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名古屋高等教育研究 第 16 号 2016 主体的な学びを促すアカデミック ライティング の段階的指導法の開発 中 津 要 東 田 雅 純 樹* 子** 旨 初年次教育でのライティング指導が 高年次におけるゼミ論文や卒 業論文作成に役立っていないという問題意識から 学生がアカデミッ ク ライティングを通じて主体的な学びができるようになるための方 策として 筆者らは 2 種類の内容で構成される 主体的な学びを促す アカデミック ライティングの段階的指導法 を開発した 一つは 初年次教育科目 スタディスキルズ の授業開発である レポート作 成プロセス全体の体験を主要なねらいとして 協働学習形式で 受講 生自身および受講生間のレポート評価に先行オーガナイザー的チェ ックシートを利用し 上級生によるレポート添削を通じて受講生がレ ポート作成を主体的に取り組める仕組みを導入した もう一つは 学 部上級生向けプログラムである 添削を通じて自身のアカデミック ライティングスキルを見直す機会を提供し 今後の論文作成に寄与で きるよう促した この段階的指導法の導入の結果 それぞれの段階で アカデミック ライティングに対する意識の変化をみることができ 主体的な学びを促している可能性が示唆される結果となった 1 はじめに 本論文は 筆者らが開発した 主体的な学びを促すアカデミック ライ ティングの段階的指導法 について その独自な特徴を先行研究や先行の 教育実践から明らかにし その成果を レポートの改善状況と質問紙調査 を用いて明らかにするものである *新潟大学経済学部 准教授 **新潟大学大学教育機能開発センター 教授 305

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主体的な学びを促すアカデミック ライティングの段階的指導法の開発 授業構成に反映させて経験させる 初年次学生にはわかりやすい統合的な 授業の中で 必要な知識は 先行オーガナイザー的ツール 後述 と協働 学習を通して学ぶようにした 第二に アカデミック ライティングのプ ロセス全体が既知である上級生には 初年次学生のレポート添削を通して 上級生自身のライティング能力の問題点に気づき改善する機会を与えた これらを総称して 主体的な学びを促すアカデミック ライティングの段 階的指導法 という 本論文では 筆者らが開発したこの段階的指導法の独自な特徴を明らか にし その成果を明らかにするために 第 2 節では スタディスキルズの 問題点をふまえて この指導法を筆者らがどのように構想したかを述べ 第 3 節では この指導法を具体的に説明する 第 4 節では スタディスキ ルズ受講生のレポートや感想 添削アシスタント学生の質問紙調査を用い て この指導法による学修効果を考察し 第 5 節で結論を述べる 2 主体的な学びを促すアカデミック ライティングの段階的指 導法 の構想に至る背景 2.1 新潟大学経済学部 スタディスキルズ の問題点 新潟大学経済学部で 2004 年度開講の初年次教育科目 スタディスキル ズ 4)は 2 年次から始まる演習 ゼミ への導入を主眼としていた 2005 年度には これをレポートの書き方指導を含むプログラム 具体的には シラバスでの記載を借りれば 自分で 調べる 読む 書く 話す 能力 を身につけ パソコンを操作し ソフトを使って 書く 分析する 検 索する 方法を 理解できるようにするプログラムに変更した 表 1 は 2005 年度以降 2011 年までのスタディスキルズにおける各回の実施内容を 記載したものである なお 表 1 の実施単位は 実施形態がクラス単位の 場合を クラス 全体の場合を 全体 で表している スタディスキルズの受講生には 第 1 週の授業において 与えられたテ ーマに対して各自が自由に調査を実施し パワーポイントを利用して中間 報告と最終報告の計 2 回の発表 発表内容をふまえたレポートの提出が求 められていることが伝えられる 第 2 週の図書館と経済学部資料室ガイダ ンスでは 受講生は書籍等の検索方法について説明を受け 第 3 週では クラス単位で受講生は自己紹介をし 発表の手順の説明を受ける 第 4 週 以降では受講生は一人あたり 10 分で調査内容の中間発表 第 9 週以降では 307

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主体的な学びを促すアカデミック ライティングの段階的指導法の開発 2 他の受講生のレポートのチェックシート 3 レポート改善計画書 315

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主体的な学びを促すアカデミック ライティングの段階的指導法の開発 表4 添削アシスタント学生により設定されたレポートの添削基準 2013 年度 2014 年度 ① コメント数は最大 8 個 ② 誤字 脱字 接続詞は文字の色を赤にする コメント数に含まず ③ コメントの優先順位 1 問題意 識 テーマ が首 尾一 貫して い る か 2 レポートの構成 序論 本論 結論 3 言葉の定義 4 主語と述語の対応関係 5 タイトルと在籍番号 氏名 6 段落の長さ 7 参考文献は確認後 書き方に問題がある 場合はコメントする 参考文献が未記載 である場合 参考文献を書くことをコメ ントで指摘する ① コメント数は最大 8 個 ② 誤字 脱字 接続詞は文字の色を赤にする コメント数に含まず ③ コメントの優先順位 1 自分の考えが入っているか 2 レポートの型 序論 本論 結論 3 キーワードの定義 4 具体的な事実や論拠を示しているか 5 文章技術上の問題 正しい日本語になっ ていない など 6 タイトルと本文の一致 7 参考文献は確認後 書き方に問題がある 場合はコメントする 参考文献が未記載 である場合 参考文献を書くことをコメ ントで指摘する 8 自者と他者の区別 剽窃は任意 剽窃は任意 注 下線は 2013 年度と 2014 年度で共通している要素であることを表す 4. 主体的な学びを促すアカデミック ライティングの段階的指 導法 の成果 本節は 主体的な学びを促すアカデミック ライティングの段階的指 導法 の成果について 第 1 段階のスタディスキルズの授業開発は スタ ディスキルズ受講生のレポート分析とポートフォリオ 授業の感想文 の 分析で明らかにし 第 2 段階のレポート添削アシスタント育成プログラム は 添削アシスタント学生を対象とした質問紙調査により明らかにする 4.1 スタディスキルズの授業開発の成果について レポート分析では スタディスキルズ受講生のうち昼間コース学生のレ ポートを対象にして 授業期間中に提出したレポート 初回レポート と 授業終了後に提出したレポート 最終レポート を表 3 の到達水準に基づ いて比較している 図 2 は 初回レポートと最終レポートの両課題を提出 した受講生を対象者として 到達水準とその水準に到達したタイミングで 分類し 対象者のうち最終レポートで最低水準以上に到達した受講者割合 を年度間比較で示したものである なお 図 2 の比率を計算する際の分析 317

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