case of focal atrial tachycardia arising from the posterior-inferior left atrium mimicking atrial fibrillation in the 12-lead ECG Key words
心臓 ol.42 SUPPL.4 2010 メインテートÑ ワソランÑ タンボコールÑ 21 メインテートÑ アーチストÑ ヘルベッサーÑ メインテートÑ ワソランÑ ベプリコールÑ サンリズムÑ シベノールÑ プロノンÑ ピメノールÑ 2001年 2009年 1st session 心房中隔起源PC 2nd session crista terminalis起源pc 図 1 臨床経過 HBE-R His bundle electrogram-right ventricular apex. RIP right inferiopulmonary vein. CS coronary sinus LO left anterior oblique BL ablation catheter PC 心房細動 Ⅲ ar sinus rhythm al af 1 2 3 4 5 6 1sec 図 2 12誘導心電図 心エコー所見 LDd 42mm LDs 36mm ISd 8 mm LPWd 8 mm EF 56 LD 42mm 胸部単純X線 CTR47 肺野に異常陰影なし 心電図 入院後も 正常洞調律からPCを契機と する心房細動への移行を繰り返し認めた 図 2 なお このPCのP波形は1ではわずかにプラス Ⅲ afでマイナスプラスの極性を示した 図 3
心臓 ol.42 SUPPL.4 2010 23 2 HBE5-6 HBE4-5 HBE3-4 HBE2-3 HBE1-2 R3-4 CS7-8 CS5-6 CS3-4 CS1-2 1sec 図 5 trial tachycardia 2 CS7-8 CS5-6 CS3-4 CS1-2 RIP9-10 RIP8-9 RIP7-8 RIP6-7 RIP5-6 RIP4-5 RIP3-4 RIP2-3 RIP1-2 Halo9-10 Halo8-9 Halo7-8 Halo6-7 Halo5-6 Halo4-5 Halo3-4 Halo2-3 Halo1-2 0.5sec 図 6 Earliest activation site at RIP 周期は300 340msecと多少の変動を伴うものの 心 内興奮順序は毎拍同様であり かつ細動波を認めなか った 図 5 ここから 本頻拍を頻拍周期の変動を 図 6 に再度 頻拍時心内心電図を示す 右下肺静 脈 RIP にLassoカテーテルが挿入してあり また 伴う心房頻拍と診断した ctivation mappingを行うと 右房 CS入口部に レーションを行ったため Haloカテーテルが三尖弁 輪に沿って留置してある 心内心電図ではRIPにお おいては十分な早期性が示されなかったため PFO を介し左房へカテーテルを進めた いて最も早期性を認めたがCS中間部でも同程度の早 期性が示され ここから頻拍起源または頻拍回路がこ mappingの途中で出現した通常型心房粗動に対しアブ
24 心臓 ol.42 SUPPL.4 2010 図 7 ctivation mapping by CRTO merge P postero-anterior の両者の中間点上にある可能性が考えられた テノール投与ならびに いかなる誘発刺激によっても 左房内における頻拍の興奮伝播をより詳細に検討す るため CRTOTMによるmappingを行った 図 7 に 心房頻拍は誘発不能であった 現在 外来にて約 1 年のfollowを行っているが 抗 CRTO mergetmを用いた activation mappingを示 不整脈薬をすべて中止した現在でも 一度も頻拍の再 す Mapping時の心房波興奮周期は300 340msecで あった CRTO mappingから左房後壁下部を中心と 発を認めていない するcentrifugalな興奮patternが示され 本頻拍を focal 心房頻拍と診断した 考察 12誘導心電図上 心房細動様心電図を示したが 実 なおpropagation mappingでは 左房から右房への 際には 左房後壁下部を起源とする心房頻拍であった 興奮伝播がCSとBachman bundleの 2 つの部位を介し て行われていることを示唆する興奮patternを認めた 図 8 60歳 女性の症例である 本症例は12誘導心電図上 irregularなrr間隔が示されたため 当初は心房細動 なお本頻拍は通常 1 1 の房室伝導比を認めていた と診断されていた 心内心電図では頻拍周期の変動を 伴うものの心内興奮順序は毎拍同様であり かつ細動 が 心内心電図では減衰伝導による房室伝導時間の延 波を認めなかったことから心房頻拍と診断された さ 長 ならびにWenchebach型度房室ブロックが観察 された 図 9 本症例が術前の12誘導心電図上心房 らにCRTO mappingにてcentrifugalな興奮pattern が示され ここからfocal心房頻拍と分類された 細動様に見えた原因として 心房頻拍であるが頻拍周 期の変化を認めること またもう 1 つは減衰伝導 な 本頻拍における心房興奮周期は300 340msecと比 較的長く focal心房頻拍の特徴と考えられた1 この らびに房室ブロックに伴う多様な房室伝導時間の変化 が原因であると考えられた 比較的長い頻拍周期のために 1 1 の房室伝導が可能 であったと考えられるが 房室結節の十分な回復時間 続いてアブレーションカテーテルを用いてmapping がないために減衰伝導による房室伝導時間の延長 な を行った 最早期興奮部位であるRIPとCS中間部と の中間付近 左房後壁下部 における電位は RIPの らびにWenckebach型度房室ブロックが引き起こさ れていた 頻拍周期そのものの変化 多様な房室伝導 最早期興奮部位よりさらに30msec程先行していた 図 10 時間の変化という 2 つの理由のため 12誘導心電図上 心房細動様の多様なRR間隔が示されたと考えられた 同部位において通電を開始したところ 7.3秒にて Focal心房頻拍は上室性不整脈の10 を占めるとさ 頻拍は消失した 図11 頻拍の消失後は イソプロ れ 比較的 稀な心房性頻拍症の 1 つである2 focal
心臓 ol.42 SUPPL.4 2010 B C D E F 図 8 Propagation mapping RPO right posterior oblique 25
26 心臓 ol.42 SUPPL.4 2010 Block Decremental Conduction 2 CS7-8 CS5-6 CS3-4 CS1-2 RIP9-10 RIP8-9 RIP7-8 RIP6-7 RIP5-6 RIP4-5 RIP3-4 RIP2-3 RIP1-2 Halo9-10 Halo8-9 Halo7-8 Halo6-7 Halo5-6 Halo4-5 Halo3-4 Halo2-3 Halo1-2 191 198 220 225 256 208 - duration ms 1sec 図 9 trial tachycardia with decremental conduction 2 CS7-8 CS5-6 CS3-4 CS1-2 RIP9-10 RIP8-9 RIP7-8 RIP6-7 RIP5-6 RIP4-5 RIP3-4 RIP2-3 RIP1-2 Halo9-10 Halo8-9 Halo7-8 Halo6-7 Halo5-6 Halo4-5 Halo3-4 Halo2-3 Halo1-2 0.5sec 図 10 Success site at the posterior L 心房頻拍は その頻拍周期が200msec以上と比較的ゆ っくりであり かつisoelectric intervalのあるものと activation mappingがなされており ここから心房間 の興奮伝播を比較的明瞭に観察することができた こ 定義され またその興奮起源は2cm以下の範囲である のように両心房をmappingした後に頻拍起源を同定す と定義されている1 本症例は頻拍周期の変動を伴っ ており比較的 稀な例ではあったが 定義からfocal る方法は有用と考えられている4 本症例においては 左房下部起源でありながらもBachman bundleを介し 心房頻拍と診断した なお本症例においては頻拍中左房 右房両者の た上部心房間での興奮伝播も観察されており 本症例 におけるP波形成立を考える時にその手がかりになる
心臓 ol.42 SUPPL.4 2010 RFC on 27 7.3秒 Ⅲ Sinus Rhythm T ar al af 1 2 3 4 5 6 1sec 図 11 Termination of the T Total R 144 73 Total L 52 27 R 3 0.6 CT P 35 19 L 2 0.6 62 31 L roof 1 Perinodal 22 11 L pasterior 本症例 R.Septal 3 CS Body 3 2 L.Septum 3 0.6 CS os 16 8 T 38 22 Sup.M 8 4 Kistler PM, Reberts-Thomson KC, Haqqani HM JCC. 2006 No 5 45 5 1010-7 図 12 Location of the focal atrial tachycardia と考えられた 現在心房細動に対するカテーテルアブレーション 2006年 Kistlerらは197例のfocal心房頻拍の起源に ついて報告している4 これによると左房起源そのも は 拡大肺静脈隔離術がその主な治療方法となってい る 拡大肺静脈隔離術の場合 肺静脈のみならず そ のが全体の27 と稀であり また左房起源の多くは肺 静脈起源であるということであった 左房天蓋部起源 の周囲 前庭部 に存在する不整脈基質も同時に隔離す ることができるため より効果的な治療が可能である が 1 例あるものの本症例同様の左房後壁下部起源につ 5 同様に心房頻拍の起源が肺静脈近傍に存在する場 いては報告がなく focal心房頻拍の起源としては稀 であると考えられた 図12 合には 拡大肺静脈隔離術により結果的として心房細 動と同時に心房頻拍に対しての治療も行われる可能性
Eur Heart J 22 Heart Rhythm 1 PCE JCC 48 Circ J 71