Microsoft PowerPoint - 【配布資料】28予防接種従事者研修

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スライド 1

ヒブ ( インフルエンザ菌 b 型 ) 対象者 : 生後 2ヶ月から5 歳未満までのお子さん標準的な接種開始期間は 生後 2ヶ月から7ヶ月未満です 生後 2ヶ月を過ぎたら 早目に接種しましょう 接種方法 : 接種開始時の年齢により接種方法が異なります 接種開始が生後 2ヶ月から7ヶ月未満の場合 (

H30_業務の概要18.予防接種

9 予防接種

00【議連提出資料】B型肝炎ワクチンの定期接種化について

第1 入間市の概要

本日 お話しすること 予防接種行政の振り返り 平成 25 年予防接種法改正が目指したもの 現在の取り組み 今後の取り組み

ロタウイルスワクチンは初回接種を1 価で始めた場合は 1 価の2 回接種 5 価で始めた場合は 5 価の3 回接種 となります 母子感染予防の場合のスケジュール案を示す 母子感染予防以外の目的で受ける場合は 4 週間の間隔をあけて2 回接種し 1 回目 の接種から20~24 週あけて3 回目を接種生

<B 型肝炎 (HBV)> ~ 平成 28 年 10 月 1 日から定期の予防接種になりました ~ このワクチンは B 型肝炎ウイルス (HBV) の感染を予防するためのワクチンです 乳幼児感染すると一過性感染あるいは持続性感染 ( キャリア ) を起こします そのうち約 10~15 パーセントは

事務連絡平成 28 年 2 月 5 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 御中 厚生労働省健康局健康課 厚生科学審議会予防接種 ワクチン分科会基本方針部会の審議について 本日開催された厚生科学審議会予防接種 ワクチン分科会基本方針部会における審議の結果 B 型肝炎ワクチンの定期接種化について 以下の

感染症対策・予防接種行政の 最近の動向について

平成 24 年 7 月改定版 すべての予防接種につきましては 次のページに記載してあります 平成 24 年度予防接種日程表 ( 国の通知により 内容が変わる場合があります 毎月の 広報みなみちた でご確認ください 新 麻しん風しん混合 3 期 4 期 ( 個別 ) 対象 :3 期 ( 中学 1 年生

北海道における日本脳炎に係る定期の予防接種を実施することについての検討(概要)

02別添:日本脳炎ワクチン接種に関するQ&A[H28.3月版]

Microsoft Word - 2-① 補償ガイドライン平成27年版(本文)Ver3.1.1.do

( 救済給付の要件 ) 第 3 条この要綱による救済給付の要件とする県単独補助事業は 次の各号に掲げる要綱に基づく事業とする 一山梨県子宮頸がん予防ワクチン接種促進事業費補助金交付要綱 ( 平成 22 年 6 月 16 日から平成 23 年 3 月 31 日まで ) 二平成 23 年度山梨県子宮頸が

2. 定期接種ンの 接種方法等について ( 表 2) ンの 種類 1 歳未満 生 BCG MR 麻疹風疹 接種回数接種方法接種回数 1 回上腕外側のほぼ中央部に菅針を用いて2か所に圧刺 ( 経皮接種 ) 1 期は1 歳以上 2 歳未満 2 期は5 歳以上 7 歳未満で小学校入学前の 1 年間 ( 年

小児用肺炎球菌ワクチン 対象者 : 生後 2カ月 ~5 歳未満の方接種費用 : 無料ただし 接種開始が2 歳以上の場合は自己負担あり (1100 円 ) 接種回数 : 接種開始年齢によって異なります 接種開始月 年齢接種回数 接種間隔接種費用 生後 2 月から 7 月未満 生後 7 月から 12 月

平成 29 年度感染症危機管理研修会資料 2017/10/11 昨今の予防接種行政の課題 厚生労働省健康局健康課江浪武志 予防接種室長 1 本日 お話しすること 予防接種行政の振り返り 平成 25 年予防接種法改正が目指したもの 現在の取り組み 今後の取り組み 1

補償金テーブル表について

2. 検討 ~ 医療に関する事故の特殊性など (1) 医師等による医療行為における事故 医師等が患者に対してどのような医療行為を施すべきかという判断は 医師等の医学的な専門知識 技能に加え 医師等の経験 患者の体質 その時の患者の容態 使用可能な医療機器等の設備等に基づきなされるものである ( 個別

日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール 014 年 10 月 1 日版日本小児科学会 乳児期幼児期学童期 / 思春期 ワクチン 種類 直後 6 週 以上 インフルエンザ菌 b 型 ( ヒブ )

( 注意 ) 1 用紙の規格は 日本工業規格 A 列 4 番とする 2 1~3 の欄は 申請に係る疾病について医療を受けた者の氏名 性別 生 現住所及び電話番号を記入する 3 4~11 の欄は PMDA( 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 ) から障害児養育年金 障害年金の認定において疾病に係る医

アレルギー疾患対策基本法 ( 平成二十六年六月二十七日法律第九十八号 ) 最終改正 : 平成二六年六月一三日法律第六七号 第一章総則 ( 第一条 第十条 ) 第二章アレルギー疾患対策基本指針等 ( 第十一条 第十三条 ) 第三章基本的施策第一節アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減 ( 第十四条

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

薬事法における病院及び医師に対する主な規制について 特定生物由来製品に係る説明 ( 法第 68 条の 7 平成 14 年改正 ) 特定生物由来製品の特性を踏まえ 製剤のリスクとベネフィットについて患者に説明を行い 理解を得るように努めることを これを取り扱う医師等の医療関係者に義務づけたもの ( 特

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障害厚生年金 厚生年金に加入している間に初診日 ( 障害のもととなった病気やけがで初めて医者にかかった日 ) がある病気やけがによって 65 歳になるまでの間に 厚生年金保険法で定める障害の状態になったときに 受給要件を満たしていれば支給される年金です なお 障害厚生年金に該当する状態よりも軽い障害

医療費 医療手当を請求することができる方 昭和 55 年 5 月 1 日以後に医薬品を適正に使用したにもかかわらず その医薬品の副作用 によるものとみられる疾病 ( 入院治療を必要とする程度 ) について医療を受けた方は医療費 と医療手当を請求することができます 請求の手続 医療費 医療手当を請求し

Microsoft Word - 奈良県GQP-GVPガイドライン doc


Microsoft Word - ①【修正】B型肝炎 ワクチンにおける副反応の報告基準について

社会福祉協議会 公営住宅法第二条第十六号に規定する事業主体である又は 番号法別表第二の 27 の項 番号法別表第二の 30 の項 番号法別表第二の 31 の項 地方税法その他の地方税に関する法律及びこれらの法律に基づく条例による地方税の賦課徴収に関する事務であって主務省令で定めるもの 社会福祉法によ

日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュールの主な変更点 2014 年 1 月 12 日 1)13 価結合型肺炎球菌ワクチンの追加接種についての記載を訂正 追加しました 2)B 型肝炎母子感染予防のためのワクチン接種時期が 生後 か月 から 生直後 1 6 か月 に変更と なりました (

○国民健康保険税について

不活化ポリオワクチンの導入に関する方針について(案)

医薬品説明会資料 ジェネリック (後発医薬品)

日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール

横浜市感染症発生状況 ( 平成 30 年 ) ( : 第 50 週に診断された感染症 ) 二類感染症 ( 結核を除く ) 月別届出状況 該当なし 三類感染症月別届出状況 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月計 細菌性赤痢

●子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案

一について第一に 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号 以下 感染症法 という )第十二条の規定に基づき 後天性免疫不全症候群(以下 エイズという )の患者及びその病原体を保有している者であって無症状のもの(以下 HIV感染者 という )(以下 エイズの患者等

Microsoft Word - 療養補償給付又は療養給付.doc

平成13年度税制改正(租税特別措置)要望事項(新設・拡充・延長)

会計 10 一般会計所管課健康推進課款 4 衛生費事業名インフルエンザ予防接種費項 1 保健衛生費目 2 予防費補助単独の別単独 前年度 要求段階 財政課長内示 総務部長 市長査定 最終調整 予算計上 増減 1 当初要求 2 追加要求等 3 4( 増減額 ) 5( 増減額 ) 6=

生ワクチン 不活化ワクチン ジフテリア 百日咳 破傷風 不活化ポリオ混合ワクチン の接種から20~24 週あけて3 回目を接種 別の種類のワクチンを接種する場合は 中 27 日 ( いわゆる4 週間 ) 以上あけて受けます 別の種類のワクチンを接種する場合は 中 6 日 ( いわゆる1 週間 ) 以

労災年金のスライド

スライド 1

に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者とする 3 病院等に入院等したことにより 本市の区域内に住所を変更したと認められる第 1 項各号に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者としない 4 第 1 項及び第 2 項の規定にかかわらず 次の各号のいずれかに該当する者は

からだの不自由な人たちのために

審査結果 平成 26 年 2 月 7 日 [ 販売名 ] 1 ヘプタバックス-Ⅱ 2 ビームゲン 同注 0.25mL 同注 0.5mL [ 一般名 ] 組換え沈降 B 型肝炎ワクチン ( 酵母由来 ) [ 申請者名 ] 1 MSD 株式会社 2 一般財団法人化学及血清療法研究所 [ 申請年月日 ]

6. 引用文献 参考資料 1) 日本臨床腫瘍学会. 腫瘍崩壊症候群 (TLS) 診療ガイダンス. 金原出版 ) Cairo, M. S., et al. Tumour lysis syndrome: new therapeutic strategies and classificat

未来投資会議構造改 徹底推進会合 健康 医療 介護 会合第 2 回 未来投資会議構造改革徹底推進会合 健康 医療 介護 会合資料 4 平成 29 年 11 月 15 日 ( 第 2 回 ) (2) データ利活 基盤の構築 2 乳幼児期 学童期の健康情報の連携 平成 29 年 厚 労働省

クチ ワ ン で安心 予防接種は集団生活前に子育て応援券を有効活用 感染症発生動向速報 ( 平成 31 年第 10 週分 3 月 4 日 ~3 月 10 日 ) インフォメーション 予防接種をご確認くださいこの春から保育所 幼稚園に通い始めるお子さんも多いと思います 一般に乳幼児は感染症に対する抵抗

2015年1月改定対応(難病・小児慢性対応)

【資料1】結核対策について

老発第    第 号

雇用管理分野における個人情報のうち健康情報を取り扱うに当たっての留意事項 第 1 趣旨 この留意事項は 雇用管理分野における労働安全衛生法 ( 昭和 47 年法律第 57 号 以下 安衛法 という ) 等に基づき実施した健康診断の結果等の健康情報の取扱いについて 個人情報の保護に関する法律についての

●アレルギー疾患対策基本法案

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議案第49号-医療福祉費支給に関する条例の一部改正【確定】

あっせん文(国民健康保険における限度額適用・標準負担額減額認定証 の申請に係る被保険者の負担軽減)

長期家族介護者援護金 2 補償の内容 (1) 療養補償負傷又は疾病が治ゆするまでの間 必要な治療を行い 又は療養の費用を支給します 療養の範囲は次に掲げるもので 認定された傷病又は疾病の療養上相当と認められるものに限ります ア診察イ薬剤又は治療材料の支給ウ処置 手術その他治療エ居宅における療養上の管

薬局を利用するために必要な情報の掲示 ( 薬事法第 9 条の 4) 次の事項について 掲示板等により 薬局内に掲示 しなければなりません また 第 3 については 特定販売を行うことについての広告をする場合 ホームページ等に表示しなければなりません < 具体例 > 第 1 薬局の管理及び運営に関する


通知(写入)

遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律の概要 目的国際的に協力して生物の多様性の確保を図るため 遺伝子組換え生物等の使用等の規制に関する措置を講ずることにより 生物多様性条約カルタヘナ議定書 ( 略称 ) 等の的確かつ円滑な実施を確保 主務大臣による基本的事項の公表 遺

第14章 国民年金 

Microsoft Word - "ç´ıå¿œçfl¨ docx

第28回介護福祉士国家試験 試験問題「社会の理解」

Microsoft Word - 予防接種マニュアル(H28.10)

くらしのおてつだいH30 本文.indd

公的医療保険が対象とならない治療 投薬などの費用 ( 例 : 病院や診療所以外でのカウンセリング ) 精神疾患 精神障害と関係のない疾患の医療費 医療費の自己負担ア ) 世帯 ( 1) における家計の負担能力 障害の状態その他の事情をしん酌した額 ( しん酌した額が自立支援医療にかかった費用の 10

法律 出典 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年 8 月 10 日法律第 145 号 ) 政令 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行令 ( 昭和 36 年 1 月 26 日政令第 11 号 ) 省令 医薬品 医療機器等の品質

Microsoft Word - 【案1】登録認証機関立入要領改正通知(Ver )

- 2 - り 又は知り得る状態であったと認められる場合には この限りでない 2~7 略 (保険料を控除した事実に係る判断)第一条の二前条第一項に規定する機関は 厚生年金保険制度及び国民年金制度により生活の安定が図られる国民の立場に立って同項に規定する事実がある者が不利益を被ることがないようにする観

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Microsoft Word - 外国人医療支援ガイド(日本語版).doc

スライド 1

Microsoft Word - 児扶法改正(Q&A)

成人用 (65 歳以上 ) 予防接種予診票 任意接種用 本冊子は 肺炎球菌ワクチン 沈降 13 価肺炎球菌結合型ワクチン ( 無毒性変異ジフテリ ア毒素結合体 ) プレベナー 13 水性懸濁注 の接種をご希望の方への説明文書および 予診票 ( 複写式 2 枚綴り ) で 1 セットになっております

第 11 章 保健衛生 600 人 図 11-1 乳幼児健康診査実施状況 幼児一般検診 1 歳 6ヶ月検診 3 歳児検診 平成 20 年度平成 21 年度平成 22 年度平成 23 年度平成 24 年度平成 25 年度平成 26 年度平成 27 年度 14

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参考資料1・小慢の位置づけ・医療費の増加状況等

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

 

基本料金明細 金額 基本利用料 ( 利用者負担金 ) 訪問看護基本療養費 (Ⅰ) 週 3 日まで (1 日 1 回につき ) 週 4 日目以降緩和 褥瘡ケアの専門看護師 ( 同一日に共同の訪問看護 ) 1 割負担 2 割負担 3 割負担 5, ,110 1,665 6,

Microsoft Word - 意見募集の結果

< 現行 > 対象者医療区分 Ⅰ(Ⅱ Ⅲ 以外の者 ) 1 * 医療の必要性の低い者医療区分 Ⅱ Ⅲ 1 2 * 医療の必要性の高い者 ( 指定難病患者を除く ) 3 指定難病患者 2 生活療養標準負担額のうちにかかる部分 1 日につき32 1 日につき 1 日につき < 見直し後 > 対象者医療区

スライド 1

最近の薬務行政について

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Microsoft Word - 反映版【改正中】管理票記載方法(小慢) (4)

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員長及び医薬品医療機器等法登録認証機関協議会代表幹事宛て送付するこ ととしていることを申し添えます 記 1. 基本要件基準第 13 条第 5 項及び第 6 項への適合性確認の基本的な考え方について (1)2023 年 ( 平成 35 年 )2 月 28 日 ( 以下 経過措置期間終了日 という )

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Ⅰ 改正について 児童扶養手当法の改正 Q&A ( 公的年金等と合わせて受給する場合 ) Q1 今回の改正の内容を教えてください A: 今回の改正により 公的年金等 * を受給していても その額が児童扶養手当の額 より低い場合には 差額分の手当が受給できるようになります 児童扶養手当 は 離婚などに

Transcription:

予防接種制度の概要について 3 目的 伝染のおそれがある疾病の発生及びまん延を予防するために公衆衛生の見地から予防接種の実施その他必要な措置を講ずることにより 国民の健康の保持に寄与する 予防接種による健康被害の迅速な救済を図る 予防接種の実施 予防接種法の概要 ( その 1) 対象疾病 A 類疾病 ( 主に集団予防 重篤な疾患の予防に重点 本人に努力義務 接種勧奨有り ) ジフテリア 百日せき 急性灰白髄炎 ( ポリオ ) 麻しん ( はしか ) 風しん 日本脳炎 破傷風 結核 Hib 感染症 小児の肺炎球菌感染症 ヒトパピローマウイルス感染症 ( 子宮頸がん予防 ) 水痘 B 型肝炎 ( 平成 28 年 10 月から ) 痘そう ( 天然痘 ) B 類疾病 ( 主に個人予防に重点 努力義務無し 接種勧奨無し ) インフルエンザ 高齢者の肺炎球菌感染症 は政令事項 ( なお 現在痘そうの定期接種は実施していない ) 定期の予防接種 ( 通常時に行う予防接種 ) 実施主体は 費用は負担 ( 経済的理由がある場合を除き 実費徴収が可能 ) 臨時の予防接種 まん延予防上緊急の必要があるときに実施 実施主体は都道府県又は 努力義務を課す臨時接種と 努力義務を課さない臨時接種 ( 弱毒型インフルエンザ等を想定 ) がある 8

計画及び指針の策定 予防接種法の概要 ( その 2) 厚生労働大臣は 予防接種施策の総合的かつ計画的な推進を図るため 予防接種基本計画を策定しなければならない 厚生労働大臣は 特に予防接種を推進する必要がある疾病について 個別予防接種推進指針を予防接種基本計画に即して定めなければならない ( 現在は麻しん 風しん 結核 インフルエンザ ) 副反応報告制度 医療機関等は 予防接種による副反応を知ったときは 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 へ報告 厚生労働大臣は 報告の状況について審議会に報告し 必要に応じて予防接種の適正な実施のために必要な措置を講ずる 副反応報告に係る情報の整理及び調査は ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構に委託可能 健康被害救済制度 予防接種により健康被害が生じた場合には 医療費 医療手当 死亡した場合の補償 ( 死亡一時金等 ) 障害年金等が支払われる 審議会への意見聴取 厚生労働大臣は 予防接種施策の立案に当たり 専門的な知見を要する事項について 厚生科学審議会の意見を聴かなければならない ( 例 ) 定期接種の対象年齢 使用ワクチンの決定 予防接種基本計画の策定 変更など その他 国等の責務規定など所要の規定が存在 9 各種予防接種の法的位置付け予防接種法における予防接種の類型 考え方 A 類疾病 人から人に伝染することによるその発生及びまん延を予防するため 又はかかった場合の病状の程度が重篤になり 若しくは重篤になるおそれがあることからその発生及びまん延を予防するために 定期的に行う必要がある ( 社会防衛 ) 定期接種 (5 条 1 項 ) B 類疾病 個人の発病又はその重症化を防止し 併せてこれによりそのまん延の予防に資することを目的として 定期的に行う必要がある ( 個人予防 ) 実施主体 臨時接種 (6 条 1 項又は 2 項 ) 新臨時接種 (6 条 3 項 ) まん延防止上緊急の必要がある 都道府県 ( 国が指示又は自ら実施 ) ( 都道府県が指示 ) 厚労大臣が疾病を定めた場合に実施 まん延防止上緊急の必要がある 臨時接種対象疾病より病原性が低いものを想定 ( 国が都道府県を通じて指示 ) 厚労大臣が疾病を定めた場合に実施 接種の努力義務ありなしありなし 勧奨ありなしありあり 接種費用の負担 ( 低所得者分は交付税措置 ) 低所得者以外から実費徴収可能 ( 低所得者分は交付税措置 ) 低所得者以外から実費徴収可能 都道府県が実施した場合国 1/2 都道府県 1/2 が実施した場合国 1/3 都道府県 1/3 1/3 実費徴収不可 国 1/2 都道府県 1/4 1/4 ( 低所得者分のみ ) 低所得者以外から実費徴収可能 健康被害救済に係る給付金額 ( 例 ) 高額 障害年金 (1 級 ) 496 万円 / 年死亡一時金 4,340 万円 低額 障害年金 (1 級 ) 276 万円 / 年遺族一時金 723 万円 高額 障害年金 (1 級 ) 496 万円 / 年死亡一時金 4,340 万円 B 類定期と A 類定期 臨時の間の水準 障害年金 (1 級 ) 386 万円 / 年死亡一時金 3,380 万円 ( 被害者が生計維持者の場合 ) 対象疾病 ジフテリア百日せき急性灰白髄炎 ( ポリオ ) Hib 等 インフルエンザ ( 高齢者に限る ) 等 A 類疾病及び B 類疾病のうち厚生労働大臣が定めるもの B 類疾病 ( インフルエンザ等 ) のうち厚生労働大臣が定めるもの 10

定期接種の費用負担 ( 平成 25 年度予防接種法改正以降 ) A 類疾病 実施主体 負担 定期接種 (A 類疾病 ) ジフテリア 百日せき ポリオ 破傷風 麻しん 風しん 日本脳炎 BC G Hib 小児用肺炎球菌 ヒトパピローマウイルス感染症 水痘 9 割を地方交付税で手当 実費など B 類疾病 実施主体 負担 定期接種 (B 類疾病 ) インフルエンザ ( 高齢者 ) 高齢者用肺炎球菌 ( 低所得者分 ) 3 割程度を地方交付税で手当 市 町 村 ( 実費など ) インフルエンサ ( 高齢 ) について 多くので一部実費を徴収している 12 平成 28 年 10 月以降 A 類疾病 法律事項 対象疾病ジフテリア 百日せき 急性灰白髄炎 ( ポリオ ) 破傷風 定期接種の対象者 麻しん 風しん 日本脳炎 結核 (BCG) 定期予防接種対象者 : 接種時期 政令事項 第 1 期 : 生後 3 月から生後 90 月に至るまで第 2 期 :11 歳以上 13 歳未満 ( 第 2 期はジフテリア 破傷風のみ ) 第 1 期 : 生後 12 月から生後 24 月に至るまで第 2 期 :5 歳以上 7 歳未満のうち 就学前 1 年 第 1 期 : 生後 6 月から生後 90 月に至るまで第 2 期 :9 歳以上 13 歳未満 1 歳に至るまで Hib 感染症 小児の肺炎球菌感染症 ヒトパピローマウイルス感染症 生後 2 月から生後 60 月に至るまで 生後 2 月から生後 60 月に至るまで 小学 6 年 ~ 高校 1 年生相当の女子 政令事項 痘そう 定期接種は実施していない ( 生物テロ等により まん延の危険性が増大した場合 臨時の予防接種として実施 ) 水痘生後 12 月から生後 36 月に至るまで B 型肝炎 1 歳に至るまで ( 平成 28 年 4 月 1 日以降に生まれた者に限る ) B 類疾病 法律事項 政令事項 インフルエンザ 高齢者の肺炎球菌感染症 165 歳以上の者 260 歳から 65 歳未満の慢性高度心 腎 呼吸器機能不全者等 165 歳の者 260 歳から 65 歳未満の慢性高度心 腎 呼吸器機能不全者等 1 日本脳炎について 平成 7 年度 ~ 平成 18 年度生まれの者 ( 積極的勧奨の差し控えにより接種機会を逃した者 ) は 20 歳になるまで定期接種の対象 2 長期にわたり療養を必要とする疾病にかかったこと等によりやむを得ず接種機会を逃した者は 快復時から 2 年間 ( 高齢者の肺炎球菌感染症のみ 1 年間 一部上限年齢あり ) は定期接種の対象 3 B 型肝炎は平成 28 年 10 月から実施予定であり 高齢者の肺炎球菌感染症は平成 30 年度までの間 対象者を拡大する経過措置を設けている 20

5認定 否認2進達予防接種健康被害救済制度について 21 予防接種健康被害救済制度 予防接種の副反応による健康被害は 極めてまれではあるが不可避的に生ずるものであることを踏まえ 接種に係る過失の有無にかかわらず 迅速に救済 予防接種法に基づく予防接種を受けた方に健康被害が生じた場合 その健康被害が接種を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定したときは より給付 専門家により構成される疾病 障害認定審査会において 因果関係に係る審査 救済制度の流れ 3 意見聴取 必要に応じ 医療機関等に対し 審査に係る資料の提出を求める 厚生労働省 4 意見 疾病 障害認定審査会 ( 感染症 予防接種審査分科会 ) 都道府県 1 申請 健康被害を受けた方 6 支給 不支給 22

医療費 臨時接種及び A 類疾病の定期接種 健康保険等による給付の額を除いた自己負担分 ( 入院相当に限定しない ) 医療手当通院 3 日未満 ( 月額 ) 通院 3 日以上 ( 月額 ) 入院 8 日未満 ( 月額 ) 入院 8 日以上 ( 月額 ) 同一月入通院 ( 月額 ) 障害児養育年金 障害年金 死亡した場合の補償 1 級 ( 年額 ) 1,550,400 円 2 級 ( 年額 ) 1,242,000 円 1 級 ( 年額 ) 4,962,000 円 2 級 ( 年額 ) 3,969,600 円 3 級 ( 年額 ) 2,976,000 円 死亡一時金 43,400,000 円 34,300 円 36,300 円 34,300 円 36,300 円 36,300 円 B 類疾病の定期接種 A 類疾病の額に準ずる ( 入院相当 ) A 類疾病の額に準ずる 1 級 ( 年額 ) 2,756,400 円 2 級 ( 年額 ) 2,205,600 円 生計維持者でない場合遺族一時金 7,232,400 円 生計維持者である場合遺族年金 ( 年額 )2,410,800 円 (10 年を限度 ) ( 参考 ) 医薬品副作用被害救済制度生物由来製品感染等被害救済制度 健康保険等による給付の額を除いた自己負担分 ( 入院相当 ) 通院 3 日未満 ( 月額 ) 34,300 円通院 3 日以上 ( 月額 ) 36,300 円入院 8 日未満 ( 月額 ) 34,300 円入院 8 日以上 ( 月額 ) 36,300 円同一月入通院 ( 月額 )36,300 円 ( 通院は入院相当に限定 ) 1 級 ( 年額 ) 861,600 円 2 級 ( 年額 ) 690,000 円 1 級 ( 年額 ) 2,756,400 円 2 級 ( 年額 ) 2,205,600 円 生計維持者でない場合遺族一時金 7,232,400 円 生計維持者である場合遺族年金 ( 年額 )2,410,800 円 (10 年を限度 ) 葬祭料 206,000 円 A 類疾病の額に準ずる 206,000 円 介護加算 予防接種に係る健康被害に対する給付額の比較 1 級 ( 年額 ) 839,500 円 2 級 ( 年額 ) 559,700 円 ( 注 1) 単価は平成 28 年 4 月現在 ( 注 2) 具体的な給付額については 政令で規定 ( 注 3)B 類疾病の定期接種に係る救済額については 医薬品副作用被害救済制度の給付額を参酌して定めることとされている ( 注 4) 介護加算は 施設入所又は入院していない場合に 障害児養育年金又は障害年金に加算するもの ( 注 5) 新臨時接種 ( 接種の勧奨は行うものの 接種の努力義務のかからない接種 ) については 給付の内容は A 類疾病の定期接種と同様ではあるものの 給付水準は A 類疾病の定期接種と B 類疾病の定期接種の中間的な水準としている 24

副反応報告制度について 副反応報告制度 副反応報告 ( 予防接種法 ) と副作用等報告 ( 医薬品医療機器等法 ) を ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構に一元化し 医療機関の報告事務を簡素化 報告を受けた副反応報告の個別事例について 厚生労働省が ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構に情報整理及び調査を委託 厚生科学審議会が薬事 食品衛生審議会と連携して副反応報告に係る評価を行った上で 厚生労働省が必要な措置を行う 医療機関 ( 調査への協力 ) 地方公共団体 ( 注 ) 被接種者や保護者等からも従前どおり副反応報告を集める 1 副反応報告 ( 薬事制度上の副作用等報告と一元化 ) 5 調査 1 副反応報告 ( 保護者報告 ) 3 副反応報告の情報提供 ( 医療機関報告 ) 9 必要な措置 ( 情報提供 接種の見合せ等 ) ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構 (PMDA) 2 副反応報告の共有 4 調査 情報整理委託 6 調査結果等の通知 厚生労働省 ( 国立感染症研究所と協力 連携 ) 薬事 食品衛生審議会 連携 8 意見 厚生科学審議会 ( 審議 評価 ) 7 調査結果等の報告 意見聴取 29