資料 3 平成 29 年 10-12 月期地域経済産業調査概要 ( 九州地域経済の動向 ) 平成 30 年 1 月 24 日九州経済産業局総務企画部調査課
調査概要 調査期間 : 平成 29 年 11 月 22 日 ( 水 )~ 平成 29 年 12 月 22 日 ( 金 ) ヒアリング対象企業数 :78 社 ( 機関 ) ( 製造業 36 非製造業 32 その他 10/ 大企業 50 中小企業 18 その他 10) < 参考 ( 全国 )> ヒアリング対象企業数 :779 社 ( 機関 )( 全 10 地域合計 ) ( 製造業 419 非製造業 292 その他 68 / 大企業 435 中小企業 276 その他 68) 1
< 全体の結果 > 九州地域の経済は 緩やかに改善している 前回 (7-9 月期 ) 調査 : 緩やかに改善している < 個別の動向 > 1. 生産横ばい傾向 同 : 横ばい傾向 2. 設備投資増加している 同 : 増加している 3. 雇用情勢改善している 同 : 改善している 4. 個人消費持ち直している 同 : 緩やかに持ち直している 2
生産に関する主な企業コメント ( 増加 やや増加 は 変わらない は やや減少 減少 は ) 輸送機械 海外向けが好調のため 生産を増加 輸送用機械 原動機等の船舶用機器及びプラント向けのプロセス機器は 供給過剰等で厳しい業況ながらも 受注に応じて生産を増加 輸送用機械 新車効果が一服し 需要に合わせて生産を調整している 輸送用機械 電子部品 デバイス 海外向けスマートフォン用途の受注に対応するため 引き続きフル生産 電子部品 テ ハ イス 自動車及び家電用途の各種デバイスの受注に対応してフル生産を継続中 電子部品 テ ハ イス 産業機械用途の受注が引き続き好調で 車載用途も増加傾向 電子部品 テ ハ イス はん用 生産用 業務用機械 海外向けの半導体 液晶関連製造装置が引き続き好調で 受注の調整を行っている 生産用機械 スマートフォン及び自動車関連の設備投資需要が好調で 特に海外での生産増 生産用機械 半導体製造装置は 海外向けを中心に受注増による生産増 生産用機械 海外からの環境機器等の受注が好調で フル生産を継続中 はん用機械 素材関連( 化学 鉄鋼 金属 窯業 土石 石油 石炭 非鉄金属 プラスチック等 ) 鉄鋼は電気料金が高い夏季に生産を調整していた反動により 生産を増やしている 鉄鋼 プラスチック事業は 年末に需要の大きい食品向けに生産を増やして対応 プラスチック スマートフォン等向け半導体部品の受注が増え過ぎて生産水準は上限にきている 一部では生産が追いついていない 窯業 土石 空調機器等の産業用機器向けの金属製品は 受注増による生産増 金属製品 鉄鋼は自動車やインフラの老朽化の更新に伴う建設鋼材向けを中心に 高い水準の生産を続けている 鉄鋼 石油化学製品はフル生産を継続中 石炭化学製品は原材料の高騰が落ち着き市況が安定したため安定して生産中 石油 石炭 半導体製造装置用部品 建設資材関連製品 自動車向け等の受注が多く 前期同様フル生産を継続 非鉄金属 半導体部品等の化学素材は 自動車 家電 産業用機械向けに高水準で生産中 化学 国内 海外共に需要が好調に推移しており 計画的に生産中 窯業 土石 電気機械 自動車及びスマートフォン向けの電気機械及び電子部品の受注が好調でフル生産を継続 電気機械 生産は堅調に推移しつつも 一部では部材調達の不足による生産減がみられる 電気機械 食料品 年末は一年で最大の需要期のため 生産及び販売共に増加する 飲料 たばこ 飼料 鶏肉加工は 年末の需要期に対応するために稼働日を増やして生産増 食料品 製麺は需要期を迎えて生産を増やしている 輸送費の増加は原料の仕入れ値の減少で吸収している 食料品 当社の食品の小売りに業況の変化は無いが 利益を得る考えとして生産量から質への転換を社内で始めている 食料品 4
足下の消費に関する主な企業コメント ( 前年同月比で 増加 やや増加 は 変わらない は やや減少 減少 は ) 消費傾向がより品質のよいものへとシフトしている 日常品はスーパーで買い より良いものは百貨店で買うという傾向が強まってきている 百貨店 客単価は株高等を背景に高額品の売上増により上昇 来店者数は微増 売上金額はインバウンドの増加 プロ野球優勝セール等により増加 百貨店 昨年の秋頃から消費者のディスカウント志向が強まったように感じているが プロ野球優勝セール等により消費意欲が持ち直した 免税売上は前年比 4 割増 スーパー 購入単価は上がっているものの 入店客数の減少が続いている 12 月の売上が前年比では上がっているのは新店効果によるところが大きい コンビニ 値下げで単価を下げているが 購入点数が増えているため客単価は上昇し 売上金額も増加している スーパー 11 月をみると 国内 海外旅行ともに単価は前年比 +3% の伸び 観光 棟数は減だが 中高級品にシフトしており 棟単価が上昇 9 月以降 住宅展示場来場者が前年を上回ってきている 不動産 単価が上がっているのは 土地代ではなく建築費の上昇によるもの 特に人件費 不動産 原油価格の上昇で 石油元売り価格も上昇 訪日観光客がレンタカーを使った観光地や温泉地巡りをしており 引き続き良い状態が継続 卸売 小売 商品の市場価格が リニューアルなどで上がっているため 単価は上昇しているが 来店者数はやや減少 酒類の売り上げについては ビールは低迷しているが 酎ハイは伸張 ドラッグストア 独自の集客方法の工夫等により 前年の ふっこう割 の反動を受けることもなく 100% の稼働率を維持 宿泊 新車効果も 1 年近くが経過し落ち着いてきており 若干のプラスに留まる 自動車販売 外国人観光客向けフリー切符が熊本地震の前年の水準を上回る勢い 運輸 前年より気温低下が早かったことから トレンドに敏感なお客様は 秋冬衣料へのシフトが早く 動きが良かった 百貨店 ただ安いだけでなく より高品質のものを求めるようになってきている 紙オムツ等をまとめ買いするインバウンドのお客さんが また少し戻ってきた ホームセンター 国内客の購買意欲に大きな変化は見られないが 免税売上は前年比 3 割増 ドライヤーやスティッククリーナー ( 掃除機 ) 炊飯ジャー等が好調 家電量販店 前期は台風 北部豪雨とダメージが大きかったが 今期は前年並みに戻ってきた 但し 旅行客は土産物をあまり買わない 飲料等は 旅館ホテルの自販機でなく 近隣のコンビニで買う等の傾向が強く この傾向はインバウンドでも同じ 宿泊 飲食サービス 先行き (1-3 月期 ) の消費に関する主な企業コメント (3 か月後 上昇 は 変わらない は 減少 は ) 九州内の観光列車の人気は継続しているが 九州北部豪雨で架線が寸断され不通となった大分近郊の復旧次第では 更に良くなる見込み 観光 1-3 月期は 今期 (12 月 ) に既に必要な薬を購入してしまっているため あまり動きがない時期 花粉症薬も少ない回数で効く薬が増えており 最近はリピート購入が少ない ドラッグストア 8
参考 景況感 先行き 足下の景況感に関する主な企業コメント ( 改善 やや改善 は 変わらない は やや悪化 悪化 は ) 〇上期に予定していた大型案件が下期にずれ込んだため 前期と比べると良い 今年度の売上は過去最高の見込み 生産用機械 〇今期は全部門で赤字が解消して株価も上昇 原油価格の上昇に伴ってフル生産の状況 化学 〇外商は堅調で 美術 呉服 宝飾等の動きが良い 衣料品は低調だが 趣味趣向に沿ったものには支出する傾向 百貨店 〇運輸サービス 不動産事業部門など全セグメントで前期と同様に引き続き堅調に推移している 運輸 〇アジアを中心に半導体関連で取扱高が増加 インバウンド向けの企画商品の売上げは前年同月比 2.5 倍 運輸 海外向けの半導体が好調のため 年末年始も稼働 電子部品 デバイス 国内外からの来場客が増加 インバウンドはLCC 等の空路経由が増えてきた 不動産 船腹過剰が続いているため 船用部材は生産減が見込まれる 輸送機械 受注が好調で労務費等の経費が嵩んでいるため 収益 生産性が低下している 窯業 土石 先行き(1-3 月期 ) に関する主な企業コメント (3か月後 改善 やや改善 は 変わらない は やや悪化 悪化 は ) 〇半導体及び液晶に関して 2 年程度は良い状態が続くと見ている 生産用機械 〇生産用機械は自動車及び一般産業向けともに 自動化 省力化 品質向上を背景に堅調に推移する見通し 生産用機械 〇国内需要はピークとなる冬場を迎えることから 販売量は増加の見通し 電気 ガス 年明け以降 海外の需要が一服して生産減となるが高水準であることには変わりはなく 不安視はしていない 電子部品 デバイス 東京オリンピック パラリンピックに向けて投資の動きが少しずつ出ており ホテル及び商業施設向けの出荷が増えて 2019 年頃にピークを迎えるのではと見ている 窯業 土石 来年から 当地を舞台としたテレビドラマが放映されるため 特設コーナーも作り 売り上げにも貢献 百貨店 1-3 月は 12 月に商品を購入されてしまっているのであまり動きがない 効果が持続する商品が出たためリピート購入が少ない ドラッグストア 9