ソフトテニス誰でも 10 倍上達しますプレミアム PDF 版 no66 攻め 守りの新機軸 著作制作 :OYA 転載転用禁止です 2013/2/25 編 1, 攻め 守り後衛と対峙する前衛にとっては 相手後衛が攻撃してくるのか 守ってくるのかは とても重要な問題です 相手後衛が攻めてくるのであれば ポジション的に守らなければならないし 相手が守りでくるならば スマッシュを待ったり 飛び出したりする準備をしなければいけません そこで一つの判断として 相手コートに落ちるボールの落下点による判断というものがあります 簡単に言うと ベースラインに近いボール (= 深いボール ) は 守り つまり相手はロブで返すか 後衛の前にシュートで返すということになり 一方 サービスライン近くの短いボールは好きなコースに打てる, 攻めのボールということになる というのが落下点による判断です 例外はありますし 打つ方の技量の問題もありますが 落下点による判断はソフトテニスの攻め 守りを考える上で重要な要素です テニスの場合 早いシュートが相手が一番苦しいと考えがちですが 実は 深さ の方が大事です つまり ゆるいボール ( ロブ ) で深いボール ベースラインぎりぎりのボールの方が力強い短いストライクのシュートボールよりも攻めにくいものです 攻め守りの教科書として 基盤となる考え方と言えます ただ, 試合の中で相手が攻めてくるのか, 守ってくるのかを判断するのに この落下点で判断するという方法は 落下点の位置を判断するのには時間がなさ過ぎます 普通 前衛は相手の後衛の何を見て 相手が攻めなのか守りなのかを判断しているのでしょうか?
落下点を予測するという方法もあるという話をしてきました 自分の後衛がこう打ってくれるだろうと予測のもと 落下点を予測する方法です これができれば理想的ですが うまくいくにはかなりの技量とコンビネーションが必要になります では一般的にはどうしているかというと 前衛は, 相手後衛の動作で判断しているのです 2 ゾーンによる判断それが ゾーンによる攻め守りです 相手後衛を見ていて これは攻めてくるとか ロブを上げてくるというのは ベテランになれば だんだんわかってきます こういう目を養うことは前衛にとってはとても重要ですが ほとんどの前衛は なぜ それが 守り なのか 攻め なのかがわかったのかを言葉で説明することはできません 長年の経験でなんとなくわかってきたというもので うまく説明ができない場合がほとんどです その経験を 理論的に説明したものが このゾーンの考え方です 簡単に説明すると 後衛選手のいる位置によって判断するというものです つまり 体の位置が深いところにあれば 守り ですし 体の位置がコートの中にあれば シュートなどの攻めで来るということです 問題はニュートラルゾーンと呼ばれる位置にいる時ですが この位置にいる時は 攻めや守りのどちらもあるということになります ここの判断が難しいところなのですが 一定の決まりということではなく 人 つまり選手によって 攻め もあれば 守り もあるということになるのが このニュートラルゾーンになります
そこの見極めをすばやくできて ポジションを取ることができるのが いわゆる一流の前衛ということになります でもこうして見ると 前衛がどう相手の後衛を見て判断しているのかがわかると思います 深い位置にいる後衛は守り つまりロブか後衛の前にシュートで返してくる 浅い位置にいる場合は 攻めなので前衛はサイドを守ったり 相手の攻めを利用して逆に飛び出したりすることもできます このようにゾーンで考えることは ニュートラルゾーンの判断で経験が必要になりますが 全体としては より単純化してわかりやすい指標だと思います 3 攻め 守りがなぜ必要なのか ソフトテニスでは 100% 攻めや 100% 守りというはっきりとした区別をつけることはできません まったく同じ状況は考えられないのですが サーブとレシーブをスタートとして 4 球目くらいまでは ある程度, デザインする つまり計算してプレーすることは可能です その中で攻めと守りが訪れますが 一番簡単でわかりやすいのがレシーブの場面です 例えばアタックにいく 前衛オーバーをするなど, 基本的にレシーブは攻撃の場面です このアタックにいくということを考えてみると 全部アタックに行くということになれば 相手の前衛は警戒をしてしまいます ですので 100% 成功するとは限りません もちろんアタックする側がミスをしてネットしたり アウトするということもあります ですので成功確率は相手もいますし 自分の技量もあるので 選手によって違ってきます これを失敗するリスクとすると リスクの高いプレーをして良い場面としてはいけない場
面を考えないといけません 例えば マッチポイントを握っている場面で 後衛のレシーブだったとします この場面ではアタックしても良い場面ですが 相手前衛もアタックくるのではないかと警戒しています それでも アタックやサイド抜きは得意としていて選手であれば あえて行っても良いと思います その前に相手前衛にレシーブコースを様々見せて アタックに来るかどうか 疑問を持たせておくことができれば もっと成功確率は上がることになると思います リスクの話に戻しますが 例えばマッチポイントでリスクを冒してもアタックへ行くというのは それなりの価値のあることですが 逆に相手のマッチポイントでアタックへ行ってしまうのは どうかと思います たぶん そんな選手は多くはいないと思いますが いるとすると まったくリスクマネジメントができていない選手と言えます つまり 今はリスクを冒して良い場面なのかどうなのかを全く理解していないからです じゃあ 負けている時は とにかくリスクを冒さないでつないでいれば良いのか? という意見も出てくるかと思います それは 大きな状況での攻めと,1 球ごとの攻め 守りを常に考えないといけません つまりリードしている場面と負けている場面であるという大きな状況と 1 球ごとの攻めのボール 守りのボールとあるわけです この写真にあるように 体がベースラインからこんなに下がらないと打てないようなボールは マッチポイントであろうがなんであろうが, 守りとなって ロブを打つか後衛の前にシュートで返すかになります ただ ここでゾーンの考え方が出てくるのですが この位置に体があるということで 守り と言っているわけですが これが同じボールでも選手によってはこのボールをベースラインで打つことができる選手もいます どういうことかというと バウンドしてすぐに打つことができる つまりライジングができれば 下がる必要がありません そうなると ベースライン付近で打つことになり それは ニュートラルゾーンと呼ばれる 攻めにも守りにもなるゾーンになるので 攻めることもできるボールということになります
攻め 守りはこのように選手によって つまり技量によって変わってくるのです リスクも選手によって変わってくることも意味しています このニュートラルゾーンにいる時が もっともリスクマネジメントする必要がある場面です 例えばゲームポイント つまり ポイント2-3などで負けていて ここを落としたらゲームを取られてしまうというような場面では 自分が攻めゾーンにいる時は基本的に攻め 守りのゾーンにいる時は守り ニュートラルゾーンにいる時は 守り という風にマネジメントします 3-2 でリードしていれば, ニュートラルゾーンにいる時のプレーは 攻め です このような 1 ポイントごとのマネジメントも存在するわけです 攻めと守りを考える上で 状況によるものと 1 球ごとのこと これを関連付けマネジメントすることが大事になります 発行元 中学生ソフトテニス顧問の HP 管理 運営中学生ソフトテニス顧問の会 oyahisa@aol.com http://echigo.sakura.ne.jp/komon/