<4D F736F F F696E74202D2093FA967B93738E738C7689E68A7789EF A95F18D A2E >

Similar documents
平成 24 年 11 月 6 日 大熊町住民意向調査調査結果 ( 速報版 ) 復興庁福島県大熊町 調査の概要 1. 調査対象 : 全世帯主 ( 分散避難している場合は それぞれの代表者 ) 5,378 世帯 2. 調査時期 : 平成 24 年 9 月 7 日 ( 金 )~9 月 24 日 ( 月 )

(審31)資料5-1 住民意向調査の結果及び住民帰還等に向けた取組について

PowerPoint プレゼンテーション

平成 30 年 3 月 6 日 大熊町住民意向調査調査結果 ( 速報版 ) 復興庁 福島県 大熊町 調査の概要 1. 調査対象 : 世帯の代表者 (5,218 世帯 ) 2. 調査時期 : 平成 30 年 1 月 4 日 ~1 月 18 日 3. 調査方法 : 郵送配布 郵送回収 4. 回答者数 :

福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律 について <1. 特定復興再生拠点区域の復興及び再生を推進するための計画制度の創設 > 従来 帰還困難区域は 将来にわたって居住を制限することを原則とした区域 として設定 平成 29 年 5 月復興庁 地元からの要望や与党からの提言を踏まえ 1 帰還困難区

中間指針第四次追補に関するQ&A集

<4D F736F F D B4C8ED294AD955C8E9197BF816988C4816A817A C55F936391BA8E738F5A96AF88D38CFC92B28DB892B28DB88C8B89CA817991AC95F194C5817A2E646F6378>

復興大臣 竹下亘様 要望書 平成 27 年 1 月 29 日 福島県南相馬市長桜井勝延

復興 5 年間の現状と課題 ( 概要 ) 復興期間 10 年の折り返し平成 23~27 年度 集中復興期間 平成 28~32 年度 復興 創生期間 インフラ復旧は概ね終了 住宅の再建が最盛期 被災者の心身のケアや 産業の再生が重要 福島においては 順次 避難指示を解除 住民の帰還に向けた環境整備を進


平成 31 年度 税制改正の概要 平成 30 年 12 月 復興庁

資料2

<4D F736F F F696E74202D D A A95BD90AC E C8E5A82CC837C AB93EA817B959C8BBB817B8A4

PowerPoint プレゼンテーション

資料 1 復興 8 年間の現状と課題 平成 31 年 3 月 8 日

避難指示解除と帰還に向けた取組 1 田村市 平成26年4月1日 避難指示解除準備区域を解除 避難指示解除から約2年が経過し 解除後の転入等も含めて人口の61 世帯の69 注1 の方が居住 20km圏内 平成28年2月末時点 コミュニティの再生支援等 復興に向けた取組を継続中 避難指示区域の概念図 注

原発被災自治体の今後の財政と町民町税等の負担 伊藤久雄 ( 認定 NPO 法人まちぽっと理事 ) 東日本大震から はや 8 年 執拗な国や福島県の帰還政策のもとでも 容易に帰還はすすまない 帰還政策の帰趨は 帰還した人々 帰還しなかった ( できなかった ) 人びとの生活基盤と それぞれの市町村財政

市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

スライド 1

(1) 当該団体が法人格を有しているか 又は法人格のない任意の団体のうち次の1~2の要件を全て満たすもの 1 代表者の定めがあること 2 団体としての意思決定の方法 事務処理及び会計処理の方法 並びに責任者等を明確にした規約その他の規定が定められていること (2) 関係市町村との協議体制を構築してい

一宮市住宅マスタープラン ~ 住み続けたいまち 住んでみたいまち 人々が生き生きと暮らせるまち ~ 概要版 平成 2 5 年 3 月 一宮市

スライド 1

154

避難状況 1. 避難先自治体 いわき市相馬市南相馬市 福島市 郡山市 会津若松市白河市 福島県内のの市町村 福島県外 n = 1, 現在の住居形態 応急仮設住宅 ( プレハブ型 無償 ) 応急仮設住宅

reference3


住宅を新築する場合の支援制度 1 被災者生活再建支援金 ( 加算支援金 ) 自然災害 ( 津波 地震 ) により 住宅が全壊 半壊解体した世帯 又は長期避難世帯が 新しい住宅を建設 購入する場合に支給されます 支給額 : 最大 200 万円 複数世帯 :200 万円 単身世帯 150 万円 申請期限


福島県内での復興支援事業 ①

id5-通信局.indd

老発第    第 号

資料 4 平成 29 年 1 月 27 日記者会見 土地区画整理事業に関する土地利活用意向調査の実施結果について 復興推進本部都市整備推進室 1 土地利活用意向調査の目的 市内 4 地区の土地区画整理事業は 平成 29 年度末を目標に全ての宅地引渡しが完了できるよう鋭意工事を進めております 地権者へ

Ⅰ Ⅱ 平成 27 年 岩手県の東日本大震災津波からの復興に関する意識調査 結果 ( 速報 ) 目的 復興計画に基づいて県が行う施策 事業の実施状況や進捗に関し 県民がどの程度重要だと感じ どの程度復旧 復興を実感しているか等を毎年継続的に把握することにより 計画の実効性を高め 長期にわたる復興に向

により 都市の魅力や付加価値の向上を図り もって持続可能なグローバル都 市形成に寄与することを目的とする活動を 総合的 戦略的に展開すること とする (2) シティマネジメントの目標とする姿中野駅周辺や西武新宿線沿線のまちづくりという将来に向けた大規模プロジェクトの推進 並びに産業振興 都市観光 地

<4D F736F F D B4C8ED294AD955C8E9197BF E894A8AFA8B7982D191E495978AFA82C982A882AF82E996688DD091D490A882CC8BAD89BB82C982C282A282C4816A48502E646F63>

広島市障害者計画 2013 ー 2017 平成 25 年 3 月 広島市

数値目標 事業開始前 ( 現時点 ) 平成 28 年度 (1 年目 ) 平成 29 年度 (2 年目 ) 平成 30 年度 (3 年目 ) 港湾取扱貨物量 556 万トン 4 万トン 0 万トン 20 万トン 観光入込客数 2,899.4 万人回 -9.5 万人回 1.9 万人回 1.9 万人回 7

災害公営住宅藤が原アパート入居者募集 ( 随時募集 ) 災害公営住宅入居者募集について 県営藤が原アパート5 号棟は, 東日本大震災により住宅を失った方のための公営住宅 ( 賃貸住宅 ) です 現在, 入居者を随時募集しています 申込書類を提出された方を先着順で受付しておりますので, どうぞお気軽に

PowerPoint プレゼンテーション

<4D F736F F F696E74202D E D498D E9197BF816993A191F2938A89655F947A957A A2E B8CDD8AB7838

東京電力が取り組む福島復興推進策

Microsoft PowerPoint - 表紙.pptx

4-(1)-ウ①

る 1 減価補償金を交付すべきこととなる被災市街地復興土地区画整理事業において 公共施設の整備改善事業の用に供するために土地等が地方公共団体等に買い取られる場合 2 第二種市街地再開発事業の用に供するために土地等が地方公共団体等に買い取られる場合 (3) 特定住宅被災市町村の区域内にある土地等が 国

四国中央市住宅マスタープラン 概要版 平成 30 年 3 月四国中央市 Since

学生確保の見通し及び申請者としての取組状況

の復旧状況に関する長期的な見通しを可能な限り明らかにしながら 復旧の段階に 応じた役割の分析を行う 5) 交通事業者ヒアリング調査沿線地域に関係する交通事業者 ( 鉄道事業者 2 社 バス事業者 2 社 タクシー事業者 2 社その他 ) に聞き取り調査を行い 定性的な利用特性や地域の公共交通の問題点

<4D F736F F F696E74202D E A97E996D890E690B694AD955C8E9197BF FA B835E8DB791D682A694AD955C816A2E >

社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

第3 復興整備計画 参考様式集

PowerPoint プレゼンテーション

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

参考資料 国道 6 号及び県道 36 号に関する帰還困難区域の特別通過交通制度の運用変更について : 通行証確認が不要となるルート : 引き続き通行証確認が必要なルート : 帰還困難区域

Microsoft Word - 3

1 広島市障害者計画の策定について

避難指示区域等内の県立高等学校の状況 他校の施設や仮設校舎にサテライト校を開設して教育活動を展開してきたが ふたば未来学園高校や小高産業技術高校の開校など 新たなステージに移行 校名 相馬農業高校飯舘校 震災後の状況 双葉高校いわき明星大学サテライト ( いわき市 ) 平成浪江高校本宮高校サテライト

地域再生計画 1 地域再生計画の名称 DMO による広域観光連携 2 地域再生計画の作成主体の名称 石巻市 東松島市 3 地域再生計画の区域 石巻市及び東松島市の全域 4 地域再生計画の目標 4-1 圏域の現状 2011 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災から5 年が経過した これまで 復興

<ハード対策の実態 > また ハード対策についてみると 防災設備として必要性が高いとされている非常用電源 電話不通時の代替通信機能 燃料備蓄が整備されている 道の駅 は 宮城など3 県内 57 駅のうち それぞれ45.6%(26 駅 ) 22.8%(13 駅 ) 17.5%(10 駅 ) といずれも

PowerPoint プレゼンテーション

栃木県高齢者居住安定確保計画 ( 二期計画 ) 概要版 1 計画の目的と背景 高齢化が急速に進行する中 平成 24 年 3 月に県土整備部と保健福祉部が連携のもと高齢者の居住の安定確保に関する法律に基づく 栃木県高齢者居住安定確保計画 ( 以下 現計画 という ) を策定し 高齢者が安心して快適に暮

地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(第7次地方分権一括法)の概要

(審17)参考2-1 自主的避難関連データ

概要版 浪江町復興計画 第一次 みんなでともに乗り越えよう 私たちの暮らしの再生に向けて ~ 未来につなぐ復興への想い ~ 平成 24 年 10 月 浪江町 ~ 浪江町復興計画 第一次 の構成 ~ 浪江町復興計画 第一次 概要 本編 概要版浪江町復興計画 第一次 本編の全体像や主要な事 項を取りまと

PowerPoint プレゼンテーション

相模原市住宅基本計画 概要版

第2節 茨木市の現況

<819A819A94928E E738C7689E F E6169>

スライド 1

イメージ図 ( 医療施設の場合 ) イメージ図 ( 誘導施設 : 地域医療支援病院の場合 ) 5 届出を要しない軽易な行為などについて都市再生特別措置法第 108 条並びに都市再生特別措置法施行令第 35 条 第 36 条の規定により 以下の行為は届出の対象となりません 軽易な行為その他の行為で政令

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

スライド 1

3部第 3 部災害復興計画 ( 仮題 ) 第 4 章震災復興マニュアルのしくみ 第 4 章東京都震災復興マニュアルのしくみ 東京都震災復興マニュアル ( 以下 震災復興マニュアル という ) は 都市復興マニュアル ( 平成 9 年 ) と 生活復興マニュアル ( 平成 10 年 ) を統合し 復興

資料 2 原 災害からの福島復興の進捗について 平成 30 年 3 原 災害対策本部

3 4

スライド 1

資料1 受援計画策定ガイドラインの構成イメージ

基本指針の概要 1 基本指針改定の趣旨近年 地域社会における社会的課題が多様化 複雑化する中 行政 企業 NPO 自治会などが互いに協力して課題解決に取り組み 地域社会をより住み良いものとしていくことが今後ますます重要となっています このため 従前の NPO 活動に関する基本指針 の基本的な考え方を

住まい まちづくりの基本目標と基本的施策の展開方向 1. 住まい まちづくりの理念と基本目標 だれもが安心して住み続けたいと感じる魅力ある とだ の住まい まちづくり を政策の基本理念とし これを実現するために次の 3 つを基本目標として総合的な施策を図るものとします 基本目標 -Ⅰ 多様なニーズに

2 農業委員会の運営 2 農業委員会は 市町村長が議会の同意を得て任命した 農業委員 で組織され 農業委員は 合議体としての意思決定 ( 農地の権利移動の許可 不許可の決定など ) を担当 農業委員会は 農地利用最適化推進委員 ( 以下 推進委員 という ) を委嘱し 推進委員は 担当区域における農

資料4-4 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について 審議のまとめ(参考資料)

下の図は 平成 25 年 8 月 28 日の社会保障審議会介護保険部会資料であるが 平成 27 年度以降 在宅医療連携拠点事業は 介護保険法の中での恒久的な制度として位置づけられる計画である 在宅医療 介護の連携推進についてのイメージでは 介護の中心的機関である地域包括支援センターと医療サイドから医

「南九州から南西諸島における総合的防災研究の推進と地域防災体制の構築」報告書

Microsoft PowerPoint - Suzuki.ppt [互換モード]

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション

第 3 次 山形県総合発展計画 短期アクションプラン ( 平成 25 年度 ~28 年度 ) 平成 2 5 年 3 月 山形県

NO. 2 事業名 埋蔵文化財発掘調査事業 ( 鹿島区 ) 事業番号 A-4-2 事業実施主体 南相馬市 交付期間 H24-H26 総交付対象事業費 55,014( 千円 ) 復興事業 ( 防災集団移転 ) に伴い市内に所在する遺跡について 発掘調査事業を実施する 鹿島区内遺跡数 9 遺跡 対象面積

<323091E693F18FCD208E96914F959C8BBB82CC8EE F DF82E98FE382C582CC8AEE967B934982C88D6C82A695FB2D322E786477>

奈良県ライフライン 情報共有発信マニュアル 第 3.3 版 平成 24 年 7 月 奈良県ライフライン防災対策連絡会

新規文書1


用への助成を除くと 住宅に関する融資や助成制度等の情報提供の充実 との回答割合が高い( 子育て住み替え意識調査 ) 以上のことから 住宅が手狭であることを理由に市外へ転出する若い世代が相当数存在し また その傾向が強まっていることがうかがえる また 住み替え後は4LDKの間取りを中心とした持ち家 (

踏まえ 市町村に関する連絡調整や市町村の行政機能の補完等の役割を担うものとする 別稿の 附章 に記載の通り この県段階での調査は市町村段階でのサポートセンターの機能等を検討 研究するための前段的な調査であり 復興の基本主体となるべき 市町村の実態を踏まえ 市町村に関する連絡調整や市町村の行政機能の補

<8EA98CC8955D89BF92B28F B9E924F946792AC816A2E786C73>

はじめに 浪江町長から町民の皆さまへごあいさつ 平成 23 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災による地震 津波に見舞われ また福島第一原子力発電所の事故により 今なお苦しい避難生活を余儀なくされている町民の皆さまには 多くのご苦労 ご心労をおかけしております 震災によって奪われた尊い命 そし

(Microsoft Word - \201\2403-1\223y\222n\227\230\227p\201i\215\317\201j.doc)

<4D F736F F D20352D318FBC8CCB8E738DC58F F5495AA90CD816A5F8F4390B38CE3816A2E646F63>

<4D F736F F D E E96914F955D89BF82CC906982DF95FB2E646F63>


(審36)参考1 モデル世帯における原子力損害に係る損害賠償額

Transcription:

日本都市計画学会防災 復興問題研究特別委員会第 5 部会 福島県復興計画から見た課題と展望 塩谷弘康 ( 福島大学行政政策学類 法社会学 ) はじめに - 課題の設定 1 福島県復興計画の概要 1-1 策定経緯 1-2 概要 1-3 特徴 岩手県と宮城県との比較から 1-4 総合計画の見直し 2 課題と展望 2-1 課題と展望 1( 総論 ) 2-2 課題と展望 2( 住生活 ) おわりに - 福島の復興に向けて

はじめに - 課題の設定 大震災及び原発事故の発生から2 年半が経過したが 地震 津波 放射能汚染 風評の 四重の被害 を被った福島の復興 再生への道のりは長く険しい 他の被災地との大きな違いは 放射能汚染により いまだに15 万人近くの県民が県内外での避難を余儀なくされていることである 2013 年 8 月までに避難指示区域の再編が終了し 今後 帰還に向けた動き ( 圧力 ) が高まるが 実際にどれだけの県民が帰還できる / 帰還するかは不透明なままである 福島県総合計画審議会委員として総合計画の見直しと復興計画の進行管理に携わった立場から 復興計画の課題と展望をまとめていきたい 1 福島県復興計画の概要 1-1 策定過程 2011 年 5 月 13 日 (~7 月 2 日 ) 福島県復興ビジョン検討委員会 (12 名 全 6 回 ) 市町村との意見交換 県議会からの意見 要請 7 月 8 日県知事に対して 復興ビジョン ( 案 ) を提出 7 月 15 日 ~8 月 3 日パブリックコメント 8 月 11 日福島県東日本大震災復旧 復興本部 福島県復興ビジョン 決定 9 月 11 日 (~11 月 25 日 ) 福島県復興計画委員会 (23 名 全 3 回 )+3 分科会各 2 回 11 月 30 日県知事に対して 復興計画 ( 案 ) を提出 12 月 1 日 ~16 日パブリックコメント地域懇談会 市町村と意見交換 県議会からの意見 要請 12 月 28 日復旧 復興本部 福島県復興計画 ( 第 1 次 ) 決定 2012 年 6 月 福島県復興計画 ( 第 1 次 ) 進捗状況 12 月 28 日 福島県復興計画 ( 第 2 次 ) 策定

1-2 概要 (1) 3 つの基本理念 1 原子力に依存しない 安全 安心で持続的に発展可能な社会づくり 2 ふくしまを愛し 心を寄せるすべての人々の力を結集した復興 3 誇りあるふるさと再生の実現 (2) 計画期間 (2011~2020 年度 ) 時期区分なし (3) 3 つの観点 12 の重点プロジェクト 3 つの観点 12 の重点プロジェクト 1 安心して住み 暮らす 環境回復 生活再建支援 県民の心身の健康を守る 未来を担う子ども 若者育成 2 ふるさとで働く 農林水産業再生 中小企業等復興 再生可能エネルギー推進 医療関連産業集積 3 まちをつくり 人とつながる ふくしま きずなづくり ふくしまの観光交流 津波被災地等復興まちづくり 県土連携軸 交流ネットワーク基盤強化 1-3 特徴 1 策定の主体と過程 復興ビジョン + 復興計画の積上げ方式 限られた時間内での合意形成 県議会の議決事項となっておらず 県復旧 復興本部で決定 復興ビジョンも復興計画も 委員会は県内メンバー中心で構成委員中心 1 年後には 第 2 次復興計画の策定 避難地域の再編 2 時期区分と実施計画 時期区分なし 実施計画なし 先の見通せない原発災害 3 対象とする災害 地理的範囲 地震 津波 放射能汚染 風評被害 台風 豪雨被害 県内全域 ( 浜通り 中通り 会津 )+ 県外 4 基本的性格 岩手県 三陸地域の津波対策がメインの オーソドックス型 宮城県 先進的な地域づくりをめざした 提案型 福島県 原子力災害への緊急的対応 克服がメインの 危機管理型 5 総合計画の見直し

1-4 総合計画の見直し 前計画 : 福島県総合計画 いきいき ふくしま創造プラン ( 2010~14 年度 ) 総合計画の見直し 総合計画審議会見直し検討部会 ふくしま新生プラン - 夢 希望 笑顔に満ちた 新生ふくしま (2013~18 年度 ) 人口 経済の展望の見直し人口の大幅減少もありうる 基本構造は維持 22 の政策分野 13 の重点プロジェクト ( 復興計画 12 の重点プロジェクト + 人口減少 高齢化対策 ) 2-1 課題と展望 1( 総論 ) (1) 復興 のあり方 1 人口減少 超高齢社会に適合した復興 2 復旧 ( 原状回復 ) なき復興 3 被災者一人ひとりの尊重 人間の復興 (2) 復興の一丁目一番地 除染 1 適切かつ迅速な除染の推進 継続 2 放射線被ばくの防御と健康管理 3 避難する権利 の保障

(3) 時間 と 空間 1 時間 の課題 ( 超 ) 長期の視点と不断の見直しの必要性 被害 / 被災状況とニーズの変化 震災 / 原発災害以前からの課題と以後の課題の腑分け 帰還の可能性の判断と帰還後の課題 2 空間 の課題 福島県の地域特性と法による各種線引き 属地的計画における 属人的支援( とくに県外避難者 ) (4) 福島県の推進体制 1 部局横断的な取組 = プロジェクト相互の有機的連関の必要性 2 多様な主体との連携 協働と県の主導性 3 県内外に対する情報公開 情報発信 リスクコミュニケーション 2-2 課題と展望 2( 住生活 ) (1) 県民の避難状況と応急仮設住宅等の供給 福島県住生活基本計画 ( 案 ) から 避難者数 (2013 年 8 月 13 日現在 ) 県内 95,012 人 県外 53,277 人 7 町村 ( 飯舘村 葛尾村 浪江町 双葉町 大熊町 富岡町 楢葉町 ) では 役場機能を町村外に移転させており 長期間の避難生活に対応するため 町外コミュニティ ( いわゆる仮の町 ) の計画を進めている 県内における応急仮設住宅等の供給状況 1 地震 津波罹災者向け応急仮設住宅 5,778 戸 みなし仮設住宅 8,864 戸 2 原発避難者向け応急仮設住宅 11,022 戸 みなし仮設住宅 16,763 戸 みなし仮設住宅は借上げ住宅 公営住宅 公務員宿舎 雇用促進住宅など この他に 親戚 知人宅への避難者が約 3 千人いると見込まれている

(2) 住政策の方向と取組 生活再建支援プロジェクト (12の重点プロジェクトの1つ) 住環境 コミュニティ事業 福島県住生活基本計画 復興 再生の 2 つの柱 ( 両輪 ) 1 復興公営住宅等の整備 復興公営住宅 ( 地震津波 原子力災害 ) 子育て定住支援賃貸住宅 ( 自主避難 ) 定住 帰還促進賃貸住宅等 ( 自主避難 ) 2 民間住宅の自立再建支援 被災者生活再建支援金 ( 地震津波災害 ) 災害復興住宅融資 ( 地震津波 原子力災害 ) 二重ローン対策 ( 地震津波災害 ) 建築確認手数料減免 ( 地震津波 原子力災害 ) 住宅相談 住宅フェアの実施など 復興公営住宅の整備方針 居住形態 被災者区分 復興公営住宅等 民間賃貸住宅 自立再建 民間持家住宅 ( 新築 補修 ) その他 ( 親戚 未回答 ) 仮設住宅等へ居住する被災者世帯合計 ( 県内 県外 ) 地震 津波被災 者 2500 戸 1600 戸 9810 戸 - 戸 14000 戸 原子力災害 3700 戸 8200 戸 12400 戸 13700 戸 36000 戸 避難解除区域等 ( 自主避難者ふくむ ) 100 戸 2000 戸 12300 戸 戸 14400 戸 第一次福島県復興公営住宅整備計画 (2013 年 6 月策定 7 月改訂 ) 避難者のコミュニティの維持 形成の拠点 入居に当たっては 市町村単位やグループ入居 ( 親族同士等 複数世帯での入居 ) 高齢者 障がい者 妊婦を含む子育て世帯等に配慮 入居者 周辺避難者 近隣住民の交流のための事業 整備 第一次として 3,700 戸を整備 ( 先行整備分の県営分 500 戸及び市町村営分を含む ) し 2015 年度までの入居を目指す

(3) 町外コミュニティ ( 仮の町 ) 構想 町外コミュニティとは原発災害による避難区域では避難生活が長期化しコミュニティの維持が困難であることから 住民の居住や自治体機能を他の自治体に移そうとするもので 井戸川克隆前双葉町長が 仮 ( 借り ) の町 構想として提唱した 当初は 集約型 が想定されていたが 受入れ自治体が難色を示し ( 大規模なインフラ整備の必要性 帰還後のゴーストタウン化など ) 分散型 を目指すことになった 長期避難者等の生活拠点の検討のための協議会 などを経て おおむね次のような枠組みが確認されている 当面 復興公営住宅 3,700 戸を当てる 受入れ自治体には 避難者 1 人につき年間 42,000 円を交付する 福島市 会津若松市 郡山市 いわき市 二本松市 南相馬市 桑折町 川俣町 三春町 大玉村の 10 自治体が 双葉町 大熊町 浪江町 富岡町 飯舘村 葛尾村の 6 自治体の避難者を受け入れる 受入れ自治体ごとに 個別部会 を設置し 復興住宅や生活基盤整備について協議を進める コミュニティ研究会を設置し 避難者と受け入れ自治体住民の交流の仕組み作りなどを検討する 課題 1 課税 / 納税 住民票 選挙権 各種行政サービスをどうするか 二重の住民票? 2 受入れ自治体 ( 被災自治体 ) の負担増 ( 交通渋滞 ゴミ問題 病院混雑など ) 3 住民の帰還に結びつくか 災害公営住宅の入居希望者は住民 の一部にとどまる 4 バーチャルな自治体 自治体の消滅? 5 復興公営住宅が予定通りに建設できるか 人材不足 資材高騰による入札不調

(4) 原発避難者の集団移転の可能性 1 放射能汚染の影響が広範囲に及んでいる 全域が避難地域に指定され 自治体の中で避難することができない 役場機能を他の自治体に移転している 2 多数の住民が 県内外に分散 ( 離散 ) して避難している 発災から2 年半が経過して 避難先あるいは第三の土地で再定住を始めている 集団移転に適した広大な土地を確保できない / 教育 病院等のインフラ整備が必要 3 帰還 が前提になっている( しかし 帰還の時期や可能性は不明 ) 津波災害罹災者については 浜通りの 5 市町で集団移転促進事業計画を策定済み 自然災害と異なる原発災害の特殊性から 住民の集団移転は困難な状況にある おわりに - 福島の復興に向けて 原発避難者の集団移転 ( 集住 ) を実現するには まずもって ( 早期 ) 帰還 という大前提を外す必要があるのではないか 福島の復興 再生には長期間を要することから 被災者 避難者の いま に対応する生活支援策が不可欠である 被災者 避難者が置かれた立場は多種多様であるが どのような選択をするにしても 一人ひとりが選択するライフ ( 生命 人生 生活 ) が尊重されるような支援が必要である

ーッーー ー ェ

1 環境回復プロジェクト 2 生活再建支援プロジェクト 5 農林水産業再生プロジェクト 9 ふくしま きずなづくりプロジェクト 10 ふくしまの観光交流プロジェクト プロジェクト内容 6 中小企業等復興プロジェクト 目指す姿 プロジェクト内容 目指す姿プロジェクト内容 目指す姿プロジェクト内容目指す姿プロジェクト内容 目指す姿プロジェクト内容 目指す姿

3 県民の心身の健康を守るプロジェクト 4 未来を担う子ども 若者育成プロジェクト目指す姿目指す姿未来を担うふくしま県人 プロジェクト内容 う全な国健に康誇 長寿県 れるよ プロジェクト内容 7 再生可能エネルギー推進プロジェクト 8 医療関連産業集積プロジェクト目指す姿目指す姿 プロジェクト内容 プロジェクト内容 11 津波被災地等復興まちづくりプロジェクト 12 県土連携軸 交流ネットワーク基盤強化 目指す姿 目指す姿 プロジェクト プロジェクト内容 プロジェクト内容 復興まちづくりのイメージ

環境回復 生活再建支援 県民の心身の健康を守る 未来を担う子ども 若者育成 農林水産業再生 中小企業等復興 再生可能エネルギー推進 医療関連産業集積 ふくしま きずなづくり ふくしまの観光交流 津波被災地等復興まちづくり 県土連携軸 交流ネットワーク基盤強化

E-mail