平成 7 年 3 月 沖縄県 平成 7 年 3 月
高齢者居住安定確保計画とは 高齢者の居住の安定確保に関する法律の一部を改正する法律 [ 平成 年 8 月 9 日施行 ] 高齢者の居住の安定の確保を一層推進するため 基本方針の拡充 都道府県による高齢者の居住の安定の確保に関する計画の策定 高齢者生活支援施設と一体となった高齢者向け優良賃貸住宅の供給の促進等の措置を講ずる 背景 高齢化の進展 ( 特に高齢単身世帯 要介護高齢者の増加 ) 住宅のバリアフリー化の立ち遅れ 生活支援サービス付住宅の不足 住宅施策と福祉施策の連携が必要 概要 基本方針 国土交通大臣と厚生労働大臣が共同で策定し 老人ホーム 高齢者居宅生活支援体制等を追加 高齢者居住安定確保計画の策定 都道府県が高齢者向け賃貸住宅及び老人ホームの供給の目標等を記載した計画を策定 基本方針 ( 法第 3 条 H 厚労 国交告第 号 ) 国土交通大臣及び厚生労働大臣は 次の事項を定 める基本方針を定めなければならない 高齢者に対する賃貸住宅及び老人ホームの 供給の目標の設定に関する事項 高齢者に対する賃貸住宅及び老人ホームの 供給の促進に関する基本的な事項 3 高齢者居宅生活支援体制の確保に関する基 本的な事項等 高齢者居住安定確保計画 ( 法第 4 条 ) 都道府県は 基本方針に基づき 次に揚げる事項記載した計画を定めることができる 高齢者に対する賃貸住宅及び老人ホームの供給の目標 高齢者に対する賃貸住宅及び老人ホームの供給の促進に関する事項 3 高齢者居宅生活支援体制の確保に関する 事項等 ババててバて
計画の背景と目的 位置付けと期間 計画の背景と目的 本県では 沖縄 世紀ビジョンで示された 5 つの将来像の つとして 心豊かで 安全 安心に暮らせる島 を位置づけており 県民だれもが住み慣れた地域で 健やかに生き生きと安心して暮らし お互いに支え合う地域社会を めざしています 高齢者人口の増加とともに 単身 夫婦のみの世帯や 要介護 要支援の高齢者が増加していますが 生活の基盤である 住まい を確保し 高齢者が地域とのつながりをもって 住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができる環境の整備が求められています 本計画は 高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らすことのできる環境整備を図るため 建物などのハード面とサービスなどのソフト面を一体的に捉え 住宅施策と福祉施策が連携することで 総合的かつ計画的に施策展開することを 目的としています 計画の位置付け この計画は 沖縄県住生活基本計画 ( 平成 3 年度 ~ 平成 3 年度 ) 及び 沖縄県高齢者保健福祉計画 ( 平成 7 年度 ~ 平成 9 年度 ) を上位計画とし 高齢者の居住の安定確保に関する法律 ( 平成 3 年法律第 6 号 ) 第 4 条に基づき定めるものです 平成 4 年度に計画期間 6 年間とする 沖縄県高齢者居住安定確保計画 を策定しました 平成 7 年度に計画期間の中間期を迎えることから 沖縄県居住支援協議会の設立 サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームの増加等を踏まえ 計画の見直しを行う必要があります 新たな計画の計画期間は 平成 7 年度を初年度とし平成 3 年度を目標年度とする 6 年計画とします なお 社会経済情勢の変化 関連する計画との整合性などから 必要に応じて計画の見直しを行います
沖縄県住生活基本計画県の住宅施策を展開するうえで基本となる計画目標. 質の高い住まいづくり. 安全 安心な居住環境づくり 3. 社会ニーズに対応した住まいづくり まちづくり 4. 沖縄の特性を生かした住まいづくり まちづくり 5. 多様な居住ニーズが実現される環境づくり 6. 全ての県民の居住の安定の確保 沖縄県高齢者保健福祉計画高齢者の介護 福祉に関する県の総合計画施策の方針 7. 高齢者が生きがいを持って暮らせるようにしていく 8. 高齢期においても健康に暮らすことができるようにしていく 9. 高齢者が住み慣れた地域で暮らせるようにしていく 0. 高齢者が安心 安全で自分らしく生きられるようにしていく. 高齢者が適切なサービスを利用できる体制を作っていく 沖縄県高齢者居住安定確保計画 計画の期間 3
3 課題と目標 及び施策 課題 高齢者人口の増加と高齢者のみの世帯の増加 課題 単身高齢者の借家率の高さ 課題 3 単身高齢者の所得の低さ 課題 4 民間賃貸住宅市場での入居の敬遠 課題 5 高齢者の住まいのバリアフリー化の遅れ 課題 6 高齢期の住まい方に対する意識の低さ 課題 7 情報提供 相談体制の整備 3 つの目標を設定 4
目標 多様なニーズに対応した住まいの供給促進 施策 具体策 高齢者に対応した住宅の整備促進 民間活力を活用した高齢者対応の良質な住宅ストック形成と生活支援サービスの充実を図るため 安否確認と生活相談サービスのあるサービス付き高齢者向け住宅の供給を促進する 高齢期の住まい方の選択肢の充実を図り 市町村や民間事業者によるケアハウスやグループホーム 老人ホーム等高齢者福祉施設の適切な整備や介護サービスの提供を誘導する 多様なニーズに応じた住まいの確保 3 4 三世代同居や近居に関する情報提供を行う 高齢者がそのニーズに応じた住まいを選択するため 賃貸住宅や施設等の情報を総合的 一体的にわかりやすく提供できる仕組みを構築する 住宅部局と福祉部局が連携した 沖縄県居住支援協議会 ( 注 ) を活用した 民間賃貸住宅への円滑入居を図るため あんしん賃貸支援事業 ( 注 ) を推進する 住み替えニーズのある高齢者の持ち家について リバースモーゲージや子育て世帯への賃貸住宅化等により 住み替えや生活にかかる費用の負担軽減のため 高齢者の持ち家資産の活用に関する情報提供を行う 3 高齢者の多様な住まい方の支援 自治会や民生委員 地域包括支援センター等の地域活動と連携し 高齢期の住まい方に関する様々な情報提供を行い意識啓発を図る 4 高齢者の民間賃貸住宅における入居支援体制の充実 3 住宅部局 福祉部局 不動産関係団体 居住支援団体などが連携し 高齢者等の民間賃貸住宅への入居を支援することを目的とした 沖縄県居住支援協議会 の活動を支援する 賃貸人の高齢者入居に対する不安を解消するため 沖縄県居住支援協議会 と連携し ( 財 ) 高齢者住宅財団の高齢者家賃債務保証制度の活用を促進する 良質な賃貸住宅の供給を確保するため 沖縄県居住支援協議会 と連携し 情報提供や相談対応を行うとともに あんしん賃貸支援事業 を推進し 高齢者が円滑に入居可能な民間賃貸住宅のストック数の増加を図る 目標 高齢者の住まい サービスの質の確保 施策 具体策 高齢者世帯の住まいの質の向上 県民への住宅改修等に関する相談体制の確立を図る サービス付き高齢者向け住宅の質の確保を図るため 高齢者住まい法第 7 条の規定による基準のほか 県独自のサービス付き高齢者向け住宅登録基準を設定する また 適正な運営を図るため その管理状況等について定期的に報告を求める 5
住宅のバリアフリー化の促進 3 市町村が行うバリアフリーリフォームに対する住宅改修を支援し 民間住宅のバリアフリー化を推進する 持家の取得を計画している県民に対して 住宅のバリアフリー化の重要性を啓発する 県民や民間賃貸住宅を扱う不動産業者や貸し手である大家に加え 民生委員 自治会 地域包括支援センター等の高齢者等と接する機会の多い地域の主体に対し 住宅バリアフリー化 ユニバーサルデザイン化の重要性を啓発し 意識向上を図る 目標 3 地域で支える居住の安定に向けた取り組み 施策 具体策 高齢者の暮らしを支える地域づくり 3 4 5 6 7 8 在宅高齢者に対する話し相手や日常生活上の援助などの訪問活動を行うボランティアリーダーの養成について 当該事業を実施している沖縄県老人クラブ連合会に対して支援を行う ( 高齢者訪問支援活動推進事業 ) 沖縄県老人クラブ連合会が 高齢者相互支援活動の普及のために行う広報事業や 主に離島地域で実施するボランティア研修会等を支援する ( 高齢者相互支援事業 ) 地域において高齢者等への支援や日常的な見守り 支え合いを行う体制づくりや地域ネットワークづくり等を促進する ( 地域で支え合う体制づくり ) 県ボランティア 市民活動支援センターの機能強化を図り ボランティア活動の推進と環境整備 NPO 活動への支援等ボランティア活動の活性化を図る 社会福祉への理解を進め ボランティア活動の裾野を広げるため 児童 生徒へのボランティア学習 福祉教育の機会の提供等に努める ボランティア活動の円滑な実施を促進するため ボランティアニーズを把握し 的確な支援へと繋げる調整機能を有したボランティアコーディネーターの養成に努める 民生委員活動について広く県民の理解を得るための広報及び普及啓発を行うとともに 市町村と連携し 引き続き民生委員の担い手確保に取り組む 沖縄県民生委員児童委員協議会及び沖縄県社会福祉協議会と連携し 広報活動や研修体制の充実強化を図る 高齢者の生活支援 家族介護支援体制の充実 3 4 地域支援事業の任意事業のうち 地域の実情に応じ創意工夫を活かした多様な事業について 市町村の積極的な事業実施を支援する 一般県民 介護従事者向けの基本的な介護知識 技術の普及を目的とした介護講座について アンケート等によるニーズの把握や講座内容の見直し等を行いながら効果的な実施を図る 福祉用具の展示 介護に係る相談業務 講演会等について 引き続き実施する 各市町村における地域介護を支援し 必要に応じた介護知識や技術の普及に努めていく 3 医療 介護と住宅の連携 介護サービス等の福祉施策と連携した住宅施策を推進する 関係機関と福祉 建築等の各専門家がネットワークを構築し 県民への住 宅改修等に関する相談体制の確立を図る 6
( 注 ) 沖縄県居住支援協議会 : 住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律第 0 条に基づく協議会で 住宅確保要配慮者 ( 高齢者 障害者等 住宅の確保に特に配慮を要する者 ) の民間賃貸住宅への円滑な入居促進を図るため 地方公共団体や不動産関係団体 居住支援団体等が連携し 住宅確保要配慮者及び賃貸人の双方に対し 必要な措置について協議 実施する組織である 本県においては 平成 5 年 3 月 7 日に設立した 沖縄県居住支援協議会の会員 ( 注 ) あんしん賃貸支援事業 : 賃貸住宅を経営する家主 不動産店と県 市町村 福祉関係者等が連携して 住宅確保要配慮者の住まいの確保と安定を支援する制度 入居の円滑化などに協力する事業者及び民間賃貸住宅の登録 公開を行い 周知を図る また 協力店等と連携し 入居の円滑化などに資する活動を行う団体を登録し 周知を図ることで 借りたい人 と 貸したい人 の相互の利益を結びつける あんしん賃貸支援事業イメージ図 情報提供 ( 住宅 協力店 支援団体の登録情報等 ) 事業対象者 賃借人 高齢者 障害者 子育て 低額所得者 仲介 居住支援サービス 居住支援事業の提供 賃貸借契約 協力店 仲介事業者 ( 不動産店 ) あんしん賃貸住宅 登録依頼 賃貸人 支援団体 あんしん賃貸住宅協力店の登録 あんしん賃貸住宅の登録 あんしん賃貸支援団体の登録 沖縄県あんし ん賃貸支援事業 ( 仮称 ) 事業実施 沖縄県居住支援協議会 関係市 7
数値目標 沖縄県住生活基本計画 では 高齢者人口に占める高齢者向け住宅の割合を平成 年の.% から平成 3 年には 3% としています 平成 5 年時点で既に 3.5% となっている状況であり 既に目標を達成していることから 平成 3 年に 4% まで引き上げることを指標とし これをもとに計画期間における高齢者向け住宅の供給目標量を以下のように設定します 沖縄県住生活基本計画においては 住生活基本計画 ( 全国計画 ) の目標値 3~5% の最も低い 3% を目標としていましたが 現状を踏まえ 中間値の 4% とすることを目標とします H5 高齢者人口 (H5 沖縄県高齢者保健福祉計画資料 )6,070 人 3.5%=9,03 戸 H3 高齢者人口 (H6 沖縄県高齢者保健福祉計画資料 )34,06 人 4%=,96 戸 平成 5 年度高齢者向け住宅の内訳 8
沖縄県サービス付高齢者向け住宅事業の登録基準 ( 規模の基準等 ) 第 共同規則第 8 条括弧書きの規定による各居住部分の床面積が 8 m以上 5 m未満である場合の 居間 食堂 台所その他の居住の用に供する部分が高齢者が共同して利用するため十分な面積を有する場合 は次のとおりとする () サービス付き高齢者向け住宅の各居住部分の床面積の基準を 5 m未満に緩和する場合には 共同利用部分の面積の合計が 各専用部分の床面積と 5 mの差の合計を上回ることとする () 共同利用部分には 共用階段 共用廊下 管理用倉庫 エレベーター及びエレベーターホール 並びに特定の者が利用する部分 ( 管理人室 食事提供サービスを実施するための厨房等 ) 及び通所介護事業所等の併設施設は含まない ( 構造及び設備の基準等 ) 第 共同省令第 9 条ただし書きの規定による 共用部分に共同して利用するため適切な台所 収納設備又は浴室を備えることにより 各居住部分に備える場合と同等以上の居住環境が確保される場合 の基準は次のとおりとする () 共同利用の台所は 次の基準を満たすものとする 台所を備えていない住戸のある階ごとに 入居者が共同利用できる調理施設 ( コンロ シンク及び調理台を備えたもの ) を 以上備えているものとする 要件 における台所は 事業者が食事の提供サービスを行うための台所は含めないものとする () 共同利用の収納設備は 次の基準を満たすものとする 入居者専用の収納設備として設けること 収納設備を備えていない居住部分がある階ごとに 収納を備えていない居住部分の数と同数以上の施錠可能な個別の収納設備を備えているものとする (3) 共同利用の浴室は 次の基準を満たすものとする 浴室を備えていない住戸のある階ごとに 浴室を備えていない住戸の数 ~0 戸につき 以上の介助を考慮した広さの浴室 ( 以下 個別浴室 という ) を備えること ただし 建物内にエレベーターが設置されており 他の階の浴室に自由に行き来し使用できる場合においては 浴室を備えていない住戸のある階ごとに浴室を備えることを要しない 9
個別浴室に替えて 入居者が複数で同時に利用が可能な浴室を設ける場合は 男女別に設けること 3 要件 における浴室は 要件 の個別浴室の数の要件を満たす洗い場数 ( カラン数 ) を備えること ( 状況把握サービス及び生活相談サービスの基準等 ) 第 3 生活相談サービスは 入居者からの相談に対して適切に助言等の対応ができるよう 行政機関との連携や地域資源等の情報収集に努めること また 把握した入居者の状況については その内容を記録しておくこと ( その他の基準 ) 第 4 サービス付き高齢者向け住宅は 次の基準を満たすものとする () サービス付き高齢者向け住宅の入居者と併設施設の利用者の動線が重ならないようにすること () 各居住部分の界壁は 遮音性を高めるため建築基準法第 30 条に規定する遮音界壁とすること ( 適用 ) 第 5 本基準は 施行日以降に登録申請を受け付けたものについて適用する ただし 施行日までに既にサービス付き高齢者向け住宅に関する工事に着手し 又は国のサービス付き高齢者向け住宅高齢者向け住宅整備事業補助金の採択通知を受けているものについて この指針の規定に適合しない部分がある場合は 当該部分に対して当該規定は適用しないものとする また 施行日以降に増築 改築 大規模の修繕又は大規模の模様替えが行われる場合は 本基準に適合するよう求めるものとする 附則 この基準については 平成 7 年 4 月 日から施行する 0
沖縄県 住宅課電話 :098-866-48 FAX:098-866-800