労働相談及びあっせんの概要 平成22年度 東京都産業労働局.indd

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9-1 退職のルール 職することは契約違反となります したがって 労働者は勝手に退職することはできません 就業規則に 契約期間途中であっても退職できる定めがある場合には それに従って退職できることになりますが 特段の定めがない場合には なるべく合意解約ができるように 十分話し合うことが大切です ただ

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( 平成 23 年 8 月 31 日報道資料抜粋 ) 年金記録に係る苦情のあっせん等について 年金記録確認釧路地方第三者委員会分 1. 今回のあっせん等の概要 (1) 年金記録の訂正を不要と判断したもの 7 件 厚生年金関係 7 件

PowerPoint プレゼンテーション

沖縄厚生年金事案 440 第 1 委員会の結論申立人の申立期間のうち 申立期間 2に係る標準報酬月額は 事業主が社会保険事務所 ( 当時 ) に届け出た標準報酬月額であったと認められることから 当該期間の標準報酬月額を 28 万円に訂正することが必要である また 申立期間 3について 申立人は当該期

平成 31 年 4 月 1 日から平成 34 年 3 月 31 日まで 63 歳平成 34 年 4 月 1 日から平成 37 年 3 月 31 日まで 64 歳 4 定年について 労働者の性別を理由として差別的取扱いをしてはなりません ( 均等法第 6 条 ) ( 退職 ) 第 48 条前条に定める

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知って役立つ労働法

標準例6

調査等 何らかの形でその者が雇用期間の更新を希望する旨を確認することに代えることができる ( 雇用期間の末日 ) 第 6 条第 4 条及び第 5 条の雇用期間の末日は 再雇用された者が満 65 歳に達する日以後における最初の3 月 31 日以前でなければならない 2 削除 3 削除 ( 人事異動通知

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無期契約職員就業規則

4-1 育児関連 育児休業の対象者 ( 第 5 条 第 6 条第 1 項 ) 育児休業は 男女労働者とも事業主に申し出ることにより取得することができます 対象となる労働者から育児休業の申し出があったときには 事業主は これを拒むことはできません ただし 日々雇用される労働者 は対象から除外されます

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青森国民年金事案 697 第 1 委員会の結論申立人の昭和 51 年 9 月から 54 年 3 月までの国民年金保険料については 納付していたものと認めることはできない 第 2 申立の要旨等 1 申立人の氏名等氏名 : 男基礎年金番号 : 生年月日 : 昭和 25 年生住所 : 2 申立内容の要旨申

規定例 ( 育児 介護休業制度 ) 株式会社 と 労働組合は 育児 介護休業制度に関し 次 のとおり協定する ( 対象者 ) 育児休業の対象者は 生後満 歳に達しない子を養育するすべての従業員とする 2 介護休業の対象者は 介護を必要とする家族を持つすべての従業員とする 介護の対象となる家族の範囲は

4-1 育児関連 休業期間を有給にするか 無給にするかは 就業規則等の定めに従います また 雇用保険に加入している労働者には 国から給付金が支給されます (P106 参照 ) 産前産後休業期間中及び育児休業期間中は 労働者 使用者とも申請により社会保険料が免除になります 育児休業の対象者 ( 第 5

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)各 職場復帰前 受入方針の検討 () 主治医等による 職場復帰可能 との判断 主治医又はにより 職員の職場復帰が可能となる時期が近いとの判断がなされる ( 職員本人に職場復帰医師があることが前提 ) 職員は健康管理に対して 主治医からの診断書を提出する 健康管理は 職員の職場復帰の時期 勤務内容

Microsoft Word - 改訂 H28 H27施行状況記者発表(リード文)

社内様式 2 育児 介護 休業取扱通知書 平成年月日 会社名 あなたから平成年月日に 育児 介護 休業の 申出 期間変更の申出 申出の撤回 がありました 育児 介護休業等に関する規則 ( 第 3 条 第 4 条 第 5 条 第 7 条 第 8 条及び第 9 条 ) に基づき その取扱いを下のとおり通

( イ ) 従業員の配偶者であって育児休業の対象となる子の親であり 1 歳 6か月以降育児に当たる予定であった者が死亡 負傷 疾病等の事情により子を養育することが困難になった場合 6 育児休業をすることを希望する従業員は 原則として 育児休業を開始しようとする日の1か月前 (4 及び5に基づく1 歳

釧路厚生年金事案 214 第 1 委員会の結論 申立人は 申立期間について 厚生年金保険被保険者として厚生年金保険 料を事業主により給与から控除されていたと認めることはできない 第 2 申立の要旨等 1 申立人の氏名等氏名 : 男基礎年金番号 : 生年月日 : 昭和 15 年生住所 : 2 申立内容

第 1 章育児休業 第 1 条 ( 対象者 ) 生後 1 年未満 ( 第 5 条による育児休業の場合は 1 歳 6 ヶ月 ) の子と同居し養育する従業員であって 休業後も引き続き勤務する意思のある者は 育児のための休業をすることができる ただし 日々雇用者 期間雇用者 ( 申出時点において雇用期間が

条第一項の通算契約期間に関する基準を定める省令 ( 平成 24 年 10 月 26 日厚生労働省令第百四十八号 ) に定める期間 ) 以上であるときは 当該空白期間前に満了した労働契約の期間は含まないものとする 5 第 1 項から第 3 項の労働契約の期間を定める場合において 労働契約の期間の終期は

育児休業申出書式例


基発第 号

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労働相談とはなにか

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その他のチェックポイント 次ページ ➊~➎ のチェックポイントについて ご説明します 受付年月日 紹介期限日 受付年月日は 求人の申込書を安定所が受理した日です 紹介期限日は応募の締切日のことではなく 最大限公開可能な期限であり 採用者が決定した場合 や 求人者から募集打ち切りの連絡を受けた場合 な

この冊子を手に取っている皆さんへ

釧路町職員職場復帰支援制度実施マニュアル 1 趣旨本マニュアルは 釧路町職員心の健康づくり計画 に基づき メンタルヘルス不調により長期間療養中の職員が職場復帰するにあたり支援するための必要な事項及びメンタルヘルスを要因とする不調を疑わせる職員を支援するために必要な事項を定め 円滑な職場復帰と疾患の再

厚生局受付番号 : 九州 ( 受 ) 第 号 厚生局事案番号 : 九州 ( 厚 ) 第 号 請求者のA 社 B 支店における厚生年金保険被保険者資格の喪失年月日を昭和 44 年 4 月 21 日から同年 5 月 1 日に訂正し 昭和 44 年 4 月の標準報酬月額を2

申出が遅れた場合は 会社は育児 介護休業法に基づき 休業開始日の指定ができる 第 2 条 ( 介護休業 ) 1 要介護状態にある対象家族を介護する従業員 ( 日雇従業員を除く ) 及び法定要件を全て満たした有期契約従業員は 申出により 介護を必要とする家族 1 人につき のべ 93 日間までの範囲で

育児休業制度の概要

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就業規則への記載はもうお済みですか

必要とする家族 1 人につき のべ 93 日間までの範囲内で 3 回を上限として介護休業をすることができる ただし 有期契約従業員にあっては 申出時点において 次のいずれにも該当する者に限り 介護休業をすることができる 一入社 1 年以上であること二介護休業開始予定日から 93 日を経過する日から

改正労働基準法

育児 介護休業規程 第 1 章 目的 第 1 条 ( 目的 ) 本規程は社員の育児 介護休業 育児 介護のための時間外労働および深夜業の制限並びに育児 介護短 時間勤務等に関する取り扱いについて定めるものである 第 2 章 育児休業制度 第 2 条 ( 育児休業の対象者 ) 1. 育児のために休業す

厚生局受付番号 : 東北 ( 受 ) 第 号 厚生局事案番号 : 東北 ( 国 ) 第 号 第 1 結論昭和 52 年 4 月から同年 8 月までの請求期間及び昭和 52 年 9 月から昭和 56 年 12 月までの請求期間については 国民年金保険料を納付した期間に訂

ただし 日雇従業員 期間契約従業員 ( 法に定める一定の範囲の期間契約従業員を除く ) 労使協定で除外された次のいずれかに該当する従業員についてはこの限りではない (2) 週の所定労働日数が2 日以下の従業員 (3) 申出の日から93 日以内に雇用関係が終了することが明らかな従業員 2 要介護状態に

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20代のワークルールに関する意識・認識調査

農業法人等における雇用に関する調査結果

今回の改正によってこの規定が廃止され 労使協定の基準を設けることで対象者を選別することができなくなり 希望者全員を再雇用しなければならなくなりました ただし 今回の改正には 一定の期間の経過措置が設けられております つまり 平成 25 年 4 月 1 日以降であっても直ちに希望者全員を 歳まで再雇用

契約の終了 更新18 無期労働契約では 解雇は 客観的に合理的な理由を欠き 社会通念上相当であると認められない場合 は 権利濫用として無効である と定められています ( 労働契約法 16 条 ) 解雇権濫用法理 と呼ばれるものです (2) 解雇手続解雇をする場合には 少なくとも30 日前に解雇の予告

平均賃金を支払わなければならない この予告日数は平均賃金を支払った日数分短縮される ( 労基法 20 条 ) 3 試用期間中の労働者であっても 14 日を超えて雇用された場合は 上記 2の予告の手続きが必要である ( 労基法 21 条 ) 4 例外として 天災事変その他やむを得ない事由のために事業の

深夜勤務の制限 5 妊産婦の時間外 休日 妊娠中の女性が 母体または胎児の健康保持のため 深夜勤務や時間外勤務等の制限を所属長に請求できます 病院助手専攻医臨床研修医 6 妊娠中の休息 妊娠中の女性は 勤務時間規程に規定する 職務に専念する義務の免除 を利用して 母体または胎児の健康保持のため 勤務

3. 無期労働契約への転換後の労働条件無期労働契約に転換した後の職務 勤務地 賃金 労働時間等の労働条件は 労働協約 就業規則または個々の労働契約等に別段の定めがない限り 直前の有期労働契約と同一になるとされており 無期転換に当たって職務の内容などが変更されないにもかかわらず 無期転換後の労働条件を

パートタイマー就業規則

育児休業をすることができる有期契約労働者の範囲 申出の時点で 次の12の両方を満たす方です 同一の事業主に引き続き 1 年以上雇用されていること 子が1 歳 6か月に達する日までに 労働契約 ( 更新される場合には 更新後の契約 ) の期間が満了することが明らかでないこと ご注意 :1 歳以降の育児

参考 男女の能力発揮とライフプランに対する意識に関する調査 について 1. 調査の目的これから結婚 子育てといったライフ イベントを経験する層及び現在経験している層として 若年 ~ 中年層を対象に それまでの就業状況や就業経験などが能力発揮やライフプランに関する意識に与える影響を把握するとともに 家

社内様式 2 育児 介護 休業取扱通知書 あなたが平成年月日にされた 育児 介護 休業の申出について 育児 介護休業等に関する規則 第 3 条 第 7 条 に基づき その取扱いを下のとおり通知します ( ただし 期間の変更の申出があった場合には下の事項の若干の変更があり得ます ) 1 休業の期間等

題名

H28.10・育児休業や介護休業をすることができる有期契約労働者について

茨城厚生年金事案 2029 第 1 委員会の結論総務大臣から平成 24 年 10 月 10 日付けで行われた申立人の年金記録に係る苦情のあっせんについては 同日後に新たな事実が判明したことから 当該あっせんによらず 申立人のA 社における資格喪失日に係る記録を昭和 41 年 9 月 5 日に訂正し

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あおもり働き方改革推進企業認証制度 Q&A 平成 29 年 12 月 14 日 Vol.1 目次 1 あおもり働き方改革推進企業認証制度全般関係 Q1 県外に本社がある場合はどのように申請できるのか P1 2 あおもり働き方改革宣言企業関係 Q2 次世代法に基づく一般事業主行動計画とはどういうものか

平成 27 年改正の概要 ( サマリー ) 一般労働者派遣事業 ( 許可制 ) 特定労働者派遣事業 ( 届出制 ) 26 業務 期間制限なし 26 業務以外 原則 1 年 意見聴取により最長 3 年まで 規定なし 規定なし 1. 許可制への統一 2. 派遣契約の期間制限について すべての労働者派遣事

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均衡待遇・正社員化推進奨励金 支給申請の手引き

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香川県後期高齢者医療広域連合職員の勤務時間、休暇等に関する

制度名 No. 1 ( 働 1) フレックスタイム制度 対象者: 営業職の正社員 労働時間の清算期間: 毎月 1 日から末日までの1か月 1 日の所定労働時間は 8 時間 清算期間内の総労働時間: 1 日あたり8 時間として 清算期間中の労働日数を乗じて得られた時間数 ただし 清算期間内を平均し1

チェックを受けるときは 正直に回答することが重要であること 四本人が面接指導を申し出た場合や ストレスチェックの結果の会社への提供に同意した場合に 会社が入手した結果は 本人の健康管理の目的のために使用し それ以外の目的に利用することはないこと 第 2 章ストレスチェック制度の実施体制 ( ストレス

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注意すべきポイント 1 内定承諾書は 内定者の内定承諾の意思を明らかにさせるものです 2 2 以降の注意すべきポイントについては マイ法務プレミアムで解説しています

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第 3 章 雇用 労働 1 在留資格 外国人の方は, 許可された在留資格の範囲内において, 日本で活動することが認められています 就労できるかどうかに着目してみると, 大きく次の 3 種類に分けられます 在留資格で定められた範囲で就労できる在留資格外交, 公用, 教授, 芸術, 宗教, 報道, 高度

労働基準関係法令に違反するおそれがある事項 労働時間 15 タイムカード等の客観的な記録から確認するなどにより 実際に働いた時間を適正に把握していますか 16 準備や片付けの時間 ( 学習塾等の場合 授業以外に行う質問対応 報告書の作成等に要した時間 ) を労働時間としていますか 賃金 17 賃金を

H29.10・育児休業や介護休業をすることができる有期契約労働者について

本調査へのコメント ( 独立行政法人労働政策研究 研修機構労働政策研究所副所長荻野登氏 ) 労働契約法第 18 条の無期転換ルールが本格的に実施された今年 4 月以降 直近の状況を知るうえで 貴重なデータを提供している それによると 転換申込権の対象者 (175 人 ) のうち 4 人に 1 人が

2019 年 3 月 経営 Q&A 回答者 Be Ambitious 社会保険労務士法人代表社員飯野正明 働き方改革のポイントと助成金の活用 ~ 働き方改革における助成金の活用 ~ Question 相談者: 製造業 A 社代表取締役 I 氏 当社における人事上の課題は 人手不足 です 最近は 予定

育児 介護休業規程 第 1 章 目的 第 1 条 ( 目的 ) 本規程は 従業員の育児 介護休業 子の看護休暇 介護休暇 育児のための所定外労働の免除 育児 介護のための時間外労働および深夜業の制限並びに育児 介護短時間勤務等に関する取扱いについて定めるものである 第 2 章 育児休業制度 第 2

厚生局受付番号 : 中国四国 ( 受 ) 第 号 厚生局事案番号 : 中国四国 ( 厚 ) 第 号 第 1 結論請求者のA 事業所における平成 27 年 7 月 10 日の標準賞与額を6 万 5,000 円に訂正することが必要である 平成 27 年 7 月 10 日の

短時間 有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針 について ( 同一労働同一賃金ガイドライン ) 厚生労働省雇用環境 均等局有期 短時間労働課職業安定局需給調整事業課

件数表(神奈川)


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中小企業のための「育休復帰支援プラン」策定マニュアル

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山梨国民年金事案 275 第 1 委員会の結論申立人の昭和 47 年 6 月から 48 年 3 月までの期間の国民年金保険料については 還付されていないものと認められることから 還付についての記録を訂正することが必要である 1 申立人の氏名等氏名 : 男基礎年金番号 : 生年月日 : 昭和 25 年

答申件数表(1月15日答申分)

厚生局受付番号 : 四国 ( 受 ) 第 号 厚生局事案番号 : 四国 ( 厚 ) 第 号 請求者の社会福祉法人 A 会 B 保育所における平成 20 年 6 月 21 日の標準賞与額を 127 万 1,000 円に訂正することが必要である 平成 20 年 6 月 2

(問)被用者保険の被扶養者に対する2年間の経過措置になる軽減額は、他の被保険者の保険料で補填すると考えてよいのか

 

Transcription:

相談者は 事務職の正社員として入社したが 実際には 検品 品出し等の倉庫作業だったことから 腰椎等の持病が悪化した 1か月は我慢して働いていたが これ以上健康状態を損ねることを恐れ 店長に1か月後の退職の意思を伝えた その後 直接 社長にも退職を申し出たところ 社長から もう少し待ってくれ 退職届も出さないでくれ と言われ 退職を認めて貰えない 相談者は 一方的に退職することには不安があるとして 相談に来所した あっせん結果 センターが社長に事情を聞いたところ 社長は 相談者から電話は受けたが 退職の意思も身体の不調も今日はじめて聞いた と不快感を示し 誠意を持って就業継続の努力をしてほしい として 退職には不同意の姿勢であった センターから 1 労働契約の内容と実際の労働条件が異なっている時は ただちに退職できること ( 労働基準法第 15 条 2 項 ) 22 週間前の退職の申し出により契約の解除ができる ( 民法 627 条 ) ことを説明したところ 退職届が受理され 相談者は 円満に退職することとなった 相談者は 正社員として採用されたが 2か月後に契約社員への身分変更を強要された 5か月間の契約であるが 会社から 辞めてほしい と再三言われている 直ぐに辞めてくれと言われても何の補償も示されず 辞める気持ちはないとして 相談に来所した あっせん結果 相談者が再三退職を勧奨されたことにより 精神的に痛んでおり継続勤務が困難な状況にあったため 相談者の了承のもと 会社とは退職条件の調整を進めることとした センターが会社側から事情を聴取すると 会社は 相談者は 客からの苦情が多く 改善も見られないため 退職を勧めており 今月末で辞めてほしいと思う とのことだった センターから 会社側に相談者の退職にあたって 何らかの補償は考えられないか打診したところ 1 離職理由を会社からの勧奨による退職とする 2 退職日は 1 か月後とし その間の出勤を免除する ことで労使双方が合意した - 21 -

相談者は 6か月契約を繰り返し更新して働いているが 契約期間の途中で解雇予告を受けた 上司から解雇理由を説明されたが その理由には納得できない また 同僚には相談者が勝手に辞めていったと伝えられており 名誉にかかわることなので会社の意思で辞めさせられた事実を同僚に伝えてほしいと 相談に来所した あっせん結果センターが会社側から事情を聴取したところ 会社は 相談者は 業務処理能力が他の人に比べ低く ミスが多く その内容も深刻度が高い また 欠勤が多く 半年前から目立っており その都度注意してきた 解雇は有効である と主張した センターから 有期契約の場合 期間の定めの無い契約より厳密な解雇理由が求められる ことを会社側に説明し 検討を依頼した 会社側から 解雇は撤回し 年次有給休暇取得後の残期間を休業扱いとして 休業手当 (7 割 ) の支払いが提案された また 自主退職でないことの社内への周知については 直属上司への注意と役員に報告したことで了解してほしいとの申し出があり 相談者がこれを了解した 相談者は 鉄筋工のアルバイトとして 2 か月間働いたが 最後の 1 か月分の賃金が支払われなかった 社長に連絡し未払い賃金を請求したところ 社長から 1 か月後に振り込む との回答をもらった ところが 約束の期日になっても賃金が支払われないとして 相談に来所した あっせん結果センターが社長に事情を聞いたところ 社長は 資金繰りがつかず苦慮しているが 月末までには支払う と約束した しかし 前回 支払いの約束が不履行になった経緯があり 相談者の不安を解消するため 社長に対して 今回を支払いの最終期限とするよう に再三の申し入れを行った その結果 約束の期日に振込みがあり 解決した 相談者は 医療施設の管理者募集に応募し 採用内定を受けたため 勤務先を退職した その後 会社から 採用を取り消したい と電話連絡があった 理由を確認したところ 風評としか回答が無く 明確な理由は伝えられなかった 相談者は 採用内定を受けたことで 勤務先を退職していることもあり 施設の対応に納得できず 何らかの補償を求めたいとして 相談に来所した - 22 -

あっせん結果 センターが会社側から事情を聴取したところ 会社は 相談者に関する情報がもたらされたが 事実と認識した 内容は明らかにできないが 採用はできない また 採用内定通知は出していないので補償には応じられない と主張した センターでは 会社側に対して 採用内定取り消しに関する法理を説明し 何らかの補償が考えられないか打診した その後 会社側から補償内容が示され 相談者がこれを受け入れた 相談者は 神経障害の治療のため服用した新薬の副作用による後遺障害を発症した 3 か月の病気欠勤後 復職を申し出たが 専務から 傷病手当金支給期間 (1 年 6 か月 ) は休職できる と勧められ 病気休職をした 1 年 3 か月の休職後 会社に復職を申し出たところ 担当者から 病気休職期間 (1 年 ) は既に満了しており 復職はできない として 早期に退職届を提出するよう求められた 相談者は会社の対応に納得できないが 会社が復職を認めないのであれば せめて傷病手当受給期間中の在籍と会社都合での離職票の発行を求めたいとして 相談に来所した あっせん結果センターが会社側から事情を聴取したところ 会社は 休職期間満了による退職のため 解雇ではない また 復職は認められないが トラブルの拡大は避けたいので 退職条件の協議は受けられる とのことだった このため センターから相談者の意向 (1 傷病手当受給中の在籍 2 生活保障としての金銭支払等 ) を会社に伝え 検討を依頼した その後 労使双方の意向を調整した結果 1 傷病手当受給終了日付の会社都合による退職 2 退職慰労金の支払 で合意した 相談者は SE として客先で業務を行っていた 客先のプロジェクトが終了した時に 評判が悪い 辞めたほうがよい などと退職勧奨を受け体調を崩したが 出勤を続けていた 退職勧奨は後輩の退職以降はなくなった その後 本社人事部に異動になり 人事部長から仕事中の離席や居眠りを叱責されたことから 再び体調を悪化させ休職に至った その後 ユニオンに加入し 復職に関して団体交渉を申し入れているが 円滑に団体交渉が進まないとして センターにあっせんの申し込みがあった あっせん結果センターは中立な立場から 労働組合の要求を会社へ伝えるとともに 会社側には 厚生労働省の復職支援の手引等から対応の大枠についてアドバイスを行いつつ 会社側が感じている不安や疑問を丁寧に聴取し 労働組合との調整を図った その結果 会社側の納得を得て 復職条件等について労使間の調整が図られ 本社人事部へリハビリ復帰後 無事に本格復帰を果たすことができた - 23 -

相談者は 1 年更新の契約社員として5 年間勤務してきたが 上司から 次回の契約更新はしない と言われたため 雇止めの理由を文書で示すよう求めたところ 会社から 事業部門の見直し 縮小のため との文書が交付された しかし 担当業務が無くなる訳ではなく実績も出していたことや 契約更新時に 60 歳まで勤務してほしい と言われてきたことから 会社の対応に納得できず 契約更新又は60 歳まで (10か月間) の契約延長を求めたいとして 相談に来所した あっせん結果センターが会社側から事情を聴取したところ 会社は 経営状況が悪化し大幅な赤字となる見込みのため 相談者の担当する事業部門からの撤退を検討しており 雇止めせざるをえない また 60 歳まで契約を保障するとの約束はしていないので 契約延長は認められない と主張した センターから 会社側に 紛争拡大を避けるため 退職条件等について考えられないか と打診したところ 後日 退職を前提としたものでであれば 協議に応じることはできる との回答を受けた このため 労使双方から退職条件についての意向を聴取し 調整を行った結果 相談者は雇止を受け入れ 会社側は 退職慰労金を支払うことで双方が合意した 相談者は 長年営業職を勤め課長職についていたが 2 年前に課長職から外され 工場に配置転換された これに伴い 基本給が大幅に減額になったことから 定年退職時 ( 本年 ) の退職金を計算した結果 大幅な減額となることに納得できないとして 相談に来所した あっせん結果センターが会社側から事情を聴取したところ 会社は 相談者は 営業能力に問題があり 2 年前に工場に配転したものである 配転に伴う賃金変更について 規程上明確な定めはなかったが 工場の労働者との均衡を考えて減額を決定した とのことだった また 賃金減額による退職金への影響が大きいことは認識しており 何らかの救済策が必要とは考えている との考えも示された センターでは 労使双方の意向を確認しながら調整を行った結果 賃金減額前の退職金との差額を退職慰労金として退職金に上乗せすることで 双方が合意した 相談者は 6 か月契約を繰り返し 14 年間勤務しており 直近の契約書は 3 月 31 日までのものだったが 次の契約書が交付されないまま 4 月以降も勤務を継続していた 4 月中旬になり 上司から業績不振を理由として 1 か月後に契約を終了する旨通告されたが 相談者は 納得がいかずこれを拒否した 相談者は せめて 6 か月契約の期間満了までは同じ条件で働きたい として 相談に来所した - 24 -

あっせん結果センターが会社側から事情を聴取したところ 会社は 4 月以降は雇用契約を締結していない と主張した センターから 民法 629 条 ( 雇用の更新の推定等 ) により これまでと同条件の契約が更新されたものと推定されることを説明し 労使双方の調整を図った結果 改めて4 月から6か月間の雇用契約が締結されることとなった 次回の更新はなし であったが 相談者は その点については争わない とのことだったので あっせんを終了した 相談者は 正社員として 7 年弱勤めていたが 上司とぶつかり 話合いの結果 自己都合退職により退職した 退職後 就業規則の改正 ( 案 ) を示され 改正後の規程により退職金を支払うと言われた 金額が 当初の規程による退職金の 5 分の 1 になり 納得できないとして 相談に来所した あっせん結果センターが会社側から事情を聴取したところ 会社は 経営が厳しいため 退職金の引き下げが必要であり これまで経過を説明し合意を得ていたと思っている また 役員報酬を引き下げても 給与の引き下げは行わないできた 全額は無理なので減額をお願いしたい とのことだった センターから 就業規則改正の手続きが取られておらず 会社側に支払い義務があることを説明し 調整を行った結果 会社側から 2 回の分割払いで支払う との提案があり 相談者が提案を受け入れた 相談者は 1 年契約の契約社員として 約 20 年勤務しているが 今回の更新にあたって会社から 誓約書の提出を求められているが 納得できないとして 相談に来所した あっせん結果 センターが会社側から事情を聴取したところ 会社は 誓約書を求めた理由は 相談者が同僚に対してパワハラを行なっているとの苦情があったため とのことであった 相談者には覚えがなかったため センターは会社側に 日時 相手方等の具体的な事実の提示を求めたが 会社は 相談者からの仕返し等を理由として 回答を拒否したため センターから 具体的な事実の提示がなければ 相談者も反省のしようがなく 誓約書を出す必要も無い ことを申し入れた その後 労使双方の調整を行った結果 会社から相談者宛に一方的に注意書を出し 契約は従前同様の条件で更新することになった ( プライバシー保護のため 事例は個人などが特定できないようにしてあります ) - 25 -