私たちは再び世界一を目指します 世界一を目指すためには なんと言ってもイノベーションであります 安倍政権として 新しい方針として イノベーションを重視していく そのことをはっきりと示していきたい 第 107 回総合科学技術会議 総理発言 科学技術イノベーション総合戦略 ( 平成 25 年 6 月 7

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第122回評価専門調査会

第 1 章第 2 章 第 6 章第 7 章 第 5 期科学技術基本計画 基本的考え 未来の産業創造と社会変 に向けた新たな価値創出の取組 未来に果敢に挑戦する研究開発と 材の強化 世界に先駆けた 超スマート社会 の実現 (Society 5.0) 超スマート社会 の競争 向上と基盤技術の戦略的強化

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

科学技術イノベーション官 投資拡 イニシアティブ 概要 < 現状認識 > 我が国は が減少し 超 齢社会が到来 また 世界は 変 時代を迎え グローバルな国際競争が 層激化する中 欧 や中国などは着実に科学技術イノベーション予算を拡充 我が国にとって 新たな技術 新を活 し国 活を豊かにする Soc

活動指標及び 活動指標標準仕様書 導入手順書策定数 ( 改定を含む ) 活動見込 31 活動見込 2 活動指標及び 活動指標 RPA 補助事業の完了数 活動見込 31 活動見込 5 活動指標及び AI 実証地域の完了数 活動指標 活動見込 31 活動見

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沖縄でのバス自動運転実証実験の実施について

資料 2 Society 5.0 の実現に向けた イノベーション エコシステムの構築 2018 年 3 月 15 日一般社団法人日本経済団体連合会産業技術本部長吉村隆

平成 21 年度資源エネルギー関連概算要求について 21 年度概算要求の考え方 1. 資源 エネルギー政策の重要性の加速度的高まり 2. 歳出 歳入一体改革の推進 予算の効率化と重点化の徹底 エネルギー安全保障の強化 資源の安定供給確保 低炭素社会の実現 Cool Earth -1-

3. 電波有効利用促進型研究開発公募期間 :2019 年 1 月 4 日 ~2 月 4 日 厚生労働省 : 2019 年度厚生労働科学研究費補助金 1. 行政

1 日本再興戦略 2016 改革 2020 隊列走行の実現 隊列走行活用事業モデルの明確化ニーズの明確化 ( 実施場所 事業性等 ) 技術開発 実証 制度 事業環境検討プロジェクト工程表技高齢者等の移動手段の確保 ( ラストワンマイル自動走行 ) 事業モデルの明確化 ( 実施主体 場所 事業性等 )

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特別講演会 バイオエコノミ の潮流について 経済産業省 生物化学産業課 課長 上村昌博氏 主催 公益財団法人 国民工業振興会 共催 公益財団法人 溶接接合工学振興会 日刊工業新聞社 後援 東京商工会議所 本部 品川支部 大田支部 日時 公益社団法人 日本技術士会 平成 30 年 3 月 26 日 (

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Microsoft PowerPoint - 公募説明会資料_「セルロースナノファイバーの市場及び技術動向調査」

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総合科学技術・イノベーション会議 政策討議

新興国市場開拓事業平成 27 年度概算要求額 15.0 億円 (15.0 億円 ) うち優先課題推進枠 15.0 億円 通商政策局国際経済課 商務情報政策局生活文化創造産業課 /1750 事業の内容 事業の概要 目的 急速に拡大する世界市場を獲得するためには 対象となる国 地

1) 3 層構造による進捗管理の仕組みを理解しているか 持続可能な開発に向けた意欲目標としての 17 のゴール より具体的な行動目標としての 169 のターゲット 達成度を計測する評価するインディケーターに基づく進捗管理 2) 目標の設定と管理 優先的に取り組む目標( マテリアリティ ) の設定のプ

新たな経済社会の実現に向けて 【概要】

知創の杜 2016 vol.10

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構成 1 第 1 章 IoT 時代の新たな地域資源 1. IoT 時代の新たな地域資源とその可能性 2. 新たな地域資源の活用に向けた基本的視点 第 2 章地域におけるオープンデータ ビッグデータ利活用の推進 1. 地域におけるオープンデータ利活用の現状と課題 2. 地域におけるビッグデータ利活用の

第5回 国際的動向を踏まえたオープンサイエンスの推進に関する検討会 資料1-1

次 Ⅰ. 総論 2 Ⅱ. 重点分野 3 Ⅲ. 人材育成 確保 6 Ⅳ. 情報管理 8 Ⅴ. その他 9 1

資料 3 産総研及び NEDO の 橋渡し 機能強化について 平成 26 年 10 月 10 日経済産業省

目 次 ページ 1. 今後の目指すべき姿 1 スマート育種 による農林水産業の革新 1 2 食による健康増進社会の実現 2 3 地域生物資源を活用したバイオ産業の創出 3 2. 研究開発促進のための基盤整備 環境整備 4 3. 産業化の促進にあたって検討すべき課題 5 参考 農業競争力強化プログラム

H28秋_24地方税財源

公共工事等における新技術活用システムについて 別添 公共工事等に関する優れた技術は 公共工事等の品質の確保に貢献し 良質な社会資本の整備を通じて 豊かな国民生活の実現及びその安全の確保 環境の保全 良好な環境の創出 自立的で個性豊かな地域社会の形成等に寄与するものであり 優れた技術を持続的に創出して

再生医療の制度的な対応の検討について 薬事法等制度改正についてのとりまとめ平成 24 年 1 月 24 日厚生科学審議会医薬品制度改正部会 1 再生医療製品については 今後も 臓器機能の再生等を通じて 重篤で生命を脅かす疾患等の治療等に ますます重要な役割を果たすことが期待される 特に ips 細胞

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取組みの背景 これまでの流れ 平成 27 年 6 月 日本再興戦略 改訂 2015 の閣議決定 ( 訪日外国人からの 日本の Wi-Fi サービスは使い難い との声を受け ) 戦略市場創造プラン における新たに講ずべき具体的施策として 事業者の垣根を越えた認証手続きの簡素化 が盛り込まれる 平成 2

農山性化1 農山漁村の 6 次産業化の考え方 雇用と所得を確保し 若者や子供も集落に定住できる社会を構築するため 農林漁業生産と加工 販売の一体化や 地域資源を活用した新たな産業の創出を促進するなど 農山漁村の 6 次産業化を推進 現 状 農山漁村に由来する様々な地域資源 マーケットの拡大を図りつつ

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併せて 先進事例を統一的なフォーマットでデータベース化する また 意欲ある地域が先進的な取組みを行った人材に 目的に応じて容易に相談できるよう 内閣官房において 各省の人材システムを再点検し 総合的なコンシェルジュ機能を強化する 各種の既存施策に加え 当面 今通常国会に提出を予定している 都市再生法

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目次 第 1 部総論 経済成長プランの実行に向けた考え方 1 背景 課題 1 2 本提案の目標 2 3 重点施策の 3 つの方向 2 4 規制 制度改革により施策を加速 6 5 ポテンシャル 6 頁 第 2 部提案プロジェクト一覧 8 第 3 部個別の提案プロジェクト Ⅰ 健康 未病産業の創出 1

資料 2 農業データ連携基盤の構築について 農業データ連携基盤 (WAGRI) WAGRI とは 農業データプラットフォームが 様々なデータやサービスを連環させる 輪 となり 様々なコミュニティのさらなる調和を促す 和 となることで 農業分野にイノベーションを引き起こすことへの期待から生まれた造語

福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律 について <1. 特定復興再生拠点区域の復興及び再生を推進するための計画制度の創設 > 従来 帰還困難区域は 将来にわたって居住を制限することを原則とした区域 として設定 平成 29 年 5 月復興庁 地元からの要望や与党からの提言を踏まえ 1 帰還困難区

資料 5 総務省提出資料 平成 30 年 12 月 21 日 総務省情報流通行政局

2014 年度事業計画書 2014 年 3 月 25 日 一般社団法人日本テレワーク協会 1

により 都市の魅力や付加価値の向上を図り もって持続可能なグローバル都 市形成に寄与することを目的とする活動を 総合的 戦略的に展開すること とする (2) シティマネジメントの目標とする姿中野駅周辺や西武新宿線沿線のまちづくりという将来に向けた大規模プロジェクトの推進 並びに産業振興 都市観光 地

システムの開発は 国内において 今後の普及拡大を視野に入れた安全性の検証等に係る研究開発が進められている 一方 海外展開については 海外の事業環境等は我が国と異なる場合が多く 相手国のユーザーニーズ 介護 医療事情 法令 規制等に合致したきめ細かい開発や保守 運用までも含めた一体的なサービスの提供が

デジタル時代の新たな IT 政策の方向性について ~ デジタル時代に対応した 新たな社会システム への移行に向けて ~ 平成 30 年 12 月 19 日 高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部 官民データ活用推進戦略会議決定 1. 基本的な考え方 近年 デジタル技術やデジタル技術を活用したサービ

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将来において成長発展が期待される分野の先端的な事業 内閣府関係 平成 30 年 2 月現在 事業名プロジェクト名又は活動内容 ( 注 ) 医療研究開発革新基盤創成事業 (CiCLE) - 総務省関係 事業名プロジェクト名又は活動内容 ( 注 ) 医療 介護 健康データ利活用基盤高度化事業 - 文部科

SIP研究開発計画


長野県主要農作物等種子条例 ( 仮称 ) 骨子 ( 案 ) に関する参考資料 1 骨子 ( 案 ) の項目と種子の生産供給の仕組み 主要農作物種子法 ( 以下 種子法 という ) で規定されていた項目については 長野県主要農作物等種子条例 ( 仮称 ) の骨子 ( 案 ) において すべて盛り込むこ

資料 2-2 成長戦略改訂に向けた地域活性化の取組みについて ( 案 ) 内閣官房地域活性化統合事務局 成長戦略の改訂に向け これまでの施策の成果が実感できない地方において 新たな活力ある地域づくりと地域産業の成長のためのビジョンを提供しその具体化を図る 超高齢化 人口減少社会における持続可能な都市

長期経営計画 (2016~2025) 2025 年ビジョン 2015 年 04 月 20 日 2016/05/20 改版 1: P.2 数値を 2015 年度実績へ変更 2016 YASKAWA Electric Corporation

大規模データの匿名加工処理を高速化する技術を開発

ポイント 藻類由来のバイオマス燃料による化石燃料の代替を目標として設立 機能性食品等の高付加価値製品の製造販売により事業基盤を確立 藻類由来のバイオマス燃料のコスト競争力強化に向けて 国内の藻類産業の規模拡大と技術開発に取り組む 藻バイオテクノロジーズ株式会社 所在地 茨城県つくば市千現 2-1-6

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資料 3-1 人工知能や IoT によるスマート農業の 加速化について ( 案 ) 平成 28 年 11 月

厚生労働省 : 2019 年度厚生労働科学研究費補助金 1. 行政政策研究分野 2. 疾病 障害対策研究分野 3. 健康安全確保総合研究分野公募期間 :201

平成 29 年 4 月 14 日 第 7 回参考資料 : 官民戦略プロジェクト 10 取組状況 首相官邸 平成 29 年 5 月 12 日 第 8 回資料 1:Society5.0で実現する新たな経済 社会システム~ 第 4 次産業革命推進に際しての戦略分野第 8 回資料 2: 日本の 人材力 の抜

2018 年度事業計画書 Ⅰ 基本方針 1. 健康関連分野を取り巻く環境と直近の動向 健康医療分野が政府の日本再興戦略の重点分野に位置づけられ 健康 医療戦略が策定されるなど 予防や健康管理 生活支援サービスの充実 医療 介護技術の進化などにより 成長分野としてマーケットは大きく拡大することが期待さ

企画書タイトル - 企画書サブタイトル -

社是 経営理念 長期ビジョン Ⅱ. 新中期経営計画 innovate on 2019 just move on! の概要 社是 人の和と創意で社会に貢献 経営理念 1. 最高の品質創りを重点に社業の発展を図り社会に奉仕する 2. 全員の創意を発揮し顧客のニーズに対応した特色ある技術を開発する 3.

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平成 29 年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備 ( 我が国のデータ産業を巡る事業環境等に関する調査研究 ) 報告書概要版 平成 30 年 3 月 経済産業省 ( 委託先 : みずほ情報総研株式会社 )

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2015 年度 ~2017 年度中期経営経営計画 14 中計 1. 当社が目指すもの企業理念と Vision E 2.11 中計 中計 (2nd STAGE / 2012~ 年度 ) の成果 - Vision E における 11 中計の位置づけと成果 - 1

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火山防災対策会議の充実と火山活動が活発化した際の協議会の枠組み等の活用について(報告)【参考資料】

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目次 1. 策定の趣旨 2 2. 水素利活用による効果 3 3. 能代市で水素エネルギーに取り組む意義 5 4. 基本方針 7 5. 水素利活用に向けた取り組みの方向性 8 6. のしろ水素プロジェクト 10 1

本事業の意義 実効性 ( 見直しの必要性 ) 医療情報データベース基盤整備事業 ( 平成 23 年度 ~ 10 協力医療機関 ) 日本再興戦略 ( 平成 25 年 6 月 14 日 ) 医療 介護情報の電子化の促進 医薬品の副作用データベースシステムについて データ収集の拠点となる病院の拡充や地域連

女性の活躍促進や仕事と子育て等の両立支援に取り組む企業に対するインセンティブ付与等 役員 管理職等への女性の登用促進 М 字カーブ問題の解消には企業の取組が不可欠 このため 企業の自主的な取組について 経済的に支援する 経営上のメリットにつなぐ 外部から見えるようにし当該取組の市場評価を高めるよう政

未来投資戦略2018(PFI関連部分抜粋)

資料 3 ー 1 環境貢献型商品開発 販売促進支援事業 環境省市場メカニズム室

(3) 我が国の取り組み我が国は高度経済成長期以降 政府 自治体 民間企業 市民が協力し 収集 運搬 リサイクル 最終処分の適正化など 様々な取組を行ってきており エンドオブパイプ方式としての排出基準の設定や 他国に先駆けて3R( 廃棄物の発生抑制 (Reduce) 資源や製品の再使用(Reuse)

( 参考様式 1) ( 新 ) 事業計画書 1 事業名 : 2 補助事業者名 : 3 事業実施主体名 : Ⅰ 事業計画 1 事業計画期間 : 年 月 ~ 年 月 記載要領 事業計画期間とは 補助事業の開始から事業計画で掲げる目標を達成するまでに要する期間とし その期限は事業実施年 度の翌年度から 3

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(案)

研究開発投資にかかる政府目標 安倍政権が 新 3 本の矢 の 1 つとして掲げた 2020 年頃の名目 GDP600 兆円達成 の目標や 日本再興戦略 2016( 閣議決定 ) 等に基づく 今後 5 年間での民間企業の研究開発投資の対 GDP 比 3% 目標の達成には 民間企業の研究開発投資を年平均

産学連携による新産業育成

資料1 :住宅(家庭部門)の中期の対策・施策検討

( 常任本部会議の設置等 ) 第 9 条本部に常任本部会議を設置する 2 常任本部会議は 委員長 副委員長及び委員で組織する 3 委員長は 第 11 条第 1 項に規定する最高情報統括責任者をもって充てる 4 委員長は 常任本部会議の事務を総理する 5 副委員長は ICTに関する事務を分掌するプロジ

スキル領域 職種 : ソフトウェアデベロップメント スキル領域と SWD 経済産業省, 独立行政法人情報処理推進機構

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平成20年度税制改正(地方税)要望事項

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第6回議論における補足資料

(修正)資料1_野地PM_研究開発プログラム説明資料(提出版)ver4_2_2 (1)

社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

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介護ロボットの開発 普及に関する現状 社会保障費は増加の一途 ( 介護に係る社会保障費の推計 :2012 年 8.4 兆円 2025 年 19.8 兆円 ) 2025 年時点の介護職員の需給を推計すると 介護職員は 38 万人不足する見込み 持続的な財政及び社会保障システム維持のためには 介護需要増

日本型セルフケアの将来ビジョン

構築等 相手国の意思決定が必要な政策面で懸念される点がある 今後 全体設計の実現に向け た強固な活動が期待される 4-1. 国際共同研究の進捗状況について本プロジェクトは統合データベースと観測評価システムの開発を第一段階とし 物理モデルの構築 シナリオ解析に基づく評価 システムと技術の開発へと順次進

四国中央市住宅マスタープラン 概要版 平成 30 年 3 月四国中央市 Since

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戦略的イノベーション創造プログラム (SIP) スマートバイオ産業 農業基盤技術 概要編 国立研究開発法人農業 食品産業技術総合研究機構生物系特定産業技術研究支援センター ( 生研支援センター ) NARO

私たちは再び世界一を目指します 世界一を目指すためには なんと言ってもイノベーションであります 安倍政権として 新しい方針として イノベーションを重視していく そのことをはっきりと示していきたい 第 107 回総合科学技術会議 総理発言 科学技術イノベーション総合戦略 ( 平成 25 年 6 月 7 日閣議決定 ) 日本再興戦略 ( 平成 25 年 6 月 14 日閣議決定 ) 総合科学技術 イノベーション会議の司令塔機能強化 2

1. 政府全体の科学技術関係予算の戦略的策定 進化した 科学技術重要施策アクションプラン 等により 各府省の概算要求の検討段階から総合科学技術 イノベーション会議が主導 政府全体の予算の重点配分等をリードしていく新たなメカニズムを導入 ( 大臣が主催し 関係府省局長級で構成する 科学技術イノヘ ーション予算戦略会議 を開催 ) エスアイピー 2. 戦略的イノベーション創造プログラム (SIP) 総合科学技術 イノベーション会議が府省 分野の枠を超えて自ら予算配分して 基礎研究から出口 ( 実用化 事業化 ) までを見据えた取組を推進 インパクト 3. 革新的研究開発推進プログラム (ImPACT) 実現すれば産業や社会のあり方に大きな変革をもたらす革新的な科学技術イノベーションの創出を目指し ハイリスク ハイインパクトな挑戦的研究開発を推進 プリズム 4. 官民研究開発投資拡大プログラム (PRISM) 平成 30 年度に創設 高い民間研究開発投資誘発効果が見込まれる 研究開発投資ターゲット領域 に各省庁の研究開発施策を誘導し 官民の研究開発投資の拡大 財政支出の効率化等を目指す 3

<SIP の特徴 > 総合科学技術 イノベーション会議が 社会的に不可欠で 日本の経済 産業競争力にとって重要な課題 プログラムディレクター (PD) 及び予算をトップダウンで決定 府省 産学官連携 出口戦略の明確化 厳格なマネジメント等の優れた特徴を維持 国際標準化 ベンチャー支援等の制度改革の取組をさらに強化 企業が研究成果を戦略的に活用しやすい知財システム <SIP 第 2 期の予算 > 平成 29 年度補正予算として 科学技術イノベーション創造推進費 を 325 億円計上 ( 予算の流れ ) 内閣府 A 省へ移し替え 管理法人 研究主体 4

< 実施体制 > 課題ごとに PD( プログラムディレクター ) を選定 ( ガバニングボードの承認を経て 課題ごとに内閣総理大臣が任命 ( 平成 30 年 3 月 29 日改正 )) PD は関係府省の縦割りを打破し 府省を横断する視点からプログラムを推進 このために PD が議長となり 関係府省等が参加する推進委員会を設置 ガバニングボード ( 構成員 : 総合科学技術 イノベーション会議有識者議員 ) を随時開催し 全課題に対する評価 助言を行う プログラム統括を設置し ガバニングボードの業務を補佐する ( 平成 30 年度から ) 総合科学技術 イノベーション会議 ガバニングボード ( 有識者議員 ) プログラム統括 (H30 年度新設 ) PD( プログラムディレクター ) ( 内閣府に課題ごとに置く ) 内閣府の支援体制を拡充 課題ごとに以下の体制を整備 推進委員会 PD( 議長 ) 関係府省 専門家 管理法人 内閣府 ( 事務局 ) 関係府省研究機関 大学 民間企業等 5

ビッグデータ AI を活用したサイバー空間基盤技術安西祐一郎慶應義塾学事顧問同大学名誉教授本分野における国際競争力を維持 強化するため 世界最先端の 実空間における言語情報と非言語情報の融合によるヒューマン インタラクション技術 ( 感性 認知技術開発等 ) データ連携基盤 AI 間連携を確立し 社会実装する フィジカル空間デジタルデータ処理基盤佐相秀幸 ( 株 ) 富士通研究所シニアフェロー本分野における国際競争力を維持 強化するため 高機能センシング 高効率なデータ処理及びサイバー側との高度な連携を実現可能とする世界最先端の基盤技術を開発し 社会実装する IoT 社会に対応したサイバー フィジカル セキュリティの確保後藤厚宏情報セキュリティ大学院大学学長セキュアな Society5.0 の実現に向けて 様々な IoT 機器を守り 社会全体の安全 安心を確立するため 中小企業を含むサプライチェーン全体を守ることに活用できる世界最先端の サイバー フィジカル セキュリティ対策基盤 を開発するとともに 米欧各国等との連携を強化し 国際標準化 社会実装を進める 統合型材料開発システムによるマテリアル革命岸輝雄東京大学名誉教授新構造材料技術研究組合理事長国立研究開発法人物質 材料研究機構名誉顧問我が国の材料開発分野での強みを維持 発展させるため 材料開発コストの大幅低減 開発期間の大幅短縮を目指し 世界最先端の逆問題マテリアルズインテグレーション ( 性能希望から最適材料 プロセス 構造を予測 ) を実現 社会実装し 超高性能材料の開発につなげるともに信頼性評価技術を確立する スマートバイオ産業 農業基盤技術小林憲明キリン ( 株 ) 取締役常務執行役員キリンホールディングス ( 株 ) 常務執行役員国際競争がさらに激化することが予想される本分野において世界に伍していくため ビッグデータを用いたゲノム編集等生物機能を高次に活用した革新的バイオ素材 高機能製品の開発 スマートフードシステム スマート農業等に係る世界最先端の基盤技術開発と社会実装を行う 国家レジリエンス ( 防災 減災 ) の強化堀宗朗東京大学地震研究所巨大地震津波災害予測センター教授 センター長国家全体の災害被害を最小化するため 衛星 AI ビッグデータを活用し 避難誘導システム 地方自治体 住民が利活用できる災害情報共有 支援システムの構築等を行い 社会実装する スマート物流サービス田中従雅ヤマトホールディングス ( 株 ) 執行役員 IT 戦略担当サプライチェーン全体の生産性を飛躍的に向上させ 世界に伍していくため 生産 流通 販売 消費までに取り扱われるデータを一気通貫で利活用し 最適化された生産 物流システムを構築するとともに 社会実装する 自動運転 ( システムとサービスの拡張 ) 葛巻清吾トヨタ自動車 ( 株 ) 先進技術開発カンパニー常務理事自動運転に係る激しい国際競争の中で世界に伍していくため 自動車メーカーの協調領域となる世界最先端のコア技術 ( 信号 プローブ情報をはじめとする道路交通情報の収集 配信などに関する技術等 ) を確立し 一般道で自動走行レベル 3 を実現するための基盤を構築し 社会実装する 光 量子を活用した Society5.0 実現化技術西田直人 ( 株 ) 東芝特別嘱託 Society5.0 を実現する上での極めて重要な基盤技術であり 我が国が強みを有する光 量子技術の国際競争力上の優位をさらに向上させるため 光 量子技術を活用した世界最先端の加工 ( レーザー加工等 ) 情報処理 ( 光電子情報処理 ) 通信 ( 量子暗号 ) の開発を行い 社会実装する 脱炭素社会実現のための基盤技術柏木孝夫東京工業大学特命教授 名誉教授先進エネルギー国際研究センター長脱炭素社会実現のための世界最先端の重要基盤技術 ( 炭素循環 創エネ 省エネ エネルギーネットワーク 高効率ワイヤレス送電技術等 ) を開発し 社会実装する AI ホスピタルによる高度診断 治療システム中村祐輔公益財団法人がん研究会プレシジョン医療研究センター所長 AI IoT ビッグデータ技術を用いた AI ホスピタルシステム を開発 構築することにより 高度で先進的な医療サービスの提供と 病院における効率化 ( 医師や看護師の抜本的負担軽減 ) を実現し 社会実装する 革新的深海資源調査技術石井正一石油資源開発 ( 株 ) 顧問我が国の排他的経済水域内にある豊富な海洋鉱物資源の活用を目指し 我が国の海洋資源探査技術を更に強化 発展させ 本分野における生産性を抜本的に向上させるため 水深 2000m 以深の海洋資源調査技術を世界に先駆けて確立 実証するとともに 社会実装する 6

スマートバイオ産業 農業基盤技術 の全体構想 現状認識 バイオテクノロジーを利用する産業 特に工業 農業の分野は 将来 大幅な市場拡大の期待 日本は 世界に誇る健康長寿 高品質な農作物の育種や栽培 発酵など生物の機能を活用したものづくりなどが強み デジタル技術との融合が世界の技術革新の潮流 データ駆動型の技術開発 社会実装が日本の競争力を高める鍵 府省 産学連携により日本の強みを活かしたデータ駆動型の技術開発 社会実装を加速 食を通じた健康システムの確立 主な達成目標 食を通じて生活習慣病リスクの低減 健康寿命の延伸等を可能とする 食の健康増進効果評価システム データベース等を開発 構築し その有効性を実証 個人の健康状態等に応じた最適な食生活を設計 提案するサービスをモデル的に実施し 社会実装に目処を付ける 主な達成目標 農林水産業 食品産業の生産性革命 生産性の飛躍的向上を実現するスマートフードチェーンシステムを構築し 実証実験によりその有効性を実証 ( 食品ロス 10% 削減 生産現場における労働時間 30% 削減等 ) することにより社会実装に目処を付ける 市場ニーズ 気候変動等に対応した品種を短期間で開発可能な データ駆動型育種 の実現 主な達成目標 生物機能を活用したものづくり データ駆動型の機能製品設計技術により 開発の期間 費用を従来の 1/4 以下に削減可能かつ生分解性や生体適合性など石油由来のものを凌駕する高機能品 機能性素材の開発技術を確立 低コストかつ CO 2 排出等の環境負荷を 30% 以上低減可能な 革新的バイオ素材 高機能品の生産技術を確立 これらの技術開発により 5 件以上の革新的バイオ素材 機能品等を開発し 実用化の目処を付ける 目指す姿 デジタル技術との融合によるイノベーションを通じ Society5.0 を実現し 我が国のバイオエコノミー市場を創出 拡大 ( 食のヘルスケア産業 スマートフードチェーンシステム 革新的バイオ マテリアル産業で 2400 億円以上 ) SDGs( 世界の食料安定供給 持続的な経済 社会 健康寿命の延伸 ( 増大する医療費の抑制 ) 等 ) の達成に貢献 1 7

スマートバイオ産業 農業基盤技術 の研究開発の概要 食による健康増進社会の実現 農林水産業 食品産業の生産性革命 競争力の強化 持続可能な成長社会の実現 A. 健康寿命の延伸を図る 食 を通じた新たな健康システムの確立 軽度体調変化判定システム開発 科学的エビデンスの獲得 マイクロバイオームデータの整備 健康情報統合データベースの構築 B. 多様なデータの利活用による農林水産業 食品産業の生産性革命等 生産から消費 輸出までの ICT プラットフォームの開発 栽培管理フィート フォワート システムの開発 テ ータ駆動型育種のための技術開発等 精密ゲノム編集技術の開発 C. 生物機能を活用したものづくり による持続可能な成長社会の実現 生物機能設計に基づく新規バイオ素材 高機能品等の生産技術の開発 バイオ素材等のサプライチェーンにおけるボトルネックを解消する技術の開発 高機能化合物の高効率の開発 革新的バイオ素材 高機能品の開発 健康寿命の延伸 マイクロバイオームデータベース 農林水産物の健康維持 増進効果の評価 科学的エビデンス獲得 食のヘルスケア産業 農林水産物健康情報統合データベース 農林水産物の輸出拡大 食品 食設計の提案食生活指針への反映 軽度体調変化判定システム AI を用いた機能設計 サプライチェーン関連技術の開発 排水処理の高度化 フロー速度の高速化 バイオマス統合リファイナリー技術等の開発 糖質素材 テルペン類 D. バイオ デジタル融合イノベーションを創出する研究開発基盤の構築 生物情報ビッグデータの民間利用促進 バイオリソースの収集探索 ( スクリーニング技術開発 ) バイオテクノロジーに関する国民理解の増進等 1 8

1 (A) 健康寿命の延伸を図る 食 を通じた新たな健康システムの確立農林水産物 食品健康情報統合データベースの開発 科学的エビデンスや論文等のストレージ機能 解析機能を含むインターフェイス食品 食生活の提案食生活指針への反映腸内マイクロバイオームデータベースの構築とこれによる機能性食品の開発等 日本人の標準的な腸内マイクロバイオームデータベース構築 腸内環境を整える機能性食品のプロトタイプによる検証食による健康増進社会生産者の所得向上食のヘルスケア産業の創出農林水産物の輸出拡大健康寿命の延伸豊かな食生活への貢献農業データ連携基盤 農水省プロ等との連携食品の機能性表示に関する制度 規格等の整備医療費削減健康状態の指標化と 軽度体調変化判定システム の開発 健康状態や軽度不調を評価する指標の探索 確立 健康状態の指標を簡便 低コストに計測する 軽度体調変化判定システム の開発農林水産物 食品の健康維持 増進効果に関する科学的エビデンスの獲得 コホート研究やヒト介入試験により 農林水産物 食品が健康に与える効果を解明 農林水産物 食品の網羅的成分解析 9

(B-1) 生産から流通 消費までのデータ連携により最適化を可能とするスマートフードチェーンの構築 生産から加工 流通 販売 消費 輸出に至るまでの様々なセンシングデータを自動的に蓄積し ビッグデータ化 [ 生育 収量 品質データ ] [ 気象 環境データ ] [ 流通 加工情報 ] [ 輸出関連情報 ] [ 販売 市況 消費情報 ] スマートフードチェーンデータプラットフォーム フードチェーンを AI 等により最適化 廃棄ロスのない計画生産 出荷 需要に応じた生産を可能とするデータ駆動型の生産技術 10

(B-2) データ駆動型育種 推進のための技術開発等 生活様式の変化に対応 消費者に新たな価値を提供 農産物 食品の流通を改革 輸出が拡大 持続可能な開発目標 ( SDGs) の達成に貢献 褐変しないリンゴ 販路拡大 輸出 添加物なしで食感やおいしさが長持ち 加工 業務用 育種データ収集システム 育種 API( データ連携システム ) を開発 実証 産官学が参画する データ駆動型育種 の産学官推進体制を構築 企業 公設試験場 農業者等への提供体制を構築 我が国の種苗開発を強化 遺伝資源 育種素材 食べやすくておいしいカンキツ 育種ビッグデータ育種技術育種支援サービス 気候変動に対応し 環境負荷を低減した品種 農業環境エンジニアリングシステム 有機物残渣微生物等 解析と設計 新たな農業資材 精密ゲノム編集技術等の開発 環境共存型の営農法 複数形質同時改変 精緻かつ自在なゲノム編集技術 あらゆる塩基を標的に 複数の塩基を同時に改変 必要な塩基に自在に書き換え 一塩基置換技術 デリバリーシステム 持続的な作物生産が可能な環境共存型の新たな営農法等を開発 1 11

(C) 生物の機能を活用したものづくり による持続可能な成長社会の実現 サプライチェーン上のボトルネックを解消することにより 再生可能原料からの化学品等の事業をクラスター化し循環型社会を実現する * 研究開発のボトルネック ( ビックデータを活用した機能予測 ) 生産技術のボトルネック ( 生物機能の徹底活用 ダウンストリームの優位技術 ) 原料活用のボトルネック ( 農林水産業系未利用資源の徹底活用 持続性ある原料生産 ) 原料 研究開発製造流通消費 課題 C-1 革新的バイオ素材 高機能品等の開発実用化 * 機能設計 : バイオ素材の合成可能性予測技術 マテリアルズインフォマティクス基盤技術の開発 * 生物機能を活用した高度生産システムの開発 実用化 ( 例 ) AI を用いた機能設計 バイオ合成可能化合物の自動発生 各種物性データ 微生物活用 遺伝子組換えカイコ活用 植物活用 鶏卵活用 データ活用による高度化 高機能化合物の高効率開発 実用化高度生産システム開発 課題 C-2 スマートセル産業を支えるサプライチェーン関連技術の高度化 実証研究 * ボトルネックプロセス ( 廃水 バイオ変換等 ) 高度化 優位化 * 原料効率的利活用 ( 農林水産業系未利用資源等 ) 例えば ボトルネックプロセスの高度化 優位化 廃水処理の高度化 フロー速度 多センサーによる状態解析 生物叢解析データ バイオリソース情報 プロセス情報 プロダクト情報 地域 ( 人 / 産業 / 社会 ) 情報 農業系バイオリソース 水だけを使う全成分の分離 回収 セルロース 革新的糖化プロセス技術 イソプレノイドポリフェノールフラン 無水糖芳香族 シリカ 機能性化学品原料 次世代のトップ化学プラットホーム = 安価な C6 糖を実現 サプライチェーンボトルネック解消による低コスト生産技術確立 12

(D) バイオ デジタル融合イノベーションを創出する研究開発基盤の構築 企業 研究機関 大学等 (A) 健康寿命の延伸に資する 食 を通じた新たな健康システムの確立 SIP スマートバイオ産業 農業基盤技術 (B) 多様なデータの利活用による農林水産業 食品産業の革新 (C) 生物機能を活用したものづくり による持続可能社会の実現 消費者 多様なステークホルダー バイオ関連データ バイオリソース の提供 (D) バイオ デジタル融合イノベーションを創出する研究開発基盤の構築 国研等のバイオ関連データの民間利用の促進 産業界のニーズを踏まえたバイオデータベース連携 統合利用システムの開発 構築 民間企業 バイオデータの提供 民間ユーザーのニーズ バイオリソースの民間利用の促進 ハイスループット微生物培養 スクリーニングプラットフォームの開発 構築 微生物の培養 スクリーニング ハ イオテクノロシ ー利用促進のための調査研究 先進バイオテクノロジーに関する技術 知財 規制情報等の動向調査 ワンストップ情報提供サービス 国研等のバイオ連携データベース等 ユーザーフォーラム エマルジョン ( 液体 ) マイクロウェル NBDC MEDALS NIBIOHN AgriID 生物情報等 APIの開発データ標準化データ共有化ルール 60 ~150 µm 1.5mL チューブで数百万個 技術 知財 規制等に関するワンストップ情報サービスサイトの運営 13

( 参考 ) スマートバイオ産業 農業基盤技術の趣旨 ( コンセプト ) 公募要領 1~2 頁参照 我が国のバイオエコノミーの拡大と関連産業の競争力強化等のため 府省連携により バイオとデジタルの融合によるイノベーションの基盤を構築し 食 による健康増進社会の実現や革新的なバイオ素材 製品産業の振興 創出を図ります また 食 を生産する農業にあっては 生産から加工 流通 販売 消費 輸出までデータを相互活用するスマートフードチェーンの構築や様々なデータにより駆動する革新的なスマート農業技術 システムの開発 データ駆動型育種を推進するための技術開発等を実施します 基礎研究から実用化 事業化まで一気通貫の取組を通じ 持続可能な成長社会の実現や農林水産業 食品産業の生産性革命 競争力強化を目指します 本課題が対象とする領域は グローバルレベルでイノベーションが加速しています 食 医薬品 素材 エネルギー等々 私たちの日々の暮らしから地球環境まで 本領域におけるイノベーションのインパクトは あらゆる領域に及びます 非連続の成長発展が期待される市場ゆえに新規参入も活発であり ダイナミックな変革が起きています このような認識のもと 本課題においては 持続可能な成長社会の実現や農林水産業 食品産業の生産性革命 競争力強化とともに 1 資源少国の日本が 画期的な高機能資源を創造したり 資源を再利用したりすることを可能にすること 2 アイデアや思いを持つ誰もが参画しやすい研究開発環境づくりをすること 3 さらには 日本の弱点とされている 標準化 ( 国際標準化 ) 協調領域 ( スケーラビリティ ) の構築 国際市場における競争領域 ( 戦略的アライアンス ) の創出 を目指すことを視野に入れて研究開発を推進し 社会実装が可能なプロトタイプを開発することとします 14

テーマ毎の予算 研究開発項目毎の公募単位の上限額 ( 年額 ) は以下のとおりです 研究開発項目 包括提案型の上限額 技術提案型の上限額 A. 健康寿命の延伸を図る 食 を通じた新たな健康システムの確立 445 10 百万円 B. 多様なデータの利活用による農林水産業 食品産業の生産性革命 競争力の強化 (1) 生産から流通 消費までのデータ連携により最適化を可能とするスマートフードチェーンの構築 (2) データ駆動型育種 推進のための技術開発等 ⅰ) データ駆動型育種 の構築とその活用による新価値農作物品種の開発 ⅱ) ゲノム情報等の活用による農作物育種の効率化に貢献する精密ゲノム編集技術等の開発 ⅲ) 農業環境エンジニアリングシステムの構築と植物 - 微生物共生を活用した営農法等の開発 1,164 50 百万円 190 10 百万円 100 10 百万円 35 5 百万円 C. 生物機能を活用したものづくり による持続可能な成長社会の実現 (1) 生物機能設計に基づく新規バイオ素材 高機能品等生産技術の開発 ⅰ) 革新的バイオ素材 高機能品等の機能設計技術及び生産技術開発 ⅱ) 生物機能を活用した革新的バイオ素材 高機能品等の生産システムの開発 実用化 (2) バイオ素材等サプライチェーンのボトルネックを解消する技術の開発 ⅰ) スマートセル産業を支えるサプライチェーン関連技術の高度化 実証研究 ⅱ) 農林水産業系未利用資源を活用した次世代化学産業基幹技術の開発 D. バイオ デジタル融合イノベーションを創出する研究開発基盤の構築 (1) 生物情報ビッグデータ バイオリソースの民間利用の促進 (2) バイオテクノロジーに関する国民理解 技術動向等の調査研究等 240 20 百万円 120 10 百万円 181 20 百万円 100 10 百万円 185 百万円 30 百万円 15

公募要領の公表から委託契約までのスケジュール 公募要領の公表 ( 公募の受付 ) 平成 30 年 7 月 25 日 公募説明会 平成 30 年 8 月 2 日 6 日 公募締切 平成 30 年 8 月 27 日 書類審査 平成 30 年 9 月上中旬 面接審査 平成 30 年 9 月下旬 ~10 月上旬 採択課題の決定 公表 平成 30 年 10 月中下旬 委託契約の締結 平成 30 年 11 月以降 ( 注 ) スケジュールは 審査状況等により変更することがあります 生研支援センターのウェブサイトで随時お知らせいたします 16