物が体内に侵 し増殖すると 2019/1/7 病原微 物学 講義内容 感染症総論 1 微 物と病原性 2 感染症の定義 3 感染の三要素 4 感染経路 侵 と感染症 1 微 物と病原性 感染症 = 微 物が起こす病気 宿主 病原体関係 (Host-Pathogen Relationship) p485 微 なぜ病気(感染症)を起こすのか?微 物が病気をおこす ( ヴィルレンス ) しない 細菌とウイルスの違い p483 微 物はどうやって病気を起こすのか? 細菌 ウイルス 細菌の場合 ウイルスの場合 1
運動器官 - 鞭 (Flagella) 定着因 の例 - 線 (Pili) 模式図 細菌の構造 プロテウス菌 腸炎ビブリオ ヘリコバクター ピロリ 腸管病原性 腸菌 痢菌の腸管上 細胞への侵 劇症型溶レン菌感染症 p519 Invasive group A streptococcal infection, TSLS(toxic shock-like syndrome) 膚の発 壊死性筋膜炎の切開所 疱の融合 膚剥離, 表 壊死, 膚 の変化 嫌気性菌による蜂窩織炎 ガス壊疽 (Gas ganglene) p518 ガス壊疽 (Gas ganglene) p518 ガス壊疽によるガス壊疽による筋層内ガス像筋層内ガス像 ( 印 : 外傷による ) (G: 経静脈薬物注射による ) 腿部のガス壊疽 ( 外傷を縫合したあと ) 下肢のガス壊疽. ガス壊疽にて下肢の切断 amputationをしたが 断端に 膚 の変化 性内容を満たした 疱を認め 断端部のガス壊疽と考えられた 2
ガス壊疽の治療 p518 コレラ菌 Vibrio cholerae p504 1 Debridement( デブリドマン ) 創部の外科的切除 掻爬 2 補助的に抗 物質投与 ( 抗毒素 清もあるが 般的でない ) 3 四肢の場合 切断 (amputation) 4 圧酸素療法 vibrio (L) = すばやく き来する コレラ p504 コレラ毒素の作 CT p504 GM1 Cholera toxin 腸管上 細胞 コレラ患者 コレラベッド (Cholera cot) Abnormal water release Adenylate cyclase の活性化 ATP camp 米のとぎ汁様便 (Rice water stool) Cl ion channel の開放 破傷 患児 p518 破傷 毒素の作 p518 倉正稔 (2015) 獣会誌 破傷 菌芽胞 下組織 下膿瘍 フィリピン マニラ サンラザロ病院 : 森松伸 医師提供 下 性テタヌ ( 性 ) 顔 に始まり全 の強直 実験的上 性テタヌス ( 神経 性 ) 破傷 菌毒素 3
細菌が産 する外毒素と症状 産 場所標的臓器 細胞症状毒素名 内毒素 (Endotoxin) 細菌細胞壁の構成成分そのものが 毒素 として働く コレラ毒素 腸管内腸管上 細胞 様性下痢 腸菌 LT ST 経 感染 志賀毒素 腸管内 品内 筋 循環障害 腸炎ビブリオ毒素 品内 嘔吐中枢 嘔吐 ブドウ球菌毒素 神経筋接合部 (Achの遊離阻害) 弛緩性 痺 ボツリヌス毒素 膚発疹レンサ球菌毒素 気道感染 上気道 軟 蓋 筋 弛緩性 痺 ジフテリア毒素 膵臓 気管 肺 咳嗽 インスリン 百 咳毒素 O 抗原 : 細胞壁のリポ多糖 (LPS) 脊髄前核細胞 ( 抑制性シナプス ) 強直性 痺破傷 菌毒素 経 感染 創傷内 膚デスモゾーム 表 剥脱 ブドウ球菌毒素 単核球 リンパ球 発疹 発熱 低 圧 TSST-1 腸菌 O157:H7 敗 症 p530 感染防御のためのメカニズムが, 結果的に宿主に悪影響を与える例 全 性炎症反応症候群と敗 症 サイトカイン Nitric oxide DIC 敗 症性ショック MODS (JT ホームページ 株主 投資家の皆様へ より ) 4
2019/1/7 急性呼吸窮迫症候群 ARDS 治療薬 敗 症 (sepsis) の定義 新しい定義 (2016年 ) 感染症に対する制御不能な宿主反応 に起因した 命を脅かす臓器障害 旧敗 症 (SIRS 感染症) 敗 症から除外 旧重症敗 症 (敗 症 臓器障害) 敗 症 (重症はつけない) 敗 症の新定義は SIRS 基準を満たさない感染症において 臓器障害を進展させ るものを新たに包含する SIRS の診断基準を満たす感染症を敗 症と定義した場 合 感染症による臓器障害の約8分の1が 落とされる可能性がある 感染症学雑誌2009.3号広告 カンピロバクター 古い定義 全 症状を伴う感染症 あるいはその疑い p502 Campylobacter jejuni/coli p502 Campylobacter jejuni/coli カンピロバクター腸炎 細菌性 中毒 の原因菌 Guillain-Barré ギラン バレー 症候群の原因のひとつ 特徴的な形態 運動性をもち 糞便のグラム染 でも同定が可能 S字状 カモメ状seagull-likeと呼ばれる Campylo = curved Gr. この も... カンピロバクターとギランバレー症候群 抗原提 細胞 病原微 物 p398 反復性 ギラン バレー症候群の持病 を持つデューク東郷 通称 ゴルゴ13 補体の活性化経路 キラーT細胞 GM1ガングリオシド 神経鞘細胞 神経細胞 5
殺菌抵抗性の例 - 莢膜 病原細菌が 細胞の機能に抵抗するメカニズム Membrane attack complex(mac) 膜侵襲複合体 Klebsiella pneumoniae ( 肺炎桿菌 ) の莢膜 補体に対する抵抗性 微 物はどうやって病気を起こすのか? ウイルス感染による細胞変性効果巨細胞の形成と細胞死 細菌の場合 ウイルスの場合 封 体の形成 ウイルスによる免疫の過剰反応の例 - HBV p506 HIV による免疫抑制 p507 B 型肝炎ウイルスによる劇症肝炎 B 型肝炎ウイルスに直接の細胞傷害作 はない キラー T 細胞 肝細胞 感染細胞を傷害 むしろ免疫を抑えることが治療になる 6
2 感染症の定義 染 感染症 といった感 葉の意味は何か? これらの 語の意味は 丈夫ですか? 感染 (Infection) 微 物が 体に侵 して定着し 体を増殖の場として活動を始め 体に何らかの反応を引き起こしたとき (Overt infection) 感染の結果 体が病理学的あるいは機能的な障害を受け 覚的 他覚的に症状を呈した場合感染症 (Infectious disease) 感染によって引き起こされる疾病 染の様式 ( パターン ) には感どのようなものがあるか? 感染症は 外因性因 が 体内で増殖 拡 したり 個体間で伝染する という点で 他の疾患とは決定的に異なる 感染症 = 微 物が起こす病気 p485 宿主 病原体関係 : 天秤モデル p486 宿主 病原体関係 (Host-Pathogen Relationship) 微 物が病気をおこす ( ヴィルレンス ) ヴィルレンス しない しない 顕性感染 : 疹など p486, 494 顕性感染 : 疹など p486, 494 ヴィルレンス 7
不顕性感染 : 本脳炎 ポリオなど p486, 514 不顕性感染 : 本脳炎 ポリオなど p486, 514 ヴィルレンス はしないが 抗体が検出される ( 獲得免疫が成 する ) など 体としての反応 ( 感染 ) は起こっていることに注意 しない 和 感染 p529 和 感染 p529, 507 ヴィルレンス 易感染性宿主 (Compromised host) ヴィルレンス 潜伏感染 ( 帯状疱疹と 痘の場合 ) p496, 519 VZV の潜伏感染 回帰 p.496, 519 痘疹 臀部帯状疱疹 p.95, 99, 203 膚 粘膜の 疱 知覚神経 神経節 神経細胞体 VZV(Varicella Zoster virus) の初感染は 痘 ( 全 性疾患 ) となる 潜伏感染している VZV が再活性化され 回帰して帯状疱疹を起こす 再活性化 デルマトーム ( 知覚神経 配領域 ) 8
3 感染の三要素 感染の三要素 p532 感染源 ヒト 染が拡 するには感どんな要素が必要か? 動物 モノ 感染の拡 を感阻 するには? 感染経路 感受性宿主 直接伝播 感染のリスクがある 感染伝播 抵抗 が低い 4 感染経路 侵 と感染症感染源 感染経路と侵 p533 物の感染経路や侵 とし微て どんなものがあるのか? 物の侵 を微防ぐには? 感染の成 からへのプロセス 宿主 病原体関係の応 感染症の治療をどう考えるか? 感染症の治療 = 抗微 物薬の投与 なのか!? 9
? ヴィ抵ルレンス感染症の治療を宿主 病原体関係から考えると 10 抗 2019/1/7 p486 ィルレンス宿主 病原体関係からみた感染症治療の原則 ( 阪医科 学感染対策室編 抗菌薬使 マニュアル より ) A. を増す栄養状態 全 状態の改善 プロバイオティクス ワクチン接種 ガンマグロブリン投与 G-CSF やインターフェロンなどの投与 宿主抵抗 を減弱させる原因の除去 ( ステロイド 抗癌剤 免疫抑制剤などの中 減量 糖尿病など易感染状態を来す基礎疾患のコントロール ) など B. 病原体のヴィルレンス ( 病気を起こす ) あるいは菌量を減少させる抗 物質などの抗微 物薬 外科的 技 ( 感染局所の洗浄 消毒, 膿瘍の穿刺 切開 ドレナージ デブリドマンなど ) 感染異物の除去( 留置カテーテルなど ) 抗毒素 清 偏性嫌気性菌に対する 圧酸素療法などヴ