Q&A 相続税の納付は? 問 : 相続税はいつまでに納めればよいのでしょうか 答 : 相続税は相続の開始があったことを知った日 ( 通常の場合は 被相続人の死亡の日 ) の翌日から 10 か月以内に 納めていただくことになっています なお 金銭で納付することが原則ですが 金銭で納付することが困難で

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第 5 章 N

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

相続税・贈与税の基礎と近年の改正点

平成19年12月○日

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平成16年版 真島のわかる社労士

相続税に関するチェックリスト

き一 修正申告 1 から同 ( 四 ) まで又は同 2 から同 ( 四 ) までの事由が生じた場合には 当該居住者 ( その相続人を含む ) は それぞれ次の 及び に定める日から4 月以内に 当該譲渡の日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し かつ 当該期限内に当該申告書の提出により納付

4.更正の請求書を作成する場合の共通の手順編

契約をするとき 契約書に貼る印紙税不動産取引で取り交わす契約書は 印紙税の対象となります 具体的には 不動産の売買契約書や建物の建築請負契約書 土地賃貸借契約書 ローン借入時の金銭消費貸借契約書等がこれに当たります 印紙税の額は 契約書に記載された金額によって決定されます 原則として 収入印紙を課税

事業承継税制の概要 事業承継税制は である受贈者 相続人等が 円滑化法の認定を受けている非上場会社の株式等を贈与又は相続等により取得した場合において その非上場株式等に係る贈与税 相続税について 一定の要件のもと その納税を猶予し の死亡等により 納税が猶予されている贈与税 相続税の納付が免除される

相続税計算 例 不動産等の評価財産の課税評価額が 4 億 8 千万円 生命保険金の受取額が 2 千万円 現金 預金等が 4 千万円 ローン等の債務及び葬式費用等が 3 千万円である場合の相続税を計算します 相続人は妻と 2 人の子供の 3 人です ( 評価額を計算するには専門知識を要します 必ず概算

この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住い

( 参考 ) 相続税の申告の際に提出していただく主な書類 1 相続税の申告書に記載されたマイナンバー ( 個人番号 ) について 税務署で本人確認 (1 番号確認及び 2 身元確認 ) を行うため 次の本人確認書類の写しを添付していただく必要があります なお 各相続人等のうち税務署の窓口で相続税の申

N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

税金の時効 税務では 時効のことを更正 決定処分の期間制限 = 除斥期間 といいます その概要は 以下の通りです 1. 国税側の除斥期間 ( 通則法 70) 1 期限内申告書を提出している場合の所得税 相続税 消費税 税額の増額更正 決定処分の可能期間 : 法定申告期限から 3 年 2 無申告の場合

N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

て 次に掲げる要件が定められているものに限る 以下この条において 特定新株予約権等 という ) を当該契約に従つて行使することにより当該特定新株予約権等に係る株式の取得をした場合には 当該株式の取得に係る経済的利益については 所得税を課さない ただし 当該取締役等又は権利承継相続人 ( 以下この項及

を受けたものを除きます ) の合計額に対応する譲渡所得 ( 又は山林所得 ) がないものと仮定して次の算式により計算した税額 X 又はYと 確定申告書に記載される所得税額との差額に相当する金額とされています ( 所法 1324 所令 266 措令 平 25.5 改正前の措令 25の814

用語の意義 この FAQ において使用している用語の意義は 次のとおりです 用語 意義 所得税法 ( 所法 ) 所得税法 ( 昭和 40 年法律第 33 号 ) をいいます 所得税法施行令 ( 所令 ) 所得税法施行令 ( 昭和 40 年政令第 96 号 ) をいいます 改正所令 所得税法施行令の一

土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

経 ViewPoint 営相談 相続時における小規模宅地等の特例の改正 谷口敬三相談部東京相談室 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例 ( 以下 小規模宅地等の特例 ) は 一定の要件を満たす宅地等 ( 特定事業用等宅地等 特定居住用宅地等 貸付事業用宅地等 ) につ

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

2. 制度の概要 この制度は 非上場株式等の相続税 贈与税の納税猶予制度 とは異なり 自社株式に相当する出資持分の承継の取り扱いではなく 医療法人の出資者等が出資持分を放棄した場合に係る税負担を最終的に免除することにより 持分なし医療法人 に移行を促進する制度です 具体的には 持分なし医療法人 への

ラリーマン 相続税の申告は? 45 相続税の申告はどのようにすればよいのでしょうか 相続が開始したことを知った日 ( 通常は被相続人が死亡した日 ) の翌日から 10 か月以内に 被相続人の住所 地の所轄税務署に申告し 相続税を納付する必要があります 申告書を提出する人が 2 名以上いる場合は 共同

( 相続時精算課税適用者の死亡後に特定贈与者が死亡した場合 ) (6) 相続時精算課税適用者 ( 相続税法第 21 条の9 第 5 項に規定する 相続時精算課税適用者 をいう 以下 (6) において同じ ) の死亡後に当該相続時精算課税適用者に係る特定贈与者 ( 同条第 5 項に規定する 特定贈与者

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

Microsoft Word - 東日本大震災により被害を受けた場合の相続税・贈与税の取扱い

土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

東京太郎様 Inheritance Report 相続診断書 弁護士法人 税理士法人リーガル東京 平成 30 年 8 月 20 日作成

3 減免の期間及び割合 下表の左欄の期間に終了する事業年度又は課税期間に応じて右欄の減免割合を適用します H27.6.1~H 減免割合 5/6 納付割合 1/6 H28.6.1~H 減免割合 4/6 納付割合 2/6 H29.6.1~H 減免割合 3/6 納

平成 30 年 7 月豪雨により被害を受けられた方の税務上の措置 ( 手続 )FAQ 平成 30 年 7 月広島国税局 平成 30 年 7 月豪雨により被害を受けられた方の税制上の措置 ( 手続 ) 等につきまして 照会の 多い事例を取りまとめましたので 参考としてください 目次 Ⅰ 災害にあった場

補償の流れ 1 説明会 関係者の皆様に事業の目的 計画の概要などの説明をします 2 境界確認 用地測量土地所有者や隣接地権者の方に立会いをいただき 土地の境界を確認していただき 取得する土地の面積を確定するための測量を行います 通常 秩父市では専門の測量会社に委託して実施します 3 建物などの調査移

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平成 30 年度改正版 平成 30 年 6 月 1 日から平成 31(2019) 年 5 月 31 日までの間に終了する事業年度に ついては 減免割合が 2/6 に変更となりましたので 30 年度改正版をご使用くださ 1 減免の対象 ( 変更はありません ) 詳細は次ページをご覧ください 1 資本金

#210★祝7500【H30税法対策】「登録免許税ほか」優先暗記30【宅建動画の渋谷会】佐伯竜PDF

暦年課税の贈与を毎年する人のデータ 暦年課税の贈与は 現金を贈与するのか不動産を贈与するのかで違ってきます 土地は路線価方式または倍率方式で評価し建物は固定資産税評価額で評価しますので 現金での贈与の場合よりも税率は低くなります ただし不動産の贈与では 土地や建物の贈与または共有持分の贈与になります

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

2. 改正の趣旨 背景 (1) 問題となっていたケース < 親族図 > 前提条件 1. 父 母 ( 死亡 ) 父の財産 :50 億円 ( すべて現金 ) 財産は 父 子 孫の順に相続する ( 各相続時の法定相続人は 1 名 ) 2. 子 子の妻 ( 死亡 ) 父及び子の相続における相次相続控除は考慮

平成 25 年度税制改正解説相続税 ~ 基礎控除の引き下げ 税率構造の見直し等 法定相続人の数と基礎控除法定相続人の数と基礎控除 法定相続人の数 1 人 2 人 3 人 4 人 5 人 60,000 千円 70,000 千円 80,000 千円 90,000 千円 100,000 千円 36,000

Ⅲ 納付 [Q6] 申告 納付等の期限の延長が認められた場合 延滞税 利子税はどのようになりますか また 加算税は賦課されますか 7 [Q7] 今般の熊本地震災害により被害を受けましたが 納税の猶予はどのような場合に受けることができますか 8 [Q8] 納税の猶予の 相当の損失 とはどの程度の損失を

「左記に該当しない方」からの確定申告書作成編

注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

所得税確定申告セミナー

第 5 章国税の還付及び還付加算金 第 5 章国税の還付及び還付加算金 第 1 節国税の還付 学習のポイント 1 国税の還付金等とはどのようなものか 2 充当とはどのようなものか 1 還付金等の種類国税の還付には 還付金の還付と過誤納金の還付の二種類があり 還付金と過誤納金を併せて還付金等という (

3.相続時精算課税の適用を受ける場合編

6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

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102 第 4 章 農業 農地の承継時の特例 資価格は 国税庁 HPの路線価ページから確認できます なお 平成 30 年度税制改正において 対象となる農地の範囲等が改正されました 詳細は 後記 6を参照してください 3 適用要件 (1) 被相続人この特例の対象となる被相続人は 次のいずれかに該当する

⑷ 納税猶予の打ち切り P. 49 Q. 納税猶予の対象の農地を売却する場合 納税猶予が打ち切られてしまうのですか ⑸ 市町村合併と納税猶予 P. 54 Q.B 町が平成 3 年 1 月 1 日現在特定市であるA 市に合併される場合 旧 B 町の農地等は生産緑地の指定を受けていないと納税猶予の特例は

特別障害者一人につき 75 万円を所得から控除することができます 障害者控除は 扶養控除の適用がない16 歳未満の扶養親族を有する場合においても適用されます ⑶ 心身障害者扶養共済掛金の控除 P128 条例の規定により地方公共団体が実施するいわゆる心身障害者扶養共済制度による契約で一定の要件を備えて

⑵ 過誤納金還付金が各税法の定めに基づいて発生するのに対して 過誤納金は 法律上 国税として納付すべき原因がないのに納付された金額で 国の一種の不当利得に係る返還金である なお この過誤納金は 次の二つに分かれる イ過納金過納金は 納付時には納付すべき確定した国税があったが 減額更正や不服審査の裁決

新規文書1

配偶者がいる人の一次相続と二次相続のデータ 被相続人に配偶者がいる一次相続と 配偶者がいない二次相続の相続税シミュレーションを行います 配偶者の税額軽減は その節税効果が大きいために一次相続で相続税を大幅に減額することができますが 次の二次相続では想定外の相続税が発生することがあります 配偶者がいる

(2) 被災代替住宅用地の特例について 特例の概要 被災住宅用地の所有者等が当該被災住宅用地の代替土地を平成 33 年 3 月 31 日までの間に取得した場合 当該代替土地のうち被災住宅用地相当分について 取得後 3 年度分 当該土地を住宅用地とみなし 住宅用地の価格 ( 課税標準 ) の特例を適用

目 次 最近における相続税の課税割合 負担割合及び税収の推移 1 地価公示価格指数と基礎控除(58 年 =100) の推移 2 最近における相続税の税率構造の推移 3 小規模宅地等の課税の特例の推移 4 相続税負担の推移( 東京都区部のケース ) 5 ( 補足資料 ) 相続税の概要 6 相続税の仕組

おき 太郎様 Inheritance Report 相続診断書 税理士法人おき会計 平成 28 年 7 月 20 日作成

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「左記以外の所得のある方」からの確定申告書作成編

時価で譲渡したものとみなされ所得税が課税され かつ その所得税は相続税の課税価格の計算上被相続人の債務として控除されていることにより 所得税と相続税の負担の調整は済んでいますので この特例の適用は受けられません 2 取得費に加算される金額平成 26 年度の改正前は 相続財産である土地等の一部を譲渡し

<4D F736F F D D382E982B382C6945B90C582F082B382EA82BD95FB82CC82BD82DF82CC8A6D92E8905C8D908F918DEC90AC82CC8EE888F882AB2E646F6378>

2.配偶者控除の特例の適用を受ける場合(暦年課税)編

Ⅱ 減免措置の内容 Ⅰ 減免措置の適用要件 を満たす場合には 災害減免法により以下のとおり相続税等が減免されます 災害減免法による相続税等の減免措置は 1 申告期限前に被害を受けた場合 と 2 申告期限後に被害を受けた場合 とでその内容が異なります なお この申告期限は 国税通則法 又は 東日本大震

3.相続時精算課税の適用を受ける場合編

土地建物等の譲渡(マイホームの売却による譲渡損)編

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1/12 三豊市若者定住促進 地域経済活性化事業補助金交付要綱 三豊市若者定住促進 地域経済活性化事業補助金交付要綱平成 24 年 7 月 10 日告示第 256 号改正平成 26 年 3 月 20 日告示第 46 号平成 26 年 3 月 31 日告示第 88 号平成 27 年 3 月 31 日告

2 税額控除等の計算 ( 単位 : 円 ) 項目対象者計算過程金額 答案用紙 Chapter2 問題 3 課税価格の計算 Ⅰ 相続人及び受遺者の相続税の課税価格の計算 1 分割財産価額の計算 ( 単位 : 千円 ) 2 みなし取得財産価額の計算 ( 単位 : 千円 ) 取得者財産の種類計算過程金額

個人版事業承継税制の創設について 現行税制上の事業承継支援特例を踏まえた検討

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第 5 編総務の規程 ( 株式取扱規程 )0504- 総規 株式取扱規程 ( 昭和 35 年 01 月 01 日制定 ) ( 平成 24 年 04 月 1 日現在 ) 第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条当会社における株主権行使の手続きその他株式に関する取扱いについては, 株式会社証券保管振替機

[Q1] 復興特別所得税の源泉徴収はいつから行う必要があるのですか 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間に生ずる所得について源泉所得税を徴収する際 復興特別所得税を併せて源泉徴収しなければなりません ( 復興財源確保法第 28 条 ) [Q2] 誰が復興特別所

土地建物等の譲渡(マイホームの売却による譲渡益)編

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納税証明書を請求される方へ

一戸建ての自宅を所有している人のデータ 東京都内やその近郊など路線価の高い宅地に一戸建ての自宅を所有し その他に預貯金や有価証券を保有している人の相続税シミュレーションになります 路線価が高いと自宅の敷地の面積が広くなくても その宅地の評価額は高額になりますので この宅地に対して小規模宅地等の特例が

12. 小規模宅地等の特例の見直し 1. 改正のポイント (3) 適用時期平成 30 年 4 月 1 日以後に相続又は遺贈により取得する宅地等に係る相続税について適用される ただし (2)1 の改正について 平成 30 年 3 月 31 日においての別居親族の要件を満たしていた宅地等を平成 32 年

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ただし 森林の土地の所有権の取得と併せて 当該森林について法第 10 条の2の規定に基づく開発行為の許可を受けて他の用途へ転用する場合など 地域森林計画の対象とする森林から除外されることが確実であるときは 届出書の提出を要さないものとして運用して差し支えない (2) 土地の所有者となった日届出書の提

様式第 2 号 ( 第 7 条関係 ) 住 所 ( 所在地 ) 氏 名 ( 名 称 ) 様 第 号 平成 年 月 日 広島県知事印 産業廃棄物埋立税特別徴収義務者指定通知書 広島県産業廃棄物埋立税条例第 8 条第 2 項の規定により, あなた ( 貴社 ) を平成 年 月 日から産業廃棄物埋立税特別

<4D F736F F D D9190C592A192F18F6F817A323982D382E982B382C6945B90C582F082B382EA82BD95FB82CC82BD82DF82CC8A6D92E8905C8D908F918DEC90AC82CC8EE888F882AB81698DC58F4994C5816A2E646F6378>

【表紙】

配偶者の税額軽減特例の有利な受け方 配偶者がいる場合の 相続税の具体的な計算例は以下の通りです 1. 設例 自宅 預貯金等の相続財産の遺産額 =2 億円 法定相続人 = 配偶者 + 子 2 人の合計 3 人 実際の遺産分割は 法定相続分の通りとする 未成年者控除 外国税額控除 生命保険金の非課税枠金

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上場株式等の配当等に対する課税

5 適用手続 ⑴ 相続時精算課税の適用を受けようとする受贈者は 贈与を受けた財産に係る贈与税の申告期間内に 相続時精算課税選択届出書 ( 贈与者ごとに作成が必要 ) を贈与税の申告書に添付して 納税地の所轄税務署長に提出する ( 相法 21の92) なお 提出された当該届出書は撤回することができない

三井化学株式会社 株式取扱規則

第11 源泉徴収票及び支払調書の提出

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

「左記に該当しない方」からの確定申告書作成編

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

b c.( 略 ) 2 不動産取得税の軽減に係るの発行信託会社等の地方税法附則第 11 条第 12 項に基づく不動産取得税の軽減のための同法施行令附則第 7 条第 12 項に規定するの発行等については 以下のとおり取り扱うものとする イ ロ.( 略 ) 載があること c d.( 略 ) 2 不動産取

所令要綱

2.配偶者控除の特例の適用を受ける場合(暦年課税)編

(消費税)確定申告書作成(一般課税)編

[2] 税率構造の見直し 相続税の税率構造が現行の6 段階から8 段階に変更されるとともに 最高税率が 50% から 55% に引き上げられることとなりました ただし 各法定相続人の取得金額が2 億円以下の場合の税率は と変わりありません この改正は 平成 27 年 1 月 1 日以後に相続または遺

税法入門コース 相続税 学習スケジュール 回数学習テーマ内容 第 1 回 第 2 回 第 3 回 第 4 回 第 4 回 第 1 章 第 2 章 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 4 章 第 5 章 テーマ 1 相続税 贈与税とは? テーマ 2 用語の説明 テーマ 1 相続人となれる人は? テ

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➌ 相続税の納付 1 相続税はどのように納めるのでしょうか ( 金銭納付 ) (1) 納付すべき期限相続税は 原則として 法定納期限 ( 相続の開始があったことを知った日の翌日から 10 か月目の日 ) までに金銭で納付することになっています ( 注 ) 修正申告等に係る相続税は 次に掲げる日までに納付します 1 修正申告分 : 修正申告書の提出の日 2 期限後申告分 : 期限後申告書の提出の日 3 更正 決定分 : 更正 決定通知書が発せられた日の翌日から起算して 1 か月を経過する日 (2) 納付手続イ電子納税自宅や事務所などからインターネット等を利用して納付する方法です 詳しくは e-taxホームページ www.e-tax.nta.go.jp をご覧ください ロクレジットカード納付インターネット上でのクレジットカード支払の機能を利用して 国税庁長官が指定した納付受託者へ 納付の立替払いを委託する方法です 納付の委託は 納付受託者が運営する専用のWeb 画面により行います ( 注 ) クレジットカード納付では 納付税額に応じた決済手数料がかかります ( 決済手数料は 国の収入になるものではありません ) 詳しくは 国税庁ホームページ www.nta.go.jp をご覧ください ハ金融機関又は税務署の窓口での納付金融機関又は所轄税務署の窓口で 現金に納付書を添えて納付する方法です ( 注 )1 納付書は 税務署又は所轄税務署管内の金融機関に用意しています 金融機関に納付書がない場合には 所轄税務署にご連絡ください 2 納付書の記入方法は 納付書の裏面を参照してください また 住所 氏名 税額 申告書を提出した税務署名など 必要事項の記入漏れがないよう ご注意ください 3 金融機関や税務署の窓口では クレジットカードによる納付はできません (3) 納付が遅れた場合納付が定められた期限に遅れた場合には 法定納期限 ( 相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月目の日 ) の翌日から納付の日までの間の延滞税を本税と併せて納付する必要があります なお 延滞税の割合は次のとおりです 年 7.3% と 特例基準割合( )+1% のい 1 納期限の翌日から2 月を経過する日までずれか低い割合年 14.6% と 特例基準割合( )+7.3% の 2 納期限の翌日から2 月を経過した日以後いずれか低い割合 特例基準割合各年の前々年の10 月から前年の9 月までの各月における銀行の新規の短期貸出約定平均金利の合計を12で除して得た割合として各年の前年の12 月 15 日までに財務大臣が告示する割合に 年 1% の割合を加算した割合 ( 注 ) 修正申告及び期限後申告による納付の場合は申告書を提出した日が納期限となります -58-

Q&A 相続税の納付は? 問 : 相続税はいつまでに納めればよいのでしょうか 答 : 相続税は相続の開始があったことを知った日 ( 通常の場合は 被相続人の死亡の日 ) の翌日から 10 か月以内に 納めていただくことになっています なお 金銭で納付することが原則ですが 金銭で納付することが困難で 一定の要件を満たしている場合には 相続税を年賦により分割納付する 延納 と 相続財産で納付する 物納 の方法があります いずれの方法も相続税の申告期限までに手続をとっていただく必要があります 相続税の納付方法の検討について 相続税の納付方法については 下図のとおり検討します なお 納付方法についてご不明な点などがありましたら 税務署までお尋ねください 納付計画 期限までの一括金銭納付の可否の検討 否 可 期限内納付 原則的納付方法 年間収入による納付 貸付金の返還による納付 財産の売却代金による納付など金銭納付の検討を行います 例外的納付方法 年賦延納による金銭可納付の可否の検討延納 否 物 納 物納は 延納によっても金銭納付が困難な事由がある場合にのみ認められる納付方法です Q&A 相続税の還付金の受取方法は? 問 : 相続税の還付金がある場合 受取方法はどのようになりますか 答 : 還付される税金の受取りには預貯金口座 ( ご本人名義の口座に限ります ) への振込みをご利用ください また 還付される税金の受取りに当たって 1 銀行等の預貯金口座への振込みを希望される場合は 預貯金口座の金融機関名 預金種類 口座番号を 2 ゆうちょ銀行の貯金口座への振込みを希望される場合は 貯金口座の記号番号を それぞれ申告書第 1 表の付表 2(94 ページ参照 ) に氏名等とともに記載して提出する必要があります なお 振込みによる受取りをご利用されない場合は ゆうちょ銀行各店舗又は郵便局の窓口での受取りとなりますので 受取りに利用される郵便局名等を申告書第 1 表の付表 2 に氏名等とともに記載してください 2 連帯納付義務とは どのような義務でしょうか (1) 連帯納付義務とは相続税の納付については 次に掲げる相続税を除き 各相続人が相続等により受けた利益の価額を限度として お互いに連帯して納付しなければならない義務があります ( 相続税法第 34 条第 1 項 ) 1 本来の納税義務者の相続税の申告書の提出期限等から5 年以内に 相続税法第 34 条第 6 項に規定する 納付通知書 を発していない場合における納付すべき相続税額に係る相続税 2 本来の納税義務者が延納の許可を受けた相続税額に係る相続税 3 本来の納税義務者が農地などの相続税の納税猶予の適用を受けた相続税額に係る相続税 -59-

督納期促限連帯納付義務者旨等のお知らせなお ご不明な点につきましては 税務署にお尋ねください ( 注 ) 被相続人の納付すべき相続税額がある場合及び相続税の課税価格の計算の基礎となった財産を贈与 遺 贈又は寄附行為により移転した場合にも 連帯納付の義務が生じます ( 相続税法第 34 条第 2 項 第 3 項 ) 連帯納付義務の例 ( 相続人 ) ( 相続税額 ) 相続により受けた利益の価額に相当する金額 配偶者 0 円 5,000 万円 子 1 50 万円 納付済み 2,500 万円 子 2 50 万円 未納付 2,500 万円 子 2 が未納付の相続税額 (50 万円 ) は 配偶者及び子 1 の 2 名がそれぞれ相続により受けた利益の価額の範囲内 ( 限度として ) で連帯して納付する義務を負います (2) 相続税法第 34 条第 1 項による連帯納付義務に関する通知等相続税法第 34 条第 1 項による連帯納付義務に関する手続等については 次のとおりです 1 相続税について督促状が発せられて 1 か月を経過しても完納されない場合には 連帯納付義務者に対して完納されていない旨等のお知らせを送付します 2 連帯納付義務者から納付を求める場合には 納付期限や納付場所等を記載した納付通知書を送付します 3 納付通知書が送付された日から 2 か月を経過しても完納されない場合は 督促状を送付します 例 : 納期限までに相続税額が納付されなかった場合 本来の納税義務者連帯納付義務に関する手続等の概要 1 か月納1 完納されていない付通知書2 2 か月 実際に連帯納付義務者に納付を求める場合 3 督促(3) 連帯納付義務者が納付する場合の延滞税の軽減等連帯納付義務者が相続税法第 34 条第 1 項の規定による連帯納付義務に係る相続税に併せて納付する場合の延滞税が軽減され 一定の場合には延滞税に代えて利子税を納付することとなります ( 注 ) 本来の納税義務者の延滞税の額が軽減されるものではありません -60-

3 金銭納付が困難な場合は どうすればよいのでしょうか ( 延納及び物納 ) 相続税は 納期限までに金銭で納付することが原則ですが 納期限までに金銭により一時に納付することが困難な事由がある場合で 一定の要件を満たしている場合には 例外的な納付方法である延納又は物納が認められます そのあらましは 次のとおりです なお 延納及び物納の詳しい内容については 税務署にお尋ねいただくか 国税庁ホームページ www. nta.go.jp に掲載しております 相続税 贈与税の延納の手引 又は 相続税の物納の手引 をご覧ください (1) 延納イ延納の要件次の要件の全てを満たす場合に 延納の許可が受けられます 1 相続税額が 10 万円を超えていること 2 金銭納付を困難とする事由があり その納付を困難とする金額の範囲内であること 3 納期限までに申請書及び担保提供関係書類を提出すること 4 延納税額に相当する担保を提供すること ( 注 ) 延納税額が 100 万円以下で かつ その延納期間が 3 年以下であるときには 担保を提供する必要はありません ロ延納期間及び延納利子税延納のできる期間と延納税額に係る利子税の割合については その人の相続税額の計算の基礎となった財産の価額のうち 不動産等の価額がどの程度占めているかによって 次の表のようになります なお 各分納期間の延納特例基準割合 ( ) が7.3% に満たない場合の利子税の割合は その分納期間においては次の算式により計算される割合 (0.1% 未満の端数切捨て ) が適用されます ( 算式 ) 利子税 ( 年割合 ) 延納特例基準割合 ( ) 7.3% 延納特例基準割合各分納期間の開始の日の属する年の前々年の 10 月から前年の 9 月までの各月における銀行の新規の短期貸出約定平均金利の合計を 12 で除して得た割合として各年の前年の 12 月 15 日までに財務大臣が告示する割合に 年 1% の割合を加算した割合 不動産等の割合が 75% 以上の場合 区 不動産等の割合が 50% 以上 75% 未満の場合 分 -61- 延納期間 ( 最高 ) 利子税 ( 年割合 ) 1 不動産等に対応する税額 20 年 3.6% 2 動産等に対応する税額 10 年 5.4% 3 不動産等に対応する税額 15 年 3.6% 4 動産等に対応する税額 10 年 5.4% 5 立木に対応する税額 4.8% 不動産等の割合が50% 未満の場合 5 年 6 立木以外の財産に対応する税額 6.0% ( 注 )1 延納税額が150 万円未満 (1に該当する場合は200 万円未満 ) の場合には 不動産等の価額の割合が 50% 以上 (1に該当する場合は75% 以上 ) であっても 延納期間は延納税額を10 万円で除して得た数 (1 未満の端数は切り上げます ) に相当する年数を限度とします 2 不動産等とは 不動産 不動産の上に存する権利 立木 事業用の減価償却資産並びに特定同族会社の株式及び出資をいいます この場合の特定同族会社とは 相続や遺贈によって財産を取得した人又はその親族その他の特別関係者 ( 相続税法施行令第 31 条第 1 項に掲げる者をいいます ) の有する株式の数又は出資の金額が その会社の発行済株式の総数又は出資の総額の50% 超を占めている非上場会社をいいます 3 相続した不動産等の財産の中に計画伐採立木又は都市緑地法の規定による特別緑地保全地区 古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法の規定による歴史的風土特別保存地区及び森林法第 25

条第 1 項第 1 号から第 3 号までに掲げる目的を達成するため保安林として指定された区域内にある土地がある場合には 延納期間 利子税割合について特例がありますので 相続税 贈与税の延納の手引 をご覧ください (2) 物納イ物納の要件次の要件の全てを満たす場合に 物納の許可が受けられます 1 延納によっても金銭で納付することを困難とする事由があり かつ その納付を困難とする金額を限度としていること 2 申請財産が定められた種類の財産であり かつ 定められた順位によっていること 3 納期限までに申請書及び物納手続関係書類を提出すること 4 物納適格財産であること ロ物納に充てることのできる財産の種類及び順位物納に充てることのできる財産は 納付すべき相続税の課税価格の計算の基礎となった相続財産のうち 次の表に掲げる財産 ( 相続財産により取得した財産も含みます ) 及び順位 (1~5 の順になります ) で その所在が日本国内にあるものに限ります なお 相続時精算課税に係る贈与によって取得した財産を除きます 順位 第 1 順位 物納に充てることのできる財産の種類 1 1 不動産 船舶 国債証券 地方債証券 上場株式等 1 特別の法律により法人の発行する債券及び出資証券を含み 短期社債等を除きます 2 不動産及び上場株式のうち物納劣後財産に該当するもの 第 2 順位 2 3 非上場株式等 2 特別の法律により法人の発行する債券及び出資証券を含み 短期社債等を除きます 4 非上場株式のうち物納劣後財産に該当するもの 第 3 順位 5 動産 ( 注 ) 相続開始前から所有していた特定登録美術品は 上の表の順位によることなく物納に充てることのできる財産とすることができます 特定登録美術品とは 美術品の美術館における公開の促進に関する法律 に定める登録美術品のうち その相続開始時において 既に同法による登録を受けているものをいいます ハ物納管理処分不適格財産次に掲げるような財産は 物納に不適格な財産となります 不動産 1 担保権が設定されていることその他これに準ずる事情がある不動産 2 権利の帰属について争いがある不動産 3 境界が明らかでない土地 4 隣接する不動産の所有者その他の者との争訟によらなければ通常の使用ができないと見込まれる不動産 5 他の土地に囲まれて公道に通じない土地で民法第 210 条の規定による通行権の内容が明確でないもの 6 借地権の目的となっている土地で 当該借地権を有する者が不明であることその他これに類する事情があるもの 7 他の不動産 ( 他の不動産の上に存する権利を含みます ) と社会通念上一体として利用されている不動産若しくは利用されるべき不動産又は二以上の者の共有に属する不動産 8 耐用年数 ( 所得税法の規定に基づいて定められている耐用年数をいいます ) を経過している建物 ( 通常の使用ができるものを除きます ) 9 敷金の返還に係る債務その他の債務を国が負担することとなる不動産 10 管理又は処分を行うために要する費用の額がその収納価額と比較して過大となると見込まれる不動産 11 公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある目的に使用されている不動産その他社会通念上適切でないと認められる目的に使用されている不動産 -62-

12 引渡しに際して通常必要とされる行為がされていない不動産 13 地上権 永小作権 賃借権その他の使用及び収益を目的とする権利が設定されている不動産で 次に掲げる者がその権利を有しているもの 暴力団員又は暴力団員でなくなった日から5 年を経過していない者 ( 以下 暴力団員等 といいます ) 暴力団員等により事業活動を支配されている者 法人で暴力団員等を役員等とするもの 株式 1 譲渡に関して金融商品取引法その他の法令の規定により一定の手続が定められている株式で その手続がとられていない株式 2 譲渡制限株式 3 質権その他の担保権の目的となっている株式 4 権利の帰属について争いのある株式 5 二以上の者の共有に属する株式 ( 共有者全員がその株式について物納の許可を申請する場合を除きます ) 6 暴力団員等によりその事業活動を支配されている株式会社又は暴力団員等を役員 ( 取締役 会計参与 監査役及び執行役 ) とする株式会社が発行した株式 ( 取引相場のない株式に限ります ) 不動産又は株式以外の財産 物納財産の性質が不動産又は株式に定める財産に準ずるものとして税務署長が認めるもの ニ物納劣後財産次に掲げるような財産は 他に物納に充てるべき適当な財産がない場合に限り物納に充てることができます 1 地上権 永小作権若しくは耕作を目的とする賃借権 地役権又は入会権が設定されている土地 2 法令の規定に違反して建築された建物及びその敷地 3 土地区画整理法による土地区画整理事業等の施行に係る土地につき仮換地又は一時利用地の指定がされていない土地 ( 当該指定後において使用又は収益をすることができない土地を含みます ) 4 現に納税義務者の居住の用又は事業の用に供されている建物及びその敷地 ( 当該納税義務者が当該建物及びその敷地について物納の許可を申請する場合を除きます ) 5 劇場 工場 浴場その他の維持又は管理に特殊技能を要する建物及びこれらの敷地 6 建築基準法第 43 条第 1 項に規定する道路に2メートル以上接していない土地 7 都市計画法の規定による都道府県知事の許可を受けなければならない開発行為をする場合において 当該開発行為が開発許可の基準に適合しないときにおける当該開発行為に係る土地 8 都市計画法に規定する市街化区域以外の区域にある土地 ( 宅地として造成することができるものを除きます ) 9 農業振興地域の整備に関する法律の農業振興地域整備計画において農用地区域として定められた区域内の土地 10 森林法の規定により保安林として指定された区域内の土地 11 法令の規定により建物の建築をすることができない土地 ( 建物の建築をすることができる面積が著しく狭くなる土地を含みます ) 12 過去に生じた事件又は事故その他の事情により 正常な取引が行われないおそれがある不動産及びこれに隣接する不動産 13 事業の休止 ( 一時的な休止を除きます ) をしている法人に係る株式 -63-

ホ物納手続関係書類 ( 例示 : 更地の場合 ) 物納申請期限までに物納申請書に添付して提出してください 共通土地の状況によって追加が必要なもの 更地 ( 借地権等の設定がないもの ) 所在図 ( 住宅地図 ) 公図の写し 登記事項証明書 ( 登記簿謄本 ) 地積測量図 境界確認書 道路明示証 土地の維持管理に要する費用の明細書 所有権移転に必要な書類 ( 所有権移転登記承諾書 印鑑証明書 ) を提出する旨の申出書 建物等の越境がある場合 建築基準法上の道路に接していない場合 電柱がある場合 仮換地の場合 越境物の撤去等を約する旨の確認書 隣地を通行することを承諾した書類 電柱等に係る土地使用承諾書の写し 仮換地指定通知書の写し ヘ収納価額物納財産を国が収納するときの価額は 原則として 課税価格の計算の基礎となった財産の価額によります なお 小規模宅地等の特例 (16 ページ参照 ) 又は 特定計画山林の特例 (21 ページ参照 ) の適用を受けた相続財産を物納する場合については 特例適用後の価額が収納価額になります ト物納に係る利子税物納申請が行われた場合には 物納の許可による納付があったものとみなされる日までの期間のうち 申請者において必要書類の訂正等又は物納申請財産の収納に当たっての措置を行う期間がある場合など一定の場合には 利子税がかかります なお 利子税の割合は 年 7.3% と特例基準割合 ( ) のいずれか低い割合になります 特例基準割合各年の前々年の 10 月から前年の 9 月までの各月における銀行の新規の短期貸出約定平均金利の合計を 12 で除して得た割合として各年の前年の 12 月 15 日までに財務大臣が告示する割合に 年 1% の割合を加算した割合 -64-