1 i-construction の実践 Contents 1. カナツ技建工業株式会社の紹介 2. i-construction への歩み 3. ICT 活用工事における試みと効果 4. ICT 活用の課題と今後の展開

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Transcription:

i-construction の実践 ~ ICT で現場が変わる ~ 平成 29 年 11 月 28 日

1 i-construction の実践 Contents 1. カナツ技建工業株式会社の紹介 2. i-construction への歩み 3. ICT 活用工事における試みと効果 4. ICT 活用の課題と今後の展開

2 1. カナツ技建工業株式会社の紹介 会社概要 代表者金津任紀 創業昭和 13 年 (1938 年 )6 月 11 日 資本金 1 億円 従業員男 228 名女 20 名 営業種目総合建設業 総合水処理事業 本社島根県松江市春日町 636 営業所広島 鳥取 事業所広島 福岡 グループ会社 6 社

クリエイティブワークから生れる ハイセンスで機能性を重視した住宅の数々 施主様のご満足はもちろん 快適で笑顔が弾む 住み継がれていく住まいづくりを目指します 地図の中に私たちの仕事が見える 郷土の大地に 未来を造り明日を建てる カナツの原点だからこそ 技術と創造力の粋を集め 人の流れを快適へと導きます 山陰を代表するパブリックベース そして歴史的文化遺産の建造物 これらの記憶に残る建物は 技術だけではなく精神性こそが必要不可欠だと考えます 21 世紀は環境の世紀といわれています 水と緑との共存 繁栄 そこに進むべき カナツの未来像があると考えます この環境の法則をさらに深く掘り下げてまいります カナツだからできることカナツにしかできないこと 主な事業 3

< 地域建設業としての当社の果たすべき役割 > 社会資本の整備及び維持管理を担い 災害対応などの安心 安全と環境を守り 地域の発展に貢献すること < 地域建設業としての当社の抱える課題 > 人材の育成と確保協力専門工事会社の技能者不足新たな収益源の確立 地域の人々の生活を支える技術サービス業へ! 持続的な成長 発展が必要! 4

社員満足向上 事業戦略 3C 挑 戦 CHALLENGE 行動基準顧客満足向上収益力向上 経営ビジョン 選択と集中 CONCENTRATION 充 電 CHARGE 挑戦選択と集中 充電 中長期的な収益基盤の構築 安定的な収益確保への補填 既存事業の質的強化 新規事業既存事業の新展開 i-construction 5

2.i-Construction への歩み いち早く OA 環境を整備 運営 < インハウスで IT 化対応 > 積極的な電子納品体制を確保 < インハウスで実務 運営 > i-construction へ取り組み < インハウスで運用 > 積極的に現場で ICT を活用 < 効率化促進の創意工夫 > LAN 環境の整備及び運営 積極的な機器導入メール利用 書類の電子化 情報共有を促進 業務を効率化 各建設現場でも積極的に環境整備 (IT 機器 インターネット環境 ) 積極的な情報化施工を展開 < インハウスで運用 > 土木部門に情報関係専門スタッフを配置サーバーにより情報 データを一元管理 情報 データを共有化 管理を効率化 多様な変化に対応可能 積極的な試行検証により品質 精度向上 遠隔管理 ペーパーレス管理リアルタイム管理 高精度の情報共有 施工管理を高度化 効率化 品質向上安全確保 現場運営を効率化 精度向上 IT 機器 情報処理技術の活用 ( タブレット端末 Web カメラ 3D モデリング ) ノウハウの習得 運営体制の確立積極的な現場展開 管理方法の試行検証 導入効果を確認 運用課題を抽出 自前で基本設計データを作成 ICT 建機施工の有効性を確認 手法確立途上における試行検証の中で施工管理法に疑問も 新展開の ICT 活用工事 ( 受注者希望型 ) にトライ 経験と技術力 ノウハウを駆使してステップ UP 基本設計データから 3 次元設計データへ 6

CIMの展開を視野に 3Dシミュレーションを活用 配筋をシミュレーション 確実に照査 作業ロスや手戻りを未然防止 施工方法/手順をシミュレーション 比較検証 確実かつ安全な作業計画 7

[MG バックホウ : 切土 法面整形 ] 8 3.ICT 活用工事における試みと効果 <どこでも取り組み可能な> ICT 活用工事の推進体制を構築 地場の測量設計業者 機械土工事業者及び測量機器取扱業者 ソフトメーカーと連携してプロジェクトチームを編成 3 次元設計データの作成及び活用はインハウス処理 ICT 建機は専用機ではなく 汎用機に ICT 機器を現場装着して使用 多伎朝山道路小田地区改良第 12 工事 [MC ブルドーザ : 盛土撒き出し 敷き均し ] [ 締め固め管理振動ローラー : 盛土締め固めの面的な品質管理 ] 多伎朝山道路朝山地区改良第 10 工事

9 ICT 施工機械の稼動データをリアルタイム取得 施工管理に活用 現場臨場が半減 日々の稼動エリア 標高データを自動取得 IOT で遠隔管理 現場の見える化 施工現場から離れた現場事務所内で 施工範囲をリアルタイム把握

ICT施工機械の走行ログデータを施工管理に活用 締め固め機械の走行ログデータを利用し 各層の巻き出し厚確認と出来映え 確認 施工数量 出来高 を把握 締固め回数管理帳票 走行軌跡帳票 施工精度 品質の向上 走行軌跡ログデータ 締固め施工データ 3次元データ化 10

日々の施工データを活用した施工管理 現場運営 ICT建機の稼動データによる日々の作業完了データ 現況 と3次元設計 データにより 翌日以降の作業量をシミュレーション 作業土工を含む切土量をシミュレーション算出 3次元データの現況と設計の較差 作業の計画性が向上 計画段階 施工前 に 正確な詳細数量が把握可能 盤下げ 流用 搬入 搬出 等の詳細な計画が可能に 各盛土量をシュミレーション算出 3次元データの現況と設計の較差 11

12 最新の測量機器による出来形確認 ( 随時 ランダム ) 自動追尾式 TS による出来形確認 確認作業 ( 測量 ) の省力化施工精度の向上 ロードランナー (GNSS ローバー ) による出来形確認 [ 改訂基準で新適用 ] 小規模土工等における出来形管理に適用

13 TS による出来形管理 ( 予備評価 ) トータルステーションによる座標取得データでの面評価 UAV 出来形測量による面評価の精度検証 [ 改訂基準で新適用 ] 小規模土工等における出来形評価に適用

施工打合せの充実 ( 現場の見える化 ) ICT と IOT を駆使して 現場の見える化を実現 作業の確実性が向上 進捗に合わせた作業状況をイメージ化 作業に携わる全員が共通イメージを共有しながら打合せ 確実な意思疎通が可能に 思い違いや認識の相違による作業のずれや手戻り等の発生を回避 危険な箇所や状況を事前に共有 ( 施工の安全が確保 ) リスクマネジメントも 14

ICT 活用施工機械への安全対策 機械配置シミュレーションにより施工安全性を検証 必要な対策を検討 現状把握の打合せから派生した意見 ( 安全対策 ) により 接近警報装置を導入 機械配置シミュレーション 施工前にシミュレーションが可能施工の安全を確保 LED 点滅警報 安全範囲 携帯 IC チップ 音声警報器 ( 本体 ) 15

ICT活用効果を踏まえた新展開 工事全体の3次元設計データ作成しICT施工 枕工部掘削 パイロット部 迂回路部 盛土部 切土部 橋脚部掘削 施工箇所の3次元設計データ 枕工部掘削 パイロット部 迂回路部 切土部 盛土部 橋脚掘削部 作業毎の3次元設計データを 作成 工事全体形状を補完し 施工に活用 3次元設計データと構造物の 3Dモデル合成による施工検討 ICT施工機械のフル活用を検討 小規模土工への適用もシミュ 16 レーション

17 ICT 施工を作業土工へも適用 作業効率 UP かつ精度向上施工の安全確保 道路本体土工 ( 本設計形状 ) だけでなく作業土工も ICT 施工 現場内の様々な所で ICT 施工が適用可能 函渠枕工部掘削箇所三次元設計データ

18 最新技術と 3 次元データを活用した試行 ( 完成検査 ) < 今後の監督及び検査の合理化を視野に > VR システムによる現地再現 ( 施工段階毎 ) 部分使用等により 完成時の現場状況を担保できない場合 3 次元データから仮想空間データを作成 着手時 中間検査時 完成時の出来形を再現 ( 仮想空間内での出来形確認 ) 監督 検査の省力化 中間検査時点の UAV 観測データに施工状況 3D モデルを配置

現場運営の手法が変わります 生産性向上へ 計画実行評価改善 3 次元データにより事前に施工検証が出来ることが増え 最終的な施工内容までおおよその想定が出来る 事前に検証を行うことで施工自体やり易くなり 施工機械による施工も設計データに則しているため 品質 出来形 出来映えにも良い影響を及ぼす 計画評価実行評価改善 こんな効果も <3 次元施工データ ICT 建機による情報化施工により > 若手オペレーターの技術力 ( 操作感覚 ) が短期間でレベル UP(10 倍?) 熟練オペレーターによる実作業中の若手育成が可能に 19

4.ICT 活用の課題と今後の展開 建設現場の生産性向上に向けた基本的な考え方 i-construction は目的達成の手段! 目標 ( 目的 ) とならないように!! ICT 活用の取り組みは組織全体で! 現場任せにしないこと!! ICT 活用の普及はスピードが肝心! 積極果敢な動機付けを!! <ICT 活用の課題 > ICT 活用スキルの向上 ノウハウ習得者の育成 拡充 (ICT 処理ソフト 3DCAD 3 次元データ運用 3 次元データ作成 ) 現場経費 > 積算 ( 開差現状と将来見込み ) 現場経営( 会社経営 ) に対するICT 活用の効果計測 イニシャルコストと投資効果の検証 運用上の不確定要素 ( 基準 要領等における未制定項目等 ) 3 次元設計データ作成の負荷 発注者と受注者の連携 協力体制 ICT 活用の普及 各分野 ( 測量 設計 施工 ) の役割分担と技術レベルの向上 ( 特に3 次元設計データがポイント ) <ICT 活用の今後の展開 > 新技術の適用や施工管理手法の工夫によるさらなる効率化 自治体発注の小規模工事への適用拡大と導入効果の検証 3 次元データの活用範囲の拡大に向けた試行と提案 土木部門から他部門 ( 環境 建築 住宅 ) への展開拡大 ICT 活用の普及に向けた取り組み強化 ( 普及活動 外部連携拡大 ) 20

働く環境が変わります働き方が変わります 生産性向上による経営環境の改善 就業環境及び処遇の改善 ゆとりのある現場 整然とした現場 安全な現場の実現 建設現場の魅力 UP 若者の就業及び定着に 3Kの解消 新 3Kの実現へ 女性職員の新たな活躍の場の可能性 在宅業務の可能性 21