6 学年 国語科学習指導案 1 単元名日本に伝わる美術絵画を鑑賞しよう教材 鳥獣戯画 を読む ( 光村図書 6 年 ) 2 単元目標 ( は重点目標) 絵画作品を鑑賞するために, 複数の文章を読み, 情報を多面的に収集しようとする ( 国語への関心 意欲 態度 ) 解説の文章などに対する自分の考えをもつために, 必要な内容を押さえて要旨をとらえて読むことができる ( 読む能力 ) 相手の考えと自分の考えとの共通点や相違点を踏まえて, 自分の考えを広げたり深めたりすることができる ( 読む能力 ) 日本に伝わる美術絵画を鑑賞し, 昔の人のものの見方や感じ方を理解することができる ( 言語についての知識 理解 技能 ) 3 評価規準国語への関心 意欲 態度読む能力言語についての知識 理解 技能 絵画作品を鑑賞するために, 複数の文章を読み, 情報を多面的に, 収集しようとしている ( 行動観察 ) 解説の文章などに対する自分の考えをもつために, 必要な内容を押さえて要旨をとらえて読んでいる ウ ( 発言 ワークシート ) 相手の考えと自分の考えとの共通点や相違点を踏まえて, 自分の考えを広げたり深めたりしている オ ( 発言 鑑賞文 ワークシート ) 日本に伝わる美術絵画を鑑賞し昔の人のものの見方や感じ方を理解している ア ( イ ) ( ワークシート 発言 ) 4 指導計画 (8 単位時間 ) 一 鳥獣戯画 などの複数の絵画作品を鑑賞して感想を交流し, 学習計画を立てる (2 単位時間 ) 1 時 鳥獣戯画 を鑑賞し, それぞれが感じたことを書き, 根拠を明確にして話し合う 2 時 鳥獣人物戯画 所収の他の作品を鑑賞し, 日本に伝わる美術絵画を鑑賞する と いう学習課題をつかみ, 学習計画を立てる ( 課外 ) 解説がしてある美術絵画に関する本を読み, 筆者の書きぶりや解説の視点に触れる 二 教材 鳥獣戯画 を読む を読み, 絵画を読む 観点を見付ける (3 単位時間 ) 1 時 教材を読み, 筆者が何を取り上げ, 取り上げたものの何に着目し, どのような解説や評 価をしているかを絵と文章を照らし合わせながら押さえる 2 時 筆者の解説や評価と自分の観点とを比較し, 共通点や相違点を見付ける ( 本時 ) 3 時 絵画を読む 観点をまとめる 三筆者の 絵画を読む 観点を参考にしながら, 鑑賞文を作成する (2 単位時間 ) 1 時他の美術作品の中から推薦したい作品を選び, 絵画を読む 観点に基づいて鑑賞文の構成メモを作成する 2 時構成メモを基に鑑賞文を書く 四 日本に伝わる美術絵画鑑賞会 を開き, 学習を振り返る (1 単位時間 ) 1 時 日本に伝わる美術絵画鑑賞会 を開き, 自分の考えや見方を広げ, 学習を振り返る
5 指導の立場 (1) 児童の実態について 略 (2) 単元について本単元では, 対象物に対しての筆者の解説や評価の仕方を押さえながら読み, 鑑賞文を作成する 活動を通して, 目的に応じて必要な内容を押さえて要旨をとらえて読み, ものの見方を広げること, また, 読み手に美術絵画について興味をもたせられるような鑑賞文を書くことをねらいとしている 教材 鳥獣戯画 を読む は, 筆者のものの見方 ( 解説 評価 ) とその対象が明確で, 読み手が納得したり自分の見方と比較したりでき, そして, 絵 と 文章 を照らし合わせて読むこともできる教材である また, 自分の見方を広げていくことができる効果もあり, 書かれていることを知識としてのみ受け取る受動的な読みから脱却する出発点にもなる教材である ここでの学習は,1 月の単元 言葉を考える会を開こう ( 教材 言葉は動く ) の筆者が述べていることについて, 自分の体験から例を補って読む学習へ発展していく (3) 研究主題との関連について本校の研究主題 確かで豊かな読みや表現ができる子どもの育成 ~ 言語活動の工夫を通して ~ の具体化に向け, 本単元では指導事項 読むこと (1) ウ目的に応じて, 文章の内容を的確に押さえて要旨をとらえたり, 事実と感想, 意見などとの関係を押さえ, 自分の考えを明確にしながら読んだりすること (1) オ本や文章を読んで考えたことを発表し合い, 自分の考えを広げたり深めたりすること を受け, 言語活動例 イ自分の課題を解決するために, 意見を述べた文章や解説の文章などを利用すること を取り上げ, 以下のように取り組む 一では, 単元全体の見通しをもち, 意欲的に学習を進めていくことができるようにする そのために, 複数の絵画作品を教師が紹介し, それぞれの作品に対する感想を, 根拠を明確にして交流した後に, 日本に伝わる美術絵画鑑賞会 を開くという学習課題を示し, 学習計画を立てていく これらの活動を行うことで, 見通しをもち意欲的に学習を進められると考える 二では, 教材 鳥獣戯画 を読む を読み, 筆者の効果的な解説の仕方や 絵画を読む 観点を発見する活動を通して, 文章の内容を的確に押さえながら要旨をとらえる力 筆者の考えと自分の考えを比較し, 共通点や相違点を見付ける力 を身に付けることができるようにする そのために, まず教材を読み, 鑑賞文を作成するために必要な 絵画を読む 観点をワークシートにまとめる ここでは, 筆者が何を取り上げ, 取り上げたものの何に着目し, どのような解説や評価をしているかを押さえる また, 筆者の考えと自分の考えを比較し, 共通点や相違点についても話し合わせたい 三では, 二の学習を生かして, 絵巻物などの美術絵画を鑑賞し, 考えた構成をもとに鑑賞文を作成する ここでは, 数種類の美術絵画を自ら選択し鑑賞する また, 二で身
に付けた力を全体で確認し, 活動に入らせたい 四では, 自分の考えや見方を広げたり深めたりする力 を身に付けることができるようにしたい そこで, 同じ美術絵画を鑑賞した児童でグループを作り, 読み合う活動を行う その後, 自分以外の鑑賞文を読み合う これらを行うときには, 自分がどう思ったかを書き込むワークシートを使うようにする 6 単元の構想 (8 単位時間 ) 一 児童の活動 教師の支援 個への支援 評価 鳥獣戯画 を鑑賞して, 感想を交流する 他の作品を鑑賞し, 日本に伝わる美術絵画を鑑賞する という学習課題をつかみ, 学習計画を立てる 解説がしてある美術絵画に関する本を読み, 筆者の書きぶりや解説の視点に触れる ( 課外 ) 教材として取り上げられている美術絵画のみを見せ, 相手に紹介するため 絵の良いところ など鑑賞する視点を明確にして, 感想を書くことにより, 今の自分の鑑賞力を知ることができるようにする 自分の感想が, 絵画作品のどの部分のことなのかをはっきりさせるために, 感想と美術絵画を線などで結ばせる活動を取り入れたい 感想が思いつかない児童には, 登場している動物を見てみようなど具体例を出し, ポイントを絞らせる 日本に伝わる美術絵画を鑑賞し, 昔の人のものの見方や感じ方を理解している 言語についての知識 理解 技能 ( ワークシート 発言 ) 鳥獣人物戯画 所収の他の作品を鑑賞することにより, 意欲の沸く発言や単元を貫く発言が出やすくする また, 学習課題をつかみやすくする 課題がつかみにくい児童には, 日本に伝わる美術絵画の良さや鑑賞する良さを伝え, 課題をつかみやすくする 絵画作品を鑑賞するために複数の文章を読み, 情報を多面的に収集しようとしている 国語科への関心 意欲 態度 ( 発言 ノート ) 解説してある本を読み, 筆者の書きぶりや解説の視点に触れることにより, 多面的に表現の素晴らしさを知ることができるようにする 二 教材を読み, 筆者が何を取り上げ, 取り上げたものの何に着目し, どのような評価をしているかを絵と文章を照らし合わせながら押さえる 絵と文章を対応しながら捉えさせることにより, 絵のどのような事実を根拠として, 解釈したり評価したりしているかを考えやすくできるようにする また, 絵に対しての事実と評価の文には, 区別するために色線を引くようにする 筆者の評価に対してどう思うかを考えさせ, それを友達と話し合わせることにより, 自分の考えを深められるようにする 絵に対応した文章が見付けにくい児童には, 文章の 何が どうした をまず読み取るように声を掛ける 解説の文章などに対する自分の考えをもつために, 必要な内容を押さえて要旨をとらえて読んでいる 読む能力 ( 発言 ワークシート )
三 四 筆者の解説や評価と自分の観点とを比較し, 共通点や相違点を見 一の1 時に書いた感想 ( 自分の観点 ) と前時に読み取った筆者の解説や評価を比較することにより, 共通点 付ける ( 本時 ) や相違点を見付ける 児童が見付けた共通点や相違点をもとにグループで交流し, 筆者の絵の見方の素晴らしさに気付くことができるようにする 筆者の解説などと自分の観点が比較できにくい児童には自分の観点と同じ箇所の文章を確認するよう伝える また,2 種類の動物のどちらから比較するかを決めるようにさせる 相手の考えと自分の考えとの共通点や相違点を踏まえて, 自分の考えを広げたり深めたりしている 読む能力 ( 発言 ワークシート ) 絵画を読む 観点をまとめる 教材と自分の観点を比較することで現れてきた 絵画を 読む 観点を確認することで, 絵画に対しての鑑賞する 観点がぶれないようにさせる 絵画を読む 観点を短い文章や自分の言葉に置き換え ながらまとめることで, 理解しやすくさせる 絵画を読む 観点をまとめにくい児童には, 前時の掲 示物やワークシートを見ながらまとめていくよう助言す る 自分の考えをもつために, 必要な内容を押さえて要旨をと らえて読んでいる 読む能力 ( 発言 ワークシート ) 推薦したい作品を選び, 絵画を読む 観点に基づいて鑑賞文の構成メモを作成する 構成メモを基に鑑賞文を書く 日本に伝わる美術絵画鑑賞会 を開き, 自分の考えや見方を広げ, 学習を振り返る 絵画を読む 観点ごとに鑑賞する視点をはっきりさせながら構成メモを作成する できるだけ短文で表現させることと鑑賞の根拠になった箇所がどこなのかをはっきりさせることも伝える 構成を考えにくい児童には, どの 絵画を読む 観点から表していくのかをはっきりさせるよう伝える また, 教材にもう一度触れ筆者の鑑賞を確認させる 絵画作品を鑑賞するために, 複数の文章を読み, 情報を多面的に収集しようとしている 国語科への関心 意欲 態度 ( 行動観察 構成メモ ) 二でまとめた 絵画を読む 観点を再度提示することで, 鑑賞文を書く時のヒントにできるようにする 鑑賞文が書きにくい児童には, 段落ごとに大まかに何を書くのかを提示する 日本に伝わる絵画作品を鑑賞し, 昔の人のものの見方や感じ方を理解している 言語についての知識 技能 理解 ( 鑑賞文 ) 同じ美術絵画を鑑賞した人で鑑賞文を読み合ったり, 興味のある鑑賞文を読んだりする 活動を通し, 友達の考えや見方に触れ, 自分の考えや見方を広げることができるようにする 友達の鑑賞文に対して感想を書くことにより, 自分の考えを深められるようにする 相手の考えと自分の考えとの共通点や相違点を踏まえて, 自分の考えを広げたり深めたりしている 読む能力 ( 鑑賞文 ワークシート )
7 本時の活動 ( 二の 2 時 ) 目 標 筆者の絵の見方と自分の考えとの共通点や相違点を踏まえて, 自分の考えを広げたり深めたりすることができる 学 習 活 動 支 援 と 評 価 1 学習課題を確認する 学習への意欲付けと, 筆者の解説や評価を表す表現や書きぶりを意識させるために, 本時に必要な段落を音読する 筆者の絵の見方と自分の絵の見方を比較し, 自分の考えを広げよう 2 筆者の解説や評価と自分の観点を比較し, 共通点や相違点を見付ける 3 見付けた共通点や相違点をまとめたものをグループで交流する 4 本時のまとめをする 筆者の絵に対する解説や評価をまとめた図を掲示し, 全体で確認することにより, 本時の方向性をつかめるようにする 1 枚で比較ができるように工夫したワークシートを使用することで, 共通点や相違点を意識がとぎれないように見付けることができるようにする 比較が進んでいる児童には, 相違点で言えばどの部分が特に違うのかをはっきりさせるように伝え, の活動に生かせるようにする 意欲的に共通点や相違点を見付けている児童を賞賛する 活動が進まない児童には, 自分の観点と教材での同じ箇所の文章を見比べるように伝える また, 登場する動物の限定した部分に目を向けて, 見比べるように助言する 見付けた共通点や相違点を自分の言葉でまとめることで, 筆者の絵の見方の素晴らしさに気付くことができるようにする 下記のポイントで交流できるようにする 何 ( どこ ) が共通点や相違点なのか絞って発言する 筆者の絵の見方の素晴らしいと思った点を紹介する 友達の紹介に対する意見を発言することにより, 自分とは違った視点に気付くことができるようにする 進んで話し合いに参加しにくい児童には, 友達の紹介に対する意見が言いにくい児童には, 自分との視点の違いを発言するように助言する 友達の見付けた筆者の絵の見方の素晴らしさについてメモすることにより, 自分の考えを広げられるようにする 相手の考えと自分の考えとの共通点や相違点を踏まえながら, 自分の考えを広げたり深めたりしている 読む能力 ( 発言 ワークシート ) 児童の発言をもとにまとめをする グループでの交流により, 考えを広めた児童を意図的に指名する 筆者は, 細かい点にまで着目していてすごいなあ 筆者は, 絵を見た感想も書いていてすごいなあ 5 時の学習を知る 時は 絵画を読む 観点をまとめることを伝え, 見通し をもつことができるようにする