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1. 総括 日本経済の現状と先行きトピック 短観の設備投資計画の点検 日本経済は緩やかに回復している 輸出や生産活動は豪雨等の影響により弱含んでいるが 個人消費 設備投資は回復している 経済の活動水準は 潜在生産量を上回って推移している 先行きの日本経済は 災害の影響が一巡する中で 設備投資や個人消

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米国の利上げ見送りと日本の長期化した金融緩和

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月例経済報告

( 平成 31 年 1 月判断 ) 平成 31 年 1 月 財務省北陸財務局 富山財務事務所 富山市丸の内 1 丁目 5 番 13 号 ( 富山丸の内合同庁舎 5 階 ) TEL(076) ( 財務課直通 )

関西経済レポート (2019 年 9 月 ) 令和元年 (2019 年 )9 月 30 日 ~ 輸出減少が継続 インバウンド消費はプラスの伸びを維持 ~ 足元の経済情勢と当面の見通し 関西経済は輸出 生産が斑模様であるが 内需が下支えとなり底堅く推移している 企業部門では 輸出は中国経済の減速等によ

[ 参考 ] 先月からの主要変更点 基調判断 3 月月例 4 月月例 景気は 急速な悪化が続いており 厳しい状況にある 輸出 生産は 極めて大幅に減少している 企業収益は 極めて大幅に減少している 設備投資は 減少している 雇用情勢は 急速に悪化しつつある 個人消費は 緩やかに減少している 景気は

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2014 年 12 月 12 日発行 [ 執筆担当 ] 徳田秀信 ( 総括 ) 大和香織 ( 外需 ) 風間春香 ( 政府 物

月例経済報告

【No

1 ( ) 4.1% 4.4% 4.% 1 ( ) 1.2%( ) 1.6% 3.8% 1( ) 5.6% 4, % 8 6.5% % 2 4.3% 47.8% 18.8% % 13 2, % 2.2% 13.% 218 ( ).

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平成 31 年 1 月 17 日東北経済産業局 管内 ( 東北 6 県 ) の経済動向 ( 平成 30 年 11 月分 ) ~ 一部に弱い動きがみられるものの 緩やかに持ち直している ~ 鉱工業生産 : 個人消費 : 住宅着工 : 公共投資 : 設備投資 : 持ち直しの動きとなっている足踏み状態とな

関西の景気動向 2013 年 5 月株式会社日本総合研究所調査部関西経済研究センター 1. 景気の現状関西の景気は 持ち直している 輸出は 円安が進み 米国経済も回復基調をたどるなど 環境が

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4月CPI~物価は横ばいの推移 耐久財の特殊要因を背景に、市場予想を上回る3 ヶ月連続の上昇

最近の県内経済情勢は 回復しつつある 前回 (30 年 4 判断 ) 前回比較 今回 (30 年 7 判断 ) 総括判断回復しつつある 回復しつつある 総括判断の要点 個人消費は 百貨店 スーパーで底堅いものとなっており コンビニエンスストアで堅調となっているほか ドラッグストア販売で前年を上回って

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長と一億総活躍社会の着実な実現につなげていく 一億総活躍社会の実現に向け アベノミクス 新 三本の矢 に沿った施策を実施する 戦後最大の名目 GDP600 兆円 に向けては 地方創生 国土強靱化 女性の活躍も含め あらゆる政策を総動員することにより デフレ脱却を確実なものとしつつ 経済の好循環をより

管内 ( 東北 6 県 ) の経済動向 平成 27 年 1 月 15 日 < 管内の経済動向 > ~26 年 11 月の経済指標を中心として ~ 全体の動向 : 緩やかな持ち直し傾向にあるものの 一部に弱い動きがみられる 鉱工業生産 : 生産は一進一退で推移している 個人消費 : 持ち直し傾向にある

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月例経済報告等に関する関係閣僚会議資料

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高値となった後 下がり始めた 前述の通り CI 一致指数は 生産や雇用など様々な経済指標を統合し算出されている そのため CI 一致指数の上昇 下降にどの指標 が寄与しているのかについても 内閣府は詳細に発表している 表 1は 各指標がCI 一致指数に対してプラスに寄与したのか マイナスに寄与したの

別紙2

みずほインサイト アジア 2019 年 1 月 22 日 中国経済の現状と 2019 年展望 2018 年 10~12 月期 GDP と修正李克強指数の動向 アジア調査部中国室主任エコノミスト 大和香織 年

東京都の経済情勢報告 平成 31 年 1 月 30 日 財務省関東財務局 東京財務事務所 掲載した経済指標等については速報値を含む

( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 2, 15, 1. 金 16, 額 12, 12, 9, 営業利益率 経常利益率 当期純利益率 , 6, 4. 4, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 1 社 ( 単位 : 億円 ) 215 年度 216 年度前年度差前年度

1. 自社の業況判断 DI 6 四半期ぶりに大幅下落 1 全体の動向 ( 図 1-1) 現在 (14 年 4-6 月期 ) の業況判断 DI( かなり良い やや良い と回答した企業の割合から かなり悪い やや悪い と回答した企業の割合を引いた値 ) は前回 ( 月期 ) の +19 から 28 ポイ

中国:PMI が示唆する生産・輸出の底打ち時期

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【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(1月号)~輸出の好調続くも新型スマホ関連がピークアウトへ

【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(5月号)~輸出は好調も、旧正月の影響を均せば増勢鈍化

( 公社 ) 近畿圏不動産流通機構市況レポート市況トレンド /1 年 7~9 月期の近畿圏市場 1. 中古マンション市場の動き 成約価格は前年比で 3 期連続上昇 1 年 7~9 月期の近畿レインズへの成約報告件数は,9 件と 前年同期比で 1.% 増加した (P1 図表 1) 新規登録件数は 15

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けた この間 生産指数は 上昇傾向で推移した (2) リーマン ショックによる大きな落ち込みとその後の回復局面平成 20 年年初から年央にかけては 米国を中心とする金融不安 景気の減速 原油 原材料価格の高騰などから 景気改善の動きに足踏みが見られたが 生産指数は 高水準で推移していた しかし 平成

我が国中小企業の課題と対応策

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3003金融経済概観

目次 調査結果の概要 1 小企業編 中小企業編 概況 3 概況 15 調査の実施要領 4 調査の実施要領 16 業況判断 5 業況判断 17 売上 1 売上 2 採算 11 利益 21 資金繰り 借入 12 価格 金融関連 22 経営上の問題点 13 雇用 設備 23 設備投資 価格動向 14 経営

マーケット フォーカス経済 : 中国 2019/ 5/9 投資情報部シニアエコノミスト呂福明 4 月製造業 PMI は 2 ヵ月連続 50 を超えたが やや低下 4 月 30 日 中国政府が発表した4 月製造業購買担当者指数 (PMI) は前月比 0.4ポイントの 50.1となり 伸び率がやや鈍化し

2. 利益剰余金 ( 内部留保 ) 中部の 1 企業当たりの利益剰余金を見ると 製造業 非製造業ともに平成 24 年度以降増加傾向となっており 平成 27 年度は 過去 10 年間で最高額となっている 全国と比較すると 全産業及び製造業は 過去 10 年間全国を上回った状況が続いているものの 非製造

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資料1-1景気動向指数の改善について

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九経マンスリー ( 平成 3 年 2 月 ) 平成 3 年 4 月 12 日経済産業局 今月の管内経済動向 : 地域の経済は 緩やかに改善している 生産は横ばい傾向 輸出は 2 か月連続のマイナス 個人消費は持ち直している 雇用情勢は改善している 国内需要や海外経済の動向などを引き続き注視する必要が

12月CPI

九経マンスリー ( 平成 29 年 11 月 ) 平成 3 年 1 月 16 日経済産業局 今月の管内経済動向 : 地域の経済は 緩やかに改善している 生産は横ばい傾向 輸出は13 か月連続のプラス 個人消費は持ち直している 雇用情勢は改善している 国内需要や海外経済の動向などを引き続き注視する必要

1 概 況

本稿の分析目的 本稿では 平成 6 4 月に実施された消費増税による産業活動への影響について 前回の消費増税時 ( 平成 9 ) あるいはリーマンショック時にみられた産業活動への影響と比較しながら考察する 特に 前回増税時との比較においては 増税の前平均からの変動を比較することで 6 4 月に実施さ

平成 22 年基準 秋田県鉱工業生産指数月報 平成 30 年 12 月分 鉱工業生産指数の推移 季節調整済指数全国 東北 : 平成 27 年 =100 秋田 : 平成 22 年 =

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< 日本経済の基調判断 > < 現状 > 景気は 緩やかな回復基調が続いている < 先行き > 先行きについては 雇用 所得環境の改善が続くなかで 各種政策の効果もあって 緩やかに回復していくことが期待される ただし 海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある 1


(2) 住宅投資 住宅投資は 横ばい圏内で推移している 新設住宅着工戸数の内訳をみると 持家は 増加に転じてきている 貸家 や分譲は 水準を切り下げている (3) 設備投資設備投資は 受注や収益の好調を背景に水準を切り上げている 建設投資の先行指標である建築着工床面積 ( 非居住用 ) は 振れがあ

経済財政モデル の概要 経済財政モデル は マクロ経済だけでなく 国 地方の財政 社会保障を一体かつ整合的に分析を行うためのツールとして開発 人口減少下での財政や社会保障の持続可能性の検証が重要な課題となる中で 政策審議 検討に寄与することを目的とした 5~10 年程度の中長期分析用の計量モデル 短

[ 調査の実施要領 ] 調査時点 製 造 業 鉱 業 建 設 業 運送業 ( 除水運 ) 水 運 業 倉 庫 業 情 報 通 信 業 ガ ス 供 給 業 不 動 産 業 宿泊 飲食サービス業 卸 売 業 小 売 業 サ ー ビ ス 業 2015 年 3 月中旬 調査対象当公庫 ( 中小企業事業 )

1. トピック : 米国金融政策と通商政策は 次の ステージへ 6 月 FOMC は 0.25% 利上げ フォワードガイダンスを大幅変更漸進的とは言え 利上げ一直線のみの方針に長期水準を超えるタイミングが 2020 年から 2019 年に 2019 年からは 毎回記者会見を実施今後の焦点は緩和的スタ

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Ⅱ 用語等の説明 今期の状況 来期の状況 前年同期 ( 平成 29 年 4~6 月期 ) と比べた今期 ( 平成 30 年 4~6 月期 ) の状況 前年同期 ( 平成 29 年 7~9 月期 ) と比べた来期 ( 平成 30 年 7~9 月期 ) の状況 前期平成 30 年 1~3 月期 来期平成

< 判断の推移 > 前月今月期間 総括判断 一部に弱い動きがみられるものの 緩やかに改善 緩やかに改善 ( ) 1 か月 ( 上方修正は 7 か月ぶり ) 生産緩やかな上昇傾向 ( ) 2 か月 個人消費足踏み状態 緩やかな持ち直しの動き ( ) 1 か月 ( 上方修正は 18 か月ぶり ) 設備投

物価の動向 輸入物価は 2 年に入り 為替レートの円安方向への動きがあったものの 原油や石炭 等の国際価格が下落したことなどから横ばいとなった後 2 年 1 月期をピークとし て下落している このような輸入物価の動きもあり 緩やかに上昇していた国内企業物価は 2 年 1 月期より下落した 年平均でみ

Transcription:

みずほ日本経済情報 2018 年 2 月号 トピック注意を要する不確実性ショック 堅調な景気回復が続く中 金融市場の変動の影響が懸念されている 逆資産効果よりも 不確実性の高まりによる影響の方が持続的な性格をもちやすいことに留意 景気判断景気は緩やかに回復している 輸出 生産活動は回復している また 堅調な雇用 所得情勢を背景に 消費も緩やかに回復している

1. 総括 日本経済の現状と先行きトピック 注意を要する不確実性ショック 日本経済は緩やかに回復している 輸出 生産活動は回復している また 堅調な雇用 所得情勢を背景に 消費も緩やかに回復している 経済の活動水準は潜在生産量を上回って推移している 先行きの日本経済は 輸出の緩やかな回復や個人消費の底堅い推移などにより 緩やかに回復するとみられる 経済活動の水準は 潜在生産量を上回って推移するだろう 昨年 10~12 月期の実質 GDP(2/14 1 次速報 ) は前期比年率 +0.5% と バブル期以来の 8 四半期連続のプラス成長となった 成長率は 7~9 月期 ( 年率 +2.2%) から大きく鈍化したものの 内需の回復を受けて輸入が大幅に増加したことや 在庫投資の寄与度が縮小したためであり 個人消費の持ち直しや輸出の加速 設備投資の増勢維持にみられるように 堅調な景気回復が続いていたと評価できる内容であった ( 図表 1) 1~3 月期以降も 海外経済の回復や堅調な内需を受け 景気の拡大が続く見通しである もっとも 足元でみられる世界的な金融市場の変動が長期化すれば 実体経済が下押しされるリスクがある 具体的には 株価の下落に伴う逆資産効果に加え 市場の急変動に伴って先行き不透明感が高まり 設備投資や高額消費の先送りなどが考えられる 株価の水準調整は自然であるとの指摘もあるが 金融市場が変動したこと自体が マイナスの影響をもたらしうることに留意が必要だ 実際 時系列分析の手法を用いて消費へのインパクトを分析すると 不確実性ショックの方が 株価の水準ショック ( 逆資産効果 ) よりも 持続的な影響が出やすいという結果になる ( 図表 2) 現時点では市場の動揺が長期化することは見込みづらいが 金融市場発の下振れリスクが顕在化しないかどうか 当面注意しておく必要があるだろう 図表 1 実質 GDP の推移図表 2 金融市場の変動による消費への影響 ( 前期比 %) 1.4 1.2 1.0 家計 ( 民間消費 + 住宅 ) 民間在庫投資外需 民間設備投資公的需要実質 GDP 0.02% 0.00% -0.02% 0.8-0.04% 0.6 0.4 0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 Q2 Q3 Q4 2015 2016 2017 ( 期 ) ( 年 ) -0.06% -0.08% -0.10% -0.12% -0.14% 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 ( カ月 ) 不確実性ショック 株価ショック ( 資料 ) 内閣府より みずほ総合研究所作成 ( 注 ) 消費総合指数 日経ボラティリティーインデックス 日経平均株価から成る VAR モデルを推計し 識別された不確実性ショックと株価ショック 1 標準偏差分の消費への影響を図示したもの ( 資料 ) 内閣府等より みずほ総合研究所作成 1 みずほ日本経済情報 (2018 年 2 月号 )

図表 3 景気判断 1 月 2 月 ( 現状判断 ) ( 現状判断 ) ( 先行き判断 ) 総括 経済活動の方向性緩やかに回復している緩やかに回復している緩やかに回復する 対外部門 企業部門 家計部門 政府 物価 経済活動の水準 潜在生産量を上回って推移している 潜在生産量を上回って推移している 潜在生産量を上回って推移する 海外経済 緩やかに回復している 緩やかに回復している 緩やかな回復を維持する 輸出 緩やかに回復している 回復している 緩やかに回復する 輸入 弱含んでいる 回復している 緩やかに回復する 生産 サービス活動 緩やかに回復している 回復している 緩やかに回復する 企業収益 回復している 回復している 緩やかに回復する 企業マインド 改善している 改善が一服している 底堅く推移する 設備投資 弱含んでいる 持ち直している 緩やかに回復する 雇用者所得 回復傾向にある 回復傾向にある 底堅く推移する 消費者マインド 改善している 緩やかに改善している 底堅く推移する 個人消費 緩やかに回復している 緩やかに回復している 底堅く推移する 住宅着工 弱含んでいる 弱含んでいる 弱含みが続く 公的需要 弱含んでいる 弱含んでいる 底堅く推移する 国内企業物価 プラス幅の拡大が一服している プラス幅が縮小している 伸び率は鈍化する 消費者物価 前年比プラス幅が拡大している 前年比プラス幅が拡大している プラス幅が緩やかに拡大する 金融政策 金融緩和を進めている 金融緩和を進めている 現行の政策を維持する ( 注 ) 1. 矢印の向きは景気の方向性を示している 上向きが拡大局面 横向きが横ばい局面 下向きが後退局面を意味する 2. 矢印の色は生産の水準感を示している 白は潜在生産量を上回る 紺は潜在生産量を下回る 白紺の縦縞は潜在生産量程度の生産量を意味する 3. 先行き判断は 3 カ月程度先の動きに関する判断を示している ( 資料 ) みずほ総合研究所 図表 4 景気の全体観を示す主要統計 FY2015 FY2016 2017Q3 2017Q4 2018Q1 2017/09 2017/10 2017/11 2017/12 2018/01 景気動向指数 CI 先行指数前期差 Pt - - - - - 0.4 0.2 1.9 0.3 n.a. CI 一致指数前期差 Pt - - - - - 1.4 0.2 1.5 2.8 n.a. CI 遅行指数前期差 Pt - - - - - 0.8 1.4 0.2 0.2 n.a. DI 先行指数 % - - - - - 72.7 65.0 75.0 55.6 n.a. DI 一致指数 % - - - - - 55.6 62.5 56.3 100.0 n.a. DI 遅行指数 % - - - - - 66.7 100.0 100.0 80.0 n.a. 全産業活動指数全産業前期比 % 0.9 0.6 0.3 0.5 n.a. 0.6 0.3 1.0 n.a. n.a. 鉱工業前期比 % 0.9 1.1 0.4 1.8 n.a. 1.0 0.5 0.5 2.9 n.a. 第 3 次産業前期比 % 1.4 0.4 0.2 0.6 n.a. 0.3 0.1 1.1 0.2 n.a. 建設業前期比 % 1.1 2.2 2.4 2.4 n.a. 2.3 0.4 0.6 n.a. n.a. 国民経済計算実質 GDP 前期比 % 1.4 1.2 0.6 0.1 n.a. - - - - - 前期比年率 % - - 2.2 0.5 n.a. - - - - - 民需寄与度 %Pt 1.1 0.3 0.1 0.2 n.a. - - - - - 公需寄与度 %Pt 0.3 0.1 0.1 0.1 n.a. - - - - - 外需寄与度 %Pt 0.1 0.8 0.5 0.0 n.a. - - - - - 名目 GDP 年率 兆円 533.9 539.3 548.9 548.7 n.a. - - - - - 前期比 % 3.0 1.0 0.6 0.0 n.a. - - - - - GDP デフレーター前年比 % 1.5 0.2 0.2 0.0 n.a. - - - - - 内需デフレーター前年比 % 0.0 0.4 0.6 0.5 n.a. - - - - - ( 注 ) 1. 全産業活動指数の産業別内訳のうち 鉱工業は鉱工業指数 第 3 次産業は第 3 次産業活動指数の値 2. 実数データより変化率を計算しているため 公表値と一致しないことがある 3. 四半期の値は 季節調整済みデータが公表されている月までの平均値 前期比 前期差は その前四半期に対する変化率 ( 資料 ) 内閣府 景気動向指数 四半期別 GDP 速報 経済産業省 全産業活動指数 鉱工業指数 第 3 次産業活動指数 2 みずほ日本経済情報 (2018 年 2 月号 )

2. 対外部門 海外経済海外経済は緩やかに回復している 12 月の製造業の景況感をみると 米国 中国 ユーロ圏のいずれの地域も低下したが 高水準を維持している 非製造業の景況感は すべての地域で上昇した 米国は前月の反動もあって大幅に上昇したほか ユーロ圏 中国はともに 3 カ月連続で改善した ( 図表 1 2) 今後の海外経済は 緩やかな回復を維持する見込みである 米国は減税の効果もあって 個人消費や設備投資が景気を下支えするだろう ユーロ圏も 内需を中心に堅調な回復が続くとみられる 中国経済は 構造改革 ( 不動産投機の抑制や過剰設備 債務の調整など ) の推進が重石となる一方 インフラ投資など財政が下支えし 緩やかな減速に留まるだろう ただし 金融市場の急激な変動や中国の改革スピードの加速などが海外経済の下押し圧力となる可能性には注意が必要だ 輸出輸出は回復している 12 月の輸出数量指数 ( ) は 前月比 +2.1% と 2 カ月連続で増加した ( 図表 3) アジア向けが伸び悩んだものの EU 向けと米国向けがともに増加した 財別では 輸送用機器が押し上げに寄与した 10~12 月を 7~9 月期比でみても 前期比 +2.1% と上昇している 先行きについては 世界経済の緩やかな回復が続く中で 輸出も緩やかに回復するとみている インバウンド 12 月は同 +23.0% と増加傾向で推移した ( 図表 4) 韓国や東南アジアの旅行者が増加したことに加え 5 月からの中国人向けビザ緩和効果も押し上げ要因となった また 10~12 月期の訪日外国人旅行消費額は前年比 +27.8% と増加傾向を維持した 先行きは LCCなどの航空路線の新規就航 増便やクルーズ船の寄港増加 中国人に対するビザ発給要件の緩和が追い風となって 訪日外客数の増勢は続くだろう 輸入輸入は回復している 12 月の輸入数量指数 ( ) は前月比 +6.6% と 2 カ月連続で大幅に上昇した 財別にみると 化学製品や鉱物性燃料が大きく上昇した 10~12 月を 7~9 月期比でみても 同 +2.8% と大きく増加している 先行きは 国内の生産活動の回復に伴い 輸入も緩やかに回復していくだろう ( ) みずほ総合研究所による季節調整値 経常収支経常収支 ( 季節調整値 ) は高めの黒字が続いている 12 月の経常黒字は 17.8 兆円 ( 年率換算値 ) と前月から縮小した サービス収支と第一次所得収支が改善した一方 貿易収支の黒字幅が縮小したことから 経常黒字は 6 カ月ぶりに 20 兆円 ( 年率換算値 ) を下回った 先行きについては 第一次所得収支の大幅な黒字は続く一方 原油価格の上昇に伴い貿易黒字に下押し圧力がかかることから 経常黒字は徐々に縮小していくとみている 3 みずほ日本経済情報 (2018 年 2 月号 )

図表 1 米欧中の景況感 ( 製造業 ) 図表 2 米欧中の景況感 ( 非製造業 ) 65 60 ( 指数 ) 米国製造業 ISM ユーロ圏製造業 PMI 中国製造業 PMI ( 指数 ) 65 60 米国非製造業 ISM ユーロ圏非製造業 PMI 中国非製造業 PMI 55 50 55 45 15/1 15/7 16/1 16/7 17/1 17/7 18/1 50 15/1 15/7 16/1 16/7 17/1 17/7 18/1 ( 注 ) 指数が 50 以上で景況感の回復 50 未満で景況感の悪化を示唆 ( 注 ) 指数が 50 以上で景況感の回復 50 未満で景況感の悪化を示唆 ( 資料 ) 米サプライマネジメント協会 Markit 中国物流購買連合会より ( 資料 ) 米サプライマネジメント協会 Markit 中国物流購買連合会より みずほ総合研究所作成みずほ総合研究所作成 図表 3 輸出数量指数 ( 地域別 ) 図表 4 訪日外国人客数 (2010 年 =100) 115 110 105 100 95 90 85 80 世界 EU 米国アジア 75 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1 16/7 17/1 17/7 ( 注 ) みずほ総合研究所による季節調整値 ( 資料 ) 財務省 貿易統計 より みずほ総合研究所作成 ( 前年比 %) 中国 NIEs ASEAN 80 欧米豪諸国 その他 全体 70 60 50 40 30 20 10 0 10 14/01 14/07 15/01 15/07 16/01 16/07 17/01 17/07 ( 資料 ) 日本政府観光局より みずほ総合研究所作成 図表 5 対外部門の主要統計 FY2015 FY2016 2017Q3 2017Q4 2018Q1 2017/09 2017/10 2017/11 2017/12 2018/01 海外経済 CPB 生産指数前期比 % 1.1 2.2 1.0 0.7 n.a. 0.0 0.3 0.4 n.a. n.a. 米国前期比 % 1.7 0.5 0.3 1.7 n.a. 0.2 1.8 0.2 n.a. n.a. ユーロ圏前期比 % 1.5 1.8 1.3 1.0 n.a. 0.4 0.4 0.9 n.a. n.a. アジア前期比 % 2.7 4.8 1.7 0.2 n.a. 0.3 0.4 0.4 n.a. n.a. 製造業の業況 米国 (ISM) DI - - - - - 60.2 58.5 58.2 59.3 59.1 ユーロ圏 (PMI) DI - - - - - 58.1 58.5 60.1 60.6 59.6 中国 (PMI) 国家統計局版 DI - - - - - 52.4 51.6 51.8 51.6 51.3 実質実効為替レート前年比 % 3.1 11.6 10.0 8.2 n.a. 11.0 11.5 8.8 4.1 n.a. 輸出輸出数量前期比 % 2.7 2.4 1.9 2.1 n.a. 1.0 0.0 1.6 2.1 n.a. 米国向け前期比 % 4.6 0.1 2.7 0.9 n.a. 0.7 1.6 1.7 0.2 n.a. 欧州向け前期比 % 4.7 4.8 3.9 0.5 n.a. 2.0 2.7 2.2 2.6 n.a. アジア向け前期比 % 1.7 3.0 2.4 3.7 n.a. 0.7 1.6 1.1 0.2 n.a. うち中国向け前期比 % 2.7 7.6 2.1 6.0 n.a. 3.3 1.3 2.0 1.4 n.a. 実質輸出前期比 % 0.5 4.0 1.9 2.4 n.a. 5.4 2.6 5.2 2.4 n.a. インバウンド訪日外客数前年比 % 45.6 16.2 18.8 23.6 n.a. 18.9 21.5 26.8 23.0 n.a. 訪日外国人旅行消費額前年比 % 60.6 2.3 26.7 27.8 n.a. - - - - - 輸入輸入数量前期比 % 2.2 0.7 0.6 2.8 n.a. 0.4 0.8 2.6 6.6 n.a. 実質輸入前期比 % 1.3 0.2 1.5 2.6 n.a. 3.7 1.6 3.7 2.7 n.a. 対外収支経常収支年率 兆円 17.9 20.4 24.7 22.5 n.a. 21.9 29.3 20.4 17.8 n.a. 貿易 サービス収支年率 兆円 1.0 4.4 5.6 5.8 n.a. 4.6 9.9 5.0 2.5 n.a. 第一次所得収支年率 兆円 20.9 18.1 21.6 19.2 n.a. 19.8 21.5 18.0 18.2 n.a. ( 注 ) 1. 実数データより変化率を計算しているため 公表値と一致しないことがある 2. 四半期の値は 季節調整済みデータが公表されている月までの平均値 合計値 前期比は その前四半期に対する変化率 3. 輸出数量及び輸入数量はみずほ総合研究所による季節調整値 ( 資料 ) 財務省 貿易統計 日本銀行 実質輸出入 国際収支統計 外国為替相場 日本政府観光局 訪日外客数 観光庁 訪日外国人消費動向調査 米サプライマネジメント協会 Markit 中国物流購買連合会 CPB Netherlands Bureau for Economic Policy Analysis 4 みずほ日本経済情報 (2018 年 2 月号 )

3. 企業部門 生産 サービス活動企業収益 財務企業マインド設備投資 生産 サービス活動は回復している 12 月の鉱工業生産は 前月比 +2.9% と 3 カ月連続でプラスとなった ( 図表 1) 輸送機械工業やはん用 生産用 業務用機械 電子部品 デバイス工業など多くの業種で上昇した 10~12 月期では前期比 +1.8% と 7 四半期連続で増加した 12 月の第 3 次産業活動指数は前月比 0.2% と低下したが 前月の大幅な上昇に比べ低下幅は小さいものにとどまった 10~12 月期では前期比 +0.6% と 2 四半期ぶりに上昇し 2008 年 1~3 月期以来の高水準となった 先行きの生産 サービス活動は 緩やかに回復するとみている 生産計画では 1 月が減産 2 月が増産となっている iphonex の生産計画の下方修正は下押し材料となるものの 車載やデータセンター向けを中心にIT 関連需要の底堅さは当面続くことから 回復基調は維持されるだろう サービス活動も 世界経済の回復や個人消費の底堅さを背景に 緩やかに回復する見込みだ 企業収益は回復している 上場企業の決算情報 ( 連結ベース ) をみると 10~12 月期の経常利益は 非製造業の伸びが拡大し 全体で見れば高い状態が続いている ( 図表 2) 先行きについては 世界経済の持ち直しが続くことや サービス活動の回復を受け 緩やかに回復する見通しである ただし 原油価格の上昇が続けば 一定の下押し要因となりそうだ 企業マインドは改善が一服している 1 月の景気ウォッチャーの現状判断 DIは 49.9 と 2 カ月連続で低下した ( 図表 3) 天候不順や生鮮食品の上昇等が下押しし 家計 企業 雇用と全ての項目で悪化した もっとも 1 月の景気ウォッチャーの先行き判断 DIは52.4 と 現状判断 DIと比べて高く 企業は 1 月の落ち込みを一過性のものと評価しているようだ 今後の企業マインドは 世界経済の緩やかな回復等を背景に 底堅く推移するだろう ただし 原油価格の上昇や人手不足 金融市場の急変動等が下押しする可能性には注意が必要だ 設備投資は持ち直している 12 月の資本財総供給 ( 除く輸送機器 ) は前月比 +6.1% と 2 カ月連続で上昇した ( 図表 4) 10~12 月期では前期比 +1.0% と 2 四半期ぶりにプラスとなった 先行指標である 12 月の機械受注 ( 船舶 電力除く民需 ) は前月比 11.9% と 前月から大幅に減少した もっとも 10 11 月と増加が続いたため 10 ~12 月平均では前期比 0.1% とほぼ横ばいとなり 内閣府見通し ( 同 3.5%) からは上振れた 1~3 月期の見通しは前期比 +0.6% と底堅く推移する見通しだ 機械メーカーの供給制約が重石となる可能性があるが 世界経済の持ち直しやオリンピック対応 人手不足に伴う省力化投資を中心に 設備投資は緩やかに回復するだろう 5 みずほ日本経済情報 (2018 年 2 月号 )

図表 1 鉱工業生産 第 3 次産業活動指数図表 2 上場企業の経常利益 ( 連結ベース ) (2010 年 =100) 115 鉱工業生産指数 110 105 100 第 3 次産業指数 ( 右目盛 ) (2010 年 =100) 106 予測指数 補正値 95 16/1 16/7 17/1 17/7 18/1 105 104 生産計画 103 102 ( 前年比 %) 70 全産業 製造業 非製造業 60 50 40 30 20 10 0 10 20 30 ( 年 ) ( 資料 ) 経済産業省 鉱工業指数 第 3 次産業活動指数 より みずほ総合研究所作成 図表 3 景気ウォッチャー調査 ( 注 )2 月 16 日時点で 10~12 月期決算のデータが取得可能な上場企業の前年比 ( 資料 ) 日経 NEEDS より みずほ総合研究所作成 図表 4 設備投資関連指標 (DI % ポイント ) 60 55 50 (2010=100) 140 130 実質機械受注 民需 ( 除く船電 ) 民間非居住用建築着工床面積 資本財総供給 ( 除く輸送機械 ) 45 120 40 35 現状判断 先行き判断 30 13/1 14/1 15/1 16/1 17/1 18/1 100 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1 16/7 17/1 17/7 18/1 ( 資料 ) 内閣府 景気ウォッチャ 調査 より みずほ総合研究所作成 ( 注 )1. 機械受注は企業物価指数の資本財で実質化 2. いずれも 3 カ月後方移動平均値 ( 資料 ) 内閣府 機械受注統計 国土交通省 建築着工 経済産業省 鉱工業指数 日本銀行 企業物価指数 より みずほ総合研究所作成図表 5 企業部門の主要統計 ( 注 ) 1. 実数データより変化率を計算しているため 公表値と一致しないことがある 2. 四半期の値は 季節調整済みデータが公表されている月までの平均値 前期比 前期差は その前四半期に対する変化率 ( 資料 ) 経済産業省 鉱工業指数 第 3 次産業活動指数 鉱工業総供給表 特定サービス産業動態統計調査 財務省 法人企業統計 日本銀行 全国企業短期経済観測調査 内閣府 景気ウォッチャー調査 機械受注統計調査報告 国土交通省 建築着工統計調査報告 内閣府 法人企業景気予測調査 110 FY2015 FY2016 2017Q3 2017Q4 2018Q1 2017/09 2017/10 2017/11 2017/12 2018/01 生産 サービス鉱工業生産指数前期比 % 0.9 1.1 0.4 1.8 n.a. 1.0 0.5 0.5 2.9 n.a. 活動鉱工業出荷指数前期比 % 1.1 0.8 0.4 1.0 n.a. 2.5 0.4 2.3 2.9 n.a. 鉱工業在庫指数前期比 % 1.1 4.0 1.6 2.1 n.a. 0.0 3.2 0.8 0.3 n.a. 出荷 在庫バランス %Pt 2.3 4.8 6.1 0.9 n.a. 3.9 0.7 0.7 2.1 n.a. 製造工業設備稼働率指数前期比 % 2.6 0.6 0.2 1.2 n.a. 1.5 0.2 0.0 2.8 n.a. 第 3 次産業活動指数前期比 % 1.4 0.4 0.2 0.6 n.a. 0.3 0.1 1.1 0.2 n.a. 収益 財務経常利益前年比 % 4.9 10.0 5.5 n.a. n.a. - - - - - 前期比 % - - 1.5 n.a. n.a. - - - - - 製造業前年比 % 4.6 9.8 44.0 n.a. n.a. - - - - - 非製造業前年比 % 10.3 10.2 9.5 n.a. n.a. - - - - - マインド大企業業況判断 DI %Pt - - 23 25 n.a. - - - - - 製造業 %Pt - - 22 25 n.a. - - - - - 非製造業 %Pt - - 23 23 n.a. - - - - - 景気ウォッチャー調査 DI %Pt - - - - - 51.1 52.0 54.1 53.9 49.9 設備投資名目設備投資 ( ソフトウェア除く ) 前期比 % 7.5 2.7 1.0 n.a. n.a. - - - - - 製造業前期比 % 11.2 4.0 0.5 n.a. n.a. - - - - - 非製造業前期比 % 5.6 2.1 1.3 n.a. n.a. - - - - - 資本財出荷 ( 除く輸送機械 ) 前期比 % 2.2 1.6 0.2 4.3 n.a. 6.1 1.6 3.7 3.8 n.a. 資本財総供給 ( 除く輸送機械 ) 前期比 % 2.6 1.0 0.7 1.0 n.a. 3.9 2.1 2.9 6.1 n.a. 機械受注 ( 船舶 電力除く民需 ) 前期比 % 4.1 0.5 4.7 0.1 n.a. 8.1 5.0 5.7 11.9 n.a. 建築物着工床面積 ( 非居住用 ) 前期比 % 5.0 2.7 3.3 0.5 n.a. 5.1 0.4 1.1 12.3 n.a. ソフトウェア受注額前年比 % 1.5 1.1 1.1 1.9 n.a. 1.7 2.0 4.6 0.2 n.a. 6 みずほ日本経済情報 (2018 年 2 月号 )

4. 家計部門 雇用者所得雇用者所得は回復傾向にある ( 図表 1) 12 月の就業者数は 2 カ月ぶりに減少 ( 前月差 7 万人 ) し 失業率は 2.8% と 7 カ月ぶりに上昇したが 依然として低水準が続いている また 有効求人倍率は 1.59 倍と大幅に上昇した 12 月の名目賃金は 前年比 +0.7% と 5 カ月連続でプラスとなった 一般労働者を中心に所定内給与の伸びは高まったものの 所定外給与の伸びが縮小した なお 冬季ボーナスが中心とみられる特別給与は 同 +0.7% のプラスとなった 実質賃金は 消費者物価の上昇が重石となり 前年比 0.5% と 2 カ月ぶりのマイナスとなり その結果 実質雇用者所得は同 +0.3% とプラス幅が大きく縮小した ただし四半期ベースでみると 10~12 月期は前年比 + 0.9% と 堅調な伸びが続いている 中堅 中小企業を中心に人手不足感が継続していることから 今後も名目賃金と雇用者数の増加が続く見通しだ 当面はエネルギー価格の上昇が抑制要因となるものの 実質雇用者所得は底堅く推移するだろう 消費者マインド消費者マインドは緩やかに改善している 1 月の消費者態度指数は前月から横ばいだった ( 図表 2) 内訳をみると 暮らし向き 耐久消費財の買い時判断 収入の増え方が低下した一方 雇用環境の上昇が続いた 一方 1 月の景気ウォッチャー調査をみると 家計動向関連の現状判断 DIは前月差 4.5Pt と大きく低下した 大雪などの天候要因や 生鮮食品価格の高騰などが下押し要因となった 雇用者所得の回復などを背景に 今後の消費者マインドは底堅く推移するとみている ただし ガソリンや生鮮食品の価格上昇 株式市場の乱高下などが マインドを下押しするリスクには留意が必要だ 個人消費個人消費は緩やかに回復している 12 月の実質消費活動指数 ( 旅行収支調整済 ) は前月比 0.6% と 3 カ月ぶりに低下した 耐久財がプラスに寄与したものの 非耐久財が押し下げた ただし四半期ベースでみると 10~12 月期は前期比 +0.2% とプラスに転化している ( 図表 3) 足元(1 月 ) では 高額商品などの売れ行きが好調だったことを受けて 大手百貨店は 6 カ月連続で 5 社とも増収となった 一方 1 月の自動車販売台数は力強さを欠いた 先行きは 天候要因や生鮮食品価格の高騰などが一時的な押し下げ要因となるものの 耐久財の買い替え需要などが下支えし その後は底堅く推移するとみている 住宅着工新設住宅着工戸数は弱含んでいる 12 月の着工戸数は 前月比 2.7% と 2 カ月ぶりにマイナスに転じた 持家はわずかに増加したものの 貸家と分譲住宅が 2 カ月ぶりのマイナスとなり 全体を押し下げた 10~12 月期でみると前期比 0.7% と 2 四半期連続で減少した 相続税対策の効果一巡やアパートローンの抑制などを背景に ( 図表 4) 今後も住宅着工戸数は弱含みが続く見通しだ 7 みずほ日本経済情報 (2018 年 2 月号 )

図表 1 実質雇用者所得の推移 図表 2 消費者マインド関連指標 ( 前年比 %) 3.0 2.0 1.0 0.0 1.0 2.0 物価要因 雇用者数要因 3.0 2015Q1 2015Q3 2016Q1 2016Q3 2017Q1 2017Q3 ( 年 / 四半期 ) ( 資料 ) 総務省 労働力調査 厚生労働省 毎月勤労統計調査 より みずほ総合研究所作成 ( 前期比 %) 1.4 1.2 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 図表 3 消費活動指数の推移 サービス 耐久財 非耐久財 実質消費活動指数 ( 旅行収支調整済 ) 名目賃金要因 実質雇用者所得 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 2015 2016 2017 ( 期 ) ( 年 ) 35 16/01 16/04 16/07 16/10 17/01 17/04 17/07 17/10 18/01 ( 資料 ) 内閣府 消費者態度指数 景気ウォッチャー調査 より みずほ総合研究所作成 図表 4 アパートローン 着工数の推移 ( 資料 ) 日本銀行 消費活動指数 より みずほ総合研究所作成 ( 資料 ) 国土交通省 住宅着工統計 日本銀行 貸出先別貸出金 より みずほ総合研究所作成図表 5 家計部門の主要統計 ( 注 ) 1. 実数データより変化率を計算しているため 公表値と一致しないことがある 2. 消費総合指数は四半期系列 月次系列ごとに季節調整がかけられるため 月次平均と四半期値は一致しない 3. 実質小売業販売額はみずほ総合研究所による計算値 新車販売台数はみずほ総合研究所による季節調整値 4. 四半期の値は 季節調整済みデータが公表されている月までの平均値 前期比 前期差は その前四半期に対する変化率 ( 資料 ) 総務省 労働力調査 家計調査 厚生労働省 一般職業紹介状況 毎月勤労統計 内閣府 消費動向調査 消費総合指数 経済産業省 商業動態統計 国土交通省 建築着工統計 日本銀行 消費活動指数 日本自動車販売協会連合会等 (Pt) 55 53 51 49 47 45 43 41 39 37 ( 前年比 %) 30 20 10 0 10 20 アパート着工数 アパートローン ( 新規貸出額 ) 消費者態度指数景気ウォッチャー ( 家計 ) 30 14/03 14/09 15/03 15/09 16/03 16/09 17/03 17/09 FY2015 FY2016 2017Q3 2017Q4 2018Q1 2017/09 2017/10 2017/11 2017/12 2018/01 雇用 所得完全失業率 % 3.3 3.0 2.8 2.8 n.a. 2.8 2.8 2.7 2.8 n.a. 就業者数前期差 万人 32 65 29 2 n.a. 15 6 14 7 n.a. 有効求人倍率倍 1.24 1.40 1.52 1.57 n.a. 1.52 1.55 1.56 1.59 n.a. 新規求人数前期比 % 4.2 5.3 1.9 3.0 n.a. 0.9 0.3 2.4 3.9 n.a. 所定外労働時間前期比 % 1.3 0.7 0.2 0.0 n.a. 1.8 1.0 0.6 1.6 n.a. 名目賃金前年比 % 0.2 0.4 0.2 0.7 n.a. 0.9 0.2 0.9 0.7 n.a. 実質賃金前年比 % 0.2 0.5 0.5 0.2 n.a. 0.1 0.1 0.1 0.5 n.a. 名目雇用者所得 ( 雇用者数 名目賃金 ) 前年比 % 1.2 1.8 1.8 1.8 n.a. 2.2 1.3 2.4 1.5 n.a. 実質雇用者所得 ( 雇用者数 実質賃金 ) 前年比 % 0.9 1.9 1.0 0.9 n.a. 1.2 0.9 1.6 0.3 n.a. マインド消費者態度指数 % - - - - - 43.9 44.5 44.9 44.7 44.7 個人消費消費総合指数前期比 % 0.6 0.1 0.7 0.5 n.a. 0.3 0.4 1.5 1.0 n.a. 消費活動指数 ( 実質 旅行収支調整済 ) 前期比 % 0.1 0.4 0.6 0.2 n.a. 0.3 0.3 0.9 0.6 n.a. 実質消費支出 ( 二人以上の全世帯 ) 前期比 % 1.6 1.3 0.4 1.2 n.a. 0.4 2.0 2.1 2.5 n.a. 実質小売業販売額前期比 % 0.7 0.1 0.6 0.2 n.a. 0.0 0.4 1.2 0.3 n.a. 新車販売台数 ( 乗用車 ) 年率 万台 411.5 424.3 434.0 427.6 427.0 437.0 419.8 428.2 434.9 427.0 住宅着工合計年率 万戸 92.1 97.4 95.5 94.8 n.a. 95.6 94.5 96.2 93.6 n.a. 持家年率 万戸 28.4 29.2 28.0 27.9 n.a. 28.0 28.0 27.9 28.0 n.a. 貸家年率 万戸 38.4 42.7 41.8 40.4 n.a. 42.4 41.1 42.1 38.0 n.a. 分譲住宅年率 万戸 24.7 24.9 25.3 25.1 n.a. 24.8 24.3 26.1 24.9 n.a. 8 みずほ日本経済情報 (2018 年 2 月号 )

5. 政府部門 物価 公的需要公的需要は弱含んでいる 12 月の公共工事出来高は 7 カ月連続で減少した ( 図表 1) また GDP 統計をみると 10~12 月期の政府消費は前期比 0.1% と 4 四半期ぶりのマイナスとなった 先行指標である 1 月の公共工事請負金額は 2 カ月連続で減少しており 公共投資は今後も弱含みが続くだろう 他方で 政府消費は社会保障給付の拡大で増加することから 公的需要全体では底堅く推移する見通しだ 経済政策 1 月 23 日 内閣府は 中長期の経済財政に関する試算 ( 以下 中長期試算 ) を経済財政諮問会議に提出した ベースラインケース では足元の潜在成長率並みの成長が想定されている一方 成長実現ケース では 2020 年代前半に実質 2% 名目 3% 以上の経済成長を実現することが想定されている 今回の試算では 成長実現ケースにおいても 消費税率引上げ分の使い道の見直し等により 国 地方の基礎的財政収支 ( 以下 PB ) の黒字化は前回試算の 2025 年度から 2027 年度まで遅れる結果となった ( 図表 2) 成長実現ケースは従来通り甘めの経済見通しとなっており より現実的な想定と考えられるベースラインケースでは 2027 年度でも 8.5 兆円程度の赤字が残る 今夏の財政健全化計画の策定では 毎年度の PB 赤字対 GDP 比の縮小ペースを計画値として設定するなど ガバナンスの強化が必要だ 社会保障費の伸びについても これまでの計画では 2018 年度までの目安を年 5,000 億円程度に抑制するとされていたが 圧縮幅を更に拡大する余地があるだろう 国内企業物価国内企業物価は前年比プラス幅が縮小している 1 月は前年比 +2.7% と 2 カ月連続で伸びが縮小した ( 図表 3) 原油価格の上昇を背景に前年比ではプラスが続いているものの 石油 石炭製品や化学製品を中心に伸びはピークアウトしている 当面 原油価格の上昇幅の縮小を反映し 国内企業物価指数の伸びは鈍化が続くだろう 消費者物価消費者物価は前年比プラス幅が拡大している 12 月の全国コアCPI( 生鮮食品を除く ) は 前年比 +0.9% と前月から横ばいとなった 一般外食や教養娯楽用品などが押し上げに寄与したものの エネルギー価格の伸び率鈍化が重石となった 今後は 原油価格の上昇を背景に 全国コアCPIのプラス幅は緩やかに拡大する見通しである ただし CPIと家計調査の共通品目について CPI 上の価格変化と家計調査上の平均単価の伸びを比べると 前者が後者を上回っており 家計がより安値で調査対象商品を購入していることがうかがえる こうした節約志向 ( 図表 4) は当面残存するとみられ 生鮮食品及びエネルギーを除くCPIの伸びは横ばい圏に留まる見込みだ 金融政策日銀は 長短金利操作付き量的 質的金融緩和 に即して 現状程度の金利水準を維持すべく金融緩和を進めている 1 月 22~23 日に開催された金融政策決定会合では 現状の政策を維持することが決定された 同会合についての 主な意見 (1/31 公表 ) では 現在の強力な金融緩和を粘り強く進めることが必要といった意見がでた 日銀は現行の政策を維持する見通しである 9 みずほ日本経済情報 (2018 年 2 月号 )

1.9 1.8 1.7 1.6 図表 1 公共工事出来高 請負金額の推移 ( 兆円 ) 2 公共工事出来高 公共工事請負金額 ( 右目盛 ) 12 月 ( 兆円 ) 1.6 図表 2 政府の中長期試算における基礎的財政収支 1.5 0.9 8 15/1 15/7 16/1 16/7 17/1 17/7 ( 注 ) みずほ総合研究所による季節調整値 ( 注 ) 国 地方の基礎的財政収支の対名目 GDP 比 ( 資料 ) 国土交通省 建設総合統計 保証事業会社 3 社 公共工事前払金保証統計 ( 資料 ) 内閣府資料より みずほ総合研究所作成より みずほ総合研究所作成 ( 前年比 %) 4 3 2 1.5 1.4 1.3 1.2 1.1 1.0 (%) 1 0 1 2 3 4 5 6 7 成長実現ケース ベースラインケース 8.5 兆円程度の赤字 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025 2026 2027 図表 3 国内企業物価指数図表 4 節約志向指数 ( 後方 3 カ月移動平均 ) 他の加工業種電子機器 他の機械化学 非鉄金属国内企業物価 他の素材業種エネルギー飲食料品 (%pt) 3.0 2.0 節約志向上昇 ( 年度 ) 1 0 1 2 3 4 5 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1 16/7 17/1 17/7 18/1 1.0 0.0 1.0 2.0 3.0 16/01 16/04 16/07 16/10 17/01 17/04 17/07 17/10 節約志向低下 ( 注 ) エネルギーは石油 石炭製品 電力 都市ガス 水道の合計 ( 資料 ) 日本銀行 企業物価指数 より みずほ総合研究所作成 図表 5 政府部門 物価の主要統計 ( 注 ) 節約志向指数は CPI と家計調査で共通品目となる 137 品目を比較し CPI と平均単価の前年比伸び率の差を CPI(2015 年基準 ) のウェイトで指数化 ( 資料 ) 総務省 消費者物価指数 家計調査 より みずほ総合研究所作成 FY2015 FY2016 2017Q3 2017Q4 2018Q1 2017/09 2017/10 2017/11 2017/12 2018/01 公的需要 公共工事出来高 前期比 % 2.0 4.5 2.9 2.6 n.a. 1.2 1.2 0.3 0.3 n.a. 公共工事請負金額 前期比 % 3.8 4.1 11.1 1.9 3.7 2.9 2.9 8.0 4.8 3.0 税収 一般会計租税 印紙収入 兆円 - - - - - 3.2 3.6 7.6 3.5 n.a. 会計年度累計 兆円 56.3 55.5 - - - 16.8 20.4 28.1 31.6 n.a. 同 前年比 % 4.3 1.5 - - - 5.4 5.0 6.0 5.1 n.a. 対外交易環境対外交易条件 前年比 % 14.1 3.9 3.6 4.2 n.a. 3.7 5.0 3.2 4.4 3.0 輸出物価 前年比 % 1.3 6.9 8.6 6.1 n.a. 9.4 9.7 6.8 2.3 1.8 輸入物価 前年比 % 13.3 10.6 12.6 10.8 n.a. 13.6 15.4 10.3 7.1 4.9 国内企業物価総平均 前年比 % 3.3 2.3 2.9 3.4 n.a. 3.1 3.4 3.6 3.0 2.7 企業向け 総平均 前年比 % 0.4 0.4 0.8 0.8 n.a. 0.9 0.8 0.8 0.8 n.a. サービス価格 ( 消費増税の影響を除く ) 前年比 % 0.4 0.4 0.8 0.7 n.a. 1.0 0.7 0.8 0.7 n.a. 国際運輸を除く 前年比 % 0.5 0.5 0.7 0.7 n.a. 0.8 0.7 0.7 0.7 n.a. 消費者物価 総合 前年比 % 0.2 0.1 0.6 0.6 n.a. 0.7 0.2 0.6 1.0 n.a. 生鮮食品を除く 前年比 % 0.0 0.3 0.6 0.9 n.a. 0.7 0.8 0.9 0.9 n.a. 生鮮食品及びエネルギーを除く 前年比 % 1.0 0.3 0.2 0.3 n.a. 0.2 0.2 0.3 0.3 n.a. 酒類を除く食料 エネルギーを除く 前年比 % 0.7 0.2 0.0 0.1 n.a. 0.0 0.0 0.1 0.1 n.a. 都区部 総合 前年比 % 0.2 0.2 0.4 0.4 n.a. 0.5 0.1 0.3 1.0 1.3 都区部 生鮮食品を除く 前年比 % 0.0 0.4 0.4 0.7 n.a. 0.5 0.6 0.6 0.8 0.7 ( 注 ) 1. 四半期の値は 季節調整済みデータが公表されている月までの平均値 前期比 前期差は その前四半期に対する変化率 2. 公共工事出来高 公共工事請負金額はみずほ総合研究所による季節調整値 3. 公共工事出来高は 2017 年 4 月より新推計値に変更された 既公表系列と新公表系列を接続させるため 新推計値に基づく 2016 年度の参考数値と 既公表 値の比率により 2017 年 4 月以降の系列の水準を調整している 4. 物価指数は実数データより変化率を計算しているため 公表値と一致しないことがある ( 資料 ) 国土交通省 建設総合統計 保証事業会社 公共工事前払金保証統計 財務省 租税及び印紙収入 収入額調 日本銀行 企業物価指数 日本銀行国際商品指数 総務省 消費者物価指数 より みずほ総合研究所作成 10 みずほ日本経済情報 (2018 年 2 月号 )

2018 年 2 月 16 日発行 [ 執筆担当 ] 市川雄介 ( 総括 ) 03-3591-1289 yusuke.ichikawa@mizuho-ri.co.jp 有田賢太郎 ( 政府 物価 ) 03-3591-1419 kentaro.arita@mizuho-ri.co.jp 大野晴香 ( 外需 ) 03-3591-1243 haruka.ono@mizuho-ri.co.jp 酒井才介 ( 政府 ) 03-3591-1294 saisuke.sakai@mizuho-ri.co.jp 宮嶋貴之 ( インバウンド ) 03-3591-1434 takayuki.miyajima@mizuho-ri.co.jp 平良友祐 ( 物価 ) 03-3591-1306 yusuke.hirayoshi@mizuho-ri.co.jp 坂本明日香 ( 企業 ) 03-3591-1435 asuka.sakamoto@mizuho-ri.co.jp 田村優衣 ( 家計 ) 03-3591-1416 yui.tamura@mizuho-ri.co.jp 当レポートは情報提供のみを目的として作成されたものであり 取引の勧誘を目的としたものではありません 本資料は 当社が信頼できると判断した各種データに基づき作成されておりますが その正確性 確実性を保証するものではありません 本資料のご利用に際しては ご自身の判断にてなされますようお願い申し上げます また 本資料に記載された内容は予告なしに変更されることもあります なお 当社は本情報を無償でのみ提供しております 当社からの無償の情報提供をお望みにならない場合には 配信停止を希望する旨をお知らせ願います