NACSIS-ILL システム の運用 国立情報学研究所 コンテンツ課学術情報サービス係 1
本日の内容 CAT と ILL の関係 NACSIS-ILL の良くある質問 NACSIS-ILL の当面の課題 2
CAT と ILL の関係 CATの書誌 所蔵データを流用して依頼 CATの情報が不正確だと謝絶率増加? 例 : 研究室所在資料で ILL 対応不可 LOC で研究室なのか見分けがつかない 例 : 雑誌未所蔵巻号に依頼がくる 雑誌所蔵が更新されていない 3
CAT と ILL の関係 : ではどうする? まず,ILL 担当と CAT 担当で現状把握 課題発見 解決へ 例 : 研究室所在資料で ILL 対応不可 LOC で研究室なのか見分けがつかない 解決案のひとつ :LOC を分けて登録 例 : 雑誌未所蔵巻号に依頼がくる 雑誌所蔵が更新されていない 解決案のひとつ : 雑誌所蔵を更新 4
NACSIS-ILL を使用した業務 ILL 業務 NACSIS-CAT/ILL 参加館同士 NACSIS-CAT/ILL 参加館 - 依頼 NDL NACSIS-CAT/ILL 参加館 - 依頼 BLDSC NACSIS-CAT/ILL 参加館 受付 依頼 OCLC その他 支払業務 ILL 文献複写等料金相殺サービス 5
質問の特徴 繰り返し質問されるものが大半 状態遷移図の理解不足 状態遷移図 :ILL システム操作マニュアル第 5 版 p.191 操作マニュアルを読んでいない 入力ミスによるエラー 例 : 2 バイト文字,CMMNT フィールドへの記述内容 操作マニュアル,FAQ の不備 6
[ILL 業務 ] NACSIS-CAT/ILL 参加館同士 支払区分や数量, 金額等の修正をしたい 理由 依頼館 受付館での誤入力 対策 レコードの状態を修正可能な状態まで戻す ( 参照 : 操作マニュアル p.198) 更新請求 返送 以降のような参加館では戻せない状態の場合は NII に連絡 注意点 ILL 相殺 月次データ に反映されたレコードは, 修正不可 7
当面の課題 ( 参加館同士 ) 課題検討プロジェクト最終報告 http://www.nii.ac.jp/cat-ill/contents/ncat_info_kadaipt.html 謝絶率の上昇 サービスステータスの切換 依頼 Only 館 8
当面の課題 ( 参加館同士 ) NACSIS-CAT/ILL 利用報告 ( 業務分析 ) 平成 16 年度 : 大学, 大学共同利用機関向けに平成 15 年度の客観的データ平成 17 年度 : 全機関向けに平成 16 年度の客観的データ 図書 : 書誌 所蔵登録数, 重複書誌登録数 雑誌 : 所蔵更新遅延状況 ILL: 依頼 受付状況, 謝絶状況, サービス設定状況 9
[ILL 業務 ] NDL との ILL 依頼をキャンセルしたい 確認点 状態は 未処理 (NDL にデータ未転送 ) か 外部依頼中 (NDL にデータ転送済 ) か? 対策 状態が 未処理 CALLBACK CANCEL コマンド発行 状態が 外部依頼中 直接 NDL に連絡 処理状況によってはキャンセルできないこともある ( 参照 : 操作マニュアル p. 114) 状態遷移図 (NDL):ILL システム操作マニュアル第 5 版 p.192 10
[ILL 業務 ] NDL との ILL 依頼した資料が届いたが, 状態が変わらない 理由 NDL への依頼の場合, 資料が届いたら状態を 確認 ( 複写 ), 借用中 ( 貸借 ) にする 対策 複写 : OK コマンドを実行し, 状態を 確認 にする 貸借 : BORROW コマンドを実行し, 状態を 借用中 にする 11
[ILL 業務 ] NDL との ILL 借りていた資料を NDL へ返却し状態を 返送 にしたが, 状態が 返却確認 にならない 理由 返却確認 への遷移は,NII が毎月第 2, 第 4 金曜日に行っているため, 依頼館で変更はできない 対策 次の第 2, 第 4 金曜日まで待つ それ以降も状態が 返却確認 に遷移しない場合は NII に連絡する 12
当面の課題 ( 対 NDL) 2007.04 より NDL-OPAC からの依頼へ移行 広報 マニュアルの整備 残レコードの処理 13
[ILL 業務 ] BLDSC との ILL 依頼しても, 状態が 新着照会 になって戻ってくる 理由 BLDSC への利用者登録申請が行われていない BLDSC のカスタマーコード, パスワードが参加組織レコードに入力されていない BLDSC に転送されるフィールドのデータに 漢字 ひらがな カタカナ 特殊な記号 が含まれている 状態遷移図 (BLDSC):ILL システム操作マニュアル第 5 版 p.193 14
[ILL 業務 ] BLDSC との ILL 依頼しても, 状態が 新着照会 になって戻ってくる 対策 BLDSC への利用者登録申請を行う ( 代理店は紀伊國屋書店, 丸善 ) BLDSC のカスタマーコード, パスワードを参加組織レコード中の BLID, BLPWD フィールドに入力する BLDSC に転送されるフィールドのデータから 漢字 ひらがな カタカナ 特殊な記号 を除く 15
[ILL 業務 ] BLDSC との ILL 依頼をキャンセルしたい 確認点 状態は 未処理 (BLDSC 未転送 ) か 外部依頼中 (BLDSC 転送済 ) か? 対策 状態が 未処理 CALLBACK CANCEL コマンド発行 状態が 外部依頼中 : CHASE コマンド発行 (CMMNT にメッセージ CANCEL を入力 ) BLDSC からリプライ コードが届いたら CANCEL コマンド発行 参照 : 処理内容と入力すべきコード ( 操作マニュアル p.135) 16
[ILL 業務 ] BLDSC との ILL 依頼した資料が届いたが, 状態が変わらない 理由 BLDSC への依頼の場合, 資料が届いたら状態を 確認 ( 複写 ), 借用中 ( 貸借 ) にする 対策 複写 : OK コマンドを実行し, 状態を 確認 にする 貸借 : BORROW コマンドを実行し, 状態を 借用中 にする 17
[ILL 業務 ] BLDSC との ILL 借りていた資料を BLDSC へ返却し状態を 返送 にしたが, 状態が 返却確認 にならない 理由 返却確認 への遷移は,NII が毎月第 2, 第 4 金曜日に行っているため, 依頼館で変更はできない 対策 次の第 2, 第 4 金曜日まで待つ それ以降も状態が 返却確認 に遷移しない場合は NII に連絡する 18
当面の課題 ( 対 BLDSC) そろそろ次のステップへ? ISO-ILL プロトコルによる連携 19
グローバル ILL: 展開 GIF プロジェクト http://www.libra.titech.ac.jp/gif/ 日米 ILL/DD 複写業務 : 平成 14 年 4 月 ~ 貸借業務 : 平成 15 年 8 月 ~ 参加状況 : 日本 :129, 米国 :52 料金決済 : 日本代理店との個別決済 日韓 ILL/DD 複写業務 : 平成 16 年 11 月 ~ 参加状況 : 日本 :92, 韓国 :226 料金決済 :ILL 文献複写等料金相殺サービス ( 暫定 ) 20
グローバル ILL: 利用するには 利用申請 http://www.nii.ac.jp/cat-ill/contents/nill_info_globalil.html ISO-ILL 対応システム ( 日米 ILL/DD) 新 CAT/ILL システム対応メーカー一覧 http://www.nii.ac.jp/cat-ill/contents/system_maker.html ISO-ILL 対応 WebUIP 21
[ILL 業務 ] OCLC との ILL 依頼しても, 状態が 新着照会 になって戻ってくる 確認点 OCLC のユーザー ID, パスワードが参加組織レコードに入力されていない TYPE の内容 ( 電子複写 マイクロ 以外の 2 バイトデータはエラー ) SPVIA の内容 ( 空白, 速達, 書留 以外の 2 バイトデータはエラー ) STDNO の内容 (ISSN, ISBN のみ有効 ) BVRFY の内容 (STDNO に記述しない場合は必須 ) 2 バイト文字は入っていないか (TYPE, SPVIA は除く ) 22
[ILL 業務 ] OCLC との ILL 依頼しても, 状態が 新着照会 になって戻ってくる 対策 参加組織レコード中の OCLCID, OCLCPWD フィールドに ID とパスワードを入力する TYPE の内容を変更する ISBN,ISSN が分かるならば STDNO に以下の形式で ISBN, ISSN を入力する ISSN=xxxxxxxx または ISBN=xxxxxxxx BVRFY の内容を変更する 2 バイト文字を 1 バイト文字の記述に変更する ( 特に OSTAF, OADRS) 23
[ILL 業務 ] OCLC との ILL いつの間にか受付レコードの状態が CANCEL になっていた 理由 OCLC の ILL システムでは,4 日間 ( 土曜日, 日曜日, 米国の休日は除く ) レコード状態の変化がない場合, レコードを次の候補館へ転送する 4 日間以上, 状態が 未処理 のレコードは CANCEL される 対策 毎日依頼レコードをチェックする 未処理 のレコードがあったら内容を確認し速やかに発送, もしくは謝絶する 24
当面の課題 ( グローバル ILL) 日米 ILL/DD OCLC 側の個別所蔵状況確認 OCLC 側のシステムの挙動 料金決済 謝絶率 日韓 ILL/DD ISO-ILL 対応 (2007.04 予定 ) KERIS 側の個別所蔵状況確認 謝絶率 25
ILL 文献複写等料金相殺サービス : 運用 月次処理 ( 月末 ) 対象レコードの固定 依頼館 (OMLID) と受付館 (AMLID) がサービス利用機関 レコードの状態 (STAT) が 確認 または 返却確認 更新日 (RNWDT) が当月内 合計金額 (SUM) が 1 円以上 参加館へのダウンロードデータ提供 http://www.nii.ac.jp/cat-ill/contents/nill_info_sousai_data_format.html 相殺処理 ( 四半期末 :6,9,12,3 月 ) 相殺結果通知書の送付 ( 支払期限 : 翌月末 ) 参加館向け WWW 確認ページの作成 26
ILL 文献複写等料金相殺サービス : 現況 1 平成 16 年 4 月 ~ 参加機関 :667 機関 ( 平成 18 年 9 月現在 ) 国立大学等 :113 公立大学等 :51 私立大学等 :395 高等専門学校 :55 その他 :53 27
ILL 文献複写等料金相殺サービス : 現況 2 平成 17 年度 (H17.4-H18.3) 分の処理 ILL 成立件数 : 1,200,391 件相殺処理対象件数 : 1,040,155 件 非相殺館 相殺館相殺館 非相殺館非相殺館 非相殺館 13.3% 相殺館 相殺館 1,040,155 件 86.7% 28
[ 料金決済 ] ILL 文献複写等料金相殺サービス ~~ は相殺の対象となりますか? 相殺対象となるレコードの条件 ADATE( 受付日 ) が, 依頼館 受付館両方の ILL 相殺利用開始日以降 状態が 確認 ( 複写 ) または 返却確認 ( 現物貸借 ) SUM( 合計金額 ) が 1 円以上 上記に該当するレコードは 状態が 確認 返却確認 になった月の月次データに掲載され, その月の属する四半期に相殺処理が実施される 29
[ 料金決済 ] ILL 文献複写等料金相殺サービス 相殺の対象となるレコードであるはずなのに, 月次データに掲載されていない 理由 状態が 確認 ( 複写 ), もしくは 返却確認 ( 貸借 ) になっていない ADATE( 受付日 ) が, 受付館, 依頼館双方の相殺サービス参加日以前である 別の月の月次データに掲載されている ( もしくは掲載予定 )[RNWDT( 更新日付 ) を確認 ] SUM( 合計金額 ) が 0 円 30
[ 料金決済 ] ILL 文献複写等料金相殺サービス 月次データを確認したところ, レコード中の記述が間違っていた 対策 月次データが作成されるとレコードにロックがかかり, ILL レコードの修正ができない 月次データの修正もできない 合計金額が間違っていた場合は, ダミーレコードを用いて金額の損得が発生しないよう調整を行う 31
当面の課題 (ILL 料金相殺 ) 日韓 ILL/DD 本サービス対応カスタマイズ 32
ILL 業務に関する質問 質問先 コンテンツ課学術情報サービス係 Q&A データベース http://cattools.nii.ac.jp/qanda/ 2. NACSIS-CAT/ILL への質問の受付 33