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含む ) 周産期 生殖 内分泌 女性のヘルスケアの4 領域を万遍なく研修することが可能となる 産婦人科専攻医の研修の順序 期間等については 個々の専攻医の希望と研修進捗状況 各施設の状況 地域の医療体制を勘案して 産婦人科研修プログラム管理委員会が決定する B. 産婦人科研修プログラムの具体例 専門

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はじめに 近年 がんに対する治療の進歩によって 多くの患者さんが がん を克服することができるようになっています しかし がん治療の内容によっては 造精機能 ( 精子をつくる機能のことです ) が低下し 妊娠しにくくなったり 妊娠できなくなることがあります また 手術の内容によっては術後に性交障害を

5. 乳がん 当該疾患の診療を担当している診療科名と 専門 乳房切除 乳房温存 乳房再建 冷凍凝固摘出術 1 乳腺 内分泌外科 ( 外科 ) 形成外科 2 2 あり あり なし あり なし なし あり なし なし あり なし なし 6. 脳腫瘍 当該疾患の診療を担当している診療科名と 専

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体外受精についての同意書 ( 保管用 ) 卵管性 男性 免疫性 原因不明不妊のため 体外受精を施行します 体外受精の具体的な治療法については マニュアルをご参照ください 当施設での体外受精の妊娠率については別刷りの表をご参照ください 1) 現時点では体外受精により出生した児とそれ以外の児との先天異常

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手術や薬品などを用いて 人工的に胎児とその付属物を母体外に排出することです 実施が認められるのは 1 妊娠の継続又は分娩が 身体的又は経済的理由により母体の健康を著しく害する恐れがあるもの 2 暴行もしくは脅迫によって妊娠の場合母体保護法により母体保護法指定医だけが施行できます 妊娠 22 週 0

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1. はじめに ステージティーエスワンこの文書は Stage Ⅲ 治癒切除胃癌症例における TS-1 術後補助化学療法の予後 予測因子および副作用発現の危険因子についての探索的研究 (JACCRO GC-07AR) という臨床研究について説明したものです この文書と私の説明のな かで わかりにくいと

限局性前立腺がんとは がんが前立腺内にのみ存在するものをいい 周辺組織やリンパ節への局所進展あるいは骨や肺などに遠隔転移があるものは当てはまりません がんの治療において 放射線療法は治療選択肢の1つですが 従来から行われてきた放射線外部照射では周辺臓器への障害を考えると がんを根治する ( 手術と同

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7. 脊髄腫瘍 : 専門とするがん : グループ指定により対応しているがん : 診療を実施していないがん 別紙 に入力したが反映されています 治療の実施 ( : 実施可 / : 実施不可 ) / 昨年の ( / ) 集学的治療 標準的治療の提供体制 : : グループ指定により対応 ( 地域がん診療病

27 年度調査結果 ( 入院部門 ) 表 1 入院されている診療科についてお教えください 度数パーセント有効パーセント累積パーセント 有効 内科 循環器内科 神経内科 緩和ケア内科


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染症であり ついで淋菌感染症となります 病状としては外尿道口からの排膿や排尿時痛を呈する尿道炎が最も多く 病名としてはクラミジア性尿道炎 淋菌性尿道炎となります また 淋菌もクラミジアも検出されない尿道炎 ( 非クラミジア性非淋菌性尿道炎とよびます ) が その次に頻度の高い疾患ということになります

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全な生殖補助医療を含めて, それぞれの選択肢を示す必要がある. 3 種類の HIV 感染カップルの組み合わせとそれぞれの対応 1. 男性が HIV 陽性で女性が陰性の場合 体外受精この場合, もっとも考慮しなければいけないことは女性への感染予防である. 上記のように陽性である男性がすでに治療を受けて

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2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

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褥瘡発生率 JA 北海道厚生連帯広厚生病院 < 項目解説 > 褥瘡 ( 床ずれ ) は患者さまのQOL( 生活の質 ) を低下させ 結果的に在院日数の長期化や医療費の増大にもつながります そのため 褥瘡予防対策は患者さんに提供されるべき医療の重要な項目の1 つとなっています 褥瘡の治療はしばしば困難

配偶子凍結終了時 妊孕能温存施設より直接 妊孕能温存支援施設 ( がん治療施設 ) へ連絡がん治療担当医の先生へ妊孕能温存施設より妊孕能温存治療の終了報告 治療内容をご連絡します 次回がん治療の為の患者受診日が未定の場合は受診日を御指示下さい 原疾患治療期間中 妊孕能温存施設より患者の方々へ連絡 定


一次サンプル採取マニュアル PM 共通 0001 Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital その他の検体検査 >> 8C. 遺伝子関連検査受託終了項目 23th May EGFR 遺伝子変異検

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訪問審査当日の進行表 審査体制区分 1: 主機能のみ < 訪問 2 日目 > 時間 内容 8:50~9:00 10 分程度休憩を入れる可能性があります 9:00~10:30 薬剤部門 臨床検査部門 画像診断部門 地域医療連携室 相談室 リハビリテーション部門 医療機器管理部門 中央滅菌材料部門 =

70 頭頸部放射線療法 放射線化学療法

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4 研修について考慮する事項 1. 研修の対象者 a. 職種横断的な研修か 限定した職種への研修か b. 部署 部門を横断する研修か 部署及び部門別か c. 職種別の研修か 2. 研修内容とプログラム a. 研修の企画においては 対象者や研修内容に応じて開催時刻を考慮する b. 全員への周知が必要な

妊娠分娩と産褥期の管理 ならびに新生児の医療に必要な基礎知識とともに 育児に必要 な母性とその育成を学ぶ また妊産褥婦に対する投薬の問題 治療や検査をする上での制限な どについての特殊性を理解することはすべての医師に必要不可欠である 2. 行動目標 (SBO: Specific Behavior O

平成 26 年度事業計画書 自平成 26 年 4 月 1 日 至平成 27 年 3 月 31 日 公益財団法人性の健康医学財団

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10038 W36-1 ワークショップ 36 関節リウマチの病因 病態 2 4 月 27 日 ( 金 ) 15:10-16:10 1 第 5 会場ホール棟 5 階 ホール B5(2) P2-203 ポスタービューイング 2 多発性筋炎 皮膚筋炎 2 4 月 27 日 ( 金 ) 12:4

日本産科婦人科学会雑誌第66巻第6号

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佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医

3 医療安全管理委員会病院長のもと 国府台病院における医療事故防止対策 発生した医療事故について速やかに適切な対応を図るための審議は 医療安全管理委員会において行うものとする リスクの把握 分析 改善 評価にあたっては 個人ではなく システムの問題としてとらえ 医療安全管理委員会を中心として 国府台

206 年実施卒後教育プログラム ( 日泌総会 ) 領域等タイトル日時単位 日泌総会卒後 日泌総会卒後 2 日泌総会卒後 3 日泌総会卒後 4 日泌総会卒後 8 日泌総会卒後 9 日泌総会卒後 0 日泌総会卒後 日泌総会卒後 2 日泌総会卒後 3 日泌総会卒後 4 日泌総会卒後 5 日泌総会卒後 6

沖縄県における若年がん患者に対する妊孕性温存療法の現状 琉球大学医学部附属病院産婦人科 銘苅桂子 下地裕子 大石杉子 安里こずえ 平敷千晶 青木陽一

婦人科がん検診Q&A

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平成 28 年 10 月 17 日 平成 28 年度の認定看護師教育基準カリキュラムから排尿自立指導料の所定の研修として認めら れることとなりました 平成 28 年度研修生から 排泄自立指導料 算定要件 施設基準を満たすことができます 下部尿路機能障害を有する患者に対して 病棟でのケアや多職種チーム

SBOs- 3: がん診断期の患者の心身の特徴について述べることができる SBOs- 4: がん治療期 ; 化学療法を受けている患者の心身の特徴について述べることができる SBOs- 5: がん治療期 ; 放射線療法を受けている患者の心身の特徴について述べることができる SBOs- 6: がん治療期

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ン (LVFX) 耐性で シタフロキサシン (STFX) 耐性は1% 以下です また セフカペン (CFPN) およびセフジニル (CFDN) 耐性は 約 6% と耐性率は低い結果でした K. pneumoniae については 全ての薬剤に耐性はほとんどありませんが 腸球菌に対して 第 3 世代セフ

日本産科婦人科学会雑誌第68巻第8号

TOHOKU UNIVERSITY HOSPITAL 今回はすこし長文です このミニコラムを読んでいただいているみなさんにとって 救命救急センターは 文字どおり 命 を救うところ という印象が強いことと思います もちろん われわれ救急医と看護師は 患者さんの救命を第一に考え どんな絶望の状況でも 他

臨床研究の概要および研究計画

到達目標自己評価性分化異常について説明できる 思春期女性の生理と病理について概説できる 更年期女性の生理 更年期障害について説明できる 子宮下垂 脱について説明できる 精巣の組織構造と精子形成の過程を説明できる 陰茎の組織構造と勃起 射精の機序を説明できる 精液検査の方法と正常値を説明できる 男性不

児に対する母体の甲状腺機能低下症の影響を小さくするためにも 甲状腺機能低下症を甲状腺ホル モン薬の補充でしっかりとコントロールしておくのが無難と考えられます 3) 胎児 新生児の甲状腺機能低下症 胎児の甲状腺が生まれながらに ( 先天的に ) 欠損してしまう病気があります 通常 妊娠 8-10 週頃

( 様式甲 5) 氏 名 渡辺綾子 ( ふりがな ) ( わたなべあやこ ) 学 位 の 種 類 博士 ( 医学 ) 学位授与番号 甲 第 号 学位審査年月日 平成 27 年 7 月 8 日 学位授与の要件 学位規則第 4 条第 1 項該当 学位論文題名 Fibrates protect again

胎児計測と胎児発育曲線について : 妊娠中の超音波検査には大きく分けて 5 種類の検査があります 1. 妊娠初期の超音波検査 : 妊娠初期に ( 異所性妊娠や流産ではない ) 正常な妊娠であることを診断し 分娩予定日を決定するための検査です 2. 胎児計測 : 妊娠中期から後期に胎児の発育が正常であ

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Ⅰ 基本構想の策定 1 策定の趣旨魚津市では 平成 14 年から毎年 1 か所ずつ分娩施設の休業等が続き 平成 18 年 8 月には 市内には分娩できる施設がなくなりました 以来 魚津市民や里帰りされる方々は 止むを得ず市外で出産せざるを得ない状況となっていました この間 多くの市民からは 市内で安

第 3 節心筋梗塞等の心血管疾患 , % % % %

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445 部 門 紹 介 女性生涯医科学 産婦人科学教室 教 室 の 紹 介 1 歴 史 1872年 明治 5年 粟田口青蓮院に療病院を 開設し 先きに招いたドイツ人医師ヨンケル J unk e rv o nla ng e g g を教師として医学の教育 を始めたのが京都府立医科大学の淵源で 講義 はすべてドイツ語をもって行うことを原則とし ていた 1880年 明治 13年 現在地に療病院を移転 すると共に翌 14年学校と病院の経営を分離し 京都府医学校が誕生した 1884年 明治 17年 外科から分離して第 4 番目の専門診療科として産婦人科が創設され 初代の部長に武部隆太郎教諭が任命された 明治 20年足立健三郎教諭 明治 28年高山尚 平教諭 明治 36年秋元隆次郎教諭 大正 3年加 治安信教授 大正 14年山田一夫教授 昭和 29 年澤崎千秋教授 昭和 33年 御就任の徳田源市 教授は大学紛争時に院長代行をされていたが心 筋梗塞にて逝去された 1971年 昭和 46年 岡田弘二教授が就任さ れた 岡田弘二教授は 性ステロイド代謝やその作 用機構の研究を飛躍的に行われ ステロイド受 容体 エストロゲン代謝や臨床応用 アロマ ターゼ研究 ステロイドの悪性腫瘍への応用等 へとつながった 産婦人科感染症領域での研究 は 産婦人科領域の術後感染症や周産期感染症 を対象として基礎的 臨床的研究が行われた ステロイド受容体による作用機構の研究は 1987年 昭和 62年 玉舎輝彦岐阜大学教授誕生 へとつながった 1992年 昭和 57年 周産期 診療部の開設 1993年 昭和 58年 附属看護

446 専門学校に助産学科を再開設.1988 年 ( 昭和 63 年 ) 体外受精, 胚移植が開始された.1991 年 ( 平成 3 年 ) には第 43 回日本産科婦人科学会を会長として開催された. 1995( 平成 7 年 ) 本庄英雄教授が就任された. エストロゲンの代謝やその臨床応用の研究がエストロゲンによる更年期障害, 高脂血症, 動脈硬化, 骨粗鬆症, アルツハイマー病などの予防といった中高年女性の qualityoflife の向上を目指した研究をされた.1996 年 ( 平成 8 年 ) 顕微受精, 受精卵の凍結保存が倫理委員会で承認された.1999 年 ( 平成 11 年 ) 臨床の場は産科と婦人科と分かれて運営することになった. 本庄教授は婦人科診療部長を勤められ, 産科は山本宝, 保田仁介, 北脇城産婦人科助教授が診療部長を勤められた. 周産期産科外来, 子宮内膜症外来, 不妊症外来, 腫瘍外来さらには特に, 更年期 老年期の女性を対象としたクイーンズコーナーを設けるなど臨床の場の専門化, さらにはこれらを支える基礎研究を行い思春期 性成熟期 周産期 更年期 老年期までのすべての女性が一生 briliantwoman であることを目指した医療を展開された. 2008 年 ( 平成 20 年 ) 北脇城現教授が就任された. 大学の 137 年, 教室の 125 年の伝統を守り, さらに発展させるために,1 大学が高い臨床レベルをもつことにより内外の信頼に応えられるように, 教室スタッフを専門性に特化するように配置し, 周産期, 腫瘍, 子宮内膜症, 不妊, 腹腔鏡下手術, 更年期, 感染症などのサブグループを形成し, それぞれ専門外来と研究を行い, 研究成果を国内外に発信する.2 内科的な要素や外科的な要素を有する守備範囲の広い女性の生涯の医療をカバーする産婦人科学の診断から治療までを一人の担当医がオーガナイズできるよう充実した卒前 卒後教育の実践をめざす.3 若い先生方との十分な対話の中から各人の可能性を引き出し, そしてチーム全体の総合力を高めて行き, 教室スタッフ全員を挙げて研修医や学生諸君と積極的に交流する機会を設けて十分な対話の中から若い人材を発掘していく よう力を入れる. などのコンセプトをもって臨床, 研究, 教育を実践している. 2. 部門紹介周産期診療部は昭和 57 年 6 月 11 日に開設され, 産科部門 ( 周産期外来, 分娩室, 産科病棟, 新生児室 ) と新生児集中治療室 (NICU) の 2 部門からなり, 産科部門は産婦人科が,NICU は小児科が担当し, 看護単位はそれぞれ別である. 平成 9 年 11 月に総合周産期母子医療センターが京都第一赤十字病院に開設され, 当施設はサブセンターの位置づけとなった. そのため, 院内の正常 異常妊娠の周産期管理を行う以外にも京都市内, 京都府 南部地域を中心に緊急母体搬送を含めて, ハイリスク妊娠 分娩も積極的に受け入れてきた. ヘリポートがあるので京都府北部与謝の海病院からのヘリコプターによる母体搬送も積極的に受け入れている. 助産制度も取り入れている. 産科部門が力を注いでいるのは,1つにはハイリスク妊娠の管理, 特に胎児発育不全や一絨毛膜双胎児である. これらの疾患は妊娠管理が非常に難しいとされる. また超音波診断法による早期の胎児先天異常の発見にも努めている. 当院には, 小児内科, 小児外科, 小児心臓外科も併設されているため胎児先天異常の症例の紹介が多いというのも特徴である. 疎水ネットワークを利用して胎児遠隔診断を行っている. 京都北部, 南部の遠隔病院から送られてきた胎児画像を, 当院の周産期専門医が解析し, 心奇形を中心とした胎児先天異常を早期発見しようとする試みである. 近年の少子化の影響を受けて分娩数は減少したが, ここ数年は年間約 300 症例ほどで増減なく推移している. サービス的要素を多分に求められる産科部門にあって, 当院のようにハイリスク妊娠の管理に特化してしまった施設が, 正常分娩数を増加させることは至難である. 今後, 正常分娩数を如何に確保するかが問題である. 当院が正常分娩を扱っていないと思っている方も多く, 病院と協力して広報に努めることも肝要である. 出産祝いとして院内レストラン オリゾンテでの食事を提供している. アメニ

447 ティーの充実も重要であるが, 大学病院ならではのサービス向上を試みている. 臨床研究に協力していただく形になるが, 妊婦さんの骨密度計測や自律神経機能検査 ( ストレス度チェック ) を無料で行っている. 帝王切開の率は約 40% となり, 減少傾向にある. 安易に帝王切開をしないように適応を見直したことなどが理由に挙げられる. 分娩は危険が伴うものであるから, 安全を第一とし, 経腟分娩症例はリスクの少ない症例に限り, 基本的に自然分娩を原則としている. 分娩ゾーンには分娩室 3 室, 陣痛室 1 室 3 床を有している. 陣痛室での家族 2 人までの付き添いは可能である. 母親教室に夫が参加することを条件に立会い分娩を認めている. また助産師外来を, 症例限定のうえで行っている. 分娩ゾーンには独自の手術室を有し, 緊急帝王切開に速やかに対処できるようにしている. 必要と判断される場合は NICU 医師の立会いも行い, 母児の安全に留意している. 分娩後は母児同室も可能である. B3 病棟は現在 24 床を有し, うち 19 床が産科病床で 5 床が婦人科病床である. 病床占有率は概ね 8 割を越える. 多胎妊娠, 切迫早産など長期入院を要する症例もあるが, 検査入院, 正常分娩後, 帝王切開後の入院は比較的短期の入院であるため, 平均在院日数は 2 週間をきっている. 産科部門は 4 人のスタッフが専任している. うち 2 人が周産期専門医を取得している. 週 1 回のペースで周産期カンファレンスを開いて, NICU 医師との医師疎通を図るとともに, 産科単独でも看護スタッフと問題事項を検討し, 医療の質の向上に心がけている. 周産期医療は倫理的にも難しい問題を多く抱えるが, 各関連科や看護スタッフとの協力下に, 母児の幸福に少しでも貢献できれば幸甚である. 女性ヘルスケアに関して, 全国に先だって更年期外来や女性外来という特殊外来を設けてきた. 更年期外来は先代の本庄教授の時代にはクイーンズコーナーと銘打って閉経後女性の QOL を改善すべく努めてきた. 閉経後女性に主にエストロゲンを補充することで, 更年期の不定愁訴が改善されるばかりでなく, 骨粗鬆 症, 動脈硬化, アルツハイマー病の発症が抑制されることが期待される. 基礎研究としてエストロゲンによる神経細胞の保護作用に取り組み, エストロゲンによるアルツハイマー病発症抑制を世に広く喧伝してきた. エストロゲンによるアルツハイマー病治療も試みたが, 期待した成果は得られなかった. エストロゲンによる治療はエビデンスも多く, 効果的な確立された治療であるのだが, 本邦では, エストロゲンによる治療は乳癌や性器出血のため患者さんから受け入れられにくい. 今後もエストロゲンによる治療の啓蒙や抗加齢効果についての検討を進めていく予定である. ジヒドロエピアンドロステンジオン (DHEA) やメラトニンなどサプリメントの効果も検討したいと考えている. 更年期障害を客観的に評価するために, 心拍変異動解析をとりいれるなどの新しい臨床的試みを行っている. 更年期障害の治療には, エストロゲンの補充だけでなく, 漢方療法やサプリメントなど患者様の要望に沿った治療を試みている. 婦人科腫瘍グループは, 婦人科臓器に発生する腫瘍性病変の診断 治療を専門としている. 婦人科臓器は, 外陰 腟 子宮 卵巣 卵管と幅広い臓器を含んでおり, 腫瘍の発生母地となる臓器によって個別の専門的治療が必要となる. また, 悪性腫瘍の診療ばかりではなく, 子宮頸部異形成などの前がん病変の診療などにも積極的に取り組んでいる. 昨今, 婦人科腫瘍の一部においては若年女性や未産婦の増加が報告されており, 少子化に悩む本邦においては由々しき事態であると考えている. また, がん治療における生活の質 (QOL) の保持といった視点も重要視されている. 将来的には, がん発病の予防, がん検診などの更なる普及, 妊孕性 ( 妊娠の可能性 ) 機能温存を志向する, より低侵襲な治療などの開発が急務である. もちろん, 腫瘍の治療においては根治性を損なうことがあってはなりない. 個々の症例に対してグループ内で十分なディスカッションを行い, エビデンスにもとづいた診療を提供しようとスタッフ全員が心掛けている. 実際の診療にあたって

448 は, 病態を分かり易く, かつ詳しく説明し, 患者さんと相談しながら治療法を選択している. 悪性腫瘍の治療というのは, 手術 抗がん剤などの化学療法 放射線治療といった積極的治療, そして疼痛や不安などの随伴症状を和らげることを主とする緩和治療が柱になる. したがって, がん診療においては他の科との連携が大切で, 大きな手術を必要とするようなケース, 例えば子宮 卵巣以外の臓器を切除する必要がある場合は, 消化器外科や泌尿器科と共同して手術にあたる. 子宮頸がんでは放射線治療を選択することも多く, 放射線科医との連携は欠かせない. さらには, がんによる痛みや不安を取り除くため, ペインクリニックや緩和ケアチームと随時相談しています. 大学病院という特徴を生かした, 集学的な診療を提供して行きたいと考えている. がん治療の目指すところが がんの治癒 であることはいうまでもない. それに並ぶ大きな目標といえば, 患者さんの社会復帰 だと考える. 積極的に外来化学療法を取り入れ, 不要な入院生活を省くことで, 日常生活を損なわずに治療を受けられるよう配慮している. 外来化学療法により, 日帰りでの抗がん剤治療が可能になっている. 新規の治療の開発 研究 確立のためには, 他施設や関連病院との共同研究や連携は欠かせない. 婦人科悪性腫瘍化学療法研究機構や関西臨床腫瘍研究会, 医師主導型臨床試験などの多くの施設と共同して行う臨床研究に積極的に参加しているが, それは臨床試験への参加ががん診療の質を上げるとされているからある. 診療や研究と同様に, 若手医師の教育にも力を注いでいる. 次代の担い手を育てていくことも大学人に求められていると考えている. 婦人科腫瘍医として必要なスキルや知識を身につけて頂くために, 手術手技の指導や治療前症例検討, 放射線科や病理部との合同カンファレンス, 学会発表や論文作成, 抄読会などの機会を出来るだけ多く提供するように心がけている. 2012 年度の取扱い症例数は, 子宮頸がん ( 進行がんのみ ):25 例, 子宮体がん :19 例, 卵巣 がん :14 例であり, 関連病院などからの紹介が年々増えつつあるのが現状である. 今後も地域の医療施設から信頼いただけるような部門を維持すべく努力していきたいと思う. 子宮内膜症, 生殖内分泌, 不妊症が主なテーマで, 子宮内膜症は, 性成熟期女性の約 10% に発生し, その 90% に月経痛,50% に不妊症をきたすといわれている慢性疾患であり, 近年, 患者は増加している.ART を含む不妊症治療, 腹腔鏡下手術, 卵管鏡下卵管形成術, 薬物療法等を行なっている. 3. 研究最終的に臨床へフィードバックが可能なトランスレーショナル研究を行うことをモットーとしている. 教室の伝統である内分泌研究を軸に各分野でオリジナリティの高い研究を目指している. 近年, 研究を志向する医局員は増加しそれぞれが意欲的に取り組んでいる. その成果は徐々に出始めており, 英文雑誌発表他さまざまな国内外の学会で高得点演題に選ばれている. 1 生殖内分泌グループ子宮内膜症の発症進展機序に関して, さまざまな遺伝子の遺伝子多型やそのサイトカインがその発生や病態に関与することをこれまで明らかにしてきた. 最近は局所のステロイド産生に関わる遺伝子を制御することで新たな治療法の確立を目指している. また, 腹水および末梢血中の糖鎖抗原解析を行い子宮内膜症の早期診断法を研究している. 2 腫瘍グループホルモン依存性腫瘍である子宮体癌のエストロゲン伝達機序解明を目指している. すなわちエストロゲンやプロゲステロン受容体の制御因子の機能解析を行い, 妊孕能を温存しうる子宮体癌ホルモン療法への応用を目指している. また, 末梢血中の mirna 解析を行うことで早期発見および再発の早期診断法の確立を模索している. さらに, 難治例とされる子宮肉腫に対する分子標的治療の開発も行っている. 3 更年期グループホルモン補充療法 (HRT) の際にエストロゲンとともに併用されるプロゲスチンの心血管イ

449 ベントへの影響について研究している. 動脈硬化発症リスクを軽減しかつ卵巣欠落症状を改善しうる新たな HRT の臨床応用を探索している. 4 感染症グループ子宮頸管炎, 切迫早産とマイコプラズマ ウレアプラズマとの関連に関する研究, 抗菌薬に対する咽頭常在性ナイセリア属の薬剤感受性測定による淋菌薬剤耐性化傾向予測の検討, クラミジア子宮頸管炎患者におけるクラミジア直腸炎の診断と治療などについて検討している. 4. 教室スタッフの紹介北脇城教授 : 昭 56 年本学岩破一博准教授 : 昭 54 年川崎医大 野口敏史 准教授 : 昭 58 年 愛知医大 岩佐弘一 講師 : 平 3 年 本学 楠木 泉 講師 : 平 3 年 自治医大 澤田守男 講師 ( 学内 ): 平 8 年 本学 藤澤秀年 助教 : 昭 63 年 本学 辻 哲朗 助教 : 平 2 年 関西医大 黒星晴夫 助教 : 平 9 年 長崎大 辰巳 弘 助教 : 平 9 年 本学 安尾忠浩 助教 : 平 12 年 本学 森 泰輔 助教 : 平 13 年 大阪医大 藁谷深洋子 助教 : 平 14 年 滋賀医大 片岡 恒 助教 : 平 20 年 本学 沖村浩之 助教 : 平 22 年 本学