Jun7,018 日本経済情報 018 年月 号 内容 1~3 月期は停滞も ~ 月期には持ち直し Summary 日本経済改訂見通し 輸出 : 欧米中心に持ち直し 個人消費 : 自動車や旅行は好調 設備投資 : 先行指標が拡大持続を示唆 消費者物価 : 上昇加速が一服 賃金上昇が個人消費回復を後押し 輸出の不確実性は高まる 消費増税による景気腰折れは回避 年初の停滞から持ち直し貿易摩擦や消費増税に挑む 1~3 月期の実質 GDP 成長率は 9 四半期ぶりの前期比マイナス成長となり 日本経済は年初に一旦踊り場を迎えたが ~ 月期には輸出や設備投資 個人消費の持ち直しによりプラス成長を取り戻す見通し 足元の状況を見ると 輸出は既に 3 月以降 欧米向けを牽引役に復調しつつある 設備投資は先行指標の機械受注が製造業を中心に大幅増を記録 当面の拡大持続を示唆した 個人消費は小売販売こそ低調ながら 生鮮品の価格下落によるところが大きく 自動車販売やゴールデンウィークの旅行の好調もあり 実質的には改善している模様 今後については 賃金の上昇がマインド改善を伴って個人消費の回復に寄与する見通し 輸出も欧米経済の堅調さに支えられ 基本的に拡大が続くとみられる ただ 米国が自動車関税を引き上げた場合 その影響は懸念材料である 一方で 019 年 10 月に予定される消費増税は そのインパクトが前回ほどではなく 政府による対策も予定されていることから景気腰折れには至らない見込み 実質 GDP 成長率は 019 年度に潜在成長率を下回り デフレ脱却に向 けた歩みは一時停止するが 00 年度には再び成長が高まり 日本経 済はデフレ脱却への最後のアプローチに挑むことになろう チーフエコノミスト武田淳 (03-397-37) takeda-ats @itochu.co.jp
1~3 月期は停滞も ~ 月期には持ち直し 月 8 日に改定された 018 年 1~3 月期の実質 GDP 成長率 ( 次速報値 ) は 1 次速報から変わらずの前期比 0.%( 年率 0.%) となり 9 四半期ぶりのマイナス成長 すなわち日本経済の回復が今年に入り一旦足踏みしたことが改めて確認された また マイナス成長となった背景が 1これまで景気拡大を牽引してきた輸出の大幅な減速 (10~1 月期前期比 +.% 1~3 月期 +0.%) 今後の景気拡大の主役を期待される個人消費の落ち込み (+0.3% 実質 GDP の推移 ( 季節調整値 前期比年率 %) 7 5 実質 GDP 3 設備投資 1 純輸出 0 個人消費 1 その他公共投資 3 015 01 017 018 ( 出所 ) 内閣府 0.1%) 3 設備投資の減速 (+0.7% +0.3%) によって 住宅投資 (.7% 1.8%) や在庫投資 ( 寄与度 +0.%Pt 0.%Pt) の減少をカバーすることができなかったためであることも 1 次速報から変わりはない さらに言えば 以下に詳述する通り 輸出や個人消費 設備投資はともに ~ 月期に持ち直し GDP 成長率はプラスに転じ 日本経済はデフレ脱却に向けた歩みを再開するという見方も不変である 輸出 : 欧米中心に持ち直し輸出は 5 月まで実績が確認できる通関輸出数量指数を見る限り ~ 月期には増勢を強めそうである ~5 月平均の輸出数量指数は 1~3 月期を 0.5% 上回った模様である ( 当研究所試算の季節調整値による ) 月の状況次第とはいえ ~ 月期の輸出数量指数は 1~3 月期の前期比 0.3% からプラスに転じる可能性が高く その分 サービスを含む GDP 統計の輸出は前期比で伸びを高めよう 輸出の動きを仕向地別に見ると EU 向けは ~5 月の水準が 1~3 月期を 3.% 米国向けは.5% 上回っており 欧米向けが輸出の拡大を牽引している 一方で アジア向けは 1.9% 下回っているが そのうち中国向けは 0.7% 上回っているため アジア向けの落ち込みは専ら ASEAN など中国以外の地域向けが主因である また 財別には 米国向けを中心に乗用車が好調なほか IC( 半導体 ) やプラスチックが下げ止まっている なお 鉄鋼は落ち込みが続いているが 国内向けの好調により輸出余力が乏しいためであり 米国向けが関税引き上げにより落ち込んではいるとはいえ そのインパクトは小さい 仕向け地別の輸出数量指数 ( 季節調整値 010 年 =100) 財別の輸出数量指数 ( 季節調整値 010 年 =100) 115 110 105 100 95 90 85 80 75 15 当社試算の季節調整値で最新期は~5 月平均 10 合計 鉄鋼 IC 乗用車 プラスチック 115 米国 EU 合計 アジア 70 ( 出所 ) 財務省 ( 出所 ) 財務省 110 105 100 95 90 85 80 当社試算の季節調整値で最新期は~5 月平均 75
個人消費 : 自動車や旅行は好調個人消費は 主要小売業態の販売動向に限れば 停滞感が強い ~5 月平均のスーパー売上高 ( 既存店 ) は前年同期比 1.8% となり 1~3 月期の+0.% からマイナスに転じた 主力の食品が生鮮品の価格下落などから落ち込んだほか 5 月は衣料品や日用雑貨の販売も低迷した また コンビニ売上高 ( 既存店 ) も 1~3 月期の前年同期比 +0.% から ~5 月平均は 0.3% とマイナスに転じた 客数の減少が続く中で 5 月は気温の低下が販売額を押し下げた 一方 ~5 月の百貨店売上高 ( 店舗数調整後 ) は前年同期比 0.% となり 1~3 月期の 0.7% からマイナス幅が縮小した 気温の低下により衣料品が低迷 価格下落により食料品が落ち込んだものの 外国人旅行客を中心に化粧品などの雑貨が好調であった 0 18 1 1 1 10 新車登録台数の推移 ( 季節調整値 万台 ) 主な総合小売業の販売動向 ( 前年同月比 %) 普通車小型車軽自動車 15 10 5 0 小売業計を除き直近期は ~5 月平均 百貨店 スーパーは店舗調整済 コンビニは既存店 小売計のみ消費税含む 小売業計スーパー コンビニ百貨店 8 当研究所試算の季節調整 5 10 ( 出所 ) 自動車工業会 ( 出所 ) 各業界団体 経済産業省 以上の通り ~5 月の小売販売額は 総じてみれば 1~3 月期に比べて前年比で伸びが鈍化した ただ 生鮮商品を中心に物価上昇率が低下した影響が大きく 物価上昇を除いた実質では比較的底堅く推移したと言える さらに 乗用車販売台数は 小型車や軽自動車の好調により 1~3 月期の 35.1 万台から ~ 5 月平均で.9% 万台へ約.3% 増加した ( 当研究所試算の季節調整値 ) また 国内旅行客が増加 1するなどサービス消費は堅調だったようであり 月以降の個人消費は小売販売動向が示すよりも良好であった可能性が高い 設備投資 : 先行指標が拡大持続を示唆設備投資は 018 年 1~3 月期まで前期比で 四半期連続の増加を記録しているが 先行指標である機械受注は引き続き拡大する可能性を示している 月の機械受注 ( 船舶 電力を除く民需 ) は 製造業からの受注が大幅に増加したことから前月比 +10.1% となった その結果 月の水準は 1~3 月 期を 8.0% も上回っており 内閣府が予想する ~ 月期の前期比 +7.1% の実現に向けて良好な スタートを切った 5 月以降の動き次第とはいえ 機械受注は 1~3 月期の前期比 +3.3% に続いて ~ 月期も増加し 設備投資の拡大が続く可能性が高まったことを示した 業種別の内訳を見ると 月の製造業からの受注が 1~3 月期を 10.% も上回る大幅増となり 製 機械受注の推移 ( 季節調整値 年率 兆円 ) 5.0.5.0 3.5 製造業 3.0 非製造業 機械受注の最新期は 月単月.5 005 00 007 008 009 ( 出所 ) 内閣府 1 事前調査 (/10) であるが JTB によると今年のゴールデンウィーク (/5~5/5) の国内旅行客数は前年同期比 +1.0% の,38 万人 平均費用は+1.7% の 3 万,00 円であった 3.5.0 5.5
造業の設備投資拡大が本格化する兆しが見られた 一方の非製造業も 月は 1~3 月期を 1.9% 上回っており 底堅く推移している 消費者物価 : 上昇加速が一服消費者物価上昇率は 月に総合 ( ヘッドライン ) で前年同月比 +1.5% コア( 除く生鮮食品 ) で+ 1.0% まで伸びが高まったが 5 月にはそれぞれ+0.7% へ鈍化した 内訳を見ると 食品 ( 月 +3.0% 5 月 +0.8%) 水道光熱(+.3% +3.1%) 教養娯楽(+1.3% 0.0%) で鈍化が顕著である 食品は前述の通り生鮮品 教養娯楽は主に家電製品など耐久財の価格下落が主因であり 日銀が物価目標のターゲットとするコア指数の伸びの鈍化は 専ら耐久財価格の下落によるところが大きい.0 消費者物価指数の推移 ( 前年同月比 %) 15 家計消費の財別動向 ( 季節調整値 013 年 Q1=100) 1.5 10 耐久財 半耐久財 1.0 115 非耐久財 サービス 0.5 110 0.0 105 0.5 100 1.0 95 総合 コア コアコア 1.5 90 011 01 013 01 015 01 017 018 01 013 01 015 01 017 018 ( 出所 ) 総務省 ( 出所 ) 内閣府 この背景として挙げられるのは 耐久財消費の低迷と円高の進行であろう 耐久財消費は 017 年半ば頃まで盛り上がりを見せたが 以降は増勢が一服しており 製品需給は緩んでいるとみられる さらに 018 年に入り 1 ドル=105 円前後まで円高が進行 輸入品価格が下落したことが 耐久財価格を押し下げた ただ ドル円相場は既に 1 ドル=110 円前後まで円安方向に戻している そのため 今後 耐久財消費が持ち直せば 耐久財価格も再び上昇に転じよう 賃金上昇が個人消費回復を後押し その耐久財を含む個人消費の先行きについては 消費者マインドや所得環境に改善が見られる点が明るい材料である 消費者マインドの代表的な指標である消費者態度指数は 月の 3. から 5 月は 3.8 へ小幅上昇し 悪化に歯止めが掛かる兆しを見せた 内訳のうち 収入の増え方 は悪化が続いているが 暮らし向き が ヵ月ぶりに改善し 雇用環境 も悪化傾向の中で 5 月は改善した 消費者態度指数の推移 ( 季節調整値 ) 消費者態度指数 8 0 38 3 013 01 015 01 017 018 ( 出所 ) 内閣府 さらに マインド面では悪化している収入について実際の数字を見ると 勤労者 ( サラリーマン ) 一人当たり賃金は 月に前年同月比 +0.% と前年を上回る水準が続いている 1~3 月期の前年同期比 +1.% と比べると伸びが鈍化してはいるが 1 ~3 月期は期末賞与の増加により大きく押し上げられた影響が大きい 1~3 月期は賞与や各種手当な 5 50 消費者態度指数収入の増え方雇用環境
どの 特別給与 が +10.9% もの大幅増となり賃金を押し上げたが 月は 8.5% と落ち込んでいる 一方で 賃金のベースを決める所定内給与 ( 基本給 ) は 1~3 月期の+1.0% から 月は+0.9% と小幅鈍化にとどまり 所定外給与 ( 残業代 ) は+0.9% から+1.8% へ伸びを高めている そのため 賃金の上昇基調は定着していると評価できよう さらに 連合の集計 ( 第 回 /7 発表 ) によると今年の春闘賃上げ率は.08% となり 前年の 1.98% を上回っている また 今年の夏のボーナスは 経団連の集計 ( 第 1 回 /1 発表 ) によると前年同期比 +.71% もの大幅な増加 対象がやや広い 労務行政研究所でも前年同期比 +.% となり 増加が見込まれている 今後を展望すると このところの株価の調整や 骨太の方針 で示された日本政府の厳しい財政状況がもたらす将来不安など 支出を抑制する要因もあるが 上記のような実際の収入増は 消費者マインドの改善を促し 個人消費の拡大持続をサポートすると見込まれる さらには 019 年 10 月に迫った消費税率の引き上げが 前回 (01 年 月 ) の増税時ほどではないとしても 駆け込み需要を作り出し 増税までの個人消費を押し上げることとなろう 勤労者一人当たりの平均賃金 ( 前年同期比 %) 1.5 1.0 0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 特別給与 所定外給与 最新期は 月単月 所定内給与 総額.0 ( 出所 ) 厚生労働省 輸出の不確実性は高まる輸出についても 牽引役となっている欧米向けは 米国やユーロ圏の堅調な景気拡大が今後も続く見込みであり 基本的には引き続き拡大が見込まれる 米国経済は 今後 所得税 法人税の減税効果が本格化するとみられ 個人消費は堅調拡大を継続 企業の設備投資は増勢を強めると予想される 金融政策は正常化に向けて政策金利の引き上げが続いているが 景気に対して中立的な水準に達するのは 019 年に入ってからであり 当面は緩和的な状況が続き景気拡張を支援する 米国経済に陰りが見られるのは 早くても金融面でブレーキが効き始める 019 年後半になってからであろう ユーロ圏経済についても GDP 成長率が 018 年の % 強から 019 年には % 弱への減速が見込まれているが 潜在成長率を 1% 強とすれば 017 年第 四半期までの前期比年率 3% 程度は言うまでもなく 019 年においても実力以上の成長ということになる 成長の減速は これまで潜在成長率を上回る成長が長期 間続いたことから需給ギャップ ( 供給力 - 需要 ) は概ね解消し 実力以上の成長を続けるのが困難になるからに過ぎない 欧州中央銀行 (ECB) が 018 年内の量的金融緩和の打ち止めと 019 年からの利上げ開始を示唆したのは こうした背景からであり それだけ当面の景気は強いということである 日米欧の GDP 成長率の推移 ( 前期比年率 %) 8 日本米国ユーロ圏 0 こうした欧米経済堅調の中で 輸出の先行きを見 8 01 013 01 015 01 017 018 ( 出所 ) 内閣府 米商務省 Eurostat 経団連調査の対象は第 1 回の段階で東証 1 部上場 9 社 ( 回答ベース ) 一方の労務行政研究所は同じく東京 1 部上場で 17 社が対象 5
通す上での懸念材料は 米国による貿易障壁である トランプ大統領は 3 月に鉄鋼 アルミの関税引き 上げたが その影響は日本においては軽微であった 輸出量がさほど大きくないこと 米国において代替 が難しい製品が多いこと 鉄鋼はもともと輸出余力が乏しかったことなどが背景である 実際に 米国商 務省は 月 1 日 代替が難しい鉄鋼製品 品目を関税引き上げの対象外としており その一部は日本製 品も対象となる さらに審査は継続中であり 関税引き上げの対象外となる品目は今後増えるとみられる 懸念すべきは トランプ大統領が 5 月 3 日 自動車および部品についても関税を引き上げる方針を示した ことである 017 年度の対米自動車輸出 ( 部品 二輪を含む ) は 5 兆,57 億円 輸出全体 79 兆, 億円の 7.1% 名目 GDP58.7 兆円の 1.0% に相当する 仮に関税が引き上げられたとしても 米国向け自 動車輸出の全てが失われるわけではないが 税率は 5% とも言われており 対米輸出全体の価格弾力性 ( 価 格が 1% 上昇した場合の輸出減少率 ) を 1 程度 3 とすれば自動車輸出の 5% すなわち GDP の 0.5% 相 当が失われることになる もちろん コスト削減等によりある程度価格の上昇を抑えることは可能かもし れないが その分の利益 すなわち付加価値 (GDP) も失うことになる むしろ自動車産業の裾野の広さ を考えれば 自動車輸出減少の影響が波及的に広がることが見込まれ 日本経済全体に与える影響は GDP 比で 0.5% を大きく上回る可能性の方が高い 実際に関税を導入するためには その正当性 ( 通商法 3 条に基づく安全保障上の脅威の有無 ) を確認す るための調査を行う必要があり 終了期限は開始から 70 日以内とされている しかしながら ロス米商 務長官は調査を 7 月後半から 8 月をメドに終了させたいとの意向を示しており このスケジュール感が巷 間指摘されている通り米国の中間選挙を意識したものであるならば 自動車関税問題は米国にとって何ら かの成果が得られる形で決着することになり それは日本経済にとって不利益なものになるだろう 消費増税による景気腰折れは回避 以上を整理すると 今後の日本経済は 輸出が再 び増勢を取り戻し 設備投資は当面拡大を続け 個人消費が徐々に持ち直すことにより ~ 月 期は内閣府の試算で年率 1.1% とされる潜在成長 率を上回る成長を取り戻すとみられる 米国発の 貿易摩擦激化や北朝鮮を巡る情勢の悪化といっ た世界経済の混乱リスクについては 018 年度 中は大きな影響はない とみられる そのため 018 年度の実質 GDP 成長率は前年比 +1.3% と なり 017 年度の +1.% からは減速するものの 潜在成長率以上の成長を確保 デフレ脱却へ向け てさらに前進することになる 019 年度は 海外経済の堅調拡大が続くが貿易 摩擦の影響もあり輸出はやや増勢を弱める一方 設備投資は消費増税前の駆け込み需要が加わり 3 当研究所の試算によると 対米向け輸出数量指数の価格弾性値は 00 年以降 概ね 1 程度で推移している 仮に関税引き上げが決まった場合 増税前に駆け込み的な自動車輸出が見込まれ 年間で均せば大きな影響はないと想定 日本経済の推移と予測 ( 年度 ) 015 01 017 018 019 前年比,%,%Pt 実績 実績 実績 予想 予想 実質 GDP 1. 1. 1. 1.3 0.9 国内需要 1.3 0. 1.3 1.1 0.5 民間需要 1. 0. 1. 1.3 0. 個人消費 0.8 0.3 0.9 1. 0.9 住宅投資 3.7. 0.3.5.3 設備投資.3 1. 3. 0.8 0.7 在庫投資 ( 寄与度 ) (0.) ( 0.3) (0.1) (0.) ( 0.1) 政府消費 1.9 0.5 0.7 0.7 0. 公共投資 1. 0.9 1. 0. 1. 純輸出 ( 寄与度 ) (0.) (0.7) (0.3) (0.1) (0.3) 輸出 0.8 3...1 3. 輸入 0. 0.8.0 3. 1.3 名目 GDP 3.0 1.0 1.7 1.3.3 実質 GDP( 暦年ベース ) 1. 1.0 1.7 1.1 1.3 鉱工業生産 1.0 1.1.1 1.5 1. 失業率 (% 平均 ) 3.3 3.0.7..5 経常収支 ( 兆円 ) 18.3 1.0 1.7 1.9 1.8 消費者物価 ( 除く生鮮 ) 0.0 0. 0.7 1.1.0 ( 出所 ) 内閣府ほか 予想部分は当研究所による
小幅ながら拡大 個人消費は 10 月の消費増税実施により年間を通じて見れば減速するため 実質 GDP 成長率は前年比 +0.9% へ減速 潜在成長率を下回り デフレ脱却への歩みは再び足踏みすることになる なお 消費増税による負のインパクトは 前回 01 年 月の消費増税時に比べ 1 税率の引き上げ幅が小さいこと 賃金上昇率が高いこと 3 一部の商品に軽減税率が適用されること などから景気の下押し圧力は相当小さい さらに政府は その下押し圧力を緩和するための諸施策を打ち出す方針を示しており 消費増税によって景気が腰折れする可能性は低いと考えている そして日本経済は 消費増税による悪影響が一巡する 00 年度には景気拡大を再開し デフレ脱却に向けた最後のアプローチに挑むこととなろう 本資料は情報提供を目的として作成されたものであり 投資勧誘を目的としたものではありません 作成時点で が信頼できると判断した情報に基づき作成しておりますが その正確性 完全性に対する責任は負いません 見通しは予告なく変更されることがあります 記載内容は 伊藤忠商事ないしはその関連会社の投資方針と整合的であるとは限りません 7