もくじ はじめに 2 Ⅰ 改善基本 5 か年計画の基本構想 3 Ⅱ いじめ問題に関する基本的な考え方 4 Ⅲ 未然防止への取組 5 Ⅳ 早期発見 早期対応への取組 5 Ⅴ 関係機関との連携を強化した取組 6 Ⅵ 推進体制 検証体制を整える取組 7 改善基本 5 か年計画の見方 行動目標基本目標を達成

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上越市立有田小学校いじめ防止基本方針 平成 30 年 4 月策定 1 いじめの定義といじめに対する基本的な考え方 (1) いじめの定義児童生徒に対して 当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童生徒と一定の人的関係にある他の児童生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為 ( インターネット

る行為 ( インターネットを通じて行われるものを含む ) であって 当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう 個々の行為が いじめ に当たるか否かの判断は 表面的 形式的にすることなく いじめられた児童生徒の立場に立つことが必要である この際 いじめには 多様な態様があることに

Ⅰ いじめ問題に関する基本的な考え方 はじめにいじめは, 決して許されてはならない行為です しかし, いじめはどの学校のどの児童にも起こりうる問題であり, 本校についても例外ではありません これまでも, 各学級において生徒指導上の問題として担任をはじめ学校全体で問題の解決に取り組んできました そのよ

(1) 組織の役割 1 未然防止ア ) いじめが起きにくい, いじめを許さない環境づくり 2 早期発見 事案対処ア ) いじめの相談 通報を受け付ける窓口イ ) いじめの早期発見 事案対処のための, いじめの疑いに関する情報や児童の問題行動などに係る情報の収集と記録, 共有ウ ) いじめに係る情報

滋賀県いじめ防止基本方針 構成案

(4) 学級活動の充実 一人一役 や学校行事を通じて 学級内で生徒一人一人が活躍できる場を設け 他者の役に立っていると実感できるような学級経営に努める (5) 生徒会活動の活性化生徒会策定の いじめ防止五ヶ条 や いじめについて考える週間 ( 岡山県 ) 自殺予防週間 自殺対策強化月間 ( 内閣府

重大事態が疑われる事案が発生した時に、その原因がいじめにあるかを判定する。

粟野小学校いじめ防止基本方針 平成 30 年 3 月改定 はじめに いじめは いじめを受けた児童の基本的人権を著しく侵害し その心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を与えるのみならず 生命または身体に重大な危険を生じさせるおそれがある 一方 いじめはどの子どもにも どの学校にも起こりうる 極め

3. いじめの未然防止のための取組未然防止の基本とは 児童が周囲の友人や教職員と信頼できる関係の中 安心 安全に学校生活を送ることができ 規律正しい態度で授業や行事に主体的に参加 活躍できるような授業づくりや集団づくり 学校づくりを行っていくことである この基本をもとに取組を進める また 本校教職員

(2) いじめの理解すべての子供は かけがえのない存在であり 社会の宝です 子供が健やかに成長していくことはいつの時代も学校 保護者 地域の願いであり 豊かな未来の実現に向けて最も大切なことです 子供は人と人とのかかわり合いの中で 自己の特性や可能性を認識し また 他者の長所等を発見します 互いを認

対象としたいじめの未然防止の観点が重要である このため 本校では 全ての生徒に心の通う対人関係を構築できるような力を育み いじめを生まない環境をつくるために 地域 家庭その他の関係機関と一体となって継続的な取組を進める また 教育活動全体を通じ 全ての生徒に いじめは決して許されない ことの理解を促

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いて正しく理解し 自分と他者の人権をともに大切にし 実践的な態度を身につけられるよう努めます また 生徒自らがいじめの問題を自分のこととして捉え 考え 議論する活動や校内でいじめ撲滅や命の大切さを呼びかける活動を進めるなど 生徒自らがいじめの未然防止に主体的に取り組み 全ての生徒にとって居心地のよい

31阿賀野全:方針実践のための行動計画

いじめの表れとして 以下のようなものが考えられます 冷やかしやからかい 悪口や脅し文句 嫌なことを言われる 仲間はずれ 集団から無視をされる 軽く体を当てられたり 遊ぶふりをして叩かれたり 蹴られたりする 体当たりされたり 叩かれたり 蹴られたりする 金品をたかられる 金品を隠されたり 盗まれたり

目 次 1. はじめに 1 2. いじめの定義 1 3. いじめの禁止 2 4. いじめ防止等のための組織 2 < 指導体制 > 5. 学校全体としての取組 3 < 学校の基本姿勢 > ( 1 ) いじめ防止のための取組 ( 2 ) いじめの早期発見 ( 3 ) いじめへの対処 ( 4 ) 家庭及び

学力向上のための取り組み

平成 30 年度滋賀県立大津清陵高等学校 通信制 いじめ防止基本方針 はじめにいじめは いじめを受けた生徒の教育を受ける権利を著しく侵害し その心身の健全な成長および人格の形成に重大な影響を与えるのみならず その生命または身体に重大な危険を生じさせるおそれがあるものです こうしたいじめから一人でも多

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

目次 Ⅰ 太田市いじめ防止基本方針 策定の意義及び基本的な方向 1 太田市いじめ防止基本方針 策定の意義 2 いじめ防止等の対策に関する基本的な考え 3 いじめ防止等のための組織 4 その他いじめ防止等のための対策に関する重要事項 Ⅱ 基本理念 1 いじめに対する基本認識 2 未然防止に向けて 3

平成 30 年度 五泉市立川東小学校いじめ防止基本方針 はじめにこの五泉市立川東小学校いじめ防止基本方針 ( 以下 学校基本方針 という ) は いじめ防止対策推進法 ( 平成 25 年法律 71 号以下 法 という ) 第 13 条の規定に基づき 本校におけるいじめ防止等のための対策を効果的に推進

Ⅰ いじめ問題に関する基本的な考え方はじめに いじめは, 決して許されてはならない行為です しかし, いじめはどの学校のどの児童にも起こりうる問題であり, 本校についても例外ではありません これまでも, 各学級において生徒指導上の問題として担任をはじめ学校全体で問題の解決に取り組んできました そのよ

(7) 生徒 保護者への啓発活動 * 学期末保護者会でのいじめの現状報告と未然防止の講話 *SNS の使用にあたり 親子ルール作り等を示す (8) 教職員の研修 * モラールアップ研修会を行い 体罰や不適切な発言がいじめにつながるということを確認する * 過度の競争意識 勝利至上主義 生徒のストレス

滋賀県いじめ防止基本方針 構成案

施策吊

( 県 p9) (5) 私立学校におけるいじめに対する対応県の私立学校主管部局において 重大事態があった場合等に適切に対応できるよう 体制を整備する ( 国 p20 31) (5) 私立学校におけるいじめに対する対応県の私立学校主管部局において 所管する学校における定期的なアンケート調査 個人面談の

Taro-附属小学校いじめ防止基本方

PowerPoint プレゼンテーション

滋賀県いじめ防止基本方針 構成案

鎌倉市関谷小学校いじめ防止基本方針 平成 26 年 4 月 平成 30 年 12 月改定 鎌倉市立関谷小学校

米原市いじめの防止等のための基本方針

小樽市立北陵中学校いじめ防止基本方針令和元年 5 月改定 1. はじめにいじめの問題は 生徒が夢と誇りを持ち 生き生きと学校生活を送ることを妨げる重大な人権上の問題です 平成 25 年 6 月に いじめ防止対策推進法 が成立し 北海道においては 平成 26 年 4 月に 北海道いじめの防止に関する条

学校いじめ防止基本方針(例)

て, 組織的 実効的に取り組むことを目的とする 2 構成教職員,SCや社会福祉士など心理や福祉の専門家, 弁護士, 精神科医等の医師, 教員 警察官経験者などの地域人材等 3 組織の役割学校が組織的にいじめの防止等に取り組むに当たり, 次のような役割を担う アいじめの予防に関して 学校基本方針に基づ

考えられる具体的ないじめの態様 1 冷やかしやからかい, 悪口や脅し文句, 嫌なことを言われる 2 仲間はずれ, 集団から無視をされる 3 意図的に軽くぶつかられたり, 遊ぶふりをして叩かれたり, 蹴られたりする 4 意図的に激しくぶつかられたり, 叩かれたり, 蹴られたりする 5 金品を要求される

Ⅱ いじめ防止等のための具体的取組 1 いじめの未然防止 (1) 基礎 基本的事項の習得とすべての児童が参加 活躍できる授業をめざし わかる授業づくりをすすめる (2) 道徳教育の充実を図り 特別活動を通して規範意識や集団の在り方等についての理解と実践的態度の育成に努める (3) 月に 1 度 担任

神戸市立月が丘小学校いじめ防止基本方針 はじめに月が丘小学校は 教職員 保護者 地域が一体となって いじめの問題に取り組むよう いじめ防止対策推進法 第 1 3 条の規定に基づき いじめ防止等のための対策を総合的 かつ効果的に推進するために 基本的な方針 ( 以下 月が丘小学校基本方針 という )

神奈川県立逗子高等学校いじめ防止基本方針 1 いじめの防止等に関する基本的な考え方 ( 本校のいじめ防止に関する基本的な姿勢 ) いじめは いじめを受けた生徒の教育を受ける権利を著しく侵害し その心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を与えるのみならず その生命又は身体に重大な危険を生じさせるお


Microsoft Word - 04 西花畑小学校いじめ防止基本方針

(1) いじめの防止いじめはどの子どもにも どの学校でも 起こりうるものです このことを踏まえ より根本的にいじめの問題を克服するためには 全ての生徒を対象とした いじめの未然防止の観点が重要です このため 本校では 全ての生徒を 心の通う対人関係を構築できるよう育み いじめを生まない環境をつくるた

川口市立原町小学校いじめ防止基本方針 平成 27 年 9 月 1 日 川口市立原町小学校 はじめに 本校では いじめ防止のために 積極的な生徒指導の推進に力を入れている いじめの未然防止には 児童が安心 安全に学校生活を送ることができ 規律ある態度で授業やその他の教育活動に主体的に参加 活躍できるこ

4 いじめの疑いに関する情報があった時の緊急会議の実施 いじめの情報迅速な共有 関係児童等への事実関係の聴取 指導や支援の体制 対応方針の決定 保護者との連携した対応の実施 5 必要に応じた説明 ( 公表 ) への対応決定 6 いじめ防止等に係る校内研修を企画し 計画的に実施 3 いじめ防止に向けた

平成 31 年度富山県立となみ東支援学校いじめ防止基本方針 富山県立となみ東支援学校 Ⅰ いじめに対する基本的な考えいじめは いじめを受けた児童生徒の教育を受ける権利を著しく侵害し その心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を与えるのみならず その生命又は身体に危険を生じさせるおそれのあるもので

目次 Ⅰ 太田市いじめ防止基本方針 策定の意義及び基本的な方向 1 太田市いじめ防止基本方針 策定の意義 2 いじめ防止等の対策に関する基本的な考え 3 いじめ防止等のための組織 4 その他いじめ防止等のための対策に関する重要事項 Ⅱ 基本理念 1 いじめに対する基本認識 2 未然防止に向けて 3

目 次 1 年間取組計画 2 2 いじめ対応マニュアル 4 3 いじめ防止等に対する基本的な考え方 5 (1 いじめ防止対策推進法制定の意義 (2 学校いじめ防止基本方針 4 いじめ防止等の対策 6 (1 学校いじめ防止等の組織の設置 (2 いじめ防止等のための取組 5 重大事態への対処 8 (1

1 いじめの防止等のための対策の基本的な考え方あらゆる教育活動を通じて 相手の気持ちを理解できる心の育成を図る また 生徒が人権の意義や問題について 正しく理解し 自分と他者の人権をともに大切にする実践的な態度を身につけさせる 1 いじめの未然防止本校では すべての生徒をいじめに向かわせることなく

教育調査 ( 教職員用 ) 1 教育計画の作成にあたって 教職員でよく話し合っていますか 度数 相対度数 (%) 累積度数累積相対度数 (%) はい どちらかといえばはい どちらかといえばいいえ いいえ 0

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太田小学校 いじめ防止基本方針 1 学校でのいじめ防止等の対策に関する基本的な考えいじめは 児童の教育を受ける権利を著しく侵害し 心身の健全な成長 人格の形成に重大な影響を与えるばかりでなく 生命又は身体に重大な危険を生じさせる許されない行為でもある これを踏まえ 本校では 全児童がいじめを行わず

- 目次 - Ⅰ 計画策定の趣旨等 1 Ⅱ 船橋市における自殺の現状 2 Ⅲ 船橋市の自殺対策における取組 3 Ⅳ 船橋市の自殺対策推進体制 6

資料4_1いじめ防止対策推進法(概要)

第 1 章いじめ防止に関する本校の考え方 1. 基本理念いじめは その子どもの将来にわたって内面を深く傷つけるものであり 子どもの健全な成長に影響を及ぼす まさに人権に関わる重大な問題である 全教職員が いじめはもちろん いじめをはやし立てたり 傍観したりすることは絶対に許されないという姿勢で どん

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(4) 生徒 保護者 地域に対する情報発信 いじめ防止基本計画 及び学校評価結果 ( 生徒 保護者 教員対象アンケート ) を学校経営案や本校ホームページ等に掲載し その取組を広く情報発信する (5) いじめ事案への対応 資料 2 ア初動いじめが疑われる問題行動の情報が入った場合 直ちに当該学年団

岐阜市立長森南小学校いじめ防止基本方針 平成 26 年 3 月策定令和元年 7 月改定はじめに平成 25 年 9 月 28 日 いじめから児童生徒を守るため 学校や行政の責務を定めた いじめ防止対策推進法 ( 以下法という ) が施行された 同法は大津市の中 2 男子いじめ自殺問題をきっかけに成立し


3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

もくじ Ⅰ いじめ問題に関する基本的な考え方 1 1 いじめとは 2 いじめの基本認識 Ⅱ 未然防止 具体的な取組 Ⅲ 早期発見 4 1 きめ細やかな日常の行動観察 2 児童生徒や保護者が相談しやすい環境づくり 3 教職員間や学校と保護者との間の緊密な情報共有 Ⅳ いじめへの対処 5 1 いじめが起

Q-Uアンケート (6 月 11 月 ) 水小子どもアンケート (7 月 12 月 ) 保護者学校評価アンケート (7 月 12 月 ) オ愛の呼びかけパトロール ( 青少年育成協議会 : 毎月 ) カ職員巡回パトロール ( 長期休業期間 個別懇談期間 短縮授業時等 ) いじめの実態調査に関するアン

2 いじめ未然防止のための取組 (1) 人権感覚の高揚 自分を大切にするのと同じように 相手の生命や人権を大切にする 人権を侵害する言動に対する敏 感な認識力をもち 決して見て見ぬふりをしない行動力を育てる また 教職員の人権感覚を高める研 修や自己チェック表による振り返りを行う (2) 道徳教育の

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平成 30 年度松江市立大野小学校いじめ防止基本方針 平成 26 年 3 月策定平成 28 年 9 月改訂平成 29 年 9 月改訂平成 30 年 9 月改訂 1 はじめにいじめは 人として決して許されない行為である 本校児童の生活態度を見てみると とても落ち着いた様子が窺えるが アンケートQ-Uの

2019 年度大津市立仰木の里小学校いじめ防止基本方針 はじめに児童が一人の人格として尊重され 夢と希望を持って 健やかに成長してくれることが 学校 家庭 地域を含めたみんなの願いです そこで 本校では 教育目標に 生命 自立 支えあい を掲げ 恵まれた仰木の里の自然と文化を継承し 未来を切り開く

加須市審議会等の会議の公開に関する要綱の運用の手引

11 月 12 月 1 月 行事を通した自治能力の育成活動の振り返りによる自己有用感の感受めあてと所属意識の醸成 いじめ見逃しゼロ集会 2 全校 SGE( フェスティバル ) SST7 情緒的行動領域 SST8 非言語コミュニケーション領域 2 月 1 年間の振り返りと SST9 自己 他者認知領域

Microsoft Word - H29 いじめ防止基本方針.docx

である この後 市の方針案についてご意見をいただき 8 月を目途にパブリックコメントを経て9 月には最終案を決定したいと考えている 峯本座長 草津市いじめ防止基本方針策定の概要について項目ごとに意見をいただく 本日は全項目の概ね半分について 各委員に意見をいただきたい 国や県の方針にも 前段として

農山漁村での宿泊体験活動の教育効果について

学校いじめ防止基本方針」(例)

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令和元年度第 1 回いじめ問題対策調査会 令和元年 5 月 23 日 ( 木 ) 調査会の開催確認 〇会長挨拶 事務局自己紹介 会長より いじめ問題の解決に向けて 皆さんと活発な意見交換ができたらと思う では指導室より 報告願う 事務局取組報告 平成 30 年度におけるいじめの大和市独自調査について

4 いじめの対応のための取組 1 未然防止の取組 (1) 授業づくりに関わること 同学年と連携をとりあい わかる授業づくりをすすめる すべての児童が授業に参加 学習場面で活躍できる授業を工夫する 教材 教具の工夫をする 弁護士による出前授業の位置づけ (2) 個人に関わること〇特に配慮が必要な児童へ

2 いじめの防止等のための基本的な施策 (1) 基本となる取組 1 いじめの未然防止のための取組ア学校の重点目標の一つに いじめ防止 を掲げ いじめをしない 見逃さないことに組織的に取り組む イ教育活動全体を通して 児童の自己有用感と自己肯定感を高め 規範意識と人間関係能力を高める ウ道徳の時間を要

資料 1 ~ ケース会議会議に向けて ~ 児童生徒生徒を理解理解しよう!! ケース会議を開催する前に 児童生徒の情報を整理することはとても大切です 情報を整理する中で 児童生徒に対して あるいは支援の在り方について 新たな発見や可能性を見出すことにつながります アセスメントシートアセスメントシート

横須賀市立大津中学校 学校いじめ防止基本方針 平成 26 年 4 月 1 日策定 平成 31(2019) 年 4 月 1 日改定 1 いじめ防止等に向けた基本姿勢 いじめの定義 いじめ防止対策推進法( 平成 25 年法律第 71 号 ) 第 2 条より いじめ とは 児童等に対して 当該児童等が在籍

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2 いじめ防止等に取り組むための校内組織 いじめの防止等を実効的に行うため 以下の構成員により 学校いじめ防止対策委員 会 を設置します 学校いじめ防止対策委員会 学校内 氏名 役職 氏名 役職 丸瀨節子 校長 教頭 大津裕子 総括教諭 長谷川佳子 総括教諭 内藤恵理子 総括教諭 原口恵里 総括教諭

Microsoft Word - H27年度瀬田北中いじめ防止基本方針

八潮市立八條中学校 いじめゼロ基本方針 平成 27 年 9 月

Microsoft Word - H30いじめ基本方針 改定版

(様式3)記入例                              学校番号(81)(熊本小 学校)

(3) いじめは 大人には気づきにくいところで行われることが多く発見しにくい (4) いじめは いじめられる側にも問題があるという見方は間違っている (5) いじめは その行為の態様により暴行 恐喝 強要等の刑罰法規に抵触する (6) いじめは 教職員の児童生徒観や指導の在り方が問われている問題であ

資料4-4 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について 審議のまとめ(参考資料)

平成25~27年度間

や 傍観者とならず いじめを止めさせるための行動をとることの重要性を理解させるよう努めるとともに 豊かな情操や規範意識 自尊感情や自己有用感 社会性 人を思いやる心などを育みます さらに 生徒が豊かな人間関係をつくることができるよう 発達段階に応じて生徒一人ひとりに相手の気持ちを理解できる心の育成を

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学校いじめ防止基本方針

Microsoft Word - 盛岡第四高校学校いじめ防止基本方針_H290705

1 基本理念いじめは いじめを受けた児童生徒の教育を受ける権利を著しく侵害し その心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を与えるのみならず その生命又は身体に重大な危険を生じさせるおそれがある 本校は 上記のことを踏まえ また 本市学校努力目標である 夢に向かって人生をきり拓くなごやっ子の育成

目 次 条例の制定理由 1 条例の特徴 2 条例骨子案 4 1 前文 4 2 目的 4 3 定義 4 4 基本理念 5 5 いじめ防止基本方針 6 6 児童生徒の心構え 7 7 いじめの防止 早期発見 7 8 いじめへの対処 10 9 いじめ重大事態への対処 関係機関との連携 12 11

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学校いじめ基本方針

2 いじめの防止等に関する組織 (1) いじめ対応チーム 法第 22 条に基づき いじめの防止等に関する措置を実効的に行うため 本校に いじめ対応チーム を置く ア構成校長 教頭 生活指導担当 ( 校内 ) 生活指導担当 ( 校外 ) 道徳 人権教育担当 校内研修担当 学年担当 養護教諭 その他の必

○ 被害児童生徒・保護者の意向を的確に把握し、調査方法を工夫しながら調査を進めること。

スクールソーシャルワーカー (SSW) 活用事業 趣旨 いじめ 不登校 暴力行為 児童虐待などの背景には 児童生徒が置かれた様々な環境の問題が複雑に絡み合っています そのため 1 関係機関等と連携 調整するコーディネート 2 児童生徒が置かれた環境の問題 ( 家庭 友人関係等 ) への働きかけなどを

(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

必要性 学習指導要領の改訂により総則において情報モラルを身に付けるよう指導することを明示 背 景 ひぼう インターネット上での誹謗中傷やいじめ, 犯罪や違法 有害情報などの問題が発生している現状 情報社会に積極的に参画する態度を育てることは今後ますます重要 目 情報モラル教育とは 標 情報手段をいか

(1) いじめの未然防止いじめはどの子どもにも起こりうるものです このことを踏まえ 本校では 全ての児童生徒を 心の通う対人関係を構築できるよう育み いじめを生まない環境をつくるために 地域 家庭その他の関係者と一体となって継続的な取組を進めます また あらゆる教育活動を通じて 全ての児童生徒に い

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加古川市 いじめ防止対策改善基本 5 か年計画 ~ いじめの未然防止 早期発見 早期対応のために ~ 平成 30 年 2 月 加古川市教育委員会

もくじ はじめに 2 Ⅰ 改善基本 5 か年計画の基本構想 3 Ⅱ いじめ問題に関する基本的な考え方 4 Ⅲ 未然防止への取組 5 Ⅳ 早期発見 早期対応への取組 5 Ⅴ 関係機関との連携を強化した取組 6 Ⅵ 推進体制 検証体制を整える取組 7 改善基本 5 か年計画の見方 行動目標基本目標を達成するための大きな取組を示しています Ⅲ 未然防止への取組 2 命や人権を尊重し 豊かな心を育てる 行動目標を達成するための方向性を示しています 人権教育の充実 道徳教育の充実 実践項目を達成するための具体的な取組や関連事項を示しています 1

はじめに 児童は 人として尊ばれる 児童は 社会の一員として重んぜられる 児童は よい環境のなかで育てられる この言葉は 児童憲章の中で すべての児童の幸福をはかるために謳われている児童に対する正しい観念を表しています 平成 28 年 9 月 市内の中学 2 年生がいじめが原因で自らの命を絶ちました ともに生きるこころ豊かな人づくり を教育理念に掲げる加古川市教育委員会にとって痛恨の極みであり 本来 子どもにとって安全 安心であるべき学校で このような痛ましい事案が起こったという現実は 本市の教育の在り方に大きな課題を投げかけています 文部科学省は いじめの防止等のための基本的な方針 の中で いじめの問題への対応は学校における最重要課題 と位置付け いじめ問題は心豊かで安全 安心な社会をいかにしてつくるかという 学校を含めた社会全体に関する国民的な課題 であり 一人の教職員が抱え込むのではなく 学校が一丸となって組織的に対応することが必要である としています 本市の向こう5 年間のいじめ防止対策である 加古川市いじめ防止対策改善基本 5か年計画 は 二度と子どもの尊い命が奪われるようなことがあってはならない という強い決意のもとに 子どもの成長に責任を持つ大人一人一人が いじめは絶対に許されない いじめは卑怯な行為である いじめはどの子どもにも どの学校でも起こりうる との危機意識を持ち 未然防止と 早期発見 早期対応を具現化するための計画です 改善基本 5か年計画の特徴は いじめ防止対策を子どもを変える ( 直す ) ことにより 大人主導で問題解決や解消を図っていくだけでなく 子どもが変わる ( 育つ ) ことによって 子ども自らが問題回避や解決を図るように促すという観点からも対策を進めている点です 学校はこの改善基本 5か年計画に基づき 学校いじめ防止基本方針 をプログラム化した いじめ未然防止 早期発見 早期対応のための改善プログラム を策定し 検証 改善を繰り返しながら実行していくことになります 多くの子どもが いじめの被害者としてだけでなく 加害者としても巻き込まれている現実の中 これからは対処療法的な取組だけでなく すべての子どもを対象とした いじめ防止対策を意図的 計画的に実施していかなければなりません いじめを生まない という未然防止の発想とともに いじめを受けている子どもは絶対に守り抜く という強い意志を持って いじめ防止対策を推進してまいります 調査報告書で課題とされた事項 ( 趣旨 ) アセスの結果の不十分な読み取りと アンケート用紙の確認に関すること 法で定められたいじめの定義に対する不十分な認識と対応のこと SOSのサインに気づけなかった教職員の危機管理意識のこと 生徒指導に係る教職員間での情報伝達方法と情報共有に係ること いじめ防止 対応マニュアル に沿った組織的な対応が十分にできなかったこと 2

3 Ⅰ 改善基本 5 か年計画の基本構想 基本理念 1 学校の内外を問わず いじめが行われなくなるようにする 2 いじめの影響や問題について 児童生徒が理解を深められるようにする 3 市 学校 地域 家庭との連携のもと いじめの問題を克服することを目指す 基本目標いじめ等の命に関わる問題の未然防止に資する取組を強力に支援するとともに 子どもの居場所づくり 絆づくりを進め 自己有用感を高める教育活動への支援を行う 行動目標 1 いじめ問題等の未然防止への取組を推進する 2 いじめ問題等の早期発見 早期対応への取組を推進する 3 いじめ問題等の解決を図るため 関係機関と連携した取組を推進する 4 いじめ問題等の解決を図るため 推進体制 検証体制の充実を図る 基本構想図 児童生徒が安全 安心に学校生活を送り 主体的に授業や行事に参加し活躍できる 児童生徒が困ったときに SOS が出せ 教職員が敏感にそのサインに気づくことができる 学校 家庭 地域 関係機関が連携して いじめ問題を解消する取組ができる 全ての児童生徒に いじめをなくそうとする意識が浸透する 2022 年度 2021 年度 2020 年度 2019 年度 わかる授業 の推進 居場所づくり への取組支援 絆づくり を育む実践を促進 道徳教育 人権教育の充実 家庭 地域への働きかけ アセスの活用促進 教育相談活動の促進 教職員研修の充実 チーム学校 の促進 不登校児童生徒への支援の充実 スクールサポートチームの活用 市関係機関との連携 県関係機関との連携 民間との連携 学校の改善プログラム実施状況報告の取りまとめと改善指導 改善基本 5 か年計画の検証と改善 第三者機関への報告及び是正要請への対応 2018 年度 アセス推進体制及び教育相談体制の充実を支援 いじめ防止基本方針 いじめ防止 対応マニュアル の改定 いじめ問題について子どもが主体的に考え解決しようとする取組を推進 スクールサポートチームの設置 改善プログラム取組状況の点検及び PDCA サイクルへの指導 助言 いじめ問題等対策有識者による計画策定への助言 いじめ防止啓発月間 (9 月 ) の設置重点取組未然防止早期発見 早期対応関係機関との連携推進体制 検証体制いじめ防止対策推進法第 3 条めざす将来像

Ⅱ いじめ問題に関する基本的な考え方 1 いじめの基本認識 1 いじめは どの子どもにもどの学校にも起こり得るものである 2 いじめは人権侵害であり 人として決して許される行為ではない 3 いじめは大人には気づきにくいところで行われることが多く 発見しにくい 4 嫌がらせやいじわる等 多くの児童生徒が入れ替わりながら加害も被害も経験する 5 暴力を伴わないいじめであっても 繰り返されたり 集中的に行われたりすることにより 生命 身体に重大な危険が生じる 6 いじめは その態様により 暴行 恐喝 強要等の刑事法規に抵触する 7 いじめでは 加害 被害の二者関係だけでなく いじめを助長する観衆 いじめに暗黙の了解を与えてしまう傍観者も存在する この傍観者から仲裁者への転換を促すことが重要である 2 いじめの未然防止のための基本認識 キーワードは 居場所づくり 絆づくり 自己有用感 居場所づくり とは 学級や学年 学校を子どもの居場所になるようにしていくことです そこにいることにより不安を感じたり 落ち着かない感じをもったりしないという安心感が重要です そのためには 授業改善や行事の目的等の見直しから始め すべての子どもが活躍できる場面 ( 自己存在感や充実感 ) を実現することが必要です 絆づくり とは 教師が 居場所づくり を進めているという前提のもとで 子ども自らが主体的に取り組む活動の中で 互いに認め合ったり 心のつながりを感じたりできることです 子ども同士が一緒に活動することを通して自ら感じ取っていくものが 絆 であり 自己有用感 です つまり 絆づくり を行うのはあくまでも子ども同士です 自己有用感 とは 単なる自己肯定感や自己存在感ではなく 相手からの好意的な反応や評価があって感じることのできる自己の有用性のことです 他者から認めてもらえていると感じられた子どもは いたずらに他者を否定することも攻撃することも減ります さらに 相手のことも認めることができるようになっていきます こうした視点で 授業づくり と 集団づくり を見直していくこと そして すべての子どもに対して 授業や行事の中で活躍できる場面を設定していくことが いじめの未然防止につながります 不登校対策 自殺予防対策も同様 4

Ⅲ 未然防止への取組 1 互いに認め合い 支え合い 助け合う仲間づくり すべての児童生徒が参加 活躍できる わかる授業 づくりの推進 居場所づくり 絆づくり を重視した学校づくりを支援 自己有用感 を育む学校づくりを支援 心の絆プロジェクト を通して 子どもたちの主体的な活動を支援 2 命や人権を尊重し 豊かな心を育てる 人権教育の充実 道徳教育の充実 3 家庭や地域への働きかけ ユニット12による地域連携と見守り活動の充実いじめ防止啓発月間 (9 月 ) の設置いじめ防止 子どものSOS 発見等の啓発チラシの配付広報誌やホームページを活用した情報発信の推進 Ⅳ 早期発見 早期対応への取組 1 学校環境適応感尺度 アセス の活用 アセス推進担当教員 ( 主幹教諭等 ) を設置 学校生活に関するアンケート の年間 2 回実施 2 児童生徒の相談行動の促進といじめの抑止 教育相談コーディネーターを設置 心の相談アンケート の年間 2 回実施全小中学校での教育相談週間の実施子ども向け相談行動促進 ( 自殺予防教育 ) ハンドブックの配付教育相談スキル研修 事例研修の実施 3 双方向からの実態把握と情報共有 学校と家庭 地域の情報共有のための取組及び仕組みを点検 子どものサイン発見チェックリスト の配付 5

4 研修の充実による教職員の資質と指導力の向上 いじめ及び生徒指導に関する理論研修の実施子どものコミュニケーション能力を高めるための研修の実施アセスの運用 活用に関する研修の実施学校生活適応推進研修会の実施不登校対策に関する研修の実施 わかる授業 づくりに関する研修の実施学校危機管理や自殺予防教育に関する研修の実施 5 チーム学校 による組織的な対応 チーム学校 による推進体制の検証と活用に係る指導 助言いじめの積極的認知に向けた仕組づくりの提示スクールカウンセラーの配置スクールソーシャルワーカーの配置 ケース会議 の効果的な開催方法の提示 6 不登校児童生徒への支援の充実 適応指導教室等における教育機会の充実 メンタルサポーターの活動充実 Ⅴ 関係機関との連携を強化した取組 1 スクールサポートチームの設置 スクールサポートチームを設置し 専門家による学校の支援を実施 2 市関係機関と学校との連携促進 関係機関の情報提供及び調整 3 県関係機関と学校との連携促進 スサクポーールトチーム 相談 学校 支援 対応 学校だけでは対応しきれない生徒指導上の問題 学校支援カウンセラー ( 臨床心理士 ) 教育相談専門員 ( 社会福祉士 ) いのちと心サポート相談員 ( 校長 OB) 学校安全支援員 ( 警察 OB) スクールロイヤー ( 弁護士 ) 関係機関の情報提供及び調整 4 ネットいじめ 等インターネット空間での対策の推進 いじめ防止 対応マニュアル の改定 民間と連携した ネットいじめ 対策及び相談の仕組みを検討 6

Ⅵ 推進体制 検証体制を整える取組 1 アセス推進体制の検証と支援 アセスの推進担当教員 ( 主幹教諭等 ) の設置 ( 再掲 ) アセスの学校における推進体制の点検と報告内容の検証及び助言 2 教育相談推進体制の検証と支援 教育相談コーディネーターの設置 ( 再掲 ) 教育相談の学校における推進体制の点検と報告内容の検証及び助言 教育相談週間の全校実施及び検証 3 いじめ対応チーム ( いじめ対策委員会 ) 及び不登校対策委員会の検証と支援 いじめ防止基本方針 いじめ防止 対応マニュアル の改定 いじめ対応チーム ( いじめ対策委員会 ) の活動及び報告の検証 支援 不登校対策委員会の活動及び報告の検証 支援 4 いじめ防止対策等に係る推進体制の周知 広報誌やホームページ等による推進体制及び相談窓口の情報提供 5 いじめ対策への PDCA サイクルによる評価検証体制の点検と支援 学校における PDCA サイクルによる評価方法の指導 いじめ問題等対策有識者による計画策定への助言 改善プログラム取組状況の点検及び PDCA サイクルについての指導 助言 7