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1 第 17 回 自然免疫の仕組み I 2014 年 11 月 5 日 免疫系 ( 異物排除のためのシステム ) 1. 補体系 2. 貪食 3. 樹状細胞と獲得免疫 附属生命医学研究所 生体情報部門 (1015 号室 ) 松田達志 ( 内線 2431) 自然免疫 顆粒球 マスト細胞 マクロファージ 樹状細胞 NK 細胞 ゲノムにコードされた情報に基づく異物認識 獲得免疫 T 細胞 B 細胞 後天的に 獲得した 情報に基づく異物認識 参考文献 : 免疫生物学 ( 南江堂 ) 1 2 自然免疫 (innate immunity) 補体系 貪食 樹状細胞と獲得免疫 補体とは 免疫反応を媒介する血中タンパク質の一群 (C1 C9) で 主として肝臓で合成される 異物を認識すると活性化して 病原体の細胞膜を壊すなどの作用を発揮 活性化の経路として 古典経路 レクチン経路 第 2 経路 ( 副経路 ) の 3 つが存在 3 4 1

2 血中では常に C3b が生成されている C3bBb 複合体の形成 C3 は自然に加水分解を受けて C3 (H 2 O) に変化する C3(H 2 O) と結合した B 因子は D 因子によって Ba と Bb に分解される B 因子は細胞膜表面の C3b と結合し D 因子によって Bb に分解される 自己 病原体 C3(H 2 O)Bb 複合体は C3 変換酵素として C3 を C3a と C3b に分解する C3b は細胞表面に結合しない限り すぐに不活性化される 5 自己の細胞表面上には種々の補体制御分子が存在している 病原体の細胞膜表面上には補体制御因子が存在せず P 因子などにより C3bBb 複合体はさらに安定化される 6 自己の細胞上では C3b の 不活性化が起こる 自己 病原体 C3b 2 Bb 複合体による C5b の生成 C3b は C3bBb 複合体と会合し C5 変換酵素として機能する C5 は C5 変換酵素の C3b 部分に結合する H 因子 CR1 MCP に結合した C3b は I 因子によって不活性型の ic3b へと変換される 結果として 補体系の活性化は生じない C3bBb 複合体は C3b 変換酵素として C3 を分解し 無数の C3b が細胞表面上に沈着することになる ( オプソニン化 ) C5 は Bb によって C5a と C5b に分解される 7 8 2

3 C5b による MAC( 膜侵襲複合体 ) の形成 補体系による bacteria の排除 9 補体系が働く前 補体系の活性化後 10 糖鎖の違いによる異物の認識 C4b2a3b 複合体による C5b の生成 C3b は C4b2a 複合体と会合し C5 変換酵素として機能する MBL 糖鎖の違いを認識して活性化した MASP-2 によって C4 から C4b C2 から C2a が生産され C4b2a 複合体を形成する C4b2a は C3 変換酵素として C3 を C3a と C3b に分解 C3b は病原体の表面に沈着すると共に C4b2a3b 複合体を形成 一つの C4b2a 複合体は千分子近い C3 分子の分解に関与し 無数の C3b の沈着が引き起こされる 11 C5 は C5 変換酵素の C3b 部分に結合する C5 は C2a によって C5a と C5b に分解される 12 3

4 抗体による補体の活性化 ( 古典経路 ) 補体系の活性化経路 古典経路 レクチン経路 第二経路 抗原抗体複合体が引き金 MBL による病原体上のマンノース認識が引き金 病原体の存在そのものが引き金 C3 変換酵素 14 補体の持つその他の機能 オプソニン化 :C3b 受容体を介した貪食の促進 自然免疫 (innate immunity) 補体系 貪食 細胞遊走 : マクロファージなどをリクルート 樹状細胞と獲得免疫

5 貪食 (phagocytosis) リソソームによるバクテリアの分解 1. バクテリアは細胞膜上の突起 ( 仮足 : pseudopodia と呼ばれる ) に付着する 2. ファゴソームへと取り込まれる 3. ファゴソームはリソソームと融合する 4. リソソーム内の酵素がバクテリアを分解 分解された残滓は細胞外へ放出される 18 活性酸素による除菌 ( 好中球 ) 活性化シグナル (PMA) PKC ファゴソーム O 2 過酸化脂質 NADPH NADPH + H + oxidase HMP H 2 O 2 O 2 - GR NADP + SOD GSSG GSH GP H + O 2 - OH. H 2 O 2 H 2O 2 O SOD H 2 O カタラーゼ H 2 O + O 2 化膿連鎖球菌 (Streptococcus pyogenes) Group A Streptococcus (GAS) 急性咽頭炎 糸球体腎炎 リューマチ熱 毒素性疾患 伝染性膿痂疹 ( とびひ ) 猩紅熱 壊死性筋膜炎 ( 人食いバクテリア感染症 ) 毒素性ショック症候群 NADPH oxidase: 刺激に伴い複合体を形成し 活性酸素の生産を引き起こす SOD: 活性酸素を解毒

6 バクテリアの戦略 ファゴソームからの脱出 オートファジー (autophagy) とは? 細胞内器官や細胞質の一部が脂質二重膜によって構成される小胞に取り込まれる現象 リソソームと融合して中身を分解 分解産物はアミノ酸や脂質の材料として再利用される 化膿連鎖球菌は好中球に貪食された後 膜表面上に発現している streptolysin-s と呼ばれる酵素の働きでファゴソームを破り 結果として好中球を死に至らしめる. 21 Nature Reviews Microbiology :301 Science : オートファジーによる 細胞内寄生菌の排除 *Listeria(ΔActA) を用いたモデル系 野生型の Listeria monocytogenes は actin の重合を介して細胞質内を移動し 最終的に隣接する細胞に進入する 赤痢菌とオートファジー Atg5 IcsB 野生型 VirG Atg5 変異体 No autophagy VirG IcsB:autophagy 変異体 VirGはアクチン重合に関与 Atg5 IcsB 23 Atg5 が VirG を認識して排除 IcsB が Atg5 の認識サイトをマスク VirG: no autophagy 24 6

7 自然免疫 (innate immunity) 補体系 樹状細胞 (dendritic cell: DC) 好中球 マクロファージ 樹状細胞 貪食 樹状細胞と獲得免疫 殺菌能 抗原提示能 抗原提示 T 細胞に MHC+ ペプチドを提示 細胞内タンパク質の提示 = クラス I MHC 樹状細胞は 2 つの免疫系を繋いでいる NK 細胞 ヘルパー T 細胞 外部から取り込んだ分子の提示 = クラス II MHC 外部から取り込んだ分子をクラス I MHC に提示 する必要 ( ex. インフルエンザワクチン CD8 + T 細胞 ) 好中球 マクロファージ 樹状細胞 細胞傷害性 T 細胞 クロスプレゼンテーション ( 樹状細胞 ) 27 自然免疫 獲得免疫 B 細胞 28 7

8 Danger シグナルと樹状細胞 自己抗原 異物 Danger 自己抗原 Nat. Med. 9: (2003) 未成熟樹状細胞 MHC classii: low CD80 86 : low 成熟樹状細胞 MHC classii: high CD80 86 : high 活性化 樹状細胞 MHC classii: high CD80 86 : high T cell anergy T cell 活性化 T cell 活性化 免疫寛容の誘導 免疫反応の誘導 29 免疫寛容の破綻 30 確認問題 I MHC 31 8

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抵抗性遺伝子によりつくられた蛋白質が 細胞内に留まる例も知られています その場 合 細胞内の抵抗性遺伝子産物と細胞膜を貫通する植物因子が結合した状態で存在し 細胞膜貫通因子で病原菌のavr 蛋白質を認識します Avr 蛋白質が認識されると 抵抗性遺伝子産物と細胞膜貫通因子は解離し 遊離した抵抗性遺伝 第三章植物の病害防御機構 (3) < 植物と微生物の相互関係 ( 上級編 )> 植物に侵入しようとする病原菌とそれから身を護ろうとする植物との両者のせめぎあいについて 少し詳しく解説します 複雑な内容となりますので 上級編 としました ( 植物と病原微生物の相互関係について 興味をお持ちの方向けです ) 先に 動的抵抗性は 一般的には 抵抗性遺伝子に主導されると述べましたが それ以外にも エリシターとよばれる物質によっても誘導されます

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報道発表資料 2002 年 8 月 2 日 独立行政法人理化学研究所 局所刺激による細胞内シグナルの伝播メカニズムを解明 理化学研究所 ( 小林俊一理事長 ) は 細胞の局所刺激で生じたシグナルが 刺激部位に留まるのか 細胞全体に伝播するのか という生物学における基本問題に対して 明確な解答を与えま 報道発表資料 2002 年 8 月 2 日 独立行政法人理化学研究所 局所刺激による細胞内シグナルの伝播メカニズムを解明 理化学研究所 ( 小林俊一理事長 ) は 細胞の局所刺激で生じたシグナルが 刺激部位に留まるのか 細胞全体に伝播するのか という生物学における基本問題に対して 明確な解答を与えました ミシガン大学 ( 高山秀一講師 ) および大阪大学 ( 松田道行教授 ) の協力のもと 理研脳科学総合研究センター

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