分析前の予想としては ポーチへの意識が変化することによって ポーチに積極的に出ていくようになり ポーチに積極的に出ていくようになったことが ポイント ゲームの獲得につながると予想した 本論文の構成は以下の通りである まず第 2 節では テニスの基本的なルールや本研究の肝であるポーチなどの背景情報につ

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1 第 1 節はじめに 近年 日本人の硬式テニス 1 に対する関心が徐々に高まってきている それは 日本人男子テニス界で唯一トップ100の中に入り 日本人男子最高位の46 位という記録を持っていた松岡修造氏の記録を2011 年に更新し さらに 2014 年には世界のトップ10 入りを果たした錦織圭選手の登場により 日本のメディアでテニスが取り上げられる機会が増えたことが原因であると考えられる 今ではテニスが多くのメディアで取り上げられるようになり テニスに親しんでいる私としても大変喜ばしいことである 私は 大学から初めてテニスに取り組み 現在で3 年半になるが 中等学校や高等学校の頃から 部活動でテニスに取り組んでいた いわゆるテニス経験者とも互角に試合をできるまでに技術は上達した そこまで上達したのは テニスの試合の中でも 特にダブルスの試合にこだわって練習を進めていく中で ダブルスの試合において最も重要な技術はポーチという技術であると考えようになり 試合の中でポーチに積極的に出るように自分自身に意識付けを行っていたからであると私は考えている 2 そんな中 私は大学 4 回生となりサークルを引退し 後輩らにその後のサークル運営を託したのだが 後輩らは試合 特にダブルスの大きな試合で目立った成績を残せないでいた 私は 先ほど述べた自分の経験から この原因が後輩たちのボレー 特にポーチへの意識の薄さにあるのではないだろうかと考えた そこで ポーチに出ようという意識の変化がポーチに出る確率を高めるのか さらにポーチに出る確率上がることがポイント ゲームの獲得にどのような影響を与えているのかを分析することで 積極的にポーチに出ていこうという意識を持つことの重要性を明らかにし 現在サークルを運営している後輩たちの指導に役立てることを目標にして この研究を始めることにした 今回の研究の進め方として 以前 所属していたサークルのメンバーの協力を得て実験を行い その動画を撮影した 実験の詳しい内容については 第 3 節で述べている 内容を動画にして収めた後 STATAを利用して回帰分析を行い 本研究のテーマであるポーチに対する意識の変化が試合にどのような影響を与えるのかを検証した 具体的には 1 指示 3 の前後で ポーチに出た比率がどのように変化するか?2ポーチに出ることがポイントの獲得につながるのか?3ポーチに出ることがゲームの獲得につながるのか? という疑問について検証した 回帰式や 分析結果については第 4 節と第 5 節で述べている 1 以降 テニスと呼ぶ 2 ここで登場したポーチという技術とは ダブルス形式において 前衛の選手がネット中央へと移動し 後衛が放ったストロークをボレーする技術の事である 第 2 章の 4 節で詳しく説明する 3 指示の具体的な説明は第 3 節で説明している 1

2 分析前の予想としては ポーチへの意識が変化することによって ポーチに積極的に出ていくようになり ポーチに積極的に出ていくようになったことが ポイント ゲームの獲得につながると予想した 本論文の構成は以下の通りである まず第 2 節では テニスの基本的なルールや本研究の肝であるポーチなどの背景情報について述べている 第 3 節では 実験方法の説明 第 4 節では回帰式と使用した変数についての説明を 第 5 節では 計算結果を分析 解釈 さらに追加的に分析を行った 最後に第 6 節では 全体を振り返り まとめを述べている 第 2 節研究の背景にある情報 2.1 テニスの基本的なルールについてこの研究で行った実験 分析 考察を読者が理解するには まずテニスの基本的なルール 4 とこの研究の趣旨であるポーチについて説明しておかなければならない これから4 節に分けてそれらを述べていく まず最初に テニスの試合の進行についてである テニスはポイントの取り合いで試合が進行していき 先に4ポイントを先取したプレイヤーがゲームを獲得できる ただし どちらのプレイヤーも3ポイントを獲得した場合をデュースと呼び そこからは相手に2ポイント差をつけたプレイヤーがゲームを獲得できる そして 先に6ゲームを先取したプレイヤ がセットを獲得でき 5 最終的に セットの獲得数で試合の勝敗 ( マッチ ) が決まるのである このように テニスはポイント ゲーム セット マッチという流れで試合が進行していく 次に テニスの得点方法とショットの種類についてである テニスでは コートの外にボールが出てしまったり ( アウト ) 自分が打ったボールがネットにかかってしまったり サーブを2 回連続で指定の場所に入れられなかったり ( ダブルフォルト ) 自分のコート側でボールが2バウンド以上してしまったり 打ったボールがコート内に入らなかったり ボールをネットにかけてしまうと相手の得点となってしまう 逆に 相手にそうさせれば自分の得点とすることができる テニスのショットの種類には2つあり 1つ目はワンバウンドしたボールを打ち返すショットのストロークである 2つ目は ボールをバウンドさせずに 節でのルール説明は 日本テニス協会 を参考にしている 5 ゲームカウント 5-5 の場合は 7 ゲームを先取したプレイヤ がセットを獲得できる また ゲームカウントが 6-6 の場合は 7 ポイントを先取したプレイヤ がセットを獲得できる このルールを タイブレーク と呼ぶ 2

3 直接打ち返すショットのボレーである このようにテニスのショットには大きく分けて2つある 最後に サーブと試合形式についてである 1ゲームごとにサーブ権を交代しながら試合は進んでいき プレイヤーは1ポイントにつき2 度のサービスの機会を与えられている 最初のサービスをファーストサービス 2 度目のサービスをセカンドサービスと呼び 2 度失敗してしまうと ダブルフォルトとなり相手プレイヤーの得点となってしまう 試合形式には 各コートにプレイヤーが1 人ずつ入り 1 対 1の形式で試合を行うシングルスと 各コートにプレイヤーが2 人ずつ入り 2 対 2の形式で試合を行うダブルスの2 種類があり シングルスで使うコートよりダブルスで使うコートの方が広くなっている このダブルスとシングルスで使うコートの違いは 2.2と2.3で詳しく述べることにする 2.2 テニスのダブルスについてまず最初に ダブルスで使われるコートの形式について説明する 2.1で述べたように テニスのダブルスは2 対 2の形式で試合が進行していくが コートに2 人ずつ入るということで シングルスで使うコートより広くなっている 具体的にどの部分がダブルスで使われているのかというと 図 1の左右に黒色で示したアレイと呼ばれる部分である 次に ポジションについてである まず ベースライン側を後ろ ネット側を前と考えると 4 人のプレイヤ の内 後ろのポジション2 人を後衛と呼び 前のポジション2 人を前衛と呼ぶ そして 後衛の内 サーブを打つ人をサーバー そのサーブを打ち返す人をレシーバー あとは サーバー側の前衛とレシーバー側の前衛の4 人である この節以降の説明では 図 1の の2 人をサーバー側 図 1の の2 人をレシーバー側として考えて説明していくこととする 最後に ダブルスにおける主な得点パターンについて説明する まず1つ目は 後衛同士のストロークの打ち合いからの得点である 2つ目は 後衛がストロークやサーブを打つとともに前衛まで駆け上がり 2 人とも前衛に位置してから得点をするパターン 3つ目は ポーチからの得点である これら3つがダブルスにおける主な得点パターンである プレイヤーのプレイスタイルにもよるが 一般的にダブルスではポーチから得点を獲得するパターンが多い 2.3 テニスのダブルスとシングルスとの違いシングルスで使用されるコートの形式についてであるが 2.1でも述べたように テニスのシングルスでは1 人対 1 人の形式で試合が進行していくため 3

4 使用されるコートの幅は狭くなる 具体的には 図 1の青色で示されたアレイと呼ばれる部分はシングルスでは使用しない シングルスでの主な得点パターンについてであるが 1つはストロークからの得点 もうひとつはストロークやサーブを打つとともに前衛のラインへと駆け上がり ネットプレーから得点するパターンである 2.2で述べたダブルスの主な得点パターンと比べるとポーチからの得点パターンはダブルスに特有であり 私はそのポーチに重要性を感じているのである ポーチのどの点に重要性を感じているかについては次の2.4 節で述べる 2.4 自分の経験も含めたポーチの重要性初めに ポーチとは何かについて説明する ポーチとは 後衛同士の斜め方向のラリー 6 に前衛がボレーで割って入る ( この時 前衛はコートの中心へと斜め移動しラリーに割って入る ) というショットである 基本的にこのポーチは相手前衛の足元を狙って打つショットである このショットにはメリットとデメリットの両方の側面が存在するので説明する まず ポーチに出ることのメリットについてであるが 1つは ポーチは 2.1でも説明したようにボレーの一種であり ボールをノーバウンドで返球するため球の速度が速い そのため 相手の反応が遅れミスをさせることができるというメリットがある 2 つめは 初心者でも簡単にトライすることができるという点である ストロークのラリーは初心者にとって続けることは非常に難しく また相手の技術力が高いと返すこともままならないが ポーチはタイミングさえつかめば あとはボールをラケットに接触させるだけであり それほど難しくはないという意味で 初心者でも得点することができる可能性があるというメリットが2つめのメリットである 最後に3つ目のメリットとしては 相手後衛にプレッシャーをかけることができるという点である 前衛のポーチに出る姿を後衛が見ると 前衛にポーチに出てボールに触られないようにと厳しいコースにボールを打とうとする それにより 後衛にミスをさせることができるというメリットが最後のポーチに出ることのメリットである 一方 ポーチに出ることのデメリットについてであるが 前衛が斜めに ( コートの中心へ ) 移動すると コートの半面に誰もいなくなってしまい そのコースを相手後衛に狙われてしまうという大きなリスクを背負うというデメリットである ただ 私は それほどの大きなリスクを背負っても ポーチに思い切って出ようとすることは重要であると考える なぜなら 咄嗟の判断で半面のスペースに確実に後衛がボールをコントロールするのもまた難しく ミスにつながることもあるからである 以上 上記のポーチのメリット デメリットの両方を踏まえた上で 私はポーチに重 6 これをクロスラリーと呼ぶ 4

5 要性を見出し 研究を行うこととした 図 1 7 第 3 節実験方法について今回の研究のために かつて私が所属していたサークルのメンバーに協力を要請し 実験を行った この研究では 前衛のポーチへの意識の変化が試合にどのような影響を与えるのかを明らかにするため まず サーバー側の前衛 以外の条件をできるだけ同じにしようと考え サーバー レシーバー レシーバー側の前衛 は固定の3 人に協力を要請し サーバー側の前衛 については人を入れ替えながら実験を行うこととした ただ すべての試合を固定の 3 人で実験したかったが 3 人の都合が合わず 何試合かは別の3 人に協力を要請した 実験後の分析で メンバーが違うことで結果に支障が出ないように考慮はした 次に 具体的な実験内容についてであるが まず ルールはテニスのダブルス ポイントはノーアドバンテージ方式 8 ゲーム数は2ゲームで行い 1ゲー 7 WOW TENNIS ONLINE から引用 8 デュースとなった場合に 次の 1 ポイントを獲得したプレイヤーがゲームを獲得するとい 5

6 ム目は何も指示をせずに試合を行ってもらい 1ゲーム目が終わった時点で 私が サーバー側の前衛 のみに 1ゲーム目よりも積極的にポーチに出てください と指示を出し 2ゲーム目を行ってもらった 因みに そのような指示を出した意図としては 指示により被験者にポーチに積極的に出て行こうという意識の変化を起こさせるためである この実験風景はデジタルカメラで撮影し 全部で10 試合 20ゲームを行い 結果として111ポイントを収録した このような実験を行って 指示する前と指示した後でどのような変化があらわれるかを 実験後に分析を行い 考察を加えた 第 4 節データと分析方法 4.1 回帰分析とは回帰分析とは統計的多変量解析の1つである クロービスが運営するインターネット上の辞書である MBA 経営辞書 によると ある変数 y の動きが 他のいくつかの変数 (x1 x2 x3.) の変動に左右されているのではないかと考え 両者の関係性を予測し その関係を具体的に数式で表したうえで 実際のデータに最も適合する関係式を導きだそうとする解析方法である 変数 x が2 つ以上存在する場合を重回帰分析と呼び 変数 x が1つだけ存在する場合を単回帰分析と呼ぶ このとき 説明される変数 y を被説明変数または従属変数と呼び y の変動に影響を与えていると考えられる変数 x を説明変数または独立変数と呼ぶ つまり 予測対象である被説明変数 y の変動を その変動を説明する要因として考えられるデータである独立変数 x で予測し y=a¹x¹+a²x²+a³x³+...+b といった式 回帰式を想定し 実際のデータを当てはめて最も適切な a¹,a²,a³, を求める ( 推定する ) 分析が 回帰分析である 4.2 何を分析するのか今回の分析の目的は ポーチに積極的に出ていこうという意識の変化が試合にどのような影響を与えるのかを明らかにすることである 1ポーチに積極的に出るように指示する前と後で 被験者がポーチに出ていった比率にどのような影響があるのか2ポーチに積極的に出ていくことがポイントの獲得につながるのか3ポーチに積極的に出ていくことがゲームの獲得につながるのか この順序で分析を行ったので 本稿でもこの順序で説明を進めていきたい では これから推定する回帰式は以下の通りである うルール 6

7 ( ポーチに出た比率 )=( 指示 )*a¹+( 被験者のレベル )*a²+(1 st サーブの成功率 )*a ³+(2 nd サーブの成功率 )*a⁴+( メンバー )*a⁵+( サーバー側のミス率 )*a⁶+( レシーバー側のミス率 )*a⁷+b 1 ( ポイントの獲得 )=( メンバー )*a¹+(1 st サーブを成功したか否か )*a²+( ダブルフォルトをしたか否か )*a³+( 被験者のレベル )*a⁴+( サーバー側がミスをしたか否か )*a⁵+( レシーバー側がミスをしたか否か )*a⁶+( ポーチに出た回数 )*a⁷+ b 2 ( ゲームの獲得 )=( メンバー )*a¹+(1 st サーブの成功率 )*a²+( ダブルフォルトの比率 )*a³+( 被験者のレベル )*a⁴+( サーバー側のミス率 )*a⁵+( レシーバー側のミス率 )*a⁶+( ポーチに出た比率 )*a⁷+b 3 これら3つの回帰式の左辺 つまり ポーチに出た比率 ポイントの獲得 ゲームの獲得 という変数が4.1 節で説明した被説明変数であり 右辺にある7つの変数が4.1 節で説明した説明変数に当たるものである これらの変数については次の4.3 節で詳しく説明する 1 2 式はポイント単位のデータなのでサンプル数は111であり 3 式はゲーム単位のデータなのでサンプル数は20となっている 4.3 データここでは 実際に用いたデータについて 被説明変数と説明変数に分けて詳しく説明していく 被説明変数回帰式 1の被説明変数である ポーチに出た比率 は 各ゲーム内でポーチに出た回数をそのゲーム内のポイント数で割った数である ここで ポーチの定義についてであるが ポーチに出て実際にボールに触った場合はもちろん ポーチに出たがボールに触ることができなかった場合も含める この理由としては ポーチに出てたとえボールに触れることができなかったとしても 相手後衛にポーチに出る印象を与え 難しいコースを打たせることができ ミスを誘う可能性があるからである また 指示によって被験者のポーチへの意識が変化しているにも関わらず ポーチに出てボールに触った分だけをカウントしてしまうと 指示による意識の変化への効果を正しく計ることができないと考えたからである 7

8 次に 回帰式 2の被説明変数である ポイントの獲得 であるが これは サーバー側がポイントを獲得した場合を1 サーバー側が失点した場合を0と入力してあらわしたダミー変数と呼ばれるものである ダミー変数については 節で詳しく説明する 最後に 回帰式 3の被説明変数 ゲームの獲得 について説明する これについても サーバー側がゲームを獲得した場合を1 サーバー側がゲームを落とした場合を0と入力してあらわしたダミー変数である 説明変数 4.1 節でも述べたように 説明変数 ( または独立変数 ) とは 式でいうと右辺に位置するものであり 被説明変数 y の変動に影響を与えていると推定されるものである この節では 1 2 3の回帰式に分けて それぞれの説明変数について説明し その変数を使用した理由について説明していく (1)1の回帰式についてこの式で使用する説明変数は 指示 被験者 ( サーバー側の前衛 ) のレベル 1 st サーブの成功率 2 nd サーブの成功率 メンバー サーバー側のミス率 レシーバー側のミス の7つである 以下 指示 から順に説明をしていく この変数は 被験者に指示をして試合を行わせたゲームを1 逆に被験者に指示を出さずに試合を行わせたゲームを0と入力したダミー変数である したがって 1 試合の中で 1ゲーム目を 0 2ゲーム目を1として入力したということである この変数を入れた目的は 先にも述べたが 指示を行うことで 被験者にポーチへ積極的に出ていく意識を持たせているのであり 指示の前後 つまり 意識をしていたか否かがポーチに出る比率にどのような影響を与えたのかを統計的に捉えるためである 先に述べたが この変数は研究のテーマに大きく関わっているので この式で最も見たい変数である 被験者のレベル についてであるが これは被験者を技量別で分類し レべル分けしたものである 基本的には 1 回生は0 2 回生は1 3 回生以上は2として分類し その数を入力したダミー変数である この変数を使用した理由としては もしこの変数を使用しなければ 例えば 意識に変化があったからポーチに出た比率が高まったのではなく 個人のレベルが高いからポーチに出られたのではないかといった疑問も発生してしまうこととなるためである したがって そのような可能性をできるかぎり取り除く意味でこの変数は使用した このような変数をコントロール変数と呼ぶ 1 st サーブの成功率 についてであるが これは各ゲームでの 1stサーブの成 8

9 功率を表している つまり 各ゲームの 1stサーブの成功数をそのゲームのポイント数で割ったものである この変数を使用した理由であるが 1stサーブが成功すると リターン側の後衛は返球するだけで精一杯となり 甘いコースにボールを返球することが理論上は多くなる 9 したがって サーバー側の前衛はその甘いコースに来たボールをポーチしやすくなり 1 st サーブの成功率が高いほどポーチに出る比率も上がるだろうと予想して この変数を使用した 2 nd サーブの成功率 についてであるが これは各ゲームでの 2ndサーブの成功率を表している つまり 各ゲームの 2ndサーブの成功数をそのゲームのポイント数で割ったものである この変数は 2ndサーブが入らなければポーチに出ることはできないと考えて使用した メンバー についてであるが これは第 3 節でも述べたが 全 10 試合の内 8 試合と2 試合で固定の3 人のメンバーが変わってしまっているからである メンバーという変数は 8 試合の固定メンバーの試合の場合を0 残り2 試合の固定メンバーの試合の場合を1と入力するダミー変数として使用した これにより メンバーに違いがあったからポーチに出られる比率がかわったのではないかという可能性を消去することができる サーバー側のミス率 についてであるが これは各ゲームでサーバー側がミスした比率を表している つまり 各ゲームでサーバー側がミスをした数を各ゲームのポイント数で割った数値である この変数を使用した理由であるが サーバー側の後衛がレシーバー側の後衛とのラリーの中でミスをしてしまい サーバー側の前衛にポーチに出ていくチャンスを減らしてしまったり また サーバー側のミスには 当然 サーバー側の前衛のポーチミスも含まれるので ミス率が高ければ ポーチに出る比率は下がるのではないかと予想されるのでこの変数を使用した 最後に レシーバー側のミス率 についてであるが これは各ゲームでレシーバー側がミスした比率を表している つまり 各ゲームでレシーバー側がミスをした数を 各ゲームの総ポイント数で割った数値である レシーバー側のミスは いくつかの要素から生まれるが その1つは2.4 節でも述べたが サーバー側の前衛のポーチに出る動きがレシーバー側の後衛にプレッシャーを与えミスをしてしまうパターンである したがって レシーバー側のミス率はサーバー側の前衛のポーチに出る比率が高まるほど上がるのではないかと考え この変数を使用した (2)2 の回帰式について 9 一般的に 1st サーブは 80%-100% の力で打ち 2 nd サーブは確実に成功させるために速度下げて打つ 9

10 この式で使用されている説明変数は メンバー 1 st サーブを成功したか否か ダブルフォルトをしたか否か 被験者のレベル サーバー側がミスをしたか否か レシーバー側がミスをしたか否か ポーチに出た回数 の7つある メンバー についてであるが この変数がどのような変数であるかは(1) で説明した この変数を使用した理由については 固定メンバーに違いがあったために サーバー側がポイントを獲得しやすかったとなる可能性を消去するためである ただしここでは ポイント単位の変数である 1 st サーブが成功したか否か についてであるが この変数はサーバー側の 1stサーブが成功した場合を1 失敗した場合を0と入力して表すダミー変数である (1) でも述べたが 1 st サーブが成功するとその後の攻防を有利に進めることができるようになる したがって 1 st サーブが成功するとポイントを獲得することにつながるのではないかと考えてこの変数を使用した ダブルフォルトの有無 についてであるが この変数はサーバーがダブルフォルトをした場合を1 しなかった場合を0として入力したダミー変数である ダブルフォルトをしてしまうとサーバー側は失点をしてしまうこととなるので 当然 ポイントの獲得とダブルフォルトの間には負の相関があると推定できる また ポーチに出ることも当然できない 被験者( サーバー側の前衛 ) のレベル についてであるが この変数の説明は (1) でも述べた 使用した理由については 前衛のレベルが高いからポイントが取れたり レベルが低いから取れないといった可能性を消去し この後説明するポーチに出た回数との関係性を純粋に見るためにこの変数を使用した サーバー側がミスをしたか否か についてであるが この変数はサーバー側がミスをした場合を1 そうでない場合を0として入力したダミー変数である サーバー側のミスはサーバー側の失点につながるので 関連性があると考えて使用した また ポーチに出ることも当然できない レシーバー側がミスをしたか否か についてであるが この変数はレシーバー側がミスをした場合を1 そうでない場合を0として入力したダミー変数である レシーバー側のミスはサーバー側の得点につながるので 関連性があると考えて使用した 最後に ポーチに出た回数 についてであるが この変数は 1 ポイントの中でポーチに出た回数を数えて 入力した ポイントの獲得 と ポーチに出た回数 の間に正の相関が見られれば ポーチに積極的に出るほどポイントを獲得できるということになる これまでも述べてきたが この研究 10

11 のテーマに大きく関わっているので 変数 ポーチに出た回数 はこの式で 最も見たい関係性である (3)3の回帰式についてこの式で使用されている説明変数は メンバー 1 st サーブの成功率 ダブルフォルトの比率 被験者のレベル サーバー側のミス率 レシーバー側のミス率 ポーチに出た比率 の7つである ただし メンバー 1 st サーブの成功率 ダブルフォルトの比率 被験者のレベル サーバー側のミス率 レシーバー側のミス率 の説明と使用理由については (1) や (2) で述べたことと重複するので割愛する ポーチに出た比率 についてであるが 節ですでに説明されているので これも割愛する ゲームの獲得 と ポーチに出た比率 の関係性が最もこの回帰式で見たい関係性である もし ゲームの獲得 と ポーチに出た比率 との間に正の相関関係が見られれば ポーチに積極的に出ていくほどゲームを獲得できるということになる したがって この関係性に注目してこの式の分析を行っていく ダミー変数ダミー変数は 擬変数と訳されることもある 計量経済学では 生産量のような定量的に測定された値を示す実変数のほかに 大規模なストライキの有無や従業員の性別のような数量的に表現できない定性的 属性的なものを分析する必要がある 定性的, 属性的な要因を計量経済モデルに取り入れる目的で作られた特別な変数がダミー変数で, 通常 0 または 1 の値をとる また 一般的に 0の値を取る場合には ある状態ではないことを指し 1の値を取る場合には ある状態であることを指している 例えば 節で紹介した回帰式 2の被説明変数 ポイントの獲得 はサーバー側がポイントを獲得したか否かを数量では表せないため ポイントを獲得した場合を1 しなかった場合を0として表すダミー変数として使用した このように そのダミー変数の係数は その特定の状態にある場合とない場合とでの被説明変数の差を表すことになり 数量として分析することができるようになる 123をどのようにして入力して表したかは 本論文の最後に付録データとして図示した 第 5 節分析結果と解釈 5.1 分析結果と解釈第 4 節で述べた説明変数について 予想と合わせて結果を確認しながら 結 11

12 果を解釈していく なお 以下では 4.3 節と合わせて 回帰式 に 分けて 予想と分析結果の解釈を行うこととする (1)1の回帰式の予想と分析結果の解釈まず 1 式における事前の予想を確認しておく 回帰式については 4. 2 節を参照していただきたい この式で最も重要な説明変数 指示 が被説明変数 ポーチに出た比率 に正の影響を与えると予想した つまり 指示を出さない場合よりも 指示を出した場合の方が 被験者のポーチへ出る比率が高まると予想された もしこの通りの結果が得られれば 被験者のポーチに対する意識が積極的なものに変わったために ポーチへ出た比率が高まったと言えるだろう では 分析結果について見ていく Number of obs = 20 F( 7, 12) = 1.24 Prob > F = R-squared = Adj R-squared = 0.08 Root MSE = poachrate Coef. Std. Err. t 値 P>t [95%Conf. Interval] direction frolevel st rate nd rate memmber smiss rmiss ここで解釈していく前に t 値とp 値について説明しておく t 値については 絶対値 2 よりも大きいかどうか P- 値については 5% つまり 0.05 よりも小さいかどうかを調べることにより 得られた推定値 (Coef) が有意かどうか 12

13 を見る t 値の絶対値が 2 より大きい あるいは P- 値が 5% よりも小さい場合には 帰無仮説が棄却され 各説明変数が 得られた推定値通りに被説明変数に影響を与えている 統計的優位性があることを意味する また 下限 95% や上限 95% は 有意水準を 5% とした場合 その範囲内に収まっていれば 得られた係数が有意ではないことを表す数値である では 分析結果を解釈していく この論文の主題に直接関係する direction ( 指示 ) から見ていく この変数のt 値は 2.2 であり その絶対値は2よりも大きい さらに p 値は であり これは5% を下回る したがって 変数 direction に関して得られた係数の推定値 は統計的に有意でありその値をそのまま解釈してよい つまり ポーチに出た比率 と 指示 の間には正の相関が認められ 指示した後は 指示する前に比べて ポーチに出る比率が約 35% ポイント増える ということが言える この結果から 指示する前よりも 指示した後の方が ポーチに出る比率が高まっており 積極的なポーチへの意識の変化がポーチに出る比率を高めると言える結果が出た これは自分が予想した結果と一致していた 他の変数についても解釈していく frolevel( 前衛のレベル ) についてであるが この変数のt 値は 0.51 であり これは絶対値 2よりも小さい さらに p 値は であり これは5% を上回る したがって 変数 frolevel に関して得られた係数の推定値は有意ではなく 被説明変数と 前衛のレベル の間には関係が認められない つまり 前衛のレベルに関係なく ポーチに出る比率は高まると言える この結果から 個人のレベルと比率に関係はない ということが言える 1 st rate(1 st サーブの成功率 ) 2 nd rate(2 nd サーブの成功率 ) memmber ( メンバー ) s miss( サーバー側のミス率 ) r miss( レシーバー側のミス率 ) についてであるが それぞれのt 値が であり これらは絶対値 2を下回っている また p 値は であり 5% を上回る したがって これらの変数に関して得られた係数の推定値は有意ではなく 被説明変数とこれらの説明変数との間には関係は認められない (2)2の回帰式の予想と分析結果の解釈先と同じように予想から述べる 回帰式については 4.2 節を参照して欲しい 2 式で最も重要な説明変数 ポーチに出た回数 と被説明変数 ポイントの獲得 とは 正の相関であると予想された つまり ポーチに多く出るほどポイントを獲得できると予想された では 分析結果について解釈していく 13

14 Number of obs = 111 F( 7, = ) Prob > F = 0 R-squared = 0.66 Adj R-squared = Root MSE = point Coef. Std. Err. t 値 P>t [95%Conf. Interval] memmber st ser Df frolevel smiss rmiss Poach まず この論文の主題に直接関係する Poach( ポーチに出たか否か ) から見ていく t 値が-0.66 これは絶対値 2よりも小さい さらに p 値は であり これは5% を上回る したがって 変数 Poach に関して得られた係数の推定値は有意ではなく 被説明変数 ポイントの獲得 と ポーチに出たか否か の間には関連性が認められない つまり ポーチに出たことがポイントの獲得につながるとは言えず 自分が予想した結果とは違う結果となった では このような結果になった原因を推測する 動画を見返してみると サーバー側の前衛が ポーチに積極的に出ていき 相手の取れないコースや威力のあるボールを打ち得点を獲得する場面や ポーチに出てボールに触ったことで相手の意表をついてミスを誘う場面 またボールに触らなくてもレシーバー側の後衛にプレッシャーをかけミスを誘う場面も見られた その一方で サーバー側の前衛がポーチに出てボールに触るのはいいが そのボールがネットにかかってしまったり ボールがアウトしてしまったり ボールを相手に簡単に拾われ空いたスペースにボールを打たれてしまうといった場面も見られた このように 先に述べていたポーチのメリットが生かされた場面と デメリットの部 14

15 分が出てしまった場面の両方があり ポーチに出たからといって必ずしも得点する数が増えるという結果にはならなかったのではないかと考えた では その他の変数について見ていく まずは memmber と frolevel である t 値が であり これは絶対値 2よりも小さい さらに p 値は であり これは5% を上回る したがって 変数 memmber と frolevel に関して得られた係数の推定値は有意ではなく 被説明変数とこれらの変数の間には関連性が認められない 最後に 残りの 1 st ser(1 st サーブが成功したか否か ) Df( ダブルフォルトをしたか否か ) smiss( サーバー側がミスをしたか否か ) rmiss( レシーバー側がミスをした否か ) について見る t 値が であり これは絶対値 2よりも大きい さらに p 値は ,0 であり これは5% を下回る したがって これらの変数に関して得られた係数の推定値 はそのまま利用できる つまり 被説明変数と 1 st ser rmiss との間には正の相関関係 Df smiss との間には負の相関関係が認められるということである 1 st ser に関して 節でも述べたが 1 st サーブが成功すると試合を優位に進めることができるので この結果は自然である また Df に関しても テニスのルール上自然の結果であり smiss rmiss についてもサーバー側のミスが減るほど サーバー側が得点でき レシーバー側のミスが増えるほど サーバー側が得点できるというのも自然の結果である (3)3の回帰式の予想と分析結果の解釈先と同じように予想から述べる 回帰式については 4.2 節を参照していただきたい この式で最も重要な説明変数 ポーチに出た比率 と被説明変数 ゲームの獲得 との関係性が 正の相関であると予想された つまり ポーチに多く出るほどゲームを獲得できると予想された では 分析結果について解釈していく Number of obs = 20 F( 7, = ) Prob > F = R-squared = Adj R-squared =

16 Root MSE = game Coef. Std. Err. t 値 P>t [95%Conf. Interval] memmber st ser Df frolevel smiss rmiss poachrate まず この論文の主題に直接関係する poachrate から見ていく t 値が-0.16 これは絶対値 2よりも小さい さらに p 値は であり これは5% を上回る したがって 変数 poachrate に関して得られた係数の推定値は有意ではなく 被説明変数 ゲームの獲得 と ポーチに出た比率 の間には関連性が認められない つまり サーバー側の前衛のポーチに対する意識が変わり ポーチに出た比率が高まったことが ゲームを獲得することに影響を与えていないということである また このような結果が出た理由については (2) で述べた その他の変数についても考察する 変数は残りの memmber 1 st ser Df ( ダブルフォルトの比率 ) frolevel smiss rmiss である t 値は である これは絶対値 2よりも小さい さらに p 値は であり これは5% を上回る したがって これらの変数に関して得られた係数の推定値は有意ではなく 被説明変数 ゲームの獲得 と ポーチに出た比率 の間には関係が認められない 以上より どの変数についても ポイントの獲得に影響を与えたとしても ゲームの獲得に影響を与えるまでにはならないという結果が統計的に求められた (4)(1) から (3) を踏まえた全体的な解釈では (1) から (3) までを踏まえて 全体的な解釈を行う (1) の結果から 個人の能力に関係なく ポーチに対する意識の変化のみでポーチに出る比率は高まることが分かったが (2)(3) の結果からは 意識の変化によって高まったポーチに出た比率が ポイント ゲームの獲得に影響を与えるに至らないということが分かった そこからさらに 撮影した動画を見返し ポー 16

17 チに出ていくメリットが生かされて得点する場面もあったが 無理にポーチに出てネットにかけたり アウトしたり ポーチに出て打ったボールに威力がなく またコースも甘いため 逆に相手からの反撃に合う場面も実際多かったことを確認した これらのことから私は ポーチに対する意識の変化によってポーチに出る比率が高まってもゲーム ポイントの獲得に影響を与えず また 無理にポーチに出てもミスを起こしてしまうため ポーチ自体の技術 ひいてはボレー自体の技術を高めなければならないと考えた さらに ポーチに対する意識の変化がポーチに出る比率を高めるため 技術だけを向上させても ポーチに対する意識を変えなければ ポーチに出る回数は増えず 技術を活かす場面が少ないままであろうと考えた つまり ボレーの技術を高めること と ポーチに対する意識を変えること の両方を行うことが 試合でゲーム ポイントの獲得にとって重要なことなのではないかという結論を私は出した (5) 追加的な分析 1 (4) でも述べたが ポーチに対する意識の変化によってポーチに出る比率は上がったが その比率が上がったことで試合に与える影響は統計的には認められなかった 3の回帰式の分析において 被説明変数 ゲームの獲得 に説明変数 ポーチに出た比率 が影響を与えていないという結果になった一因として ポーチに出た比率の値が0 以上 1 以下というごく小さな値であることが原因ではないかと考え ( 各ゲームで ) ポーチに出た比率 を ( 各ゲームで ) ポーチに出た回数 に変更し その他の変数はそのままにして 改めて回帰分析を行ってみた その結果以下のようになった Number of obs = 20 F( 7, = ) Prob > F = R-squared = Adj R-squared = Root MSE = Game Coef. Std. Err. t P>t [95%Conf. Interval] memmber st ser

18 Df frolevel Smiss Rmiss Poach( 回数 ) では まず ポーチに出た回数 から見ていく t 値が-0.36 これは絶対値 2よりも小さい さらに p 値は であり これは5% を上回る したがって 変数 Poach に関して得られた係数の推定値は有意ではなく 被説明変数 ゲームの獲得 と ポーチに出た回数 の間には関連性が認められない つまり ポーチに出たことがゲームの獲得につながるとは言えず やはり 自分が予想した結果とは違う結果となった その他の変数についても t 値が絶対値 2よりも小さく p 値は5% を上回る したがって ゲームの獲得 とその他の変数との間に関連性は認められない ポーチに出た比率 を ポーチに出た回数 に変えて回帰分析を行ったが (3) と同じ結果となった このことから ゲームを獲得することに ポーチへ出ることが影響を与えていないという結果が出てしまう原因は 説明変数 ポーチに出た比率 の大きさにあるのではなく 別にあると言えるだろう このことについては 次に示す分析や第 6 節でもう一度触れる (5) 2 次の追加的な分析は ポーチを ボールに触れたポーチ と ボールに触れないポーチ の2 種類に分けるものである それぞれの得点率とポーチに出た際のレシーバー側のミスの比率を求めた また ポーチ以外の得点パターンをその他とし その得点率とレシーバー側のミスの比率を求め 表にまとめた 第 5 節の (4) で自分が動画で見返したことも結果の一部として含めていたが それを補足するために追加的に分析を行った 得点率 r ミス率触るポー チ触らない ポーチその他

19 分析を始める前に 表の横の段から説明する 表の2 段目の on poach とは ボールに触れたポーチ を表している これは ポーチへと飛び出していきボールに触れることができたポーチを指している 次に 表 3 段目の off poach とは ボールに触れなかったポーチ を表している これは ポーチへと飛び出していったが ボールに触ることができなかったポーチを指している 最後に 表の4 段目の extra とはその他の得点シーンである これは ポーチ以外の得点シーンのことを指している 次に 表の縦の列について見ていく 得点率 と rのミス率 についてであるが 例えば on poach を例に取ると on poach に当てはまるプレーが全部で22 回 そのうち得点をした回数が7 回 ポーチに出てボールに触ったことで相手にミスをさせた回数が5 回であった よって 得点した回数を on poach に当てはまるプレーの数全体で割って算出された数値を得点率 同じように ポーチに出てボールに触ったことで相手にミスをさせた回数を全体の数で割って算出された数値をレシーバーのミスの比率として表したのが 得点率 と rのミス率 である では まず得点率から見ていく on poach の得点率と off poach の得点率を比べてみると off poach の得点率の方が約 6% ポイントほど大きい値を取っていることが分かる これは 結果のまとめを述べた (4) で述べたことと重複するが ポーチでボールに触ることことが逆に ボールをネットにかけてしまったり ボールをアウトしてしまったりというミスにつながってしまっていたり ボールを相手コートに打ち返しても 打ったボールに威力がなく またコースも甘くて簡単にポーチに出て空いたコースに打ち返され 失点してしまうようなケースが この6% の差に出たのではないかと推測される 今度は extra の項目に注目してみると extra の得点率が約 34.2% ポイントであるのに対して on poach off poach の平均が約 34.8% ポイントである これを見て分かるように ポーチからの得点とそれ以外からの得点ではほとんど差がなかった これが原因で ポーチがポイント ゲームの獲得に影響を与える要因にはならなかったのではないだろうか つまり ポーチに積極的に出た分 ポーチからの得点率が それ以外からの得点率よりも 大幅に大きければ 統計的にもポイント ゲームの獲得にポーチに積極的に出たことが影響を与えているという結果が出たかもしれないが 先に示したように差がほとんどなかったために 統計的に影響を与えていないという結果が出てしまったのではないかと推測される 次に レシーバー側のミスの比率の項目について見ていく on poach と off poach のレシーバー側のミスの比率を見てみると off poach の方が約 15% 19

20 ポイント高い値を取っていることが分かる 2.4 節でも述べたが ポーチに出ることのメリットとして ポーチに出る姿を相手後衛に見せるだけでも 相手後衛はプレッシャーを感じ ポーチに出てもボールに触られないように厳しいコースを狙ってミスをすることがあるので ポーチに出てボールに触れなかったとしても 表にあるような約 37.8% ポイントの割合でレシーバー側の後衛にミスをさせることができたと分かる 一方で ポーチに出てボールに触れた場合でも 打ったボールのコースが厳しかったり 威力があれば相手のミスを引き起こすことが可能である しかし 先ほどから述べているように 今回の実験では ポーチに出て打ったボールのコースが甘かったり 威力のないものであったりしたために レシーバー側に簡単にボールを拾われてしまい 反撃に合ってしまうという場面が見られた そのために レシーバーのミスの比率が約 22.7% ポイントとなり off poach のレシーバーのミスの比率と大きな差が生まれてしまったと考えられる 最後に extra について見る extra のレシーバーのミスの比率を見てみると 全体の中でも一番小さな数値を示している 先ほどから述べている理由から ポーチに出ることで 相手後衛にプレッシャーがかかり ポーチに出ない場合よりも相手にミスをさせていること分かる よって extra のレシーバーのミスの比率とポーチに出た時のレシーバーのミスの比率を比較することで ポーチに出ることが 相手後衛にプレッシャーをかけ ミスを引き起こさせるという ポーチに出ることのメリットを読み取ることができた 第 6 節おわりに今回の研究の目的は 積極的なポーチへの意識の変化が試合にどのような影響をもたらすのかを調べることであった 所属していたサークルの後輩らが試合 特にダブルスの試合で目立った成績を残せないでおり 私は この原因を後輩たちのボレー 特にポーチへの意識の薄さではないだろうかと考え ポーチに出ようという意識の変化がポーチに出る確率を高めるのか さらにポーチに出る確率が上がることがポイント ゲームの獲得にどのような影響を与えているのかを分析し 積極的にポーチに出ていこうという意識を持つことの重要性を明らかにし 現在 サークルを運営している後輩たちの指導に役立てることを目標として この研究を始めることにした この研究のクエスチョンとモチベーションについて改めて確認するために再度ここで述べた 検証するにあたって サークルのメンバーの協力を得て実験を行った その内容については 第 3 節で述べた 実験後 回帰分析によって 1 ポーチに出た比率 と 指示したか否か 2 ポイントの獲得 と ポーチに出たか否か 3 ゲームの獲得 と ポーチに出た比率 の関係性について特に注目し 20

21 て分析を行った 分析前の予想としては 指示をする前より指示をした後の方がポーチに出る比率は高まり ポーチに出る比率が高まったことがポイント ゲームの獲得に正の影響をもたらすと予想していた 回帰分析の結果 指示をする前よりした後の方が約 35% ポイントポーチに出る比率が高まっていることが分かったが その比率が高まったことがポイント ゲームの獲得に影響を与えていないという結果となった このような結果となった原因については 第 5 節の (5) の追加的な分析で 予想ではあるが述べた 追加的な分析では ポーチを on poach( ボールに触れなかったポーチ ) と off poach( ボールに触ったポーチ ) の 2 種類に分け さらに extra( それ以外のプレー ) と合わせてプレー全体を3つに分けて それぞれの得点率とレシーバー側のミス率を求めて分析を行った その結果 得点率については まず on poach と off poach の間に差が見られ 動画を見返して分かったことも踏まえてその原因を考えた ポーチに飛び出していくことが逆に ボールをネットにかけてしまったり ボールをアウトしてしまったりというミスにつながってしまっていたり ボールを相手コートに打ち返しても 打ったボールに威力がなく またコースも甘くて簡単にポーチに出て空いたコースに打ち返され 失点してしまうようなケースが 実際 何度も見られ その分が on poach と off poach の差として現れたのではないかと分析した 次に ポーチの得点率とそれ以外のプレーの得点率を比べてみると その差はほとんどなかった つまり ポーチに出ることが他のプレーと比べて 特別 得点を取ることにつながっているわけではないために 統計的には ポーチに出る比率が高まっても ポイント ゲームの獲得につながらないという結果が出てしまったのではないかと予想した レシーバー側のミスの比率については ポーチとそれ以外のプレーを比べると ポーチに出た時の方がレシーバー側のミスの比率が高かったことから ポーチに出ていくことは その他のプレーをするよりもレシーバー側にプレッシャーをかけ ミスを引き起こさせることができるということが分かった 今回の分析から ポーチへの意識が変わればポーチに出ていく比率は高まることは分かったが ポーチを決める技術がないのに無理にポーチに出ていっても ミスをしてしまったり 相手から反撃を受けてしまうために ポーチに出る比率が高まってもポイントやゲームを獲得することにはつながらないということも分かった これらのことから ポーチに対する意識の変化によってポーチに出る比率が高まってもゲーム ポイントの獲得に影響を与えず また 無理にポーチに出てもミスを起こしてしまうため ポーチ自体の技術 ひいてはボレー自体の技術を高めなければならないと考えた さらに ポーチに対する意識の変化がポーチに出る比率を高めるため 技術だけを向上させても ポー 21

22 チに対する意識を変えなければ ポーチに出る回数は増えず 技術を活かす場面が少ないままであろうと考えた つまり ボレーの技術を高めること と ポーチに対する意識を変えること の両方を行うことが 試合でゲーム ポイントの獲得にとって重要なことなのではないかという結論を私は出した 最後に 今回の分析の課題点について述べる 1つ目は サンプルの数の少なさである これは 有意性の見られる変数が少なかったことの一因であると思われる 今回の実験は全 10 試合 20ゲーム 111ポイントとかなり少なく もう少し試合数を稼げば 有意性の見られる変数も増えたかもしれない 2つ目は 3 人の固定メンバーの疲労を考慮して実験を行えなかった点である 1 日目が2 試合 2 日目が8 試合と 2 日目に多くの試合数を固定メンバーにはこなしてもらったので 後半は疲労が見えていたように感じる せめて 1 日につき2-3 試合にして実験を行えば 全部の試合で最高のパフォーマンスができたかもしれない 最後の3つ目は 被験者に対してアンケート行わなかった点である 今回の分析では 不確定要素が多かったが 被験者に対していくつかの質問を載せたアンケートを行えば 分析の助けになったかもしれないと感じた アンケートを行うのであれば どのような意識を持ってポーチに出ていたのか? 積極的にポーチに出ることは難しく感じたのか? 固定メンバーの3 人にもポーチに積極的に出られてどのように感じたか? などのようなアンケートを行ってみたかった 上記に挙げた点以外にも改善点は多くあると思われる 今回の研究をうまく進めるために上記で挙げた点については少なくとも行うべきであったと痛感した 22

23 付録データ 1 ゲーム poach direction fro level 1st rate 2nd rate memmber S miss R miss 数 rate

24 2 ポイント数 point memmber 1st Ser DF fro level S miss R miss poach

25 3 ゲーム poach game memmber 1st Ser DF fro level S miss R miss 数 rate 参考文献 日本テニス協会 WOWOW Tennis Online MBA 経営辞書 バレーボールにおけるアンダーハンドによるトスの研究( 坂中他 2014) 25

26 目次 1. はじめに 1 2. 研究の背景にある情報 テニスの基本的なルールについて テニスのダブルスについて テニスのダブルスとシングルスとの違い 自分の経験も含めたポーチの重要性 4 3. 実験方法について 5 4. データと分析方法 回帰分析とは 何を分析するのか データ 被説明変数 説明変数 ダミー変数 分析結果と解釈 分析結果と解釈 (1). 1の回帰式の予想と分析結果の解釈 (2). 2の回帰式の予想と分析結果の解釈 (3). 3の回帰式の予想と分析結果の解釈 (4). (1) から (3) を踏まえた全体的な解釈 (5). 追加的な分析 おわりに 20 付録データ 23 参考文献 26

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