ( 昭和 25 年法律第 144 号 ) の規定による

には 婚姻の届出をしていないが 事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含み 婚姻 には 婚姻の届出をしていないが 事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含むものとする 5 この条例において 医療保険各法 とは 国民健康保険法 ( 昭和三十三年法律第百九十二号 ) 高齢者の医療の確保に関する法律 ( 昭

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< 所得控除の詳細 > 1 所得控除額計算一覧表 控除名 控除の詳細 控除額町県民税 控除額 参考 所得税 次の イ と ロ のい 次の イ と ロ のい ずれか多い方の金額 ずれか多い方の金額 災害や盗難等により 本人や本 イ ( 損害金額 - 保険 イ ( 損害金額 - 保険 雑損控除 人と同一

京都市ひとり親家庭等医療費支給条例 ( 目的 ) 第 1 条この条例は, 母子家庭の児童及び母, 父子家庭の児童及び父等に対し, 医療費の一部を支給することにより, これらの者の保健の向上を図り, もってひとり親家庭 ( 母子家庭及び父子家庭をいう ) 等の福祉の増進に寄与することを目的とする (

スライド 1

に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者とする 3 病院等に入院等したことにより 本市の区域内に住所を変更したと認められる第 1 項各号に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者としない 4 第 1 項及び第 2 項の規定にかかわらず 次の各号のいずれかに該当する者は

保険料は個人ごとに 後期高齢者医療制度では 被保険者一人ひとりに保険料を負担していただくことになります 新たに 75 歳になられた方 (65 歳以上 75 歳未満で一定以上の障害があり 認定を受けた方を含む ) は 以前に加入していた国民健康保険や被用者保険を脱退して この制度に移行することになりま

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3 ページ 4 ページ 5 ページ 5 6 ページ 7 ページ 8 ページ 8 ページ 9 ページ 10 ページ 2

(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

平成27年度 いばらき県税ガイドブック

名 : 個人住民税参照メッセージ 1 利用業務ユニット X 2 業務ユニット 1 1 データ連携においてデータを利用する側の業務ユニット ( サービス要求側業務ユニット ) の業務ユニット番号 2 識別番号 X 個人 ( 法人を含む ) を識別する番号 3 相当年度 X 賦

第2回税制調査会 総2-2

●生活保護法等の一部を改正する法律案

(1) 所得階級別人員 区 分 給与所得者 所得者別内訳 雑所得者 他の区分に該当しない所得者 人人人人人人人人人 70 万円 以下 25,319 1,201 20,012 54, ,063 6, , 万円 12,048 2,039 8,935 22,

MR通信H22年1月号

平成 31 年度 ( 平成 30 年分 ) 所得控除 雑損控除 納税義務者又はその者と生計同一の配偶者 その他親族が有する資産について 災害 盗難 横領によ る住宅 家財 現金の損害一定額 控除計算 A B いずれか多い方の金額 A:( 損失額 - 保険金等による補てん額 )-( 総所得金額等の合計

- 2 - り 又は知り得る状態であったと認められる場合には この限りでない 2~7 略 (保険料を控除した事実に係る判断)第一条の二前条第一項に規定する機関は 厚生年金保険制度及び国民年金制度により生活の安定が図られる国民の立場に立って同項に規定する事実がある者が不利益を被ることがないようにする観

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●所得税法等の一部を改正する法律案


5 事業用の車両等を売却 ( 譲渡 ) した場合の売却益 ( 譲渡益 ) 売却損 ( 譲渡損 ) については 事業所得とはならない 総合課税の譲渡所得 ( 土地 建物以外 ) の扱いになり 所有期間 (5 年超か以下か ) によって長期譲渡所得 短期譲渡所得に区分される 6 使用可能期間が1 年未満

3 所得税の控除限度額の算 所得税額 1 所得総額 2 国外所得総額 3 控除限度額 (1 3 2 ) 4 4 復興特別所得税の控除限度額の算 復興特別所得税額 5 所得総額 6 国外所得総額 7 7 控除限度額 (5 ) 8 6 2のF の金額がある場合には その金額を雑所得の総収入金額に算入して

(千円未満切り捨て所得控除額総所得金額年税額 平成 31 年度市県民税の計算方法 ( 鳥取市 ) まず 計算の全体の流れを示すと 以下のようになります - = 課税標準額 ) 所得割の税率 6% 所得割の税率 4% 算出所得割額 調整税額控均等割 = 控除額除額額 算出調整税額控均等割

等調整都市計画税額が 当該商業地等に係る当該年度分の都市計画税の課税標準となるべき価格に 10 分の 6 を乗じて得た額 ( 当該商業地等が当該年度分の固定資産税について法第 349 条の 3( 第 20 項を除く ) 又は法附則第 15 条から第 15 条の 3 までの規定の適用を受ける商業地等で

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法第二十六条において準用する場合及び法第五十三条第一項の規定に基づく政令によって適用される場合を含む ) 及び法第四十六条第二項の規定により入院の措置を行うとき 又は行ったときは 別記第五号様式により通知しなければならない ( 平一六規則二三 平二四規則五 一部改正 ) ( 入院の延長勧告書 ) 第

て 次に掲げる要件が定められているものに限る 以下この条において 特定新株予約権等 という ) を当該契約に従つて行使することにより当該特定新株予約権等に係る株式の取得をした場合には 当該株式の取得に係る経済的利益については 所得税を課さない ただし 当該取締役等又は権利承継相続人 ( 以下この項及

Transcription:

介護保険料検討会第 6 回 (20/4/15) 資料 2 3 賦課ベースについて ( 保険料 )

賦課ベースについて 1 現行の介護保険料の算定に当たっての対象現行の介護保険料の算定に当たっては 地方税法第 292 条第 1 項第 13 号に規定する 合計所得金額 を用いており 資産は対象としてない ( 土地等に係る事業所得や株式等に係る譲渡所得等は対象 ) なお 介護保険料の段階別設定は 個人住民税均等割の課税状況を用いているが 個人住民税均等割の対象所得も 合計所得金額 である 2 他制度の資産賦課 国民健康保険 後期高齢者医療 3 他制度の賦課対象所得 各制度資産賦課内容 4 方式 ( 所得割 資産割 + 均等割 平等割 ) 3 方式 ( 所得割 + 均等割 平等割 ) 2 方式 ( 所得割 + 均等割 ) 1,518 保険者 (82.3%) 約 2,369 万人 284 保険者 (15.4%) 約 1,730 万人 42 保険者 (2.3%) 約 688 万人 あり なし なし 固定資産税額 ( 土地 家屋 償却資産 ) による算定方法 国民健康保険の各方式の保険者数 割合は 平成 17 年度課税状況調査 ( 総務省 ) により 被保険者数は 平成 17 年度国民健康保険実態調査 による実績値 国民健康保険で多く採用され 後期高齢者医療で採用される 旧ただし書方式 は 総所得金額等から各種所得控除を行わず 基礎控除等のみを行うもので 賦課対象が 本文方式 と比べて広い 合計所得金額 は 旧ただし書方式 と比べ 純損失の繰越控除等が認められていないなどの違いがある 旧ただし書方式 基礎控除後の総所得金額を算定基礎とした保険料算定方式 本文方式 各種控除後の総所得金額を算定基礎とした保険料算定方式合計所得金額 純損失又は雑損失の繰越控除前の総所得金額 土地等に係る事業所得等の金額 長期譲渡所得の金額 短期譲渡所得の金額 株式等に係る譲渡所得等の金額 先物取引に係る雑所得等の金額 退職所得金額及び山林所得金額の合計額純損失の繰越控除 前年前 3 年内の各年に生じた純損失の金額 ( 損益通算の結果 なお控除しきれない損失額 ) があるとき 暦年計算の例外として控除するもの 1

賦課対象所得の比較 ( 概要 ) 合計所得金額 国民健康保険料 ( 税 ) 及び地方税の賦課ベースとの違いは下記のとおり 計算項目適用 項目合計所得金額 + 収入 ( 給与収入 事業収入 老齢年金収入等 ) 国保の旧ただし書方式 国保の本文方式総所得金額総所得金額等課税総所得金額等 - 必要経費 必要経費 ( 事業所得者 ) 給与所得控除 ( 給与所得者 ) 公的年金等控除 ( 年金雑所得者 ) 青色専従者控除 事業専従者控除 = 所得 ( 収入 - 必要経費 ) 青色専従者給与 給与所得 年金雑所得等 - 所得控除等 純損失の繰り越し控除 雑損失の繰り越し控除 人的控除等の所得控除 基礎控除 33 万円 33 万円 33 万円 + 他に合計する所得 土地等に係る事業所得等の金額 株式等に係る譲渡所得等の金額 長期譲渡所得の金額 ( 特別控除後 ) 短期譲渡所得の金額 ( 特別控除後 ) 山林所得金額 退職所得金額 分離課税分除く 分離課税分除く 分離課税分除く 分離課税分除く 総所得金額に含まれる総合課税分については特別控除後 分離課税分については特別控除前の金額となる 総所得金額 1 と 2 の合計額 1 事業所得 不動産所得 利子所得 配当所得 給与所得 総合課税の短期譲渡所得及び雑所得の合計額 ( 損益の通算後の金額 ) 2 総合課税の長期譲渡所得と一時所得の合計額 ( 損益の通算後の金額 ) の 2 分の 1 の金額 総所得金額等 総所得金額に山林所得金額 退職所得金額等を加算した金額課税総所得金額等 総所得金額等から所得控除 基礎控除を控除した金額 2

参考 ) 介護保険法施行令標準的な6 段階設定 ( 保険料率の算定に関する基準 ) 第 38 条各年度における保険料率に係る法第 129 条第 2 項に規定する政令で定める基準は 基準額に当該年度分の保険料の賦課期日における次の各号に掲げる第一号被保険者の区分に応じそれぞれ当該各号に定める標準割合 ( 市町村が保険料を賦課する場合に通常よるべき割合であって 特別の必要があると認められる場合においては 保険料収納必要額を保険料により確保することができるよう 市町村が次の各号の区分ごとの第一号被保険者数の見込数等を勘案して設定する割合 ) を乗じて得た額であることとする 一次のいずれかに該当する者四分の二イ老齢福祉年金の受給権を有している者であって 次のいずれかに該当するもの ( ) (1) その属する世帯の世帯主及びすべての世帯員が 当該保険料の賦課期日の属する年度分の地方税法の規定による市町村民税が課されていない者 ( 市町村民税世帯非課税者 という ) (2) 要保護者であって その者が課される保険料額についてこの号の区分による割合を適用されたならば保護を必要としない状態となるものロ被保護者ハ要保護者であって 二次のいずれかに該当する者四分の二イ市町村民税世帯非課税者であって 前年中の公的年金等の収入金額及び 前年の合計所得金額の合計額が80 万円以下であり ロ要保護者であって 三次のいずれかに該当する者四分の三イ市町村民税世帯非課税者であり かつ 前二号に該当しない者ロ要保護者であって 四次のいずれかに該当する者四分の四イ 地方税法の規定による市町村民税が課されていない者であり かつ 前三号のいずれにも該当しないものロ要保護者であって 五次のいずれにも該当する者四分の五イ合計所得金額が基準所得金額 ( 省令で200 万円 ) 未満である者であり かつ 前各号のいずれにも該当しないものロ要保護者であって 六前各号のいずれにも該当しない者四分の六 2 前項の基準額は 計画期間 ( 法第百四十七条第二項第一号に規定する計画期間をいう 以下同じ ) ごとに 保険料収納必要額を予定保険料収納率で除して得た額を補正第一号被保険者数で除して得た額を基準として算定するものとする 3~7 ( 略 ) 3

所得税法 ( 雑所得 ) 第三十五条 雑所得とは 利子所得 配当所得 不動産所得 事業所得 給与所得 退職所得 山林所得 譲渡所得及び一時所得のい ずれにも該当しない所得をいう 2 雑所得の金額は 次の各号に掲げる金額の合計額とする 一 二 その年中の公的年金等の収入金額から公的年金等控除額を控除した残額 その年中の雑所得 ( 公的年金等に係るものを除く ) に係る総収入金額から必要経費を控除した金額 3 ( 略 ) 4 第二項に規定する公的年金等控除額は 次の各号に掲げる金額の合計額とする ただし 当該合計額が七十万円に満たないときは 七十万円とする 一 二 五十万円 その年中の公的年金等の収入金額から前号に掲げる金額を控除した残額の次に掲げる場合の区分に応じそれぞれ次に掲げる金額 イ当該残額が三百六十万円以下である場合当該残額の百分の二十五に相当する金額ロ当該残額が三百六十万円を超え 七百二十万円以下である場合九十万円と当該残額から三百六十万円を控除した金額の百分の十五に相当する金額との合計額ハ当該残額が七百二十万円を超える場合百四十四万円と当該残額から七百二十万円を控除した金額の百分の五に相当する金額との合計額 租税特別措置法 ( 公的年金等控除の最低控除額等の特例 ) 第四十一条の十五の二年齢が六十五歳以上である個人が 平成十七年以後の各年において その年中の所得税法第三十五条第三項に規定する公的年金等 ( 以下この項及び次項において 公的年金等 という ) の収入金額がある場合における当該公的年金等に係る同条第四項 ( 同法第百六十五条において適用する場合を含む ) の規定の適用については 同項中 七十万円 とあるのは 百二十万円 とする 2~4( 略 ) 4

地方税法 ( 個人の市町村民税の非課税の範囲 ) 第 295 条市町村は 次の各号のいずれかに該当する者に対しては市町村民税 ( 第二号に該当する者にあっては 第 328 条の規定によって課する所得割 ( 以下 分離課税に係る所得割 という ) を除く ) を課することができない ただし この法律の施行地に住所を有しない者については この限りでない 一生活保護法の規定による生活扶助を受けている者二障害者 未成年者 寡婦又は寡夫 ( これらの者の前年の合計所得金額が125 万円を超える場合を除く ) 2 分離課税に係る所得割につき前項第一号の規定を適用する場合における同号に掲げる者であるかどうかの判定は 退職手当等の支払を受けるべき日の属する年の一月一日の現況によるものとする 3 市町村は この法律の施行地に住所を有する者で均等割のみを課すべきもののうち 前年の合計所得金額が政令で定める基準に従い当該市町村の条例で定める金額以下である者に対しては 均等割を課することができない ( 市町村民税に関する用語の意義 ) 第二百九十二条市町村民税について 次の各号に掲げる用語の意義は それぞれ当該各号に定めるところによる 一 ~ 一二 ( 略 ) 十三合計所得金額第三百十三条第八項及び第九項の規定による控除前の同条第一項の総所得金額 退職所得金額及び山林所得金額の合計額をいう ( 所得割の課税標準 ) 第三百十三条所得割の課税標準は 前年の所得について算定した総所得金額 退職所得金額及び山林所得金額とする 2 前項の総所得金額 退職所得金額又は山林所得金額は この法律又はこれに基づく政令で特別の定めをする場合を除くほか それぞれ所得税法その他の所得税に関する法令の規定による所得税法第二十二条第二項又は第三項の総所得金額 退職所得金額又は山林所得金額の計算の例によつて算定するものとする 所得税法 ( 課税標準 ) 第二十二条居住者に対して課する所得税の課税標準は 総所得金額 退職所得金額及び山林所得金額とする 2 総所得金額は 次節 ( 各種所得の金額の計算 ) の規定により計算した次に掲げる金額の合計額 ( 第七十条第一項若しくは第二項 ( 純損失の繰越控除 ) 又は第七十一条第一項 ( 雑損失の繰越控除 ) の規定の適用がある場合には その適用後の金額 ) とする 一利子所得の金額 配当所得の金額 不動産所得の金額 事業所得の金額 給与所得の金額 譲渡所得の金額 ( 第三十三条第三項第一号 ( 譲渡所得の金額の計算 ) に掲げる所得に係る部分の金額に限る ) 及び雑所得の金額 ( これらの金額につき第六十九条 ( 損益通算 ) の規定の適用がある場合には その適用後の金額 ) の合計額二譲渡所得の金額 ( 第三十三条第三 zz 項第二号に掲げる所得に係る部分の金額に限る ) 及び一時所得の金額 ( これらの金額につき第六十九条の規定の適用がある場合には その適用後の金額 ) の合計額の二分の一に相当する金額 5

6 地方税法施行令 ( 法第 295 条第 3 項に規定する政令で定める基準 ) 第 47 条の3 法第 295 条第 3 項に規定する政令で定める基準は 次のとおりとする 一 市町村の条例で定める金額は 法第 295 条第 3 項に規定する法の施行地に住所を有する者の控除対象配偶者及び扶養親族の数 に一を加えた数を当該条例で基本額として定める一定金額に乗じて得た金額 ( その者が控除対象配偶者又は扶養親族を有する場合 には 当該乗じて得た金額に当該条例で加算額として定める一定金額を加算した金額 ) とするものとすること 二 前号の基本額として定める一定金額は 35 万 円を超えない範囲内において 35 万円に 生活保護法第八条第一項の規定により厚生 労働大臣が定める保護の基準における地域の級地区分 ( 前年の12 月 31 日における地域の級地区分とする ) ごとに 総務省令で定 める世帯につき前年において同法第十一条第一項第一号から第三号までに掲げる扶助に要した費用として算定される金額を勘案して 総務省令で定める率で 当該市町村が同日において該当した当該地域の級地区分に係るものを乗じて得た金額を参酌して定めるも のとすること 三 第一号の加算額として定める一定金額は 21 万円を超えない範囲において 21 万円に 前号に規定する総務省令で定める率で当 該市町村が前年の12 月 31 日において該当した同号に規定する地域の級地区分に係るものを乗じて得た金額を参酌して定めるもの とすること 地方税法施行規則 ( 政令第 47 条の3 第 2 号に規定する総務省令で定める世帯等 ) 第 9 条の2の3 政令第 47 条の3 第 2 号に規定する総務省令で定める世帯は 次の各号のいずれにも該当する世帯とする 一 夫 妻及び二人の子からなる世帯であること 二 借家に居住する世帯であること 三 収入のない世帯であること 2 政令第 47 条の3 第 2 号に規定する総務省令で定める率は 次の各号に掲げる生活保護法第八条第一項の規定により厚生労働大臣が 定める保護の基準における地域の級地区分 ( 前年の12 月 31 日における地域の級地区分とする ) に応じ 当該各号に定める率とする 一 一級地 1.0 二 二級地 0.9 三 三級地 0.8