所令要綱

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法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

【表紙】

問題 1 1 問題 1 1 納税義務者 相続税の納税義務者及び課税財産の範囲 課税価格 1 納税義務者 ⑴ 次に掲げる者は 相続税を納める義務がある 1 居住無制限納税義務者 ( 法 1 の 3 1 一 ) 相続又は遺贈により財産を取得した個人でその財産を取得した時において法施行地に住所を有するもの

(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

経 [2] 証券投資信託の償還 解約等の取扱い 平成 20 年度税制改正によって 株式投資信託等の終了 一部の解約等により交付を受ける金銭の額 ( 公募株式投資信託等は全額 公募株式投資信託等以外は一定の金額 ) は 譲渡所得等に係る収入金額とみなすこととされてきました これが平成 25 年度税制改

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

新しい非居住者債券所得非課税制度の概要 < 平成 22 年度税制改正前の制度の概要 > 非居住者等が受ける振替国債及び振替地方債のについては 一定の手続要件を満たせば非課税とされていました しかし 非居住者等が受ける振替社債等のについては 原則 15% の税率により源泉徴収課税がなされていました 非

Microsoft Word - NO.2 株式の譲渡 2.docx

平成 25 年度税制改正解説相続税 ~ 基礎控除の引き下げ 税率構造の見直し等 法定相続人の数と基礎控除法定相続人の数と基礎控除 法定相続人の数 1 人 2 人 3 人 4 人 5 人 60,000 千円 70,000 千円 80,000 千円 90,000 千円 100,000 千円 36,000

上場株式等の配当等に対する課税

注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

49 年 12 月 31 日までの間 源泉徴収される配当等の額に係るの額に対して 2.1% の税率により復興 特別が源泉徴収されます b. 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配 ( 分割型分割及び株式分配並びに組織変更による場合を除く 以下本 1において同じ

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の範囲は 築 20 年以内の非耐火建築物及び築 25 年以内の耐火建築物 ((2) については築 25 年以内の既存住宅 ) のほか 建築基準法施行令 ( 昭和二十五年政令第三百三十八号 ) 第三章及び第五章の四の規定又は地震に対する安全上耐震関係規定に準ずるものとして定める基準に適合する一定の既存

投資主が受け取る配当等の額については 原則どおり配当等の額を受け取る際に20%( 所得税 )( 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までは復興特別所得税とあわせて20.42%) の税率により源泉徴収された後 総合課税の対象となります ( ロ ) 出資等減少分配に係る税

( ロ ) 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る出資等減少分配 ( 所得税法第 24 条に定めるものをいいます 以下 本 ( ロ ) 出資等減少分配に係る税務 において同じです ) のうち本投資法人の税務上の資本金等の額に相当する金額を超える金額がある場合には みなし配当 ( 計

[Q1] 復興特別所得税の源泉徴収はいつから行う必要があるのですか 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間に生ずる所得について源泉所得税を徴収する際 復興特別所得税を併せて源泉徴収しなければなりません ( 復興財源確保法第 28 条 ) [Q2] 誰が復興特別所

特定口座一般口座株式等の譲渡 売却などが該当 ) による所得は 申告分離課税の対象となっており 原則として お客さまによる譲渡損益の計算や申告納税の手続きが必要です 特定口座には これらの事務負担を軽減する機能があります 特定口座の機能 上場株式等の譲渡損益の計算 管理を行います 特定口座内に保管す

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

スライド 1

株式等の譲渡(特定口座の譲渡損失と配当所得等の損益通算及び翌年以後への繰越し)編

住宅取得等資金の贈与に係る贈与税の非課税制度の改正

事業承継税制の概要 事業承継税制は である受贈者 相続人等が 円滑化法の認定を受けている非上場会社の株式等を贈与又は相続等により取得した場合において その非上場株式等に係る贈与税 相続税について 一定の要件のもと その納税を猶予し の死亡等により 納税が猶予されている贈与税 相続税の納付が免除される

5 適用手続 ⑴ 相続時精算課税の適用を受けようとする受贈者は 贈与を受けた財産に係る贈与税の申告期間内に 相続時精算課税選択届出書 ( 贈与者ごとに作成が必要 ) を贈与税の申告書に添付して 納税地の所轄税務署長に提出する ( 相法 21の92) なお 提出された当該届出書は撤回することができない

平成16年版 真島のわかる社労士

税金読本(8-5)特定口座と確定申告

Microsoft Word - 最新版租特法.docx

 

課税上の取扱い

5 配偶者控除等 配偶者控除 配偶者特別控除 扶養控除及び勤労学生控除の合計所得金額の要件 について 一律 10 万円ずつ引き上げられます 6 青色申告特別控除正規の簿記の原則により記帳している者に係る控除額が 55 万円に引き下げられ 正規の簿記の原則により記帳し かつ e5tax 等により確定申

2 2 上場株式等 の範囲の拡大 上場株式等には 上場株式 上場投資信託の受益権 (ETF) 上場不動産投資法人の投資口 (REIT) 公募株式等証券投資信託の受益権が含まれていた 今回の租税特別措置法の改正により 発行者の情報が一般に公開され その商品内容を入手することが容易に可能な公社債を 上場

1 特定口座に受け入れることができる上場株式等の範囲に 居住者等が取得した特定譲渡制限付株式等で 特定口座 ( 当該特定譲渡制限付株式等がその取得の日から引き続き当該居住者等の特定口座を開設する金融商品取引業者等の営業所に開設されている特定口座以外の口座で管理されている場合における当該特定口座に限る

税金読本(8-5)特定口座と確定申告

平成 31 年度住宅関連税制改正の概要 ( 一社 ) 住宅生産団体連合会 平成 31 年 3 月 (1) 住宅ローン減税の拡充 ( 所得税 個人住民税 ) 消費税率 10% が適用される住宅取得等をして 2019 年 10 月 1 日から 2020 年 12 月 31 日までの間にその者の居住の用に

相続税・贈与税の基礎と近年の改正点

( 相続時精算課税適用者の死亡後に特定贈与者が死亡した場合 ) (6) 相続時精算課税適用者 ( 相続税法第 21 条の9 第 5 項に規定する 相続時精算課税適用者 をいう 以下 (6) において同じ ) の死亡後に当該相続時精算課税適用者に係る特定贈与者 ( 同条第 5 項に規定する 特定贈与者

Microsoft Word 連発1923号 税制改正関連法案について(お知

上場株式等の譲渡益に係る課税 上場株式等の税金について 上場株式等の譲渡益に係る税率は以下の通りです 平成 25 年 1 月 1 日 ~ 平成 25 年 12 月 31 日 平成 26 年 1 月 1 日 ~ 平成 49 年 12 月 31 日 平成 50 年 1 月 1 日 ~ % (

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

第 5 章 N

Microsoft Word 役立つ情報_税知識_.doc

法人税 結婚 子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の創設教育資金贈与の見直し非上場株式等に係る贈与税 相続税の納税猶予制度の見直し法人税率の引き下げについて 個人 (20 歳以上 50 歳未満の者に限る 以下 受贈者 という ) の結婚 子育て資金の支払に充てるためにその直系尊属 ( 以下

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平成19年12月○日

また 国外財産調書制度は 2013 年 12 月末の国外財産から調書の提出義務が始まりましたので 5,000 万円超の国外財産を保有の方はご留意ください これに関連して 国税庁より 2013 年 11 月 15 日に FAQ が発表されており FAQ は国税庁のホームページで閲覧等できます 資産税ニ


申告所得税関係 手続名 帳票名平成年分セルフメディケーション税制の明細書 ( 次葉 ) 特定証券投資信託に係る配当控除額の計算書 平成 年分給与所得の源泉徴収票 ( 平成 28 年以降用 ) 平成 年分特定口座年間取引報告書 ( 平成 28 年以降用 ) 平成 年分公的年金等の源泉徴収票 ( 平成

平成21年4月 源泉所得税改正のあらまし

( 注 3) その他の少額上場株式等の非課税口座制度の詳細については 証券会社等の金融商品取引業者等にお問い合わせ下さ い b. 利益を超える金銭の分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配 ( 平成 27 年 4 月 1 日以後開始事業年度に係る利益を超える金銭の分配につ

所得税関係 ( 住宅ローン控除の特例 ) の改正 ⑵ 震災税特法の制度 ( 適用期間の特例 ) の概要東日本大震災によって被害を受けたことにより 住宅ローン税額控除の適用を受けていた家屋 ( 以下 従前家屋等 といいます ) を居住の用に供することができなくなった居住者については その居住の用に供す

Microsoft Word - 文書 1

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

Z-64-A 簿記論〔第一問〕-解 答-

e. 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( ジュニア NISA) 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した未成年者口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 28 年 4 月 1 日から平成 35 年 12

概要 平成 27 年までと平成 28 年以後の証券税制の比較 平成 27 年までは 上場株式等 と 公社債等 の税制上の取扱いが異なっています 平成 28 年以後は 金融所得課税の一体化 により 上場株式等 と 公社債等 の税制上の取扱いが統一されます 平成 27 年まで 上場株式等 上場株式 公募

日本版スクーク ( イスラム債 ) に係る税制措置 Q&A 金融庁

て 次に掲げる要件が定められているものに限る 以下この条において 特定新株予約権等 という ) を当該契約に従つて行使することにより当該特定新株予約権等に係る株式の取得をした場合には 当該株式の取得に係る経済的利益については 所得税を課さない ただし 当該取締役等又は権利承継相続人 ( 以下この項及

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[2] 税率構造の見直し 相続税の税率構造が現行の6 段階から8 段階に変更されるとともに 最高税率が 50% から 55% に引き上げられることとなりました ただし 各法定相続人の取得金額が2 億円以下の場合の税率は と変わりありません この改正は 平成 27 年 1 月 1 日以後に相続または遺

障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

1. 相続税 (1) 基礎控除額の引き下げ 1) 改正の趣旨現在 ( ) の相続税の仕組みは 下図の通りです すなわち 合計課税価格から 基礎控除額を除いた課税遺産総額が相続税の計算の対象となるため 合計課税価格が基礎控除額の範囲内である場合には 相続税が課税されません その結果として 現状の相続税

このうち 申告納税額がある方 ( 納税人員 ) は640 万 8 千人で は41 兆 4,298 億円 申告納税額は3 兆 2,037 億円となっており 平成 28 年分と比較すると 人数 (+0.6%) (+ 3.4%) 及び申告納税額 (+4.6%) はいずれも増加しました 所得者区分別の状況イ

未成年者控除 障害者控除の見直し 未成年者控除 障害者控除 6 万円 20 歳に達するまでの年数 6 万円 ( 特別障害者 :12 万円 ) 85 歳に達するまでの年数 10 万円 20 歳に達するまでの年数 10 万円 ( 特別障害者 :20 万円 ) 85 歳に達するまでの年数 小規模宅地等につ

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(4) 宅地建物取引士の欠格要件について定める第十八条第一項の五号の二の次に次の号が 付け加えられました 五の三暴力団員等 ( 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第二条第六号に規 定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者 ) (5) 更新日前でも手数料を

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2. 改正の趣旨 背景 (1) 問題となっていたケース < 親族図 > 前提条件 1. 父 母 ( 死亡 ) 父の財産 :50 億円 ( すべて現金 ) 財産は 父 子 孫の順に相続する ( 各相続時の法定相続人は 1 名 ) 2. 子 子の妻 ( 死亡 ) 父及び子の相続における相次相続控除は考慮

PowerPoint プレゼンテーション

事業承継税制の全体像は ( 図表 1) の通りである ( 図表 1) 事業承継税制の全体像 経営者 1 代目 経営者 2 代目 一括贈与 大臣認定 贈与税の課税 贈与税の納税猶予の適用 相続税の納税猶予制度と同様 雇用確保を含む 5 年間の事業継続を行い その後も株式を継続保有 生前贈与により株式の

平成29年 住宅リフォーム税制の手引き 本編_概要

特別障害者一人につき 75 万円を所得から控除することができます 障害者控除は 扶養控除の適用がない16 歳未満の扶養親族を有する場合においても適用されます ⑶ 心身障害者扶養共済掛金の控除 P128 条例の規定により地方公共団体が実施するいわゆる心身障害者扶養共済制度による契約で一定の要件を備えて

内に 耐火建築物以外の建物についてはその購入の日以前 20 年以内に建築されたものであること 地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準又はこれに準ずるものに適合する一定の中古住宅 を 平成 17 年 4 月 1 日以降に取得した場合には 築年数に関係なく適用が受けられます (56ページ 一

Ⅰ 家計の自助努力による資産形成を支援するための税制措置 1. つみたて NISA の制度期限の延長 NISA 制度の恒久化 根拠法の制定等 1つみたて NISA について 平成 49 年までとされている投資可能期間 ( 制度期限 ) を延長することにより 来年以降に投資を開始しても投資可能期間が少

⑷ 納税猶予の打ち切り P. 49 Q. 納税猶予の対象の農地を売却する場合 納税猶予が打ち切られてしまうのですか ⑸ 市町村合併と納税猶予 P. 54 Q.B 町が平成 3 年 1 月 1 日現在特定市であるA 市に合併される場合 旧 B 町の農地等は生産緑地の指定を受けていないと納税猶予の特例は

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土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

源泉徴収票不交付の届出書 源泉徴収票不交付の届出書 源泉徴収票不交付の届出書 ( 英語版 ) 公的年金等の源泉徴収票 ( 及び同合計表 ) 平成 年分公的年金等の源泉徴収票 平成 年分公的年金等の源泉徴収票合計表 公的年金等の源泉徴収票 ( 及び同合計表 )( 平成 28 年 1 月 1 日以後提出

控除の種類判定 次の表に従い 対象となる控除を判定します 区分対象となる控除該当ページ 一般住宅の新築等 A 一般住宅の新築等に係る住宅借入金等特別控除 3 ページ 認定住宅の新築等 A2 認定住宅の新築等に係る住宅借入金等特別控除 4 ページ 中古住宅の購入 A3 中古住宅の購入に係る住宅借入金等


収益事業開始届出 ( 法人税法第 150 条第 1 項 第 2 項 第 3 項 ) 1 収益事業の概要を記載した書類 2 収益事業開始の日又は国内源泉所得のうち収益事業から生ずるものを有することとなった時における収益事業についての貸借対照表 3 定款 寄附行為 規則若しくは規約又はこれらに準ずるもの

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本資料のポイント 平成 29 年度税制改正で 上場株式等に係る配当等 について 所得税 と 住民税 で異なる課税方式を選択することが可能であると明確化されました このことにより 課税所得 900 万円以下の場合 所得税は 総合課税 住民税は 申告不要 を選択することで 納税額を抑えることが可能となり

東京太郎様 Inheritance Report 相続診断書 弁護士法人 税理士法人リーガル東京 平成 30 年 8 月 20 日作成

2 税額控除等の計算 ( 単位 : 円 ) 項目対象者計算過程金額 答案用紙 Chapter2 問題 3 課税価格の計算 Ⅰ 相続人及び受遺者の相続税の課税価格の計算 1 分割財産価額の計算 ( 単位 : 千円 ) 2 みなし取得財産価額の計算 ( 単位 : 千円 ) 取得者財産の種類計算過程金額

配当所得の入力編

やさしい税金教室

時価で譲渡したものとみなされ所得税が課税され かつ その所得税は相続税の課税価格の計算上被相続人の債務として控除されていることにより 所得税と相続税の負担の調整は済んでいますので この特例の適用は受けられません 2 取得費に加算される金額平成 26 年度の改正前は 相続財産である土地等の一部を譲渡し

株式等の譲渡(前年からの繰越損失を譲渡所得及び配当所得等から控除)編

~ この操作の手引きをご利用になる前に ~ この操作の手引きでは 確定申告書の作成方法を説明しています 操作を始める前に 以下の内容をご確認ください 共通の操作の手引きの確認入力方法やデータ保存 読込方法などを説明した ( 共通 )e-tax で送信するための準備編 又は ( 共通 ) 書面提出 (

d. 少額上場株式等の非課税口座制度 ( 通称 NISA) 少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した非課税口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 26 年から平成 35 年までの 10 年間 新規投資額で毎年 100 万円を上限

非課税上場株式等管理に関する約款 第 1 条 ( 約款の趣旨 ) この約款は お客さまが租税特別措置法第 9 条の8に規定する非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得の非課税および租税特別措置法第 37 条の14に規定する非課税口座内の少額上場株式等に係る譲渡所得等の非課税の特例 ( 以下 非課税

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Transcription:

租税特別措置法施行令の一部を改正する政令要綱 一個人所得課税 1 利子所得の分離課税等の適用対象から除かれる同族会社が発行した社債の利子でその同族会社の判定の基礎となった株主その他一定の者が支払を受けるものにつき 当該一定の者の範囲等を定めることとする ( 第 1 条の4 関係 ) 2 金融機関等の受ける利子所得等に対する源泉徴収の不適用の特例について 適用対象となる資本金等 1 億円以上の内国法人が支払を受ける公社債の利子等の範囲を見直すこととする ( 第 3 条の3 関係 ) 3 私募公社債等運用投資信託等の収益の分配に係る配当所得の分離課税等について 適用対象から除かれる公募公社債等運用投資信託の受益権等の公募の要件を定めることとする ( 第 3 条の4 関係 ) 4 上場株式等に係る配当所得等の課税の特例について 適用対象から除かれる利子等及び配当等の範囲等を定めることとする ( 第 4 条の2 関係 ) 5 配当所得等に係る申告不要の特例について 適用対象から除かれる利子等の範囲を定めることとする ( 第 4 条の3 関係 ) 6 優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例等について 適用対象となる地上階数 4 以上の中高層の耐火建築物の建築をする一定の事業を行う者に対する土地等の譲渡に係る区域の範囲に都市の低炭素化の促進に関する法律に規定する認定集約都市開発事業計画で一定の要件を満たすものの区域を加えるとともに 当該区域において行われる事業について当該認定集約都市開発事業計画に係る集約都市開発事業に限るものとする ( 第 20 条の2 第 38 条の4 第 39 条の97 関係 ) 7 既成市街地等内にある土地等の中高層耐火建築物等の建設のための買換え及び交換の場合の譲渡所得の課税の特例について 適用対象となる特定民間再開発事業の施行区域の範囲に都市の低炭素化の促進に関する法律に規定する認定集約都市開発事業計画で一定の要件を満たすものの区域を加えるとともに 当該区域において行われる事業について当該認定集約都市開発事業計画に係る集約都市開発事業に限るものとする ( 第 25 条の4 関係 ) 8 一般株式等に係る譲渡所得等の課税の特例について 適用対象となる株式等 1

の範囲から除かれる公社債の範囲等を定めることとする ( 第 25 条の8 関係 ) 9 上場株式等に係る譲渡所得等の課税の特例について 上場株式等に係る譲渡所得等の金額の計算方法 適用対象となる上場株式等の細目等を定めることとする ( 第 25 条の9 関係 ) 10 特定管理株式等が価値を失った場合の株式等に係る譲渡所得等の課税の特例について 特定口座内公社債が公社債としての価値を失ったことにより生じた損失の金額の計算方法 特定口座内公社債等が公社債としての価値を失ったことによる損失が生じた場合とされる清算結了に類する事実等を定めることとする ( 第 25 条の9の2 関係 ) 11 特定口座内保管上場株式等の譲渡に係る所得計算等の特例等について 特定口座に受け入れることができる上場株式等の範囲に 特定口座を開設する金融商品取引業者等が行う有価証券の売出しに応じて取得した上場株式等を加えるとともに 居住者等が特定口座を開設している金融商品取引業者等を通じて平成 27 年 12 月 31 日以前に取得した特定公社債等の特定口座への移管手続 居住者等が有する特定公社債等の平成 28 年中の特定口座への受入れの手続等を定めることとする ( 第 25 条の10の2 附則第 7 条関係 ) 12 特定中小会社が発行した株式に係る譲渡損失の繰越控除等の特例について 特定株式に係る譲渡損失の金額をその年分の上場株式等の譲渡所得等の金額の計算上控除する場合に提出する確定申告書に記載すべき事項等を定めることとする ( 第 25 条の12の2 関係 ) 13 株式等の譲渡の対価に係る支払調書等の特例について 投資信託等又は公社債等に係る償還金等の国内における交付の取扱者の範囲等を定めることとする ( 第 25 条の15 関係 ) 14 公益法人等に対して財産を寄附した場合の譲渡所得等の非課税の特例について 本特例の適用を受けた財産等を有する公益法人等が 幼保連携型認定こども園の設置のために行う事業譲渡に伴い当該財産等を他の公益法人等に贈与する措置に係る当該公益法人等及び他の公益法人等の要件等を定めることとする ( 第 25 条の17 関係 ) 15 住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除について 次の措置を講ずることとする ( 第 26 条関係 ) 2

⑴ 控除額の特例の対象となる特定建築物に該当する家屋の細目を定める ⑵ 本特例の増改築等の対象に国土交通大臣が財務大臣と協議して定める一定のエネルギーの使用の合理化に資する修繕又は模様替を加える措置を平成 27 年 12 月 31 日まで延長する 16 特定の増改築等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の控除額に係る特例について 本特例の断熱改修工事等の対象に国土交通大臣が財務大臣と協議して定める一定のエネルギーの使用の合理化に資する修繕又は模様替を加える措置を平成 27 年 12 月 31 日まで延長することとする ( 第 26 条の4 関係 ) 17 割引債の差益金額に係る源泉徴収等の特例について 支払を受ける割引債の償還金に係る差益金額に対して所得税が課される内国法人の範囲 特定割引債の償還金又は国外割引債の償還金の国内における支払の取扱者の範囲等を定めることとする ( 第 26 条の17 関係 ) 18 既存住宅に係る特定の改修工事をした場合の所得税額の特別控除について 適用対象となる一般断熱改修工事等に係るエネルギーの使用の合理化に資する改修工事が行われる構造又は設備と一体となって効用を果たす設備の要件を定めることとする ( 第 26 条の28の5 関係 ) 二国際課税 1 振替公社債等の利子等の課税の特例について 支払調書等の提出の対象から除外される外国政府等の範囲 特定振替社債等の発行者と特殊の関係のある者の判定時期 国税庁長官による適格口座管理機関の承認を受けるための申請書の提出等に係る手続 特定振替機関等又は適格口座管理機関が行う特定振替社債等の利子等につき非課税の適用がある旨の発行者に対する通知に係る手続の細目等を定めることとする ( 第 3 条 第 3 条の2 附則第 3 条関係 ) 2 割引債の償還差益等に係る国内源泉所得の課税の特例について 外国法人が国外において発行する割引債の償還差益のうち国内において行う事業に帰せられるものの範囲を定めることとする ( 第 26 条の19 第 39 条の33の3 関係 ) 3 振替割引債の差益金額等の課税の特例について 特定振替割引債の発行者と特殊の関係のある者の範囲及び判定時期 振替公社債等の利子等の課税の特例 3

の適用を受けている者が特定振替割引債について特例の適用を受けようとする場合の非課税適用申告書の提出の特例 支払調書等の提出の対象から除外される外国政府等の範囲 国税庁長官による適格外国仲介業者又は適格口座管理機関の承認を受けるための申請書の提出等に係る手続 特定振替機関等又は適格口座管理機関が行う特定振替割引債の償還金に係る差益金額等につき非課税の適用がある旨の発行者に対する通知に係る手続の細目等を定めることとする ( 第 26 条の20 附則第 12 条関係 ) 4 外国法人が有する特定振替割引債の保有により生ずる所得の非課税等について 所得の金額の計算上ないものとされる特定振替割引債に係る損失の額及び特定振替割引債の発行をする者と特殊の関係のある者の判定時期を定めることとする ( 第 39 条の33の3 関係 ) 三資産課税 1 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例について 適用対象となる相続の開始の直前において被相続人の居住の用に供することができない事由等を定めることとする ( 第 40 条の2 関係 ) 2 直系尊属から贈与を受けた場合の贈与税の税率の特例について 特例の適用がある場合における在外財産に対する贈与税額の控除等の適用に関する事項を定めることとする ( 第 40 条の4の4 関係 ) 3 相続時精算課税適用者の特例について 特例の適用を受ける財産の相続税法等の適用に関する事項を定めることとする ( 第 40 条の4の5 関係 ) 4 山林についての相続税の納税猶予制度における納税猶予税額の計算について 被相続人の債務及び葬式費用を相続税の課税価格から控除する場合には 山林以外の財産の価額から控除することとする ( 第 40 条の7の4 関係 ) 5 非上場株式等に係る相続税 贈与税の納税猶予制度について 次のとおり見直しを行うこととする ( 第 40 条の8 第 40 条の8の2 第 40 条の8の3 関係 ) ⑴ 贈与税の納税猶予における贈与者の要件のうち 贈与時において認定会社の役員でないこととする要件を 贈与時において当該認定会社の代表権を有していないことに改める 4

⑵ 株券不発行会社について 株券の発行をしなくても相続税 贈与税の納税猶予の適用を認める ⑶ 適用対象となる資産保有型会社 資産運用型会社の要件のうち 常時使用従業員数が5 人以上であることとする要件について 経営承継相続人等及び経営承継相続人等と生計を一にする親族以外の従業員数で判定する ⑷ 認定会社の要件のうち 総収入金額が零を超えることとする要件について 総収入金額の範囲を主たる事業活動から生ずる収入の額に限る ⑸ 資産保有型会社 資産運用型会社に該当する認定会社等を通じて上場株式等 (1 銘柄につき 発行済株式等の総数等の 100 分の3 以上 ) を保有する場合には 納税猶予税額の計算上 当該上場株式等相当額は算入しない ⑹ 贈与税の納税猶予の取消事由から 役員である贈与者が認定会社から給与の支給等を受けた場合を除外する ⑺ 再生計画又は更生計画の認可の決定があった場合における猶予税額の免除について 適用対象となる債務の処理に関する計画の要件等を定める ⑻ 再生計画又は更生計画の認可の決定があった場合における猶予税額の再計算の特例について 適用対象となる認定会社の要件等を定める ⑼ 納税猶予税額の計算において 被相続人等の債務及び葬式費用を相続税の課税価格から控除する場合には 非上場株式等以外の財産の価額から控除する 6 認定低炭素住宅の所有権の保存登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置について 適用対象となる特定建築物の範囲を定めることとする ( 第 42 条の2 関係 ) 7 特例事業者が不動産特定共同事業契約により不動産を取得した場合の所有権の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置について 適用対象となる不動産特定共同事業契約の範囲等を定めることとする ( 第 43 条の3 関係 ) 四その他所要の規定の整備を行うこととする 五施行期日 この政令は 別段の定めがあるものを除き 平成 28 年 1 月 1 日から施行するこ ととする ( 附則第 1 条関係 ) 5