帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科 野口律奈 1
栄養情報と向き合うためのポイントを理解する 第 1 回カラダによい ( 悪い ) 食品はあるのか? 第 2 回 に効く食品って どんな食品? 第 3 回 第 4 回 第 5 回 栄養素と食品の違い バランス食の作り方 1 日 350g の野菜の摂り方 2
各栄養素についての基礎知識を学ぶ 第 6 回第 7 回第 8 回第 9 回第 10 回 栄養素の分類とPFC 比栄養素各論 1 たんぱく質栄養素各論 2 脂質栄養素各論 3 炭水化物エネルギー産生栄養素の使われ方 3
カラダによい カラダに悪いという言葉をよく使うが カラダによい カラダに悪いという食品は本当にあるのだろうか? 4
Yes 成長期の子どもにとって 大切なカルシウム源 Yes 骨粗鬆症予防として 吸収のよいカルシウム源 No 乳糖不耐症の人が飲めば 下痢をする No 摂り過ぎれば エネルギーや動物性脂肪の 過剰摂取につながる? 5
Yes エネルギー値が高い 塩分が多い 添加物が多い? No 安い 軽い 日持ちする お湯を注ぐだけ 震災時等に大活躍する食材 6
万人にとってカラダによい食品があるわけではない その個人やその状況にとって適切かどうか? という判断のみ また 同じ食品であっても その人が普段どんなものを食べているか それをどんな頻度で食べるのか によって 結果は異なる 7
ジャンクフードと呼ばれる食品であっても 食べる量や頻度によって 影響の度合いは異なる 1 年に1 回 ジャンクフードを食べたとしても 1ヶ月に1 回 ジャンクフードを食べたとしても よくもなければ 悪くもない! 8
ジャンクフードが悪いのではなく ジャンクフードを毎日食べる 個人 ( あなた ) の食べ方 ( 食習慣 ) が悪い! 9
クルミが によい! と聞いて に悩むAさんは クルミを1 日 5 粒食べることにした そんなAさんの食生活は 朝食 : なし昼食 : カップ麺夕食 : レトルトカレー クルミを食べるより 3 食の内容を改善した方がいい! 食生活は 1 点豪華主義より 総合力! 10
カラダによい食品も カラダに悪い食品もない! あるとしたら カラダによい食べ方 ( 食習慣 ) とカラダに悪い食べ方 ( 食習慣 ) 11
はカラダに良いですか? という質問はやめよう! 12
帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科 野口律奈 13
どんな人がどんな状態でどういう頻度でどんな量を食べても同じ効果を発揮する食品などない! 14
が に効く! の が栄養素である場合と食品である場合 の違いについて考えてみよう! 15
カルシウムが に効く! という言葉を受け 自身の食生活に応用させようと考えた場合皆さんはどうしますか? 16
1. カルシウム剤 ( サプリメント ) を飲む 2. カルシウムが多く含まれる食品 ( 例えば 乳製品など ) を食べる 17
情報の根拠となった研究は カルシウム剤 ( サプリメント ) を使った研究なのか? カルシウムを多く含む食品を使った研究なのか? 18
カルシウム剤 ( サプリメント ) と カルシウムを多く含む食品 どこが違うのか? 19
カルシウム剤は カルシウムでしかない! カルシウムを多く含む食品は カルシウム + その食品に含まれる他の栄養素 の影響がある 20
1 日にカルシウムを600mg 摂ると に効果的! という言葉を受け自身の食生活に応用させようと考えた場合皆さんはどうしますか? 21
1. カルシウム剤 600mg 分を飲む 2. 牛乳 550ml を飲む 3. 豆乳 (1L) + ほうれん草 (600g) を摂る 4. スライスチーズ (2 枚 ) + ほうれん草 (70g) + 桜えび (16g= 大さじ2 杯 ) を摂る 5. ヨーグルト (400ml) + 豆腐 (200g= 半丁 ) +わかめ (5g) を摂る 全て カルシウム 600mg! 22
カルシウム剤を飲むと 普段の食生活 + カルシウムオンリー 乳製品を食べると 普段の食生活 + カルシウム たんぱく質 脂質 ビタミン A B2 ほうれん草を食べると 普段の食生活 + カルシウム 葉酸 鉄 ビタミン A C 23
が に効く! の が栄養素である場合 それをどんな食品で摂取するか によって 結果が異なる 24
が に効く! の が食品である場合それを食べる量と頻度 他にどんなものを食べているのかによって 結果が異なる 25
栄養素 食品 26
帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科 野口律奈 27
栄養素 食品 28
栄養素 食品 の事例を紹介します 皆で考えてみましょう 29
β カロテンをご存じですか? β カロテンは ビタミンAの前駆体で緑黄色野菜に多く含まれます 他のファイトケミカル同様 強い抗酸化作用があります 30
β カロテンが肺ガンの予防に有効である という仮説から 1994 年にフィンランドで大規模な介入試験が行われました 31
男性喫煙者 29,000 人 A 合成 β- カロテン投与群 B プラセボ ( 偽薬 ) 投与群 5~8 年 追跡 > 患者続出 32
Aグループの肺がん発症リスクは Bグループの2 倍以上 つまり β ーカロテン投与群から肺ガン患者が続出という ショッキングな結果 (N Engl J Med 1994;330:1029 35.) (J Natl Cancer Inst. 2004 Dec 1;96(23):1743-50.) 33
野菜や果物を多く食べる人は 肺ガンになるリスクが決定的に減る! ( 世界がん研究基金 米国がん研究財団がん予防と食生活等の関連 ) 34
ガン予防には 特定の栄養素 ( β カロテン )1 種類が作用しているわけではなく 野菜や果物に含まれる α カロテンなどのカロテン類やビタミンCなど様々な機能性成分が相互的 & 複合的に作用している! 35
特定の栄養素を 薬やサプリメント でとること ( 合成 Β- カロテン摂取 ) 特定の栄養素を 含む食品を摂取 すること 36
帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科 野口律奈 37
カラダによい食品も悪い食品もない あるのは よい食べ方とよくない食べ方 栄養素 食品 38
バランス食の作り方 について 考えてみましょう 39
主食 + 主菜 + 副菜 + ( 汁物 ) ご飯 パン 麺類など 肉 魚 卵 大豆製品など 野菜 海藻 きのこなど 40
食品グループ (G) 摂取法 肉 G 魚 G 卵 G 大豆 G 豚肉 鶏肉 牛肉など 白身魚 青魚 甲殻類 貝類など 鶏卵など 豆腐 納豆 油揚げなど 3 食の主菜は 別々のク ルーフ から選ぼう! 朝食 : 目玉焼き ( 卵 G) 昼食 : 豚の生姜焼き ( 肉 G ) 夕食 : 刺身 ( 魚 G ) 冷奴 ( 大豆 G ) 41
調理法グループ (G) 摂取法 生 G 茹 G 炒 焼 揚 G 煮 G 青菜 キャベツ 人参 フ ロッコリー ピーマン カリフラワーきのこ類などなど レタス きゅうり トマトなど 根菜 芋類 海草類など 3 食の副菜は 別々のク ルーフ から選ぼう! 朝食 : サラダ ( 生 G) 昼食 : 野菜炒め ( 炒 G ) 夕食 : お浸し ( 茹 G ) 煮物 ( 煮 G ) 42
主食 + 主菜 + 副菜 + ( 汁物 ) プラス乳製品 プラス果物 43
帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科 野口律奈 44
バランス食とは 主食 + 主菜 + 副菜 ( 汁物 ) + 乳製品 果物 45
1 日に必要な野菜の摂り方 について 考えてみましょう 46
350g 1/3 を緑黄色野菜 2/3 を淡色野菜 47
www.foodmodel.com 野菜は 1 日 350g! 48
その供給源を主に野菜に頼っている ビタミン ( ビタミンC) ミネラル ( カリウム ) 食物繊維などの栄養素を充足させるため 49
質問 : 以下の料理に使用されている野菜は 生の状態で約何 g でしょうか? ( 小鉢 1 杯分 ) 100g 80g 80g 30g 50
生野菜はカサが大きい! 生野菜だけで 350g の野菜を摂ることは困難! 51
1 皿 70g の野菜料理を 1 日 5 皿食べよう! 大鉢小鉢小鉢小鉢小鉢 www.foodmodel.com 70g 5 = 350g 52
野菜は 生 ( 大鉢 ) 加熱( 小鉢 ) をとり混ぜて 1 日 5 皿を目安に摂りましょう! 53
帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科 野口律奈 54
野菜は 生 ( 大鉢 ) 加熱( 小鉢 ) をとり混ぜて 1 日 5 皿を目安に摂る! 55
基本的な栄養素 について学習します 中学校の家庭科でやったことがあるはず 56
1. たんぱく質 2. 脂質 3. 炭水化物 4. ビタミン 5. ミネラル 6. 食物繊維 7. ファイトケミカル 5 大栄養素 3 大栄養素 ( エネルギー産生栄養素 ) 57
重要度大 食物繊維ファイトケミカルビタミンミネラル エネルギー産生栄養素 ( たんぱく質 脂質 炭水化物 ) 58
栄養素のエネルギーの単位は kcal( キロカロリー ) 低カロリーとか高カロリー という使い方はしない! 低エネルギー 高エネルギー 59
エネルギーを産生する栄養素は 3 つ! たんぱく質 脂質 炭水化物 たんぱく質 脂質 炭水化物 4kcal/g 9kcal/g 4kcal/g 60
エネルギー産生栄養素 ( タンパク質 脂質 炭水化物 ) の摂り方は 摂取エネルギー全体に対する比率 (%) で見るビタミン ミネラルの摂り方は 摂取量 (g mg) で見る 61
タンパク質 (Protein) 脂質 (Fat) 炭水化物 (Carbohydrate) エネルギー産生栄養素 (3つ) の頭文字をとり 食事のバランスを表したもの 摂取エネルギー全体に対して 3 つの栄要素をどういうバランスで 摂っているか? 62
P : たんぱく質 (g) 4 総エネルギー (kcal) F : 脂質 (g) 9 総エネルギー (kcal) C : 炭水化物 (g) 4 総エネルギー (kcal) 15~18% : 20~25% : 55~60% 程度が望ましい! 63
55~ 60% P 15~ 18% C F 20~ 25% 64
たんぱく質を60g 脂質を40g 炭水化物を250g 食べたAさんのPFC 比を求めなさい P : 60 (g) 4 = 240 (kcal) F : 40 (g) 9 = 360 (kcal) C : 250 (g) 4 = 1000 (kcal) E : 240 + 360 + 1000 = 1600 (kcal) P : 240 1600 100 = 15.0 (%) F : 360 1600 100 = 22.5 (%) C :1000 1600 100 = 62.5 (%) 65
日本型食生活 1970 年代 米国の食事目標とされた 生活習慣病が少なかった当時の 日本人の平均的な食事 PFC 比 15% : 25% : 60% 66
1965 年 93.8 1980 年 100 2010 年 99.2 116.4 63.5 100 100 95 112.5 67
1 日平均 2000kcal 食べている A さんは たんぱく質 脂質 炭水化物を何 g ずつ 摂取するのが適切でしょうか? P : 2000 0.15 4 = 75 (g) F : 2000 0.25 9 = 55.55 (g) C : 2000 0.6 4 = 300 (g) 68
帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科 野口律奈 69
たんぱく質 について学習します 70
タンパク質の働き カラダを作っているのは たんぱく質! 1 カラダの構成成分となる筋肉 皮膚 爪 髪の毛 内臓 血液 など 2 カラダの機能調整成分となる酵素 ホルモン 免疫物質 など 3 エネルギー源となる 71
たんぱく質の代謝 食品中に含まれるタンパク質は そのままでは体内で利用できない 消化され アミノ酸に分解される いったん肝臓で蓄えられ 体中の組織に送られる 肝臓から送られてきたアミノ酸を材料に 体に必要なたんぱく質を合成 72
73
アミノ酸の分類 1 必須アミノ酸 ( 体内で合成出来ない 食品からの摂取が必要 ) 2 非必須アミノ酸 ( 必須アミノ酸から合成可能 ) 74
必須アミノ酸 イソロシシン ロイシン リジン 含硫アミノ酸 ( メチオニン シスチン ) 芳香族アミノ酸 ( フェニルアラニン チロシン ) スレオニン トリプトファン バリン ヒスチジン 非必須アミノ酸 アルギニン アラニン アスパラギン酸 グルタミン酸 グリシン ブロリン セリン 75
アミノ酸スコア : 食品に含まれる必須アミノ酸の含有率 を数値で表したもの たんぱく質の質は アミノ酸スコアで評価! 76
食品 A 食品 B フェニルアラニン + チロシン フェニルアラニン+チロシンバリンロイシン 十分なたんぱく質を合成出来ない 十分なたんぱく質を合成 77
アミノ酸スコアリスト ( 食材 / 点数 ) 牛乳 100 スキムミルク 100 ヨーグルト 100 卵 100 ツナ缶 100 鶏肉 100 豚肉 100 かつお節 100 いわし 100 サーモン 98 さんま 96 豆腐 93 牛肉 92 枝豆 92 おから 91 豆乳 86 大豆 86 海老 84 あさり 81 ブロッコリー 80 にら 77 いか 71 いんげん豆 68 南瓜 68 じゃが芋 68 ソーセージ 63 アーモンド 50 ほうれん草 50 トマト 48 とうもろこし 42 小麦 37 単品で見ると 動物性食品のスコアが高い! 78
食品を組み合わせることで 補い合って有効利用! + = 足りない必須アミノ酸を補い合うことが出来る 79
たんぱく質の分類 1 動物性たんぱく質 ( 肉 魚 卵 乳製品など ) 2 植物性たんぱく質 ( 大豆製品 穀類など ) 多種類の食品 ( たんぱく質 ) を摂れば 必須アミノ酸を満遍なく摂取出来る! 80
帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科 野口律奈 81
脂質 について学習します 82
脂質の働き 1 カラダの構成成分となる ( 細胞膜 脳神経組織 など ) 2 効率のよいエネルギー源となる (1g 当たりのエネルギー量はたんぱく質 炭水化物の 2 倍以上 ) 3 エネルギーの貯蔵 4 脂溶性ビタミンの吸収をサポート 5 ホルモンの材料となる 83
脂質の構造 グ リ セリ ン 脂肪酸 脂肪酸 脂肪酸 脂肪酸の種類が その脂質の特徴 を決める! 84
脂肪酸の分類 二重結合の有無 二重結合の数 二重結合の場所 脂肪酸 飽和脂肪酸 不飽和脂肪酸 一価不飽和脂肪酸 多価不飽和脂肪酸 n ー 9 系 n ー 6 系 n ー 3 系 85
飽和脂肪酸 ( 常温で固体 ) 不飽和脂肪酸 ( 常温で液体 ) 一価不飽和脂肪酸 多価不飽和脂肪酸 主に動物脂に含まれる 主に植物油に含まれる 植物油 魚油に含まれる 動脈硬化 動脈硬化 動脈硬化 酸化しにくい 酸化しにくい 酸化しやすい 86
脂肪酸の種類 血中コレステロールへの作用など 含有食品 飽和脂肪酸 悪玉コレステロール 牛乳 バター ( パルミチン酸 酸化されにくい ヤシ油 パーム油 ステアリン酸 ) ラード ヘット 一価不飽和脂肪酸 悪玉コレステロール (LDL) オリーブ油 ( オレイン酸 ) 善玉コレステロール (HDL) ナタネ油 比較的酸化されにくい ラード ヘットナッツ類 n-6 系 悪玉コレステロール (LDL) ごま油 多価不飽和脂肪酸 善玉コレステロール (HDL) サフラワー油 ( リノール酸 血圧 ヒマワリ油 γ -リノレン酸 成長 発育に必要 綿実油 大豆油 アラキドン酸 ) 酸化されやすい サラダ油全般 n-3 系 中性脂肪 (TG) シソ油 多価不飽和脂肪酸 血圧 ナタネ油 (α -リノレン酸 血栓形成抑制効果 亜麻仁油 EPA DHA) 脳の発育に必要 大豆油 クルミ 超酸化されやすい魚介類 87
88
帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科 野口律奈 89
炭水化物 について学習します 90
炭水化物の働き 1 日常のエネルギー源 血液中に入り ( 血糖 ) 各組織のエネルギー源となる 2 貯蔵エネルギー グリコーゲンに合成され 筋肉や肝臓に貯蔵される 91
炭水化物の分類 炭水化物 糖質 エネルギー源になる 食物繊維 単糖類 少糖類 多糖類 エネルギー源にならない 92
単糖類の分類 単 グルコース ( ブドウ糖 ) 糖 ガラクトース 類 フルクトース ( 果糖 ) 93
少糖類の分類 少 糖 類 スクロース ( 蔗糖 ) マルトース ( 麦芽糖 ) ラクトース ( 乳糖 ) ク ルコース+フルクトース砂糖ク ルコース+ク ルコースはちみつク ルコース+カ ラクトース 母乳 牛乳 94
多糖類の分類 でんぷん ( アミロース ) ク ルコースが多数直鎖状 に結合 粘性なし うるち米 多 糖 類 でんぷん ( アミロヘ クチン ) ク ルコースが多数分岐鎖状 に結合 粘性あり もち米 グリコーゲン ク ルコースが多数分岐鎖状 に結合 貯蔵用多糖 95
多糖類 分解 少糖 ( 二糖 ) 類 分解 単糖類 スクロース グルコース スクラーゼ アミラーゼ マルトースマルターゼ フルクトース 吸 収 ラクトース ガラクトース ラクターゼ 96
97
糖質の代謝 分解 吸収されたグルコース ( ブドウ糖 ) は 血液中に入って血糖となり 各組織のエネルギー源となる グリコーゲン ( 貯蔵炭水化物 ) に合成され 肝臓や筋肉に蓄えられる 脂肪酸 必須アミノ酸の合成に利用される 98
糖質の重要性 1 脳 神経系の唯一のエネルギー源 ( 脳 神経系は 基本的にグルコースのみをエネルギー源としている ) 2 たんぱく質の節約効果 十分な炭水化物摂取は たんぱく質が エネルギー源として使われるのを抑える これによって 摂取したたんぱく質は 本来の体たんぱく質の合成に使われる 99
糖質の問題点 肝臓や筋肉にグリコーゲンとして貯蔵する量には限度があるため 過剰な炭水化物は体脂肪として蓄積される 糖質の過剰摂取は肥満の原因となる 糖質が効率よくエネルギーに変換されるにはビタミンB 1 が必要である 炭水化物の摂取量が多い程 ビタミンB 1 の消費量 ( 必要量 ) が増大する 100
血糖の調節 食事をして血糖が上がる 膵臓からインスリン ( ホルモン ) が分泌され 血糖を各組織に取り込ませる 糖尿病とは インスリンの分泌能が低下 または 効きが悪くなり 血糖が下がらなくなった状態 101
帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科 野口律奈 102
栄養素の中で生命活動のエネルギー ( 燃料 ) 源となるのは たんぱく質 脂質 炭水化物です では どれがどんな時の エネルギー源になるのでしょうか? 103
エネルギー源 ( タンパク質 脂質 炭水化物 ) の使われ方には順序がある! エネルギー源として主に使われるのは グルコース ( ブドウ糖 ) 104
まず 1 血中グルコースを使用 次に 2 肝臓や筋肉に蓄えたグリコーゲンをグルコースに分解して使用 それでも足りない場合 3 体たんぱく ( 筋肉のアミノ酸 ) を分解し グルコースを産生 ( 糖新生 ) 脂肪組織を分解し グリセロールからグルコースを産生 105