2 住宅確保要配慮者向け賃貸住宅の供給の目標等 (1) 住宅確保要配慮者の範囲いわゆるネットカフェ難民といわれる住居喪失者が約 4000 人存在する 1 など 非正規で働く若者の住宅問題は深刻であり 低額所得者一般に含めるのではなく 若者低額所得者 と明記し 特に重視すべき 2 3 4 5 この住宅確保要配慮者の中に 若年低額所得者 を明記すべき ( 理由 : 東京都では低額所得者の中に若年層が多数にのぼることから特に明記すべき ) 若年層の生活自立支援や少子化対策 空き家活用の普及のため 既存ストックを活用した共同居住型住宅 ( いわゆるシェアハウス ) に対し 住宅確保要配慮者の範囲に30 歳未満の若年層を加えることを提案する ア公営住宅の供給の目標 東京都住宅確保要配慮者賃貸住宅供給促進計画 ( 案 ) パブリックコメントに寄せられた意見と 1. 意見募集の概要 1 募集期間 : 平成 30 年 2 月 5 日 ~ 同年 2 月 18 日 2 募集方法 : 東京都公式ホームページ及び東京都都市整備局ホームページにより 意見を募集 ( 都民情報ルームにおける閲覧も併せて実施 ) 都民からの意見は 都市整備局あてに郵送 ファックス 電子メールにより提出 3 寄せられた意見の総数 : 38 件 (6 通 うち 個人 2 通 法人等 4 通 ) (2) 賃貸住宅の供給の目標 都は都営住宅の総戸数約 26 万戸を超えないよう供給戸数の増加を抑制しているが 都営住宅の応募倍率は高止まりしている 劣悪な住宅環境に苦しむ都民の住宅要求に応えるため 建替えのみではなく新規建設も行い 公営住宅の供給目標を 25 万戸以上と 大幅に増やすべき 平成 37 年度までの公営住宅の供給目標を 13 万 8 千戸 としているが年間 1 万 3 千戸でしかも空き家募集が主体 この供給目標を少なくとも倍化し かつ新規建設を復活し 都民の公営住宅入居を促進すべき ( 理由 : 都の公開資料でも 都営住宅の応募倍率が高い状況が続いているが 供給目標は余りにも少ない ) 1 住宅セーフティネット法では 低額所得者をすでに要配慮者として位置付けており 若年低額所得者もこの中に包含されています 若年であることのみを理由として 要配慮者とは言えないと考えておりますが 若年者のうち 低所得の方や生活困窮者など 法や省令 本計画に定める者に該当する場合は 住宅確保要配慮者とみなされます 都営住宅については これまでも既存ストックの有効活用を図り 適切な供給や管理の適正化に努めてきました 今後とも 社会経済情勢が変化する中で重要な役割を果たしている都営住宅について 住宅セーフティーネットの中核としての機能を的確に果たせるように取り組んでいきます
6 7 8 イ住宅セーフティネット法に基づく登録住宅の供給の目標 住宅セーフティネット法に基づく登録住宅の供給目標 3 万戸 ( 平成 37 年度まで ) の根拠を明らかにすべき 若者のネットカフェ難民は 公営住宅の応募資格もなく 家賃低廉化補助を受け 低家賃で入居ができる専用住宅の供給を特に重視して促進すべき 平成 37 年度までに 3 万戸 という登録住宅の目標を 少なくとも 10 万戸とし この中で 住宅確保要配慮者専用賃貸住宅 の目標や 改修費補助 家賃低廉化の対象戸数を明示し 家賃低廉化は年間 5 千戸を目指すべき ( 理由 : 年間 5 万戸という国の計画と大きなかい離 東京都はセーフティネット住宅の必要性が極めて高く 10 万戸以上の登録を目標にすべき 特に 専用賃貸住宅 の目標を明確にすべき ) 計画案の供給計画を立てる為には住宅確保要配慮者の人数を把握する必要がある その為には 都民の現在の住宅状況 ( 所得や家賃 居住する住宅の床面積など ) を把握し その中で供給計画の対象である住宅確保要配慮者の人数を 法や省令 計画に定める者ごとに推定する必要がある 市区町村ごとの人数を推定し 市区町村ごとに住宅確保要配慮者賃貸住宅供給促進計画を立て 推進する環境を整えるべき また 人数の推定にあたっては 計画期間である 2025 年度時点での効果等 事前評価を行う行うべき 登録戸数の設定 (2025 年度までに 3 万戸 ) に当たっては 総務省の住宅 土地統計調査を基に推計を行っています 住宅確保要配慮者のうち 計画期間中に住居を必要とする者 ( 年収が著しく低く 高い家賃を負担している若年単身者が約 9 千世帯 狭小な賃貸住宅に居住し 公営住宅の収入基準以下の高齢者世帯など約 2 万世帯 合わせて約 2 万 9 千世帯 ) をカバーし 居住の安定を優先的に図るようにしました 登録戸数の設定 (2025 年度までに 3 万戸 ) に当たっては 総務省の住宅 土地統計調査を基に推計を行っています 住宅確保要配慮者のうち 計画期間中に住居を必要とする者 ( 年収が著しく低く 高い家賃を負担している若年単身者が約 9 千世帯 狭小な賃貸住宅に居住し 公営住宅の収入基準以下の高齢者世帯など約 2 万世帯 合わせて約 2 万 9 千世帯 ) をカバーし 居住の安定を優先的に図るようにしました 住宅確保要配慮者の居住の実態の把握については 区市町村が地域の実情を踏まえ できるだけ具体的に把握することが重要と考えており 都としては 区市町村の取組に対して 必要な情報提供 技術的な助言等を行っていきます 3 住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進のために必要な施策 (1) 住宅確保要配慮者に対する公的賃貸住宅の供給の促進 9 都営住宅ストックの有効活用 公社住宅の活用 民間賃貸住宅の質の向上 において 高齢者等に配慮しバリアフリー化を図る旨の記載があるが 通常のバリアフリー化と合せて 温熱環境改善によるヒートショック対策の促進についても同様に推進すべき 高齢者の不慮の事故を防止するため ヒートショック対策は重要な課題と認識しています 都営住宅及び公社住宅については 建替え等を通じて住宅の断熱性能の向上を図っており 引き続き こうした取組を計画的に進めていきます 民間賃貸住宅については ヒートショック対策に係る改修について 国は 居住支援協議会等が必要と認める工事について 住宅セーフティネット法に基づく登録住宅への改修費補助の対象とするとしていることから 今後 東京都居住支援協議会を通じ 適切に対応していきます 2
都営住宅ストックの有効活用 公社住宅の活用 の冒頭に 修繕及び改修を計画的に実施 との記載があるが 不完全燃焼防止装置が装備されいない小型湯沸器や風呂釜等について CO 中毒事故等の防止による入居者の安全確保のため 安全機器への取替促進 について記載すべき 10 11 12 ア都営住宅ストックの活用と管理の適正化 ( 真に住宅に困窮する都民に対する公平かつ的確な供給 ) 管理戸数の抑制方針を撤回し 市場において住宅確保が困難な要配慮者の数や実態を調査し それらの住宅困窮者に公営住宅を的確に供給すべき なお 高齢者世帯や障害者世帯 DV 被害者等を対象に 困窮度の高い人からポイント方式や優遇抽選制度については賛成 とくに賃貸住宅の退去を求められても転居が困難な単身高齢者などについて特別な配慮が必要 ( 真に住宅に困窮する都民に対する公平かつ的確な供給 ) 計画案により都内の公営住宅がどの程度増減するのかを明示すべき ( 住宅マスタープランの政策指標の引用だけでは 都内の公営住宅の増減数が解からない ) 都営住宅の応募倍率が高いので 都営住宅の建替え等によりその戸数を増やすべき 計画案の 管理戸数を抑制しつつ は 都営住宅を削減する意味とも取れるので 削除をすべき 都営住宅については 居住者設置の小型湯沸器や風呂釜等の安全対策については 適宜 居住者に注意喚起を行っております また 安全性の低い風呂釜については あき家になった際に より安全性の高い機器を都で設置しています 公社住宅については 平成 28 年 12 月から居住年数が40 年以上の方及び既に設備が故障している方を対象に 申込により 公社が浴槽給湯設備を設置しています その後 対象世帯を 平成 29 年 8 月に居住年数 35 年以上の方に 平成 30 年 2 月からは居住年数 25 年以上の方に拡大しました 不完全燃焼防止装置が装備されていない小型湯沸器については 事故の危険性等について 入居者に周知していきます 安全機器への取替促進 については 都営住宅 公社住宅ともに 計画に記載している施策の中に包含されていると考えており 現行のままとさせていただきます 平成 28 年 3 月に閣議決定された住生活基本計画 ( 全国計画 ) では 公営住宅の供給の目標量について 市場において自力では適正な水準の住宅を適正な負担で確保することが困難と見込まれ 公的な支援により居住の安定の確保を図るべき世帯の数を把握した上で 当該世帯の居住の安定の確保のため必要な公営住宅の供給の目標量を設定すること とされています この考え方に基づき 住生活基本計画 ( 都道府県計画 ) である東京都住宅マスタープランでは 計画期間の2025 年度までの間に 空き家募集 建替え等の戸数の合計で 13 万 8 千戸の目標を設定しています 本計画案は マスタープランとの整合を図り 同戸数を設定しています 都営住宅については これまでも既存ストックの有効活用を図り 適切な供給や管理の適正化に努めてきました 今後とも 社会経済情勢が変化する中で重要な役割を果たしている都営住宅について 住宅セーフティーネットの中核としての機能を的確に果たせるように取り組んでいきます 3
13 14 15 16 17 18 ( 若年ファミリー世帯等の入居の促進 ) 子育て世帯の入居要件の緩和については 平成 29 年 6 月に条例を改正 子育て世帯や多子世帯に対する優遇抽選の実施に賛成 子育て世帯の入 し 平成 29 年 11 月から施行したところであり 今後の運用状況を見なが 居要件の緩和については 対象となる子供の年齢は大学や専門学校終了期 ら適切に対応していきます まで延長すべき 入居期間 10 年の 期限付入居制度 ですでに入居してい 期限付き入居制度は 都民共通の財産でもある都営住宅の利用機会の公 る若年夫婦 子育て世帯向けの入居者が収入基準以内で引き続き入居を希 平性の確保を図るとともに 若年ファミリー世帯など子育て世帯の入居を 望している場合には 再契約ができるようにすべきであり 今後は公営住 進めることにより 団地及び周辺地域の活力の維持向上を図るため導入し 宅の期限付入居制度は廃止すべき たものであり 廃止は考えていません なお 入居期限が到来する際に は 他の公的住宅の募集の案内を行うほか 都営住宅の入居資格がある世 帯については 希望により他の都営住宅をあっせんしています ( 若年ファミリー世帯等の入居の促進 ) 期限付き入居制度 は 引き続き実施 すべきではない この入居制度そのものを見直すべき ( 理由 : 期限付き入居制度は居住の安定を損なうものであり 実施の必要はない ) ( 適正な入居者管理の推進 ) 都営住宅の使用継承については 原則配偶者のみとする厳格な運用は止めるべき 同居家族が就労困難であり 他に転居して生活することが困難な入居者などは使用継承を認めるべき ( 適正な入居者管理の推進 ) 都営住宅の使用継承については 原則配偶者のみを対象として 引き続き厳格な運用を行い としているが 厳格運用せず 入居資格のある居住者には使用継続を行うべき ( 理由 : 配偶者のみとするのは公営住宅法に反する ) ( 適正な入居者管理の推進 ) 入居資格審査の際に 預貯金などの資産保有状況を考慮することは反対 公営住宅は住宅に困窮する低額所得者に供給するもので 入居者の提出する収入報告で家賃を算定するための制度であり 生活保護制度とは違い資産状況の把握は不要 ( 都営住宅ストック等の有効活用 ) 空き家が発生している都施行型都営住宅は 家賃を減額して住宅確保要配慮者向け登録住宅として積極的に活用すべき 期限付き入居制度は 都民共通の財産でもある都営住宅の利用機会の公平性の確保を図るとともに 若年ファミリー世帯など子育て世帯の入居を進めることにより 団地及び周辺地域の活力の維持向上を図るため導入したものであり 廃止は考えていません なお 入居期限が到来する際には 他の公的住宅の募集の案内を行うほか 都営住宅の入居資格がある世帯については 希望により他の都営住宅をあっせんしてしています 使用承継の範囲は 入居者 非入居者間の公平性を確保する観点から 東京都住宅政策審議会の答申や 承継の厳格化を求める国の通知を踏まえて 高齢者 障害者など居住の安定を図る必要がある方への一層の配慮を加えた上で 原則として配偶者に限るとしたものです 真に住宅に困窮している人に 公営住宅を適切に供給するため 入居者資格における資産の取扱い及び調査権限並びに入居後住宅を取得した場合の明渡しについて 国に要請しているものです 都民住宅は 中所得者向けの住宅として国の補助を受け整備されており 法律等により収入要件も中堅所得者向けの供給を目的としたものになっています 都施行型都民住宅の空き家については 区市のニーズや東京都の政策課題に対応するために活用していきます 4
(2) 住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への円滑な入居の促進 19 ア登録住宅 登録事業者に関する施策 住宅確保要配慮者の入居を拒まない住宅の登録のみでは入居者の住宅費負担は変わらないので 住宅確保要配慮者の住宅問題はほとんど解消しないと思われる 計画案における登録住宅の面積基準の引き下げは 住宅マスタープランの 最低居住面積水準未満率をほぼ解消 する目標の実現を困難にするのではないか 高齢者や低所得者等の住宅確保要配慮者については 民間賃貸住宅において入居を拒まれやすい状況にあることから 登録住宅の普及については こうした方々の居住の安定を確保に寄与すると考えています なお 都としては 住宅確保要配慮者専用住宅への家賃低廉化補助を区市町村を通じて行うことにより 借主の負担の軽減を図っていきます また 最低居住面積水準については 国の住生活基本計画で定められていますが 既存住宅を活用する場合など 地方公共団体が地域の実情を勘案して面積を定める場合は これによらないことができるとされています 今回の供給計画の策定にあたっては 東京の実情を踏まえ 住宅確保要配慮者のニーズに応えるため 既存住宅を活用する場合に限定して面積基準を緩和することとしたものです このため 住宅マスタープランに掲げる目標の達成を妨げるものではないと考えています なお 都内の民間賃貸住宅の床面積は 徐々に増加してきており 都は 住宅マスタープランに定めた最低居住面積水準に係る政策指標の実現に向け 良質な住宅ストックの形成を図っていきます 20 21 ( ア ) 登録住宅の面積基準の緩和 空き家の活用をすすめ 登録事業者を増やすためには面積基準の緩和は必要 とくに低額所得向けの低家賃の住宅の供給促進のために専用住宅は着工時期にかかわらず 15 m2以上とすべき 基準の緩和は 空き家等の有効活用 などにとって必要と考えられるが 着工年代によらず 15 m2以上 とすべき ( 理由 : 年代毎の区分は取扱いが煩雑となり 空き家の活用をより促進すべき ) 都内の昭和 56 年以降に建設された既存の民間賃貸住宅の規模を見ると 築年数が経過している住宅ほど狭いものが多い傾向があることや 最低居住面積水準が段階的に拡大してきたことなどを踏まえ 本計画では 既存住宅の床面積の基準 (25 m2以上 ) を 着工年次別に 15 m2以上 17 m2以上 20 m2以上に緩和しています 22 ( イ ) 登録住宅の普及に向けた施策 登録住宅の普及には 区市町村や不動産関係団体等にまかせるだけでなく 専用相談窓口を設置するなど 入居希望者にインターネットや広報等を通じて 積極的に情報提供すべき 専用住宅の改修等に係わる貸主等へ補助を行う自治体に対して積極的に財政支援を行うことが必要 貸主に対して専用住宅の供給意欲を促進させるため 都の独自財源で積極的に補助すべき 登録住宅の普及に向け 都は 不動産団体の協力を得て 案内チラシや機関紙 ホームページ等の媒体を活用しつつ 貸主への周知活動を行っているところであり 今後とも こうした取組等を通じて 住宅の登録促進に向けた普及活動に取り組んでいきます 住宅確保要配慮者の居住の安定のためには 地域に身近な区市町村が主体的に取り組むことが重要であると考えており 都は 住宅確保要配慮者専用の住宅の改修や家賃低廉化等への補助を行う区市町村の負担分の 2 分の 1 を助成することなどを内容とする制度を平成 30 年度より開始します 5
登録住宅については 区市町村等が実施する住宅相談や入居あっせん等を通じて入居を希望する住宅確保要配慮者に情報提供します としているが 東京都自らが普及に向けた施策を十分に行うべき また 区市町村の住宅相談 入居あっせん等の人的体制の確立などの支援を行うべき ( 理由 : 今回の制度は都が責任を持ち実行すべきであり 区市町村に普及策を委ねるべきではない ) 23 住宅確保要配慮者に対する登録制度の普及のためには 地域の実情に応じてきめ細かい居住支援を行う 区市町村の役割が重要であり 今後 区市町村を通じ 入居を拒まない住宅の登録制度の内容を丁寧に情報提供するとともに 区市町村が実施する住宅相談や入居あっせんにおいて 登録住宅を活用していただけるよう働きかけるなど 区市町村と連携した普及活動を併せて行っていきます 都は 区市町村に対し 活動費への財政支援や 他の自治体の事例を紹介するセミナーの開催等を通じて その取組を支援していきます なお 借主に対しては 関係団体や区市町村と連携し 住宅相談等の機会を通じた登録制度の周知を行うことに加え ホームページ等を活用した周知に努めていきます あわせて ホームページで住まいの情報の入手が困難な方等に対しても 福祉団体と連携し 丁寧な情報提供を行っていきます 24 25 住宅確保要配慮者専用住宅の改修や家賃低廉化 家賃債務保証料に係る貸主等への補助を行う区市町村に対し 財政支援を行います としているが 東京都が各種補助を行い 予算も十分確保すべきであり 区市町村はその一端を担うこととすべき ( 理由 : 区市町村は登録住宅や専用住宅に対応する体制がない状況であり 体制の確立や取組について都が全面的に支援すべき ) 家賃低廉化 家賃債務保証料への助成を受けるため 貸主が住宅確保要配慮者専用住宅として登録した場合 入居者の資格審査は誰がするのか 入居者の最終決定権は貸主にあるのか 定期借家契約は可能か 家賃はどの程度安くなるのか 住宅確保要配慮者の居住の安定のためには 地域に身近な区市町村が主体的に取り組むことが重要であると考えております このため 都は 住宅確保要配慮者の居住の安定のためには 地域に身近な区市町村が主体的に取り組むことが重要であると考えており 都は 住宅確保要配慮者専用の住宅の改修や家賃低廉化等への補助を行う区市町村の負担分の2 分の 1を助成することなどを内容とする制度を平成 30 年度より開始します 貸主等が要配慮者専用住宅に対する家賃低廉化等の補助を受ける場合の入居審査や入居者の最終決定については 通常の物件と同様に 原則として 貸主等が行うこととなります また 貸主等が家賃低廉化補助等を受けようとする場合は 区市町村においても 入居資格の確認を行うこととなります 賃貸借契約を定期借家にすることは可能です ただし 入居を受け入れることとした属性の要配慮者が定期借家によって入居し 期間満了後に引き続き居住を希望した場合 その属性を理由に入居を拒んではならないため 原則として 定期借家の再契約 または 普通借家契約が必要となります なお 住宅確保要配慮者専用住宅に対する家賃低廉化補助を受けた場合の低減額については 区市町村が国と同様の考え方に基づき 補助制度を構築した場合 戸当たりの月額家賃は 最大 4 万円低廉化されることとなります 6
イ居住支援の取組の強化 26 27 ( ア ) 居住支援協議会の設立促進と活動支援 居住支援協議会の設立が遅れている 2020 年までに 23 区内すべてに居住支援協議会を設置できるよう 都が積極的に区市町村居住支援協議会設立活動の支援を行うべき 区市町村の居住支援協議会には住宅に困窮している人に対する相談 住宅確保のために支援している団体が参加できるように対象を広げ 区市町村が広く参加を呼びかけるべき 2020 年 ( 平成 32) 年度までに区市の 50% 以上で居住支援協議会が設置されることを目指します としているが 23 区については 20 年度までにすべて設置する方針で取り組むべき ( 理由 : とくに都の 23 区できめ細かな居住支援を行うためには必須 ) 住宅確保要配慮者に対して 地域の実情に応じたきめ細かな支援を行うためには 区市町村が居住支援協議会を設立し 取り組むことが重要であることから 都が平成 30 年 1 月に策定した 3 つのシティ の実現に向けた政策の強化 ( 平成 30 年度 )~2020 年に向けた実行プラン ~ において 区市の 50% 以上で居住支援協議会が設置されることを目指す政策指標を新設したところであり 同計画との整合を図ったものです 協議会の設立にあたっては 区市町村が協議会の設立に至らない理由として 必要な財源やマンパワーの不足等が挙げられており まずは 2020 年度までに目指すべき目標を設定しております 都はこれまで 区市町村の居住支援協議会の設立に向けて 財政面も含めた支援を行っており 引き続き こうした取組を行っていきます 28 29 居住支援協議会を設立しない区市町村に対する東京都からの働き掛けを期待する ( イ ) 居住支援法人の指定 居住支援法人については NPO 法人等地域で居住支援を行っている団体などを積極的に指定すべき また 指定法人の情報をそのつど公開すべき ( 理由 : 地域で実際に居住支援を行うためには 幅広く指定する必要がある ) 住宅確保要配慮者に対して 地域の実情に応じたきめ細かな支援を行うためには 区市町村が居住支援協議会を設立し 取り組むことが重要です このため都は 本計画案の ( ア ) 居住支援協議会の設立促進と活動支援 (P.9) に記載する施策を引き続き実施することにより 区市町村による居住支援の取組を財政面も含めて支援していきます 住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への入居の円滑化のためには 借主等の様々な懸念の解消に向けて支援を行うことが重要です このため都は 要配慮者への賃貸住宅の情報提供や入居相談 入居後の見守りや家賃債務保証等を行う居住支援法人制度を昨年 12 月に開始しました 居住支援法人の指定促進に向けては 現在 居住支援を行っている団体など 一定の実績のある NPO 法人や福祉団体に対し 区市町村の協力を得て 指定制度に係る情報提供や申請の働きかけを行うなどの PR 活動を行っていきます なお 法人の指定後は ホームページ等で広く情報提供を行っていく予定です 7
30 31 32 ( ウ ) 民間賃貸住宅への入居の支援等に関する情報提供 シニア円滑入居賃貸住宅の広く普及されている状況にはない バリアフリー化され質の高い高齢者住宅は高家賃で低所得の高齢者などは入居できない (3) 住宅確保要配慮者が入居する賃貸住宅の管理の適正化 ア民間賃貸住宅の質の向上 障害者や高齢者のいる世帯についての住宅改修やバリアフリー化の支援は重要だが 低所得の障害者 高齢者が入居可能な家賃にするためには 家賃補助が必要であり 区市町村まかせにすることなく都も積極的な財政支援を行う必要がある イ民間賃貸住宅の貸主等への啓発 指導等 民間賃貸住宅において 年齢や障害 国籍等による入居制限が行われないよう あらゆる機会 広報等を通じて 不動産業者や貸主への啓発は引き続き行う必要がある 積極的に要配慮者の賃貸住宅への入居仲介を行っている不動産業者を都が積極的に紹介するなど 入居差別を根絶する取り組みを強化すべき 原状回復等のトラブル防止のための国や都のガイドラインの周知を徹底すべき これらのガイドラインをわかりやすく解説したパンフレット等を自治体の相談窓口に置くなど借主に対しても啓蒙宣伝を行うべき 高齢者向け賃貸住宅に係る情報提供にあたっては 住宅セーフティネット法に基づく登録住宅 シニア円滑入居賃貸住宅の登録制度を活用しながら広く都民に情報提供していきます 東京シニア円滑入居賃貸住宅情報登録 閲覧制度 について 関係団体や区市町村等と連携し 登録された住宅について 入居を希望する高齢者等に広く情報提供しています 住宅確保要配慮者の居住の安定のためには 地域に身近な区市町村が主体的に取り組むことが重要であると考えており 都は 住宅確保要配慮者専用の住宅の家賃低廉化への補助を行う区市町村の負担分の 2 分の 1 を助成することなどを内容とする制度を平成 30 年度より開始します 都は 入居差別などの人権問題に対する理解と配慮に触れたリーフレットを業界団体や業者向け講習会を通じて不動産業者に配布したり 不動産業課内に設置するなどして 不動産業者や貸主への啓発を引き続き行っていきます 都の 賃貸住宅トラブル防止ガイドライン 及びそのポイントを解説しているリーフレットを 都市整備局ホームページに掲載し 業者向け講習会で配布しているほか 不動産業課窓口にも置いて 借主や貸主等の相談者にご案内しております 普及啓発を引き続き行っていきます 8
住宅確保要配慮者から家賃債務保証料補助金を前提とした保証委託契約 33 の申し込みがあった場合 家賃債務保証業者から自治体にFAXをした後 自治体がすぐに確認 連絡し 家賃債務保証業者はその結果連絡を受けた 後に審査を行うこととすべき 上記要望が困難な場合 1~2 週間以内には受給資格を満たしているのか 34 を確定すべき ( 家賃債務保証業者は長期間 補助金交付の可否が不明の まま保証することになるため ) 35 保証料補助金は毎月 若しくは隔月で交付すべき 36 補助金の交付は自治体で補助金申請書を基に計算して交付すべき 自治体単位でそれぞれに作成することになると膨大な量となるため 家 37 38 ウ民間賃貸住宅の貸主のリスク軽減等 賃債務保証業者で請求書等を作成することがないようにすべき 可能であれば補助金を交付して受領するまでの一連の流れは各自治体で共通にすべき 住宅確保要配慮者の入居促進に向けて 貸主のリスク軽減として保険等に頼るのではなく 公的な保証人制度を設け 自治体などが支援する仕組みを設けるべき ( 公財 ) 東京都防災 建築まちづくりセンターが運営している 見守りサービス等を行う あんしん居住制度 の普及促進を図り 要配慮者が利用する場合 各種サービス利用料や更新事務手数料などの費用については都が財政支援を行い 負担軽減を行うことが必要 住宅確保要配慮者の居住の安定のためには 地域に身近な区市町村が各地域の実情に応じて主体的に取り組むことが重要であると考えています このため 都は 住宅確保要配慮者専用住宅における家賃債務料への補助を行う区市町村に対し その負担分の 2 分の 1 を助成することなどを内容とする制度を平成 30 年度より開始します なお 補助金交付に係る具体的な申請手続き方法や審査方法 補助金交付に係る手続き方法等については 各区市町村が定める方法によります 住宅セーフティネット法に基づく登録住宅に低額所得者が入居する場合 都は平成 30 年度より 家賃債務保証料への補助を行う区市町村に対する財政支援を行うこととしています あんしん居住制度 については これまで 事業主体である東京都防災 建築まちづくりセンターと協力しつつ 活用を促してきたところであり 引き続き こうした取組を行っていきます また 住まいの確保と見守り等の日常生活支援を行う区市町村に対して費用の一部を補助する制度があり 同制度については 本計画案の ( エ ) 福祉サービス等と連携した居住支援の促進 (P.10) で記載しています 9