外国人に対する日本語教育の推進 - 国内の日本語学習者数等の推移 - 平成 24 年末現在で, 在留外国人数は約 204 万人となり,4 年続けて減少 我が国人口の 1.6% を占める 国内の日本語学習者数は, 長期的には増加傾向にあり, 平成 23 年には, 平成 2 年と比較して倍増の約 13

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第 1 表 国籍 地域別在留外国人数の推移 国籍 地域 平成 20 年末平成 21 年末平成 22 年末平成 23 年末平成 24 年末平成 25 年末平成 26 年末平成 27 年末平成 28 年末平成 29 年末平成 30 年 (2008) (2009) (2010) (2011) (2012)

(2) 特定機関からの報告の受理及び聴取に関すること (3) 特定機関に対する監査に関すること (4) 外国人家事支援人材の保護に関すること (5) 特定機関において外国人家事支援人材の雇用の継続が不可能となった場合の措置に関すること (6) その他 本事業の適正かつ確実な実施のために必要なこと 3

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2017 年訪日外客数 ( 総数 ) 出典 : 日本政府観光局 (JNTO) 総数 2,295, ,035, ,205, ,578, ,294, ,346, ,681, ,477

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504 特定事業等に係る外国人の入国 在留諸申請優先処理事業 1. 特例を設ける趣旨外国人研究者等海外からの頭脳流入の拡大により経済活性化を図る地域において 当該地域における特定事業等に係る外国人の受入れにあたり 当該外国人の入国 在留諸申請を優先的に処理する措置を講じることにより 当該地域における

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下の図は 平成 25 年 8 月 28 日の社会保障審議会介護保険部会資料であるが 平成 27 年度以降 在宅医療連携拠点事業は 介護保険法の中での恒久的な制度として位置づけられる計画である 在宅医療 介護の連携推進についてのイメージでは 介護の中心的機関である地域包括支援センターと医療サイドから医

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が 27 万 4,233 人 ( 同 20.0% 増 ) と共に増加が著しい また 2015 年 ( 平成 27 年 )4 月に新設された 高度専門職 は 7,668 人 ( 同 105.1% 増 ) と人数は少ないが倍増だ こうした在留外国人の増加を見ると 外国人との 共生社会の実現 が社会の安定

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韓国 朝鮮籍市民は 過去の歴史的な経緯から 従来 非常に高い割合を占めていましたが 昭和 60 年 (1985 年 ) の国籍法の改正や日本国籍の取得 ( 帰化 ) 高齢化の進行などにより減少傾向となっています また 1980 年代以降 政府による中国帰国者及びインドシナ難民の受け入れなどもあり 中

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(2) 施策目標 施策目標 1 日本人と外国人が共に活躍できる環境の整備 東京で暮らす外国人が日本人と同様に能力を最大限発揮し 活躍できるよう 子供の教育支援等に着実に取り組む また 外国人ビジネスパーソン等の生活に関するサポートや外国人留学生等に対する就業 起業支援等を行い 外国人が東京で一層活躍

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文化庁における日本語教育施策 平成 25 年度文化庁日本語教育大会 日程 : 平成 25 年 8 月 30 日 ( 金 ) 場所 : 昭和女子大学 1

外国人に対する日本語教育の推進 - 国内の日本語学習者数等の推移 - 平成 24 年末現在で, 在留外国人数は約 204 万人となり,4 年続けて減少 我が国人口の 1.6% を占める 国内の日本語学習者数は, 長期的には増加傾向にあり, 平成 23 年には, 平成 2 年と比較して倍増の約 13 万人 平成 23 年は東日本大震災の影響等により約 4 万人減少したものの, 平成 24 年は約 1 万人増加 在留外国人数の推移 国内の日本語学習者数等の推移 2,500,000 2,000,000 1,500,000 ( 人 ) 1,320,748 1,512,116 1,915,030 2,144,682 2,047,349 2,033,656 ( 人 250,000 200,000 150,000 日本語教師数日本語学習者数日本語教育実施機関 施設等数 1,779 1,832 1,717 1,592 166,631 1,995 2,500 2,000 1,500 1,000,000 984,455 100,000 744 1,143 83,086 135,146 128,161 139,613 1,000 500,000 0 平成元年 H5 H10 H15 H20 H23 H24 平成 23 年までは外国人登録者数, 平成 24 年は在留外国人数いずれも法務省調べ ( 各年末現在 ) 50,000 0 76,940 30,959 28,511 72,486 34,392 500 19,693 31,064 11,142 7,924 平成元年 5 10 15 20 23 24 出典 : 文化庁 国内の日本語教育の概要 ( 各年 11 月 1 日現在 ) 0 2

外国人に対する日本語教育の推進 - 国内における日本語学習者について - 国内の日本語学習者数 13 万人のうち,8 割を占める 11 万 2 千人がアジア地域の出身 国 地域別では, 中国が 6 万 4 千人と最も多く, 韓国, ベトナム, フィリピンと続く 出身地域別の日本語学習者数 国 地域別の日本語学習者数 ( 上位 20 か国 地域 ) 4% 1% 1% 1% 4% 4% 5% 80% アジア地域南アメリカ地域ヨーロッパ地域北アメリカ地域ロシア NIS 地域大洋州アフリカ地域不明 中華人民共和国大韓民国ベトナムフィリピンブラジル台湾アメリカ合衆国タイインドネシア日本ネパールペルー英国インドフランスマレーシアミャンマーモンゴルロシアドイツ 64,172 0 5,000 10,000 人 出典 : 文化庁 国内の日本語教育の概要 3 平成 24 年 11 月 1 日現在

審議会における検討 外国人に対する日本語教育の推進 ( 平成 24 年度予算額 243 百万円 ) 平成 25 年度予算額 216 百万円 文化審議会国語分科会日本語教育小委員会における検討 生活者としての外国人 に対する日本語教育について,1 標準的なカリキュラム案 ( 平成 22 年 5 月 ),2 カリキュラム案活用のためのガイドブック ( 平成 23 年 1 月 ),3 教材例集 及び 4 日本語能力評価 ( 平成 24 年 1 月 ),5 日本語指導力評価 ( 平成 25 年 2 月 ) を取りまとめ [ 平成 25 年度以降, 周知 活用を図る ] また, 日本語教育小委員会の下に設置した課題整理に関するワーキンググループにおいて,6 日本語教育の推進に向けた基本的な考え方と論点の整理について ( 報告 ) ( 平成 25 年 2 月 ) を取りまとめ [ 今後, 本報告を基に更に検討 ] 具体的な事業の実施 生活者としての外国人 のための日本語教育事業 (24 年度予算額 195 百万円 ) 25 年度予算額 164 百万円 地域日本語教育実践プログラム 標準的なカリキュラム案 等を活用した取組 地域資源の活用 連携による総合的取組 地域日本語教育コーディネーター研修 地域日本語教育の総合的な推進体制の構築に関する実践的調査研究 条約難民及び第三国定住難民に対する日本語教育 (24 年度予算額 32 百万円 ) 25 年度予算額 34 百万円 日本語教育に関する調査及び調査研究 (24 年度予算額 5 百万円 ) 25 年度予算額 5 百万円 日本語教育に関する実態調査等 諸外国における外国人に対する自国語教育 普及施策に関する調査研究 日本語教育研究協議会等の開催 (24 年度予算額 2 百万円 ) 25 年度予算額 9 百万円 日本語教育研究協議会 都道府県 政令指定都市等日本語教育担当者研修 省庁連携日本語教育基盤整備事業 (24 年度予算額 9 百万円 ) 25 年度予算額 4 百万円 日本語教育コンテンツ共有化推進事業 日本語教育推進会議等 日本語教育推進会議 4 日本語教育関係府省連絡会議

背景 課題 ていく ら排除 必さ要れないようにするための施策 ( = 国の施策 ) を講じ 外国人を日本社会の一員としてしっかりと受け入れ, 社会か 生活者としての外国人 のための日本語教育事業 地域日本語教育実践プログラム (A) 標準的なカリキュラム案 等の活用による取組 (39 箇所 ) 生活者としての外国人 に対する標準的なカリキュラム案等を活用し, 地域の実情 外国人の状況に応じた以下の取組を行う 成果の普及 審議会報告 成果物の提供文化審議会国語分科会が取りまとめた報告 成果物の提供を行う 標準的なカリキュラム案 活用のためのガイドブック 日本語教室の実施 人材の育成 教材の作成 事例の収集, カリキュラム案等の検証 改善 教材例集 日本語能力日本語指導力評価について評価について 地域 文化庁 地域日本語教育実践プログラム (B) 地域資源の活用 連携による総合的取組 (8 箇所 ) 地域の文化活動 市民活動等に外国人の参加を促しつつ日本語教育を実施する取組や, 日本語教育に関する地域における連携体制を構築 強化する取組等を行う ( 想定される取組例 ) 子育てや防災の取組との連携 自治体の部局, 関係機関 団体, 企業等からなる協議会の設置等 地域日本語教育コーディネーター研修 ( 東西 2 箇所 ) 一定の経験を有し, 日本語指導者に対する指導的な立場を果たすことが期待される者等に対する研修を実施する 調査研究 民間シンクタンク等 地域日本語教育の総合的な推進体制の構築に関する実践的調査研究 日本での生活に必要な日本語を習得 5 外国人の円滑な社会生活の促進 本事業の範囲

難民の定住支援体制 平成 25 年度予定額 34 百万円 ( 平成 24 年度予算額 32 百万円 ) 難民対策連絡調整会議 ( 平成 14 年 8 月 7 日発足 ) 事務局 ( 内閣官房 ) 外務省センターの運営, 生活費の支給等 文化庁日本語教育 厚生労働省職業訓練職業あっせん 警総法財農文経国海察務務務林部済土上庁省省省水科産交保産学業通安省省省省庁 受託団体 平成 24 年度 ( 公財 ) アジア福祉教育財団難民事業本部 効果 条約難民 第三国定住難民の定住支援 難民の受入れ 定住促進による国際社会の一員としての責任の遂行 ( 日本は昭和 56 年に 難民の地位に関する条約, 昭和 57 年に 難民の地位に関する議定書 に加入, 第三国定住難民の受入れはアジア初 ) 多文化共生の地域社会の形成 条約難民 第三国定住難民 難民の地位に関する条約 ( 昭和 56 年条約第 21 号 ) に定義された難民の要件 ( ) に該当し, 出入国管理及び難民認定法 ( 昭和 26 年政令第 319 号 ) によって認定された者 ( ) 人種 宗教 国籍若しくは特定の社会的集団の構成員であること又は政治的意見を理由に迫害を受けるおそれがあるという十分に理由のある恐怖を有するために 国籍国の外にいる者であって その国籍国の保護を受けることができないもの又はそのような恐怖を有するためにその国籍国の保護を受けることを望まないもの 難民キャンプ等で一時的な庇護を受けた難民を, 当初庇護を求めた国から新たに受入れに合意した第三国に移動させることを第三国定住による難民の受入れと言い, これにより受入れる者 自発的帰還及び第一次庇護国への定住と並ぶ難民問題の恒久的解決策の一つとして位置付けられている ( 他に, 米国, オーストラリア, カナダ, スウェーデン, ノルウェー等が受入れを行っている ) 6

難民に対する日本語教育事業 申出請国難前民研選修考 ( ( 法外務務省省 ) ) 入 国 条約難民 難 民 申 請 難民認定 ( 法務省 ) 第三国定住難民 定住支援施設における定住支援プログラム 日本語教育プログラム (572 時間 ) 6 か月コース (1 日 6 コマ昼間開講 ) 日本への定住に必要とされる最低限の基礎日本語能力の習得 定住支援施設における定住支援プログラム日本語教育プログラム (572 時間 ) 6か月コース (1 日 6コマ, 昼間開講, 前後期に分けて実施 1 年コース (1 日 3コマ夜間開講 ) 日本への定住に必要とされる最低限の基礎日本語能力の習得 日本語教育相談員による指導 助言及び日本語学習教材の支援等 定住支援施設退所後の定住先における日本語教育支援 難民の定住先の自治体と連携を図りながら継続的に日本語を学習できるよう 地域の実状に応じた日本語教育の支援体制を構築する 半年ごとの日本語能力調査の実施 日本語教育相談員による指導 助言及び日本語学習教材の支援等 地域日本語教室への参加等, 自立 定住へ 7

事業の経緯 目的 平成 2 年の改正出入国管理及び難民認定法の施行以降, 在留外国人は平成 2 年末の約 108 万人から平成 24 年末の約 204 万人, 平成 2 年に約 6 万人だった日本語学習者数は, 平成 24 年には約 14 万人となり, 日常生活を送る上で必要な日本語を学習する外国人が増加 文化庁では特に 生活者としての外国人 にとって必要な日本語教育を推進するため, 文化審議会国語分科会において 1 生活者としての外国人 に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案について ( 平成 22 年 5 月 ) 2 生活者としての外国人 に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案活用のためのガイドブック ( 平成 23 年 1 月 ) 3 生活者としての外国人 に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案教材例集 ( 平成 24 年 1 月 ) 4 生活者としての外国人 に対する日本語教育における日本語能力評価について ( 平成 24 年 1 月 ) 5 生活者としての外国人 に対する日本語教育における指導力評価について ( 平成 25 年 2 月 ) を取りまとめた 日本語教育研究協議会等の開催 日本語教育研究協議会 目的 カリキュラム案等を活用する能力の向上及び日本語教育に対する理解の増進 参加者 日本語指導者等 開催場所 例年開催している東京に新たに全国 3 地域 ( 仙台 大阪 福岡 ) を加え実施 参加者数 東京は約 500 名 ほかの 3 地域は各約 100 名 主な内容 ハンドブックの解説 カリキュラム案等を活用するための演習 カリキュラム案等を活用した取組の事例発表 都道府県 政令指定都市等日本語教育担当者研修 目的 日本語教育施策の企画立案能力の向上 参加者 自治体の日本語教育担当者 開催場所 東京 (11 月予定 ) 参加者数 約 60 名 主な内容 日本語教育施策の企画 立案に係る演習 ハンドブックの解説 日本語教育小委員会に設置された 課題整理に関するワーキンググループ において 日本語教育に向けた基本的な考え方と論点の整理について ( 報告 ) ( 平成 25 年 2 月 ) を取りまとめた 平成 25 年度以降はこの報告書で示されている 11 の論点について広く意見交換を行った上で, 課題の優先順位と基本的な方向性等の検討を行う 地域における日本語教育協議会 目的 各地の日本語教育に関する取組の状況及び課題等の共有 参加者 都道府県及び政令指定都市 ( 地域国際化協会を含む ) の日本語教育担当者 開催場所 全国を4ブロックに分け, 仙台 東京 大阪 福岡で開催 主な内容 日本語教育小委員会の審議状況の報告 各地の日本語教育に関する課題についての情報共有及び検討 8

省庁連携日本語教育基盤整備事業 ( 日本語教育コンテンツ共有化推進事業 ) 従来 日本語教育関係府省庁 機関等が, それぞれの目的や対象者に応じて事業を実施し, 各種資料 情報を作成 収集 提供している 全体として, それらのコンテンツを総合的 効率的に活用できる基盤が整備されていない 日本語教育の総合的推進を図る基盤の整備が必要 日本語教育コンテンツ共有化システム 日本語教育に関する各種コンテンツ ( 教材, 論文, 報告書, 団体 人材情報等 ) を共有し,1 信頼性のある情報を,2 確実に, かつ 3 効率的に探し出せ, 活用できる仕組みを構築する必要性がある 平成 25 年 4 月 1 日スタート! http://nihongo-ews.jp/ 各地で作成した日本語教育の教材等, コンテンツの検索が容易に! 今後, 継続して日本語教育に関するコンテンツを収集し, 更なる充実を図る 9