1. 目的細骨材の密度及び吸水率を求めることを目的とする ( 構造用軽量骨材を絶乾状態から 24 時間吸水させて試験する場合は JIS A 1134 による ) 2. 参考にする規格 JIS A 1134 構造用軽量細骨材の密度及び吸水率試験方法 3. 器具 3.1 はかりはかりは ひょう量 2kg 以上で 目量が 0.1g 又はより細かいものとする 当工場のはかりは 社製ひょう量 : kg, 目量 : g 3.2 ピクノメータフラスコ又は他の適切な容器 ( 以下 ピクノメータという ) は 非吸水性で 細骨材の試料が容易に入れられるものとする ( 繰り返し試験を行った場合 その容量を ±0.1% 以内の精度を確保できるもの ) また キャリブレーションされた容量を示す印までの容積は 試料を入れるのに必要な容積の 1.5 倍以上で 3 倍を越えないものとする 当工場は キャリブレーションされた容量として ml とする 3.3 フローコーン細骨材の表乾状態を確認するためのフローコーンは 寸法が上面内径 40±3mm 底面内径 90±3mm 高さ 75±3mm で 厚さ 4mm 以上のものとする Point: 通常骨材では 500ml 軽量骨材では 700ml 以上とするのが一般的 軽量骨材には 蓋付きのヒ クノメーターがよい 3.4 突き棒突き棒は 質量 340±15g で 一端が直径 23±3mm の円形断面のものとする 3.5 乾燥機乾燥機は 排気口のあるもので 槽内を 105±5 に保持できるものとする 1/10
4. 試料資料の採取及び調整方法は 次による a) 試料は 代表的なものを採取し 四分法又は試料分取器によって ほぼ所定量となるまで縮分する (TS A 0026 参照 ) その質量は約 2kg 以上とし それを四分法又は試料分取器によって約 1kg 以上ずつに二分する Point: ストックヤート 又はタ ンフ トラック上より均等に代表試料を試料量の 4 倍以上採取する b) 縮分された試料約 1kg 以上を 24 時間吸水させる 水温は吸水時間の少なくとも 20 時間は 20±5 に保つ c) b) の試料を平らな面の上に薄く広げ 暖かい風を静かに送りながら 均等に乾燥させるため ときどきかき回す d) 1 細骨材の表面にまだ幾分表面水があるときに 細骨材をフローコーンに緩く詰める 1 2 上面を平らにならす 2 2/10
細骨材の密度及び吸水率試験方法 制 定 JIS A 1109:2006 改 正 ③試料の上面から突き棒の重さだけで力を加えず速やかに 25 回 ③ 軽く突く ④突き固めた後 残った空間を再度満たしてはならない ④ Point フローコーンを動かないように押さえ て 周りのこぼれた細骨材を除去 する ⑤フローコーンを静かに鉛直に引き上げる 試料を少しずつ乾燥 ⑤ させながら 前記の方法を繰り返し フローコーンを引き上げた ときに 細骨材のコーンが初めてスランプしたとき 表乾状態で あるとする 最初にフローコーンを取り去った場合に 細骨材のコーンがスラン プしたときは 表乾状態を過ぎているので その時には少 量の水をよく加えてよく混合し 覆いをして 30 分おいた 後 再度試験を繰り返す 表乾状態の例 参考 表乾状態について ① 空気中乾燥状態 霧吹き等で少量の水を加え 良く混合し覆いを被せ 30 分 程度後に再確認 ② 湿潤状態 (スランプせずコーンの形を保つ) 再び細骨材を広げ 均等に乾燥 3/10 ③ 表乾状態 2011/12/01
e) d) の試料を二分 ( 約 500g) し それぞれを密度 (m 2 ) 及び吸水率試験 (m 4 ) の1 回の試料とする Point: 測定は速やかに行い 細骨材が乾燥しないように注意する 5. 試験方法 5.1 密度密度試験は 次のとおり行う a) ピクノメータに水 ( 水道水など清浄な水 ) をキャリブレーションされた容量を示す印まで加え質量 (m 1 ) を 0.1g まではかり また水温 (t 1 ) をはかる b) ピクノメータ中の水を少しすて 4.e) の密度試験用試料質量 (m 2 ) を 0.1g まではかった後 ピクノメータに入れ 水をキャリブレーションされた容量を示す印まで水を加える Point: 試料をヒ クノメータに入れる前に少量の水 ( 底から 1~2cm 程度 ) を入れておけば ヒ クノメータを割る恐れが少なくなる c) ピクノメータを平らな板等の上で転がして 泡を追い出した後 20±5 の水槽に漬ける 20±2 恒温水槽 d) 約 1 時間ピクノメータを水槽につけてから 更にキャリブレーションされた印まで水を加え そのときの質量 (m 3 ) を 0.1g まではかり また水温 (t 2 ) をはかる 水槽につける前後のピクノメータ内の水温の差 (t 1 とt 2 の差 ) は 1 を超えてはならない Point: ピクノメータ内の水に温度差が生じると 密度に影響するため 注意して試験する 4/10
5.2 吸水率 4.e) の吸水率試験用試料の質量 (m 4 ) を 0.1g まではかった後 105 ±5 で一定質量 (24 時間乾燥 ) となるまで乾燥し デシケータ ( 乾燥機 ) 内で室温まで冷やし その質量 (m 5 ) を 0.1g まではかる 5.3 試験の回数密度及び吸水率の試験は 4.a) で二分した試料についてそれぞれ1 回ずつ行う 6. 計算計算は次による a) 細骨材の表乾密度 絶乾密度及び吸水率は 次の式によって算出し 四捨五入によって 小数点以下 2 けたに丸める 表乾状態における密度 (g/cm 3 ) d S =(m 2 ρ w )/(m 1 +m 2 -m 3 ) ここに d s : 表面密度 (g/cm 3 ) m 1 : 水で満たしたピクノメータの全質量 (g) m 2 : 表乾密度試験用試料の質量 (g) m 3 : 試料と水で満たしたピクノメータの質量 (g) 注 ρ w : 試験温度における水の密度 ( )(g/cm 3 ) ( 注 ) 水の密度は試験温度に応じて次の値を用いる 温度 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 密度 g/cm 3 0.9991 0.9989 0.9988 0.9986 0.9984 0.9982 0.9980 0.9978 0.9975 0.9973 0.9970 絶乾状態における密度 (g/cm 3 ) d d =d s m 5 /m 4 ここに d d : 絶乾密度 (g/cm 3 ) m 4 : 表面乾燥飽水状態の吸水率試験用試料の質量 (g) m 5 : 乾燥後の吸水率試験用試料の質量 (g) 絶乾状態における吸水率 (%) Q=(m 4 -m 5 )/m 5 ここに Q: 吸水率 ( 質量百分率 )(%) 5/10
b) 2 回の試験の平均値を 四捨五入によって小数点以下 2けたに丸め 密度及び吸水率の値とする 7. 精度平均値からの差が 密度の場合は 0.01g/cm 3 以下 吸水率の場合は 0.05% 以下でなければならない 8. 報告報告は 次の事項を記載する a) 骨材の種類 大きさ外観及び産地 b) 試料を採取した日時 c) 試験で用いた水の温度 d) 表乾密度及び絶乾密度 e) 吸水率 重要項目 一般に密度が大きいものは強度が大きく 吸水率が小さい JIS A 5308( 附属書 A) 規定値 : 砂絶乾密度 2.5g/cm 3 以上, 吸水率 3.5% 以下 JIS A 5005 規定値 : 砕砂絶乾密度 2.5g/cm 3 以上, 吸水率 3.0% 以下 骨材の受入検査頻度 ( 絶乾密度及び吸水率 ) [JIS Q 1011 分野別認証指針 ( レディーミクストコンクリート ) による ] 骨材の受入検査 ( 絶乾密度及び吸水率 ) の頻度は次のとおりとする 骨材の種類 JIS A 5005 天然骨材 JIS A 5011-1 JIS A 5011-2 砕砂 砂 高炉スラク 細骨材 フェロニッケルスラク 細骨材 JIS マーク品 その他 JIS マーク品 その他 JIS マーク品 その他 頻度及び試験機関 1-b c 1-a b 1-a b 1-c 1-a b c 1-c 1-a b c 骨材の種類 JIS A 5011-3 JIS A 5011-4 JIS A 5002 JIS A 5021 人工軽量骨材コンクリート用再生骨材 H 銅スラク 細骨材電気炉酸化スラク 細骨材細骨材再生細骨材 H JIS マーク品その他 JIS マーク品 - JIS マーク品 頻度及び試験機関 1-c 1-a b c 1-c 1-a b c 2W-b c 凡例 ( 試験頻度 ) 1:1 回以上 / 月 2W:1 回以上 /2 週 ( 試験機関 ) a: 申請者の工場 b: 申請者の工場又は骨材製造業者が 公平であり妥当な試験のデータ及び結果を出す十分な能力をもつ第三者試験機関 へ依頼した試験成績表 c: 骨材製造業者の試験成績表 6/10
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細骨材の表面乾燥飽水状態試験器具の検査方法 フローコーンの寸法の測定方法 1 コーン上面内径の測定は 上端面の直行する内径を 2 点測定し それぞれが規格値を満足すること 上面内径 : 40±3mm 2 コーン底面内径の測定は 下端面の直行する内径を 2 点測定し それぞれが規格値を満足すること 下面内径 : 90±3mm 上面内径 40±3mm 底面内径 90±3mm 40±3mm 90±3mm 3 コーン高さの測定方法は ガラス板の上にフローコーンを置き ノギス深さ測定器 直定規等で 2 点測定し それぞれが規格値を満足すること 高さ : 75±3mm 4 コーン厚さの測定方法は 底面内径縁の薄い方で直行する 2 点を測定し それぞれが規格値を満足すること 厚さ : 4mm 以上 4mm 以上 底面側 75±3mm 4mm 以上 突き棒の寸法測定方法 1 突き棒は 一端の直径が 先端をノギスにて 直行する 2 点測定し それぞれが規格値を満足すること 直径 : 23±3mm 質量 : 340±15g 23±3mm 8/10
器具番号 : 検査年月日 : 細骨材の表面乾燥飽水状態試験器具検査表 フローコーン 上面内径下面内径高さ厚さ 規格値 測定箇所 1 2 判定 総合判定 40±3mm 90±3mm 75±3mm 4mm 以上 突き棒 規格値 測定箇所 1 2 判定 直径断面質量 23±3mm 円形であること *) 340±15g *) 目視により変形 欠けなどの変状が認められないこと 総合判定 9/10
乾燥機の温度保持検査方法 1 乾燥機に細骨材 500g を入れた状態で 105 に設定した時 105 に上がった時点から 1 時間毎に 5 時間まで測定し それぞれが規格値を保持できること 温度保持 : 105±5 乾燥機温度保持検査表 器具番号 : 検査年月日 : 規格値 105 ± 5 測定時間測定温度判定 総合判定 105±5 安定スタート 1 時間 2 時間 3 時間 4 時間 5 時間 10/10