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子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

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2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

全自病協第 582 号 平成 27 年 2 月 13 日 地方会議担当支部長様 公益社団法人全国自治体病院協議会 会長 邉見公雄 平成 27 年度地方会議における共通議題について 日頃から支部活動にご尽力をいただき感謝申し上げます さて 平成 27 年度地方会議における共通議題について 常務理事会で

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地域医療構想の概要 1 地域医療構想の位置づけ 平成 25 年 3 月に 医療法に基づき 本県の疾病対策及び医療提供体制の基本方針である第 6 期岐阜県保健医療計画を策定した 平成 27 年 4 月に施行された改正医療法に基づき 保健医療計画の一部として 将来 (2025 年 ) あるべき医療提供体

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●子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案

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山梨県地域医療再生計画 ( 峡南医療圏 : 救急 在宅医療に重点化 ) 現状 社保鰍沢病院 (158 床 ) 常勤医 9 名 実施後 社保鰍沢病院 峡南病院 (40 床 ) 3 名 市川三郷町立病院 (100 床 ) 7 名 峡南病院 救急の重点化 県下で最も過疎 高齢化が進行 飯富病院 (87 床

一般会計負担の考え方

京都府がん対策推進条例をここに公布する 平成 23 年 3 月 18 日 京都府知事山田啓二 京都府条例第 7 号 京都府がん対策推進条例 目次 第 1 章 総則 ( 第 1 条 - 第 6 条 ) 第 2 章 がん対策に関する施策 ( 第 7 条 - 第 15 条 ) 第 3 章 がん対策の推進

平成13年度税制改正(租税特別措置)要望事項(新設・拡充・延長)

平成 29 年度第 1 回徳島県医療審議会 質疑 調整会議での議論を待たずしてかなりの病床の移動が起こりつつある それをコントロールできないと 調整会議そのものが意味をなさなくなるのではないか 1 当会議の運営要領を定めてはどうか 2 病床機能分化 連携推進体制整備事業について当会議の審議事項として

私立幼稚園の新制度への円滑移行について

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下の図は 平成 25 年 8 月 28 日の社会保障審議会介護保険部会資料であるが 平成 27 年度以降 在宅医療連携拠点事業は 介護保険法の中での恒久的な制度として位置づけられる計画である 在宅医療 介護の連携推進についてのイメージでは 介護の中心的機関である地域包括支援センターと医療サイドから医

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介護保険制度改正の全体図 2 総合事業のあり方の検討における基本的な考え方本市における総合事業のあり方を検討するに当たりましては 現在 予防給付として介護保険サービスを受けている対象者の状況や 本市におけるボランティア NPO 等の社会資源の状況などを踏まえるとともに 以下の事項に留意しながら検討を

はじめに 本日 自治体病院全国大会を開催し 地域に必要な医療を公平 公正に提供するために自治体病院が取組むこと そのために必要な施策について検討 協議を行いました 国及び関係機関への要望については 平成 27 年 5 月 21 日付けで要望書 1 を提出していますが 平成 28 年度の国の予算編成及

会計 10 一般会計所管課健康推進課款 4 衛生費事業名インフルエンザ予防接種費項 1 保健衛生費目 2 予防費補助単独の別単独 前年度 要求段階 財政課長内示 総務部長 市長査定 最終調整 予算計上 増減 1 当初要求 2 追加要求等 3 4( 増減額 ) 5( 増減額 ) 6=

第3章 指導・監査等の実施

Microsoft Word - 02 H28肝炎対策推進基本指針改訂(溶け込み)


愛知県アルコール健康障害対策推進計画 の概要 Ⅰ はじめに 1 計画策定の趣旨酒類は私たちの生活に豊かさと潤いを与える一方で 多量の飲酒 未成年者や妊婦の飲酒等の不適切な飲酒は アルコール健康障害の原因となる アルコール健康障害は 本人の健康問題だけでなく 家族への深刻な影響や飲酒運転 自殺等の重大

都道府県単位での肝炎対策を推進するための計画を策定するなど 地域の実情に応じた肝炎対策を推進することが明記された さらに 近年の状況等を踏まえ 平成 28 年 6 月に基本指針の改正を行い 肝炎対策の全体的な施策目標を設定すること等が追記された 都は 肝炎をめぐる都内の状況や基本指針の改正を踏まえ

01 【北海道】

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第 2 章計画の推進及び進行管理 1 計画の推進 県 市町村及び県民が 関係機関等と相互に連携を図りながら 県民の歯 口腔の健康づくりを推進します 県における推進 (1) 全県的な推進 県全域の課題を踏まえた基本的施策や方向性を示すとともに 取組の成果について継続的な評価を行い 県民の生涯を通じた歯

資料1-1 HTLV-1母子感染対策事業における妊婦健康診査とフォローアップ等の状況について

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H I T A C H I 課題を解決する方策 高梁 新見及び真庭における課題を解決する方策 (1) 課題 : 圏域面積が県の 32% を占める広い圏域であるが 救命救急センターや周産期母子医療センターがなく 中小規模 の病院が救急医療を担っている また 救急搬送では 圏域外搬送の割

アレルギー疾患対策基本法 ( 平成二十六年六月二十七日法律第九十八号 ) 最終改正 : 平成二六年六月一三日法律第六七号 第一章総則 ( 第一条 第十条 ) 第二章アレルギー疾患対策基本指針等 ( 第十一条 第十三条 ) 第三章基本的施策第一節アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減 ( 第十四条

( 基本方針 Ⅰ) ( 施策大目標 9) 全国民に必要な医療を保障できる安定的 効率的な医療保険制度を構築すること ( 施策目標 2) 生活習慣病対策や長期入院是正により中長期的な医療費の適正化を図ること 予防接種 ( 基本目標 Ⅰ) ( 施策大目標 5) 感染症など健康を脅かす疾病を予防 防止する

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消費税 5% 引上げによる社会保障制度の安定財源確保 消費税率 ( 国 地方 ) を 2014 年 4 月より 8% へ 2017 年 4 月より 10% へ段階的に引上げ 消費税収の使い途は 国分については これまで高齢者 3 経費 ( 基礎年金 老人医療 介護 ) となっていたが 今回 社会保障

H21年事業年度業務実績評価

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各種健診等の連携についての考え方 一現行制度における各種健診等の連携. 基本健診において生活機能評価を同時実施 () 現在 老人保健法において 65 歳以上の対象者については 生活機能評価を基本健診において同時に実施するよう求めている 同時実施は 本人の利便性 受診率の向上 検査重複の回避に資する

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市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

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H30_業務の概要18.予防接種

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504 特定事業等に係る外国人の入国 在留諸申請優先処理事業 1. 特例を設ける趣旨外国人研究者等海外からの頭脳流入の拡大により経済活性化を図る地域において 当該地域における特定事業等に係る外国人の受入れにあたり 当該外国人の入国 在留諸申請を優先的に処理する措置を講じることにより 当該地域における

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問 2 次の文中のの部分を選択肢の中の適切な語句で埋め 完全な文章とせよ なお 本問は平成 28 年厚生労働白書を参照している A とは 地域の事情に応じて高齢者が 可能な限り 住み慣れた地域で B に応じ自立した日常生活を営むことができるよう 医療 介護 介護予防 C 及び自立した日常生活の支援が

大垣市民病院改革プラン実施計画の概要 1. 実施計画策定までの経緯総務省が平成 19 年 2 月に示した 公立病院改革ガイドライン を踏まえ 当院では 平成 21 年 3 月に 大垣市民病院病院改革プラン を策定し 病院事業経営の改革に総合的に取り組みました 平成 25 年度以降 改革プランは 大垣

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平成20年度税制改正(地方税)要望事項

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医師等の確保対策に関する行政評価・監視結果報告書 第4-1


( 参考 ) 平成 29 年度予算編成にあたっての財務大臣 厚生労働大臣の合意事項 ( 平成 29 年 12 月 19 日大臣折衝事項の別紙 ) < 医療制度改革 > 別紙 (1) 高額療養費制度の見直し 1 現役並み所得者 - 外来上限特例の上限額を 44,400 円から 57,600 円に引き上

)各 職場復帰前 受入方針の検討 () 主治医等による 職場復帰可能 との判断 主治医又はにより 職員の職場復帰が可能となる時期が近いとの判断がなされる ( 職員本人に職場復帰医師があることが前提 ) 職員は健康管理に対して 主治医からの診断書を提出する 健康管理は 職員の職場復帰の時期 勤務内容

2 経口移行加算の充実 経口移行加算については 経管栄養により食事を摂取している入所者の摂食 嚥 下機能を踏まえた経口移行支援を充実させる 経口移行加算 (1 日につき ) 28 単位 (1 日につき ) 28 単位 算定要件等 ( 変更点のみ ) 経口移行計画に従い 医師の指示を受けた管理栄養士又

○国民健康保険税について

在宅要介護高齢者口腔ケア推進事業

社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

陳情議決結果一覧 ( 平成 19 年 5 月 ~ 平成 23 年 4 月 ) 番号受理年月日件名付託委員会 議決年月日 結 果 陳情 第 1 号 H 非核日本宣言 を求める意見書の提出要請について 総財委 H 採 択 陳情第 2 号 H 原爆症認定制度の抜本的改

(2) 消費税率 10% への引上げ時に導入が予定されている軽減税率制度については 消費税 地方消費税の引上げ分のうち地方交付税原資分も含めると 約 3 割が地方の社会保障財源であり 仮に減収分のすべてが確保されない場合 地方の社会保障財源に影響を与えることになることから 確実に代替財源を確保するこ

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ヒブ ( インフルエンザ菌 b 型 ) 対象者 : 生後 2ヶ月から5 歳未満までのお子さん標準的な接種開始期間は 生後 2ヶ月から7ヶ月未満です 生後 2ヶ月を過ぎたら 早目に接種しましょう 接種方法 : 接種開始時の年齢により接種方法が異なります 接種開始が生後 2ヶ月から7ヶ月未満の場合 (

しぶや高齢者のしおり

計画の今後の方向性

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病院等における耐震診断 耐震整備の補助事業 (1) 医療施設運営費等 ( 医療施設耐震化促進事業平成 30 年度予算 13,067 千円 ) 医療施設耐震化促進事業 ( 平成 18 年度 ~) 医療施設の耐震化を促進するため 救命救急センター 病院群輪番制病院 小児救急医療拠点病院等の救急医療等を担

Microsoft Word - 表紙 雛形(保険者入り)高齢者支援課180320

第1 入間市の概要

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BSL4の稼働合意について

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通知(写入)

別添 2 地域医療再生計画作成指針 第 1 地域医療再生計画作成の趣旨 国としては 円高 デフレ対応のための緊急経済対策 ( 平成 22 年 10 月 8 日閣議決定 ) において 都道府県に設置されている地域医療再生基金を拡充し 高度 専門医療や救命救急センターなど都道府県 ( 三次医療圏 ) の

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9 予防接種

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特定健康診査等実施計画 ( 第二期 : 平成 25 年度 ~ 平成 29 年度 ) リクルート健康保険組合 平成 25 年 4 月 1

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07体制届留意事項(就労継続支援A型)

福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律 について <1. 特定復興再生拠点区域の復興及び再生を推進するための計画制度の創設 > 従来 帰還困難区域は 将来にわたって居住を制限することを原則とした区域 として設定 平成 29 年 5 月復興庁 地元からの要望や与党からの提言を踏まえ 1 帰還困難区

日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール

概要

制度 後期高齢者医療制度とは 3 資格 被保険者 4 被保険者証 保険証 5 保険料の算定 6 保険料の納付方法 7 保険料の軽減と納付相談 8 お医者さんにかかるときの自己負担割合 10 療養費 12 接骨院 整骨院 柔道整復 のかかり方 13 訪問看護療養費 移送費 13 高額療養費 14 特定

【資料1】結核対策について

Transcription:

地域医療保健に関する提言 地域医療保健の充実強化を図るため 国は 次の事項について積極的な措置を講じられたい 1. 医師確保対策について (1) 産科医 小児科医 外科医 麻酔科医等をはじめとする医師 看護師等の不足や地域間 診療科間等の医師偏在の実態を踏まえ 安心で質の高い医療サービスの安定的な提供を実効あるものとするとともに 地域に根差した医師を養成するなど 地域を支える医師 看護師等の絶対数を確保するべく即効性のある施策及び十分な財政措置を早急に講じること また 病院勤務医及び看護師等の労働環境の改善を図るための支援策及び十分な財政措置を講じること さらに 地域医療介護総合確保基金について 高齢化の進行状況や医療 介護資源等の地域間格差 都市自治体の意見等を勘案し 所要額を確保するとともに 弾力的な活用を図ること また 都市自治体が事業を円滑に実施できるよう 交付スケジュールを見直すこと (2) 医師等の不足が深刻な特定診療科や救急医療において 医師 看護師等の計画的な育成 確保及び定着が図られるよう 実効ある施策及び十分な財政措置を講じること 特に 産科医については 増員等の体制整備による負担軽減を図ること また 産科 小児科医の集約化 重点化に当たっては 拠点病院である公的病院に適切な配慮を行うこと (3) 過疎地域の医療確保に取り組む都市自治体に対し 財政措置を含めた支援策を講じること (4) 地域医療を担う医師を養成するため 奨学金制度 等を拡充すること また 医学部入学に際し 実効ある 地域枠 を設けるとともに 医学部における教育の充実を図ること (5) 看護師 助産師等医療を支える専門職の養成 確保及び地元への定着等を図るため 養成機関の充実や労働環境の改善等適切な措置を講じるとともに 財政措置等の充実を図ること (6) 復職支援等 女性医師等が継続して勤務できる環境を整備するなどの支援策を

拡充すること (7) 新医師臨床研修制度の導入による医師不足への影響や問題点の検証を踏まえ 地域医療を維持 確保し 質の高い医師の養成と医師偏在の解消に資するものとなるよう 当該制度の改善を図ること また 魅力ある研修体制へ向けて努力している地方病院について 適切な財政支援を行うこと (8) 新たな専門医制度については 医師偏在を助長すること等のないよう 地域における医療の確保と住民の健康維持に責任を持つ都市自治体等の意見を十分に踏まえ 慎重に対応すること (9) 地域における医師の不足 偏在を解消するため 医師に一定期間の地域医療従事を義務付けるなど 医師を地方に派遣する実効ある対策を講じること 2. 自治体病院等について (1) 自治体病院をはじめ地域の中核病院について 地域の実態に応じた医療の確保や経営基盤の安定化を図るため 十分な財政措置等を講じること 特に 自治体病院を整備 運営する都市自治体に対する安定した財政措置 病院事業債の地方交付税算定単価の実勢価格に応じた見直し 公立病院特例債の元金償還に対する財政措置及び補償金免除繰上償還制度の拡充等 十分な措置を講じること (2) 病院事業において生じる控除対象外消費税負担が公的病院等の経営に深刻な影響を与えていることから 診療報酬や消費税の制度見直しを図るなど 必要な対策を講じること (3) 新公立病院改革ガイドラインに基づく取組の推進に当たっては 地域医療の確保に支障が生じることのないよう 診療報酬改定や医師確保等の対策を講じるとともに 十分な財政措置を講じること (4) 都市自治体が行っている公的病院等への助成について 地域の実情に配慮した十分な財政措置を講じること (5) 第三次救急医療を担う公的病院等については 当該医療圏内の市町村の住民が利用することから 当該病院等へ助成を行う主体及び助成に対する特別交付税措置の対象を都道府県とすること 3. 小児救急医療をはじめとする救急医療及び周産期医療の体制整備 運営等の充実

強化を図るため 実効ある施策と十分な財政措置を講じること また 医療過疎地域においても等しく高度医療を受けることができるよう 十分配慮すること 4. がん対策について (1) がん対策推進基本計画 における受診率を達成できるよう 大腸がん 胃がん及び肺がん検診等 都市自治体が実施するがん検診事業に対する十分な財政措置を講じるなど がん対策の一層の充実を図ること また 検診方法及び検診体制の拡充を図るとともに 十分な財政措置を講じること (2) 女性特有のがんをはじめとするがん検診推進事業を継続するとともに 国の責任において 適切かつ十分な財政措置を講じることにより 安定的な実施体制を構築すること その際 国の計画を明確にしたうえで 速やかな情報提供及び十分な啓発を行うとともに 恒久的な制度とすること なお 助成対象者及び補助対象経費を拡充すること (3) 胃がん検診及び乳がん検診の集団検診について 医師の立会いを必要としない方法に見直すこと 5. 感染症対策について (1) 今後新たに定期接種化されるワクチン及び既存の定期予防接種のワクチンに対し 十分な財政措置を講じること また 国民が等しく予防接種を受けることができるよう 制度の整備を図ること (2) おたふくかぜ ロタウイルスについて 早期に定期接種として位置付けること また 法定接種化に当たっては 住民や現場に混乱を招くことのないよう 速やかな情報提供と十分な準備期間を確保すること (3) 任意予防接種に対する十分な財政措置を講じるなど 感染症対策を強化すること (4) 骨髄移植等により定期接種の再接種が必要となった場合 経済的負担を軽減するとともに 予防接種健康被害の法定補償の対象となるよう 当該再接種を定期接種として位置付けること

(5) ワクチンの安定供給対策を講じるとともに ワクチン不足時における接種期間の延長等の特例措置や経過措置を設けること また ワクチン価格や問診料等の接種費用について 国の責任において 全国統一的な委託単価標準の設定を行うこと さらに 混合ワクチンの開発 導入等により 被接種者等の負担軽減を図ること (6) 風しんの流行や先天性風しん症候群を予防する対策を講じるとともに 抗体検査から予防接種まで十分な財政措置を講じること (7) 今後発生する恐れのある新型インフルエンザ等の感染症対策について 市町村が地域内の対策を整備 推進するため 必要な財政措置を講じること (8) 質の高い結核対策を確保するため 感染症指定医療機関に対する財政措置の充実を図ること また 結核対策特別促進事業について 補助申請額全額を確保すること (9) 肝炎ウイルス検診を継続するとともに 十分な財政措置を講じること (10) 定期接種化された成人用肺炎球菌ワクチンについて 65 歳以上全員を接種対象者とすること (11) 子宮頸がんワクチンについて 接種後の副反応に係る原因究明と治療法確立を図り 被害者の支援体制を整備するとともに 副反応リスクの少ないワクチンに改良すること また 健康被害救済制度については 被害者の実情に応じて補償範囲を拡大すること 6. 地域包括ケアシステムの構築に際し 在宅医療を担う医師 看護師の育成 確保を図るとともに 医療 福祉従事者の多職種連携の推進に必要な対策と財政措置を講じるなど 在宅医療の充実を図ること また 在宅療養支援診療所の整備及び地域の医療情報連携ネットワークシステムの充実のための安定的な財政措置を講じること さらに 医療機能の分化 連携に向け かかりつけ医がその本来の機能を果たせるよう 十分な周知 啓発を図ること 7. 地域医療構想における病床の機能分化 再編について 地域医療の低下を生じないよう 市町村等の関係機関と十分協議を行い その意見等を尊重し 地域の実情

に即したものとすること なお 2025 年に向け 医療需要の増加に応じた医療提供体制の整備が図られるよう 見直しを含めた早急な措置を講じること 8. 都市自治体が単独で実施している各種医療費助成について 国において早期に制度化するとともに 制度化が図られるまでの間 十分な財政措置を講じること 9. 不妊治療に係る経済的負担を軽減するため 特定不妊治療費助成事業における対象治療法の範囲等を拡大するとともに 一般不妊治療に対する助成についても検討し 必要な支援措置を講じること また 不育症について 治療費等に対する必要な支援措置を講じること さらに 不妊症 不育症で悩む患者がカウンセリング等を受けやすい環境を整備するとともに 相談窓口の周知を図ること 10. 難治性疾患患者の苦痛と負担の軽減を図るため 対象疾患の拡大をはじめとする必要な支援策を推進すること 11. 都市自治体が行う40 歳未満の者に対する健康診査について 助成制度を創設すること また 歯周疾患検診について 20 歳から70 歳までの5 歳刻みの年齢に実施すること 12. 骨髄ドナーの休業に対する支援制度を創設すること 13. 都市自治体における保健師確保のため 大学や保健師養成所等の施設整備や教育環境改善のための財政措置の充実をはじめ 国家試験実施機会を増やすなど受験者増に向けた環境整備や 自治体への就業を促す広報等の働きかけを行うこと また 保健師等専門職員の人材バンク等の制度創設を図ること 14. 指定要件を満たした都市自治体が円滑に中核市に移行できるよう いわゆる 飛び地 等の保健所の所管区域に関する課題を共有し その解決を図ること

15. 東日本大震災関係について被災した医療機関の早期再建や医師 看護師確保対策等 抜本的な医療環境の改善策及び財政支援措置を講じること