グローバル化に対応した英語教育改革実施計画

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英語教育の在り方に関する有識者会議について < 委員一覧 50 音順 ( 平成 26 年 2 月 26 日現在 )> 座長 副座長 石鍋浩大津由紀雄佐々木正文髙木展郎多田幸雄藤村徹 松川禮子松本茂三木谷浩史安河内哲也 吉田研作 足立区立蒲原 ( かばら ) 中学校校長明海大学外国語学部教授東京都立町

平成16年度小学校及び中学校教育課程研究協議会報告書

平成28年度「英語教育実施状況調査」の結果について

生徒の英語力向上推進プラン

英語教育改善プラン

英語教育改善プラン

事業概要

【資料5】小中高等学校における外国語教育の現状

37 香川県

45 宮崎県

1 高等学校学習指導要領との整合性 高等学校学習指導要領との整合性 ( 試験名 : 実用英語技能検定 ( 英検 )2 級 ) ⅰ) 試験の目的 出題方針について < 目的 > 英検 2 級は 4 技能における英語運用能力 (CEFR の B1 レベル ) を測定するテストである テスト課題においては

教育と法Ⅰ(学習指導要領と教育課程の編成)

英語教育改善プラン

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文部科学省作成 新学習指導要領対応 外国語教材’We Can!’(小学校高学年用)説明資料

資料10 外国語科・外国語活動における目標、指導内容等

「標準的な研修プログラム《

44 大分県

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17 石川県 事業計画書

24 京都教育大学教育実践研究紀要 第17号 内容 発達段階に応じてどのように充実を図るかが重要であるとされ CAN-DOの形で指標形式が示されてい る そこでは ヨーロッパ言語共通参照枠 CEFR の日本版であるCEFR-Jを参考に 系統だった指導と学習 評価 筆記テストのみならず スピーチ イン

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

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資料4-4 外国語ワーキンググループ関係資料(2)

資料4-4 外国語ワーキンググループ関係資料(2)

(2) 学習指導要領の領域別の平均正答率 1 小学校国語 A (%) 学習指導要領の領域 領 域 話すこと 聞くこと 66.6(69.2) 77.0(79.2) 書くこと 61.8(60.6) 69.3(72.8) 読むこと 69.9(70.2) 77.4(78.5) 伝統的な言語文化等 78.3(

高等学校における英語教育の現状と今後の方向性

愛媛県学力向上5か年計画

英語教育改善プラン

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

平成28年度 小学校外国語活動 2_研究の実際(1)方向性

平成29年度 中学校英語科教育 理論研究

第 1 章総則第 1 教育課程編成の一般方針 1( 前略 ) 学校の教育活動を進めるに当たっては 各学校において 児童に生きる力をはぐくむことを目指し 創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開する中で 基礎的 基本的な知識及び技能を確実に習得させ これらを活用して課題を解決するために必要な思考力 判

情報コーナー用

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2 各教科の領域別結果および状況 小学校 国語 A 書くこと 伝統的言語文化と国語の特質に関する事項 の2 領域は おおむね満足できると考えられる 話すこと 聞くこと 読むこと の2 領域は 一部課題がある 国語 B 書くこと 読むこと の領域は 一定身についているがさらに伸ばしたい 短答式はおおむ

3. 分析と結果 公表に対する配慮事項 公表に際しては 文部科学省が定めた平成 29 年度全国学力 学習状況調査実施要領に基づき 次の点に配慮して実施します 1) 本調査は 太子町の子どもたちの学力や学習状況を把握し分析することにより 全国 大阪府の状況との関係において教育及び教育施策の成果と課題を

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

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北九州市学力向上ステップアップ事業第Ⅱ期推進指定校 実施計画

目次 1 草津市英語教育推進計画について 1 (1) 計画策定の趣旨 1 (2) 計画の位置付け 1 (3) 計画の期間 1 2 これまでの草津市英語教育の取組 成果 課題 1 (1) これまでの取組 1 (2) 成果 2 (3) 課題 5 3 草津市が目指す英語教育 8 4 英語教育推進目標と施策

新学習指導要領を具現化した新教材の解説

1 策定の趣旨 ( 1 ) 趣旨急速に進むグローバル化へ対応するため, 本県生徒の英語力向上に資する英語教育の充実に向け, 小学校から高等学校までの系統的なみやぎの英語教育推進計画 ( 以下 AIM:Advancement of Interconnection for English Educati

【資料6】平成26年度 高校3年生の英語力調査結果速報

p.1~2◇◇Ⅰ調査の概要、Ⅱ公表について、Ⅲ_1教科に対する調査の結果_0821_2改訂

(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

資料2 高等学校等における教科・科目の現状・課題と今後の在り方について(検討素案)(外国語教育,情報教育)

第 2 章 知 徳 体 のバランスのとれた基礎 基本の徹底 基礎 基本 の定着 教育基本法 学校教育法の改正により, 教育の目標 義務教育の目標が定められるとともに, 学力の重要な三つの要素が規定された 本県では, 基礎 基本 定着状況調査や高等学校学力調査を実施することにより, 児童生徒の学力や学

楽しい外国語活動を目指して

目次 教員養成 研修外国語 ( 英語 ) コア カリキュラム ダイジェスト版 について p. 1 教員養成 研修外国語 ( 英語 ) コア カリキュラムの位置付けについて p. 1 小学校教員養成課程外国語 ( 英語 ) コア カリキュラム構造図 p. 2 学習項目と到達目標 p. 3 中 高等学校

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Ⅰ 小学校外国語活動の基本的な考え方 小学校ではコミュニケーションの素地を養いましょう 社会や経済のグローバル化が急速に進展し 異なる文化の共存や持続可能な発展に向けて国際協力が求められるとともに 人材育成面での国際競争も加速していることから 学校教育において外国語教育を充実することが重要な課題 小

平成 25 年度学力定着状況確認問題の結果について 概要版 山口県教育庁義務教育課 平成 2 6 年 1 月 1 実施概要 (1) 目 的 児童生徒の客観的な学力状況の経年的な把握と分析を通して 課題解決に向けた 指導の工夫改善等の取組の充実を図る全県的な検証改善サイクルを確立し 県内す べての児童

【資料3-2-1】論点に関する参考資料

本日 2012 年 2 月 15 日の記者説明会でのご報告内容をお送りいたします 文部科学省記者会でも配布しております 報道関係各位 2012 年 2 月 15 日 株式会社ベネッセコーポレーション代表取締役社長福島保 新教育課程に関する校長 教員調査 新教育課程に関する保護者調査 小学校授業 国語

Ⅰ 評価の基本的な考え方 1 学力のとらえ方 学力については 知識や技能だけでなく 自ら学ぶ意欲や思考力 判断力 表現力などの資質や能力などを含めて基礎 基本ととらえ その基礎 基本の確実な定着を前提に 自ら学び 自ら考える力などの 生きる力 がはぐくまれているかどうかを含めて学力ととらえる必要があ

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教科 : 外国語科目 : コミュニケーション英語 Ⅰ 別紙 1 話すこと 学習指導要領ウ聞いたり読んだりしたこと 学んだことや経験したことに基づき 情報や考えなどについて 話し合ったり意見の交換をしたりする 都立工芸高校学力スタンダード 300~600 語程度の教科書の文章の内容を理解した後に 英語

H30全国HP

2 全国 埼玉県 狭山市の平均正答率 ( 教科に関する調査の結果 ) ( 単位 %) (1) 小学校第 6 学年 教科ごとの区分 教科 狭山市 埼玉県 全国 国語 A 国語 B 算数 A 算数 B 学習指導要領の

<4D F736F F F696E74202D2093C F898F438A4F8D918CEA816A91E63289F BD96EC8D4B A205B8CDD8AB B83685

北九州市学力向上ステップアップ事業第Ⅱ期推進指定校 実施計画

資料1 審議のまとめ(素案)のポイント

資料1 骨子案(たたき台) 

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今年度の校内研究について.HP

教育公務員特例法等の一部を改正する法律について

英語教育改善プラン

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平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

第4章 道徳

Taro-① 平成30年度全国学力・学習状況調査の結果の概要について

平成27年度公立小・中学校における教育課程の編成実施状況調査結果について

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県海草地方 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

基本方針1 小・中学校で、子どもたちの学力を最大限に伸ばします

英語教育改善プラン

資料3-1 英語教育の在り方に関する有識者会議 英語力の評価及び入試における外部試験活用に関する小委員会審議のまとめ 概要

①H28公表資料p.1~2

結果からの考察 中学校 高校の英語の授業では音声指導や文法指導などが多く 話す 書く を含めた言語活動がまだ十分に行われていないという課題が明らかになりました 中高生の英語によるコミュニケーション能力の向上のためには 従来の文法中心の指導からの脱却が求められます 英語教員の多くは 英語で表現する機会

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( 移行措置の内容 ) 小 3 4: 新たに年間 15 単位時間 外国語活動 を実施する小 5 6: 現行の年間 35 単位時間に年間 15 単位時間を加え 外国語科 の内容を扱う ( 計 50 単位時間 ) (3) 先行実施について平成 年度に 移行措置による 15 単位時間に加え 各

目 次 1 学力調査の概要 1 2 内容別調査結果の概要 (1) 内容別正答率 2 (2) 分類 区分別正答率 小学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 3 小学校算数 A( 知識 ) 算数 B( 活用 ) 5 中学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 7 中学校数学 A( 知識 )

02-01 ビジョンの基本的考え方

人間関係を深めるとともに, 児童が自己の生き方についての考えを深め, 家庭や地域社会との連携を図りながら, 集団宿泊活動やボランティア活動, 自然体験活動などの豊かな体験を通して児童の内面に根ざした道徳性の育成が図られるよう配慮しなければならない その際, 特に児童が基本的な生活習慣, 社会生活上の

資料7 新学習指導要領関係資料

工業教育資料347号

持続可能な教育の質の向上をめざして ~ 教員の多忙化解消プラン に基づく取組について ~ 平成 30 年 3 月 愛知県教育委員会

5 学習到達度調査の基本的な考え方学習到達度調査では 各教科の設問ごとに 目標値 を定め 児童 生徒の 正答率 がこの 目標値 に対して -5ポイント以上から +5ポイント未満の間であった場合 目標値と同程度としている 目標値 学習指導要領に示された内容について標準的な時間をかけて学んだ場合 設問ご

次期学習指導要領等に向けたこれまでの審議のまとめのポイント


調査結果の概要

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

2 生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査 児童生徒に対する調査 学校意欲 学習方法 学習環境 生活の諸側面等に関する調査 学校に対する調査 指導方法に関する取組や人的 物的な教育条件の整備の状況等に関する調査 2

教育 学びのイノベーション事業 ( 平成 23~25 年度 ) 総務省と連携し 一人一台の情報端末や電子黒板 無線 LAN 等が整備された環境の下で 教科指導や特別支援教育において ICT を効果的に活用して 子供たちが主体的に学習する 新たな学び を創造する実証研究を実施 小学校 (10 校 )

(4) 特別の教科道徳 としての位置付け平成 26 年 10 月 21 日に中央教育審議会は 道徳に係る教育課程の改善等について を答申 道徳の時間を 特別の教科道徳 ( 仮称 ) として位置付け 検定教科書を導入することなどを提言 中央教育審議会答申の概要 ( 平成 26 年 10 月 ) 1 道

(6) 調査結果の取扱いに関する配慮事項調査結果については 調査の目的を達成するため 自らの教育及び教育施策の改善 各児童生徒の全般的な学習状況の改善等につなげることが重要であることに留意し 適切に取り扱うものとする 調査結果の公表に関しては 教育委員会や学校が 保護者や地域住民に対して説明責任を果

(参考資料)高等学校等における英語教育の改善について

Transcription:

グローバル化に対応した英語教育改革実施計画 初等中等教育段階からグローバル化に対応した教育環境づくりを進めるため 小学校における英語教育の拡充強化 中 高等学校における英語教育の高度化など 小 中 高等学校を通じた英語教育全体の抜本的充実を図る 2020 年 ( 平成 32 年 ) の東京オリンピック パラリンピックを見据え 新たな英語教育が本格展開できるように 本計画に基づき体制整備等を含め 2014 年度から逐次改革を推進する 1. グローバル化に対応した新たな英語教育の在り方 小学校中学年 : 活動型 週 1~2 コマ程度 コミュニケーション能力の素地を養う 学級担任を中心に指導 小学校高学年 : 教科型 週 3 コマ程度 ( モジュール授業 も活用 ) 初歩的な英語の運用能力を養う 英語指導力を備えた学級担任に加えて専科教員の積極的活用 中学校 身近な話題についての理解や簡単な情報交換 表現ができる能力を養う 授業を英語で行うことを基本とする 高等学校 幅広い話題について抽象的な内容を理解できる 英語話者とある程度流暢にやりとりができる能力を養う 授業を英語で行うとともに 言語活動を高度化 ( 発表 討論 交渉等 ) 小 中 高を通じて一貫した学習到達目標を設定することにより 英語によるコミュニケーション能力を確実に養う 日本人としてのアイデンティティに関する教育の充実 ( 伝統文化 歴史の重視等 ) 2. 新たな英語教育の在り方実現のための体制整備 ( 平成 26 年度から強力に推進 ) 小学校における指導体制強化 小学校英語教育推進リーダーの加配措置 養成研修 専科教員の指導力向上 中 高等学校における指導体制強化 中 高等学校英語教育推進リーダーの養成 中 高等学校英語科教員の指導力向上 外部検定試験を活用し 県等ごとの教員の 外部人材の活用促進 外国語指導助手(ALT) の配置拡大 地域人材等の活用促進 ( ガイドラインの策定等 ) ALT 等向けの研修強化 充実 小学校学級担任の英語指導力向上英語力の達成状況を定期的に検証 指導用教材の開発 研修用映像教材等の開発 提供 全ての英語科教員について 英検準 1 級 TOEFL 先行実施のための教材整備 教員養成課程 採用の改善充実 ibt 80 点程度等以上の英語力を確保 モジュール指導用 教材の開発 整備 小 中 高の各段階を通じて英語教育を充実し 生徒の英語力を向上 ( 高校卒業段階で英検 2 級 ~ 準 1 級 TOEFL ibt57 点程度以上等 ) 外部検定試験を活用して生徒の英語力を検証するとともに 大学入試においても 4 技能を測定可能な英検 TOEFL 等の資格 検定試験等の活用の普及 拡大 3. スケジュール ( イメージ ) 2014 年 1 月頃有識者会議設置 2014~2018 年度指導体制の整備 英語教育強化地域拠点事業 教育課程特例校による先取り実施の拡大 中央教育審議会での検討を経て学習指導要領を改訂し 2018 年度から段階的に先行実施 東京オリンピック パラリンピック開催に合わせて2020 年度から全面実施 1

( 参考 ) 小学校 5 6 年生におけるモジュール授業を用いた時間割の例 ( イメージ ) 月火水木金 モジュール 1 校時 2 校時 3 校時 4 校時 外国語 ( 英語 ) 給食 昼休み給食 昼休み給食 昼休み給食 昼休み給食 昼休み モジュール 外国語 ( 英語 ) 外国語 ( 英語 ) 外国語 ( 英語 ) 5 校時 6 校時 外国語 ( 英語 ) : 各教科等 (45 分 ) : モジュール (15 分 ) 標準授業時数には含まれないが 児童会活動やクラブ活動について 年間 学期ごと 月ごとなどに適切な授業時数を充てるものとされている モジュールでは 聞き取りや発音の練習など 45 分授業 ( 週 2 コマ ) で学んだ表現等を反復により定着させるための活動が適している 2

英語力 1. グローバル化に対応した新たな英語教育の目標 内容等 ( 案 ) 高等学校 授業は英語で行うことを基本 目標 : コミュニケーション能力を養う例 ) 評論文などを読んで概要をつかんだり 主題を決めて様々な種類の文章を書いたりすることができる CEFR A2~B1 程度 ( 英検準 2 級 ~2 級程度等 ) 中学校 4 技能の総合的育成 目標 : コミュニケーション能力の基礎を養う例 ) ある程度の長さの物語を読んで 登場人物の行動や話の流れなど あらすじを読み取ったり その内容を簡単な言葉で伝えたりすることができる CEFR A1 程度 ( 英検 3 級程度等 ) 小学校高学年 活動型 学級担任を中心に指導 目標 : コミュニケーション能力の素地を養う 現行の学習指導要領による英語教育 授業時数 高等学校 授業を英語で行うとともに 言語活動を高度化 ( 発表, 討論, 交渉等 ) 目標 : 英語を通じて情報や考えなどを的確に理解したり適切に伝えたりするコミュニケーション能力を養う 例 ) ある程度の長さの新聞記事を速読して必要な情報を取り出したり 社会的な問題や時事問題について課題研究したことを発表したりすることができる CEFR B1~B2 程度 ( 英検 2 級 ~ 準 1 級 TOEFL ibt 57 点程度 i 以上等 ) 中学校 授業は英語で行うことを基本とし 内容に踏み込んだ言語活動を重視 目標 : 身近な事柄を中心に コミュニケーションを図ることができる能力を養う例 ) 短い新聞記事を読んだり テレビのニュースを見たりして その概要を伝えることができる 例 ) 馴染みのある定型表現を使って 自分の好きなものや 家族 一日の生活などについて 友達に質問したり 質問に答えたりすることができる CEFR A1~A2 程度 ( 英検 3 級 ~ 準 2 級程度等 ) 1~2 コマ モジュール モジュール モジュール 新たな英語教育 小学校高学年 教科型 専科教員の積極的活用 目標 : 読むことや書くことも含めた初歩的な英語の運用能力を養う 小学校中学年 活動型 学級担任を中心に指導 目標 : 英語を用いてコミュニケーションを図る楽しさを体験することで コミュニケーション能力の素地を養う 上記の目標は 各学校卒業段階で達成されるべき英語力であり 例えば 新たな英語教育において 高等学校であれば卒業段階で英検 2 級 ~ 準 1 級程度が達成目標となる 小 中 高等学校を通じて目標 取り扱う内容 評価を改善 英語を用いて何ができるようになるか という観点から目標を具体化し 小中高を通じて一貫した学習到達目標を設定 言語活動の内容 ( 聞き取り 多読 速読 作文 発表 討論等 ) や量を増加 英語を用いて ~ することができる という形式による目標設定 (CAN-DO リスト ) に対応する形で 4 技能を評価 我が国や郷土の伝統や文化について英語で伝えるという視点も含める 生徒の英語力の検証 外部検定試験を活用し 各学校段階における生徒の客観的英語力を検証するとともに 指導改善に活用 大学入試においても 4 技能を測定可能な英検 TOEFL 等の資格 検定試験等の活用の普及 拡大 日本文化の発信等やアイデンティティに関する教育の強化 東京オリンピック パラリンピックに向け 児童生徒の英語による日本文化の発信 国際交流 ボランティア活動等の取組を強化 日本人としてのアイデンティティに関する教育の充実 ( 伝統文化 歴史の重視等 ) CEFR( 外国語の学習, 教授, 評価のためのヨーロッパ共通参照枠 ) では 共通参照レベル として 言語能力をA1,A2レベル ( 基礎段階の言語使用者 ) B1,B2( 自立した言語使用者 ) C1,C2( 熟達した言語使用者 ) の6 段階に分け 読むこと 聞くこと やりとり 表現 書くこと の5つの能力カテゴリーに分けて言語活動の内容を表している 3

小学校における指導体制強化 小学校高学年における英語教育の教科化に伴う指導内容の高度化 指導時間増に対応する必要がある中 現状では不足する高度な英語指導力を備えた専科教員としても指導が可能な人材の確保が急務 また 小学校中学年からの英語教育 ( 活動型 ) の開始に伴い 中学年の学級担任も外国語活動の指導を行う必要が生じるため 研修をはじめとした指導体制の大幅な強化が不可欠 小学校英語教育推進リーダーの加配措置 養成研修 ( 国 ) 小学校中核教員養成研修 ( 国 県等 ) 専科教員指導力向上研修 ( 国 県等 ) 小学校学級担任英語指導力向上研修 ( 校内研 初任研 免許状更新講習等 )( 県等 ) 外部人材の活用促進 小学校英語の抜本的拡充をはじめとした 小 中 高等学校における英語教育の充実に対応するため 教員の確保 指導力向上だけでは十分対応できない部分について JET や民間の ALT 等 外部人材のさらなる活用が不可欠 JET-ALT の計画的配置拡大 ( 国 県等 ) 高度な英語指導力を有する ALT 等が単独で授業を実施可能に 外部人材や民間事業者の活用のためのガイドラインの策定 ( 質の確保と利用促進 ) ALT 等指導力向上研修 ( 国 県等 民間 ) 2. 新たな英語教育の在り方実現のための体制整備 主な施策 指導用教材等の開発 教科化に伴う指導内容の高度化や指導時間増に円滑に対応するためには 新たな指導用教材及び研修用教材の整備が不可欠 小学校英語の教科化の先行実施のための教材開発 整備 モジュール授業指導用 教材の開発 整備 教員研修用映像教材の開発 提供 中 高等学校における指導体制強化 小学校における英語教育の高度化に伴い 中 高等学校における英語教育の目標 内容も高度化するため 中学校において授業を基本的に英語で行うことや 高等学校において発表 討論 交渉等の高度な言語活動を行うことが可能となるよう 教員の指導力 英語力を向上させることが急務 ( 全英語科教員について 必要な英語力 ( 英検準 1 級 TOEFL ibt 80 点程度等以上 ) を確保 ) 中 高等学校英語教育推進リーダー養成研修 ( 国 ) 中 高等学校英語教員指導力向上研修 ( 県等 ) 海外の大学等の専門機関との連携により 国内外における研修を実施 外部検定試験を活用し 県等ごとの教員の英語力の達成状況を定期的に検証 教員養成課程 採用の改善充実 当面の指導体制の整備と並行して 高度な英語力と指導法を身につけた教員の養成 採用が必要 小学校英語 ( 教科 ) に対応する特別免許状の創設 教員養成の改善充実 英語科教員について外部検定試験を活用するなど 採用選考の改善促進 4

小学校中 高等学校各地域 現状 各地域の研修センター等 担任 ALT 2. 新たな英語教育の在り方実現のための体制整備 指導体制の現状と今後 ( イメージ ) 各地域において専門性向上研修 校内研修等を実施 ( 県等 ) 国 各地域 大学等の外部専門機関 ( 独 ) 教員研修センター等 指導力研修 指導力研修英語教育推進リーダー 今後 英語教育推進リーダー 中核教員 英語教育推進リーダーの配置 英語教育推進リーダーの加配措置 ( 国 ) 養成研修を実施 ( 国 ) 中核教員の育成 ( 各学校に 1 名程度 ) 英語教育推進リーダーが講師となって研修を実施 ( 国 県 ) 学校現場 担任 +ALT 担任 担任 担任 +ALT 2014 年度から指導体制整備を強力に推進 学校現場 中核教員 校内研修支援 専科教員 担任 +ALT+ 外部人材 担任 +ALT 小中連携 担任 + 外部人材 専科教員 中学校 自己学習 指導体制の整備 中核教員が学級担任等の英語指導力向上研修を実施 ( 自治体等 ) 専科教員も積極的に活用 ( 県等 ) ALT 等の外部人材の活用を促進 ( 自治体等 ) 教材等を活用した自己学習の強化 先行実施のための教材等の開発 ( 国 ) これらの研修に加え 教員養成課程の改善充実により 英語指導力に優れた小学校教員を養成 輩出 各地域 学校現場 各地域において専門性向上研修 校内研修等を実施 ( 県等 ) 各地域の研修センター等 各校の英語科教員 国 大学等の外部専門機関 ( 独 ) 教員研修センター等 各地域 学校現場 英語教育推進リーダー 校内研修支援 指導力研修 英語教育推進リーダー 各校の英語科教員 自己学習 英語教育推進リーダーの育成 養成研修を実施 ( 国 ) 指導体制の整備 英語教育推進リーダーが中 高等学校英語科教員の英語指導力向上研修を実施 ( 県等 ) 教材等を活用した自己学習の強化 外部検定試験を活用し 県等ごとの教員の英語力の達成状況を定期的に検証 5

( 小学校数 ) < 小学校体制整備 > 3. グローバル化に対応した英語教育改革実施計画スケジュール ( イメージ ) 20000 小学校英語教育推進リーダーの加配措置 養成研修 小学校専科教員養成研修小学校担任教員英語指導力向上研修 (3 4 年担任約 7.1 万人 5 6 年担任約 7.3 万人 ) 小学校英語教育推進リーダー等による校内研修 初任者研修等における実施の充実 教員免許更新講習の活用等 引き続き指導力向上等の取組を推進 県等が実施する研修を継続 15000 英語教育強化地域拠点の指定による先進的な取組の促進 先進的な取組の成果を普及 新学習指導要領 10000 < 中 高等学校体制整備 > 学習指導要領 (CS) 改訂 中 高等学校英語教育推進リーダー養成研修 新教材を使用し 新学習指導要領を段階的に先行実施 全面実施 日本人のアイデンティティに関する教育の充実も含む ( 伝統文化 歴史の重視等 ) 中 高等学校英語教員指導力向上研修 英語教育推進リーダー教員等による校内研修 初任者研修等における実施の充実 研修用映像教材の活用等 県等が実施する研修を継続 5000 < 共通 > ALT 等の配置拡大 指導力向上研修 新 CS 対応教材の作成 新 CS 対応教材の配布 0 新教材開発 2014 年度 新教材配布 2015 年度 2016 年度 2017 年度 2018 年度 2019 年度 2020 年度 東京オリンピック パラリンピック 国が定める標準授業時数に上乗せして実施する小学校 教科書の作成 教科書の検定 研究開発学校 教育課程特例校 ( 現行の教育課程の基準によらない ) 教科書の採択 教科書の配布 2021 年度 新学習指導要領 ( 小学校英語 ) の先行実施 6

日本人としてのアイデンティティに関する教育の充実について 東京でオリンピック パラリンピックが開催される 2020 年を一つのターゲットとして 我が国の歴史 伝統文化 国語に関する教育を推進 学習指導要領に基づく取組の推進 改正教育基本法及び改正学校教育法を踏まえ改訂した学習指導要領において 次のような事項を改善 これらを着実に推進 1 国語教育 国語科の授業時数を増加 : 小学校で計 84 時間増 中学校で計 35 時間増 古典に関する指導を重視 : 小学校の低 中学年で古典の内容を新設中学校の各学年で古典の内容を明確化 文学教材の充実 : 中学校で近代以降の代表的な作家の作品を取り上げることを規定 言語活動の充実 : 小中高等学校を通じて 国語科をはじめ全教科等で説明 論述 討論等の言語活動を充実 2 伝統文化 歴史教育 伝統文化に関する学習内容を充実 : そろばん 和装 和楽器 美術文化等の充実 武道の必修化 H26 年度概算要求 我が国の伝統や文化に関する取組を活用した指導方法に関する調査研究 歴史学習の充実 : 小学校 - 我が国の文化遺産の学習を新設 中学校 - 授業時数増 130 時間 (25 時間増 ) 中 高等学校 - 近現代史の重視 道徳教育の改善 充実 教育再生実行会議の第一次提言を踏まえ 道徳教育の充実に関する懇談会 で検討中 年内に報告予定 道徳教育の抜本的改善 充実 H26 年度概算要求 16 億円 ( 前年度 8 億円 ) 心のノート の全面改訂 H26 年度から使用 : : 道徳教育地域支援事業等で伝統文化も重視 先人等の名言 偉人 伝統文化等に関する読み物などを充実 道徳の新たな枠組みによる教科化 : 礼 をはじめ伝統文化に根ざす内容を充実道徳に関する学習指導要領の見直し等について 懇談会報告を踏まえ 中教審で審議予定 日本人としてのアイデンティティの育成に関する検討の実施 趣旨 : グローバル化が進む中 国際社会に生きる日本人としての自覚を育むため 日本人としてのアイデンティティを育成するための教育の在り方について検討し その成果を次期学習指導要領改訂に反映させる 検討項目 ( イメージ ): 我が国の歴史 伝統文化 国語に関する学習の一層の充実のための方策 7