Windows 10 の注意点 Trinität の使用に関して 2018 年 1 月中央コンピュータシステムトリニテートサポートセンター 電子帳票システム Trinität は Ver.8.50 以降において Windows10 対応を実施しております ただし Windows 10 の機能については使用できないものもあるため Trinität を Windows 10 が稼動するコンピュータで使用する際の注意事項を 以下の通りまとめましたのでどうぞご参照ください なお 弊社では Windows 10 をクライアント OS として位置付けており サーバアプリケーションの稼動はサポートしておりません 本書に記載されている他社製品名は 一般に各社の商標または登録商標です 1. ファイル共有 (SMB1.0) Windows 10 バージョン 1709(Fall Creators Update) からファイル共有プロトコル SMB1.0 の設定が以下のようになりました エディションクリーンインストールバージョン 1703 からのアップグレード Professional 有効一定期間後 無効になる可能性がある 1 Enterprise 無効有効 ( 引き継ぐ ) 有効 ( 引き継ぐ ) 一定期間後 無効になる可能性がある 1 SMB1.0 が無効になると BookManager においてサーバ 2 上の共有フォルダを利用したキャビネット 3 を開くことができなくなります 1 15 日間 SMB1.0 を使用しないと SMB1.0 が無効となる機能 (SMB 1.0/CIFS Automatic Removal) 2 Trinität ではサーバの SMB の設定は SMB1.0 を推奨しています サーバの SMB の扱いに関しては次のマニュアルを参照してください ( WindowsServer2008 の注意点 WindowsServer2012 の注意点 WindowsServer2016 の注意点 ) 3 シェアリングキャビネット (ClientEngine にてアクセス ) または ServerEngine のログオン方式が Windows ログオン のリモートキャビネットを利用している場合 対処方法 Windows10 の SMB の設定を以下のようにしてください 1
Professional 版 Enterprise 版 操作手順 1. コントロールパネルより Windows の機能の有効化または無効化 を開く 2. リストの SMB 1.0/CIFS ファイル共有のサポート をクリック 3. SMB 1.0/CIFS Automatic Removal を無効にする (Professional 版の場合 ) 4. SMB 1.0/CIFS クライアント を有効にする 5. 内容を確定後 マシンを再起動して設定を有効にする 2. Microsoft Edge Windows 10 から OS 標準のブラウザとして Microsoft Edge が搭載されていますが Trinität WebEdition は Microsoft Edge に対応していません Trinität WebEdition をご利用のお客様は Windows 10 に搭載されております IE11 をご利用いただきますようお願いいたします 3. ユーザアカウント制御 (UAC) Windows 10 では Windows 8.1 同様 ユーザアカウント制御機能が実装されています この機能はすべてのユーザが標準ユーザモードで実行し 管理者レベルのアクセスを制限することでコンピュータの安全を図るものです たとえ Administrators 権限のユーザでも 管理者権限を必要とする操作を行うと UAC 確認ダイアログが表示されます Windows 10 上で Trinität を実行すると この UAC の影響により一部の機能がブロックされます 具体的には BookMan Monitor や UtilityManager 等のサービスモニターアプリケーションから サービスアプリケーションを起動 停止することができません サービスモニターアプリケーションからサービスアプリケーションの起動 停止操作を行う場合は サービスモニターアプリケーションを 管理者として実行 で実行する必要があります この場合 Windows 10 は UAC 確認ダイアログを表示しますので OK ボタン ( ユーザ権限でログインしている場合は 管理者パスワードの入力が必要になります ) を押してください 2
4. ユーザの簡易切り替え Windows 10 では コンピュータに現在ログオン中のユーザを保持したままで別のユーザがログオンすることが可能です この機能を利用すると ユーザ毎に作成されたデスクトップから同一のアプリケーションを同時に動作させることができます ユーザ毎に Trinität の環境設定を保持したい場合は 個別環境に設定する必要がございます ただし ローカルキャビネットファイルは従来どおり全ユーザで共通の定義を更新 / 参照します なお PDFMaker や SpoolWriter などバックグラウンドアプリケーションについては 複数のデスクトップ上でそれぞれ稼動中のプロセスが同一の場所を同時に監視することによる競合等の発生が予想されるため ユーザ簡易切り替えは禁止とさせていただきます 5. 別ユーザとして実行 Windows 10 では アプリケーション起動時に実行するユーザを指定することが可能です ユーザ名とパスワードで認証されたユーザの権限でアプリケーションを起動することができます この機能を使用する場合 ユーザ毎に個別の DB-ACE エンジンが起動されます 新たに起動されたユーザは起動元ユーザとは別個に DB-ACE ServerEngine のアクセスライセンスを消費することにご注意ください 6. インストール時のユーザ権限 Trinität は Administrators 権限でインストールする必要がございます インストール後は Users 権限でも利用可能です 7. Windows ファイアウォール機能について Windows 10 には Windows ファイアウォール 機能が搭載されていますので UtilityService を Windows 10 で運用するには UtilityService の BTP 受信に使用するポート番号と UtilityManager との通信に使用するポート番号を Windows ファイアウォール 設定でインバウンド アウトバウンド共に例外のポートとして追加する必要がございます 8. フォルダリダイレクション Windows 10 では クライアント PC 側に存在している [ マイドキュメント ] 等のフォルダをサーバ上で管理可能になる フォルダリダイレクション 機能が利用できます しかし Trinität では稼動フォルダが別 PC にある運用を想定していないため フォルダリダイレクション機能はサポート対象外とさせていただきます 3
9. 暗号化ファイルシステム (EFS) Windows 10 は 保存されているファイルを暗号化する 暗号化ファイルシステム 機能が利用できます 暗号化ファイルシステムを利用すると 暗号化を実行したユーザのみ復号可能となり それ以外のユーザからのアクセスを排除することが可能となります 本機能を利用すると 暗号化したユーザからのアクセスのみ有効となるため その他のユーザからはアクセスが不能となります BookMan や UtilityService の起動ユーザについても同様の制限がかけられるため 暗号化したユーザと BookMan や UtilityService の起動ユーザが一致していない場合はブックの配信や自動削除に失敗します これらの事情により Trinität では暗号化ファイルシステムのご利用は推奨いたしません ユーザごとにアクセス制限をかけたい場合は 従来どおりフォルダに対してアクセス権を設定してください 10. ボリュームシャドーコピーサービス (VSS) Windows 10 では アプリケーションが稼動したままでバックアップが可能となる ボリュームシャドーコピーサービス 機能が利用できます Trinität では 更新中のファイルに異常を来たす可能性があるため ボリュームシャドーコピーのご利用はサポート対象外とさせていただきます 11. ネットワークプレースの使用 Windows 10 にはネットワーク上にあるドライブやフォルダのショートカットを作成する ネットワークプレース 機能が搭載されています Trinität でキャビネットのパスを指定する場合 このネットワークプレースは使用できません 従来通りのショートカットは使用できますので 必要な場合はこちらを使用してください 12. Windows CardSpace Windows Vista から追加された 現在のユーザ ID とパスワード認証に代わる本人認証システムです Trinität は CardSpace システムには対応していません 従来どおりユーザ ID とパスワードを入力してログオンする必要がございます 13. exfat ファイルシステム Windows Vista SP1 から追加された 大容量外付ストレージデバイス用の新ファイルシステムです ( 主に大容量フラッシュメモリでの使用を想定 ) 本ファイルシステムでフォーマットしたドライブ上にブック等を配置することは通常の運用形態として想定していないため 弊社としてはサポート対象外とさせていただきます 4
14. XPS 出力 Windows 10 では ドキュメントを XPS 形式 (OpenXPS ドキュメント (.oxps)) にて出力することができます したがいまして System35 から印刷するプリンタの種類を Microsoft XPS Document Writer に選択することで 帳票を XPS 形式のファイルに出力することが可能です ただし 出力結果に関しては サポート対象外とさせていただきます 15. RemoteApp Windows 7 から 従来のターミナルサービスが拡張されました アプリケーションの実行はサーバで行い 標準入出力をクライアント PC で実行することで ローカルデスクトップアプリケーションと同じように操作できる機能です 使用には WindowsServer2008 が必要となります 弊社としてはサポート対象外とさせていただきます 16. タッチ操作 Windows 8 からユーザインターフェイスにマルチタッチによる操作が可能になりましたが 現在の Trinität ではマウス操作のみを想定し実装されております それによりタッチ操作を行った場合 反応しないことや 想定外の動作が行われることがあります そのため タッチ操作は非対応とさせていただきます ~TrinitätCD Web インストーラをご利用のお客様へ ~ 過去に作成された TrinitätCD や Web インストーラは Windows 10 の動作仕様上キャビネットが選択できない等の問題があり 正しく動作しません これらを Windows 10 でご使用になりたい場合は Trinität Ver7.40 以降で再度作成しなおす必要があります 以上 5