平成23年度都市・土地・PFI税制改正に対する要望

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平成20年度税制改正(地方税)要望事項

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平成 31 年度 税制改正の概要 平成 30 年 12 月 復興庁

新設 拡充又は延長を必要とする理地方公共団体の実施する一定の地方創生事業に対して企業が寄附を行うことを促すことにより 地方創生に取り組む地方を応援することを目的とする ⑴ 政策目的 ⑵ 施策の必要性 少子高齢化に歯止めをかけ 地域の人口減少と地域経済の縮小を克服するため 国及び地方公共団体は まち

4. 土地 住宅用建物に係る不動産取得税の特例の延長土地や住宅に対する投資を促進し 都市や地域の活力を高める観点から 土地及び住宅用建物に係る軽減税率 3%( 本則 4%) 及び宅地評価土地の取得に係る不動産取得税の課税標準の特例 ( 固定資産税評価額の 1/2) の適用期限 ( 平成 27 年 3

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はじめに 都市再生緊急整備地域及び特定都市再生緊急整備地域は 都市再生特別措置法 ( 平成 14 年 4 月 5 日公布 平成 14 年 6 月 1 日施行 以下 法 という ) に基づき 国が政令で指定するものです 1 都市再生緊急整備地域 趣旨 都市機能の高度化及び都市の居住環境の向上を図るため

⑴ 政策目的 市街地再開発事業の推進により 土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るとともに コンパクトシティの推進及び密集市街地の解消を図る 新設 拡充又は延長を必要とする理由 ⑵ 施策の必要性 以下の施策の推進のため 本措置の延長により 民間事業者による早期かつ着実な保留床の取得を促

(0830時点)PR版

スライド 1

別紙様式 7( ひな型 ) ( 日本工業規格 A4) 別紙様式 7( ひな型 ) ( 日本工業規格 A4) 申請者がと年月日をもって売買契約を締結した指名金銭債権に伴う別紙記載の不動産の質権又は抵当権の移転の登記につき 租税特別措置法第 83 条の2 第 1 項の規定の適用を受けたいので 租税特別措

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要望理由 (1) 政策目的 既存住宅の流通の円滑化を通じ 既存住宅流通 リフォーム市場の拡大 活性化を図る また 消費者のニーズに応じた住宅を選択できる環境を整備するとともに 既存住宅の耐震化を促進し 住宅ストックの品質 性能を高め 国民の住生活の向上を目指す (2) 施策の必要性 国民がライフステ

平成 28 年度税制改正の概要 1. 復興特区関係 * (1) 機械等に係る特別償却等の特例措置の5 年延長及び要件の緩和 * 要件緩和 : 建築物整備事業 ( テナント建物 ) の構造要件について まちなか再生計画に位置付けられた場合には 非耐火構造でも対象となるよう緩和 (2) 被災雇用者等を雇

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平成 31 年度税制改正に関する内閣府主管項目のポイント 1 子ども 子育て支援の推進 子ども 子育て支援における制度の見直しに伴う税制上の所要の措置 ( 国税 地方税 ) 経済財政運営と改革の基本方針 ( 平成 30 年 6 月 15 日閣議決定 ) において 3 歳から 5 歳まで (0 歳から

H28秋_24地方税財源

意 PFI の推進に関する提言 ~ 官から民へ 民間の創意工夫を活かすインフラ事業の推進 ~ 2012 年 8 月 9 日 公益社団法人 関西経済連合会

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資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

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法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

( 太陽光 風力については 1/2~5/6 の間で設定 中小水力 地熱 バイオマスについては 1/3~2/3 の間で設定 )) 7 適用又は延長期間 2 年間 ( 平成 31 年度末まで ) 8 必要性等 1 政策目的及びその根拠 租税特別措置等により実現しようとする政策目的 長期エネルギー需給見通

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

手法 という ) を検討するものとする この場合において 唯一の手法を選択することが困難であるときは 複数の手法を選択できるものとする なお 本規程の対象とする PPP/PFI 手法は次に掲げるものとする イ民間事業者が公共施設等の運営等を担う手法ロ民間事業者が公共施設等の設計 建設又は製造及び運営

の範囲は 築 20 年以内の非耐火建築物及び築 25 年以内の耐火建築物 ((2) については築 25 年以内の既存住宅 ) のほか 建築基準法施行令 ( 昭和二十五年政令第三百三十八号 ) 第三章及び第五章の四の規定又は地震に対する安全上耐震関係規定に準ずるものとして定める基準に適合する一定の既存

〈参考〉


事業用資産の買換え等 用資産を譲渡し あらた 中小企業 適用実積の 8 の場合の課税の特例措 に事業用資産を取得し 割以上が地方関連であ 置の延長 ( 法人税等 ) た場合 譲渡した事業用 り 中小企業の設備投資 29.4~32.3 資産の譲渡益について 等の促進による生産性 80%( 一部 75%

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税額控除限度額の計算この制度による税額控除限度額は 次の算式により計算します ( 措法 42 の 112) 税額控除限度額 = 特定機械装置等の取得価額 税額控除割合 ( 当期の法人税額の 20% 相当額を限度 ) 上記算式の税額控除割合は 次に掲げる区分に応じ それぞれ次の割合となります 特定機械

により 都市の魅力や付加価値の向上を図り もって持続可能なグローバル都 市形成に寄与することを目的とする活動を 総合的 戦略的に展開すること とする (2) シティマネジメントの目標とする姿中野駅周辺や西武新宿線沿線のまちづくりという将来に向けた大規模プロジェクトの推進 並びに産業振興 都市観光 地

第6回議論における補足資料

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三ケ島工業団地周辺地区 第一回勉強会

平成 28 年度税制改正に関する内閣府 主要望のポイント 1 少子化対策の推進 ( 新設 2 件 拡充 1 件 ) 三世代同居に係る税制上の軽減措置の創設 ( 国税 ) 高齢者や若い世代の希望に応じた家族関係や地域とのつながり 子育て世代の子育ての態様について各人の希望を実現するため 一定の条件を満

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る 1 減価補償金を交付すべきこととなる被災市街地復興土地区画整理事業において 公共施設の整備改善事業の用に供するために土地等が地方公共団体等に買い取られる場合 2 第二種市街地再開発事業の用に供するために土地等が地方公共団体等に買い取られる場合 (3) 特定住宅被災市町村の区域内にある土地等が 国

地方創生応援税制 ( 企業版ふるさと納税 ) の運用改善 ( 別紙 1) 平成 31 年度税制改正 企業版ふるさと納税の一層の活用促進を図るため 企業や地方公共団体からの意見等を踏まえ 徹底した運用改善を実施する 地方創生関係交付金と併用する地方公共団体へのインセンティブ付与 地方創生関係交付金の対

Microsoft PowerPoint アンケート調査

(3) 居住用財産の買換えに伴う長期譲渡所得の課税の特例の適用期限 ( 平成 29 年 12 月 31 日 ) を延長する Ⅱ. 時代を先取りするまちづくりの推進税制 1. 国家戦略特区に係る特例の延長 拡充 (1) 我が国の大都市に世界中からヒト モノ カネ 情報を呼び込む魅力的なまちづくりを推進

02_(案の2①)概要資料(不均一)

平成 31 年度住宅関連税制改正の概要 ( 一社 ) 住宅生産団体連合会 平成 31 年 3 月 (1) 住宅ローン減税の拡充 ( 所得税 個人住民税 ) 消費税率 10% が適用される住宅取得等をして 2019 年 10 月 1 日から 2020 年 12 月 31 日までの間にその者の居住の用に

平成26年度税制改正及び土地住宅政策に関する提言書(案)

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

平成 29 年度税制改正要望 平成 28 年 9 月 5 日一般社団法人不動産協会 我が国の経済は緩やかな回復を続けているが 世界経済のリスクなどにより 先行きは不透明な状態となっている 我が国の経済がデフレからの脱却を確実なものとし GDP を拡大していくためには 経済効果の高い大都市が牽引すると

女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する取組指針について

墨田区 PPP/PFI 手法導入 優先的検討指針 平成 30 年 1 月 墨田区 - 1 -

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

女性の活躍促進や仕事と子育て等の両立支援に取り組む企業に対するインセンティブ付与等 役員 管理職等への女性の登用促進 М 字カーブ問題の解消には企業の取組が不可欠 このため 企業の自主的な取組について 経済的に支援する 経営上のメリットにつなぐ 外部から見えるようにし当該取組の市場評価を高めるよう政

( 事業所税の課税標準の特例 ) 第三十三条 ( 略 ) 2~5 ( 略 ) 6 平成二十九年四月一日から平成三十一年三月三十一日までの期間 ( 以下この項において 補助開始対象期間 という ) に政府の補助で総務省令で定めるものを受けた者が児童福祉法第六条の三第十二項に規定する業務を目的とする同法

215 参考資料

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Taro-全員協議会【高エネ研南】

計画的な再開発が必要な市街地 特に一体的かつ総合的に再開発を促進すべき地区 市町名 名称 再開発の目標 土地の合理的かつ健全な高度利用及び都市機能の更新に関する方針 特に整備課題の集中がみられる地域 ( 課題地域 ) 地区名 西宮市 C-4 浜脇 ( 約 175ha) 居住環境の向上 良好な都市景観

総論 地方拠点強化税制とは? 税制等の支援措置を受けるためには? 3ページ 4ページ 拡充型事業とは? 5 ページ 移転型事業とは? 6 ページ 目次 各論 ステップ 1 ( 整備計画 ) 本社機能とは? どのような支援措置があるの? 支援のメリットについて整備計画の認定はいつまでに受ければいいの?

の各種税制優遇を受けやすくする見直しが行われ 入居までに耐震基準に適合するという証明があれば 1 住宅ローン減税 2 住宅取得資金に関する贈与税の非課税措置 3 中古住宅に関する不動産取得税の特例措置の適用が可能となる 耐震基準に適合しない中古住宅を取得し 耐震改修工事を実施した後に入居するような場

平成29年 住宅リフォーム税制の手引き 本編_概要

平成16年版 真島のわかる社労士

平成 25 年 12 月 12 日 各位 株式会社みちのく銀行 株式会社民間資金等活用事業推進機構 への出資および 地方公共団体向け PFI セミナー の開催について ~PFI に関する内閣府 日本政策投資銀行との共催セミナーは 県内金融機関で初の取組み ~ みちのく銀行 ( 頭取髙田邦洋 ) は

4-2 地域の課題人口の減少により 町内では老朽化した空き家 空き店舗が随所に見られるようになっており 平成 28 年 3 月に町内を調査したところ 空き家 空き店舗と思われる建物が 159 軒存在していることが判明した 特に 商店街 公共機関 医療機関等が近接する利便性の高い中心市街地における空き

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平成 29 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) 制度名既存住宅のリフォームに係る特例措置の拡充 税目所得税 ( 国土交通省 ) 既存住宅流通 リフォーム市場の活性化に向けて 耐震性 省エネ性 耐久性に優れた良質な住宅ストックの形成を促進するため 既存住宅の耐震 省

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資料3

日本版スクーク ( イスラム債 ) に係る税制措置 Q&A 金融庁

Microsoft Word - 【外務省】インフラ長寿命化(行動計画)

政策体系における政策目的の位置付け エネルギー基本計画 ( 平成 22 年 6 月 18 日閣議決定 ) において 一次エネルギー供給に占める再生可能エネルギーの割合を 2020 年までに 10% とすることを目指す と記載 地球温暖化対策基本法案 ( 平成 22 年 10 月 8 日閣議決定 )

【表紙】

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

新設 拡充又は延長を必要とする理由(1) 政策目的 消費者のニーズに応じた住宅を選択できる環境を整備する観点や低炭素化 循環型の持続可能な社会の実現の観点から 中古住宅取得や増改築等工事の適用要件の合理化や増改築等工事の対象を拡充することにより 中古住宅の流通促進 住宅ストックの循環利用に資する (

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

News Release 2014 年 3 月 24 日 伊丹市と新関西国際空港株式会社が 伊丹市域におけるまちづくりの推進 について合意 伊丹市と新関西国際空港株式会社は 伊丹市域の生活環境の改善 地域コミュニティの再生等を図るためのまちづくりを連携して推進するため 2014 年 3 月 24 日

企業中小企(2) 所得拡大促進税制の見直し ( 案 ) 大大企業については 前年度比 以上の賃上げを行う企業に支援を重点化した上で 給与支給総額の前年度からの増加額への支援を拡充します ( 現行制度とあわせて 1) 中小企業については 現行制度を維持しつつ 前年度比 以上の賃上げを行う企業について

国土交通大臣 太田昭宏殿 平成 27 年 7 月 27 日 一般社団法人プレハブ建築協会 会長樋口武男 平成 28 年度住宅関連税制及び制度改正要望 昨年 政府は経済再生と財政健全化を両立するため 平成 27 年 10 月に予定していた消費税率 10% の引き上げを平成 29 年 4 月に 1 年半

望の内容平成 30 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) ( 経済産業省中小企業庁経営支援部創業 新事業促進課 ) 制度名 産業競争力強化法に基づく創業支援事業計画の認定自治体における登録免許税の軽減措置の延長 税 目 登録免許税 ( 租税特別措置法第 80 条第

目次 ページ はじめに 奄美群島の税制特例制度 ( 国税 ) の概要 対象となる業種 対象となる設備投資 事業者 設備投資の規模等の要件 他の国税の優遇措置との比較 ( 例 : 過疎税制 ) 奄美群島の税制特例制度 ( 地方税 ) の概要奄美群島税制まとめ

【日証協】マイナンバー利活用推進小委員会提出資料

(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

2 政策体系における政策目的の位置付け 3 達成目標及び測定指標 1. 地球温暖化対策の推進 1-2 国内における温室効果ガスの排出抑制 租税特別措置等により達成しようとする目標 2030 年の電源構成における再生可能エネルギーの割合を 22~24% とする 租税特別措置等による達成目標に係る測定指

新長を必要とする理由今回合理性の要望に設 拡充又は延⑴ 政策目的 資源に乏しい我が国にあって 近年 一層激しさを増す国際社会経済の変化に臨機応変に対応する上で 最も重要な資源は 人材 である 特に 私立学校は 建学の精神に基づき多様な人材育成や特色ある教育研究を展開し 公教育の大きな部分を担っている

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土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

平成 31 年度税制改正に関する内閣府 主要望のポイント 1 子ども 子育て支援の推進 ( 新設 2 件 拡充 延長 2 件 ) 子ども 子育て支援における制度の見直しに伴う税制上の所要の措置 ( 国税 地方税 ) 経済財政運営と改革の基本方針 ( 平成 30 年 6 月 15 日閣議決定 ) にお

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豊橋市 PPP/PFI 手法導入優先的検討方針 効率的かつ効果的な公共施設等の整備等を進めることを目的として 多様なPPP/P FI 手法導入を優先的に検討するための指針 ( 平成 27 年 12 月 15 日民間資金等活用事業推進会議決定 ) に基づき 公共施設等の整備等に多様なPPP/PFI 手

望の内容平成 28 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) ( 経済産業省経済産業政策局産業再生課 ) 制度名産業競争力強化法に基づく事業再編等に係る登録免許税の軽減措置 税 目 登録免許税 ( 租税特別措置法第 80 条 ) ( 租税特別措置法施行令第 42 条の

旧なお 当該投資法人が租税特別措置法第 83 条の2 第 3 項の規定の適なお 当該投資法人が租税特別措置法第 83 条の2 第 3 項の規定の適用を受けることができる日は 当該特定資産取得後 1 年以内であるこ用を受けることができる日は 当該特定資産取得後 1 年以内であることに留意するものとする

併せて 先進事例を統一的なフォーマットでデータベース化する また 意欲ある地域が先進的な取組みを行った人材に 目的に応じて容易に相談できるよう 内閣官房において 各省の人材システムを再点検し 総合的なコンシェルジュ機能を強化する 各種の既存施策に加え 当面 今通常国会に提出を予定している 都市再生法

設 拡充又は延長を必要とする理由 関係条文 租税特別措置法第 70 条の 2 第 70 条の 3 同法施行令第 40 条の 4 の 2 第 40 条の 5 同法施行規則第 23 条の 5 の 2 第 23 条の 6 平年度の減収見込額 百万円 ( 制度自体の減収額 ) ( - 百万円 ) 東日本大震

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

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Transcription:

平成 23 年度都市 土地 PFI 税制改正に対する要望 2010 年 9 月 14 日 ( 社 ) 日本経済団体連合会 グローバル競争の激化や少子高齢化による人口減少など大きな環境変化のなかで わが国が持続的な成長を遂げるには 大都市が国際競争力を高め 魅力と活力に溢れた国際都市へと進化し 国全体の経済成長を牽引することが重要である 同時に 豊かな地域資源を活かしたまちづくり まちの再生を進めることで地方が活性化を果たすことが必要である 昨今の厳しい経済 金融情勢を受けて 不動産市場はやや明るさも見えつつあるものの 依然として低迷が続いている こうしたなか 民間のノウハウや資金を活用して 土地や建物の流動化 有効利用を図り 良質な建築物や街並みを形成し 都市や地域の再生 高度化へとつなげていく必要がある また わが国が厳しい財政制約のなかで 民間の能力や創意工夫を活用しつつ 効率的に社会インフラの整備 運営や公共サービスの提供を行うためには PFI(Private Finance Initiative) やPPP(Public Private Partnership) の積極的な活用が求められる こうした民間活力の活用にあたっては 単に行政コスト削減の観点だけでなく 民間の参入意欲を促すインセンティブのある制度づくりが不可欠である こうしたなか 政府の新成長戦略や国土交通省成長戦略が都市 地域政策 及びPFI PPPに関して 成長の牽引役としての大都市の再生 地域資源の活用による地方都市の再生 インフラ整備や維持管理への民間資金 ノウハウの活用 (PFI/PPPなど) などを掲げたことは大いに評価できる 今後 戦略に沿った具体的施策の着実な実行に向け 政治の強いリーダシップを期待する 大都市の再生と地域の活性化を通じて わが国の将来にわたる成長基盤を形づくるとともに PFI PPPの活用を通じて 民間主導による自立型の経済成長を遂げることができるよう 平成 23 年度の都市再生 土地 PFI 関連の税制改正に対して以下を要望する 1

1. 都市再生 地域再生を加速するための施策 (1) 都市再生促進税制の延長都市再生の政策支援の中核を成す都市再生特別措置法の枠組みは 税制 金融支援 都市計画の特例などの各種の支援措置が相まって これまで多くの民間投資 経済波及効果を生んできた 今後も民間の資金やノウハウを活用しながら わが国の成長基盤 国際競争力の強化につながる都市開発プロジェクトを進めるとともに 低迷する不動産市場の活性化を図るためには 都市再生特別措置法に基づく大臣認定の申請期限 (2012 年 3 月末 ) を前倒しして延長するとともに その延長期限とあわせて都市再生促進税制の適用期限 (2010 年度まで ) を延長すべきである あわせて 登録免許税に係る適用要件 ( 大臣認定後 3 年以内に建築 ) を緩和すべきである (2) まち再生促進税制の延長地方における民間プロジェクトの採算が総体的に厳しい状況にあるなか まち再生促進税制は 事業者や地権者の税負担を大幅に軽減するものであり 民間の資金 ノウハウを活かしたまちづくりに大きく貢献するものである 地域の持続的発展に向け 地域の関係者や民間事業者が主体となって必要なまちづくりプロジェクトを推進していくため 都市再生特別措置法に基づく大臣認定の申請期限 (2012 年 3 月末 ) を前倒しして延長したその延長期限とあわせて本税制の適用期限 (2010 年度まで ) を延長すべきである あわせて 本税制の面積要件 (0.5ha 以上 ) を緩和すべきである (3) 総合特区制度等に係る税制の創設政府の新成長戦略 (2010 年 6 月 ) では 国際競争力等の向上 地域資源を最大限活用した地域力の向上に向け 総合特区制度 の創設がうたわれた 具体的には 1 大都市等の特定地域を対象とする 国際戦略総合特区 ( 仮称 ) 2 全国で展開する 地域活性化総合特区 ( 仮称 ) の設置が検討されている また 国土交通省成長戦略 (2010 年 5 月 ) においても 国際競争拠点特区 ( 仮称 ) の設定がうたわれている こうした特区制度の創設にあたっては 民間主導による都市再生 地域再生を促すため 民間の意見を十分反映する形で 税制 財政 金融上の支援措置 規制緩和等の施策を講ずる必要がある 税制措置については 例えば 特区内に立地する企業に対する法人税の減免 一定の要件を満たす建築物に対する固定資産税の減免 市街地再開発事業の参加組合員や特定建築者に対する税制優 2

遇などが考えられる (4) Jリート SPCに係る不動産取得税の課税標準の特例の延長民間資金を活用して 都市基盤の高度化を図り 地域経済の活性化や不動産証券化市場の拡大へとつなげていくため Jリート SPCが不動産を取得した場合の不動産取得税の軽減措置の適用期限 (2010 年度まで ) を延長すべきである (5) 市街地再開発事業促進税制の延長市街地再開発事業促進税制は 市街地における老朽化した建物や街並みの更新 高度化を進め 中心市街地の活性化や良質な生活環境の創出 防災性の向上などに大きな貢献を果たしてきた 市街地再開発事業によって建築された建築物に係る税制優遇措置 ( 所得税 法人税の割増償却 固定資産税の軽減 ) の適用期限 (2010 年度まで ) を延長すべきである (6) 認定事業用地適正化計画に係る特例の延長 拡充都市の中心部では虫食い的な低未利用地や細分化された土地が需要の高い大型建築物の建築や土地の有効活用を妨げている 民間都市開発を通じて都市機能の高度化を進める上で こうした土地を集約 整形し 一体的な敷地として有効に活用していくことが必要である 事業用地適正化計画に基づき 民間事業者が隣接地の取得等を行った場合における税制優遇措置 ( 所得税 法人税の課税繰延 不動産取得税の軽減 ) の適用期限 (2010 年度まで ) を延長すべきである あわせて 大都市部における民間都市開発事業を推進するため 三大都市圏についても本税制特例の対象地域とすべきである (7) 都市の緑の創出に資する緑化施設に係る固定資産税の特例措置の延長都市における地球温暖化対策やヒートアイランド現象の緩和を進めるとともに 緑を確保した良好な街並みを創出するため 認定緑化施設に係る固定資産税の軽減措置の適用期限 (2010 年度まで ) を延長すべきである (8) 事業用資産の買換え特例の延長 2010 年度末に期限切れを迎える特定の事業用資産の買換え特例 (17 号を除 3

く ) について適用期限を延長すべきである 2. 民間活力の活用促進に資する施策 (PFI 税制 ) (1) サービス購入型 BOT 方式のPFI 事業に対する資産課税の非課税化現在 わが国のPFIは施設整備型の事業が中心であり 運営 管理を業務の主体とする運営重視型の事業の件数はわずかに留まっている しかし 運営重視型の事業は事業者の創意工夫を活かす可能性が大きく コスト削減 公共サービスの質の向上に高い効果が見込める事業である しかし 従来型の公共事業やBTO 方式の公共事業については 固定資産税 都市計画税 不動産取得税は非課税になると考えられる一方 サービス購入型 BOT 方式の事業についてはこれら資産課税が課されており 同じPFI 事業においても事業方式によって課税の扱いに齟齬が生じており 運営重視型事業が進まない要因の一つともなっている BTO 方式とBOT 方式の事業の間で税制上のイコールフッティングを図るとともに 運営重視型のPFI 事業を拡大するため サービス購入型 BOT 方式の事業に対する資産課税についても非課税とすべきである なお 独立採算型 BOT 方式の事業についても資産課税が課される一方 公共が行う同様の事業については非課税となっており 同じ公益目的事業にも関わらず競争上不利な扱いを受けている 今後 独立採算型の事業の増加が見込まれるなか 税制上のイコールフッティングを図る観点から 独立採算型の事業の課税のあり方について検討が必要である (2) BTO 方式のPFI 事業に対する資産課税の非課税措置の運用改善 BTO 方式のPFI 事業により整備される公共施設等に関しては 建物の建設完了後に所有権の移転を受ける主体が国や地方公共団体である場合 固定資産税 都市計画税 不動産取得税について 当然 非課税になると考えられる しかし 実際の運用においては 課税当局の判断により 課税 非課税が決定されている 事業者 (SPC) が原始取得した場合には 原始取得 の判断対象が落札から建設完了後という将来の話であることもあり 課税当局のその時点での判断が予測できず 課税と扱われる可能性が払拭できない BOT 案件の場合 不動産取得税 固定資産税 都市計画税の軽減措置について 地方税法附則の第 11 条ならびに第 15 条にそれぞれ明記されているが BTO 案件の場合 地方税法あるいは同附則に課税されない旨の明記がない 4

BTO 案件において 例えば 地方税法第 73 条の 3 または 4 あるいは地方 税法附則第 11 条などに明記する あるいは政府が地方自治体に周知徹底するな ど 運用上 事業者が納税義務者とならないよう対応する必要がある (3) 契約期間に見合った償却制度の導入 BOT 方式のPFI 事業においては 通常 契約期間が法定償却期間よりも短いため 契約終了時に未償却資産が残存する この問題を解消するため P FI 事業の契約期間に見合った償却制度を導入すべきである なお 政府の新成長戦略や国土交通省成長戦略において PFI 制度に新たにコンセッション方式を導入することが掲げられた コンセッション方式が導入される際には 法人税法上の減価償却期間を事業期間と一致させるよう措置すべきである (4) 大規模修繕等に備えた修繕積立金制度の創設 PFI 事業において 施設については一定期間毎に大規模修繕が必要となるが サービス対価の支払いは平準化されている場合が多い そのため 修繕が必要となった際に修繕費用を捻出するため 一定期間内部留保を行う必要があるが 課税されるためインセンティブが働きにくい 必要な大規模修繕等が進むよう 例えば 修繕積立金制度等の特例措置を創設するなど対応すべきである 以上 5