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諸外国における介護施設の機能分化等に関する調査 政機関に責任が分立している結果 サービスの継続性 連携が上手く図られていないという問題が生じている この結果 在宅の高齢者に対するリハビリテーションの提供 在宅で訪問看護を受けている者に対する医師の訪問診療 ( 医師の関与 ) が不十分となっていること

諸外国における介護施設の機能分化等に関する調査 (3) 保健医療サービスデンマークの医療は 5 つのレギオナが提供している 医療費は税金を財源としており 原則として無料である 15 歳以上の住民は 医療制度のうちグループ 1 又はグループ 2 の何れかを選択する (15 歳未満の者は親が属するグルー

問 2 次の文中のの部分を選択肢の中の適切な語句で埋め 完全な文章とせよ なお 本問は平成 28 年厚生労働白書を参照している A とは 地域の事情に応じて高齢者が 可能な限り 住み慣れた地域で B に応じ自立した日常生活を営むことができるよう 医療 介護 介護予防 C 及び自立した日常生活の支援が

ドイツ 1. ドイツの概要 (1) 人口等の動向 基礎情報 面積 :357,021 平方キロメートル人口 :82,400,996 人 (2007) 政体 : 連邦共和制首都 : ベルリン言語 : ドイツ語宗教 : キリスト教 ( プロテスタント )34% キリスト教 ( カトリック )34% 少子高

介護保険制度改正の全体図 2 総合事業のあり方の検討における基本的な考え方本市における総合事業のあり方を検討するに当たりましては 現在 予防給付として介護保険サービスを受けている対象者の状況や 本市におけるボランティア NPO 等の社会資源の状況などを踏まえるとともに 以下の事項に留意しながら検討を

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Microsoft Word - 3

まちの新しい介護保険について 1. 制度のしくみについて 東温市 ( 保険者 ) 制度を運営し 介護サービスを整備します 要介護認定を行います 保険料を徴収し 保険証を交付します 東温市地域包括支援センター ( 東温市社会福祉協議会内 ) ~ 高齢者への総合的な支援 ( 包括的支援事業 )~ 介護予

計画の今後の方向性

第1回 障害者グループホームと医療との連携体制構築のための検討会

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各論第 3 章介護保険 保健福祉サービスの充実

高齢者を取り巻く状況 将来人口 本市の総人口は 今後も減少傾向で推移し 平成32年 2020年 には41,191人程度にまで減少し 高齢 者人口については 平成31年 2019年 をピークに減少に転じ 平成32年 2020年 には15,554人程度 になるものと見込まれます 人 第6期 第7期 第8

第28回介護福祉士国家試験 試験問題「社会の理解」

特別養護老人ホーム 優雅 社会福祉法人 桜寿会 ( 特別養護老人ホーム優雅 ) 福島県南会津郡南会津町田島字北下原 111 番 TEL: FAX: ( 郡山オフィス ) 福島県郡山市菜根一丁目 22 番 10 号 T

【最終版】医療経営学会議配付資料 pptx

2. 経口移行 ( 経口維持 ) 加算 経口移行 ( 経口維持 ) 計画に相当する内容を各サービスにおけるサービス計画の中に記載する場合は その記載をもって経口移行 ( 経口維持 ) 計画の作成に代えることができる 従来どおり経口移行 ( 経口維持 ) 計画を別に作成してよい 口腔機能向上加算 口腔

総合事業に係る Q&A 国 注意事項 備考欄には厚生労働省が作成した Q&A の参照先を記載しています 1 介護予防 日常生活支援総合事業ガイドライン案についての Q&A 9 月 30 日版 2 総合事業ガイドライン案に係る追加質問項目について ( 平成 26 年 11 月 10 日全国介護保険担当


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別表 有料老人ホームの類型及び表示事項 類型介護付有料老人ホーム ( 一般型特定施設入居者生活介護 ) 介護付有料老人ホーム ( 外部サービス利用型特定施設入居者生活介護 ) 住宅型有料老人ホーム ( 注 ) 健康型有料老人ホーム ( 注 ) 類型の説明介護等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設で

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Microsoft PowerPoint - 資料3 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に.pptx

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同一建物に居住する利用者の減算 特別地域加算 前年度の 1 月あたりの平均実利用者数の分かる書類 ( 地域に関する状況 ) 1 訪問看護ステーション ( 規模に関する状況 ) 前年度の 1 月あたりの平均延訪問回数の分かる書類 13 訪問看護 2 病院又は診療所 3 定期巡回 随時対応サービス連携

住所地特例に係る事務の見直しの概要について Ⅱ- 資料 2 本事務は 介護予防 日常生活支援総合事業の実施時期に係わらず 平成 27 年 4 月から 全ての市町村において必要な事務であるので 留意されたい 1. 平成 27 年 4 月からの住所地特例に係る事務の見直しの概要 住所地特例の対象施設にサ

○○○の課題と検討

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06 参考資料1 平成30年度介護報酬改定における各サービス毎の改定事項について

地域包括ケアシステムの構築について 団塊の世代が 75 歳以上となる 2025 年を目途に 重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう 医療 介護 予防 住まい 生活支援が包括的に確保される体制 ( 地域包括ケアシステム ) の構築を実現 今後

特別養護老人ホーム瑞光の里金表 ( 従来型個室 ) ( 平成 30 年 4 月 1 日現在 ) + 口腔衛生管理加算 介護職員処遇改善加算 + 所定単位数 介護度 ,867 21,516 介護度 ,975 23, 介護度

複数名訪問看護加算 (1 人以上の看護職員等と同 2 人以上による訪問看護を行う場合 行 ) 看護師等と訪問 看護師等と訪問 4,500 円 30 分未満 254 単位 准看護師と訪問 3,800 円 30 分以上 402 単位 看護補助者と訪問 ( 別に厚生労働省が定める場合 看護補助者と訪問 を

2 居宅サービス事業所の状況

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通常の届出に係る加算等のサービス種類算定の開始時期 定期巡回 随時対応型訪問介護 届出が毎月 15 日以前になされた場合には看護翌月から 複合型サービス( 看護小規模多 16 日以降になされた場合には翌々月から機能型居宅介護 ) 夜間対応型訪問介護 ( 介護予防 ) 認知症対応型通所介護 ( 介護予

体制届の主な項目と添付書類 居宅サービス 別途 資料の提出をお願いすることがあります サービスの種類 体制届の主な項目 別紙 添付書類 その他の添付書類 備考 施設等の区分 ( 通院等乗降介助 ) - 道路運送法の許可証 - 日中の身体介護 20 分未満体制 別紙 15 定期巡回 随時対応サービスに

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社会福祉法人による生計困難者に対する利用者負担の減免

届出書 体制等状況一覧表 ( 別紙 1-3) の添付書類一覧 定期巡回 随時対応型訪問介護看護 中山間地域等における小規模事業所加算 11 月当たりの平均延訪問回算定表 前年度の 4 月 ~2 月分 緊急時訪問看護加算 特別管理体制 ターミナルケア体制 サービス提供体制強化加算 (Ⅰ) サービス提供

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01 表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課

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栃木県高齢者居住安定確保計画 ( 二期計画 ) 概要版 1 計画の目的と背景 高齢化が急速に進行する中 平成 24 年 3 月に県土整備部と保健福祉部が連携のもと高齢者の居住の安定確保に関する法律に基づく 栃木県高齢者居住安定確保計画 ( 以下 現計画 という ) を策定し 高齢者が安心して快適に暮

平成20年度春の家居宅介護支援事業所事業計画

別紙2

平成30年度介護報酬改定における各サービス毎の改定事項について

平成 29 年度 特別養護老人ホームの入所状況に関する調査 平成 30 年 3 月独立行政法人福祉医療機構経営サポートセンターリサーチグループ

Microsoft PowerPoint - 05短時間の身体介護 調査結果概要((5)短時間の身体介護)0320

改定事項 基本報酬 1 入居者の医療ニーズへの対応 2 生活機能向上連携加算の創設 3 機能訓練指導員の確保の促進 4 若年性認知症入居者受入加算の創設 5 口腔衛生管理の充実 6 栄養改善の取組の推進 7 短期利用特定施設入居者生活介護の利用者数の上限の見直し 8 身体的拘束等の適正化 9 運営推

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サービス付き高齢者向け住宅の登録制度の概要 バリアフリー化や居住者への生活支援の実施等の基準を満たす住宅について都道府県等が登録を実施 サービス付き高齢者向け住宅の登録制度は 高齢者の居住の安定確保に関する法律 ( 高齢者住まい法 ) の改正により 平成 23 年 10 月に創設 料金やサービス内容

福祉用具貸与 介護予防福祉用具貸与 心身機能が低下した高齢者に 日常生活の自立を助ける用具をレンタルします 自 宅 に 住 ん で 自 宅 で 受 け る サ ー ビ ス ( 生活環境を整える ) 貸与品目 福祉用具購入費の支給 住宅改修費の支給 手すり スロープ 歩行器 歩行補助杖 車いす ( 付

事業者名称 ( 事業者番号 ): 地域密着型特別養護老人ホームきいと ( ) 提供サービス名 : 地域密着型介護老人福祉施設 TEL 評価年月日 :H30 年 3 月 7 日 評価結果整理表 共通項目 Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織 1 理念 基本方針

制度改正後の有料老人ホームに関する実態調査及び契約等に関する調査研究

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第 2 章高齢者を取り巻く現状 1 人口の推移 ( 文章は更新予定 ) 本市の総人口は 今後 ほぼ横ばいで推移する見込みです 高齢者数は 増加基調で推移し 2025 年には 41,621 人 高齢化率は 22.0% となる見込みです 特に 平成 27 年以降は 後期高齢者数が大幅に増加する見通しです

高齢者虐待防止対応マニュアル別冊 6 関係機関との連携 (1) 各機関の役割 市町村や地域包括支援センター等の関係機関は それぞれ対応可能な範囲があります 範囲を超えた対応は行うことができません また 事例によって関係機関の対応を依頼する場合があります 市町村が中心となるコアメンバー会議によって 大

第3章 指導・監査等の実施

居宅介護支援事業者向け説明会

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施設長 副施設長 事務長 施設課長 相談員 入所区分 一般 特例 入所申込日 平成 年 月 日 入所申請受付日 平成 年 月 日 特別養護老人ホームさくら苑入所申請書 特別養護老人ホームさくら苑 施設長 坂本正司 様 入所申込者 - 住所 : 氏名 : 電話番号 : -( )- 入所希望者との続柄

特別養護老人ホーム ( 入所施設 ) 事業継続計画概要 ( 優先業務 ) 優先業務の考え方 : 介護保険法及び 指定介護老人福祉施設の人員 設備及び運営に関する基準 の定め (= 最低基準 ) を遵守することを最低限守るべき業務レベルとする その上で 利用者の生命維持に重大 緊急の影響がないと考えら

相続財産の評価P64~75

= 掲載済 12 短期入所生活介護 (P107~P121) 13 短期入所療養介護 (P122~P131) 16 福祉用具貸与 (P153~P158) 17 (P159~P170) 18 入居者生活介護 地域密着型入居者生活介護 (P171~P183) 20 介護老人福祉施設 地域密着型介護老人福祉

2 基本理念と基本目標 本市のまちづくりの指針である 第 2 次柳井市総合計画 は 平成 29 年 3 月に策定 されました この総合計画では すべての市民が健康で安心して暮らせる 人にやさ しいまちづくり を健康 福祉分野の基本目標に掲げ その実現を目指しています これは 高齢者も含めた全ての市民

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正誤表


平成18年4月制度改正にかかる請求明細書・給付管理票の記載例について

この面に介護保険被保険者証の写しを貼付してください 様式 1 裏面

7.居宅療養管理指導

加算 栄養改善加算 ( 月 2 回を限度 ) 栄養スクリーニング加算 口腔機能向上加算 ( 月 2 回を限度 ) 5 円 重度療養管理加算 要介護 であって 別に厚生労働大が定める状態である者に対して 医学的管理のもと 通所リハビリテーションを行った場合 100 円 中重度者ケア体制加算

第1章 計画の基本的考え方 態を改善して地域社会への参加等を通じ 生きがいや役割を持てるようにすることが 重要です 4 住まい 持ち家や賃貸住宅だけでなく 有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅など 多様な形態の住まいを含みます 生活の基盤である住まいは 高齢者のプライバシー と尊厳が十分に守ら

様式 1 裏面 写しを貼付してください この面に介護保険被保険者証の

区分

(2) 医療処置の状況 医療処置の状況で あてはまるものはない は 特養入所待機者が約 6 割 施設入所者が 7 割近くとなっている 医療処置が必要な場合は 褥瘡 ( 床ずれ ) の処置 ( 特養入所待機者 % 施設入所者 %) 胃ろう 経管栄養 ( 特養入所待機者 % 施設入所者 %) が挙げられ

人口構造の変化 1

平成17年度社会福祉法人多花楽会事業計画(案)

ケアプランの適正化に向けた今後の対応方針 ケアプランの適正化を進めるにあたり 現状の取組を強化していくことも含め 短期的 中期的な視点で以下の対応を検討する ケアプラン点検の強化 集合住宅の入居者に焦点を当てたケアプラン点検 国民健康保険団体連合会の介護給付適正化システムの活用の推進 運営基準の再徹

揖斐川町デイサービスセンター運営規程

2 経口移行加算の充実 経口移行加算については 経管栄養により食事を摂取している入所者の摂食 嚥 下機能を踏まえた経口移行支援を充実させる 経口移行加算 (1 日につき ) 28 単位 (1 日につき ) 28 単位 算定要件等 ( 変更点のみ ) 経口移行計画に従い 医師の指示を受けた管理栄養士又

月額報酬対象サービス月途中の事由 区分変更( 要介護 1~ 要介護 5の間 要支援 Ⅰ 要支援 Ⅱ) 小規模多機能型居宅介護介護予防小規模多機能型居宅介護複合型サービス ( 看護小規模多機能型居宅介護 ) 区分変更( 要介護 要支援 ) サービス事業所の変更( 同一サービス種類のみ ) 事業( 指定

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8_月額包括報酬の日割り請求にかかる適用について

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「平成30 年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)(平成30 年3月28 日)」の送付について【介護保険最新情報Vol.633】(厚生労働省老健局老人保健課:H )

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平成 28 年度介護保険事業状況報告 ( 年報 ) のポイント 1 第 1 号被保険者数 (28 年 3 月末現在 ) (29 年 3 月末現在 ) 3,382 万人 3,440 万人 ( 対前年度 +59 万人 +1.7% 増 ) ( 単位 : 万人 ) 3,500 3,000 2,500 2,0

「介護報酬等に係るQ&A Vol.2」(平成12年4月28 日)等の一部改正について(厚生労働省老健局振興課、老人保健課:H26.4.4)【介護保険最新情報Vol.369】

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平成 28 年 2 月以降に認定更新等により要支援認定を受けた方が介護予防訪問介護 介護予防通所介護を利用される場合 これまでの予防給付サービスから総合事業のサービスに変わります 要支援者の認定有効期間は現在最長 12か月ですので 大川市は平成 28 年 2 月から1 年かけて移行します 更新の場合

月額報酬対象サービス月途中の事由 区分変更( 要介護 1~ 要介護 5の間 要支援 Ⅰ 要支援 Ⅱ) 小規模多機能型居宅介護介護予防小規模多機能型居宅介護複合型サービス ( 看護小規模多機能型居宅介護 ) 区分変更( 要介護 要支援 ) サービス事業所の変更( 同一サービス種類のみ ) 事業( 指定

地域における終末期ケアの意向と実態に関する調査研究(Ⅱ)報告書

事務連絡

点検項目 点検事項 点検結果 リハビリテーションマネジメント加算 Ⅰ 計画の定期的評価 見直し 約 3 月毎に実施 リハビリテーションマネジメント加算 Ⅱ ( リハビリテーションマネジメント加算 Ⅰ の要件に加え ) 居宅介護支援事業者を通じて他のサービス事業者への情報伝達 利用者の興味 関心 身体

Transcription:

認知症グループホーム : 中 ~ 重度の認知症高齢者が中心であり 少人数で共同入居している 居室 以外に 食堂 居間等の共有スペースがあり 家庭的な環境を有する 老人ホーム: 最も古くから存在する高齢者施設の形態であり 日本の特別養護老人ホームに類似する サービスハウスとナーシングホームの間程度の介護の必要性を有する高齢者を対象とする 居室は個室であり 食堂 居間等の共有スペースを有する 介護サービス 施設職員( 介護 看護職員 ) により身体介護 家事援助が24 時間体制で提供される 医療サービス 医師配置は施設ごとに方針が異なり 日中常駐の施設も存在する 日常的な健康管理は看護師により提供される 中心静脈栄養 経鼻経管栄養 胃ろう等の医療処置の管理も対応可能である 利用者の状態に応じて各家庭医により訪問診療が提供される 手術などで入院医療が必要な場合には 近隣の医療機関の救急等に搬送する また 検査 画像診断等の実施が必要な場合には 近隣の医療機関と連携できる体制をとっている ターミナルケアの対応 原則として当該住宅での看取りを行う なお 在宅介護の推進を背景とし 重度化し必要に応じ初めて入居する場合も多く 在居日数は短縮傾向にある 基本的に疼痛緩和等以外に 酸素吸入 点滴等の特別な医療処置を行う頻度は 少ない ( 入居中に同意を得る場合が多い ) (2) サービスハウス 利用者の主な状態像 自立 ~ 軽度の要介護者が中心 ( 完全自立しており 外部サービスを利用しない入居者も含む ) 介護サービス - 10 -

日中に職員が居るケースが多く 内部職員よりサービスを受ける ただし 2 4 時間体制ではなく 夜はナイトパトロールで対応する 医療サービス 利用者の状態に応じて各家庭医により訪問診療が提供されている 休日及び夜間等の家庭医が対応できない時間帯での医療ニーズへの対応は 近隣の医療機関に依頼している ターミナルケアの対応 原則として外部サービスを利用し同居住環境での看取りを行うが 重度化しナーシングホームや病院等に入院する場合もある 基本的に疼痛緩和等以外に 酸素吸入 点滴等の特別な医療処置を行う頻度は 少ない ( 基本的に入所時に同意を得る ) ( 備考 ) なお 上記の他に新たな高齢者住宅の流れとして シニアハウスがある これは 社会サービス法の対象外であり 形態は一定ではないが 自立 ~ 軽度の要介護高齢者を対象とした高齢者賃貸住宅で最近増加傾向にある 職員は常駐しておらず 必要に応じて外部の訪問介護 ( 身体介護 家事援助 ) サービス等を利用する - 11 -

2) デンマーク < 概要 > 1987 年よりプライエムの建設を凍結し 施設から高齢者住宅への居住の流れを強めている 要介護度が重い者が入所するプライエム プライエボーリ( 日本におけるユニット型特別養護老人ホームに類似するケア付き住宅 ) と 自立もしくは軽度の要介護度の者が入居する高齢者住宅であるエルダーボーリが存在する ( 各サービスの詳細については後述 ) 施設( 内部サービス ) から ケア付き住宅 ( 内部及び外部サービス ) さらに在宅( 外部サービス ) への移行が進められている 高齢者の居住施設は 高齢者住宅( 広義 ) として統合され 以後増加傾向にある なお いわゆる 施設 という概念は存在しないものの 正確には施設が個室化 近代化され 住宅関係法の規制に下に置かれたことを意味しており 統合前の施設機能が実質的に残存している サービス提供体制は 制度 類型面より機能面からの整理を行っている 基本的に各市町村の判断に基づくサービス提供が行われており 国は主に監督業務のみ行う 人員 施設基準や整備計画等は 各市町村において 高齢者の状態に合わせ定めることとしている 各サービス類型においても 利用者の状態に応じ職員の加配等を行い対応している なお 同国では 土地が公有であることが多いことから 高齢者住宅 は公営住宅または公有の土地に建てるものであり 市町村の規制がかけやすい状況にある ターミナルケアは全類型で対応し その居住環境で看取る方向を取っている 基本的に疼痛緩和等以外に 酸素吸入 点滴等の特別な医療処置は行わない 1 近年の施策の動向 ( 図 1 2 参照 ) 1970 年代 ~ 高齢者の施設入所の増加に伴い プライエム等の高齢者施設の在り方が議される 1987 年 プライエムを含めた全ての類型を 高齢者住宅( 広義 ) として一本化し プライエムの新規建設を禁止する プライエムについては 個室化 近代化され ケア付き住宅としてプライエボーリとして転換が行われる ( 高齢者住宅法の制定 社会支援法の改正 ) 以後 内部に職員が常駐しないエルダーボーリ等の高齢者住宅( 狭義 ) も含めて 高齢者住宅 ( 広義 ) は増加を続ける 現在 高齢者の自宅からの住み替えの推進や民間企業の住宅供給開始等により 新たな高齢者住宅の在り方の検討が進んでいる - 12 -

< 図 1 デンマークにおける高齢者施設 住まい関係政策の変遷 > 高齢者施設 プライエム 高齢者住宅法に基づく 高齢者住宅 < 高齢者住宅 ( 広義 ) として一本化 > プライエボーリ 年金者住宅 認知症グループホーム 高齢者向け集合住宅 高齢者住宅 等 エルダーボーリ 1987 年 ~ プライエムの新規建設を禁止し 全類型を一本化 ( 高齢者住宅法 社会支援法 ) 戸数 < 図 2 デンマークにおける住宅 施設数の推移 > 70,000 60,000 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 0 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001-13 - 2002 2003 2004 高齢者住宅 47,200 戸高齢者住宅 ( プライエボーリ エルダーボーリ ) プライエム プライエム 21,200 戸 従来のプライエムのプライエボーリ等への改修( 個室化 近代化 ) が進められているところであるが 現在約 2 万戸が残存している (2004 年時点 ) 年

施設 居住サービスの基本類型主なサービス機能2 施設 居住サービスの体系 ( 図 3 参照 ) 各サービスについては 市町村が責任主体となり 本人 家族の申請に基づき 介護ニーズ判定員による介護レベルの判定及びサービス量 内容のアセスメントを経て提供している ( 社会サービス法に準拠 地方税及び利用者負担 ( 所得応分の補助あり ) を財源 ) また わが国のように一律の人員 設備基準等はなく 各市町村の判断により 高齢者の状態像に基づき設定されている < 図 3 デンマークにおける施設 居住サービス等のイメージ > < 施策の方向性 > 在宅 ケア付き住宅ケア付き住宅 施設 各市町村において各サービス等を総合調整 エルダーボーリ 軽度要介護者 プライエボーリ 認知症グループホーム 転換 ( 施設の個室化 近代化 ) 現在新設中止 プライエム 重度要介護者 外部サービス ( 訪問診療 / 訪問看護 / 訪問介護等 ) 内部サービス ( 医療 / 看護 / 介護 / 見守り等 ) 緊急医療機関による医療対応 住まい ( 居住機能 ) 3 各類型における利用者の状態像とサービス等の提供方法 各サービス類型において明確な基準等は存在せず 利用者の状態に応じ職員の加配等を行っている (1) プライエム 利用者の主な状態像 中 ~ 重度の要介護者が中心 ( 急性期病院からの退院患者を含む ) 介護サービス - 14 -

常駐施設職員 ( 介護 看護職員 ) により身体介護 家事援助等が提供される 医療サービス 医師配置は基本的になく 日常的な健康管理は看護師により提供される 中心静脈栄養 経鼻経管栄養 胃ろう等の医療処置の管理も可能とする 利用者の状態に応じて各家庭医により訪問診療が提供される ターミナルケアの対応 原則として施設での看取りを行う 基本的に疼痛緩和等以外に 酸素吸入 点滴等の特別な医療処置を行う頻度は少ない ( 基本的に入所時に同意を得る ) 施設入所期間が死の直前 1 年程度と短く 在宅段階でかなり手厚いケアが行われている (2) プライエボーリ プライエム等の施設が個室化 近代化され 住宅関係法の規制に下に置かれた ケア付き住宅であり 日本におけるユニット型特別養護老人ホームに類似している 利用者の主な状態像 軽 ~ 中度の要介護者が中心 ( プライエムからの継続入居及び自宅からの住み替えを含む ) 介護サービス 介護職員が常駐し 必要に応じて身体介護 家事援助 見守り等が提供される 原則 24 時間体制での対応を可能とする 医療サービス 利用者の状態に応じて看護師による看護 各家庭医による訪問診療が提供されている 休日及び夜間等の家庭医等が対応できない時間帯での対応は 緊急医療機関等に依頼している ターミナルケアの対応 原則として内部サービス及び必要に応じ外部サービスを利用し同居住環境での看取りを行う 基本的に疼痛緩和等以外に 酸素吸入 点滴等の特別な医療処置を行う頻度は - 15 -

少ない ( 基本的に入居時に同意を得る ) (3) エルダーボーリ 利用者の主な状態像 自立 ~ 軽度の要介護者が中心 ( 完全自立しており 外部サービスを利用しない入居者も含む ) 介護サービス 職員は常駐しておらず 入居者が必要に応じてホームヘルプサービスや在宅介護サービス等を利用し 身体介護 家事援助等を受ける 医療サービス 利用者の状態に応じて看護師による訪問看護 各家庭医により訪問診療が提供されている 休日及び夜間等の家庭医が対応できない時間帯での対応は 近隣の医療機関に依頼している ターミナルケアの対応 原則として外部サービスを利用し同居住環境での看取りを行う 基本的に疼痛緩和等以外に 酸素吸入 点滴等の特別な医療処置を行う頻度は 少ない ( 基本的に入所時に同意を得る ) (4) 認知症グループホーム 利用者の主な状態像 中 ~ 重度の認知症高齢者に幅広く対応 認知症グループホームとして独立する形態から プライエム プライエボーリの一部ユニット等を利用してサービスを提供する形態まで様々である 介護サービス 個室ユニットを原則とする 介護職員が常駐し 必要に応じて身体介護 家事援助 見守り等を24 時間 365 日提供する 医療サービス 利用者の状態に応じて配置看護職員による日常生活上の健康管理 さらに各家庭医による訪問診療が提供されている - 16 -

休日及び夜間等の家庭医等が対応できない時間帯での対応は 近隣の協力医療機関等に依頼している 精神科医との医療連携も原則として定められており 投薬の指示変更等は専門医の診察を必要とする ターミナルケアの対応 原則として内部サービス及び必要に応じ外部サービスを利用し同居住環境での看取りを行う 基本的に疼痛緩和等以外に 酸素吸入 点滴等の特別な医療処置を行う頻度は少ない ( 基本的に入居時に同意を得る ) - 17 -

3) ドイツ < 概要 > 1994 年に公的介護保険制度を導入し 完全入所介護から部分入所介護 施設から在宅への移行が促進した 高齢者の居住施設は要介護度が重い者が入所する 完全入所介護ホーム と 自立から軽度の要介護度の者が入居する高齢者住宅である 外部介護利用型居住 等が存在し それを補完する形で 短期入所介護施設 が存在する 病院での死亡による医療保険財政の悪化から 在宅介護が最優先され 在宅介護で十分な介護が得られない場合には部分的施設介護の活用等が期待されている しかし 保険給付の設定において 施設給付が在宅給付を上回っており 受給者が運営者により施設に誘導される場合があるため 今後その設定を是正する方向である 高齢者の自立支援及び介護保険財政抑制により新たな高齢者居住形態についても検討が進みつつあり 個人住宅のバリアフリー化 既存建物の高齢者集合住宅化が進んでいる さらに 多世代共同居住方式による居住形態等をはじめとし 介護保険外でも利用者の創意工夫等により自然と広がりを見せている 1 近年の施策の動向 1994 年 5 月 当初介護サービスは民間保険主導で開始されたものの 介護扶助や生活扶助が増え 州 郡 市町村の財政が悪化したために 介護保険法 が制定された 以後 完全入所介護から部分入所介護 施設から在宅への移行が促進される 2001 年 9 月 介護の質の確保法 が制定され 施設や在宅における介護当事者の資質向上 介護サービス事業者の自己責任の強化 受給者保護の強化等を目的とする 介護施設における入所者と介護専門職の配置基準 介護金庫等の権限の強化 給付内容と価格の情報提供 記録や帳簿の作成と保管義務等が規定される 2002 年 1 月 介護施設における介護の質の確保策として 入所契約の透明化の推進 介護専門職 家族 施設のメンバーによる審議会活動の強化 施設に対する監督の強化 施設と見守りなどを受けながら暮らす住居とを区分すること等が定められる ( ホーム法の制定 ) - 18 -

現在 保険料収入の伸び悩み 介護保険受給者の増大 施設入所者の増大等に伴い介護保険財政の悪化が問題となっている 完全入所介護から部分入所介護へ 施設介護から在宅介護への移行の促進の方針が維持されている 2 施設 居住サービスの体系 介護保険給付は 医療サービス機構 による要介護判定 ( 要介護度 : 要介護 Ⅰ~Ⅲの3 段階 ) に基づき給付される また 現金給付が制度化されており 現金給付と現物給付の両方かいずれかで各介護区分の上限まで給付される サービスの利用については 利用者及び家族の希望に基づき 介護金庫が選択肢を提示し決定される 市町村は基本的に入所 入居調整等には関与しない 現物給付にあたっては 在宅介護が最優先され 在宅介護で十分な介護が得られない場合に部分的施設介護を活用することが期待される そのため 施設に入所する者は 在宅介護や部分的施設介護で対応できないまでに要介護度が重度化しており その結果 在所期間は 1 年 ~1 年半と短くなっており ホスピス的な性格も強まっている 3 各類型における利用者の状態像とサービス等の提供方法 看護師 介護士等の専門職員を職員全体の50% 以上配置する必要がある ( 国の規定に基づく配置基準であったが 近年州に移管された ) また 州の介護金庫連合会において 介護サービス種類毎に 標準的な職員配置を規定している (1) 介護ホーム 利用者の主な状態像 中 ~ 重度の要介護者が中心 ( 主な入所の流れ ) 急性期病院 中間的予防 リハビリテーション施設 在宅サービス及びショートステイ等 介護ホーム 介護サービス 介護職員により身体介護 家事援助等が 24 時間体制で提供される - 19 -

医療サービス 看護職員は 各家庭医の指示に基づき 必要に応じた入所者の胃ろう等の医療処置を行っている 医師配置は施設ごとに方針が異なるが 一般には施設に医師は配置されておらず 入所者は必要に応じて各自の家庭医の訪問診療を受けている これは 介護保険財政面での抑制とともに入所者の 医師の選択の自由 を尊重するためでもある また 当該訪問診療やリハビリテーション等の外部医療サービスの利用については 公的医療保険の対象となる ターミナルケアの対応 入所時に聴取する本人 家族の希望を踏まえ 各家庭医の指示に基づきつつ 施設での看取りを可能とする 基本的に疼痛緩和等以外に 酸素吸入 点滴等の特別な医療処置を行う頻度は 少ない ( 基本的に入所時に同意を得る ) (2) 短期入所介護施設 在宅介護では十分な介護が得られない場合や 施設から在宅への移行期間などに一時的に利用 (3) 外部介護利用型居住等 設備基準等については 介護金庫と事業者間の契約及び利用者の希望に基づくものとされており 法規制はない 緊急通報サービス等を導入している居住等も多い 利用者の主な状態像 自立 ~ 軽度の要介護者が中心 ( 特に小規模形態の居住では 完全自立しており 外部サービスを利用しない入居者も含む場合が多い これは 経営的な安定性とともに利用者互助の推進を目指すものである ) 介護サービス 職員は常駐しておらず 入居者は必要に応じて外部の訪問介護サービスを利用する 医療サービス 利用者の状態に応じて看護師による訪問看護サービス 各家庭医による訪問診療が提供される - 20 -

ターミナルケアの対応 本人 家族の希望を踏まえ 外部サービスを利用し同居住環境での看取りを可能とする 基本的に疼痛緩和等以外に 酸素吸入 点滴等の特別な医療処置を行う頻度は少ないが 状態により入院治療が行われる場合もある - 21 -