国語科学習指導案

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知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

Microsoft Word - 第3学年国語科学習指導案 .docx

Microsoft Word - 小学校第6学年国語科「鳥獣戯画を読む」

指導内容科目国語総合の具体的な指導目標評価の観点 方法 読むこと 書くこと 対象を的確に説明したり描写したりするなど 適切な表現の下かを考えて読む 常用漢字の大体を読み 書くことができ 文や文章の中で使うことができる 与えられた題材に即して 自分が体験したことや考えたこと 身の回りのことなどから 相

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

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それを 評価する とは, 文章の構成や展開の有り様や, それが, 要旨などを伝えるために果たしている効果などを分析, 考察し, その価値を判じることである 4 と定義されている また, 論理性 については, 国語表現 の指導事項ウにおいて, 内容を確実な根拠に基づいた妥当な推論によって導 5 くもの

Microsoft Word - 【提言2】④新聞70(最終).doc

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国語科第 1 学年熊野町立熊野中学校指導者森島登紀子 単元名 根拠を明確にして書こう 本単元で育成する資質 能力 自ら考え判断する力, 読解力 情報収集能力 1 日 時平成 29 年 11 月 16 日 5 校時 2 場 所 1 年 3 組教室 3 学年 学級第 1 学年 3 組 (27 名男子 1

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

問い1, 問い2のどちらも誤答した児童は, しかし や ~が というような逆説の接続詞の意味を読み取ることができずその前に書かれている内容を選択している また, 問い3では, 文章の一部を読んだだけで答えを選択している児童が多かった これらのことから, 本学級の児童は, 接続詞の意味をしっかりと捉え

5 単元の評価規準と学習活動における具体の評価規準 単元の評価規準 学習活動における具体の評価規準 ア関心 意欲 態度イ読む能力ウ知識 理解 本文の読解を通じて 科学 について改めて問い直し 新たな視点で考えようとすることができる 学習指導要領 国語総合 3- (6)- ウ -( オ ) 1 科学

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

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Taro-【HP用】指導案.jtd

4 全体計画 ( 総時数 6 時間 ) 主な学習活動 時数 教師のかかわり 評価の観点 ( 求める子どもの姿 ) 新聞について興味をもち, 投 1 新聞への興味をもつことができるよう 関心 意欲 態度 書の特徴を知る に, 実際の新聞をもとに, 投書の内容 新聞について興味をもち, を取り上げる 投

第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

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第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

Microsoft Word - 学習指導案(公民的分野 ②).doc

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第○学年 ○○科指導計画

るようにしていく 深く考える力教材文で述べられているロボットや, 図鑑や事典などで収集したロボットのそれぞれの違いやよさを比較するために, ベン図 を用いて視覚的に理解を促す また, 自分の既有のロボットについての認識と教材文を結び付けて考えさせることにより, ロボットのよさに気付かせていきたいが,

d 単元について 第 2 学年 5 組国語科学習指導案単元名 : 謎解きインタビュー記事を書こう教材文 : 走れメロス 男子 21 名女子 16 名計 37 名 指導者水田陽子 単元観本単元は, 中学校学習指導要領国語科第二学年, C 読むこと の指導事項 イ文章全体と部分との関係, 例示や描写の効

Taro-5年研究のまとめ

中学校第 3 学年国語科学習指導案 日時平成 28 年 月 日第 校時対象第 3 学年 組学校名 中学校授業者 1 教材名 故郷 2 単元の目標 情景や人物を描写する語句や表現を読み取り 内容への理解を深めることができる 作品を通して 社会の中での人間の生き方について考え 自分の意見をもつことができ

平成23年度第2回学力向上対策会議協議資料  <遠野市立綾織小学校>

そのために, 児童が感じたおもしろさを分類し, それらを読みの視点として, 物語のおもしろさを見付けながら読むことを通して, より深く登場人物の心情を読み取ったり, 想像豊かに読んだりしながら物語のおもしろさを味わうことができるようにする さらに, 見付けた物語のおもしろさを, で紹介し合う活動を取

Microsoft Word - chojugiga_sidoan_new.docx

H27 国語

Microsoft Word - 高等学校公民科(大島).doc

工業教育資料347号

第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

第 1 学年国語科学習指導案 日時 平成 27 年 11 月 11 日 ( 水 ) 授業 2 場所 八幡平市立西根中学校 1 年 2 組教室 学級 1 年 2 組 ( 男子 17 名女子 13 名計 30 名 ) 授業者佐々木朋子 1 単元名いにしえの心にふれる蓬莱の玉の枝 竹取物語 から 2 単元

1 高等学校学習指導要領との整合性 高等学校学習指導要領との整合性 ( 試験名 : 実用英語技能検定 ( 英検 )2 級 ) ⅰ) 試験の目的 出題方針について < 目的 > 英検 2 級は 4 技能における英語運用能力 (CEFR の B1 レベル ) を測定するテストである テスト課題においては

価 がら読んでいる 語句には性質や役割の上で類別 規 文章を読んで考えたこ があることを理解している 準 とを発表し合い 一人 指示語や接続語が文と文との意 一人の感じ方につい 味のつながりに果たす役割を理 て 違いのあることに 解し 使っている 気付いている 学 登場人物の思いを想像し 時代の状況

第 2 問 A インターネット上に掲載された料理レシピやその写真から料理の特徴の読み取りや推測を通じて, 平易な英語で書かれた短い説明文の概要や要点を捉える力や, 情報を事実と意見に整理する力を問う 問 1 6 イラストを参考にしながら, ネット上のレシピを読んで, その料理がどのような場合に向いて

(Microsoft Word - \207U\202P.doc)

Microsoft Word - 社会科

基礎 基本の定着 習得すべき基礎 基本について 基本的人権の考え方や個人の尊重, 法の下の平等の原理についての理解 平等権をめぐる現代社会の諸課題とそれらに対する法整備の理解 自由権の種類とその内容の理解 社会権の種類とその内容の理解 参政権と請求権の種類とその内容の理解 公共の福祉と国民の義務の理

7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

Microsoft Word - 全国調査分析(H30算数)

第 2 問 A 問題のねらいインターネット上の利用者の評価情報やイラストを参考に場面にふさわしい店を推測させることを通じて, 平易な英語で書かれた短い説明文の概要や要点を捉えたり, 情報を事実と意見に整理する力を問う 問 1 6 友人, 家族, 学校生活などの身の回りの事柄に関して平易な英語で書かれ

第1学年国語科学習指導案

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1 学期末実施の初見の説明文 ( サクラソウとトラマルハナバチ ) についてのワークテスト ( ぶんけい ) の正答率は 以下のとおりである 正答率設問本教材とのつながり誤答部分点正答 1トラマルハナバチのどんなところが サクラソウに合っていますか 二つ書きましょう 2サクラソウとトラマルハナバチは

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項目評価規準評価方法状況 C の生徒への対応 関心意欲態度 1 自の考えを持ち 積極的に交流 討論している 2 自らの言葉で 中学生にかりやすく紹介文を書こうとしている 交流 討論で得た仲間の意見を取り入れて 自らの考えを深めるよう促す 参考例を示したり 書き出しを例示したりして 参考にするように指

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Microsoft Word - 6年国語「パネルディスカッションをしよう」

平成 30 年 1 月平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果と改善の方向 青森市立大野小学校 1 調査実施日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) 2 実施児童数第 6 学年 92 人 3 平均正答率 (%) 調 査 教 科 本 校 本 県 全 国 全国との差 国語 A( 主として知識

Ⅰ 評価の基本的な考え方 1 学力のとらえ方 学力については 知識や技能だけでなく 自ら学ぶ意欲や思考力 判断力 表現力などの資質や能力などを含めて基礎 基本ととらえ その基礎 基本の確実な定着を前提に 自ら学び 自ら考える力などの 生きる力 がはぐくまれているかどうかを含めて学力ととらえる必要があ

ICTを軸にした小中連携

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第4学年算数科学習指導案

Microsoft PowerPoint - 中学校学習評価.pptx

第4学年国語科学習指導案.doc

座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

4 単元の評価規準 コミュニケーションへの関心 意欲 態度 外国語表現の能力 外国語理解の能力 言語や文化についての知識 理解 与えられた話題に対し 聞いたり読んだりした 1 比較構文の用法を理解 て, ペアで協力して積極 こと, 学んだことや経 している 的に自分の意見や考えを 験したことに基づき

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する また 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の

本単元における本質的な問い 芭蕉はどのような思いで おくのほそ道 を書いたのだろうか 永続的理解 芭蕉は俳句の芸術性を高めるため旅に出て, 推敲を重ねて虚構を交えることで文学的価値を高めようとした パフォーマンス課題 江戸時代前期, 松尾芭蕉の書いた俳諧紀行文 おくのほそ道 は, 多くの人に愛され,

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(3) 文語の決まりや音読の仕方を知り, 古文を音読して古文特有のリズムを味わいながら古典の世界に 触れ, 古典には様々な種類の作品があることを知ることができる ( 伝統的な言語文化と国語の特質 に関する事項 ) 3 本単元における言語活動 昔話とその原典である古典を読み比べ, その内容の違いや古文

の一部のみであるしたがって教科書の本文だけから小説 こころ の全体像を浮かび上がらせることは難しいしかし 掲載された部分だけでも 先生 と という二人の青年の揺れ動く こころ を描き 生徒たちを作品の中に引き込む力は群を抜いたものであると考える高校 3 年生である生徒たちは 心の葛藤というものを多く

平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

学校番号 2004 平成 30 年度英語科 教科科目単位数指導学年教材名 副教材名 英語英語理解 2 第 2 学年美誠社 Applause vol.2 1 担当者からのメッセージ ( 学習方法等 ) 基本的なレベルの英語長文を 段階を追って読んでいくことで 英語長文に慣れ 内容を素早くとらえる練習を

2、協同的探究学習について

さらに自ら調べようと意欲を高めるだろう 2 児童観児童は 文字を50 音すべて学習し 少しずつ読める字や書ける字が増えてきた これまでに音読をしたり 想像したことを話したりしながら ある程度のまとまった文章がよめるようになってきている 5 月の教材 とんこととん では 登場人物のしたことを中心に想像

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

第○学年○組 学習指導案

Microsoft PowerPoint - syogaku [互換モード]

平成29年度 中学校国語科教育

第1学年国語科学習指導案

学習者用デジタル教材リスト 国語 1 年 国語 1 年上コンテンツ上 8 あいさつをしよう 8 関連ページ 内容 趣旨など 場面の様子を想像する ( 音声付 場面や状況に合わせた言葉遣いの確認 ) 国語 1 年上 コンテンツ 上 10 じこしょうかいをしよう 10 場面の様子を想像する ( 音声付

指導観学習を進めるにあたって, 教師が宿泊体験学習に関する新聞記事を書き, 視覚化しておくことで, 児童に本単元の具体的なゴールイメージを持たせたい その際, 完成した新聞を廊下に掲示し, 全校のみんなに見てもらうことを伝え, 相手意識を持って学習に取り組もうとする意欲を持たせたい そして, 新聞は

国語科学習指導案 広島市立 小学校 教諭 1 日時平成 23 年 1 月 日 5 校時 2 学年 組第 5 学年 組 ( 男子 名女子 名計 名 ) 3 指導事項 (1) A 話すこと 聞くこと オ 互いの立場や意図をはっきりさせながら 計画的に話し合うこと (2) 伝統的な言語文化と国語の特質に関

Microsoft Word - 0表紙みどり1.doc

た, 導入で扱うイメージキャラクターについて, デザインやネーミングの意図, 理由について疑問や関心を持つことにより, より北広島町に興味を持つことが可能となる その他, 調べる際に新聞記事を利用することにより, 記事をスクラップすることができる 記録性 に優れ, 疑問を解決するための手立て, 情報

第 9 章 外国語 第 1 教科目標, 評価の観点及びその趣旨等 1 教科目標外国語を通じて, 言語や文化に対する理解を深め, 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り, 聞くこと, 話すこと, 読むこと, 書くことなどのコミュニケーション能力の基礎を養う 2 評価の観点及びその趣旨

文章構成の在り方を実感できる「読むこと」の学習指導

教科 : 外国語科目 : コミュニケーション英語 Ⅰ 別紙 1 話すこと 学習指導要領ウ聞いたり読んだりしたこと 学んだことや経験したことに基づき 情報や考えなどについて 話し合ったり意見の交換をしたりする 都立工芸高校学力スタンダード 300~600 語程度の教科書の文章の内容を理解した後に 英語

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Taro-H29結果概要(5月25日最終)

指導案

第 2 学年 1 組国語科学習指導案 指導者平方舜 1. 単元名二千五百年前からのメッセージ - 孔子の言葉 - 2. 単元について (1) 単元観本題材に用いられる 論語 は古代中国の思想家 孔子とその弟子たちの言行を記録したものである 簡潔な文章で書かれていて 抽象的なメッセージが多く それゆえ

6. 単元の展開 ( 全 6 間 ) 学習活動 単元の見通しを持つ 2. 学習計画を立てる 3. 本文を読み, 感想を書く 内容に関する感想 書き方に関する感想 4. 感想や疑問を交流する 指導上のポイント ( ) 学習活動に即した評価規準 ( 関 読 言 ) 既習事項を振り返らせ,

7 児童の実態 書くこと に関わる活動では これまでに 読書生活について考えよう の単元において アンケートを作成して自分が知りたい情報を集め それを整理して表やグラフにして表すとともに 自分の考えや感想を交えて報告書の形に表す活動を行った また 新聞を作ろう の単元では 社会科の学習と関連して ご

Microsoft Word - imani ikiru kotoba sidoukeikaku.doc

2 実態及び指導方針 全国学力 学習状況調査 (2016 年 4 月実施 ) の 書くこと の領域は A 習得 B 活用 ともに全国平均を大きく上回っている また 質問紙 の 400 字詰め原稿用紙 2~3 枚の文章を書くことは難しいと思うか 自分の考えを他の人に説明したり 文章に書いたりすることを

たい 生徒は九州地方のイメージを漠然と 自然が多い 山がある 空気がおいしい というような自然や環境がよいことをあげていた そこで 九州地方の環境と産業の関わりや環境保全への取組 持続可能な社会を目指した活動についてなど 九州の地域的特色を捉えさせることが重要である そのために 環境保全には人々の積

英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

第○学年 ○○科指導計画

第 6 学年 1 組国語科学習指導案 単元名 : さすがプロ, ここがすごい!~ 自分の夢を追って ~ プロフェッショナルたち 男子 19 名女子 17 名計 36 名 単元について 指導者松本典子 本単元は, 小学校学習指導要領国語編第 5 学年及び第 6 学年, C 読むこと の言語活動例 ア伝

第 3 学年 2 組算数科学習指導案 1 単元名たし算とひき算の筆算 指導者永田佳江 2 単元について (1) 単元観 該当する学習指導要領の内容 A 数と計算 A(2) 加法, 減法 (2) 加法及び減法の計算が確実にできるようにし, それらを適切に用いる能力を伸ばす 本単元で扱う たし算とひき算

(Microsoft Word - 201\214\366\212J\216\366\213\3061\224N\211\271.docx)

○○○

Transcription:

高等学校国語科学習指導案単元名 : 論理性の評価 指導者 : 広島県立高陽東高等学校 横田智佳 1 日時 : 平成 25 年 7 月 10 日 ~ 平成 25 年 7 月 18 日 2 対象 : 2 年 1 組 ( 男子 13 名 女子 27 名計 40 名 ) 3 組 ( 男子 13 名 女子 26 名計 39 名 ) 3 科目 : 現代文 4 単元名 : 論理性の評価教材 : 未成熟 が人間を作った 山極寿一 ( 新編現代文 東京書籍 ) 新聞 投書記事 1 単元観 本単元は, 高等学校学習指導要領国語 ( 平成 21 年 ) の 現代文 B の指導事項 ア文章を読んで, 構成, 展開, 要旨などを的確にとらえ, その論理性を評価すること を受けて設定した 本単元では, 批判的思考のスキルの習得を通し, 文章の構成, 展開, 要旨などを的確に捉え, その論理性を評価することをねらいとする 教材文 未成熟 が人間を作った は, 類人猿と人間の成熟過程を比較することによって, 人間の未成熟が人間社会の発展と成熟をもたらしたことを述べている 主張と例証がはっきりとかれている構成であるため, 論理的文章の構成を理解する点において適切であり, 生徒が論理性の評価を通して論理的思考力を培うのにふさわしい教材であると考える また, 実用的な文章である新聞の投書記事においても, その論理性を評価することによって, 評価する力を実社会で活用できる力にまで高めることできると考える 2 生徒観 授業に先立って実施したプレテストにおいて, 二つの文章を比較させ, どちらの文章がより説得力があるかを理由も併せて記述させた 論理の整っている文章を正しく選択できた生徒は 83.8% と多かった しかし, その文章を選んだ理由を見ると, 具体的な根拠はなく主観で判断している生徒が 58.1% と数多くおり, 意見の根拠の客観性について言及している生徒は 18.9% しかいなかった このことから, 生徒は文章を読む際に, 自の主観で文章の論理性を評価していることがかる したがって, 客観的な根拠をもって評価できる力を生徒に育成していくことが, 課題であるといえる 3 指導観 指導に当たっては, 批判的思考のスキルの習得を通し, 文章の構成, 展開, 要旨などを的確に捉え, その論理性を評価することができるように, 次の3 点を工夫する 1 点目は, 批判的思考のスキルの習得が効率的にできるよう, ワークシートを使用する点である ワークシートでは, 論理性を評価する際の観点を整理し, 学力に課題のある生徒も円滑に学習が進められるよう評価の観点を表にしたり, 記述の書き出しを指定したりする工夫をした 2 点目は, ワークシートにある発問や表を単純化している点である このことにより, 習得する批判的思考のスキルに汎用性を持たせることができると考える 3 点目は, 論理性を評価する学習活動を段階的に繰り返すことである スキルを習得しながら論理性を評価する力を身に付けていくため, まず, 教科書に掲載された論理が明確な文章において, 筆者が論理の上でどのような工夫をしているかを評価する学習活動を行う 次に, その文章を通して学んだ論理を基に, 新聞の投書記事で論理性を評価する学習活動を 2 回重ねる 評価を繰り返すことで, 批判的思考がより一層働き, それぞれの意見を客観的, 多面的に捉え, その確かさや書き手の表現意図を見抜き, 的確な評価ができると考える

4 単元の目標と評価規準 単元の目標 (1) 筆者の考えの筋道の通し方に着目し, 文章の論理性を評価しようとしている 関心 意欲 態度 (2) 批判的思考のスキルを使って, 文章の構成, 展開, 要旨などを的確に捉え, その論理性を評価する C 読むことア (3) 言葉や表現の特徴やきまりなどについての理解を深め, 知識を身に付けている 伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項オ 単元の評価規準関心 意欲 態度 読む能力 言語についての知識 理解 技能 単元を貫く言語活動 論理的な文章を読んで書き手の考えやその展開の仕方などについて意見を書くこと ( 言語活動事例イ ) 批判的思考のスキルを働かせてそ れぞれの文章の論理性を評価しよ うとしている 批判的思考のスキルを使って, 文章の構成, 展開, 要旨などを的確に読み取り, その論理性を評価している ワークシートへの記入を通して, 言葉や表現の特徴やきまりなどについての理解を深め, 知識を身に付けている 5 単元を貫く言語活動の特徴 単元を貫く言語活動として, 論理的な文章を読んで書き手の考えやその展開の仕方などについて意見を書くこと を設定する この活動は, 文章の構成, 展開, 要旨などを的確に捉え, その論理性を評価する力を育てることにつながるものである まず, 教科書に掲載された論理が明確な文章において, 筆者が論理の上でどのような工夫をしているかを評価し, 評価をする際の観点を整理することを通して, 論理性を評価するとはどういうことかについて理解する その後, 教科書の文章を通して学んだ論理を基に, 実用的な文章で批判的思考のスキルを使って論理性を評価する練習を重ねる これらの活動を通して, 文章の論理性を評価する力を育成することを目指す 6 指導と評価の計画 全 5 時間 ( 本時は 5/5) 次時 学習活動 関読言 評 価評価規準 評価方法 一 1 教科書 未成熟 が人間を作った 中心となる一文の内容を的 行動観察 各形式段落の中心となっている文 確に読み取り, 書き手の表現 ワークシート の位置から文章全体の中心となっ 意図を捉えることができて ている段落を探す いる キーワードの意味の確認など, 筆 者の意見の中心となっている一文 を析し, その意見の根拠を明ら かにする

2 教科書 未成熟 が人間を作った 文章を構造的に読み取り, 意 行動観察 文章全体を通読する 見とその根拠とのつながり ワークシート 批判的思考のスキルによって論理 に対する答えを文章中の表 性の評価をしていくことを学習す 現に即してまとめることが る できている 筆者の意見とその根拠とのつなが りを確認する 3 教科書 未成熟 が人間を作った 表現の仕方の工夫を整理し, その工夫から生まれる効果について学習する 筆者の主張や論の展開の仕方の特徴をまとめる 論理性の評価とはどういうことかを理解する 二 4 新聞記事 ( 投書記事 ) 記事の疑問点, 問題点を挙げる ワークシートにある観点に沿って論理性の評価をする 5 新聞記事 ( 投書記事 ) 2 回目の論理性の評価をする 観点に沿って行った論理性の評価の結果をまとめ, 記述する ( 本時 ) 言葉や表現の特徴やきまりなどから文章を客観的に捉え, 論理性の評価についての理解を深めることができている 文章の構成や展開を確かめ, 内容や表現の仕方について評価している 批判的思考のスキルを使って文章を評価しようとしている 批判的思考のスキルを使って文章の構成, 展開, 要旨などを的確に読み取り, その論理性を評価することができている 発表ワークシート行動観察発表行動観察ワークシート (1) 本時の目標同じテーマについて書かれている二つの新聞記事を比較する中で, 文章の構成, 展開, 要旨などを的確に読み取り, その論理性を評価することができる (2) 観点別評価規準批判的思考のスキルを使って文章の内容や表現の仕方について評価し, 筆者の主張が確実な根拠に基づいた妥当な推論であるかを読み取っている 読む能力 (3) 本時の展開 学習活動 指導上の留意点 ( ) 配慮を要する生徒への支援 ( ) 評価規準 ( 評価方法 ) 導入 前時の確認をする 1 回目の評価の際, 文章に対する疑問点が評価に反映しているかについて確認させる 5 本時の目標を明示する 2 回目の評価を行ってから, 論理性の評価を文章にまとめることを伝える

新聞記事を音読する 前時に挙げた疑問点から, 長嶋氏の選手のとし ての実績に注目することを伝え, どちらの投書 記事が氏の実績についてより具体的に述べら れているかを意識して再読するよう指示する グループでの交流を基に,2 回 各自の 1 回目の評価について, グループで交流 批判的思考のス 目の評価をする する その際, 評価の理由を文章の記述に求め キルを使って文 ることを指示する 章の構成, 展開, 展 長嶋氏の選手としての具体的な実績がかる 要旨などを的確 開 記述に下線を引かせる に読み取り, その 40 論理性の評価をワークシートに 野球や長嶋氏の活躍についての知識がない人 論理性を評価す 記述しまとめる がでも論の展開を捉えやすい意見は,A B ど ることができて ちらの文章であるかを考えさせる いる ( 行動観察 ワー 指定した書き出しの空欄に言葉を入れさせ, 論 クシート ) 理性の評価から記述がずれることのないよう 指示する 自己の評価の根拠について,A B 両方の記述 がどうなっているかをメモ書きによって整理 してから記述させる ま 本時のまとめをする 論理性を評価することにより, 文章の内容や表 と 現を的確に捉えることでき, そのためには, 批 め 判的思考の習得が有効であったことを確認す 5 る 8 ワークシート ( 例 ) (1) 教科書 未成熟 が人間を作った を評価するためのワークシート

2 新聞の当初記事を評価するためのワークシート 新聞 投書記事より引用 他の選手と現役時代の実績を比較した上で 長嶋氏の受賞を 釈然としない と述べている投 書をAとし 粋な計らいで納得 という立場で氏にまつわる様々な思い出を 国民栄誉賞受賞 と関係のないものも併せて述べている投書をBとした