目 次 第 1 計画の目的と対象 2 1. 計画策定の背景 2. 計画の目的 3. 計画期間 4. 計画の対象 5. 計画の改訂について第 2 大阪市の空家の現状 5 1. 大阪市の空家 ( 住宅用途 ) の状況 2. 空家の発生の経緯等第 3 空家等対策の基本的な方針と目標 基本的な方

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目次 第 1 章計画の趣旨 1. 計画策定の背景と目的 2. 計画の性格 3. 対象地区 4. 計画期間 第 2 章本市の現状と推計 1. 住宅 土地統計調査の結果 2. 本市の空家の状況 3. 今後の推計 第 3 章基本的な方針 1. 計画の方向性 2. 所有者の適正な管理の促進 第 4 章推進す

●空家等対策の推進に関する特別措置法案

練馬区空き家等対策に関する基本的な方針


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空き家数の推移と種類別内訳 住宅 土地統計調査 ( 総務省 ) によれば 空き家の総数は この 20 年で 1.8 倍 (448 万戸 820 万戸 ) に増加 空き家の種類別の内訳では 賃貸用又は売却用の住宅 等を除いた その他の住宅 ( いわゆる その他空き家 ) がこの 20 年で 2.1 倍

共同住宅の空き家について分析-平成25年住宅・土地統計調査(速報集計結果)からの推計-

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空き家の現状データ 参考資料 ⑴ 住宅数及び空き家数 表 1 住宅数の内訳 ( 資料 : 平成 25 年住宅 土地統計調査 ) 住宅数 居住世帯居住世帯なしあり総数一時現在者のみ建築中空き家 全国 60,628,600 52,102,200 8,526, ,800 88,100 8,19

中古マンション ( 近畿二府四県 ) 成約登録 新規登録状況 ( 専有面積 :~35 m2 ) 成約登録 ( 近畿圏全域 ) 成約 推移 推移 2, % 1,8 1,6 1,4 1, % 1, % 1 2

目次 第 1 章 計画の方針 1 背景と目的 1P 2 基本方針 3 対象地域 4 計画期間 2P 5 対象とする空家等の種類 6 空家等対策の目標値 7 計画の公表 3P 第 2 章 空家等の対策 1 空家等の調査 3P 2 所有者等による空家等の適切な管理の促進 3 空家等の活用及び跡地 ( 解

平成 24 年 7 月 26 日 区長会議 老朽家屋問題検討部会 経過とりまとめ報告書 ~ たたき台 ~ 1. 検討部会等開催状況 (1) 平成 24 年 3 月 16 日幹事区 ( 西成区 生野区 東淀川区 ) 打合せ各区の現状および課題を共有し 関係局を交えての検討会のあり方について議論 (2)

本市の現状 P6~23 富士見市では これまで微増だった人口も平成 37 年をピークに人口減へ! ( 世帯の小規模化や人口減少により空家等の増加が見込まれる...) < 富士見市の種類別空き家数の推移 > その他の住宅売却用の住宅賃貸用の住宅 二次的住宅 空き家率 10,000 ( 戸 %) 14.

(3) 基本的な方向空家はあくまで所有者に管理責任があることから 所有者等が周辺の生活環境に悪影響を及ぼす特定空家等を生み出さないこと また 特定空家等の状態にあるものについては 所有者等が自発的に改善を行うことを本市の特定空家等対策の基本とする このため 所有者等の維持管理義務に関する意識の向上

目次 Ⅰ 特定空家等 ( 老朽危険空き家 ) の認定基準について 1 Ⅱ 老朽危険空家等に対する対応 5 Ⅲ その他報告事項について 6 ( 添付資料 ) 1 特定空家等に対する措置 に関する適切な実施を図るために必要な指針 ( ガイドライン ) 抜粋 8 2 ガイドライン [ 別紙 1]~[ 別紙

その他の法令等 消防法京都市火災予防条例道路法廃棄物の処理及び清掃に関する法律 対象 状況屋外における火災予防上危険なもの ( 火災の危険が迫っている場合のみに限定 ) 空き家, 空き地で火災予防上危険なもの認定区域内に生じている道路の交通に支障を及ぼすおそれのある行為自己所有地でごみ ( 一般廃棄

( 図 2) 神奈川県の持ち家に住む 75 歳以上の単身高齢者世帯 H20 H25 倍率 77,500 世帯 122,500 世帯 1.58 倍 ( 総務省 : 住宅 土地統計調査 ) ( 図 3) 本市の総住宅数と総世帯数 (H25) 総住宅数 00,000 総世帯数 00,000 差引き 00

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第1章 空家等の現状

平成20年 住宅・土地統計調査から見た       美濃加茂

用への助成を除くと 住宅に関する融資や助成制度等の情報提供の充実 との回答割合が高い( 子育て住み替え意識調査 ) 以上のことから 住宅が手狭であることを理由に市外へ転出する若い世代が相当数存在し また その傾向が強まっていることがうかがえる また 住み替え後は4LDKの間取りを中心とした持ち家 (

略式代執行による特定空家等 ( ) の除却等 平成 27 年 5 月に施行された 空家等対策の推進に関する特別措置法 に基づき 所有者不明の特定空家等については 地域の安全確保等の観点から 市区町村が略式代執行により除却等が可能 略式代執行の費用は本来所有者等の負担であるが 市区町村による回収が困難

意見集計結果 平成 30 年 月 5 日から2 月 5 日までの間, つくば市空家等対策計画 ( 案 ) について, 意見募集を行った結果,3 人 ( 団体を含む ) から2 件の意見の提出がありました これらの意見について, 適宜要約した上, 項目ごとに整理し, それに対する市の考え方をまとめまし

公益社団法人大分県不動産鑑定士協会では 不動産鑑定評価制度に関する社会一般の理解と信頼性をより一層高め 県民からの不動産に関するあらゆる相談に適切に対処するため 毎年 2 回 4 月 ( 不動産鑑定評価の日 ) と 10 月 ( 土地月間 ) に 県内の各市役所などで 不動産に関する無料相談会を行っ

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イメージ図 ( 医療施設の場合 ) イメージ図 ( 誘導施設 : 地域医療支援病院の場合 ) 5 届出を要しない軽易な行為などについて都市再生特別措置法第 108 条並びに都市再生特別措置法施行令第 35 条 第 36 条の規定により 以下の行為は届出の対象となりません 軽易な行為その他の行為で政令

( 様式キ ) 資金使途調査票 ( 施設運営費 建物施設 ) 掲載施設一覧 所属名 : 消防局 番号頁所在地 開設年度 財産区分 西成消防署西成区岸里 S23 行政消防庁舎 水上消防署港区築港 S23 行政消防庁舎 南方面隊庁舎阿倍野区

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四国中央市住宅マスタープラン 概要版 平成 30 年 3 月四国中央市 Since

「技術業務受託推進プロジェクト《 第1回 プロジェクト会議

目 次 第 1 章総則頁第 1 条目的 1 第 2 条定義 2 第 3 条所有者等の管理義務 7 第 4 条市長, 市民及び事業者の責務 8 第 2 章市民等からの情報提供及び調査の実施等第 5 条立入調査等 9 第 6 条類似空家等又は空地等の所有者等に関する情報の利用等 11 第 7 条データベ

平成19年就業構造基本調査結果概要

空家等対策の推進に関する特別措置法に基づく立入検査の実施について ( 通知 ) 貴の所有 ( 管理 ) する下物件 ( 建築物又はそれに付属する工作物及びその敷地を含む 以下同じ ) について 空家等対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 26 年法律第 12 7 号 以下 法 という ) 第 9

資金使途調査票 ( 施設運営費 建物施設 ) 掲載施設一覧 ( 様式キ ) 消防局 番号頁所在地 開設年度 財産区分 水上消防署港区築港 S23 行政消防庁舎 用途 目的 南方面隊庁舎 阿倍野区阿倍野筋 S23 行政 消防庁舎 消防局

平成 年国勢調査 < 大阪市の昼間人口 > 平成 年 1 月 1 日現在で実施した 平成 年国勢調査の従業地 通学地による人口 就業状態等集計結果が このたび総務省統計局から公表されましたので 大阪市分の概 要を < 大阪市の昼間人口 > としてお知らせします 目 次 1 従業地 通学地別人口 1

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2 3 号認定子どもの場合 1 保育利用申込書等マイナンバー書類一式 保育利用申込書等マイナンバー書類一式 保育所認定こども園地域型保育事業 (2 3 号認定施設 ) 4 各区役所 3 1 各区役所または幼稚園 認定こども園は 保育利用を希望するに 保育利用申込書等とともに マイナンバー

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平成 28 年経済センサス 活動調査結果 ( 確報 ) < 産業横断的集計大阪市 > 結果の概要 Ⅰ 事業所の概況 1 1 産業大分類別の事業所数及び従業者数 1 2 売上高 ( 外国の会社及び法人でない団体を除く ) の状況 5 3 付加価値額 ( 外国の会社及び法人でない団体を除く ) の状況

地域住宅計画 計画の名称高岡地域 (H27-31) 都道府県名富山県作成主体名高岡市 計画期間 1. 地域の住宅政策の経緯及び現況 平成 27 年度 ~ 31 年度 高岡地域は富山県の西部に位置し 人口約 17 万 6 千人 世帯数約 6 万 6 千世帯 (H26.12 月住民基本台帳 ) の地域で

胎内市空き家等対策計画 平成 30 年 (2018 年 )4 月 胎内市 空き家 と 空家 の記載について 空き家 と 空家 の記載については法律用語と一般名称が混在することから 空家 とした ただし 空き家バンク 空き家等対策計画 及び 胎内市空き地 空き家等の適正管理に関する条例 については 空

○登米市空き家等の適正管理に関する条例 (素々案)

資料 -2 空き家実態調査 中間報告

目 次 1. 実施方針の概要 実施方針の位置づけ 空き住宅等の定義 空き住宅等の現状 空き住宅等の課題 基本方針 基本的な考え方 本方針の対象 基本方針 空

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目次 第 1 章茅ヶ崎市空家等対策計画の目的と位置づけ 目的 計画の位置づけ 計画期間... 3 第 2 章茅ヶ崎市の空き家をとりまく現状 茅ヶ崎市の空き家の現状 空き家対策をすすめていく上での課題... 9 第 3 章空家等対策

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2

表紙

( 空家等対策計画 ) 第 6 条町は 空家等に関する対策を総合的かつ計画的に実施するため 法第 6 条第 1 項に規定する空家等対策計画 ( 以下 空家等対策計画 という ) を定めなければならない 2 法で定めるもののほか 空家等対策計画の策定等に関し必要な事項は 町長が別に定める ( 協議会

( 別式第 7 ) をもって 当該所有者等に対し代執行の内容を通知するものとする 5 町長は 法第 14 条第 9 項に基づき行政代執行法による特定空家等の処分を行う場合は その代執行の現場に責任者を派遣し 当該責任者に対し行政代執行法第 4 条に基づく証票として 執行責任者証 ( 別式第 8 )

宇美町の空き家所有者の意向に関するアンケート調査 回答者について ( 本アンケートを回答される方をお答えください ) 1 所有者 2 所有者の家族 3 所有者の親族 4 その他 ( ) 問 1 対象空き家について (1) あなたまたは親族等が所有 管理している空き家の所在地を書いてください 空き家の

4-2 地域の課題人口の減少により 町内では老朽化した空き家 空き店舗が随所に見られるようになっており 平成 28 年 3 月に町内を調査したところ 空き家 空き店舗と思われる建物が 159 軒存在していることが判明した 特に 商店街 公共機関 医療機関等が近接する利便性の高い中心市街地における空き


平成13年度分譲マンションアンケート調査(簡易集計結果)

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目次 1 資料 1 略式代執行について 1 2 資料 2 空き家データベースについて 3 3 資料 3 命令に係る措置の履行が不十分な状態の 特定空家等への対応について 4 4 資料 4 その他報告事項 7 ( 別添資料 ) 1 空家等対策の推進に関する特別措置法 2 姫路市老朽危険空家等の対策に関

主な事業項目と取組内容 方法 大項目細項目取組内容 方法 (1) 所有者特定等 (2) 所有者の意識啓発 1 法務と連携した所有者特定作業 2 解決困難事案の司法的解決の検討 3 マニュアル作成 1 空き家に関するガイドブック 作成 福岡県司法書士会と協定を締結し 21 名の司法書士によるプロジェク

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目 次 1. 募集の趣旨 3 2. 募集にあたっての注意事項 3 3. 昨年度に続き平成 31 年度 (2019 年度 ) も実施する応募の取り組み 4 4. 募集区 ( 地域 ) 応募条件 事業類型 定員等 4 (1) 応募にかかる条件 (2) 募集地域 (3) 選定における併用選択制の継続 (4


11 平成 21 年度介護予防事業実施状況について 平成 22 年 7 月 大阪市健康福祉局健康づくり担当

地域住宅計画 計画の名称地域住宅計画都道府県名三重県作成主体名計画期間平成 17 年度 ~ 22 年度 1. 地域の住宅政策の経緯及び現況 当該地域は 三重県の南部に位置し 人口約 25,000 人 世帯数約 8,400 世帯の地域である は伊勢志摩国立公園の玄関口として 観光及び水産業を中心に発展

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公的な住宅改修制度について


( 定義 ) 第 2 条この条例において 次の各号に掲げる用語の意義は それぞれ当該各号に定めるところによる (1) 空き家等本市の区域内に所在する建物その他の工作物で 正当な権限を有する者の用に現に継続して供されていないもの及びその敷地並びに空き地 ( 原則として農林業用地を除く 以下同じ ) を

富山県射水市空き家実態調査について ~ 人が集い活気あふれるまち射水 / 人が安心して暮らせるまち射水 ~ 第 1 章射水市の概要 射水市は 平成 17 年 11 月に 1 市 3 町 1 村が市町村合併して誕生した市です 富山県のほぼ中央に位置しており 東西を県下 2 大都市である富山市 高岡市に

また 立入調査は 市職員又は市長が委任した者が行い 調査者については身分等を示す証明書を携帯し 関係者からの請求があった場合は提示しなければならないため 立入調査員証 ( 様式第 2 号 ) により身分を証明するものとします 参考 < 基本指針 > 一 7(p.12~13) <ガイドライン> 第 3

ア建築物の部材等が落下し 飛散するおそれのある状態イ建築物の老朽化又は台風等の自然災害により 倒壊又は損傷するおそれのある状態ウ建築物の外壁 窓等が剥落し 建築物の外部から内部が見通せる状態エ竹木その他の土地の定着物が 道路との境界線を越え通行の妨げになっている状態オ物が大量に堆積されている状態カね

⑶ 特定空家等法第 2 条第 2 項に規定する特定空家等をいう ⑷ 居住建築物等区内に存する居住の用に供されている建築物その他の建築物またはこれに付属する工作物およびその敷地 ( 立木その他の土地に定着する物を含む ) であって 空家等に該当しないものをいう ただし 国または地方公共団体が所有し ま

基本方針

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様式 1 P3-(1) 空家等相談受付台帳 : 裏面 不動産登簿又は固定資産税台帳による所有者等の確認 所在地番地目地積 土 東伊豆町 東伊豆町 東伊豆町 m2 m2 m2 地 所有権 そ の 他 の 権 利 無 有 ( 有の場合 権利の内容を下欄に入 ) 家屋番号 1 種類 2 構造 床面積 原因

平成30年住宅・土地統計調査実施に向けた主なポイント(案)

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相模原市住宅基本計画 概要版

目次 第 1 章計画の基本的事項 1-1 計画の背景と目的 計画の位置づけ... 1 第 2 章三春町の現状 2-1 人口等の状況... 2 (1) 人口 世帯数の推移... 2 (2) 地区別人口 世帯数... 3 (3) 地区別人口数の推移 住宅の状況...

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市税に係る減免措置調査票 所属名 此花区役所 1 減免対象 市税の税目 ( 該当に 印 ) 減免内容 ( 該当条例等 ) 個人市民税 法人市民税 固定資産税 軽自動車税 事業所税 児童遊園の用に供する固定資産 条例第 4 条の 3 第 4 号規則 (1) 政策目的地域コミュニティの中核的組織として

(2) 金沢市の世帯数の動向 350, , ,000 ( 人 世帯 ) ( 人 / 世帯 ) 世帯数 世帯人員 , , , , ,1

(基本方針中表紙)

第 2 章高齢者を取り巻く現状 1 人口の推移 ( 文章は更新予定 ) 本市の総人口は 今後 ほぼ横ばいで推移する見込みです 高齢者数は 増加基調で推移し 2025 年には 41,621 人 高齢化率は 22.0% となる見込みです 特に 平成 27 年以降は 後期高齢者数が大幅に増加する見通しです

一宮市住宅マスタープラン ~ 住み続けたいまち 住んでみたいまち 人々が生き生きと暮らせるまち ~ 概要版 平成 2 5 年 3 月 一宮市

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はじめに 研究の背景 既成市街地では木造既存住宅の耐震化のテンポが遅く空き家も増加し巨大地震への備えに懸念が生じている これらには資金問題が深く関わる 地域金融機関は地域密着型金融の機能強化が求められている 研究の目的 意義 地域金融機関の諸課題を踏まえた防災性向上策の検討で実社会に貢献 2013/

はじめに 本資料は 最近における大阪市内の地価動向や土地取引状況などについてとりまとめたものです 行政分野のみならず広く各般において 大阪市内の土地に関する参考資料としてご活用いただければ幸いです 平成 29 年 5 月 大阪市都市計画局 CONTENTS Ⅰ 地価の動向 1 1 六大都市の地価の推

地域住宅計画 計画の名称千葉市地域 (3 期 ) 都道府県名千葉県作成主体名計画期間平成 27 年度 ~ 31 年度 千葉市 1. 地域の住宅政策の経緯及び現況 千葉市は千葉県のほぼ中央部に位置し 人口は約 96 万人 世帯数は約 42 万世帯の地域で地域面積は k m2である 本市では

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Transcription:

大阪市空家等対策計画 平成 28 年 11 月 大阪市 ( 平成 30 年 10 月一部改訂 )

目 次 第 1 計画の目的と対象 2 1. 計画策定の背景 2. 計画の目的 3. 計画期間 4. 計画の対象 5. 計画の改訂について第 2 大阪市の空家の現状 5 1. 大阪市の空家 ( 住宅用途 ) の状況 2. 空家の発生の経緯等第 3 空家等対策の基本的な方針と目標 12 1. 基本的な方針 2. 空家等対策の目標第 4 空家等の調査 14 第 5 住民等からの空家等に関する相談への対応 15 第 6 所有者等による空家等の適切な管理の促進 16 1. 相談 普及啓発等による空家所有者等への意識啓発 2. まちづくりの視点による空家等の適正管理の促進第 7 空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進 20 1. 区役所等における空家 空き店舗等を活用した地域活性化 2. 空家等の活用 流通促進に資する良質なストックの形成等 3. 専門家団体や事業者等との連携強化による空家活用の促進第 8 特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処 28 1. 空家所有者等への指導等 2. 所有者等不明物件への対応 3. 空家法以外の法律等に基づく対応第 9 空家等に関する対策の実施体制等について 35 1. 空家等対策の実施体制 2. 空家等対策に係る広報の強化 3. その他空家等対策の実施に関する事項 1

第 1 計画の目的と対象 1. 計画策定の背景 近年 人口減少や高齢単身者の増加 建物の老朽化 居住ニーズの多様化等を背景として 全国的に空家が増加傾向となっています 総務省 平成 25 年住宅 土地統計調査 によると 本市の空家率は 17.2% と全国的にも高い値となっており 空家数は約 28 万戸で このうち賃貸や売却等の利用 流通に供されていない その他の空家 は約 7 万戸となっています その他の空家 については 適切な管理が行われない蓋然性が高く 特に戸建住宅では腐朽や破損のあるものが約 7 千戸と多くなっています 一方 本市では 空家が多くを占める老朽危険家屋について 建築基準法に基づき 区役所と関係局で連携して所有者等に対する是正指導等を行っていますが 近年 住民等からの通報件数が増加傾向にあります こうした中 平成 26 年 11 月に 空家等対策の推進に関する特別措置法 ( 以下 空家法 という ) が公布( 全面施行は平成 27 年 5 月 ) されるとともに 平成 27 年 2 月に 空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針 が定められ 市町村の役割として 空家等対策の体制整備や取組の推進にあわせ 必要に応じて空家等対策計画を策定することなどが示されました こうしたことから 本市では 区役所と関係局により平成 27 年 7 月に空家等対策検討会を設置して空家等対策についての検討を進め 空家法に基づき 空家等対策計画の策定に向けた検討 協議を行うため 平成 27 年 12 月に関係条例を制定し 大阪市空家等対策協議会を設置しました 2. 計画の目的 空家は 管理不全により安全 景観 防犯等の面で近隣住民の生活環境に支障をきたす特定空家等の問題をはじめ 増加することにより地域コミュニティの衰退やまちの魅力の低下など 地域への影響を及ぼすことから 重要な行政課題の一つとしてその対策に取り組む必要があります 空家等対策の実施にあたっては 喫緊の課題となっている特定空家等への対応をはじめ 所有者等が空家及びその敷地の適正な維持管理に取り組むように普及啓発等を行うことや 地域のまちづくりや地域の活性化の観点から空家等の活用や流通を促進することが重要です こうした空家等対策は 地域課題として捉えて地域や住民との連携により取り組むことや 専門的知識や経験を有する専門家団体等との連携 空家所有者等の状況に応じたきめ細やかな対応等が必要となっています 本市においては ニア イズ ベターの視点の下 より地域 住民に近い区役所が拠点となって 関係局とも連携しながら 総合的な空家等対策を効果的 計画的に推進するとともに 本市における空家等対策の方針や具体的な取組等を市民に周知することを目的として 大阪市空家等対策計画 を策定しました 2

3. 計画期間計画期間は 平成 28 年度 ~32 年度の5 年間とします ただし 本市の空家等対策等を取り巻く状況の著しい変化が生じた場合は 必要に応じて 適宜見直しを行うこととします 4. 計画の対象 (1) 対象とする空家等の種類 本計画において 空家等 とは 空家法の空家等に加え 一部住戸に居住世帯のある長屋の空家 ( 敷地を含む ) も含むこととします 空家法の空家等は 戸建ての住宅 店舗 倉庫等を基本としますが 全ての住戸等が空室となっている長屋 アパート等についても本計画の対象となります 空家法の空家等に該当しない 一部住戸に居住世帯のある長屋の空家についても 住民等からの相談への対応を行うとともに 適切な管理及び活用を促進します 空家 は敷地( 立木その他の土地の定着する物を含む ) を含まず 建築物のみをさすこととします 一部住戸に居住世帯のある長屋の空家についても 空家法の空家等に該当となるよう 国に法整備を行うことを 引き続き要望していきます 参考 ( 空家法の ) 空家等 ( 空家法第 2 条第 1 項 ) 建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地 ( 立木その他の土地に定着する物を含む ) をいう ただし 国又は地方公共団体が所有し 又は管理するものを除く 住宅や店舗 倉庫など全ての用途の建築物が対象となります 建築物内の全ての住戸 店舗等が空室となっているものとされており 共同住宅や長屋で一部住戸のみが空室のものは含まれません 日常生活が営まれていない 営業が行われていないなど 概ね年間を通じて意図をもって使用していない状態であるものをさします 特定空家等 ( 空家法第 2 条第 2 項 ) 空家法の空家等のうち 以下の状態にあると認められるものをいいます そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態 著しく衛生上有害となるおそれのある状態 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態 (2) 対象区域 本市では 市域全域で空家が分布しているため 空家等対策計画の対象区域は 市内全域とします 3

5. 計画の改訂について 本計画策定後 区役所が空家等対策の拠点となり 地域や専門家団体等と連携して 本計画に基づく様々な空家等対策の取組を進めてきました 計画期間( 平成 28 年度 ~32 年度 ) の中間年度である平成 30 年度に 本市における空家等対策のさらなる推進に向け 本計画の改訂を行いました 改訂にあたっては 本計画に基づく取組の進捗状況とその分析を踏まえ 目標値の修正や取組の追加等の必要な見直しを行っています 4

第 2 大阪市の空家の現状 1. 大阪市の空家 ( 住宅用途 ) の状況 空家法の空家等は 住宅や店舗 倉庫など全ての用途の建築物を対象としています それらの空家を包含する統計調査はないため 住宅を対象とした調査である住宅 土地統計調査によって本市の空き家の状況を示します 参考 住宅 土地統計調査 総務省が5 年毎に実施する抽出調査であり 調査結果は推計値となります 空家法の空家等は 建築物内の全ての住戸 店舗等が空室となっているものとされており 共同住宅や長屋で一部住戸のみが空室のものは含まれませんが 住宅 土地統計調査では含まれています このため 第 2 1. 大阪市の空家 ( 住宅用途 ) の状況 で示す住宅 土地統計調査の結果については 空き家 と表記します (1) 空き家率の推移 平成 25 年の住宅の空き家数は約 28 万戸 空き家率は 17.2% と全国平均 13.5% と比べて高い水準にあります 本市では 昭和 38 年までは総世帯数が総住宅数を上回る状態でしたが 昭和 43 年以降は総住宅数が総世帯数を上回る状況が続き 空き家率が上昇し 平成 10 年以降の空き家率は 16~17% 前後で高止まりしています 空き家率の高い要因としては 高齢単身者の増加や居住ニーズの多様化など全国的な要因に加えて 住宅の新規供給が活発であること 借家率が高いことなどが考えられます 1,800,000 ( 戸 世帯 ) 1,600,000 1,400,000 1,200,000 1,000,000 800,000 600,000 400,000 200,000 0 758,000 722,000 2.5% 図 1 総住宅数 総世帯数及び空き家率の推移 4.9% 12.5% 10.5% 6.8% 13.9% 15.9% 13.3% 20.0% 1,634,100 17.5% 17.2% 16.7% 18.0% 1,345,400 16.0% 14.0% 12.0% 10.0% 0.0% 昭和 38 43 48 53 58 63 平成 5 10 15 20 25 資料 : 住宅 土地統計調査 8.0% 6.0% 4.0% 2.0% 総住宅数 総世帯数 空き家率 5

(2) 種類別の空き家戸数 平成 25 年の空き家種別をみると 賃貸用が 19.0 万戸 売却用が 1.2 万戸 別荘などの二次的住宅が 0.5 万戸となっています これら以外の利用 流通に供されていない空き家である その他の住宅 は 7.4 万戸で増加傾向にあり 平成 25 年の総住宅数に占める割合は 4.5% となっています その他の住宅 : 転勤 入院などのため居住世帯が長期不在の住宅や 建替えなどのため 二次的住宅 賃貸用住宅 (H15~) 売却用住宅 (H15~) 賃貸又は売却用の住宅 (H5,10) その他の住宅 空き家率 に取り壊す予定の住宅など 利用 流通に供されていない空き家 その他の住宅率 図 2 大阪市の空き家率 種類別空き家戸数の推移 ( 万戸 ) 30 25 20 15 10 5 0 13.3% 0.8 万戸 11.9 万戸 15.9% 0.8 万戸 16.6 万戸 17.5% 1.0 万戸 0.7 万戸 18.3 万戸 16.7% 16.4 万戸 17.2% 0.5 万戸 19.0 万戸 20.0% 18.0% 16.0% 14.0% 12.0% 10.0% 8.0% 1.6 万戸 1.2 万戸 6.0% 2.9% 2.9% 1.7 万戸 4.5% 4.5% 4.0% 3.1% 7.4 万戸 3.6 万戸 3.9 万戸 6.9 万戸 4.5 万戸 2.0% 0.0% H5 H10 H15 H20 H25 資料 : 住宅 土地統計調査 H5 と H10 は 賃貸用住宅 と 売却用住宅 の区分が分かれておらず 賃貸又は売却用の住宅 となっています (3) 建て方別の空き家種別 建て方別に空き家種別をみると 利用 流通に供されていない その他の住宅 の割合が 戸建住宅の空き家では 60.0% となっている一方で 長屋 共同住宅の空き家では 19.3% となっています また 腐朽 破損のある その他の住宅 の空き家は 戸建住宅では全体の 16.0% 長屋 共同住宅では全体の 3.8% となっています 図 3 建て方別 ( 戸建 長屋 共同住宅 ) の空き家種別の状況 (%) 腐朽 破損なし 44.0%(20,600 戸 ) その他の住宅 60.0% (28,100 戸 ) 二次的住宅 3.2% 賃貸用住宅 26.1% 売却用住宅 10.7% その他の住宅 19.3% (45,100 戸 ) 腐朽 破損あり 3.8%(8,800 戸 ) 売却用住宅 3.1% 腐朽 破損なし 15.6% (36,300 戸 ) 二次的住宅 1.5% 賃貸用住宅 76.0% 腐朽 破損あり 16.0%(7,500 戸 ) 戸建 (46,800 戸 ) 長屋 共同住宅 (233,400 戸 ) 資料 : 平成 25 年住宅 土地統計調査 腐朽 破損あり : 建物の主要部分 ( 壁 柱 床 はり 屋根等 ) やその他の部分に不具合があるもの 6

(4) 各区の空き家率 空き家率が高い区は 西成区 (23.8%) 東住吉区 (23.8%) 生野区 (22.4%) 旭区 (21.4%) であり 老朽住宅の多い区や 密集住宅市街地が分布している区となっていますが 一方で 都心の浪速区 (18.2%) 中央区 (17.0%) など ワンルームマンション等の賃貸住宅が多い区でも空き家率が高くなっており 空き家の特性は地域毎に異なるものと考えられます 空き家において戸建の占める割合が高い区は旭区 (26.3%) 東住吉区 (25.1%) 生野区 (24.5%) 大正区 (24.0%) 東成区 (23.5%) となっています 25,000 ( 戸 ) 図 4 各区の空き家率と空き家戸数 22,630 30.0% 20,000 15,000 15.9% 20.0% 17.0% 19.9% 17.8% 19,770 19,730 18.2% 18.5% 17.2%17.4% 22.4% 21.4% 17,810 17.8% 23.8% 23.8% 17,950 18,510 15,510 16.1% 19.8% 25.0% 20.0% 10,000 5,000 12.4% 10,760 9,770 9,900 14.3% 9,940 9,930 10,200 7,570 10.5% 4,430 11.4% 6,570 6,710 6,300 15.8% 7,590 12,100 11,670 13.1% 6.2% 3,170 11,220 11,010 15.1% 15.0% 10.0% 5.0% 0 北区 都島区 福島区 此花区 中央区 西区 港区 大正区 天王寺区 浪速区 西淀川区 淀川区 東淀川区 東成区 生野区 旭区 城東区 戸建木造共同住宅等非木造共同住宅等空き家率 鶴見区 阿倍野区 住之江区 住吉区 東住吉区 平野区 西成区 0.0% 資料 : 平成 25 年住宅 土地統計調査 (5) 各区の老朽危険家屋の通報件数 本市では 空家法施行前から 空家が多くを占める老朽危険家屋に関する通報等が市内各地で多数寄せられており 年々通報件数は増加傾向にあります 区別にみると 生野区 西成区で通報件数が多くなっています ( 図 5~7) ( 件 ) 図 5 老朽危険家屋の通報件数の推移 400 350 345 300 250 217 200 167 164 175 150 100 98 50 52 0 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27年度 7

図 6 各区における老朽危険家屋の通報件数 200 ( 件 ) 180 平成 28 年 3 月末までの累計 160 140 120 100 80 60 40 20 0 北区 都島区 福島区 此花区 中央区 西区 港区 大正区 天王寺区 浪速区 西淀川区 淀川区 東淀川区 東成区 生野区 旭区 城東区 鶴見区 阿倍野区 住之江区 住吉区 東住吉区 平野区 西成区 図 7 区別の老朽危険家屋の通報件数の分布図 東淀川区 淀川区 旭区 都島区 西淀川区 福島区 北区 城東区 鶴見区 此花区 西区 中央区 東成区 港区 浪速区 天王寺区 生野区 101 件以上 81 ~100 件 大正区 西成区阿倍野区 61 ~ 80 件 住之江区 住吉区 東住吉区 平野区 41 ~ 60 件 40 件未満 平成 28 年 3 月末までの累計 8

参考 〇平成 28 29 年度の特定空家等対策の通報 是正実績について空家所有者等に対し 速やかに情報提供 助言 指導等 ( 段階的な指導の強化 ) を行うことで 所有者等による自主的な改善を促しました 平成 28 年度実績 通報件数:287 件 ( うち保安上危険 202 件 ) 是正:185 件 ( うち保安上危険 145 件 ) 勧告:4 件平成 29 年度実績 通報件数 :337 件 ( うち保安上危険 249 件 ) 是正 :214 件 ( うち保安上危険 151 件 ) 行政代執行対象空家 勧告:5 件 ( うち住宅用地特例解除件数 :1 件 ) 命令:2 件 代執行 :1 件未是正の特定空家等の件数平成 28 年 3 月末時点 369 件平成 29 年 3 月末時点 471 件平成 30 年 3 月末時点 594 件〇上記の内 保安上危険に該当しない特定空家等の通報 是正実績について平成 28 年度 通報件数:85 件 是正 :40 件平成 29 年度 通報件数:88 件 是正 :63 件分野別の通報 是正実績 ( 重複計上となるため総数不一致 ) 衛生上有害 29 件 ( 是正 18 件 ) 景観阻害 49 件 ( 是正 29 件 ) その他周辺環境に不適切 125 件 ( 是正 79 件 ) 9

2. 空家の発生の経緯等 (1) 空家となっている戸建住宅の取得の経緯 国土交通省が全国の戸建住宅の空家を対象に実施した平成 26 年空家実態調査によると 現在は空家となっている戸建住宅を取得した経緯は 52.3% が相続で 40.2% が購入したもの ( 自分が住替えて 前の住まいをまだ保有していたり 別荘として購入したが使っていないものなど ) となっています 特に その他の住宅 については 相続したものの割合が高くなっています 図 8 住宅 ( 現在は空家 ) を取得した経緯 (N=2,140) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 総数 23.4 16.8 52.3 2.1 賃貸 売却用の住宅 27.1 24.7 49.4 1.7 その他の住宅 20.5 16.9 56.4 2.3 新築した 新築を購入した中古を購入した相続した無償で譲渡された不明無回答 ( 参考 ) 調査票の配布 回収状況 資料 : 平成 26 年空家実態調査 ( 国土交通省 ) 調査対象数 (A) 登記簿謄本による 所有者の特定不能 宛先不明 調査票到着 (B) 回答数 (C) 回収率 (C B) 総合回収率 (C A) 11,163 1,295(12%) 1,927(17%) 7,941(71%) 3,316 41.8% 29.7% (2) 所有者が空家にしておく理由図 9 空家にしておく理由 (N=461 複数回答) 平成 26 年空家実態調査によると 今後 5 年程度の利用意向について 空き家にしておく と回答した所有者に対して その理由 ( 複数回答 ) を聞いたところ 物置として必要だから が 44.9% と最も多く 次いで 解体費用をかけたくないから が 39.9% 特に困っていないから が 37.7% 将来 自分や親族が使うかもしれないから が 36.4% の順になっています 資料 : 平成 26 年空家実態調査 ( 国土交通省 ) 10

(3) 老朽危険家屋 ( 通報物件 ) の管理不全要因 本市に通報があり建築基準法に基づき指導してきた老朽危険家屋のうち 平成 23~27 年度の5 年間の年間平均是正件数は約 90 件となっており うち空家法に該当する是正件数については約 50 件となっています ( 平成 26 年度通報物件に対する空家法対象割合 55% より推計 ) また 平成 26 年度通報分の管理不全要因について調べたところ 所有者が遠方 相続人が不存在 相続人が複数いるため 意思統一が出来ていない といったものが多くなっています また 平成 24~26 年度の3 年間で特に危険度の高い物件 ( 腐朽 破損が大きく 大修理が必要 ) については 相続人が複数いるため 意思統一が出来ていない が最も多く 次いで 相続人が不存在 経済的理由 などが多くなっています 図 10 平成 26 年度通報分 ( 空家 156 件中 理由が判明した 66 件 複数回 図 11 危険度大 3 年分 ( 空家 41 件中 理由が判明した 19 件 複数回答 ) 6 7 件, 8% 74 件, 4% 8 2 件, 2% 124 件, 26% 72 件, 8% 81 件, 4% 60 件, 0% 1 3 件, 12% 58 件, 9% 53 件, 13% 24 件, 17% 411 件, 12% 315 件, 17% 2 20 件, 22% 43 件, 13% 38 件, 33% 1 所有者が遠方居住等により定期的な管理ができないため 2 居住者の死亡や相続人不存在等の理由 3 相続人が複数いて 管理 活用等の意思統一ができないため 4 所有者が補修や解体費用を負担できないなどの経済的理由 5 そもそも所有者に適正管理意識や近隣への迷惑意識がないため 6 他地域への住み替え 子供宅や高齢者施設等への転居等による理由 7 長屋の切離しで隣地の了解を得られないため 8 接道不良や狭小敷地などの敷地条件により活用が困難なため 11