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資料 2028-AHG-3-2 情報通信審議会情報通信技術分科会公共無線システム委員会技術的条件作業班既存放送業務との検討アドホックグループ 検討用資料 平成 21 年 12 月 9 日 1

本資料の構成 1. 検討の前提について (1) 干渉検討の概要 (2) 使用した無線局の主要諸元について (3) 検討に際しての考え方 使用される数式等 2. 個別の放送事業用無線システムごとの共用検討 (1)VHF 帯放送事業用連絡無線との共用検討 (2)VHF 帯放送事業用ワイドバンドとの共用検討 (3) 放送事業用固定回線との共用検討 3. まとめ 2

1. 検討の前提について (1) 干渉検討の概要 (2) 使用した無線局の主要諸元について 1 公共 BB 2VHF 帯放送事業用連絡無線 3VHF 帯放送事業用ワイドバンド 4 放送事業用固定回線 ( 音声 STL/TTL 監視制御連絡回線 ) 5 公共 BB からの許容干渉量 ( まとめ ) (3) 検討に際しての考え方 使用される数式等 1 都市雑音値 2 伝搬減衰量 3

(1) 干渉検討の概要 : 放送事業用の各無線システムごとに検討 公共 BB 基地局の干渉検討 取材連絡無線 ワイドバンド基地局 固定回線 ( 放送局 ) 固定回線 ( 放送所 ) 公共 BB 移動局の干渉検討 移動局 ( ハンディ端末 ) 公共 BB 基地局 ワイドバンド受信機 取材連絡無線 ワイドバンド移動局 ( 中継車 ) 取材連絡無線 ワイドバンド基地局 固定回線 ( 放送局 ) 固定回線 ( 放送所 ) 取材連絡無線移動局 ( ハンディ端末 ) 公共 BB 移動局 ワイドバンド受信機 取材連絡無線 ワイドバンド移動局 ( 中継車 ) 4

(2) 使用した無線局の主要諸元 : 1 公共 BB の諸元 ( その 1) 与干渉パラメータ基地局移動局 ( 可搬型基地局を含む ) 中心周波数 175MHz 200MHz 175MHz 200MHz 送信出力 20W(43dBm) 5W(37dBm) 占有帯域幅 5MHz 5MHz 空中線利得及び給電線損失 G=10dBi, L=2dB G=0dBi, L=0dB ( 可搬型基地局はG=10dBi, L=0dB) 空中線高 30m 1.5m ( 可搬型基地局は15m) アンテナチルト 0 0 アンテナパターン図 1 参照図 2 参照 下隣接周波数共用条件表 1 参照表 2 参照 送信確率 100% 100% 送信 Duty 75% 75% セル半径 5km( 可搬型は 3km) 被干渉パラメータ 基地局 移動局 中心周波数 175MHz 200MHz 175MHz 200MHz 占有帯域幅 5MHz 5MHz 空中線利得及び給電線損失 G=10dBi, L=2dB G=0dBi, L=0dB 空中線高 30m 1.5m アンテナチルト 0 0 アンテナパターン 図 1 参照 図 2 参照 NF 5dB 8dB 許容干渉レベル * -101.8dBm/MHz(@170.0MHz) -104dBm/MHz(@202.5MHz) * 都市雑音レベルとして ITU-R P.372-9 における Curve A (City) を想定し 許容干渉レベルを干渉自体の増加分を考慮して Curve A より 3dB 低い値を用いる事にする 上隣接周波数に関しては H21 年 5 月 18 日情報通信審議会情報通信技術分科会放送システム委員会 ( 第 18 回 ) 資料 18-3 参考資料マルチメディア放送システムの共用条件に係る調査検討報告書 ( 抄 ) (http://www.soumu.go.jp/main_content/000026481.pdf) と同条件 5

(2) 使用した無線局の主要諸元 : 1 公共 BB の諸元 ( その 2) 公共 BBから下隣接周波数帯域に漏洩する空中線電力の上限 ( 下隣接周波数共用想定条件 ) 表 1 基地局から下隣接周波数帯域に漏洩する空中線電力の上限 周波数 漏洩する空中線電力の上限 160 ~ 170MHz -44.0dBm/MHz 表 2 移動局 ( 可搬型基地局を含む ) から下隣接周波数帯域に漏洩する空中線電力の上限 周波数 漏洩する空中線電力の上限 160 ~ 170MHz -20.0dBm/MHz 6

(2) 使用した無線局の主要諸元 : 1 公共 BB の諸元 ( その 3) 図 1: 公共 BB のアンテナパターン ( 指向性アンテナの場合 ) 図 2: 公共 BB のアンテナパターン ( 無指向性アンテナの場合 ) H21 年 5 月 18 日情報通信審議会情報通信技術分科会放送システム委員会 ( 第 18 回 ) 資料 18-3 参考資料マルチメディア放送システムの共用条件に係る調査検討報告書 ( 抄 ) (http://www.soumu.go.jp/main_content/000026481.pdf) を参考にして作成 7

(2) 使用した無線局の主要諸元 : 2VHF 帯放送事業用連絡無線の諸元 基地局 20kHz FM RZ SSB (ARIB STD-T62) 中心周波数 160~170MHz 160~170MHz 空中線利得 フィーダー損失 及びフィルタ損失 G=10.2dBi, L=3dB, BPF=4.5dB G=10.2dBi, L=3dB, BPF=4.5dB 空中線高 50m 50m 移動局 ( 中継車搭載 ) 20kHz FM RZ SSB (ARIB STD-T62) 中心周波数 160~170MHz 160~170MHz 空中線利得 フィーダー損失 及びフィルタ損失 ( 上段 : 対基地局 / 下段 : 対移動局 ) G=2.14dBi, L=1.0dB, BPF=0.0dB G=2.14dBi, L=1.0dB, BPF=0.0dB G=2.14dBi, L=1.0dB, BPF=0.0dB G=2.14dBi, L=1.0dB, BPF=0.0dB 空中線高 3m 3m 移動局 ( 携帯 ) 20kHz FM RZ SSB (ARIB STD-T62) 中心周波数 160~170MHz 160~170MHz 空中線利得 フィーダー損失 及びフィルタ損失 G=-0.85dBi, L=0.0dB, BPF=0.0dB G=-0.85dBi, L=0.0dB, BPF=0.0dB 空中線高 1.5m 1.5m 被干渉パラメータ 20kHz FM RZ SSB (ARIB STD-T62) 中心周波数 160~170MHz 160~170MHz 等価受信帯域幅 12.0kHz 3.4kHz NF 8.0dB 8.0dB 想定外来雑音 基地局 -106.1dBm/MHz 移動局 -100.7dBm/MHz 基地局 - 中継車間通信受信レベル 6.2dBμV (-106.8dBm) 9.8dBμV (-103.2dBm) 6.8dBμV (-106.2dBm) 中継車 - 移動局間通信受信レベル 9.8dBμV(-103.2dBm) 移動局 - 移動局間通信受信レベル 9.8dBμV(-103.2dBm) ダイバーシティ利得 0dB 0dB 3dB 所要 S/N C/N 8.9dB 18dB 15dB 8

(2) 使用した無線局の主要諸元 : 3VHF 帯放送事業用ワイドバンドの諸元 基地局 ワイドバンド 100kHz FM 中心周波数 空中線利得 フィーダー損失 及びフィルタ損失 空中線高 移動局 ( 中継車搭載 ) 中心周波数 空中線利得 フィーダー損失 及びフィルタ損失 ( 上段 : 対基地局 / 下段 : 対移動局 ) 空中線高 移動局 ( 携帯 ) 中心周波数 空中線利得 フィーダー損失 及びフィルタ損失 160~170MHz G=10.5dBi, L=1.7dB ( アンテナ指向性図 3 参照 ) 50m ワイドバンド 100kHz FM 160~170MHz G=2.14dBi, L=1.0dB G=2.14dBi, L=1.0dB 3m ワイドバンド 100kHz FM 160~170MHz G=-0.85dBi, L=0.0dB 空中線高 1.5m 被干渉パラメータ中心周波数等価受信帯域幅 NF ワイドバンド 100kHz FM 160~170MHz 120kHz 8.0dB 想定外来雑音 基地局移動局 -106.1dBm/MHz -100.7dBm/MHz 基地局 - 中継車間通信受信レベル中継車 - 移動局間通信受信レベル移動局 - 移動局間通信受信レベルダイバーシティ利得所要 S/N C/N 28.5dBμV (-84.5dBm) 28.5dBμV (-84.5dBm) 28.5dBμV (-84.5dBm) 0dB 30.5dB 9

(2) 使用した無線局の主要諸元 :4 放送事業用固定回線 ( 音声 STL/TTL 監視制御連絡回線 ) の諸元 放送局 音声 STL/TTL 監視制御連絡回線 中心周波数 160~170MHz 160~170MHz 空中線利得 フィーダー損失 及びフィルタ損失 G=10.5dBi, L=0.5dB G=10.5dBi, L=0.5dB 空中線高 15m 15m 放送所 音声 STL/TTL 監視制御連絡回線 中心周波数 160~170MHz 160~170MHz 空中線利得 フィーダー損失 及びフィルタ損失 G=10.5dBi, L=0.5dB ( アンテナ指向性図 3 参照 ) G=10.5dBi, L=0.5dB ( アンテナ指向性図 3 参照 ) 空中線高 15m 15m 被干渉パラメータ 音声 STL/TTL 監視制御連絡回線 中心周波数 160~170MHz 160~170MHz 等価受信帯域幅 100kHz 16kHz NF 8.0dB 8.0dB 想定外来雑音 -106.1dBm/MHz -106.1dBm/MHz 熱雑音電力 -116dBm/100kHz -124dBm/16kHz ダイバーシティ利得 0dB 0dB 所要 S/N C/N 30.5dB 17.0dB 10

図 3: 放送事業用無線システムのアンテナパターン 11

(2) 使用した無線局の主要諸元 : 5 公共 BB からの許容干渉量 ( まとめ ) 基地局 移動局回線 固定回線 取材連絡無線 20kHz FM 取材連絡無線 RZ-SSB (ARIB STD-T62) ワイドバンド 100kHz FM 音声 STL/TTL 監視制御連絡回線 移動局 ( 中継車搭載 携帯 ) 基地局 移動局 ( 中継車搭載 携帯 ) 基地局 移動局 ( 中継車搭載 携帯 ) 基地局共通共通 (1) 想定外来雑音 [dbm/mhz] -100.7dBm/MHz -100.7dBm/MHz -100.7dBm/MHz - - (2) 受信レベル [dbm] -106.8dBm -103.2dBm -106.2dBm( ダイバーシチ ) -84.5dBm - - (3) 所要 S/N, C/N [db] 8.9dB 18dB 15dB( ダイバーシチ ) 30.5dB 30.5dB 17.0dB (3) を満たすのに必要な N のレベル (2)-(3) [dbm][dbm/mhz] -115.7dBm -98.7dBm/MHz -121.2dBm -96.5dBm/MHz -115.0dBm -105.0dBm/MHz - - (4) 都市雑音 ( 次スライド参照 ) [dbm/mhz] @170MHz, @25 City(curve A) : -98.8dBm/MHz Residential (Curve B) : -103.1dBm/MHz Rural (Curve C) : -108.4dBm/MHz 許容干渉量 [dbm/mhz] -100.7 dbm/mhz -106.1 dbm/mhz -100.7 dbm/mhz -106.1 dbm/mhz -100.7 dbm/mhz -106.1 dbm/mhz -106.1 dbm/mhz -106.1 dbm/mhz 備考 1 : 固定局 ( 受信基地局 ) については 放送側から提示された資料 2028-AHG-2-2に記載されている 外来雑音 ( 設置環境を考慮した値 ) より3dB 低い値とすること を踏まえ ITU-R 勧告 P.372-9(Radio Noise) に基づくResidential (curve B) における都市雑音レベル -103.1dBm/MHz ((4)) より3dB 低い値である-106.1dBm/MHzを使用 2 : 移動局 ( 中継車搭載 携帯 ) については 運用エリアの電波環境が車両エンジン等によりITU-R 勧告 P.372-9のCity (curve A) における都市雑音レベル (-98.8dBm/MHz) 程度であると想定されることから 資料 2028-AHG-2-2 P.8の表中に記載の 想定外来雑音 として提示されている-100.7dBm/MHz (curve Aより若干低い値 ) を使用 12

(3) 検討に際しての考え方 使用される数式等 1 都市雑音値 ITU-R P.372-9 Radio noise Man-made noise( 都市雑音 ) TABLE 1 都市雑音の中央値は下式の Fam 相当の NF が熱雑音に加算された値として表現される Fam = c d log(f) 上式において f は (MHz) c 及び d は周辺環境が都市部 郊外 開放地かにより右の TABLE 1 のカーブ A B C による Environmental category c d City (curve A) 76.8 27.7 Residential (curve B) 72.5 27.7 Rural (curve C) 67.2 27.7 都市雑音 = 熱雑音 +Fam よって周波数が 170MHz における都市雑音量は以下のように計算される 熱雑音 (25 ) カーブA( 都市部 ) カーブB( 郊外 ) カーブB ( 開放地 ) -113.8dBm/MHz -98.8dBm/MHz (Fam=15.0) -103.1dBm/MHz (Fam=10.7) -108.4dBm/MHz (Fam=5.4) 13

(3) 検討に際しての考え方 使用される数式等 2 伝搬減衰量 ITU-R SM.2028-1 に基づく Extended Hata モデル (1/2) L: 伝搬損失 [db] H b : 基地局アンテナ高 [m],h m : 端末アンテナ高 [m] f: 周波数 [MHz](150-1500MHz), d: 伝送距離 [km] 伝搬環境 :Suburban ただし 14

(3) 検討に際しての考え方 使用される数式等 2 伝搬減衰量 ITU-R SM.2028-1 に基づく Extended Hata モデル (2/2) 距離 伝搬環境による計算式バリエーション 15

2. 個別の放送事業用無線システムごとの共用検討 (1)VHF 帯放送事業用連絡無線との共用検討 (2)VHF 帯放送事業用ワイドバンドとの共用検討 (3) 放送事業用固定回線との共用検討 16

2. 個別の放送事業用無線システムごとの共用検討 公共 BB 無線局と放送事業用無線局の離隔距離が 10m の場合の公共 BB 無線局から放送事業用無線局への与干渉 ( 放送事業用無線局への到達雑音電力 ) を算出 公共 BB 無線局が放送事業用無線局から受ける干渉 ( 被干渉 ) については 放送事業用無線システムの帯域幅が小さいため干渉の影響はない 17

(1)VHF 帯放送事業用連絡無線との共用検討 ( 基地局離隔距離 10m 移動局離隔距離 10m) 与干渉 被干渉放送事業用連絡回線 許容干渉量 (dbm/mhz) 到達雑音電力 (dbm/mhz) 所要改善量 (db) 公共 BB の改善後 等価離隔距離 (m) 公共 BB 基地局 1 基地局 -106.1-28.2 33.9 0 1100 2 移動局 ( 中継車 ) -100.7-54.5 0.0 0 10 3 移動局 ( 携帯 ) -100.7-54.0 0.0 0 10 公共 BB 移動局 4 基地局 -106.1-12.7 42.5 0 730 5 移動局 ( 中継車 ) -100.7-18.1 45.5 0 86 6 移動局 ( 携帯 ) -100.7-20.5 43.1 0 78 18

(2)VHF 帯放送事業用ワイドバンドとの共用検討 ( 基地局離隔距離 10m 移動局離隔距離 10m) 与干渉 被干渉放送事業用ワイドバンド 許容干渉量 (dbm/mhz) 到達雑音電力 (dbm/mhz) 所要改善量 (db) 公共 BB の改善後 等価離隔距離 (m) 公共 BB 基地局 1 基地局 -106.1-27.1 35.0 0 1250 2 移動局 ( 中継車 ) -100.7-54.5 0.0 0 10 3 移動局 ( 携帯 ) -100.7-54.0 0.0 0 10 公共 BB 移動局 4 基地局 -106.1-11.0 44.2 0 820 5 移動局 ( 中継車 ) -100.7-18.6 45.0 0 85 6 移動局 ( 携帯 ) -100.7-20.5 43.1 0 78 19

(3) 放送事業用固定回線との共用検討 ( 基地局離隔距離 10m 移動局離隔距離 10m) 与干渉 被干渉放送事業用固定回線 許容干渉量 (dbm/mhz) 到達雑音電力 (dbm/mhz) 所要改善量 (db) 公共 BB の改善後 等価離隔距離 (m) 公共 BB 基地局 公共 BB 移動局 固定局 -106.1-63.9 0.0 0 10 固定局 -106.1-10.0 49.4 0 450 20

3. まとめ 21

別紙 : 公共 BB の移動局及び基地局のフィルタとして想定されるものの減衰量の見込み例 ( 計算値 ) [3 キャリア利用の一例 ] 項目要求仕様計算結果 通過帯域 [MHz] 180.0~195.0 - 素子数 - 9 素子 帯域外減衰量 [db] 帯域内挿入損失 [db] 30 以上 @175.0 [MHz] 35.2 @ 175.0[MHz] 30 以上 @200.0 [MHz] 42.8 @ 200.0[MHz] BS: 1.0 以下 ( 帯域内最悪 ) BS: 0.85 TS: 2.0 以下 ( 帯域内最悪 ) TS: 0.95 帯域内 SWR 1.3 以下 1.05 外形寸法 [mm] 質量 [g] - - BS: 140x300x109 TS: 120x300x85 BS: 3600 TS: 3780 公共 BB 基地局においては アンテナ指向性減衰量を -5dB 程度期待することもできる 22