(取組名を記載)

Similar documents
奈良県ライフライン 情報共有発信マニュアル 第 3.3 版 平成 24 年 7 月 奈良県ライフライン防災対策連絡会

<4D F736F F D D9197A791E58A C8FAC924D8FA489C891E58A77838A E837D836C B4B92F65F E332E398E7B8D73816A>

資料 2-3 超大規模防火対象物等における自衛消防活動に係る訓練の充実強化方策 ( 案 ) 平成 30 年 10 月 31 日 事務局

id5-通信局.indd

4 研修について考慮する事項 1. 研修の対象者 a. 職種横断的な研修か 限定した職種への研修か b. 部署 部門を横断する研修か 部署及び部門別か c. 職種別の研修か 2. 研修内容とプログラム a. 研修の企画においては 対象者や研修内容に応じて開催時刻を考慮する b. 全員への周知が必要な

(溶け込み)大阪事務所BCP【実施要領】

危機管理基本指針 の策定状況等 平成 11 年度までは策定団体はなかったが ここ 8 年ほどの間で 急速に整備が進捗 策定中の団体も複数あり 今後とも整備率の向上が予想される 社会情勢の変化や災害の複雑化 多様化に伴う未曾有の危機に対応するための危機管理体制整備の必要性の高まりを策定理由とする団体が

<4D F736F F D B4C8ED294AD955C8E9197BF E894A8AFA8B7982D191E495978AFA82C982A882AF82E996688DD091D490A882CC8BAD89BB82C982C282A282C4816A48502E646F63>

安全管理規程

5) 輸送の安全に関する教育及び研修に関する具体的な計画を策定し これを適確に実施する こと ( 輸送の安全に関する目標 ) 第 5 条前条に掲げる方針に基づき 目標を策定する ( 輸送の安全に関する計画 ) 第 6 条前条に掲げる目標を達成し 輸送の安全に関する重点施策に応じて 輸送の安全を確 保

地方消費者行政強化作戦 への対応どこに住んでいても質の高い相談 救済を受けられる地域体制を整備し 消費者の安全 安心を確保するため 平成 29 年度までに 地方消費者行政強化作戦 の完全達成を目指す < 政策目標 1> 相談体制の空白地域の解消 全ての市町村に消費生活相談窓口が設置されており 目標を

1 検査の背景 我が国の防災の基本法として災害対策基本法 ( 昭和 36 年法律第 223 号 ) が制定されている 同法によれば 内閣府に中央防災会議を置くとされ 同会議は 災害予防 災害応急対策及び災害復旧の基本となる防災基本計画の作成 その実施の推進 防災に関する重要事項の審議をそれぞれ行うな

内部統制ガイドラインについて 資料

宮城県総合防災情報システム(MIDORI)

事業継続計画(BCP)作成用調査ワークシート

「南九州から南西諸島における総合的防災研究の推進と地域防災体制の構築」報告書

<4D F736F F D20967B95B681698DC58F498D D8E968C888DD A2E646F63>

<4D F736F F F696E74202D F093EF8A6D95DB8C7689E681768DEC90AC82CC8EE888F882AB2E B8CDD8AB B83685D>

平成18年度標準調査票

( 常任本部会議の設置等 ) 第 9 条本部に常任本部会議を設置する 2 常任本部会議は 委員長 副委員長及び委員で組織する 3 委員長は 第 11 条第 1 項に規定する最高情報統括責任者をもって充てる 4 委員長は 常任本部会議の事務を総理する 5 副委員長は ICTに関する事務を分掌するプロジ

第8章 災害復旧計画

事業者名称 ( 事業者番号 ): 地域密着型特別養護老人ホームきいと ( ) 提供サービス名 : 地域密着型介護老人福祉施設 TEL 評価年月日 :H30 年 3 月 7 日 評価結果整理表 共通項目 Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織 1 理念 基本方針

燕市 ICT 部門の業務継続計画 < 初動版 > ー概要版ー 燕市

Microsoft Word - 円滑化開示資料目次.doc

東京事務所版 BCP 実施要領目次応急頁 < 第 1グループ> 直ちに実施する業務 1 事務所における死傷者の救護や搬送 応急救護を行う一時的な救護スペースの設置 運営 備蓄の設置 医療機関への搬送 1 2 事務所に緊急避難してきた県民や旅行者等への対応 避難 一次避難スペースの運営 指定避難所への

< F2D E968CCC8DD08A5191CE8DF495D281458D718BF38DD0>

資料 5 自治体クラウド推進 業務改革について 平成 27 年 9 月 14 日

中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律

アンケート調査の概要 目的東南海 南海地震発生時の業務継続について 四国内の各市町村における取り組み状況や課題等を把握し 今後の地域防災力の強化に資することを目的としてアンケート調査を実施 実施時期平成 21 年 11 月 回答数 徳島県 24 市町村 香川県 17 市町 愛媛県 20 市町 高知県

二戸市地域防災計画 ( 震災編 ) の一部修正の新旧対照表現行改正案 目次 ( 震災編 ) 目次 ( 震災編 ) 第 1 章総則 第 1 章総則 第 1 節 計画の目的 351 第 2 節 計画の性格 352 第 2 節の2 災害時における個人情報の取り扱い 352 第 3 節 防災関係機関の責務及

( 県の責務 ) 第三条県は 地震防災に関する総合的な施策を策定し 及びこれを実施する責務を有する 2 県は 市町村 自主防災組織その他防災関係機関等と連携して 地震防災対策を推進しなければならない 3 県は 地震に関する調査及び研究を行い その成果を県民 事業者及び市町村に公表するとともに 地震防

児童発達支援又は放課後等デイサービス事業に係る自己評価結果公表用(あかしゆらんこクラブ)

<4D F736F F F696E74202D EF8B638E9197BF82CC B A6D92E894C5816A E >

平成22年2月●日

)各 職場復帰前 受入方針の検討 () 主治医等による 職場復帰可能 との判断 主治医又はにより 職員の職場復帰が可能となる時期が近いとの判断がなされる ( 職員本人に職場復帰医師があることが前提 ) 職員は健康管理に対して 主治医からの診断書を提出する 健康管理は 職員の職場復帰の時期 勤務内容

reference3

3 歯科医療 ( 救護 ) 対策 管内の歯科医療機関の所在地等のリスト整理 緊急連絡網整備 管内の災害拠点病院 救護病院等の緊急時連絡先の確認 歯科関連医薬品の整備 ( 含そう剤等 ) 自治会 住民への情報伝達方法の確認 病院及び歯科診療所での災害準備の周知広報 - 2 -

第 1 章実施計画の適用について 1. 実施計画の位置づけ (1) この 南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画 に基づく宮崎県実施計画 ( 以下 実施計画 という ) は 南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 14 年法律第 92 号 以下 特措法 と

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

公立大学法人下関市立大学危機管理ガイドライン

<4D F736F F D20352D318FBC8CCB8E738DC58F F5495AA90CD816A5F8F4390B38CE3816A2E646F63>

職員の運営能力の強化 避難所担当職員研修の実施 全庁対象の避難所担当職員研修(5 回開催で約 400 名参加 ) 区毎の避難所担当職員研修 男女共同参画の視点に立った避難所づくり 共助による災害時要援護者支援の取り組みについて説明 各区災害対策本部との連絡 避難所内の課題解決の調整など 地域団体等へ

01講習会スライド(報告書用).pptx

審査の品質管理において取り組むべき事項 ( 平成 27 年度 ) 平成 27 年 4 月 28 日 特許庁 特許 Ⅰ. 質の高い審査を実現するための方針 手続 体制の整備 審査の質を向上させるためには 審査体制の充実が欠かせません そこで 審査の効率性を考慮しつつ 主要国と遜色のない審査実施体制の確

5_【資料2】平成30年度津波防災教育実施業務の実施内容について

別添 事業者向け放課後等デイサービス自己評価表 及び 保護者等向け放課後等デイサービス評価表 について 放課後等デイサービスガイドライン ( 以下 ガイドライン ) は 放課後等デイサービス事業所における自己評価に活用されることを想定して作成されたものですが 各事業所で簡易に自己評価を行うことができ

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF C E08A748AAF965B817A966B92A9914E82C982E682E9837E B94AD8ECB8E9688C482D682CC91CE899E82C982C282A282C42E B8CDD8AB B83685D>

第3章 指導・監査等の実施

1-1 SPC の経営理念 方針 本事業を長期にわたり運営していくにあたってのSPCの経営理念 方針について記載してください なお 以下の事項については必ず記載してください ( 統括マネジメント業務全体でA4 判 60 枚以内で記載してください なお 各業務における 4 業務の実施費用 の項について

病院等における耐震診断 耐震整備の補助事業 (1) 医療施設運営費等 ( 医療施設耐震化促進事業平成 30 年度予算 13,067 千円 ) 医療施設耐震化促進事業 ( 平成 18 年度 ~) 医療施設の耐震化を促進するため 救命救急センター 病院群輪番制病院 小児救急医療拠点病院等の救急医療等を担

[ 指針 ] 1. 組織体および組織体集団におけるガバナンス プロセスの改善に向けた評価組織体の機関設計については 株式会社にあっては株主総会の専決事項であり 業務運営組織の決定は 取締役会等の専決事項である また 組織体集団をどのように形成するかも親会社の取締役会等の専決事項である したがって こ

評価項目 評価ポイント 所管部局コメント 評価 国際交流に関する情報の収集及び提供事業国際交流活動への住民の参加促進事業国際理解推進事業在住外国人に対する相談事業在住外国人に対する支援事業 安定 確実な施設運営管理 公正公平な施設使用許可や地域に出向いた活動に取り組むなど新たな利用者の増加に努め 利

<ハード対策の実態 > また ハード対策についてみると 防災設備として必要性が高いとされている非常用電源 電話不通時の代替通信機能 燃料備蓄が整備されている 道の駅 は 宮城など3 県内 57 駅のうち それぞれ45.6%(26 駅 ) 22.8%(13 駅 ) 17.5%(10 駅 ) といずれも

はじめに 道では 北海道行政基本条例 に基づき 道政の基本的な方向を総合的に示す計画として 新 北海道総合計画 を策定し 政策展開の基本方向の一つとして 安心で心豊かな北海道ライフスタイル を掲げ 安全 安心な生活の確保 に向け 防災 減災の体制づくり を進めています 保健福祉部では 特に 子ども

チェック式自己評価組織マネジメント分析シート カテゴリー 1 リーダーシップと意思決定 サブカテゴリー 1 事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている 事業所が目指していること ( 理念 ビジョン 基本方針など ) を明示している 事業所が目指していること ( 理念 基本方針

目 次 ページ はじめに 1 地区防災計画制度について 1 防災計画の全体像 地区防災計画制度の全体イメージ 2 地区防災計画とは 2 3 本冊子 手引き の活用方法 2 手引きの構成 手引きの活用イメージ 地区防災計画 作成の手引き 1 制度の背景 3 (1) 作成の目的 (2) 自助 共助の重要

鎌ケ谷市緊急事態等対処計画(案)

<4D F736F F D FAC8AE98BC68ED C991CE82B782E98BE0975A82CC897E8A8A89BB82F0907D82E982BD82DF82CC97D58E9E915

☆配布資料_熊本地震検証

内閣官房内閣情報調査室 Cabinet Intelligence and Research Office 2013

学校の危機管理マニュアル作成の手引

Taro-07_学校体育・健康教育(学

中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律第 7 条第 1 項に規定する説明書類 奄美信用組合 奄美信用組合は 奄美地区における金融の円滑化への取り組みをこれまで以上に強化するとともに その取り組み姿勢をお客様にご理解していただき 借入の条件変更等に関する ご要望 ご相談に迅速

8. 内部監査部門を設置し 当社グループのコンプライアンスの状況 業務の適正性に関する内部監査を実施する 内部監査部門はその結果を 適宜 監査等委員会及び代表取締役社長に報告するものとする 9. 当社グループの財務報告の適正性の確保に向けた内部統制体制を整備 構築する 10. 取締役及び執行役員は

(Microsoft Word - \201\2403-1\223y\222n\227\230\227p\201i\215\317\201j.doc)

資料1 受援計画策定ガイドラインの構成イメージ

資料1 第3回災害救助に関する実務検討会における意見に対する回答

Microsoft Word - 内部統制システム構築の基本方針.doc

1 検査の背景 (1) 日本年金機構における個人情報 情報システム及び情報セキュリティ対策の概要厚生労働省及び日本年金機構 ( 以下 機構 という ) は 厚生年金保険等の被保険者等の基礎年金番号 氏名 保険料の納付状況等の個人情報 ( 以下 年金個人情報 という ) について 社会保険オンラインシ

p237〜p258 平川幸子.indd

H28秋_24地方税財源

04ニーズ手引きブック.indb

(2) 総合的な窓口の設置 1 各行政機関は 当該行政機関における職員等からの通報を受け付ける窓口 ( 以下 通報窓口 という ) を 全部局の総合調整を行う部局又はコンプライアンスを所掌する部局等に設置する この場合 各行政機関は 当該行政機関内部の通報窓口に加えて 外部に弁護士等を配置した窓口を

<4D F736F F D A8D CA48F43834B C E FCD817A E

市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

社長必見≪ここがポイント≫マイナンバーガイドライン(事業者編)

14個人情報の取扱いに関する規程

PowerPoint プレゼンテーション

< F2D816994D48D FA957493FC816A >

< D92E8955C81698D488E968AC4979D816A2E786C73>

< E63989F196BC8CC389AE8E BA38B5A91E589EF B959489EF8B632E786477>

国費投入の必要性 事業の効率性 事業の有効性 関連事業 事業所管部局による点検 改善 項目 評価 評価に関する説明 事業の目的は国民や社会のニーズを的確に反映しているか 被災者の資力やニーズを踏まえた効率的 効果的な住まいの確保策に関する調査等を行っている 地方自治体 民間等に委ねることができない事

個人情報保護に関する規定 ( 規定第 98 号 ) 第 1 章 総則 ( 目的 ) 第 1 条学校法人トヨタ学園および豊田工業大学 ( 以下, 総称して本学という ) は, 個人情報の保護に関する法律 ( 平成 15 年法律第 57 号, 以下, 法律という ) に定める個人情報取り扱い事業者 (

周南市版地域ケア会議 運用マニュアル 1 地域ケア会議の定義 地域ケア会議は 地域包括支援センターまたは市町村が主催し 設置 運営する 行政職員をはじめ 地域の関係者から構成される会議体 と定義されています 地域ケア会議の構成員は 会議の目的に応じ 行政職員 センター職員 介護支援専門員 介護サービ

第 1 はじめに 1 ガイドライン策定の目的安全で安心なまちづくりを進める上で 近年 防犯カメラの設置は広く有用であると認められており 市内においても防犯カメラの設置が進んでいます しかし その一方で 知らないうちに自分の姿が撮影され 目的外に利用されること等に不安を感じる市民の方もいます そこで

Microsoft Word - 【外務省】インフラ長寿命化(行動計画)

平成 29 年 4 月 12 日サイバーセキュリティタスクフォース IoT セキュリティ対策に関する提言 あらゆるものがインターネット等のネットワークに接続される IoT/AI 時代が到来し それらに対するサイバーセキュリティの確保は 安心安全な国民生活や 社会経済活動確保の観点から極めて重要な課題

第三者評価結果表 施設名救護施設下関梅花園 評価対象 Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織 評価項目 a b c Na 判断の理由 1 理念 基本方針 (1) 理念 基本方針が確立されている 1 理念が明文化されている 理念は明文化され 法人の中長期計画や事業団ホームページ上にも記 載されており その内

Rodrigo Domingues UNDP Borja Santos Porras/UNDP Ecuador UNDP Kazakhstan 2

報道発表資料(新宿駅屋内地図オープンデータ)

<4D F736F F F696E74202D E9197BF A B90D88E9688C482CC8DC494AD96688E7E82C98CFC82AF82C482CC8E7793B1814

1. 地域ケア会議の定義, 法的な位置づけ狛江市 ( 以下 市 ) では, 多様な生活課題を抱えている高齢者が, 地域で安心して自分らしく生活できる環境づくりを進めるため, 介護支援専門員 ( ケアマネジャー ) 等への個別支援や関係機関 団体等の連携体制の構築を通じて, 介護支援専門員等が包括的か

防災業務計画 株式会社ローソン

ソリューション営業の戦略 ~ プロジェクトは提案から始まっている ~ アンケート ソリューション営業 を実現する人材の育成上の課題 セミナー受講者に対し ソリューション営業 の導入状況や ソリューション営業 を実践する人材の育成上の課題を アンケート形式で伺いました 本セミナーの出席者は ソリューシ

品質マニュアル(サンプル)|株式会社ハピネックス

第 3 回災害対策本部会議の開催 ( 災害発生から 2 日後 ) ここからが BCP! 取引先などの状況把握 業務への影響詳細分析 業務継続の優先順位判断 災害対策本部事務局 (CMT -Crisis Management Team-) の業務と役割 緊急参集 被害状況の把握 災害対策本部立ち上げ

ã•⁄社僖çfl¨ã‡¢ã…³ã‡±ã…¼ã…‹ 2018ã••11朋.xls

5 安全 減災措置 建物建物は地震対策はなされていますか? 耐震補強 耐震 制震 免震設備状況 ( リスト ) 耐震 安全性診断 ( 発災前 ) 耐震 安全性診断を受けていますか? 施行証明書 実施状況 ( リスト ) 応急危険度判定 ( 発災後 ) 転倒 転落の防止措置 6 本部への被害状況の報告

6 当社は 反社会的勢力に対しては一切の関係をもたず 不当要求を受けた場合等の 事案発生時には 総務部を対応統括部署として警察および顧問弁護士等と連携し毅然とした態度で対応する (2) 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制 1 当社は 取締役の職務の執行に関する情報 ( 株主総会議

~BCP から BCM へ ~ 静岡県事業継続計画モデルプラン ( 第 3 版 ) の概要 静岡県経済産業部

Transcription:

危機管理監及び危機管理局の創設 ( 総合的な危機管理体制の強化 ) 静岡県 人口 :3,773,694 人 面積 :7,329.39 km2 担当部署 : 危機政策室 概要 < 全ての危機を一元的に総括 調整する危機管理監を設置するとともに 危機管理監の下で指令部としての役割を果たす危機管理局を創設 > 危機管理監が静岡県及び静岡県周辺における ( 部局横断的な ) 地震災害を始め あらゆる危機事案を一元的に統括し 調整する 地震対策におけるシステムを他の危機にもあてはめ 危機管理監をトップとした対策会議等を通じて 即断即決で迅速 的確に危機事案に対処する また 危機事案について危機報道監から広報を行うとともに ホームページのトップページに 緊急 危機管理情報 を設け タイムリーな予防 啓発情報も掲載し 減災を推進している 選定理由 ( 総務省コメント ) 危機管理体制の整備 強化はどの自治体においても行われるべきものであり 24 時間体制による所管不明事案も含めた危機事案への迅速な対応 危機管理局は全庁的な調整等 担当部署は具体的対応業務専念という管理の適正な役割分担 トップダウンによる迅速な初動体制など 危機事案に迅速 確実に対応する体制が整っている事例である 他の自治体が危機管理体制の充実強化を図る際に参考になる取り組みと考え 選定した

背景 従来 危機全般を統括する部署がなかったため 次のような課題があった 1 所管部局が明確な事案の場合 所管部局が会議の開催 応急対策の実施 各部局との調整 報道対応など全ての業務を担うこととなり 負担が過大で迅速な応急対策に支障が生じる恐れがあった 2 危機事案を処理する件数が比較的多い部局と 少ない部局と 部局によって危機の経験に差があり 経験の少ない部局ではノウハウの蓄積が乏しいため 応急対策等に遅れが生じる恐れがあった 3 地震対策など防災局が中心となる危機については 即断即決の部局横断的な調整 決定を行う対策会議システムがあったが 他の危機対応にはこのようなシステムはなく 対応が遅れる危険性があった また 危機事案が 所管部局ごと別々に広報されていたため 県民や報道機関にとっては どこにどんな情報が掲載されているのかわかりにくく 場合によっては重要な情報が見落とされる可能性があった 4 24 時間体制での一元的な情報収集体制が確立されておらず 所管不明事案に対する対応が不明確であった 具体的内容 部局横断的な対応を要する危機に対しては 必要最低限の少人数による対策会議等を開催し トップダウンにより即断即決で迅速 的確に危機事案に対処する このシステムが徹底されるよう平常時から関係局長との調整会議を毎月開催している また 危機事案に係る情報は 予防 啓発情報を含め危機報道監から一元的に広報し 減災を推進している < 対象となる危機 > 県民の生命 身体及び財産に直接的かつ重大な被害が生じ 又は生じるおそれがある緊急事態が対象となる 発生した事案が危機事案に該当するか否かは危機管理監が決定し 必要に応じ知事に報告 協議する <24 時間 365 日迅速な情報収集と対応漏れのない初動確保 > 1 全ての危機事案が危機管理監に伝達できる体制とした ( 対象外 : 各部局単独で処理できる軽微な事案 ) 2 危機事案に関する情報を 24 時間 365 日収集し 優先的に必要な情報を危機管理監に伝達する 勤務時間外は 4ヵ所の地域危機管理局と県庁に防災専門員を配置し 情報収集に当たり 危機調整監を通じ 危機管理監 関係部局に伝達する 3 各部局に情報連絡担当職員 ( 部局長が第三順位まで指名 ) を また 情報発信者として重要な機能を担う全市町村にも総合連絡責任者を設置し 県との連絡に万全を期した

4 本部長 危機管理監 各連絡者等は それぞれ第三順位者まで決め また 本部長及び危機管理監は 3 名による1 週間ごとの交替制とし 危機管理の意思決定において空白が生じないようにしている 5 所管部局が不明な事案は 危機管理局が担当し 担当部局が決定した段階で当該部局に引き継ぐ 6 危機事案を幹部職員に伝達する方法として 軽微なものについては 携帯電話のメール機能を活用している < 垂直的 一元的な危機管理体制の構築 > 緊急時に本部長の代理として関係部局等を指揮監督し 強力なリーダーシップで全庁の応急対応の統括 調整を行う 危機管理監 を新設した 参考 : 危機管理監の位置づけ 知 事 ( 本部長 ) 副知事 危機管理監 ( 新設 ) 緊急時の指揮官 ( 本部長代理 ) 部長 部長 部長 部長 部長 < 関係部局と危機管理局との役割分担 > 1 複数部局に関係する危機 1 危機管理局 : 全庁的な総合調整 一元的な情報発信 ( 報道機関 市町村 関係機関への情報提供 ホームページへの掲載 ) 等 2 関係部局 : 事態対処 ( 応急対策 ) 2 部局単独で対応可能な危機については該当部局が対応 < 平常時からの部局間の情報共有化 連携の充実 > 各部局との垂直的 一元的危機管理体制 ( 指揮命令体制 ) を確保し 情報共有を図り 危機発生時における円滑かつ的確な対応を可能とするため 各部局危機担当局長や地域危機管理局長からなる 危機管理連絡調整会議 を危機管理監の主宰で毎月開催している

部局部 部部部部部部 参考 : 危機管理連絡調整会議の体制 危機管理監 ( 新設 ) 部危機管理担当局長 部危機管理担当局長 部危機管理担当局長 地域危機管理局長 < 迅速 的確な意思決定のため対策会議 > 基本方針は 本部長 ( 知事 ) 等で構成する 本部員会議 で決定し その方針のもとで各事象に柔軟に対応できるよう次のとおり 対策会議 を設ける 1 警戒本部や災害対策本部が設置された場合に 迅速 的確な意思決定を図るため 危機管理監及び関係部局の局長等をメンバーとする 対策会議 を常設し 即断即決で応急対応を行う 2 メンバーは 危機の種類 段階に応じ 関係する局長を危機管理監が指名する 危機管理監は必要に応じ 本部長 ( 知事 ) に報告 協議する 参考 : 本部員会議と対策会議について 対策会議 ~ 常設し 迅速に意思決定 ~ 知 事 副知事 必要に応じて報告 協議 危機管理監 対策本部員会議 ~ 発災時 情報共有等のため開催 ~ 知事副知事危機管理監 局 局 局長 長 部 長部 長 部 長 長 長 長 長 長 長 危機管理局 連携 各部局 < 危機管理センターの整備 > 主に地震防災用に整備した施設を改修し 情報の収集から意思決定までをワンストップで実行できるよう整備した 特に 映像を通じて様々な情報を視覚的に捉えることができるよう電子地図表示システムなどの最新機器を導入した

< 情報公開 > 1 本部員会議 対策会議は 個人情報等の考慮すべき特別な事情がない限り 報道機関にオープンで行っている 2 必要に応じ 危機報道監が関係部局職員とともに記者会見を行う < 危機管理情報の一元的広報の戦略的展開 > 1 従来は各部局から別々に出されていた ( 予防も含む ) 危機に関する全ての情報は 危機管理局がまとめ 危機報道監から一元的に発信している 2 危機による被害を最小限に ( 減災 ) するためには 危機発生時における迅速な応急対策に加え 日ごろからの自助 共助の心がまえを踏まえた予防対策が極めて重要である このため 危機事案の発生情報ばかりでなく 予防 啓発情報を報道機関や市町村に提供し ホームページにも掲載している 3 県のホームページのトップページに一元的な 緊急 危機管理情報 欄を設け クリックすると1ページで全庁の危機管理に関する情報を見ることができるようにホームページを改修した 参考 : 危機管理情報の一元的広報の流れ 静岡県 危県県民部 機道情一元機厚生部 管報民報理広報関産業部 局教育委員会危機報道監問い合わせ <データベースの一元化と共有化 > 危機発生時に必要なデータは最新の情報で共有していないと迅速 的確な対応に支障を生ずる そこで 最大の危機である東海地震発生後 72 時間以内に特に必要な緊急輸送ルート ( ヘリポート 避難所 救護所等 ) の最新の情報を収集 整理し データベース化を図り GISも含めたわかりやすい表示で全庁的な危機管理に関する最新情報の共有化を図る 将来的には 市町村 ライフライン関係機関や一般県民への公開も行っていきたい < 危機管理局と連携した訓練 研修の実施 > 危機管理局が主な企画者として実施する訓練のほか 関係部局が主な企画者となる分野別訓練 ( 医療救護 : 厚生部 緊急輸送路 : 建設部 物資 : 産業部 ) も危機管理監の指揮のもと 関係部局が危機管理局と一体となった訓練 研修を行うよう 危機管理連絡調整会議に諮ってから実施している

< 実践的な図上演習 > 状況を演習実施時に付与する実践的な図上演習を実施し 評価の結果浮かび上がった課題 問題点をソフト ハードシステム マニュアルの改善などに反映させている <ステップアップによる要員養成 > 災害対策本部立ち上げ 年度当初における初動対応の研修 演習に始まり ステップアップ方式により研修と演習を組み合わせ 1 年間で一人前の要員を養成している < 一部職員に負担をかけないシステム> 危機管理局内で 危機事案発生時には 部局や関係機関との調整 全庁的な情報取りまとめ 情報発信を危機管理局全体でローテーションにより行い 一部職員に負荷がかからないようにしている 取組中の課題 問題点 1 各部局長に指揮命令するためには 危機管理監が副知事クラス ( 現在は部長クラス ) のほうが 円滑な指揮 指導が可能となる 2 市町村には一元的な危機管理体制となっていない所が多い このため 市町村長の理解を得る必要がある 3 市町村 ライフラインなどとデータベースの共有化を図り GIS 情報などわかりやすい情報表示とするための整備 防災行政無線のデジタル化等の整備が必要であるが 県 市町村の財政状況が厳しく 整備費用の確保が課題である 4 隣接県との道路のGISなど 情報の共有が課題である 5 演習や研修の指導者 評価者が不足している 工夫点 1 危機管理は 限られた時間の中で優先的な対策を迅速 的確に決定し 実施することが必要であり トップダウンによる指揮命令システムが有効である 2 静岡県にとって最大の危機である 東海地震 は 全庁の部局横断的な調整が必要であり 迅速 的確な対応システムと ( 減災のための予防情報を含む ) 一元的な広報ができている このため 部局横断的な対応が必要な他の危機への対応に 東海地震 への対応システムを取り入れた 取り入れた工夫点は 具体的内容 に記したとおりである 3 関係部局の理解を得て 一元的 垂直的システムを構築する点で苦労した 関係部局の負担をできる限り軽減するよう配慮し 各部局と危機管理局との役割分担を 具体的内容 記載のとおりとした

効果 1 新型インフルエンザ 平成 21 年 8 月 11 日に駿河湾で発生した地震 北朝鮮によるミ サイル発射などで部局横断的な危機管理システムが有効に機能し 迅速な対応ができた 2 特に 新型インフルエンザ対策では 平成 21 年 4 月 28 日に静岡県新型インフルエン ザ対策本部を設置以降 12 月末までに 県の基本方針などを決定する本部員会議 ( 構成 : 知事 副知事 各部局長等 ) を 3 回 具体的な対策について協議する対策会議 ( 構成 : 危 機管理監 厚生部理事 関係部局の局長等 ) を 18 回開催し 感染の拡大防止や医療体制 の確保などを中心とした対策を迅速に実施できた なお 今回の対応では 危機管理局が会議の開催 部局間調整 広報対応等を行った 結果 主担当部局である厚生部が医療体制の確保に重点的に取り組むことができ 新型 インフルエンザ対策の円滑な実施に結び付いた 3 危機事案の広報を一元的にまとめてホームページに掲載することにより 県民にわか りやすく情報提供できるようになった 4 新型インフルエンザや 8 月 11 日に駿河湾で発生した地震への対応にあたり 危機管理 局内全体で 部局や関係機関との調整 本部員会議 対策会議の運営 全庁的な情報の取りまとめ 情報発信をローテーションにより行い 一部職員に負荷がかからないようにできた 住民 ( 職員 ) の反応 評価 1 住民への直接調査は実施していないため不明 2 報道関係者からは わかりやすくなったとの評価を得ている 3 市町村においても県の危機管理体制を参考に 組織を見直すところが出ている フォローアップ 1 危機管理対策の基本的な取扱方針を定めた 静岡県危機管理対処指針 を策定した その内容について訓練等を通じて検証し 必要な見直しを実施する 2 市町村長を対象とした危機管理に関するセミナーや 市町村の危機管理担当の幹部職員を対象とした研修会を開催し 市町村の危機管理体制の充実強化を働きかける 今後の課題 部局横断的な危機が発生した場合は 危機管理監が本部長 ( 知事 ) の代理として 全庁を統括することとなっているが 現在の危機管理監は部長級であり 他部局の部長と同格

のため 指揮命令の徹底を図るためには 副知事級に格上げする必要がある 今後取り組む自治体に向けた助言 1 新型インフルエンザ対策のように 危機事案全体を統括する部局 ( 危機管理部局 ) と危機事案そのものの具体的な応急対策を所管する部局 ( この場合厚生部局 ) との役割分担を明確にしておく必要がある 2 危機事案の種類 レベルや状況の変化によって その対応方法は異なることから それぞれの状況によって柔軟に対応する考え方が必要である アドレス 危機管理情報のホームページ http://www.pref.shizuoka.jp/kinkyu/ 静岡県危機管理対処指針 http://www.pref.shizuoka.jp/bousai/seisaku/documents/shizuokakenkikikanritaisyos isin.pdf