タイ産ほうれん草プロジェクトの取り組み 安心 安全な商品提供と CSR ( 社会的責任 ) を目指して 生活協同組合連合会 大学生活協同組合東京事業連合
Ⅰ. 大学生協について 大学生協の社会的使命 文化と高等教育の充実を願い 魅力ある大学づくりに参加する 協同体験を大切にし 暮らしのなかで協同の輪を広げる 人間らしい豊かな生活 人と地球に優しい社会を実現する
九大学生協(会員)東京事業連合要望 運営 / 商品発注 大学生協東京事業連合について六 東京事業連合と会員 メーカー 産地組合員要望仕入交渉安全検査 要望理解納品提案 < 会員のための主な業務 > 商品 食材調達業務商品 ( メニュー ) 企画業務物流業務システム業務経理決算業務広告広報物作成研修業務等 組合員の意見 要望 提案 活用 / 商品納品
Ⅱ. 大学生協東京事業連合について 食堂事業の目的 組合員自らが協同で実現したい食生活の場 健康で安心 安全な組合員への食生活提案の場 課外におけるコミュニケーションの場
Ⅲ. タイ産ほうれん草の取り組みについて 1. 大学生協食堂にかかせない ほうれん草 ほうれん草は総合栄養素野菜 ビタミン ミネラル 食物繊維を豊富に含んだ 毎日の食事に欠かせないメニュー
Ⅲ. タイほうれん草の取り組みについて 2. タイ産ほうれん草にいたった経過 2003 年中国ほうれん草の残留農薬による輸入禁止 国産での対応 品質 価格 安定的供給に問題 海外調達に切り替え タイ北部に 当時日本へのタイ産の冷凍ほうれん草の実績はありません
Ⅲ. タイほうれん草の取り組みについて タイに着目した理由 第 1 タイ北部山岳高地の冬季の気候がほうれん草栽培 に適している事 第 2 加工コストは中国に比べ高いが 冷凍加工メーカー の冷凍技術が高い事 第 3 少数民族問題 低い経済社会水準 未整備 未開 墾農地の存在から 農地整備 雇用創出 換金作物の農地整備 雇用創出 換金作物の栽培拡大 がタイ北部の緊急の課題となっていた事
Ⅲ. タイほうれん草の取り組みについて 3. タイでの試験栽培と産地 メーカー探し 2003 年 6 月タイ北部で試験栽培 幾つかの試験結果から 栽培可能であると確証 2003 年 8 月に開発輸入の実施を決める 2003 年 9 月に契約可能なメーカー SWIFT 社がみつかる 2003 年 11 月から栽培開始に向けた準備を始める
Ⅲ. タイほうれん草の取り組みについて 3. タイでの試験栽培と産地 メーカー探し 主たる準備 ジャポニカ種の確保 製品加工 タイ北部での栽培適地 原料配送 生産者農家との契約 栽培指導
Ⅲ. タイほうれん草の取り組みについて 4. 抱えた多くの課題 11 月からの栽培という時期が迫っていたにも関わらず 多くの課題をかかえました 原料生産 製品製造上の課題 使用量を確保するに見合うほどの農地が十分に確保されていない 同地域でのほうれん草栽培の実績がなく 生産者に技術的ノウハウが蓄積されていない タイからのほうれん草加工品の輸入実績がなく日本の厚生労働省 農水省の対応が不透明
Ⅲ. タイほうれん草の取り組みについて 商取引における信頼やリスクの問題 SWIFT 社自身の本当に購入してくれるのか? といった猜疑心 大学生協も 未だ見ぬ産地とメーカーに開発をゆだねるリスクと不安 双日食料も タイにおける野菜取引の実績の小ささ 結果として日本商社の中で最初にタイのほうれん草ビジネスに手をつけるリスクへの不安
Ⅲ. タイほうれん草の取り組みについて 5. 大学生協 双日食料 SWIFT 社の 相互理解と信頼相互理解と信頼 安全で安心できる ほうれん草を学生たちに タイ北部地域の雇用 社会貢献 大学生協の思いと意思 公正な取引事業を通じた雇用の創出と貧困層の救済 生産者技術支援を通じた 生産者育成 教育への貢献 SWIFT 社の思いと意思 タイにおけるほうれん草ビジネスのパイオニア商社双日食料の思いと意思 双方の 思い思い 意思意思 を伝えあい 双方の 思い 意思 の確認
Ⅲ. タイほうれん草の取り組みについて 6. SWIFT 社の素早い動き 新規工場の着手 栽培契約農家の開拓 新たな農地の開墾
Ⅲ. タイほうれん草の取り組みについて 栽培農地について 新たな開墾であった為 チェンマイ周辺ではなく更に北部山岳地帯のミャンマー国境に近いチェンダイ周辺が中心 車での移動が困難で徒歩向かわざる得ない農地周辺環境
Ⅲ. タイほうれん草の取り組みについて 栽培農地について 農耕機械はなく 全て農具での作業 山岳少数民族の方々も多く含まれ タイ語が通じない人もいる状況 山肌に沿った農地も多く雨による土流れも心配 総量確保という現実問題 への不安
Ⅲ. タイほうれん草の取り組みについて 栽培農地について 農地の土の 温かさ 香り 沢山の養分を含んでいる土 農地が大学生協専用 畑ロットとコート 管理は明快 トレーサビリティー オーガニック栽培 ほうれん草自体の 安全 安心感
Ⅲ. タイほうれん草の取り組みについて 7. 生産量 15000 10000 5000 0 中国台湾ベトナムインドネシア タイ 2002 年度 5000 11 18 6 0 2003 年度 4552 1639 1069 396 20 2004 年度 3880 2793 4505 902 61 2005 年度 11980 2584 5861 624 113 2006 年度 14732 1792 3827 919 165 財務省輸入通関統計
IV. タイ産冷凍ほうれん草のこだわり SWIFT 社について
IV. タイ産冷凍ほうれん草のこだわり SWIFT 社について 事業範囲 1986 年に世界市場及び国内市場に高品質の農産物を供給するために設立 主要産品は <JAPAN EU 中東 オーストラリア 台湾など ) ~ 生鮮食品 : 野菜 ハーブ ~ 冷凍食品 : 果物 野菜 ~ 乾燥食品 : 野菜 ハーブ ~ 蒸熱処理果物 : 果物
IV. タイ産冷凍ほうれん草のこだわり SWIFT社について 冷凍ほうれん草製造ライン
IV. タイ産冷凍ほうれん草のこだわり 1. SWIFT 社の理念 SWIFT 社について 1 無農薬 / 有機農法による環境保護の推進 2 従業員 / 生産者への奨学金基金 友情の基金 3Win-Win 生産者 ~ 消費者まで SWIFT 社に関わる 全ての人が恩恵を受ける
IV. タイ産冷凍ほうれん草のこだわり SWIFT 社について 2. 友情の基金 基金の内容児童 高校生 大学レベルにおいて 彼らの教育に関わる経済的支援を目的としている SWIFT 社の総売上高の若干のパーセンテージを基金に寄付し 基金を支えています 奨学金の対象者と選抜基準 < 対象は > 1SWIFT 社の従業員の子供たち 2SWIFT 者が契約する農場納農夫の子供たち 3SWIFT 社と関係なく就学が困難な貧しい児童 高校生 大学生 < 選抜基準は > 1 本当に援助が必要な貧困家庭の子供たち 2 学校で勉強する意思のあること 3 素行に問題がないこと 4 麻薬に手を染めていないこと
IV. タイ産冷凍ほうれん草のこだわり 3. 大学生協と基金 SWIFT 社について 生産者との交流促進 公正取引に維持 社会貢献活動への参加といった SWIFT 社と活動を共にする事を通じて基金活動を豊かにする視点での関わりをもつ事が大切
最後に 社会的貢献 今中国ほうれん草が解禁になっていますが 単に 安いから 量産しやすい 気候が安定しているから ということではなく 大学生協のほうれん草ビジネスにより間接的ではありますが
最後に 社会的貢献 タイの生産者支援につながり タイの子供達を支援する奨学金基金設立に大きな動機と勇気を与えた 社会的貢献の位置づけが高い もっとこの事を広く知らせる取り組みや行動を行っていく必要があると思います
最後に 大学生協の教育支援 小学校からの感謝状 タイ産ほうれん草のもつ意味を広める為 に 2005 年から学生 先生 職員の視察を始めています 2005 年参加者 大学教職員 弘前大学教授 1 名 学生 1 名 取引先 2 名 大学生協職員 9 名 2006 年参加者 学生 4 名 取引先 1 名大学生協職員 16 名 2006 年には子供達に教育支援の寄与をしました 教育支援内訳 50 人 500 バーツ ( 一人 1500 円 ) 小学校の施設改修 35000 バーツ (105000 円 )
最後に トレーサビリティー 使用する ほうれん草が どのような農地で どのような人々の手で栽培されているか その事が彼らの生活にどのような影響をあたえているか この 産地 農地 従事者を実際に見る 事が大切と思います 本質的なトレーサビティーをほうれん草という食材で追及していきたいと考えます
ありがとうございました