2018 年度 / 第 1 回研修シート 生命保険の必要性と法人への提案 ~ INDEX ~ 1. 法人の必要保障額 ( 標準保障額 ) 2. ニーズと適合商品 3. 保障性商品のラインナップ 4. 高額割引制度 健康体割引特約 年金支払特約 当資料に記載の商品内容 税務取扱は 下記の時点の内容に基づいており 将来変更となる場合があります 商品内容 : 平成 30 年 4 月 税務取扱 : 平成 30 年 3 月
1. 法人の必要保障額 ( 標準保障額 ) (1) 標準保障額とは標準保障額は 経営者に不測の事態が生じたとき その企業が被ると想定される経済的損失額を算定したものです 経営者の死亡 重度の身体障がい 重大疾病罹患時にその企業が存続するための資金を 運転資金 固定費 借入金返済資金等の社内留保金額 ( 企業防衛準備資金 ) と経営者本人もしくはご家族に対して支払われる役員退職慰労金 弔慰金の社外支出金 ( 役員退職慰労金準備資金 ) から算定しています 4+5= 当算定書では 死亡保障 と 就業障がい保障 ( 重度の身体障がい時 ) をまとめて 万一の場合 と表記しています 標準保障額はあくまで 経営者 役員に不測の事態が生じた時の標準的なリスクの大きさを大同生命独自の基準で測定 したものであり すべての企業に一律に当てはまるものではありません 1
(2) 企業防衛準備資金対策の必要性中小企業の多くは経営者の信用と手腕で成り立っており 経営者の死亡 重度の身体障がい状態時に次のようなリスクが想定されます そのため 当面の運転資金 借入金返済資金を保険金で確保することが重要です また 経営者が重篤な疾病にかかり 療養やリハビリなどにより一時的に不在となった場合も 同様のリスクが想定されます 以前は 罹患する = 死 と捉えられていた重大疾病 ( がん 急性心筋梗塞 脳卒中 ) も 近年の医療技術の進歩により 死に至らないケースが増えています しかし 必ずしも早期に復帰できるとは限らず 治療 後遺症 リハビリなどによる経営者の一定期間の不在が 売上減少や資金調達難など 経営に打撃を与えるリスクがあります 経営者の死亡リスクに加え 重大疾病罹患リスクや入院リスクに対する必要額を算定し 経営者に対策の必要性を理解いただくことが重要です < 想定されるリスク > 1 売上減少による収益の悪化 固定費負担の深刻化 ( 家賃やリース料の負担感 ) 給与支払の遅延による従業員の士気低下 従業員の退職金財源確保 2 金融機関や取引先からの信用力低下 金利や手形取引条件の厳格化 新規取引の停止 (3) 役員退職慰労金準備の必要性遺族の生活や相続を考えた場合 死亡退職金 弔慰金の支給は重要であり 後継者に負担をかけることのないよう財源を確保する必要があります また 勇退時に支払う生存退職金についても 支給時の業績に左右されないよう計画的に準備することが理想的です 万が一 退職金準備が不十分だった場合 次のようなリスクが想定されます ( 役員退職慰労金準備資金は 法人が損金として支出可能な金額の目安として算定します 相続税納税資金が必要となる場合や 役員在任期間が短く 遺族または勇退後の生活資金が十分確保できない場合等は 別途 個人で準備する必要があります ) < 想定されるリスク > 1 借入や不動産の売却で資金を捻出すると 事業目的以外の借入や資産の減少は 後継者に経営上の負担を残す可能性があります 不動産が希望通りの金額で売却できるとは限らないため 多額の売却損が発生した場合は 赤字が膨らむことが想定されます 2 預貯金を取り崩すと 死亡退職金や生存退職金の財源を預貯金で確保するには 長い準備期間が必要です 十分な準備をせず 預貯金を取り崩して捻出した場合 キャッシュフローが悪化し 経営に悪影響を及ぼす可能性があります 3 退職金の支給ができないと 遺族が従来どおりの生活を維持することが困難になり ライフプランの変更を余儀なくされる可能性があります また 重大疾病罹患などによる生存退職金についても 勇退時に個人での蓄えがない場合は リタイア後の生活資金が不足し 今までどおりの生活を維持することが困難となります 換金性に乏しい自宅 土地 自社株などを相続した場合 死亡退職金 (= 現金 ) がないと相続税の支払いが困難となる可能性があります 2
2. ニーズと適合商品企業には 経営者 役員がお亡くなりになった場合 重大疾病への罹患や重度の身体障がい状態 要介護状態で働けなくなった場合など さまざまなリスクがあります これらのリスクから企業を守り 事業の安定と発展をはかるため それぞれのリスクや必要資金準備に対応した合理的な保障を提案する必要があります 3
3. 保障性商品のラインナップ Rタイプ < 無配当年満期定期保険 ( 無解約払戻金型 )> (1) 商品の特徴 1 死亡または所定の高度障がい状態になられたときに保険金をお支払いします 2 必要な時期に重点的に保障が確保できます 3 保険期間は5 年 10 年の更新型です 4 解約払戻金 満期保険金 配当金はありません 5 以下の割引制度が利用可能です ( 所定の要件を満たす必要があります ) 高額割引制度 健康体割引制度 6 最長 80 歳まで保障を継続できます 7Rタイプの保険金額を上限に無告知で 解約払戻金のあるL タイプ ( 無配当歳満期定期保険 ) に変換できます 8 法人が負担する保険料は 一定要件のもと全額損金に算入できます ( 法人税基本通達 9-3-5) (2) 保障イメージ (3) 保険料例 ご契約例 R タイプ死亡保険金額 /5,000 万円 ( 主契約のみ ) 保険期間 /5 年 保険料 / 団体月払保険料 契約年齢 性別 健康体割引を適用しない場合 標準体料率 健康体に該当タバコを吸わない場合 非喫煙者健康体料率 40 歳 50 歳 男性 9,850 円 7,400 円 女性 7,950 円 6,500 円 男性 18,950 円 13,600 円 女性 13,850 円 10,900 円 (4) 活用方法 低コストで高額の保障が得られるので 万一の場合の借入金対策に適しています 4
Z タイプ < 無配当定期保険 ( 無解約払戻金型 )> (1) 商品の特徴 1 死亡または所定の高度障がい状態になられたときに保険金をお支払いします 2 必要な時期まで安心の長期保障で 保険料は一定です 3 最長 90 歳まで保険期間の設定が可能です ( 最短 15 年から1 年単位 ) 4 解約払戻金 満期保険金 配当金はありません 5 以下の割引制度が利用可能です ( 所定の要件を満たす必要があります ) 高額割引制度 健康体割引制度 6 法人が負担する保険料は 一定要件のもと全額損金に算入できます ( 法人税基本通達 9-3-5 国税庁見解による) (2) 保障イメージ (3) 保険料例 (R タイプとの比較 ) ご契約例 Z タイプ死亡保険金額 /5,000 万円 ( 主契約のみ ) 年齢 保険種類保険期間 保険料 / 団体月払保険料 ( 男性 標準体料率 ) 団体月払保険料 Z タイプ (80 歳満期 ) R タイプ (10 年満期 ) 払込総保険料 ( 払込年数 ) 団体月払保険料 払込総保険料 ( 払込年数 ) 50~60 歳 49,700 円 5,964,000 円 (10 年 ) 22,900 円 2,748,000 円 (10 年 ) 60~70 歳 11,928,000 円 (20 年 ) 55,250 円 9,378,000 円 (20 年 ) 70~80 歳 17,892,000 円 (30 年 ) 151,150 円 27,516,000 円 (30 年 ) (4) 活用方法 トータルコストを抑えて長期保障を確保したい方におすすめです 将来の資金繰りに影響を与えないよう 保障にかかるコストを一定に維持したい方に適してい ます 5
Dタイプ < 無配当逓減定期保険 > (1) 商品の特徴 1 死亡または所定の高度障がい状態になられたときに保険金をお支払いします 2 保険期間は5 年ごとの更新型です 3 満期保険金 配当金はありません 4 更新時にお申出があった場合 定額保険に変更できます ( この場合 あらためて告知が必要です ) 5 死亡 高度障がい保険金額は契約後 2 年目から 毎年 6% ずつ減少していきます 6 以下の割引制度が利用可能です ( 所定の要件を満たす必要があります ) 高額割引制度 健康体割引制度 7 最長 80 歳まで保障を継続できます ( 団体 集団扱の場合 最長 85 歳まで保障を継続可能 ) 8 法人が負担する保険料は 一定要件のもと全額損金に算入できます ( 法人税基本通達 9-3-5( 現行の法人税基本通達にはこの保険に関する規定はありませんので 現行の定期保険の規定によっています )) (2) 保障イメージ (3) 保険料例 ご契約例 D タイプ死亡保険金額 /5,000 万円 ( 主契約のみ ) 保険期間 /5 年 保険料 / 団体月払保険料 契約 年齢 性別 健康体割引を 適用しない場合 標準体料率 健康体に該当 タバコを吸わない場合 非喫煙者健康体料率 40 歳 50 歳 男性 9,900 円 7,700 円 女性 8,200 円 7,000 円 男性 17,900 円 13,200 円 女性 13,400 円 10,800 円 (4) 活用方法 借入金など徐々に減少していくリスクに対し 合理的な保障の確保が可能です 6
Dタイプ ( 保険料逓減型 )< 無配当逓減定期保険 ( 保険料逓減 無解約払戻金型 )> (1) 商品の特徴 1 死亡または所定の高度障がい状態になられたときに保険金をお支払いします 2 保険金額は毎年一定金額ずつ逓減する保険です 3 保険料は1 年ごとに一定割合ずつ逓減します 4 解約払戻金 満期保険金 配当金はありません 5 必要な時期にあわせた保険期間の設定が可能です ( 最短 5 年から1 年単位 ) 6 以下の割引制度が利用可能です ( 所定の要件を満たす必要があります ) 高額割引制度 健康体割引制度 7 法人が負担する保険料は 一定要件のもと全額損金に算入できます ( 法人税基本通達 9-3-5 国税庁見解による ( 現行の法人税基本通達には この保険に関する規定はありませんので 解約返戻金のない定期保険の取扱い に準じています )) (2) 保障イメージ ( 保険期間 10 年の場合 ) 保険料逓減割合 0.10 (1 保険期間 10 年 ) 保険金 保険料が 毎年 10% ずつ逓減 (3) 死亡 高度障がい保険金額の計算方法 1 契約から1 年間は 基本保険金額と同額です 2 契約後 2 年目から毎年一定の割合で減少します 次の算式により計算した金額となります 基本保険金額 ( 1 - 経過年数 - 1 保険期間 ( 年数 ) ) 100 円未満の端数は四捨五入 経過年数 は 契約日から保険金支払事由発生日までの年数 ( 年未満切上げ ) とします 7
(4) 保険料逓減割合 保険料は契約後 保険料逓減間隔ごとに基本保険料に対して一定割合ずつ減少します この割合を 保険料逓減割合 といい 次の算式で計算します 保険料逓減割合 = 1 保険期間 ( 年数 ) [ 計算例 ] 保険期間 10 年 保険料逓減間隔 1 年 保険料逓減割合 = 1 10 年 = 0.10 小数第 3 位を切り捨て 1 年ごとに基本保険料の 10% ずつ保険料が減少する (5) 保険金 保険料の推移例 ご契約例 D タイプ ( 保険料逓減型 ) 基本保険金額 /10,000 万円 ( 主契約のみ ) 保険期間 10 年 契約年齢 /40 歳男性 保険年度 保険金額 ( 万円 ) 団体月払保険料 ( 円 ) 標準体料率 1 年目 10,000 20,700 2 年目 9,000 18,630 3 年目 8,000 16,560 4 年目 7,000 14,490 5 年目 6,000 12,420 6 年目 5,000 10,350 7 年目 4,000 8,280 8 年目 3,000 6,210 9 年目 2,000 4,140 10 年目 1,000 2,070 (6) 活用方法 借入金返済計画にあわせた保障 を合理的に確保することが可能です 無駄のない保障へ見直すことで保障コストを軽減し ( 特にトータルコストは低コストとなる ) キャッシュフロー改善へつなげることが可能です 年齢とともに減少していく 生活防衛資金の推移 にあわせた保障を合理的に確保することが可能です 8
研修資料 お客さまへの提示不可 4 高額割引制度 健康体割引特約 年金支払特約 1 高額割引制度について 契約(更新)時の(基本)保険金額 単位入院給付金額が大同生命所定の基準を満たした場合に 保険料を割り引きます なお 基本 保険金額 単位入院給付金額の増減により 高額割引 が適用されなくなる場合もあります 2 健康体割引特約について 保険金額および被保険者の年齢 血圧 体格 BMI 尿検査の結果などが大同生命の定める 基準に該当する場合に 保険料が割り引かれる制度です 契約時または更新時に特約を付加する ことができます 保険種類 特約付加時の年齢制限 保険金額ごと取扱が異なります 3 年金支払特約の概要 年金支払特約を付加することで 保険金受取時のニーズなどに合わせ 保険金などの 一時金 プラン 分割受取プラン 一時金 分割受取プラン が選べます 支払事由発生前であれば 特約の付加は可能です 特約付加にあたり追加の保険料は不要です また 契約内容などによ り取扱年金支払期間は異なります 法人が受け取る一時金は全額益金計上 となるため 法人税等の課税対象となります ただし 死亡退職金と 相殺できる場合には課税されません 保険料の資産計上部分の残額がある場合はその金額を除きます 法人が年金として受け取る場合の税務取扱については 上記 分割受取プラン をご覧ください 9 研 17-328① 税理士推進課 平成 30 年 3 月 14 日