本来目指すべき療養病棟の転換の方向性 ( イメージ ) 一般病床 医療療養病床 (5:) 介護療養病床 H9 年度末で廃止 (6 年間の経過期間 ) 地域医療構想の推進と療養病床の再編 現行の介護療養病床は平成 9 年度末で廃止 ( 経過措置あり ) となり 新たな類型として介護医療院が設置され こ

Similar documents
Microsoft PowerPoint - (参考資料1)介護保険サービスに関する消費税の取扱い等について

( 参考 ) 平成 29 年度予算編成にあたっての財務大臣 厚生労働大臣の合意事項 ( 平成 29 年 12 月 19 日大臣折衝事項の別紙 ) < 医療制度改革 > 別紙 (1) 高額療養費制度の見直し 1 現役並み所得者 - 外来上限特例の上限額を 44,400 円から 57,600 円に引き上

PowerPoint プレゼンテーション

介護保険制度改正の全体図 2 総合事業のあり方の検討における基本的な考え方本市における総合事業のあり方を検討するに当たりましては 現在 予防給付として介護保険サービスを受けている対象者の状況や 本市におけるボランティア NPO 等の社会資源の状況などを踏まえるとともに 以下の事項に留意しながら検討を

このような現状を踏まえると これからの介護予防は 機能回復訓練などの高齢者本人へのアプローチだけではなく 生活環境の調整や 地域の中に生きがい 役割を持って生活できるような居場所と出番づくりなど 高齢者本人を取り巻く環境へのアプローチも含めた バランスのとれたアプローチが重要である このような効果的

スライド 1

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション

平成17年度社会福祉法人多花楽会事業計画(案)

< 現行 > 対象者医療区分 Ⅰ(Ⅱ Ⅲ 以外の者 ) 1 * 医療の必要性の低い者医療区分 Ⅱ Ⅲ 1 2 * 医療の必要性の高い者 ( 指定難病患者を除く ) 3 指定難病患者 2 生活療養標準負担額のうちにかかる部分 1 日につき32 1 日につき 1 日につき < 見直し後 > 対象者医療区

問 2 次の文中のの部分を選択肢の中の適切な語句で埋め 完全な文章とせよ なお 本問は平成 28 年厚生労働白書を参照している A とは 地域の事情に応じて高齢者が 可能な限り 住み慣れた地域で B に応じ自立した日常生活を営むことができるよう 医療 介護 介護予防 C 及び自立した日常生活の支援が

改定事項 基本報酬 1 入居者の医療ニーズへの対応 2 生活機能向上連携加算の創設 3 機能訓練指導員の確保の促進 4 若年性認知症入居者受入加算の創設 5 口腔衛生管理の充実 6 栄養改善の取組の推進 7 短期利用特定施設入居者生活介護の利用者数の上限の見直し 8 身体的拘束等の適正化 9 運営推

スライド 1

7 対 1 10 対 1 入院基本料の対応について 2(ⅲ) 7 対 1 10 対 1 入院基本料の課題 将来の入院医療ニーズは 人口構造の変化に伴う疾病構成の変化等により より高い医療資源の投入が必要となる医療ニーズは横ばいから減少 中程度の医療資源の投入が必要となる医療ニーズは増加から横ばいにな

2 経口移行加算の充実 経口移行加算については 経管栄養により食事を摂取している入所者の摂食 嚥 下機能を踏まえた経口移行支援を充実させる 経口移行加算 (1 日につき ) 28 単位 (1 日につき ) 28 単位 算定要件等 ( 変更点のみ ) 経口移行計画に従い 医師の指示を受けた管理栄養士又

PowerPoint プレゼンテーション


区分

計画の今後の方向性

参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶

Microsoft Word - Q&A(訪問リハ).doc

まちの新しい介護保険について 1. 制度のしくみについて 東温市 ( 保険者 ) 制度を運営し 介護サービスを整備します 要介護認定を行います 保険料を徴収し 保険証を交付します 東温市地域包括支援センター ( 東温市社会福祉協議会内 ) ~ 高齢者への総合的な支援 ( 包括的支援事業 )~ 介護予

☆表紙・目次 (国会議員説明会用:案なし)

消費税 5% 引上げによる社会保障制度の安定財源確保 消費税率 ( 国 地方 ) を 2014 年 4 月より 8% へ 2017 年 4 月より 10% へ段階的に引上げ 消費税収の使い途は 国分については これまで高齢者 3 経費 ( 基礎年金 老人医療 介護 ) となっていたが 今回 社会保障

<4D F736F F F696E74202D20332E8CFA90B6984A93AD8FC E18F8A93BE8D8297EE8ED293998F5A82DC82A B68A888E B8E968BC682CC8D6C82A695FB B8CDD8AB B83685D>

PowerPoint プレゼンテーション

スライド 1

13 (参考資料4-5)松下参考人資料(三菱総研)

スライド 1

Microsoft Word - 01介護報酬請求の留意点

加算 栄養改善加算 ( 月 2 回を限度 ) 栄養スクリーニング加算 口腔機能向上加算 ( 月 2 回を限度 ) 5 円 重度療養管理加算 要介護 であって 別に厚生労働大が定める状態である者に対して 医学的管理のもと 通所リハビリテーションを行った場合 100 円 中重度者ケア体制加算

<4D F736F F F696E74202D DB92B789EF8B638E9197BF C CA8F8A8E7B90DD81458DDD91EE B ED2816A817989DB92B789EF8B638CE38A6D92E894C5817A2E707074>

居宅介護支援事業者向け説明会

地域包括ケアシステムの構築について 団塊の世代が 75 歳以上となる 2025 年を目途に 重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう 医療 介護 予防 住まい 生活支援が包括的に確保される体制 ( 地域包括ケアシステム ) の構築を実現 今後

第28回介護福祉士国家試験 試験問題「社会の理解」

別紙2

スライド 1

06 参考資料1 平成30年度介護報酬改定における各サービス毎の改定事項について

2 社会保障 2.1 社会保障 2.2 医療保険 2.3 年金保険 2.4 介護保険 2.5 労災保険 2.6 雇用保険 介護保険は社会保険を構成する 1 つです 介護保険制度の仕組みや給付について説明していきます 介護保険制度 介護保険制度は 高齢者の介護を社会全体で支えるための制度

1.2 回答者の属性回答病院の設置主体は医療法人が 81.7% 社会福祉法人が 7.4% 社会医療法人が 5.7% であった ( 図表 1) ( 図表 1) 設置主体 5.7% 4.6% 0.6% n=175 医療法人 7.4% 社会福祉法人 ( 図表 3) 療養病床割合 ( 対総病床数 ) n=1

平成20年度春の家居宅介護支援事業所事業計画

通常の届出に係る加算等のサービス種類算定の開始時期 定期巡回 随時対応型訪問介護 届出が毎月 15 日以前になされた場合には看護翌月から 複合型サービス( 看護小規模多 16 日以降になされた場合には翌々月から機能型居宅介護 ) 夜間対応型訪問介護 ( 介護予防 ) 認知症対応型通所介護 ( 介護予

点検項目 点検事項 点検結果 リハビリテーションマネジメント加算 Ⅰ 計画の定期的評価 見直し 約 3 月毎に実施 リハビリテーションマネジメント加算 Ⅱ ( リハビリテーションマネジメント加算 Ⅰ の要件に加え ) 居宅介護支援事業者を通じて他のサービス事業者への情報伝達 利用者の興味 関心 身体

介護における尊厳の保持 自立支援 9 時間 介護職が 利用者の尊厳のある暮らしを支える専門職であることを自覚し 自立支援 介 護予防という介護 福祉サービスを提供するにあたっての基本的視点及びやってはいけ ない行動例を理解している 1 人権と尊厳を支える介護 人権と尊厳の保持 ICF QOL ノーマ

7 時間以上 8 時間未満 922 単位 / 回 介護予防通所リハビリテーション 変更前 変更後 要支援 Ⅰ 1812 単位 / 月 1712 単位 / 月 要支援 Ⅱ 3715 単位 / 月 3615 単位 / 月 リハビリテーションマネジメント加算 (Ⅰ) の見直し リハビリテーションマネジメン

Microsoft PowerPoint 訪問サービス事業所向け研修会資料

平成 28 年 2 月以降に認定更新等により要支援認定を受けた方が介護予防訪問介護 介護予防通所介護を利用される場合 これまでの予防給付サービスから総合事業のサービスに変わります 要支援者の認定有効期間は現在最長 12か月ですので 大川市は平成 28 年 2 月から1 年かけて移行します 更新の場合

現状 課題 福祉用具貸与 特定福祉用具販売について ( 福祉用具貸与 特定福祉用具販売の価格 ) 福祉用具貸与 特定福祉用具販売の価格は 貸与 販売事業者がその運営規程において定めているが 価格の設定に当たっては 通常 製品価格のほか 計画書の作成や保守点検などの諸経費が含まれている しかしながら

事業者名称 ( 事業者番号 ): 地域密着型特別養護老人ホームきいと ( ) 提供サービス名 : 地域密着型介護老人福祉施設 TEL 評価年月日 :H30 年 3 月 7 日 評価結果整理表 共通項目 Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織 1 理念 基本方針

平成30年度介護報酬改定における各サービス毎の改定事項について

<4D F736F F F696E74202D C68DDF94ED8A518ED282C982C282A282C A5F8F4390B3292E E707074>

高齢者を取り巻く状況 将来人口 本市の総人口は 今後も減少傾向で推移し 平成32年 2020年 には41,191人程度にまで減少し 高齢 者人口については 平成31年 2019年 をピークに減少に転じ 平成32年 2020年 には15,554人程度 になるものと見込まれます 人 第6期 第7期 第8

全自病協第 582 号 平成 27 年 2 月 13 日 地方会議担当支部長様 公益社団法人全国自治体病院協議会 会長 邉見公雄 平成 27 年度地方会議における共通議題について 日頃から支部活動にご尽力をいただき感謝申し上げます さて 平成 27 年度地方会議における共通議題について 常務理事会で

22. 介護療養型医療施設 改定事項 1 介護療養型医療施設の基本報酬 2 排泄に介護を要する利用者への支援に対する評価の創設 3 口腔衛生管理の充実 4 栄養マネジメント加算の要件緩和 5 栄養改善の取組の推進 6 身体的拘束等の適正化 7 介護療養型医療施設における診断分類 (DPC) コードの

揖斐川町デイサービスセンター運営規程

<4D F736F F F696E74202D208ED089EF95DB8FE182CC8B8B957482C CC8CA992CA82B52E707074>

Microsoft Word - 4㕕H30 �践蕖㕕管璃蕖㕕㇫ㅪ�ㅥㅩㅀ.docx

○○○の課題と検討

社会保障給付の規模 伸びと経済との関係 (2) 年金 平成 16 年年金制度改革において 少子化 高齢化の進展や平均寿命の伸び等に応じて給付水準を調整する マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びはの伸びとほぼ同程度に収まる ( ) マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びは 1.6

平成 30 年 5 月 21 日 ( 月 ) 平成 30 年第 6 回経済財政諮問会議資料 4-1( 加藤臨時議員提出資料 ) 資料 年を見据えた社会保障の将来見通し ( 議論の素材 ) 平成 30 年 5 月 28 日 厚生労働省

資料 4 医療等に関する個人情報 の範囲について 検討事項 医療等分野において情報の利活用と保護を推進する観点から 医療等に関する個人情報 の範囲をどのように定めるべきか 個別法の対象となる個人情報としては まずは 医療機関などにおいて取り扱われる個人情報が考えられるが そのほかに 介護関係 保健関

入院時生活療養費の見直し内容について(厚生労働省保険局保険課:H29.4.7)

 

予定 地域密着型通所介護 に関する Q&A 通所介護事業所のうち 小規模な通所介護事業 ( 利用定員が 18 人以下の予定 ) については 平成 28 年 4 月 1 日から 地域密着型通所介護 として地域密着型サービスに移行することになりました つきましては その取扱いについてまとめましたので参考

総合事業に係る Q&A 国 注意事項 備考欄には厚生労働省が作成した Q&A の参照先を記載しています 1 介護予防 日常生活支援総合事業ガイドライン案についての Q&A 9 月 30 日版 2 総合事業ガイドライン案に係る追加質問項目について ( 平成 26 年 11 月 10 日全国介護保険担当

参考資料

= 掲載済 12 短期入所生活介護 (P107~P121) 13 短期入所療養介護 (P122~P131) 16 福祉用具貸与 (P153~P158) 17 (P159~P170) 18 入居者生活介護 地域密着型入居者生活介護 (P171~P183) 20 介護老人福祉施設 地域密着型介護老人福祉

体制強化加算の施設基準にて 社会福祉士については 退院調整に関する 3 年以上の経験を有する者 であること とあるが この経験は 一般病棟等での退院調整の経験でもよいのか ( 疑義解釈その 1 問 49: 平成 26 年 3 月 31 日 ) ( 答 ) よい 体制強化加算の施設基準にて 当該病棟に

「平成30 年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)(平成30 年3月28 日)」の送付について【介護保険最新情報Vol.633】(厚生労働省老健局老人保健課:H )


緊急連載!! あとわずか! 最終回制度 報酬改定に対する予測と提案 NPO 法人日本介護福祉教育研修機構理事長日本通所ケア研究会会長妹尾弘幸 あくまでも 私見による予測 提案であり 決定事項ではないことにご注意ください 0 総論 項 目 訪問 通所 短期入所 小規模多機能 入所 基本機能 訪問介護

< E518D6C814689EE8CEC95F18F5682CC8E DD2E786C73>

Microsoft Word (全文)障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく自立支援給付と介護保険制度との適用関係等について

体制届の主な項目と添付書類 居宅サービス 別途 資料の提出をお願いすることがあります サービスの種類 体制届の主な項目 別紙 添付書類 その他の添付書類 備考 施設等の区分 ( 通院等乗降介助 ) - 道路運送法の許可証 - 日中の身体介護 20 分未満体制 別紙 15 定期巡回 随時対応サービスに

Microsoft PowerPoint - è³⁄挎+間帅çfl¨ï¼›.pptx

<8E9197BF325F90E096BE97708E9197BF2E786C7378>

Microsoft Word - 3

第1章 計画の基本的考え方 態を改善して地域社会への参加等を通じ 生きがいや役割を持てるようにすることが 重要です 4 住まい 持ち家や賃貸住宅だけでなく 有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅など 多様な形態の住まいを含みます 生活の基盤である住まいは 高齢者のプライバシー と尊厳が十分に守ら

スライド 1

Microsoft PowerPoint - 資料3 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に.pptx

Microsoft PowerPoint - å½fi报説柔ㅂㅯㅼㅚ㇤ㅳㅋ.pptx

Microsoft PowerPoint - 7.【資料3】国民健康保険料(税)の賦課(課税)限度額について

リハビリテーションマネジメント加算 計画の進捗状況を定期的に評価し 必要に応じ見直しを実施 ( 初回評価は約 2 週間以内 その後は約 3 月毎に実施 ) 介護支援専門員を通じ その他サービス事業者に 利用者の日常生活の留意点や介護の工夫等の情報を伝達 利用者の興味 関心 身体の状況 家屋の状況 家

スライド 1

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション

Ⅱ. 赤字の解消計画 Ⅱ (1) 赤字解消のための基本方針 Ⅱ (2) 赤字解消のための具体的取組 国保は構造的な問題を抱えており 被保険者の保険料負担軽減のために法定外繰入金を繰入れているといった状況は 全国的な状況であることから 国は全国で約 3,400 億円の公費を拡充し 国保の財政基盤の強化

Microsoft Word - Ⅰ-7_(資料7)_留意事項_

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

Microsoft PowerPoint - (HP掲載用)270820定期巡回.pptx

2025 年に向けた医療制度 介護制度の改革 医療制度 介護制度は 人生 100 年時代の国民生活を支える重要な基盤 一方 我が国は 75 歳以上人口の急増 生産年齢人口の減少など 制度を取り巻く構造的な変化に直面 将来にわたる国民生活の安心を確保するため こうした課題に正面から取り組む必要 団塊の

Microsoft PowerPoint - 01_居宅訪問型児童発達支援

07体制届留意事項(就労継続支援A型)

金のみの場合は年収 28 万円以上 1 年金収入以外の所得がある場合は合計所得金額 2 16 万円以上が対象となる ただし 合計所得金額が16 万円以上であっても 同一世帯の介護保険の第 1 号被保険者 (65 歳以上 ) の年金収入やその他の合計所得が単身世帯で28 万円 2 人以上世帯で346

書類点検等における通所介護事業所への主な指摘事項について

介護保険制度における通院等乗降介助の適用範囲の拡大(概要-行政苦情救済推進会議の意見を踏まえた通知-

社会保険診療報酬の所得計算の特例措置の概要 概要 医業又は歯科医業を営む個人及び医療法人が 年間の社会保険診療報酬が 5,000 万円以下であるときは 当該社会保険診療に係る実際経費にかかわらず 当該社会保険診療報酬を 4 段階の階層に区分し 各階層の金額に所定の割合を乗じた金額の合計額を社会保険診

<4D F736F F D20CADFCCDEBAD D9595B68E9A816A8AEC91BD95FB8E735F5F91E682558AFA89EE8CEC95DB8CAF8E968BC68C7689E >

Microsoft Word - ●【本編】おおた高齢者施策推進プラン180313 《最終校正》

JICA 事業評価ガイドライン ( 第 2 版 ) 独立行政法人国際協力機構 評価部 2014 年 5 月 1

Transcription:

通所介護サービスについて ③ 通所介護サービスを提供する事業所のうち 個別機能訓練加算 1を取得し リハ職 PT OT STなど の配置を行っている 事業所については 他の事業所と比べて 利用者の日常生活自立度の改善 維持率が高くなっている 一方で 事業所の規模が小さいほど 個別機能訓練加算の取得率が低くなる一方で サービス提供1回当たりの単位数は高く なる傾向にあり 2 規模が小さい事業所に通う利用者にとっては 機能訓練などの質の高いサービスを受ける割合が低いにも かかわらず 高い費用を支払う結果となっている 1 個別機能訓練加算 Ⅰ 46単位/日 生活意欲が増進されるよう 利用者による訓練項目の選択を援助 身体機能への働きかけを中心に行うもの 個別機能訓練加算 Ⅱ 56単位/日 生活機能の維持 向上に関する目標 1人で入浴できるようになりたい等 を設定 生活機能にバランスよく働きかけるもの 2 規模が小さいほど サービス提供1回当たりの管理的経費が高いことが考慮され 基本報酬が高く設定されていることが要因と考えられる 通所介護の機能訓練による効果等 通所介護の事業所規模別比較 個別機能訓練加算取得事業所率 加算Ⅰ 加算Ⅱ 単位 1単位 0円 1回当たり単位数 平成7年度実績 1単位 0円 小規模.7 6.7 783単位 通常規模. 3.7 754単位 大規模Ⅰ 40.3% 4.3% 763単位 大規模Ⅱ 55.8% 4.5% 735単位 介護保険総合データベース 平成7年0月審査分 から抽出した給付データを 基に 同月中に回でも加算を取得している事業所は 加算取得事業所 と計上 出典 平成9年6月日 介護給付費分科会資料 出所 厚生労働省 平成7年度介護給付費等実態調査 介護保険総合データベース 平成7年0月審査分 改革の方向性 案 通所介護について機能訓練などの自立支援 重度化防止に向けた質の高いサービス提供がほとんど行われていないような場合 には 事業所の規模にかかわらず 基本報酬の減算措置も含めた介護報酬の適正化を図るべき 57

本来目指すべき療養病棟の転換の方向性 ( イメージ ) 一般病床 医療療養病床 (5:) 介護療養病床 H9 年度末で廃止 (6 年間の経過期間 ) 地域医療構想の推進と療養病床の再編 現行の介護療養病床は平成 9 年度末で廃止 ( 経過措置あり ) となり 新たな類型として介護医療院が設置され これに合わせて地域医療構想の方向性に沿った療養病床の再編が行われていくこととなる 一方で 再編にあたっては 介護療養病床について 現行の療養機能強化型と老健施設並びの二つの類型へ転換 5 対 病床の一部を より報酬の高い0 対 病床へ転換する といった動きがある この場合 現行の報酬体系を前提として 一定の仮定の下に試算すると 再編後の医療費 介護費は変わらないか かえって増加することもありえ こうした転換例が多くなる場合 療養病床全体を在宅等への移行も含めて再編するとの地域医療構想の考え方とも整合的でなくなる可能性がある 患者の状態像にそぐわない転換を防止するための 0 対 の報酬設定 要件の厳格化 医療療養病床 (0:) 介護医療院等 ( 療養機能強化型 ) ( 老健型 ) ( 特定施設 ) 入院患者について在宅医療等での対応 在宅医療等 には 介護医療院以外の介護施設や高齢者向け住まいなども含まれる 療養病床の転換の一例 医療療養病床 (5:) 00 床 介護療養病床 00 床 H9 年度末で廃止 (6 年間の経過期間 ) 療養機能強化型 A50 床その他 50 床 5 対 病棟 3,600 万円 介護療養病棟 3,600 万円 療養機能強化型その他,860 万円,780 万円 合計 :7,00 万円程度 医療療養病床 (0:) 75 床 訪特定施設 5 床介護医療院 ( 療養機能強化型 ) 50 床介護医療院 ( 老健型 ) 50 床 上記を基に現行の診療報酬 介護報酬を前提にした一定の仮定に基づく試算 ( 入院基本料 ( 基本単位 ) 部分 + 訪問診療 + 医学管理料 )( 月あたり ) 転換後 : 0 対 病棟 3,00 万円 特定施設入居者生活介護 500 万円 療養機能強化型,900 万円 老健型,600 万円 合計 :7,00 万円程度 介護医療院のうち 療養機能強化型は 現行の療養機能強化型 A 老健型は療養型老健 多床室の報酬水準を前提 地域医療構想の方向性と整合的に療養病床の転換を進めるとともに 効率的な医療 介護サービスの提供体制を構築するため 患者の状態像にそぐわない0 対 病床への転換の防止のための医療必要度の要件の厳格化等や 介護医療院について 人員配置や費用面での効率化が進むよう報酬 基準を設定するとともに 療養病床の入院患者のうち医療の必要度の低い患者については 在宅医療等で対応を進めるような改定内容とすることを検討すべき 58 問診療転換前 :

介護報酬改定に向けた論点 ( インセンティブ付与と生産性向上 ) 財政制度等審議会資料 ( 平成 9 年 4 月 0 日 ) 政府の 未来投資会議 等において 介護を巡る以下のような課題が指摘されている お世話型の介護 ではなく 自立支援 重度化防止に向けた介護 を促す介護報酬上のインセンティブの必要性 介護ロボット等の活用による介護現場の負担軽減や生産性向上の必要性 介護保険法 抜粋 ( 目的 ) 第一条この法律は 加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病等により要介護状態となり 入浴 排せつ 食事等の介護 機能訓練並びに看護及び療養上の管理その他の医療を要する者等について これらの者が尊厳を保持し その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう 必要な保健医療サービス及び福祉サービスに係る給付を行うため 国民の共同連帯の理念に基づき介護保険制度を設け その行う保険給付等に関して必要な事項を定め もって国民の保健医療の向上及び福祉の増進を図ることを目的とする ( 介護保険 ) 第二条介護保険は 被の要介護状態又は要支援状態 ( 以下 要介護状態等 という ) に関し 必要な保険給付を行うものとする 前項の保険給付は 要介護状態等の軽減又は悪化の防止に資するよう行われるとともに 医療との連携に十分配慮して行われなければならない 3 4 ( 略 ) ( 国民の努力及び義務 ) 第四条国民は 自ら要介護状態となることを予防するため 加齢に伴って生ずる心身の変化を自覚して常に健康の保持増進に努めるとともに 要介護状態となった場合においても 進んでリハビリテーションその他の適切な保健医療サービス及び福祉サービスを利用することにより その有する能力の維持向上に努めるものとする ( 略 ) ニーズ シーズを踏まえた開発 介護現場への導入 負担軽減効果の実証 介護ロボットの活用促進に向けた最近の主な予算事業 参考 介護ロボットの開発重点 5 分野 見守り 移動支援 ロボット介護機器の開発補助 (AMED 補助金 ) 介護現場のニーズを反映した開発提案の取りまとめ 開発中の試作機器の現場での実証 介護ロボットの効果的な活用方法の構築等 介護ロボットの導入費用の助成 介護ロボットの導入効果の実証研究 排泄支援 入浴支援 移乗介助 自立支援 重度化防止に向けた介護 を促す介護報酬上のインセンティブについては 例えば 利用者の要介護度の改善度合い等のアウトカムに応じて 事業所ごとに 介護報酬のメリハリ付けを行う方向で検討を進めるべき その際 クリームスキミング ( 改善見込みのある利用者の選別 ) を回避する必要性にも留意し アウトカム評価のみならず 例えば 専門職による機能訓練の実施といったプロセス評価等を組み合わせることを検討すべき 介護ロボットの活用については 予算事業を有効活用しつつ 導入効果を分析 検証し 人員 設備基準の緩和につなげることで 生産性の向上を図り 介護人材不足にも対応していく観点から検討を進めるべき 59

調整交付金の活用について 介護サービスについては 性別 年齢 (5 歳階級別 ) や地域区分による単位の違いを調整した上でも なお 被一人当たり給付費には 大きな地域差が存在 今後 こうした地域差を縮減する観点から 機能を強化し による介護費の適正化に向けたインセンティブを強化することが必要 30000~ 7500~30000 5000~7500 500~5000 0000~500 性 年齢 地域区分調整後 号被一人当たり給付費 ( 月額 ) 平成 7 年度 4 7 86 全国平均 万円 ( 加重平均 ) 4 調整交付金の活用イメージ < 案 ( 別枠方式 ): 調整交付金の一部を別枠にして配分 > 調整交付金 従来通り所得 年齢構成で配分 適正化の取組みに応じて傾斜配分 適正化の取組に応じて減額して再プール 所得 年齢構成で再配分 < 案 ( 再配分方式 ): 取組に応じて減額した調整交付金を再配分 > 調整交付金 従来通り所得 年齢構成で配分 7500~0000 厚生労働省 地域包括ケア 見える化 システム 円69 5000~7500 9 500~5000 56 0000~500 8 ~0000 ( 出典 ) 数 0 00 400 600 800 A B C D E A B C D E 再配分 当初配分 介護費の適正化などに向けた財政的なインセンティブとして 客観的な指標に基づき自治体に対して財政支援を行う新たな交付金を創設することとなっているが 全自治体の取組みの底上げを図るためには あわせて現行の調整交付金の活用によるインセンティブも必要 新たな交付金とセットで 調整交付金を活用したインセンティブの仕組みを導入すべき 60

( 参考 ) 調整交付金について 現行の調整交付金について 毎に 前期 後期高齢者の比率 (65~74 歳と 75 歳以上の者の構成比 ) と 被の所得水準に基づき 国庫負担金 5% のうち 5% 分について 高齢者の比率が高い 又は被の所得が低いに傾斜配分 今後 3 段階 (65~74 歳 75~84 歳 85 歳以上 ) の年齢区分で調整する見直しが行われる見込み 調整交付金の財政調整の例 A 町 後期高齢者 (75 歳以上 ) が多い低所得の高齢者が多い 調整交付金が 5% であれば,00 円 調整交付金を多く (4.5%) 支給 6,00 円 第号保険料実際は B 市 低所得の高齢者が少ない第号保険料後期高齢者が少ない 実際は 4,950 円 調整交付金 5% が出れば 4,050 円 調整交付金なし 介護保険の財源構成 ( 平成 9 年度 ) 第 号保険料平均 % 第 号保険料 8% 9% 国庫負担金 0% 都道府県負担.5% 市町村負担.5% 調整交付金平均 5% 参考 経済財政運営と改革の基本方針 07 第 3 章経済 財政一体改革の進捗 推進 3. 主要分野ごとの改革の取組 () 社会保障 6 介護保険制度等介護ニーズに応じた介護サービスを確保し 地域包括ケアを推進する 機能の強化に向けた財政的インセンティブの付与の在り方について 地方関係者等の意見も踏まえつつ 改正介護保険法に盛り込まれた交付金の在り方を検討し 早期に具体化を図るなど 自立支援 重度化防止に向けた取組を促進する あわせて 調整交付金の活用についても検討する 6