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2003

Transcription:

当薬局における 医療安全に関する取り組み 川島大希 1 高橋祐 1 古橋ひとみ 1 中村良夫 1 久田万名美 1 福田潤子 1 宮澤峰子 1 ( 株式会社マルゼンマルゼン薬局 1 )

目的 薬局の日常業務を行うにあたり, 医療安全対策は切っても切り離せない問題である. 平成 18 年 6 月の薬事法 ( 現薬機法 ) 改正により, 薬局における安全管理体制の整備が義務付けられている. 安全管理のために職員に対する定期的な研修やインシデント事例の収集, 分析, 改善措置やそれに基づく事故報告対策の整備なども義務化されている. 今回毎日の日常業務において, 調剤過誤には至らなかったが発生したミス ( インシデント ) と調剤過誤 ( 投薬後に明らかとなったミス ) の件数について集計 把握し, どのような傾向があるか考察するとともに, 当薬局で取り組んでいる安全対策について報告する. 1

マルゼン薬局概要 処方箋応需枚数 : 約 3000 枚 / 月 主な受付処方箋 整形外科 : 約 1600 枚 / 月 ( 約 50%) 眼科 : 約 800 枚 / 月 ( 約 25%) 内科 : 約 150 枚 / 月 耳鼻咽喉科 : 約 150 枚 / 月 その他 : 約 300 枚 / 月 薬剤師数 : 常勤 3 名, 非常勤 4 名 ( 常勤換算 4.3 名 ) 事務員数 : 常勤 2 名, 非常勤 1 名 集計期間 :2017 年 10 月 ~2018 年 3 月 (6 ヶ月間の平均 ) 2

方法 インシデント報告 : 当薬局で作成したシート (Fig.1) に発生日, 内容, ミス詳細 ( 正 誤 ) について記載した. 内容は 計数 計量違い, 規格 剤形違い, 薬剤違い, 処方入力関連, その他 の5 項目とした. 調剤過誤報告 : 当薬局で作成した調剤過誤報告書 (Fig.1) に, 事故内容, 経緯, 原因, 事故後の対応および再発防止策等を記載した. 調査期間 : 2017 年 10 月 1 日から2018 年 3 月 31 日の6ヶ月間とした.1ヶ月毎に発生したインシデント件数および各内容の件数について集計し, 傾向と対策について考察した. 3

調剤過誤報告書 インシデント報告 Fig.1 インシデント報告書および調剤過誤報告書 4

結果 Fig.2 にインシデント月間件数推移を示す. インシデントの総件数は 319 件 ( 平均 53 件 / 月 ) であり, 内訳としては計数 計量違いが 130 件 (40.8%), 規格 剤形違いが 34 件 (10.7%), 薬剤違いが 43 件 (13.5%), 処方入力関連が 109 件 (34.2% ), その他が 3 件 (0.9% ) であった (Fig.3). 一方調剤過誤は 6 件であり, 内訳としては規格 剤形が 2 件, 薬剤違 いが 2 件, その他が 2 件であった (Table 1). 計数 計量違いは, 処方頻度が多い薬剤がミスが起きやすく, また内 服薬に関してはウィークリーシートを採用している薬剤で用量が変動す る薬剤でのミスが目立った. 当薬局では外用剤の処方頻度も多く, 一 見簡単な調剤と思われる貼付剤や点眼剤でのミスも数多く報告された. 5

規格違いは, 処方頻度が多い薬剤で発生しやすく, 特に処方頻度が多い規格を選択する傾向があった. 剤形違いとしては, パップ剤とテープ剤などに代表される, 同成分で複数の剤形が存在する薬剤に関してのミスが多い傾向にあった (Fig.4). 薬剤違いは, 処方頻度が多い先発医薬品とジェネリック医薬品間でのミスが多く, 他には類似した薬効の医薬品を調剤した場合や, 隣の棚の薬剤を調剤するミス, 同一成分で異なる薬品名のミスも報告された (Fig.5). 6

( 件数 ) 90 80 70 60 50 42 46 53 56 40 30 20 10 0 H29.10 29.11 29.12 30.1 30.2 30.3 ( 年月 ) Fig.2 インシデント月間件数推移 ( 平成 29 年 10 月 1 日 ~ 平成 30 年 3 月 31 日 ) 7

入力関連 109 件 (34.2%) その他 3 件 (0.9%) 計数 計量 130 件 (40.8%) 薬剤違い 43 件 (13.5%) 規格 剤形 34 件 (10.7%) Fig.3 インシデント内容別割合 ( 平成 29 年 10 月 1 日 ~ 平成 30 年 3 月 31 日 ) 8

内容 規格 剤形 規格 剤形 薬剤違い 薬剤違い その他 ( 不要薬混入 ) その他 ( 調剤手技 ) Table 1 調剤過誤の内容および原因と対策 エディロール (0.5) が処方のところ (0.75) で交付 原因 : 圧倒的に処方頻度が多い 0.75mg での調剤 調剤 監査 投薬時の確認不足 対策 : 入力チェックの徹底 説明時薬情と薬剤を並べ 患者と確認後交付する ボナロンゼリー (35) 処方のところ ボナロン (35) 錠で交付 原因 : 処方頻度が多い 35mg 錠での調剤 調剤 監査 投薬時の確認不足 対策 : 説明時薬情と薬剤を並べ 患者と確認後交付する ムコスタ錠 ( 商品名 ) での処方 先発品希望であったが ジェネリック医薬品で交付 原因 : 使用割合いが多いジェネリック医薬品で調剤 交付時の薬剤師 患者双方での確認不足 対策 : 調剤時に調剤録等で必ず先発品かジェネリック医薬品かを確認する エビスタ (60) サインバルタ (20) リリカカプセル (25) の処方 薬袋の中に エテ ィロール (0.75) が 14 カプセル混入 原因 : 不明 エビスタ とエディロール は同時に処方されることが多く 一緒に調剤した可能性 対策 : 薬袋に記載された薬剤の種類と現物が正しいか確認し 患者と確認後交付する 生食点鼻液のノズル付け忘れで交付 原因 : 調剤 監査時のテスト噴霧の忘れ 詳細 : 原因と対策 説明時薬情と薬剤を並べ 患者と確認後交付する ペンニードルプラス 32G 処方のところ ナノパスニードル Ⅱ34G で交付 原因 : 処方量が圧倒的に多いナノパス Ⅱ 先入観での調剤 監査 対策 : 先入観で調剤しない 処方せんと調剤されたものを よく確認する 対策 : 監査する際に ボトル内の状況を確認する テスト噴霧をして確認する 9

- 頻度の多い規格 剤形違いの例 - 1 規格違い リリカ カフ セル 75mg 25mg ロキソフ ロフェンテーフ 50mg 100mg モーラス テーフ 20mg L40mg エテ ィロール カフ セル 0.5mg 0.75mg カルフィーナ 錠 0.5mg 1.0mg 2 剤形違い ホ ナロン 錠 35mg ホ ナロン 経口セ リー 35mg ロキソフ ロフェンハ ッフ 100mg ロキソフ ロフェンテーフ 100mg 処方頻度が多い規格や剤形を調剤しやすい傾向があり. Fig.4 規格 剤形違いミスの内容および調剤棚への工夫 10

- 頻度の多い薬剤違いの例 - 1 先発品 シ ェネリック医薬品間の相違 ロキソニン 錠, ムコスタ 錠, オハ ルモン 錠 / フ ロレナール 錠, ロキソニン テーフ 50mg,100mg など ジェネリック医薬品 2 類似薬効間での相違 エヒ スタ 錠 ヒ ヒ アント 錠 エイソ フ ト 点眼液 アソ ルカ 配合点眼液 キサラタン 点眼液 サ ラカム 配合点眼液 ロキソニン テーフ 100mg モーラス テーフ L40mg 3 隣の棚の薬剤を調剤 フルメトロン 点眼液 0.1% カリーユニ 点眼液 サンコハ 点眼液 シ クアス 点眼液 シ クアス 点眼液 フ ロナック 点眼液 Fig.5 薬剤違いミスの内容および調剤棚への工夫 11

考察 計数 計量違いに関するインシデントは最も多かったが, 調剤者と監査者のダブルチェックを行うことにより, 最終監査の段階でミスが発見され, 調剤過誤にはならなかったと考えられる. また, 処方入力関連については, 帳票系の出力忘れや, 保険番号, 医療機関, 処方医師の間違いもカウントしたこと, 入力する事務員は薬剤師より薬剤に関する知識が少ないため, 件数が多く報告されたと考えられる. 薬剤師が処方監査時に入力チェックをすることは, 患者の待ち時間の延長につながるが, ミスの発見には有効であった (Fig.6). 一方, 規格 剤形違いや薬剤違いの発生頻度は, 他の項目より少な いものの調剤過誤が報告されたため, 調剤棚に注意喚起の札を作成し (Fig.4,5), 投薬時に薬情の写真と薬剤の照らし合わせを患者の前で 12

必ず行うよう意識づけた (Fig.7). 今後もこの取り組みを継続し, スタッフ全員でミスの原因分析と改善策を考えることが, 調剤過誤を未然に防ぎ, 患者への安全な医療の提供へとつながると考えられる. 13

- 処方入力チェック - 保険番号, 患者氏名, 医療機関, 負担割合, 処方薬剤, 規格, 用法 用量, 処方日数などを鉛筆でチェック. 規格が複数ある薬剤は, など注意喚起. - 処方入力ミスの例 - 1 薬剤入力系 用法 用量, 規格, 薬剤, 処方日数違い, 不要薬剤の入力 ( 多い順 ) 2 非薬剤入力系 処方日違い, 領収証 薬袋発行抜け, 保険番号, 処方医師名, 調剤日, 加算関係, 医療機関名違い ( 多い順 ) Fig.6 処方入力チェックの様子および処方入力関連ミスの内容 14

~ 調剤過誤回避するために ~ Fig.6 に示すように, 患者氏名や処方薬剤が処方箋と比較して正しいか, 投薬前に入力チェックの徹底. 投薬する際に, 薬情の隣に処方薬を並べて 患者さんと一緒に薬品を最終確認. ここでシートの色やデザインなどがいつもと異なれば, 発見可能. 上記 2 項目を各薬歴システムのパソコンモニター画面へ, 目のつくようにプレートを貼付し意識づけをした. Fig.7 調剤過誤を回避するための意識づけをするための工夫 15

結論 当薬局におけるインシデントは 1 ヶ月あたり 40~70 件程度報告された. 頻度としては 計数 計量違い が最も多く, 次に 処方入力関連, 薬剤 違い, 規格 剤形違い の順であった. インシデントの頻度が多い項目が直接過誤に繋がる傾向にはなく, 対 策がなされてない項目が過誤に繋がっていた. インシデントおよび調剤過誤の原因を分析し, 改善策を立てることが, 大きな事故を未然に防ぎ, 患者への安全な医療の提供へと繋がる. 16

第 51 回日本薬剤師会学術大会 利益相反の開示 筆頭演者名 : 川島大希 私は今回の演題に関連して 開示すべき利益相反はありません