1 題材名 第 1 学年 1 組国語科学習指導案平成 21 年 2 月 13 日 ( 金 ) 第 5 校時 1 年 1 組教室授業者教諭佐藤直樹自分を見つめる 少年の日の思い出 2 研究主題との関わり 研究主題 : 感動のある授業の展開による 確かな学力と豊かな心を育てる学習指導の研究 生きる力 を育む学校教育において 国語科における確かな学力とは 読解力 と コミュニケーション能力 であり 豊かな心はそれらの力を養い 言葉の 精度 を上げて感受性や思考力 表現力を磨くことにある 新学習指導要領においても 言語活動の充実 言語環境の整備の重要性が謳われており 言語の果たす役割の大きさが示されている 言語力育成に応じた適切な教材として本題材を通し 読解の基礎的 基本的な知識 技能の習得を図り より確かな学力と豊かな心の育成に繋げたい 研究主題に迫る視点と手立て (1) 研究主題に迫る視点 1 自己存在感 集団の中で自分が認められている 必要とされているという感覚をもつこと 発表場面 挙手による発表の場を多く設け 良い発言を賞賛 グループ内の発表場面において良い点や優れた点の互いの認め合い 自己評価 自己評価カードの活用 本日の学習 の一言欄へのコメント 2 共感的理解 相手の言いたがっていること 分かって欲しがっていることをそのまま理解すること 傾聴 相手の話をしっかり聞く姿勢の確認 雰囲気作り 発表者への拍手 相互理解 グループ内での話し合い 相互評価カードの活用 3 自己決定の場 生徒が主体的に判断していくこと 課題解決 課題解決のための場面設定 自己の能力に応じた課題選択 自己達成目標の設定 (2) 研究主題に迫る手立て 1 学習意欲を高めるための手立て 授業規律 用具の準備 チャイム前着席 挨拶 服装 姿勢 挙手 返事 集中力 ノートの記録
ねらいの提示 授業開始時での提示 終わりでの確認 導入の工夫 本時の目標提示 漢字や語句の小テスト 視覚に訴える資料の活用 評価 語句 漢字の小テストの実施 ワークシートの活用 レポート ノートによる理解度 達成度の評価 授業形態の工夫 グループ学習 ペアワーク HWP 漢字テスト 定期テストへの出題 2 学力 ( 基礎基本 ) を身につけさせるための手立て 繰り返し学習 前時の復習 HWPの利用 基礎基本 語句の意味の確認 新出漢字や語彙力テスト 言語活動の充実 グループでの話し合い 発表 読解のためのワークシート 3 題材について (1) 題材観本題材は 主人公の少年時代の切ない思い出を語ったものであるが その主人公の心の揺れ 葛藤とともに 対役であるエーミールの人物像や2 人の間に起こった出来事を通して 2 人のものの見方 感じ方 生き方の違いに注目し 深く文章を読み味わうことのできる作品である この物語は 回想形式 ( 額縁構造 ) を持ち 作中場面 ( 語りの時点 ) から過去の回想場面へと移るが そこでは2 人の人物が対照的に描かれ 両者のものの見方 考え方の違いや 主人公の心情の変化 体験を通して学んだことなどが巧みな描写と展開により描かれている 新学習指導要領の第 1 学年における C 読むこと で新設された ウ場面の展開や登場人物などの描写に注意して読み 内容の理解に役立てる エ文章の構成や展開 表現の特徴について 自分の考えをもつ ことを意識し 文章を正確に読み取る力を養い 主題を捉えるものとしてふさわしいものであると考えられる (2) 生徒観普段の授業において1 年 1 組は学習意欲も高く 課題に対して積極的に取り組む姿勢があると同時に 小テストの継続的な実施により 古典の暗唱や漢字 語彙の力も着実に伸びている その一方で 先日行われた 教育における3つの達成目標 の 読む 書く に関する学力テストにおいて 不足している力として目についたのは 文章の段落の役割 構成の読み取りの部分であった また作文においても 段落分けの仕方が不十分であったり 表現に難があったりと 課題点が挙げられる そこで 描写や構成を文章に即して正確に丁寧に読み取ることや 自分と他人の意見や感想などを書く機会を多く授業の中で設定し 時間を確保して その力の向上が図れるように支援していきたい
(3) 指導観 場面の展開 登場人物の描写に注意して読む ことや 文章の構成や展開 表現の特徴について自分の考えをもつ ( 新学習指導要領 C 読むこと ウ 及び エ ) ことに注意してその読解力を高め また 感想や自分の考え 他の人の意見を書く等の文章作成の際には 段落の役割を考えて文章を構成する ことや 根拠を明確にして自分の考えや気持ちを書く ( 新学習指導要領 B 書くこと イ 及び ウ ) などを意識させて 言語能力の育成を図る 4 題材目標 作品を読み味わい そこに描かれている内容や登場人物の考え 生き方等に関して自分なりの感想を持つことができる ( 関心 意欲 態度 ) 登場人物の気持ちやその変化を 場面の展開や心情表現 情景描写に注意して読むことができる ( 読むこと ) 作品に描かれている主題について考え 自分の考えをまとめることができる ( 読むこと )( 書くこと ) 文章中における語句の効果的な使い方や象徴的な表現に気づき 語句への理解を深めることができる ( 伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項 ) 5 指導計画 (7 時間扱い ) 内 容 獲得させたい力 研究主題に迫る視点と手立て 視点 手立て 1 作品を通読し 内容を把握し 自分なりの感 自己存在感 授業規律 内容を捉え 感想 想を持つことができる 傾聴 導入の工夫 を持つ 登場人物を整理できる 発表場面 評価 漢字や語句の確認ができる 自己評価 基礎基本 2 文章の展開 構 場面の転換や主人公の心情の 傾聴 授業規律 成を捉える 変化から 場面分けや文章全 発表場面 ねらいの提示 体の構成を把握することがで 相互評価 評価 きる 自己評価 3 前半部 ( 作中場 大人である 僕 のちょうに 発表場面 授業規律 面 ) の役割やその 対する思い出のつらさや苦し 傾聴 基礎基本 意味を考える い思いを 言葉や会話 しぐ 自己評価 ねらいの提示 ( 本時 3/7) さや情景描写に着目して読み 相互評価 評価 取ることができる 4 登場人物の人物 少年時代の 僕 がちょうの 傾聴 授業規律 像を読み取る 収集に非常に夢中になってい 発表場面 ねらいの提示 たことを 本文に即して読み 自己評価 評価 取ることができる 僕 から見たエーミールの
人柄や 僕 が彼をどう思っていたかを 本文に即して読み取ることができる 5 主人公の心情や クジャクヤママユに対する 傾聴 授業規律 その変化を表現描 僕 の気持ち 盗みを犯して 発表場面 ねらいの提示 写に注意しながら からの良心の目覚め 壊れた 自己評価 評価 読み取る ちょうへの思い エーミール 共感的理解への謝罪に至るまでの心情の変化や転換部分を それぞれの本文の描写を追って読み取り 理解することができる 6 出来事を通して 謝罪の場面から 僕 のエー 傾聴 授業規律 得た 主人公のも ミールへの気持ちを彼の態度 発表場面 ねらいの提示 のの見方や考え方 と比較して捉え 両者の立場 自己評価 評価 を通して主題に迫 や主題につながる考えを掴む 共感的理解 言語活動 る ことができる 7 主題について考 僕 が自分のちょうを押し 傾聴 授業規律 える つぶしてしまった理由とその 発表場面 ねらいの提示 意味を考えることで 作品の 自己評価 評価 主題に迫ることができる 共感的理解 授業形態 作品全体を振り返り 大人に 課題解決 言語活動 なった ぼく が自分の少年 時代の出来事をどう捉え ま たなぜ友人に語る気持ちにな ったかを自分の考えでまとめ ることができる 6 本時 (1) 目標 大人である 僕 のちょうに対する思い出のつらさや苦しい思いを 言葉や会話 しぐさや情景描写に着目して読み取ることができる ( 読むこと ) 課題に対して 根拠となる文章中の表現と自分の考えを結び 書きまとめることができる ( 書くこと )
(2) 展開 過主な学習内容と学習活動指導上の留意点 評価 ( ) 研究主題に迫る 程視点手立て 導 教科書の新出漢字の勉強を 落ち着いた学習環境の雰囲気 授業規律 入 する を作らせる 漢字の小テスト 新出漢字を覚えて書くことが 基礎基本 できるようになったか 評価 前時の内容の確認する 繰り返し 本時の学習目標を確認する 自己評価カードに本時の目標 自己評価 ねらいの提示 を記入し 意識を持たせる ちょうの話を聞いてもらおうとする時の 僕 ( 客 ) の 気持ちを文章から読み取ろう 言葉の意味を確認する ワークシートを使わせる 発表場面 評価 展開 教科書 p154~p156の 聞く姿勢を持ってきちんと聞 傾聴 授業規律 文章を朗読 CDで聞く くようにさせる 聞きながら 僕 ( 客 ) の 心情が分かる本文の表現を 3つの視点から探させる 見つけて線を引く 言葉( 会話 ) から あまりいい思い出ではなく もう 結構 本人にとっては辛く心苦しい 残念ながら自分でその思い ものであることに気づかせる 出をけがしてしまった 恥ずかしいことだが 行動 しぐさから 口早に 箱のふたを閉じて 窓の縁に腰かけると 情景描写から 暗さ 静けさを押さえる 色あせた湖 やみに沈んで 不透明な青い夜の色 薄暗がり かえるが やみ一面に 発表する 発表の仕方 声に注意させる 発表場面 傾聴 評価
ワークシートに抜き出した それらの描写から 僕 の 課題解決 評価 部分を書き込み それぞれ どんな心情が分かるかを自分 その抜き出した表現から考え の言葉で考えて書かせる られるこの場面での 僕 ( 客 ) の心情を考えて書く 発表する 発表の仕方 声に注意させる 発表場面 傾聴 ま ワークシートを使い この 根拠となる言葉を必ず入れる 課題解決 評価 と 場面での 僕 ( 客 ) の心情 ようにさせる 授業規律 め をまとめる 思い出を語るには あまりに苦しく辛い心境を 言葉や会話 しぐさや情景描写に着目して理解できたか 文章中の表現を根拠に 読み取れる心情を具体的に自分の言葉で書きまとめることができたか 発表する 発表の仕方 声に注意させる 発表場面 授業規律 傾聴 評価 本時のまとめを確認する 現在の 僕 が語る作中場面の持つ役割も合わせて押さえさせる 自己評価カードを記入し 本時の学習を振り返る 自己評価カードに記入させる 自己評価 次時の予告を聞く (3) 評価 大人である 僕 のちょうに対する思い出のつらさや苦しい思いを 言葉や会話 しぐさや情景描写に着目して読み取ることができたか ( 読むこと ) 課題に対して 根拠となる文章中の表現と自分の考えを結び 書きまとめることができたか ( 書くこと ) 7 資料