保護者用 1 章 家庭で子どもの安全 安心を守る!! 携帯電話やスマートフォン コミュニティサイトなどによる子どもたちを巻き込ん だ事件や問題行動が増加しています 情報社会のルールやマナーをきちんと守って 安全に利用できる 情報安全 の取組みを各家庭で進めましょう 1 危機感を持って 情報安全に取り

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必要性 学習指導要領の改訂により総則において情報モラルを身に付けるよう指導することを明示 背 景 ひぼう インターネット上での誹謗中傷やいじめ, 犯罪や違法 有害情報などの問題が発生している現状 情報社会に積極的に参画する態度を育てることは今後ますます重要 目 情報モラル教育とは 標 情報手段をいか

Ⅲ 調査対象および回答数 調査対象 学校数 有効回答数児童生徒保護者 (4~6 年 ) 12 校 1, 校 1, 校 1,621 1,238 合計 41 校 3,917 ( 有効回答率 96.3%) 3,098 ( 有効回答率 77.7%) Ⅳ 調査の実施時期

< このアンケートの中の言葉の意味 > 情報通信機器 携帯電話やスマートフォン パソコンなど他の人とメッセージのやりとりができるような機 器 インターネット世界中の情報通信機器をつなげてメッセージのやりとりができるようにした仕組み 例えば インターネットを利用して 次のようなことができます 友だちと

以下は 質問 4でお子さんにケータイを 使わせている と答えた方にお聞きします 質問 6 どのような理由からお子さんにケータイを使わせるようになりましたか あてはまるものすべてに をつけてください 1 連絡のため ( 塾や習い事の送迎など 2 GPS 機能がついているから ( 防犯上のため 3 子ど

問 3 全員の方にお伺いします 日頃 サイバー犯罪 ( インターネットを利用した犯罪等 ) の被害に遭いそうで 不安に感じることがありますか この中から1つだけお答えください よくある % たまにある % ほとんどない % 全くない 全

平成26年度調査研究活動報告書

6. 調査結果及び考察 (1) 児童生徒のスマホ等の所持実態 1 スマホ等の所持実態 54.3% 49.8% 41.9% 32.9% % 78.7% 73.4% 71.1% 76.9% 68.3% 61.4% 26.7% 29.9% 22.1% % 中 3 中 2 中 1

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11 ネットとの付き合い方 (~ 小学校高学年 ~) ワークシート 2 ワーク 2 次の事例からこの後に起こるトラブルを考えてみましょう 事例 1 小学校 5 年生の B くんは 無料オンラインゲームで遊んでいました アイテム購入 は有料と知らずにどんどんアイテムを購入しました 事例 2 小学校 6

平成 26 年 11 月 コミュニティサイトに起因する 児童被害の事犯に係る調査結果 ( 平成 26 年上半期 ) 警察庁生活安全局情報技術犯罪対策課

2 お子さんに携帯電話 スマートフォン等 ( 以下, 携帯 スマホ ) を持たせていますか 1 子ども専用の携帯 スマホを持たせている 2 子ども専用の携帯 スマホは持たせていないが 家族の携帯電話は自由に使える 3 携帯 スマホは持たせていない 小学校 選択肢持たせている家族で共用持たせていない

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携帯電話 スマートフォンの利用状況 学年別 自分専用借りてその他利用していない不明 4 年生 年生 5 年生 年生 6 年生

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(3-1) 事例の解説と気をつけること 子どもが保護者名義のクレジットカードを不正利用した事例 解説 インターネット上の多くの取引では クレジットカ-ド番号と有効期限を入力すれば 簡単に商品を購入することができます クレジットカードの会員規約には 盗難などは盗難保険などで支払いを免除する制度が定めら

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平成25年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)

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(1-1) 事例の解説と気をつけること 学校裏サイトでの誹謗中傷の事例 解説 学校裏サイトには 特定の児童生徒がいじめのターゲットにされて根拠のない誹謗中傷が書き込まれることがあり いじめから自殺に発展するケースもあります 平成 20 年の調査で確認された 学校裏サイト は全国で38,260 件あり

7 調査結果の概要 (1) 子どもの携帯電話所持率とフィルタリングの活用状況 ア子どもの携帯電話所持率 子ども専用の携帯電話所持率は 平成 19 年の本市調査 ( 以下 前回調査 ) から 2 年が経過していますが ほぼ横ばいの結果です では 男子 33.6 女子 46.4 計 4.1 が所有してい

解説 1-1 SNS での不用意な発言によりトラブルになった事例 軽い気持ちで書き込んだ言葉でも 相手をひどく傷つけてしまうことがあります 友達限定だからと安心して軽い気持ちで書き込んだ悪口が 思わぬ形で広がりトラブルにつながることがあります 平成 23 年 12 月現在 国内ネットユーザー 9,5

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Q3. 本人 家族があったことがあるトラブル 件数が記入されていないものはすべて1 件です ( 以降の項目も同じ ) Q3-1 無料だと思って利用していたのに 知らないうちに有料になっていて 高額の請求が来た などの事例について その他の記入 50 歳未満 震災時の災害情報サイトで いつの間にか有料

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目次 検索サイトと検索の方法 ひかく ひょうか 収集した情報の適切な比較 評価 Webサイトの利用で注意すること 情報セキュリティの基本的な考え方 災害時のインターネット活用 情報を集めて選ぶだけでなく 身を守るのにも役立てましょう!

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Agenda Smartphone 学生団体 Re:inc 概要活動の契機ワークショップアンケートから今後に向けて 2

性別 女性 48% 男性 52% 男性 女性 年齢 29 歳 5% 30 歳以上 16% 20 歳未満 21 歳 1% 1% 22 歳 7% 23 歳 10% 20 歳未満 21 歳 22 歳 23 歳 24 歳 28 歳 8% 24 歳 14% 25 歳 26 歳 27 歳 27 歳 12% 26

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性別 女性 48% 男性 52% 男性 女性 年齢 29 歳 5% 30 歳以上 16% 20 歳未満 21 歳 1% 1% 22 歳 7% 23 歳 10% 20 歳未満 21 歳 22 歳 23 歳 28 歳 8% 24 歳 14% 24 歳 25 歳 26 歳 27 歳 27 歳 12% 26

「教育方法研究B」 第11回 情報モラル教育(1) 「教育の情報化に関する手引き」 が示す情報モラル教育の方向性

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========== 目次 ========== 1. 調査趣旨 P1 2. 調査概要 P1 3. 調査結果概要 P2 4. 調査結果詳細 P3 5. 調査結果の補足 P16 6. 効果的な取組についてのまとめ P17 ( 参考 ) 1 神奈川県 横浜市 川崎市 相模原市 子どもたちのインターネット

問 1 あなたは お子様に携帯電話(PHS やスマートフォンを含む 以下同じ ) を持たせていますか ( どれか1つに ) 1. 持たせている 2. 持たせていない 3. 持たせていないが 親のものを共用 ( 子どもも使えるように ) している

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自治会における個人情報保護 名簿などにより会員の状況等を把握しておくことは 自治会でのコミュニケーションのため大切なことですが プライバシー保護の意識の高まりにより個人情報の提供を拒む方もいらっしゃるようです ここでは名簿の作成や利用など 個人情報の取り扱いについて記載しています 個人情報保護法と自

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パケット料金にご注意!予想以上に高額になることも

 

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問 3 1 日にどれくらい携帯電話をさわっていますか? 問 4 メールや SNS で誰とやりとりをしていますか? 30 分未満 30 分 ~1 時間 1 時間 ~2 時間 2 時間 ~3 時間 3 時間以上ほとんど使わない 親兄弟祖父母 親戚学校の友達違う学校の友達学校の先生ネットの

別紙(例 様式3)案

目 次 1 子どもたちのインターネット利用実態 1 (1) 基本的な利用スタイル (2) 子どもたちの欲求とサービスの特徴 (3) コミュニケーションサイト ( 双方向利用型サイト ) の構造 2 インターネットの問題と危険性 3 (1) 男子と女子のトラブル傾向 (2) 具体的な例 3 トラブルへ

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ハングアウトとは 1 25 人の相手とビデオハングアウトで会話 することができ 同僚との会議を快適に進め られます ハングアウトでは 人の参加者とチ ャットすることができます パソコンで始めたハングアウトの会議やチ ャットの続きを スマートフォンで行うこ とができます 必要なものはウェブ


学校評価保護者アンケート集計結果 2 学校は 防災や防犯についての体制作りや情報収集を適切に行っている 十分 おおむね十分 やや十分 不十分 分からない 不明

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目次 はじめに... 1 トラブルの予防策 対処方法の基本的な考え方... 3 特集 スマートフォンを子供に買い与えるとき 保護者が気を付けること フィルタリング未設定によるリスク トラブルにあった子供のフィルタリング設定状況 スマートフォン購入前にチェック


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イ -3 ( 法令等へ抵触するおそれが高い分野の法令遵守 ) サービスの態様に応じて 抵触のおそれが高い法令 ( 業法 税法 著作権法等 ) を特に明示して遵守させること イ -4 ( 公序良俗違反行為の禁止 ) 公序良俗に反する行為を禁止すること イ利用規約等 利用規約 / 契約書 イ -5 (

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

加須市審議会等の会議の公開に関する要綱の運用の手引

Transcription:

携帯電話 スマートフォン SNS の 安全利用に関する家庭向け指導資料 熊本県教育委員会

保護者用 1 章 家庭で子どもの安全 安心を守る!! 携帯電話やスマートフォン コミュニティサイトなどによる子どもたちを巻き込ん だ事件や問題行動が増加しています 情報社会のルールやマナーをきちんと守って 安全に利用できる 情報安全 の取組みを各家庭で進めましょう 1 危機感を持って 情報安全に取り組みましょう 携帯電話やインターネットに接する時間の大半が家庭で過ごす時間であり 学校と連携しながら すべての家庭で情報安全を確実に進めていくことが重要です 保護者どうしで情報交換するなど 協力しながら情報安全を進めましょう 2 ネット社会の特徴 ネット社会は 日常生活とは異なるさまざまな特徴があります その代表的な 3 つ を紹介しますので これだけは知っておいてください 非対面性 直接会わずに成立するコミュニケーション 匿名性 見かけ上は 個人が特定されにくい 広域性 拡散性 一瞬にして世界中に情報が広がる 3 子どもたちの利用実態や問題点をつかみましょう 子どもたちが携帯電話やインターネットでどのような事件に巻き込まれているのか その問題点を知ることが大切です 子どもたちの利用の様子を実際に目にして 子どもの家庭での利用実態をつかんでおくことも 保護者としての大切な役目です 1

解説用 解説 1 危機感を持って 情報安全に取り組む 情報安全として 守るべきルールやマナー 危険から身を守るための注意事項などを家庭で教える必要があることを保護者に理解してもらうことが重要です 携帯電話については 使い方によってはトラブルの加害者にも被害者にもなりうる手段を児童生徒に持たせているという 危機感をもってもらう ことが重要です 子どもと保護者の認識にズレがあることを理解してもらう保護者に危機感を持って考えてもらうには 保護者の考えや思いと子どもたちの現状や考えの間には 大きなズレがあることを理解してもらうようにします 例えば アンケート調査の結果から 保護者が思っている以上に 子どもたちが安心な使い方をしていないことを理解してもらうことが大切です 子どものSOSを把握する保護者がインターネットのセキュリティのことを詳しく知っている必要はありません 子どものSOSを受け止め 一緒に善後策を考えることができることが大切なのです そのことを保護者向け啓発活動を通じて 保護者に再認識してもらうことで 児童生徒の健全な育成ができると考えています 解説 2 ネット社会の特徴 利用実態や問題点を理解する 保護者にとって 携帯電話やインターネットの機能が十分理解できず 子ども任せになっている家庭も多いようです 子どもたちが巻き込まれる事件の多くは 保護者が契約した携帯電話やインターネットの利用によることが原因である場合が多いと言われています そのことをしっかり保護者に伝えるようにし 保護者自身に携帯電話やインターネットの利用実態や問題点を理解してもらうようにします 情報化の光の部分と影の部分の両方を考えてもらうようにします 光の部分 世界中から多様な情報を集められる 自らを表現し 情報を発信できる コミュニケーションの相手が広がる 学習への関心 意欲が高まる 影の部分 生活体験 直接体験が不足しがちになる ふれあいや心の交流が希薄になりやすい 誤った情報や作為的な情報に惑わされる 犯罪の被害者や加害者になるおそれがある 2

保護者用 2 章 フィルタリングで子どもを守る! 1 インターネットには有害サイト 不適切な情報が数多く存在! インターネット上には子どもたちにとって有害で 不適切な情報も多く存在します そのような有害サイトも 携帯電話やスマートフォンでは簡単に閲覧することができます 例えば 以下のようなサイトが挙げられます 出会い系サイト アダルトサイト 暴力的な表現のあるサイト 自殺や薬物についてのサイト保護者には 有害で不適切なサイトを子どもが閲覧しないように対策を講じる責任があります その対策の一つがフィルタリングです フィルタリングとは? インターネット上のウェブページ等を一定の基準で評価判別し 出会い系サイトやアダルトサイトなどの有害な情報や子どもには見せたくないサイト 使わせたくないアプリ等を制限できる機能 2 フィルタリング設定は保護者の義務! フィルタリング機能を付けることは義務! 18 歳未満で携帯電話やスマートフォンを購入する場合には 購入時にフィルタリング機能を付けることが義務付けられており 保護者が不要という申し出をしない限り 標準でフィルタリングを設定することになっています 熊本県の少年保護育成条例の中にも携帯電話事業者 保護者の義務として明記されています フィルタリングは解除しないようにしましょう! フィルタリングは年齢 知識 判断力等に応じて 設定を変更できます 通っている塾や学習関係のサイトにだけアクセスできたりするなど 細かい設定を行うことができ 決して 使い勝手を悪くするものではありません フィルタリングは 子どもを守るものです 特別な理由がない限り 絶対解除しないようにしましょう 3

解説用 解説 1 インターネットの有害サイト 不適切な情報が数多く存在! なぜ フィルタリングが必要なのか? これからの情報社会を考慮すると 子どもが携帯電話やスマートフォンを所有することを禁止するよりも いかに携帯電話やスマートフォンを安全に利用できるかということが重要です そのための具体的な方法の一つがフィルタリングです ネット上では数多くの有益な情報やサイトがある一方で 有害サイトも数多く存在しています それらのサイトは 表面的には健全を装っていたり リンクを巧みに使ったりして 危険なサイトへ誘導していきます そのため フィルタリングを設定していないと いつの間にか知らないうちに有害サイトにアクセスしてしまう危険性があります 解説 2 フィルタリング設定は保護者の義務! 保護者にフィルタリングの必要性を伝える 18 歳未満で携帯電話やスマートフォンを購入する場合には 購入時にフィルタリング機能を付けることが原則義務付けられていますが 実際には 子どもからの要望を受け 保護者がフィルタリングを解除してしまうケースが多く見られます フィルタリングの必要性について理解されていない保護者には フィルタリング機能の必要性について 学校から情報を提供するようにしましょう 利用者によって有害情報は違う 利用者の年齢や生活 環境等によって有害サイトの種類は違います そこで 子どもにとって何が有害なのかをよく考え それを排除するためのきめ細かいフィルタリング設定をすることが大事です 子どもが守れないと意味がありません 保護者と子どもでしっかり話し合って決めることも大切です 子ども自身の判断力も大切 家庭への情報提供を フィルタリング設定をすると 有害情報を閲覧する確率は大幅に下がります しかし 有害サイトの種類も数多くあるため フィルタリングにかからない場合もあります そこで 興味本位で不用意に使わない 変なサイトやアプリだなと思ったらすぐに見るのを止めるという判断力も子どもには必要です 家庭でも日頃から そうしたことを話題にできるよう 家庭への情報提供をしていきましょう 4

保護者用 3 章 スマートフォンを利用するにあたって 子どもにとって スマートフォンが本当に必要か その必要性をよく考えましょう 1 スマートフォンと無線 LAN スマートフォンは 携帯電話回線だけでなく 無線 LAN(WiFi) を用いてネットワークに接続できます 現在 携帯電話事業者に義務付けられているフィルタリングは 無線 LAN には対応していません 携帯電話回線のフィルタリングのみでは有害な情報を防げないため 無線 LAN の場合でもフィルタリングが必要です フィルタリングが原則義務 スマートフォン 携帯電話網 見えない 有害情報 見えてしまう フィルタリングが義務ではない 無線 LAN(WiFi) 2 スマートフォンだけではない! 携帯ゲーム機や携帯型音楽プレーヤーでもインターネット! 携帯ゲーム機や携帯型音楽プレーヤーの中には 無線 LAN が使用でき スマートフォンと同じようにインターネットが利用でき ダウンロードやメールも利用できるものがあります 携帯電話やスマートフォンは持っていなくても それらを使って コミュニティサイトを利用している子どもも少なくありません 情報機器の機能は日々進歩しています 保護者として そうした情報機器を子どもがどう使っているのか 知っておく必要があります 5

解説用 解説 1 スマートフォンで気を付けること! WiFi と フィルタリング の関係 左の解説では スマートフォンで気を付けることとして 特に 無線 LAN(WiFi) を使ったインターネット接続について 説明しています 他にも 従来の携帯電話と大きくその機能は違います 主に下のような違いがあります アプリ の追加機能自分の好みに応じて 追加可能 インターネット上に多数のアプリが存在 アプリなどの使い方によっては 個人情報の流出や 不正サイトへのアクセスなど危険性も高い GPS( 位置情報 ) 機能スマートフォンで撮影した写真には位置情報が記録され 撮影した写真に緯度経度情報が含まれる場合がある 不用意に自宅で撮影した写真を公開すると 緯度経度情報から自宅が特定されてしまうこともある 解説 2 スマートフォンだけではない! 携帯ゲーム機や携帯型音楽プレーヤーでもインターネット! 携帯ゲーム機や携帯型音楽プレーヤーには 無線 LAN 機能を使うことで スマートフォンと同じようにインターネットが利用でき 音楽やゲームなどのダウンロードやメールができるということを知らない保護者も少なくありません 学校から そうした情報を伝えていく必要があります また 懇談会で 子どもの情報機器の使い方を話題にしたり 情報機器の機能について説明したりすることも 保護者にとって役立つ有効な情報となります 学校として そうした子どもの情報機器の使い方についての実態調査やアンケート結果なども含め 計画的に情報提供を行っていきましょう スマートフォンを安全安心に使うための防止策 変だな おかしいな と思ったら スマートフォンの通信設定やアプリの設定をもう一度よく見直してみましょう 外部へのデータ送信を許可しているアプリがあるかもしれません ウイルス対策アプリを導入し 常に最新に更新しておく システムやアプリは常にアップデートし 最新の状態を保つ 端末自体に設けられた制限を取り外すなど スマートフォンを改造しない 暗証番号を設定し もし紛失しても 他人が勝手に操作できないようにする 6

保護者用 4 章 コミュニティサイトの危険性 子どもにとって コミュニティサイトの利用が本当に必要か その必要性をよく考えましょう 1 コミュニティサイトとは? コミュニティサイトとは インターネット上で情報の交換 共有する場として設けられたサイトのことで 大人だけでなく子どもたちの間にも広まっています コミュニティサイトを通じて 出会い系サイト をはじめとした各種リスクとの接触も懸念されています 内閣府が 2013 年 9 月に発表した 子どもの安全に関する世論調査 では 8 割以上の人がコミュニティサイトに危険性を感じていることがわかりました 2 コミュニティサイトの危険性とは? コミュニティサイトでは グループ内でのやりとりが表面化しにくく その中でのいじめやトラブルが社会問題となっています 具体的には 以下のようないじめやトラブルが発生しています 学校の友だちなど知り合い同士のグループ内でのいじめ 複数で一斉にトークできる場所で 悪口等の誹謗中傷を受ける グループから退会させられ 仲間はずれにされる 他人に知られたくないことや写真を勝手に掲載される 見ず知らずの人と連絡を取ってしまったことによるトラブル 見ず知らずの人と連絡を取ってしまい 実際に出会うことで事件や事故などのトラブルに巻き込まれる 個人情報を教えてしまったことによって 自宅に押しかけられたり いたずら電話がきたり 個人情報を握られてお金を要求される 迷惑メール業者トラブル 迷惑メール業者から送られてくるメッセージに従って会員登録などをしてしまうことによる架空請求 会員登録や個人情報の返信などをしたことで LINE やその他一般のメールに迷惑メールが多く送信されるようになる 参考 : LINE 安心安全ガイド http://line.me/safety/ja/parents.html 7

解説用 資料 コミュニティサイトの危険性 その便利さと無償であることから 多くの子どもたちが軽い気持ちでコミュニティサイトを利用していますが コミュニティサイトに起因する犯罪被害児童数は増加傾向にあります ( 平成 25 年度上半期は598 人で前年同期より89 人増 ) 被害児童に関する調査結果は 以下のような結果が出ています 被害児童の 9 割以上が フィルタリングに加入していなかった 8 割近くが 本人以外の名義の携帯電話を使用していた 6 割近くが 家庭 ( 保護者 ) から全く指導をされていなかった 警察庁 コミュニティサイトに起因する児童被害の事犯に係る調査結果につ いて ( 平成 25 年上半期 ) ここでいう 児童 は 18 歳未満の子どものこと コミュニティサイトは 子どもたちにとって日常的なツールとなっていますが いじめや犯罪に悪用されることもあり その利用にあたっては十分な注意が必要です コミュニティサイトの安全で適切な利用については 家庭において徹底すべきことを保護者に十分に理解していただく必要があります コミュニティサイトの利用は 場合によっては フィルタリングを用いて制限することができます フィルタリングの有効活用を家庭でも考えてみるように説明しましょう コミュニティサイトについて家庭で指導する内容 利用する目的が何かを明確にすること 個人情報をむやみに公開しない インターネット上で知り合った人と不用意に会わない 相手に要求されても写真は送らない 出会い系サイトは絶対利用しない ペアレンタルコントロールの利用パソコンや携帯電話 スマートフォン ネット上のサービスなどの利用において 設定の変更や使用できるアプリケーションやサービスなどの子どもの利用を保護者が制限できる機能のこと 8

保護者用 5 章 家庭でのルールづくりのポイント 子どもを守るためにも 保護者による見守りがとても重要です また 子どもが携帯電話やスマートフォンを使う場面の多くは 学校ではなく家庭です だからこそ 家庭でのルールづくりが必要となります 1 家庭でのルールづくりのポイント 家庭でのルールを決めるためには 子どもとしっかり話し合うことが大切です あれはダメ これはダメとなりがちですが あなたのことを守るためなのだ という保護者の気持ちを伝え 子どもが納得して守ることができるよう 話し合って決めましょう 2 我が家のオリジナルのルールをつくりましょう! 下の例を参考にして 家庭の状況や子どもの実態に合わせてルールを変更したり 増やしたりして 我が家のオリジナルのルールをつくりましょう! フィルタリングは必ずかける 解除はしない パスワードを変更したときには 必ず保護者に報告する 定期的に保護者に見せる 夜 10 時以降は使わない 居間で保管 充電する 会員登録等の個人情報を登録するときは 必ず保護者の許可を得る ルールを守れないときは 1か月使用禁止 もしくは没収する 3 家庭でのルールを作ったら 家庭で決めたルールは 居間など いつも目にする場所に貼るなどして 日常生活の中で話題にしましょう ルールが守れなかった時は 子どもの利用を停止させるなど 厳しく対処してください それが保護者の責任です 9

解説用 解説 1 一方的な押し付けにならないように 子どもと話し合いましょう 携帯電話やインターネットでの犯罪は年々巧妙化しており 大人でも対応が難しい場合が出ています 子どもが そうしたトラブルや犯罪に巻き込まれないように 家庭での約束 ルールをつくることが大切ですが 一方的な押し付けにならないように 必ず子どもと話し合いながらルールを決めるようにします ルールづくりの時には 実際に身近で起こったトラブルや犯罪の話を保護者ができるよう 学校としても 懇談会や通信等で情報を提供しましょう ルールの数は子どもの年齢や使い方の状況に応じて数を増やしたり 減らしたりします 難しいものでなくても構いません 子どもが自覚と責任を持って確実に守ることが大切です また ルールは しばらくやってみてから 見直すことも大切です 解説 2 子どもがルールを守るために 保護者がすべきこと ルールを守れなかったら ということを必ず決めるようにします ルールを守ることは信頼関係を守ることです 子どもに 誓約書 を書かせるのも一つの方法です また 我が家のルールは他の家庭と共有したり 情報交換したりして 同じルールを一緒に守っていくと効果的です 懇談会などの際に話題にするとよいでしょう 解説 3 もしかしたら という視点で確認しましょう 携帯電話やスマートフォン等の適切な扱い方として難しいことは 子どもが携帯電話やスマートフォンをどう使っているか 保護者に見えにくいということです 子どもを信用することは もちろん大切ですが もしかしたら という視点で 常に危機感を持って 子どもの携帯電話やスマートフォン等の使い方を確認することも 子どもの安全を守るために必要なことです もしかしたら 我が子が 有害サイト 不適切情報にアクセスしているかも? インターネット上に自分や友達の個人情報を書き込んでいるかも? インターネット上で 悪口や人権に関わる誹謗中傷を書き込んでいるかも? インターネット上で知らない人と連絡を取り合っているかも? 保護者の知らないところで ネットショッピングしているかも? 10

参考となるサイト情報 内閣府 インターネット利用環境整備 http://www8.cao.go.jp/youth/youth-harm/ インターネットホットライン協議会 http://www.iajapan.org/hotline/ ネット社会の歩き方 http://www.cec.or.jp/net-walk/ ちょっと待って! ケータイ & スマホ リーフレット ( 平成 24 年度 ) http://www.mext.go.jp/a_menu/sports/ikusei/taisaku/1225103.htm 相談窓口 肥後っ子テレホン 0120-02-4976 肥後っ子サポートセンター higokko@police.pref.kumamoto.jp 熊本県教育庁教育政策課広報 情報班 096-333-2674 熊本県教育庁社会教育課家庭教育支援班 096-333-2698 熊本県立教育センター情報教育研修室 0968-44-6611 法務省 子どもの人権 110 番 0120-007-110 文部科学省 24 時間いじめ相談ダイヤル 0570-0-78310 利用の際は必ず下記サイトを確認下さい www.bunka.go.jp/jiyuriyo 携帯電話 スマートフォン SNS の利用に関する 家庭向け指導資料 平成 26 年 3 月第 3 版発行 制作 発行 熊本県教育委員会 862-8609 熊本市中央区水前寺 6-18-1 TEL:096-333-2674 FAX:096-384-1509 URL:http://kyouiku.higo.ed.jp/