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USB3.0: 概要 USB3.0 Specification Version 1.0 (SuperSpeed) :2008 年 11 月に発表 狙い : 大容量化したデータ ファイルの転送時間短縮化 (10 倍高速化 ) 特にフラッシュ ストレージ 外付け HDD SSD デジタル カメラ MP3 プレーヤ 携帯端末等 規格 転送時間 (USB-IF の資料を元に計算 ) データ レート USB2.0 と後方互換 機構的な互換性 USB2.0 USB3.0 接続可能 高速リンクのための接続 Tx2 線 Rx2 線を追加 ( シールド ツイスト ペア ) PCI Express 2.0 と SATA の双方に類似した高速リンク ロゴで識別 ( 当初の青色識別から変更 ) ケーブル長 3m まで ( ただし損失量だけで長さの規定はない ) 共通のデバイス モデル パイプ モデル フレームワーク 転送タイプ 電力管理機能の向上 高速化で増加する消費電力を抑えるためのより積極的な電力管理 デバイス ホスト ポートのどちらからでも低電力モードに入れられる フラッシュ メディア容量 4MB 256MB 1GB 8GB 32GB USB2.0 480Mbps 0.1s 8.5s 33s 4.4 分 17.6 分 USB3.0 5Gbps 0.01s 0.8s 3.3s 26.4s 1.76 分 3

USB3.0: 電気的な仕様 PCI Express 2.0 との高い類似性 1: 低電力モードにはない 2: コモン クロックのため SSC クロックは含まず 3:Low Frequency Periodic Signaling 規格 SuperSpeed USB PCI Express データ レート 5Gbps 5Gbps, 2.5Gbps 符号化 スクランブラ多項式 (Polynomial) 8B/10B X 16 + X 5 +X 4 +X 3 +1 電圧レベル 1.2V~0.8V( 遷移ビット ) 1.2V~0.4V( 低電力モード ) ディエンファシス 1 3.5dB±0.5dB 3.5dB±0.5dB(5Gbps, 2.5Gbps) 6dB±0.5dB(5Gbps) クロッキングフォワードコモン 周波数偏差 +300~-5300PPM ±300PPM 2 レーン数 1 1,2,4,8,12,16,32 (CEM/ ケーブル :1,4,8,16) レシーバ イコライザ必須規定なし レシーバ検出 サイドバンド信号 (LFPS 3 ) 負荷時定数の変化を検出 (CEM:PERST# WAKE# PRSNT1/2#) 4

USB3.0 コンプライアンス テストとは コンプライアンス テストはインテグレーターズ リストに掲載する場合に必要 USB3.0 としての規格 相互運用性を確認したという USB-IF からのお墨付き コンプライアンス テストをうけるには コンプライアンス ワークショップ USB-IF が公式のコンプライアンス テストを開始 (2010/4/26) 民間テスト会社ではアリオン株式会社 ( 東京 五反田 ) がサービス開始 当社の測定機材を導入 米国オレゴン州ヒルズボロ市にある PIL にて随時実施 テスト仕様 (CTS) はいまだ策定中 2009 年 9 月 Rev.0.9( 現在公開中 ) になってから大幅に変更 USB-IF のテスト フィクスチャ ( ハードウェア リファレンス チャンネル ) 販売開始 (2010/5/27) 公式のレシーバ テストに必要 コンプライアンスを取得しなくとも製品保証の観点からコンプライアンス テストに準じた測定は重要 5

USB-IF Platform Interoperability Lab(PIL) 公式コンプライアンス テスト開始に先立ち USB 開発者のためにホストとデバイスのインターオペラビリティの確認と USB3.0 物理層のテストを目的として開設 当社米国本社は PIL からおよそ 16km の近距離! 当社は PIL で機材貸与で協力 PIL に関する情報 予約は http://www.usb.org/developers/ssusb/ssusb_pil 日本国内では当社 T&M Center of Excellence( 高速シリアル測定センター : 東京 大阪 ) にて PIL と同じ環境で物理層テスト 測定をお試しいただけます ( ただし認証試験に代わるものではありません ) 担当営業へお問合せください USB-IF PIL LAB Tektronix 6

USB3.0: コンプライアンス テスト ( 物理層 ) 1. トランスミッタ TD.1.1 :LFPS TD.1.3 : アイ ダイアグラム ジッタ測定 TD.1.4 :SSC プロファイル測定 2. レシーバ TD.1.2 :LFPS TD.1.5 : ジッタ耐性テスト 3. その他 USB30CV(Command Verifier) を使ってのコマンド ベリファイ テスト ( デバイス ) インターオペラビリティ テストなど USB2.0 コンプライアンス テスト 7

トランスミッタ テスト LFPS:TD.1.1 最初の Polling.LFPS を 5 バースト取込む ブレークアウト フィクスチャを使用 測定項目 tburst, Trepeat Tperiod trisefall2080 デューティ サイクル V CM-AC-LFPS V TX-DIFF-PP-LFPS 測定範囲 : バースト開始から 100ns 後 ~ バースト終了から 100ns 前 8

トランスミッタ テストアイ ダイアグラム ジッタ測定 :TD.1.3 SSC プロファイル測定 :TD.1.4 受信端 TP1 での波形捕捉 50Ω 終端した状態での規定 オシロスコープ入力に直接接続してテスト ( 送信側で AC 結合されている ) 40GS/s 以上で 1M-UI(Unit Interval) を捕捉 リファレンス チャンネルの適用 : 想定最長伝送路でテスト ホスト テスト : デバイス (17.5cm)+3mケーブル デバイス テスト : ホスト (27.5cm)+3mケーブル ソフトウエア的にフィルタを適用 リファレンス イコライザを適用 (CTLE:Continuous Time Linear Equalization) 上記結果のアイ ダイアグラム ジッタ SSC プロファイル測定 (TP1 ) TP1 コンプライアンス テスト点 (TP1 ) 9

トランスミッタ テストアイ ダイアグラム ジッタ測定 (TD.1.3): 測定項目 アイ高さ (CP0) ジッタ (Dual Dirac モデル ) Rj (δ-δ ) : ランダム ジッタ (CP1) 熱雑音やショット雑音などに起因 発生確率の広がりは無限大で P-P がない 実効値 あるいは σ で表現 極めて低い頻度でも大きなゆらぎが発生し 長期間の通信品質 (BER) に影響 Dj (δ-δ ) : デターミニスティック ジッタ (CP0) 隣接オシレータや伝送系の高周波損失などに起因 発生確率の広がりは有限 ジッタ マージンを低下させる Tj : トータル ジッタ 1 兆ビットに 1 回のエラー (BER10-12 ) を保証するために必要となる Rj の等価的な P-P 値と Dj の和 Tj=Dj (δ-δ) +14.068 Rj (δ-δ) Rj と Dj 測定結果から上記式で算出 4.9MHz 2 次 PLL ダンピング ファクタ 0.7 のジッタ伝達関数を持つ PLL で再生されたクロックを基準に測定 パラメータアイ高さ Rj (δ-δ ) Dj (δ-δ ) Tj 仕様 100mV~1200mV 46ps@BER10-12 (3.27ps rms) 以下 86ps 以下 132ps@BER10-12 以下 Rj : Random Jitter Dj : Deterministic Jitter Tj : Total Jitter 以上参考資料参照 BER: Bit Error Rate 10 USB3.0, Electrical Compliance Test Specification Rev.0.9 RC より

コンプライアンス パターン 一度 コンプライアンス モードに入った場合 レシーバへの Ping.LFPS の入力によりトランスミッタは 9 種類のコンプライアンス パターンを順次出力 現時点では下記の CP0 と CP1 のみ使用 パターンシンボル内容波形 コンプライアンス テストに使用するパターン CP0 D0.0 ( スクランブルされた ) 論理アイドル状態と同じ疑似ランダム パターン SKIP オーダード セットは含まない CP1 D10.2 ナイキスト周波数 (1 ビット 0 1 ビット 1 の繰り返し ビット レートの 1/2 : 2.5GHz) 垂直軸 :120mV/div 水平軸 :1ns/div 引用 :Universal Serial Bus Specification 3.0, Rev.1.0, Nov.12, 2008 11

SSC: ダウンスプレッド センタ / アッパスプレッド センタ / アッパスプレッドの PC マザーボードが市販 規格はダウンスプレッドを採用 突発的に周波数が飛ぶ SSCG も存在 インターオペラビリティ問題の原因の 1 つに リンク アップしない データの取りこぼし データのダブり 元のクロック (fc) を中心に上下に変調 センタスプレッド 周波数 元のクロック (fc) に対し 周波数が下がるように変調 元のクロック (fc) に対し 周波数が上がるように変調 ダウンスプレッド 時間 アッパスプレッド 周波数 周波数 時間 時間 どちらも周波数がクロック (fc) より高くなるため 回路の時間余裕度を低下させる 12

トランスミッタ テスト SSC プロファイル測定 :TD.1.4 変調周波数 :30~33kHz 変移 :0~-0.5% 位相ジッタ :1.2ns 以内 600UI 内 CP1 にて測定 周期変動のタイム トレンド表示 周期の下限 (200ps-300PPM= 199.94ps) 変調周波数 周期偏差の測定 規格値との判定結果 13

トランスミッタ テストソフトウェア チャンネル エミュレーションによる TP1 Tx Channel TP2 ブレークアウト テスト フィクスチャを使用し シリコン / コネクタのできる限り近傍で信号を捕捉 (TP2) Tx チャンネル エミュレーションにより TP1 波形を算出 イコライザ エミュレーション 自動 / 半自動での Ping.LFPS 入力 コンプライアンス パターンの切替え AFG3000 シリーズファンクション / 任意波形ジェネレータ or USB3.0 チップ USB3_Rx USB3_Tx USB3_Tx USB3_Rx DSA70000B シリーズデジタル シグナル アナライザ CTLE Rj- Dj- Tj Eye Height AWG7000B シリーズ任意波形ジェネレータ 被測定システム テスト フィクスチャ Ping.LFPS USB3.0, Electrical Compliance Test Specification Rev.0.9RC で正式に提案 14

トランスミッタ テストコンプライアンス テスト ソフトウェア SigTest 公式のコンプライアンス : アイ ダイアグラム ジッタ (TD.1.2) SigTest コンプライアンス テスト ソフトウェア PCI-SIG の PCI Express Rev.2.0 用の SigTest を改版 リファレンス イコライザを追加 PLL の変更 最初に Rj を測定 次に Dj を測定し 最初の Rj の測定結果を UI に入力することで Tj を演算 2 回測定が必要に 要コンプライアンス パターンの変更 無償 準コンプライアンス プリコンプライアンス +SSC プロファイル測定 (TD.1.4) LFPS(TD.1.1) 各計測器メーカのツール例 : 弊社 TekExpress opt.usb-tx TekExpress opt.usb-tx 15

USB-IF USB3ET テスト フィクスチャ ホスト テスト フィクスチャ デバイス チャンネル (12.5cm トレース ) ホスト ブレークアウト フィクスチャ (TypeA プラグ ) デバイス テスト フィクスチャ バックパネル チャンネル (27.5cm トレース ) デバイス ブレークアウト フィクスチャ (TypeA レセプタクル ) デバイス テスト CAL フィクスチャ (TypeB レセプタクル ) ホストはデバイス ブレークアウト フィクスチャを使用 VBUS 用 5V 電源 ケーブル TypeA-TypeB 3m ケーブル TypeA-TypeB ショート ケーブル (10cm) TypeA-MircoB ショート ケーブル (10cm) 購入先 http://www.usb.org/developers/estoreinfo/ TypeA レセプタクル トポロジ ダイアグラム http://www.usb.org/developers/estoreinfo/usb30_electri caltestfixture_topologies.pdf TypeA レセプタクル TypeB レセプタクル ホスト テスト フィクスチャ TypeB レセプタクル TypeA プラグ TypeA レセプタクル デバイス テスト フィクスチャ デバイス テスト CAL フィクスチャ 16

トランスミッタ テスト構成 12.5GHz 以上の DSA70000C シリーズ あるいは MSO70000C シリーズ 最低 DSA71254C 型 MSO71254C 型 MSO70000C シリーズには Opt.DSAU が必要 TekExpress ワンボタン自動測定ソリューション (opt.tekexp opt.usb-tx) USB3ET テスト フィクスチャ (USB-IF) AWG7122C-010608 型任意波形ジェネレータ ( レシーバ テストと共用 ) あるいは AFG3252 型任意波形 / ファンクション ジェネレータ その他 SigTest ソフトウェア (USB-IF) SMA-SMA ペア ケーブル 2 対 デスキュ用アクセサリ VBUS 用電源 ( デバイスの場合 ) その他 17

DSA70000D シリーズデジタル シリアル アナライザ 最高の波形特性 と 強力な解析能力 型名 DSA7334D 型 DSA72504D 型 最高周波数帯域 2ch(RT) 4ch(ET アンダー サンプリング ) 4ch(RT) 33GHz 23GHz 25GHz 立上り時間 (20%-80%) 9ps 12ps 最高サンプル レート 最大レコード長 垂直軸ノイズ ( フルスケールに対する p-p) 50GS/s@4 チャンネル 100GS/s@2 チャンネル 250M ポイント @4 チャンネル 0.58% 0.58% IBM 社 SiGe 8HP BiCMOS プロセスによる新設計のフロントエンドにより 33GHz で必要とされる垂直ノイズとジッタ ノイズ フロアの低減化を実現 フラットネス ±0.5dB( 最高周波数帯域の半分までで ) ジッタ ノイズ フロア (rms) 250fs デルタ時間測定確度 (rms) 347fs 330fs 垂直軸感度 オフセット レンジ終端電圧レンジ 6.25mV/div~120mV/div (62.5mV~1.2V フルスケール +3.4~-3.4V 終端電圧機能によりバイアス Tee DC ブロックを併用することなく DC バイアス回路を直結可能 18

DSA70000C シリーズデジタル シリアル アナライザ 最高の波形特性 と 強力な解析能力 型名 DSA72004C 型 DSA71604C 型 DSA71254C 型 DSA70804C 型 DSA70604C 型 DSA70404C 型 最高周波数帯域 20GHz 16GHz 12.5GHz 8GHz 6GHz 4GHz 最高サンプル レート 50GS/s@4 チャンネル 100GS/s@2 チャンネル 25GS/s@4 チャンネル 最大レコード長 250M ポイント @4 チャンネル 100M ポイント @4 チャンネル 垂直軸ノイズ ( フルスケールに対する p-p) 0.77% 0.43% 0.38% 0.35% 0.32% 0.28% フラットネス ±0.5dB( 最高周波数帯域の半分までで ) ジッタ ノイズ フロア (rms) 290fs 270fs 300fs 340fs デルタ時間測定確度 (rms) 1.43ps 1.15ps 1.23ps 1.24ps 1.33ps 1.48ps DSA70000D/C MSO70000C シリーズ共通 主な機能 ( 標準 ) サーチ & マーク コミュニケーション マスク テスト ジッタ / アイ ダイアグラム解析 6.25Gbps コミュニケーション トリガ シリアル パターン トリガ / プロトコル デコード & サーチ 主な機能 ( オプション ) フレーム & ビット エラー ディテクタ ビジュアル トリガ I 2 C SPI RS-232/422/485/UART MIPI D-PHY USB2.0 デコード & トリガ DDR 解析 シリアル データ リンク解析 パワー解析 ベクトル シグナル解析 UWB 解析 周波数帯域のアップグレード その他 毎秒 30 万波形取込みレート DSP 特性補正 DSP 帯域拡張 (DSA72004C 型 ) 周波数帯域選択機能 ArbFilter 機能 19

MSO70000C シリーズ - 業界唯一高性能ミックスド シグナル オシロスコープ 業界唯一 :MSO 唯一の icapture 1 回のプローブ接続でアナログとデジタルの信号の取込み 任意のデジタル チャンネルとアナログ チャンネルをすばやく切り替え 同時に観測可能 汎用 1GHz パッシブ プローブと 2.5GHz アクティブ差動プローブを用意 デジタル チャンネル アナログ チャンネル + - + - + - A 0 C D 0 アナログ Mux icapture 概念図 デジタル 2.5 GHz アナログ 全帯域アナログ 型名 MSO72004C 型 MSO71604C 型 MSO71254C 型 MSO70804C 型 MSO70604C 型 MSO70404C 型 周波数帯域 20 GHz 16 GHz 12.5 GHz 8 GHz 6 GHz 4 GHz アナログ チャンネル 4 デジタル チャンネル 16 サンプル レート ( アナログ ) 50GS/s@4チャンネル 100GS/s@2チャンネル 25 GS/s@4チャンネル サンプル レート ( デジタル ) 12.5 GS/s レコード長 ( 全チャンネル ) 250 M ポイント 125 M ポイント バス トリガ / デコード ( オプション ) icapture ロジック クオリファイ トリガ パラレル 8B/10B I 2 C SPI RS-232/422/485/UART MIPI D-PHY USB2.0 デコード & トリガ DSA パッケージ オプション DSAU DSAH 20

自動 USB 3.0 コンプライアンス テスト TekExpress 自動テスト ソフトウェア ユーザの手間をかけない 記憶 勘に頼らないワンボタンによる設定からレポートまでの自動 USB 3.0 ノーマティブ / インフォーマティブ トランスミッタ / レシーバ テスト ホスト デバイスに依存したチャンネルを設定 ソフトウェア エミュレーション ハードウェア チャンネル 解析パラメータの完全制御により コンプライアンスとデバッグ環境間のシームレスな統合 トランスミッタ テスト TD.1.1 :LFPS TD.1.3 : アイ ダイアグラム ジッタ測定 TD.1.4 :SSC プロファイル測定 コンプライアンス パターンの自動切替 SigTest および DPOJET の双方をサポート レシーバ テスト TD.1.2 :LFPS( 予定 ) TD.1.5 : ジッタ耐性テスト ジッタ マージン テスト 規定振幅以外でのテスト オシロスコープ内蔵エラー ディテクタをサポート トランスミッタ テスト レシーバ テスト レポート (MHTML 形式 ) 21

DPOJET ジッタ & アイ ダイアグラム解析ソフトウェア 周波数 / 周期 振幅 タイミングおよびジッタとアイ ダイアグラム測定 データ クロックおよびクロック - データ間 同時に 99 測定まで 別々の信号に対する測定も可能 Rj/Dj 測定 特定 BER でのアイ開口幅とトータル ジッタ予測 唯一の規格 業界団体で認定されたリアルタイム オシロスコープでの Rj/Dj 分離方法 (ANSI T11.2 FC-MJSQ) 真の Rj/Dj 測定と Rj (δ-δ) /Dj (δ-δ) 測定 Di の成分を Pj DCDj DDj に分離測定 様々なデータ解析を可能にする複数のプロットを表示可能 アイ ダイアグラム ヒストグラム スペクトラム バス タブ サイクル トレンド 外部クロック逓倍を含む様々なクロック リカバリ モデル PCI Express Gen2( システム ) LVDS パネル インタフェース DDR2/3 に不可欠 汎用 + 特定用途 (DDR PCI Express USB3.0 など ) TP1 にイコライザを適用した波形 TP1 の波形 レポート生成機能 MHTML 形式 (MIME Encapsulation of aggregate HTML)* *HTML ファイルや画像データを単一のアーカイブにまとめて保存できる形式 22

USB3.0 基板設計上の課題 : レシーバ テストが重要に USB3.0 ではレシーバ側で受ける影響に対し 根本的にセンシティブ 5Gbps という高速信号を比較的長距離伝送することを想定 LSI パッケッジ +45cmFR4( ホスト + デバイス )+3m ケーブル その結果 高周波損失の影響を受けて減衰した信号をイコライザで改善 しかしながらイコライザは受信端近傍で受けた影響を増強 クロストーク 反射 ノイズ 電源 特にタイプ B レセプタクルを使用するデバイスは Rx に対する Tx からの近端クロストーク (Differential Near end Crosstalk :DDNEXT) の影響が大きくなりがち インピーダンス コントロールがむずかしいため リターン ロスが大きくなりがち 導体がタイプ A レセプタクルより約 5mm 長い 結果的にトレース パターン 電源等が注意深く設計される必要がある ケーブル レセプタクルも注意深く選択される必要がある 特にデバイスでは 差動ペア スキューやリターン ロス 近端クロストークが大きいレセプタクルを避ける 以上の性質から トランスミッタ テストだけで相互運用性 ( インターオペラビリティ ) を保証は不可能 相互運用性の保証とは特定 BER(BER10-12 ) での通信を保証すること Universal Serial Bus 3.0 Connectors and Cable Assemblies Compliance Document Revision 1.0 Draft, October 20, 2010 より ( http://www.usb.org/developers/devclass_docs/cabconn _3_0_Compliance_Document_20101020.pdf) レシーバ テストが重要に 23

レシーバ テスト LFPS:TD.1.2 LFPS を Rx に入力し DUT が TSEQ を応答すること tperiod 50 ns, V TX-DIFF-PP-LFPS 800 mv, Duty Cycle 50%. tperiod 50 ns, V TX-DIFF-PP-LFPS 1200 mv, Duty Cycle 50%. tperiod 50 ns, V TX-DIFF-PP-LFPS 1000 mv, Duty Cycle 40%. tperiod 50 ns, V TX-DIFF-PP-LFPS 1000 mv, Duty Cycle 60%. AWG から LFPS 信号を Rx に入力 Tx の応答をオシロ スコープで確認 AWG による LFPS 印加シーケンス オシロ スコープによるTSEQ 応答確認 LFPS TSE Q 24

レシーバ テストジッタ耐性テスト :TD.1.5 ジッタ周波数 ジッタ量を変えた数種類のパターンを使用 ( 次スライド参照 ) 低周波 (PLL カットオフ周波数以下 ): クロック リカバリ回路のジッタ吸収の度合いの確認 高周波 : データ リカバリ回路のセンス アンプの時間方向余裕度の確認 TP1 として入力 ディエンファシス SSC を適用 リファレンス チャンネルの損失を適用 デバイス : ホスト +3m ケーブル ホスト : デバイス +3m ケーブル TP1+CTLE でジッタを校正 信号振幅 : SSC オンにて ホスト :180mV デバイス :145mV CP0 にて Sj : SSC オフにて 40.0 ps +0/- 10%@50MHz( 記載?) CP1 にて Rj : SSC オフにて 2.42 ps ±10% RMS 30.8ps±10% p-p 25

レシーバ テスト : ジッタ周波数 / 振幅 測定時間 仕様は BER10-12 測定時間短縮のため BER10-10 として測定 ジッタ周波数あたり 600 秒 6 秒へ短縮 ( 計 4200 秒 42 秒に短縮 ) 2.996 10 10 ビット長 (2.996 10 9 シンボル ) でエラーがなければ 95% の確かさで BER10-10 とみなす 引用 :USB3.0, Electrical Compliance Methodology White Paper Rev.0.5 USB3.0, Electrical Compliance Test Specification Rev.0.5 Pj Rj RMS (UI) 0.0121 (2.4ps) 周波数 ~0.9RC 0.9 UI( 0.9) UI( ~0.9RC ) 500kHz 2 (400ps) 2.265 (453ps) 1MHz 1 (200ps) 1.132 (226.4ps) 2MHz 0.5 (100ps) 0.566 (113.2ps) 4.9MHz 10MHz 50MHz 20MHz 33MHz 50MHz 0.2 (40ps) 0.232 (46.4ps) 26

レシーバ テスト : エラー検出手法 1. ループバック BERT シリコンに内蔵したエラー ディテクタによりエラーをカウント Rx が受信したデータの一部 (BERC オーダード セット ) をカウンタ値 (BCNT オーダード セット ) に置き替えて ループバック モードで Tx よりを出力し 外部機器で読み取る 規格化されたがテスト仕様から削除 また 2010 年 6 月付けの Errata でオプション化 ただしすでに多くのチップに搭載され 早期開発 出荷に貢献 μpd720200 MB86C30A TUSB1310A などに実装 2. 外部エラー ディテクタ レシーバが受信したデータをループバック モードでトランスミッタより出力し 外部機器でエラーをカウント テスト仕様で規定された方法 27

レシーバ テスト構成 1 AWG + オシロスコープ エラー ディテクタ データ ジェネレータ 任意波形ジェネレータで 電気的アイドル SSC ディエンファシス Rj Dj(Sj) を加えたデータを生成 ハードウェア チャンネルで信号を劣化 ループバック パターンのエラーをオシロスコープ内蔵のエラー チェッカで確認 業界初! 波形観測をしながらエラー チェックが可能 オシロスコープ シンボル エラー AWG7000B シリーズ任意波形ジェネレータ 受信したデータを内部でループバック USB3_Rx SSC Rj Pj USB3.0 チップ USB3_Tx 28

レシーバ テスト構成 1 AWG + オシロスコープ エラー ディテクタ 12.5GHz 以上の DSA70000C シリーズ あるいは MSO70000C シリーズ 最低 DSA71254C 型 MSO70000C シリーズには Opt.DSAU が必要 フレーム & ビット エラー ディテクタ Opt. ERRDT フレーム & ビット エラー ディテクタ TekExpress ワンボタン自動測定ソリューション (opt. USB RMT) AWG7122C-010608 型 24GS/s 任意波形ジェネレータ SDX100 SerialXpress ジッタ生成ソフトウェア Opt. ISI S パラメータ フィルタ /ISI 生成 Opt. SSC スペクトラム拡散クロック生成 USB3ET テスト フィクスチャ (USB-IF) その他 SMA-SMA ペア ケーブル 2 対以上 その他 29

AWG7122C 型任意波形ジェネレータ 任意のジッタ プリエンファシス ノイズを印加してのシリアル データが発生可能 直接にジッタを生成し合成 ( ダイレクト シンセシス ) 損失のためのハードウェア リファレンス チャンネルが不要 高い再現性 最高サンプリング レート 12GS/s@2 チャンネル 24GS/s@1 チャンネル 10 ビット垂直分解能 マーカ出力 2 チャンネル / アナログ出力 メモリ長 標準 :32M @2 チャンネル 64M @1 チャンネル オプション :64M @2 チャンネル 128M @1 チャンネル 応用例 レシーバ ジッタ トレランス テスト SSC df/dtストレス テストを実現 PLLループ帯域幅 チャンネル エミュレーション 30

SDX100 SerialXpress ジッタ生成ソフトウェア 31 AWG シリーズ任意波形ジェネレータで任意のジッタ プリエンファシス ノイズを印加してのシリアル データが直接に発生可能に ( ダイレクト ジッタ シンセシス ) レシーバ ジッタ耐性 / マージン テスト SSC df/dt ストレス テストを実現 ジッタ要素 周期性ジッタ ( 正弦波 4 ソース ) ランダム ジッタ (3 ソース ) シンボル間干渉 (ISI) デューティ サイクル ディストーション (DCD)) スペクトラム拡散クロック (SSC) 要素 プロファイル 拡散方式 周波数偏移 拡散周波数 df/dt ノイズ S- パラメータ フィルタによるチャンネル エミュレーション TouchStone 形式ファイルをインポートして 基板 ケーブル クロストーク をシミュレーション可能 シンボル間干渉 (ISI) などを生成のための外付けハードウェアが不要 バージョン 3.0 より

レシーバ テスト構成 2 BERTScope BSA C シリーズ 1. ストレス パターン発生 RJ/SJ/SSC Pre-emphasis プログラム コントロールによるデバッグ 解析ストレス パターン発生 2. 12.5/17.5/28Gbps 選択可能 CR( クロック リカバリ ) 3. シングル クリックによる簡単ループバック設定 4. 高速コンプライアンス テスト ジッタ サーチジッタ周波数ごとに柔軟なサーチ範囲指定可信頼度 BER 指定による実行指定 5. 自動ソフトウェア DSA70K オシロとの連携による自動校正 HTML テスト レポート校正データ 測定結果のデータ ベース管理 コンプライアンス テスト ジッタ サーチ 32

BSA C シリーズ ビット エラー レート アナライザ 最高 26Gbps のパターン生成 高速 BER/ ジッタ測定 エラー解析が可能 8.5Gbps 12.5Gbps 17.5Gbps 26Gbps にパターン ジェネレータ 4 機種 ビット エラー レート アナライザ 4 機種 ストレス生成機能 BERTScope ツールキット 標準テスト スイート アイ ダイアグラム マスク テスト : オシロスコープ ライクなアイ ダイアグラム解析 ジッタ トレランス コンプライアンス テンプレート テストとマージン テスト 物理レイヤ テスト ソフトウェア スイート ジッタ ピーク BER 輪郭 Q ファクタ解析 ジッタ分離 ( ジッタ マップ ) 当社特許の Error Location Analysis 機能 エラー / データ相関など その他 ストレス ライブ データ エラー訂正符号化エミュレーション シンボル フィルタリング 33

レシーバ テスト ソリューション比較 BERTScope AWG テクトロニクスの 2 つのレシーバ テスト ソリューションは 完全自動のレシーバ コンプライアンスとジッタ トレランス テストをサポート SSC ディエンファシスなどの柔軟なレシーバ テスト条件印加 広範囲な高速シリアル規格サポート 非同期クロックのインターフェース サポート (SKP オーダ セット挿抜 ) BERTScope は 26Gbps までの次世代高速シリアル規格に対応 Thunderbolt, DisplayPort 1.2, SATA/SAS, 10G KR, PCI Express 3.0 レシーバ テスト条件の迅速な変更 確認 Rx エラー時のジッタ エラー解析 デバッグ ツールのサポート 新のビット エラー測定 AWG は MIPI, HDMI/MHL, USB 3.0, SATA などの共通プラットフォーム 柔軟なパターン シーケンサ マルチ レベルサポートによる Tx と Rx の共通テスト セットアップ シームレスな自動測定 オシロ スコープによるエラー ディテクタ オプション SATA OOB USB3 LFPS テストサポート S パラメータ モデル ( タッチストーン ) を用いたチャネル ロス解析 (ISI ボード不要 ) ダイレクト シンセシス法による高周波 / 振幅ジッタ印加可能 34

コンプライアンス テスト変更点 USB 3.0 Droop / Drop Test USB-IF より購入可能な新テスト フィクスチャ 新しい 150mA / 900mA 負荷 従来は 100mA / 500mA 負荷 ハイ パワー デバイス対応のため最大負荷電流を 500mA から 900mA に変更 テスト フィクスチャ入手先 : http://www.usb.org/developers/estoreinfo/usb_product_order_form.pdf 35

コンプライアンス テスト変更点テスト フィクスチャのディエンベディング ディエンベッドの目的 実際の使用環境にはない測定環境の影響を除去 Tx テストフィクスチャ上のコネクタ 基板トレースの影響を除去し Tx ピンでの特性を正確に測定 ディエンベッドの方法 Tx テスト フィクスチャ上のチャネル特性を S パラメータファイルとして測定 SDLA(Serial Data Link Analysis) ツールを用いて オシロの Math 機能で使用できるフィルタファイルを作成 Before After 36

今後予定されているコンプライアンス テスト変更点 ECN 012 USB3.0 Reference Equalizer ロング チャネル (3m cable + long host PCB ) 用のイコライザに加えて ショート チャネル (No cable + short) host PCB) 用のイコライザを追加 TD.1.3 : アイ ダイアグラム ジッタ測定 /TD.1.5 : ジッタ耐性テストの対応 Rx テスト フィクスチャの対応 37

USB3.0 測定 (Tx): まとめ オシロスコープで 50Ω 終端し コンプライアンス パターンで評価 コンプライアンス パターン :CP0 CP1 を使用 Ping.LFPS の入力で切替え 2 次 PLL/4.9MHz 帯域 PLL でリカバリしたクロックを基準にアイ ダイアグラムとジッタを評価 1M-UI を測定 ジッタは Dj (δ-δ) Rj (δ-δ) を測定 前者は CP0 後者は CP1 で測定 トータル ジッタ @BER10-12 を算出 Tj=Dj (δ-δ) +14.069 Rj (δ-δ) SSC の変調周波数 変移 位相ジッタ (600UI) を測定 デバイスはホスト + ケーブル ホストはデバイス + ケーブルのチャンネルを加味した TP1( レシーバ入力 ) で評価 ソフトウェアによるリファレンス チャンネル エミュレーションを使用 規定のイコライザ (CTLE) を適用して測定 USB3.0, Electrical Compliance Test Specification Rev.0.9 より 38

USB3.0 測定 (Rx): まとめ レシーバのジッタ耐性テスト 規定のジッタ周波数とジッタ振幅を加えてのテスト 外部機器で Tx データのエラーを検出 ループバック モードで Rx が受信したデータを Tx より出力し 外部機器 ( エラー ディテクタ BERT) でエラーをカウント 当社ではオシロスコープ内蔵型のエラー ディテクタも入手可能 TX テストと同じ接続 環境で 波形を確認しながらの RX テストが可能 規格は BER10-12 ただし測定は 1/100 の時間で測定 デバイスはホスト + ケーブル ホストはデバイス + ケーブルのチャンネル損失を印加 ハードウェア リファレンス チャンネルを使用 ディエンファシス SSC を適用 2 種類の自動 Rx テスト ソリューション AWG + Scope エラー ディテクタ シンプルで共通化された Tx/Rx テスト セットアップ 広範囲なシリアル規格にも対応 BERTScope 豊富な Rx エラー解析 デバッグ ツール サポート 次世代高速シリアル規格にも対応 39

参考資料 CQ 出版様資料リンク先筆者 CQ 出版組込みネット USB 3.0 規格の FAQ 信号波形から SuperSpeed USB を理解しよう http://www.kumikomi.net/archives/2009/08/usb_30faq1superspeed_usb.php USB 3.0 規格の FAQ(2) SuperSpeed USB はいかにして高速伝送を実現しているのか? http://www.kumikomi.net/archives/2009/08/usb_30faq2superspeed_usb.php USB 3.0 規格の FAQ(3) SuperSpeed USB のテストはどのように行うか? http://www.kumikomi.net/archives/2009/09/usb_30faq3superspeed_usb.php そこは知っておきたい USB 3.0 の高速性を実現するしくみをプロトコル アナライザで覗いてみる http://www.kumikomi.net/archives/2009/04/_usb_30.php 畑山仁 日本テクトロニクス株式会社 石井潤一郎 東陽テクニカ株式会社 インタフェース 2010 年 3 月号今さら聞けない USB の基礎知識 (USB2.0) 桑野雅彦 藤原尚伸 パステルマジック USB3.0 の特徴と USB2.0 との比較 大谷聡 NEC エレクトロニクス株式会社 トランジスタ技術 2010 年 2 月号超高速通信規格 USB3.0 の実際野崎原生 NEC エレクトロニクス株式会社 当社資料リンク先備考 ちらし 機器構成 アプリケーション ノート USB3.0 計測 / コンプライアンス ソリューション USB3_factsheet_55Z-24071-1.pdf USB3 コンプライアンス必要構成 01Feb10.pdf USB 3.0 設計の検証とデバッグの簡素化 USB3_AppNote_55Z-23452-0.pdf データシート USB3_datasheet_55Z-23929-0.pdf TekExpress opt.usb-tx をご紹介 ウエブ セミナ USB 3.0 設計の検証とデバッグの簡素化 http://www.tek.com/ja/forms/response/306283x318489/ 視聴にあたって登録が必要 Web http://tektronix.co.jp/usb 40

当社社員監修 執筆インタフェース デザイン シリーズ第 2 弾 USB 3.0 設計のすべて ~ 規格書解説から物理層の仕組み 基板 ソフトウェア設計 コンプライアンス テストまで A5 判 512 ページ 近日中販売開始予定 乞うご期待ください 内容 第 1 章 USB の概要 第 2 章 USB 3.0 の物理層と論理層 第 3 章デバイスとハブの動作 第 4 章コネクタとケーブルの形状と特性 第 5 章リンク層の詳細 第 6 章ハードウェア設計 第 7 章プリント基板の設計 第 8 章コンプライアンス テスト : 執筆しました 第 9 章 USB ソフトウェアのしくみ 第 10 章 USB ホスト コントローラの制御 第 11 章 USB デバイス コントローラ制御 41 テクトロニクス イノベーション フォーラム2012

ありがとうございました 本テキストの無断複製 転載を禁じますテクトロニクス社 Copyright Tektronix Twitter @tektronix_jp Facebook http://www.facebook.com/tektronix.jp 42