第 2 章地域別構想
1 地域の区分 地域別構想は 全体構想で示した方針を受けて 地域別のまちづくりの方針を定めるものです 地域の区分は生活圏 市街地条件 分断要素 ( 道路 鉄道等 ) 地域の一体性やまとまり 島本町総合計画のブロック区分などを考慮した上で 次の4 地域に区分しました 47
2 地域別構想 1 江川 高浜地域 4,000 人 3,500 口 ( 3,000 人 ) 2,500 2,000 3,602 3,699 3,696 3,224 3,152 3,158 1,521 1,562 1,573 1,328 1,321 1,330 平成 17 年平成 18 年平成 19 年平成 20 年平成 21 年平成 22 年 1,800 1,600 1,400 1,200 1,000 世帯数 ( 世帯 ) 人口 世帯数 (1) 地域の概況 特性 水と緑を感じることができる 地域の東側に淀川があり 沿川には淀川河川公園が整備されています 地域の南側には旧来からの市街地とともに農地が広がっています 生活の拠点となる商業施設がある 国道 171 号の沿道には阪急水無瀬駅周辺を中心に商業施設が点在しています 課題 安全 安心な歩行環境が求められている 国道 171 号は 交通量が非常に多く 地域を分断する要素となっています 旧来からの市街地では細街路が多く 安全性の向上が求められています 安全 安心な生活環境が求められている 木津川 宇治川 桂川の三川合流地点に近接しており 水量が集中しやすい場所となっています 近年市街化区域に編入された地域では 公共下水道が未整備となっています 産業系の地区で宅地化が進行している 江川二丁目の工場集積地では 工場跡地が大規模な共同住宅に転用されており 周辺のまちなみとの調和を基調にした土地利用のあり方が求められています 48
国道 171 号沿道は 現在準工業地域に指定されていますが 商業 サービス機能や住 宅の立地が進んでおり 土地利用の混在が見られます (2) まちづくりの目標 水と緑のある安全でゆとりのあるまちづくり (3) まちづくりの方針 水と緑が感じられるゆとりのあるまちづくり 旧来からの市街地は 適切な宅地化を誘導するとともに 隣接する農地は営農を継続しやすい環境づくりに努め 農と調和したゆとりあるまちづくりに努めます 淀川河川公園については 淀川の開放感や四季の移ろいを感じられる日常的な空間として活用を図るとともに 住民が愛着を持って利用できるよう 住民とともに維持管理の促進に努めます 江川一丁目の府営住宅については府との連携や 居住者との協働により 美化 緑化など居住環境の保全の促進に努めます 安全 安心に暮らせるまちづくり 国道 171 号については 車両だけでなく歩行者も安心して通行 横断できるよう 今後もその機能の改善を要請します 細街路が多い旧来からの市街地は 生活道路を安全に通行でき 災害時や緊急時にも円滑に通行できるよう 個別建替の際の敷地後退の誘導を促進するとともに 道路の整備 充実を検討します 水害に対しては 地域の防災意識向上や自主防災組織の育成 活動支援を通じて地域防災力の向上に努めます 犯罪に対しては防犯灯の設置などとともに 住民 関連機関と連携して見守り活動を実施するなど防犯活動を推進します 地域内にある公共下水道未整備区域については 安全で快適な生活環境が形成できるよう 引き続き下水道整備を推進します 産業 商業空間と住空間が調和した快適なまちづくり 江川二丁目にある既存産業施設は 本町の貴重な産業系地区として 事業所活動を行いやすい環境づくりに努めるとともに 周辺住宅市街地との調和 共存を図るため 環境保全や景観形成 緑化などの取組みを促進します 国道 171 号沿道地区については 沿道サービス施設や住宅の立地が進んでいることから 沿道系地区として生活利便機能の誘導 充実を検討します 49
阪急水無瀬駅周辺については 空き店舗の解消に取り組むなど 日常生活の拠点とし て商業 サービス機能の充実を図り 生活利便性の向上を促進します また そのた めに住民 事業者とともに利用促進にも努めます 50
図地域別構想図 51
2 青葉 水無瀬 広瀬 山崎地域 17,000 16,500 16,000 人口 15,500 ( 15,000 人 14,500 ) 14,000 13,500 13,000 15,975 15,848 15,721 15,507 15,358 15,152 6,308 6,354 6,356 6,335 6,357 6,327 平成 17 年平成 18 年平成 19 年平成 20 年平成 21 年平成 22 年 8,000 7,500 7,000 6,500 6,000 5,500 5,000 世帯数 ( 世帯 ) 人口 世帯数 (1) 地域の概況 特性 生活の拠点となる商業施設がある JR 島本駅と阪急水無瀬駅の間には日常品を中心とした商業施設が点在しています 歴史文化や自然を感じることができる 地域内には史跡桜井駅跡 旧西国街道( 府道西京高槻線 ) 水無瀬神宮 町立歴史文化資料館など歴史文化資源が比較的多くあります 地域の北部に水無瀬川があり 沿川には水無瀬川緑地公園が整備されています 基盤の整った良好な住宅地が広がっている 広瀬五丁目周辺や青葉二丁目周辺には 基盤の整った良好な低層の住宅地が広がっています 課題 歴史文化資源の活用が求められている 史跡桜井駅跡や水無瀬神宮など歴史文化資源が多くありますが 地域資源として観光などへのより一層の活用が求められています 旧西国街道( 府道西京高槻線 ) は旧街道としての面影がありますが 道路 沿道ともに昔ながらの景観が失われつつあります 安全 安心な生活空間が求められている 旧来からの市街地( 広瀬 ) では細街路が多く 安全性の向上が求められています 旧西国街道( 府道西京高槻線 ) は多様な交通手段が集中しており 安全 安心な道路 52
環境になっていません 水無瀬川下流部には浸水想定区域が広がっています また 山崎ポンプ場の老朽化が進んでいます 町立プールの老朽化が進んでいます 産業系の地区で宅地化が進行している 山崎一丁目 山崎二丁目は 現在準工業地域に指定されていますが 住宅などの立地などが進んでおり 土地利用の混在が見られます (2) まちづくりの目標 魅力的でにぎわいのあるまちづくり (3) まちづくりの方針 にぎわいのあるまちづくり 阪急水無瀬駅周辺とJR 島本駅周辺及びそれらを結ぶ沿道一帯を日常の買物の拠点として 商業 サービスなどの都市機能の充実 観光資源を活用したにぎわいの創出 美しい景観形成を図り 魅力ある中心市街地を形成します また 中心市街地として住民が集い にぎわうまちづくりを推進します 魅力的で良好な居住環境づくり 地域内には旧西国街道( 府道西京高槻線 ) や史跡桜井駅跡 水無瀬神宮などの歴史 文化遺産が数多くあり 地域住民が日常的に地域の歴史 文化遺産の再発見と郷土愛を深められるよう 保全 活用を推進します 合わせて歴史的資源と調和した市街地景観の形成に努めます 旧西国街道( 府道西京高槻線 ) については 街道風情の残る空間として 沿道の清掃 緑化などを周辺住民と進め景観形成を図るとともに 歩車が共存できる道路の整備 電柱の整理統合など 道路施設の安全性の向上と景観形成を要請します 水無瀬川と水無瀬川緑地公園は 身近にうるおいを感じられる空間として また町内のスポーツ レクリエーション活動の貴重な空間として 適切な維持と利用を促進していきます あわせて町立プールについては老朽化しているため 適切な維持管理に努めるとともに 今後のあり方についても検討します 広瀬五丁目周辺や青葉二丁目周辺をはじめとする基盤の整った良好な住宅地については 現在の良好な居住環境を保全し 住民による美化 緑化活動などの推進により生活環境の向上を図ります 山崎一丁目 山崎二丁目については 住宅の立地が進んでいることから 住居系地区として用途地域の変更や地区計画の活用などにより 良好な住環境の形成に努め 53
ます 安全 安心に暮らせるまちづくり 細街路が多い旧来からの市街地( 広瀬 ) などは 住民が日常的に生活道路を安全に通行でき 災害時や緊急時に円滑に通行できるよう 個別建替の際の敷地後退の誘導などを促進します 水無瀬川については その改修及び上流部の土砂流出防止対策を大阪府に要請します また 山崎ポンプ場の長寿命化を図るため改修を行います 幹線道路については 道路ネットワークの形成を推進します なお 都市計画道路については 事業化の実現性が低いことから路線を廃止します また 既存の道路網を活用して機能を代替するため 現道の部分的な拡幅の要請や周辺道路の交通安全対策などに住民とともに取り組みます 犯罪に対しては防犯灯の設置などとともに 住民 関連機関と連携して見守り活動を実施するなど防犯活動を推進します 54
図地域別構想図 55
3 桜井 百山 東大寺 山崎 若山台 尺代地域 11,000 10,500 人 10,000 口 ( 9,500 人 9,000 ) 8,500 10,336 3,802 10,477 10,418 10,436 10,493 10,579 3,862 3,860 3,940 3,979 4,001 5,000 4,500 4,000 3,500 世帯数 ( 世帯 ) 8,000 平成 17 年平成 18 年平成 19 年平成 20 年平成 21 年平成 22 年 3,000 人口 世帯数 (1) 地域の概況 特性 行政 文化施設 研究施設等が集まっている 地域の中央部には町役場やふれあいセンター 町立体育館など行政 文化施設が多くあります 町役場の周辺には研究施設や工場も集積しています 自然や農業を身近に感じることができる 水無瀬川や里山に囲まれています JR 沿線には農地が多く 特に島本駅西側の市街化調整区域にはまとまった農地が存在しています 課題 JR 島本駅西地区周辺や町有地などの有効利用が求められている 平成 20 年にJR 島本駅が開業しており 駅前にふさわしい土地利用や基盤整備が求められています 若山台一丁目の雤水流量暫定調整池などの町有地や山間部の未利用地について その土地の有効活用が求められています 住宅団地の適切な維持管理 更新が求められている 地域西部の若山台一丁目 二丁目には主に昭和 40 年代から 50 年代にかけて造成された住宅団地が広がっており 居住者の高齢化や建物の老朽化が進んでいます 56
安全 安心な生活空間が求められている 一部の住宅市街地では急傾斜地崩壊危険箇所 が点在しており 土砂災害等の危険性が高い地域があります 尺代については 市街地とのアクセス道路が限定されており 沿道には急傾斜地崩壊危険箇所があることから 緊急時に対応した道路が十分に確保されていません 公共下水道が未整備となっている区域があります (2) まちづくりの目標 自然と調和した活力のあるまちづくり (3) まちづくりの方針 活力のあるまちづくり JR 島本駅西地区周辺については 土地利用の動向や地権者 住民の意向を踏まえ 都市基盤の整備と合わせて 駅前地区にふさわしい商業 サービスや住宅などのほか 学術 研究 医療 健康など公共公益的機能の導入も検討し 都市機能を充実 強化します また 緑化や景観に配慮した良好な市街地形成を推進します 町役場周辺の行政施設については その機能の充実を図り 住民が集まり 利用しやすい公共公益拠点として活力ある空間づくりに努めます 町役場周辺には 研究施設や工場も集積していることから 用途地域の見直しも含め産業の拠点として研究施設などの集積を促進します 若山台一丁目の雤水流量暫定調整池については 災害に対する安全性を確保し機能廃止した後 住環境との調和を図りつつ 産業振興や雇用創出 地域活性化の観点も含め有効な土地利用を検討します 採石場跡地などの未利用地については 島本水の文化園構想 の趣旨を踏まえ スポーツ レクリエーション施設をはじめ 政策課題に対応した様々な活用方法を検討します 緑と住空間が調和したゆとりのあるまちづくり 水無瀬川や里山に囲まれた身近に自然を感じられる空間として 自然環境の保全や活用を推進します 尺代周辺については 農地や周辺自然環境の保全 活用を促進するとともに 景観や環境の向上など居住空間と調和した良好な環境づくりに努めます 東大寺二丁目 山崎四丁目周辺の住宅地では 現在の良好な居住環境を保全し 住民による美化 緑化活動などを推進することにより生活環境の向上を図ります 57
安全 安心に暮らせるまちづくり 若山台一丁目 二丁目の住宅団地については 住民のコミュニティ活動の支援などにより適切な施設の維持管理を促進し 安心して住み続けられる環境づくりに努めます 住宅市街地周辺に点在している急傾斜地崩壊危険箇所について 土砂災害対策を推進します また 自助 共助の力を高めながら 地域防災力の向上を図ります 尺代については 緊急時だけでなく日常も安心して市街地に行けるよう道路環境の改善などアクセス性を高め 安心して生活できる環境づくりに努めます 犯罪に対しては防犯灯の設置などとともに 住民 関連機関と連携して見守り活動を実施するなど防犯活動を推進します 地域内にある公共下水道未整備区域については 安全で快適な生活環境が形成できるよう 引き続き下水道整備を推進します 58
図地域別構想図 59
4 大沢地域 30 30 人 20 口 ( 人 10 ) 19 19 18 11 11 10 17 16 16 9 8 9 20 10 世帯数 ( 世帯 ) 0 平成 17 年平成 18 年平成 19 年平成 20 年平成 21 年平成 22 年 0 人口 世帯数 (1) 地域の概況 特性 豊かな自然環境が広がっている ほぼ全域を山林が占めています 地域北部の釈迦岳は町内でもっとも標高の高い山( 標高 631.4m) で 水無瀬川の最上流地となっています 若山神社の周辺のシイ カシの天然林は大阪府の自然環境保全地域に指定されており 若山神社のツブラジイ林や大沢のすぎは府天然記念物に指定されています レクリエーション施設がある 大沢の集落地近くには 町立キャンプ場が立地しており 豊かな自然環境に囲まれたレクリエーション施設となっています 地域内にはおおさか環状自然歩道 太閤道ハイキングコースなども設定されています 課題 安全 安心な生活空間が求められている 大沢の集落地は急傾斜地崩壊危険箇所となっており 周辺は土砂災害特別警戒区域 に指定されています 本町の市街地へのアクセス道路も狭あいな部分が多くなっており また 沿道は土砂 災害特別警戒区域が指定されています 60
自然環境の保全 活用が求められている 豊かな自然環境を感じられるよう 自然に触れ合いやすい環境づくりに取り組むとともに 自然の保全活動にも取り組むことが求められています 採石場跡地などの未利用地の有効活用が求められています (2) まちづくりの目標 自然に抱かれた支えあいのあるまちづくり (3) まちづくりの方針 安全 安心に支えあって暮らせるまちづくり 大沢の集落地は周辺が急傾斜地危険地域に指定されていることから 土砂災害対策を促進します また 自助 共助の力を高めながら 地域防災力の向上を図ります 市街地へのアクセスルートである府道伏見柳谷高槻線は 安全に通行できるよう道路の整備及び維持管理を促進します 大沢から市街地へのアクセスは 他市を通る必要があるため 近隣市との広域的な連携体制の強化に努めます 豊かな自然を生かしたまちづくり 地域内の豊かな自然を感じられるよう 町立キャンプ場の維持管理 活用を行うとともに 関係機関と連携し おおさか環状自然歩道 太閤道などのハイキングコースの整備 維持 活用を行うなど 自然に触れ合いやすい環境づくりに取り組みます 地域の大半を占める山林は 自然とのふれあいや動植物の生息 水源涵養機能 二酸化炭素の吸収源など多様な機能を有しているため 住民 企業と協働で保全活動に取り組みます 採石場跡地などの未利用地については 島本水の文化園構想 の趣旨を踏まえ スポーツ レクリエーション施設をはじめ 政策課題に対応した様々な活用方法を検討します 61
図地域別構想図 62