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教育経営研修班個人研究テーマ 教職員研修におけるに関する調査研究 高等学校教職員研修実施状況や意識調査を通して 指導主事仲本邦也 Ⅰ テーマ設定の理由 平成 19 年 4 月に 学校教育法等の一部改正に関する法律 が施行され 盲学校 聾学校 養護学校 ( 以下盲 聾 養護学校という ) から特別支援校へ転換した この改正により 幼稚園 小学校 中学校 高等学校と全ての校種において 教育上特別の支援を必要とする幼児児童生徒に対し 障害による学習上又は生活上の困難を克服するための教育を行うことが明記され が制度化された また 平成 21 年 3 月告示の高等学校学習指導要領では 障害のある生徒の指導について 各教科 科目等の選択, その内容の取扱いなどについて必要な配慮を行うとともに, 特別支援学校等の助言又は援助を活用しつつ, 例えば指導についての計画又は家庭や医療, 福祉, 労働等の業務を行う関係機関と連携した支援のための計画を個別に作成することなどにより, 個々の生徒の障害の状態等に応じた指導内容や指導方法の工夫を計画的, 組織的に行うこと と明記された さらに の推進に関する調査研究協力者会議 ( 高等学校ワーキング グループ ) の報告 ( 文部科学省平成 21 年 8 月 ) では 高校進学者の約 2.2% が発達障害等で特別な教育的支援が必要な状況にあることが調査結果で示された そのことは 高等学校においてもの推進が求められている その間の障害者に関する社会の動きとして 障害者の権利に関する条約 が 平成 18 年 12 月 第 61 回国連総会において採択され 平成 20 年 5 月に発効された 我が国は 平成 19 年 9 月に同条約に署名し 平成 26 年 1 月に批准した 条約の締結に必要な法整備の一環として 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律 が平成 28 年 4 月 1 日から施行され 多様な学びの場 ( 通常の学級 通級による指導 特別支援学級 特別支援学校 ) の充実を図っていくことが重要になり 共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための を推進することや障害のある生徒に対する適切な指導や支援の充実が求められている 沖縄県教育委員会 ( 以下 県教育委員会 ) では 平成 28 年度 ~30 年度学校教育における指導の努力点 の努力事項において 小学校 中学校 高等学校に の充実 を掲げている また 初任者研修において 公立幼稚園 小 中学校での校外における研修項目に に関する研修が計画されている ( 平成 28 年度初任者研修の手引き ) 沖縄県立総合教育センター ( 以下 本教育センター ) で行われる県立高等学校初任者研修においても その方針に基づいたに関する研修が平成 18 年度から実施され 10 年目になる 教職員が障害特性に対する正しい知識を持つことで 適切な指導 支援を行うことができ 支援を必要とする生徒が学校生活を楽しく送ることができるという認識を持つことが重要だと考える そこで本研究では 他県の教職員研修におけるに関する実施状況や県内高等学校教職員のに関する意識について調査をし 分析することが今後の本教育センターにおけるに関する教職員研修がより充実したものになると考え 本テーマを設定した Ⅱ 研究目標 1 障害の種類と程度等に応じて特別な場で行われてきた特殊教育が 発達障害を含めた一人一人の教育的ニーズに合わせたへ制度転換した経緯を確認し 国等が行ったに関する調査結果や他県で実施されている研修内容について状況調査をする 2 県内の高等学校教職員対象のに関する研修後の意識調査や研修ニーズを把握し これからの本教育センターにおけるに関する教職員研修の充実を図る Ⅲ 研究内容 45

個人研究 1 とは (1) 特殊教育からへ文部科学省は 平成 13 年 10 月に の在り方に関する調査研究協力者会議 を設置し 児童生徒の障害の重度 重複化に対応するため 障害種別の枠を越えた盲 聾 養護学校の在り方や小学校 中学校に在籍する学習障害 (LD) 注意欠陥 / 多動性障害 (ADHD) 高機能自閉症などの児童生徒への対応について検討がなされた そして 平成 15 年 3 月文部科学省から 今後のの在り方について ( 最終報告 ) が提言され その翌年 平成 16 年から中央教育審議会において を推進していくための制度の在り方 について審議がされた これまでの 障害の程度に応じた特別の場で指導を行う 特殊教育 から障害のある児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じて適切な教育的支援を行う への転換が図られ 平成 19 年 4 月から が学校教育法に位置付けられ 全ての学校において 障害のある幼児児童生徒の支援を更に充実していくことになった (2) 特殊教育 21 世紀の特殊教育の在り方について ~ 一人一人のニーズに応じた特別な支援の在り方について ~ ( 最終報告 ) によると 特殊教育制度は 昭和 22 年に制定された学校教育法において 盲 聾 養護学校 特殊学級が明確に位置付けられ 昭和 23 年度から盲学校及び聾学校教育の義務制度が開始され 昭和 31 年度に完成した 養護学校については 昭和 54 年から養護学校教育の義務制が実施された 同年 障害のため通学して教育を受けることが困難な盲 聾 養護学校小学部 中学部の児童生徒に対して 教員が家庭や医療機関等を訪問して教育を行う 訪問教育 が実施された 平成 5 年度には 通常の学級に在籍する軽度の障害のある児童生徒が通常の学級で教科等の授業を受けながら 特別の指導を特別の場で行う 通級による指導 が実施され 平成 12 年度からは養護学校等の高等部でも訪問教育が本格実施されることになった (3) 前述の最終報告において とは 従来の特殊教育の対象の障害だけでなく LD ADHD 高機能自閉症を含めて障害のある児童生徒の自立や社会参加に向けて その一人一人の教育的ニーズを把握して その持てる力を高め 生活や学習上の困難を改善又は克服するために 適切な教育や指導を通じて必要な支援を行うものである と示されている また の推進について ( 通知 ) ( 文部科学省平成 19 年 4 月 1 日 ) では について これまでの特殊教育の対象の障害だけでなく 特別な支援を必要とする幼児児童生徒が在籍する全ての学校において実施され 障害のある幼児児童生徒への教育にとどまらず 障害の有無やその他の個々の違いを認識しつつ様々な人々が生き生きと活躍できる共生社会の形成の基礎となるものであり 我が国の現在及び将来の社会にとって重要な意味を持っていると 示されている 2 高等学校におけるの現状前述の の推進について ( 通知 ) や 教育振興基本計画 ( 平成 20 年 7 月閣議決定 ) 等において 小学校 中学校同様に高等学校でも 校内委員会の設置や実態把握の実施 個別の教育支援計画及び個別の指導計画の作成 さらに コーディネーターの指名 に関する研修についての取組が進められている 文部科学省が 平成 19 年度から調査をしている 体制整備状況調査 におて 高等学校における校内委員会の設置状況は 平成 19 年度 50.2% で コーディネーターの指名は 46.8% であった しかし 平成 27 年度の 体制整備状況調査 においては 校内委員会の設置 コーディネーターの指名状況が 100% 近い数値まで高まっていると報告されている 個別の教育支援計画及び個別の指導計画の作成についてはまだ 30% 台の結果になっており 障害特性に応じた支援が十分に行われているとは言えない状況にある ( 図 1) また この調査結果からに関する教職員研修の受講状況についてみると 幼稚園 90.9% 小学校 89.8% 中学校 80.4% になっている 高等学校は年々伸びてきてはいるが 74.1% で まだ低い受講結果になっている それは これからもに関する研修について 高等学校の教職員が研修の機会を持ち 個々の特性に応じた指導方法や支援の在り方について理解をしていくことが大切だと考える 46

図 1 体制整備状況調査 ( 高等学校 ) 3 高等学校における指導 支援高等学校における特別な支援が必要な生徒への指導 支援の在り方 ( 独立行政法人国立総合研究所報告平成 26 年 3 月 ) では 高等学校におけるの 組織的な対応 校内支援体制 で大切なポイントとして以下のように示している (1) 組織による校内支援体制の構築 : 校内支援体制を構築するためには 管理職がコーディネーター等 について理解のある担当者と協力し推進していくことが求められる 校内支援体制の構築には 生徒の状況把握 支援員やスクールカウンセラーの活用の検討 定期的な事例検討会の開催 授業を通した研修機会の計画等の取組が求められる (2) 管理職 ( 学校長 ) の理解とリーダーシップ : 組織的な支援体制を作り上げるためには 管理職 特に学校長が生徒の学力や特性 支援の大切さについて理解していること さらに推進力のあることが重要である 管理職がの考え方と校内の状況を理解し リーダーシップを取ることで キーパーソンが活動しやすくなり 校内支援体制も構築しやすくなる (3) 活性化するためのキーパーソンの存在と動き : 校内において 組織的な支援体制を作るためには 中心的に活動を進めるキーパーソンの存在が大きい 高等学校においては コーディネーターや養護教諭 さらに教頭がキーパーソンとなることが多い キーパーソンは 在籍する生徒の状況 教職員の意識等 校内の現状を把握し 状況に応じた無理のないアドバイスをしたり 情報を共有しやすい環境を作ったりすることで の考え方を取り入れた授業づくりを活性化させることにつながる (4) 教職員の意識向上と共通理解 : 高等学校は義務教育ではないこと 教科担当制であることから 教職員にとってはの考えが受け入れられ難い基盤がある しかし 個別支援を要する生徒への対応のみがではない 板書の仕方 質問の仕方等のでの考え方を授業づくりに生かすことで 多くの生徒に より理解を高められる可能性があることを理解し 取り入れることが求められる 4 初任者研修におけるに関する研修初任者研修は 昭和 63 年 5 月に 教育公務員特例法及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律 が公布され 創設された 初任者に対して実践的指導力と使命感を養うとともに幅広い知見を得させるため行われている 研修内容について文部科学省は 初任者研修目標 内 47

個人研究 容例として具体的に 7 つの領域内容について研修をすることと示している 1 基礎的素養 2 学校経営 3 教科指導 4 道徳 5 特別活動 6 総合的な学習の時間 7 生徒指導 進路指導 その中で 次の 1 基礎的素養にに関する研修内容が示されている ( 表 1) 表 1 に関する研修内容 研修項目研修内容研修の目標 ( 身に付けたい資質 指導力 ) 特別な教育的ニーズと指導 体制の整備と活用 の制度 5 他都道府県の研修状況他県の教育センター等で実施されている高等学校初任者研修において に関する研修内容を各県教育センター等の web ページや電話による聞き取り調査をし 33 県の実施機関について確認することができた ( 表 2) 各県の研修内容についてみると 発達障害の特性理解と支援について の視点に立った授業づくり 等の発達障害の特性理解や支援方法についての研修内容が多く 本教育センターで実施される研修内容と同じことが分かった また 教育センター等での講義研修以外に 特別支援学校を直接訪問してに関する研修を行っている県が 22 県あり 多くの県で取り組まれていることが分かった それについて 電話による聞き取り調査では 特別支援学校において 支援の在り方を直接みて 体験してもらうため や 盲 ろう 知的障害 肢体不自由等の障害を有する生徒達に関する特性理解や支援方法についても研修する必要があるので と回答する県があった これは におけるセンター的機能を担う特別支援学校の活用や 発達障害以外の障害を有する生徒達も高等学校に入学している現状があり それを踏まえて研修を実施していることが分かった また の視点で取り組む教育の大切さを 初任者研修初日の全体研修において講義している県もあることが分かった 実施機関 北海道立教育研究所 青森県総合教育センター 障害の特性の理解 通常の学級における特別な教育的ニーズに応じた指導 個別の指導計画の作成 実施 評価 校内支援体制の構築を活用した適切な支援の在り方 外部の専門家や関係機関との連携 個別の教育支援計画の策定 特別支援学校 特別支援学級の制度や教育課程の編成 特別支援学校 特別支援学級及び通級による指導における参観 就学の仕組 学習障害(LD) 注意欠陥/ 多動性障害 (ADHD) 高機能自閉症等を含む様々な障害の特性について理解する 通常の学級において留意すべき具体的な事項をまとめることができる 個別の指導計画の作成 実施 評価の手順から 個に応じた指導の意義を理解する 実態把握等を行う校内委員会の役割や コーディネーターの役割について理解し 効果的な指導や学級経営に生かすことができる 巡回相談 専門家チームからの支援や関係機関との連携について理解し 教育活動に生かすことができる 個別の教育支援計画の意義や内容について理解する 保護者との連携の在り方を知る 制度について理解する( センター的機能 免許制度等 ) 通級による指導や特別支援学級の制度上の位置付けを理解し 教育課程編成上の特例等の理解を図り それぞれの教育の意義を理解する 交流及び共同学習の教育的効果及び意義を理解する 個別の指導計画に基づいた 個に応じた指導の在り方について理解する 就学の仕組を理解し 個に応じた適切な教育を推進することができる 表 2 各教育研修機関における実施状況 特別支援学校の参観発達障害の特性について 研修内容 の視点に立った授業つくり他校種参観 ( 特別支援学校 ) 48

岩手県立総合教育センター 宮城県総合教育センター 秋田県総合教育センター 山形県総合教育センター 福島県教育センター の現状と課題障害のある生徒理解 ( 不登校の理解について ) 特別支援学校訪問 発達障害の特性特別支援学校訪問障害特性の理解についてユニバーサルデザインの視点での授業づくりについて について他校種参観 ( 特別支援学校 ) 茨城県教育研修センター 発達障害等のある児童生徒の理解と啓発特別支援学校の参観 栃木県総合教育センター の理解 群馬県総合教育センター 特別な支援を必要とする生徒の理解と指導実習 特別支援学校体験研修 埼玉県立総合教育センター ノーマライゼーション教育推進研修発達障害のある生徒の理解と支援 高等学校におけるの在り方 千葉県総合教育センター 特別な教育的ニーズのある生徒に対する理解を深め その対応上 の留意点について学ぶ ( 学校訪問 ) インクルーシブ教育システムの実践 東京都教職員研修センター 高等学校初任者と特別支援学校初任者の交流の中で 個に応じた 指導の在り方を学ぶ ( 学校訪問 ) 神奈川県立総合教育センターインクルーシブな学校づくり 新潟県立総合教育センター LD ADHD 自閉症スペクトラム障害等のある生徒への対応 山梨県総合教育センター の現状と今後の課題特別支援学校参観 研究協議 長野県総合教育センター 発達障がいの理解と講義 演習生徒理解とチーム支援 ( 事例検討研修 ) 静岡県総合教育センター 特別支援学校の参観 富山県総合教育センター 石川県教育センター岐阜県総合教育センター 大阪府教育センター 奈良県立教育研究所 和歌山県教育センター鳥取県教育センター 島根県教育センター やまぐち総合教育センター 徳島県立総合教育センター 香川県教育センター 発達障害の理解と対応 ( 基礎編 ) 特別支援学校参観 授業参観 施設見学等特別支援学校の授業参観 施設見学 授業者との懇談 発達障がいの理解と対応支援教育の在り方と子どもの理解支援教育の現状に学ぶ ( 特別支援学校参観 ) とは LD ADHD 等の理解と指導特別支援学校の実践に学ぶ ( 訪問参観 ) 特別な支援を必要とする子供の理解と支援発達障がいの特性理解と支援の理念支援を必要とする児童生徒等の理解 ( 学校訪問 ) 特別支援学校の実際施設見学の視点を生かした指導の進め方について授業参観 施設見学 授業者との懇談 ( 学校訪問 ) 講話 演習 発達障害と 異校種体験研修 ( 特別支援, 農業 工業 ) 49

個人研究 愛媛県総合教育センター 福岡県教育センター 長崎県教育センター 鹿児島県総合教育センター 6 本県の研修状況本県では 制度が始まる前年の平成 18 年度から に関する研修内容が高等学校初任者研修で実施されている 内容については 本教育センターで実施するに関する講義と特別支援学校を訪問しての研修で 2 日間が実施されてきた 平成 23 年からは 本教育センターで発達障害の理解についての研修が 1 日実施されている ( 表 3) また 過去の 初任者研修のしおり や 初任者研修の手引き から研修内容について調べると 平成 18 年度以前から 特殊教育 や 障害児教育 について特殊教育諸学校に訪問して研修が行われてきたことが分かった 7 本県教職員の意識調査 (1) 教職員研修のアンケート 特別支援学校の教育活動の参観の現在の動向と特別な教育的支援を要する児童生徒の指導高等学校における的な視点他校種参観 ( 特別支援学校 ) について 年度研修内容日数 平成 28 年度実施の県教育委員会主催 県立学校実践推進研修会 ( 平成 28 年 6 月 7 日実施 ) にお 9% けるアンケートより 県立高等学校 ( 全 10% 障害特性理解日 定時 通信 ) の特別支援コーディネーター (68 人 ) が 自校の課題 支援体制の共通理解として感じていることについてまとめ 49% 校内組織体制た 結果は図 2の示すとおりであった 障害の特性理解 が 49% で最も多く 32% その他次に 支援体制の共通理解 が 32% となっている この結果から 発達障害に対する理解が特に課題だと感じて図 2 自校の課題いる特別支援コーディネーターが多いことがわかる 次に 今年度実施された 県立高等学校 10 年経験者研修における発達障害に関する講義を受講した教職員の振り返りシートでは 障害を持っている生徒への対応の仕方を改めて確認ができた 職員の足並み 共通理解を揃えることが大切だと分かった 支援をあやまると 二次障害に陥ることが理解できた 改めて教師の接し方の大切さを実感しました 私たち教師は 生徒の実態をしっかり把握し それを職員で共通理解することが大切だと感じました 本校にも診断はついてないが発達障害の可能性がある生徒がいる 先ずは 個人として取り組めることを行い 今回の研修で得たことを学校で実戦していきたい 等の感想があった 特に 特別支援コーディネーター研修のアンケート結果同様に発達障害についての特性理解や共通理解による対応が重要だと改めて理解できたとの感想が多くあった (2) 高等学校初任者研修について今年度も県立高等学校初任者研修において に関する研修 ( 平成 28 年 10 月 13 日 ) が実施された その研修後に 初任者研修受講者に について意識調査を実施した 1 研修内容本教育センター班指導主事により の概要 発達障害の特性理解 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 表 3 本県研修内容 の現状特殊教育について ( 他校種訪問 ) 2 の現状 障害児の理解 ( 他校種訪問 ) 特別支援学校の概要 発達障害を持つ児童 生徒の理解 2 1 50

について行われた ( 写真 1) 詳細な講義内容ついては 表 4 のとおりである 障害種別 写真 1 研修風景 2 アンケート結果研修後に県立高等学校初任者 62 名にアンケートを実施した 結果について以下に示す 学校に特別な支援が必要な生徒がいますか については いる と回答した教員が 45% いた ( 図 3) さらに いる と回答した中で 障害種 についての問では 視覚障害が 1 人 聴覚障害が 2 人 肢体不自由 1 人 発達障害 (LD ADHD 高機能自閉症等を含む ) が 24 人の回答結果であった 県内の高校には 発達障害の他に視覚 聴覚 肢体不自由等の多様な障害を有する生徒が入学していることが分かる なお 平成 16 年度から実施されている 県教育委員会の調査でも示されている ( 表 5) この結果から高等学校においても多様な障害について教職員が 45% 表 5 県立高等学校在籍の障害のある生徒の状況 表 4 研修項目 講義 1 の概要 の課題 ( 文科省行政説明より ) とは 最近の動向 インクルーシブ教育システムとは 差別解消法 合理的配慮 基礎的環境整備 データでみる高等学校の 高等学校における 本県のに係る施策講義 2 発達障害の特性理解 発達障害の特性と理解 発達障害と二次障害 具体的な支援について 55% いない いる 図 3 特別な支援が必要な生徒の存在 調査年度 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 視覚障害 12 11 11 12 15 16 19 18 14 16 22 33 20 聴覚障害 19 26 29 38 43 40 29 33 30 40 43 56 49 知的障害 5 6 8 9 7 7 4 6 22 27 47 42 57 肢体不自由 48 45 37 38 42 30 31 40 38 43 39 31 27 病弱 虚弱 14 9 10 8 7 6 18 42 48 65 53 65 63 LD 4 4 1 10 12 15 14 8 15 18 15 22 42 ADHD 5 9 5 9 15 14 15 9 14 20 24 44 59 高機能自閉症 7 5 13 22 35 37 48 59 74 93 111 134 160 発達障害 1 1 7 1 6 7 11 20 27 51 統合失調症 15 3 0 13 1 1 0 2 1 4 4 9 2 その他 0 13 6 9 16 17 40 55 66 71 62 60 合計 129 131 121 159 187 189 196 263 318 403 449 515 590 51

個人研究 理解をしなければならないと考える 今までに についての研修を受講したことがありますか それは校内研修ですか又は 校外で実施される研修ですか については 71% の教員が ある と回答し ( 図 4) ある と回答した殆どの教員が 校内研修 と回答している これは 初任者がに関する研修について校内研修や初任者研修で行われる研修以外に受講する機会がない状況と考える どんな研修内容が必要だと考えますか については 図 5 に示しているように 具体的な支援方法 が 39% で 次に 特別支援学校見学 が 28% になっている これは 日常的に特別な支援が必要な生徒に接する機会が無い高等学校の教員が より具体的な研修内容を望んでいると考える また 研修を受講しての感想 を記述してもらった結果表 6 の感想があった 今回の研修で の重要性や に関する研修意義を理解できた受講者が多かったと捉えることができた 29% ある 71% ない 図 4 研修の受講について 5% 12% 39% 16% 28% 図 5 研修ニーズについて 具体的な支援方法特別支援学校の見学障害特性理解外部機関との連携その他 表 6 受講後の感想 合理的な配慮と言う言葉を初めてしった もっと について研修をしなければならい 大事なことは 生徒の困り感を理解することが大切だと思った より身近に 特別支援を感じることができた 特別では無く 当たり前の意識を持ちたい 生徒のためにもより深く勉強する必要性を感じた 支援学校と高校の交流が必要であると思う 支援が必要な生徒が増えている状況を知り しっかり研修を重ねたいと思いました 生徒に寄り添う支援について 具体的に研修したい 生徒の行動について 別な視点で考えていくことが必要だと思った 障害の有無に関わらない指導の視点を持つことが大切だと思う 障害児を持つ 保護者の理解についても知りたくなった 合理的配慮を意識して 今まで以上に生徒の学習支援をする必要がある 特別支援学校を実際に見て 生徒対応の状況を深く学びたいと思った 特別な支援が必要な生徒が増えていることを実感している 研修機会を積極的に作っていきたい インクルーシブ教育について知識を深めていきたい 8 悉皆研修等に係るシラバス作成教職研修を担当する教育経営研修班とに関する研修を担当する班 また 本教育センターが発達障害に関する研修で講師依頼をしている沖縄県発達障がい者支援センターの三者において年 3 回の情報交換会 ( 全体会 ) を実施している また その全体会に向けて実務者会議を実施している 平成 27 年度 その話し合いの中で 教職員研修における 特に 発達障害 に関する研修内容について 教職員のライフ ステージに応じた研修内容で系統的に研修ができるように研修計画 ( シラバス ) を作成する必要があるのではと考え 検討してシラバスを作成した 今年度 シラバスを活用して 各法定研修 ( 初任者研修 10 年経験者研修 ) 及び悉皆研修 ( 教職 2 年目 52

研修 教職 3 年目研修等 ) において実施している 各研修を企画する担当者が 講師に依頼する際喫緊の課題や より具体的な研修内容の依頼をすることができ また受講者の感想からも 一定の成果があったと考える 平成 29 年度については 本研究で 調査し比較することであきらかになった 研修機会の確保 や 共通理解の重要性 具体的な支援方法 を意識し 更なる教職員のライフ ステージに応じた研修内容になるようにシラバスを作成した ( 表 7) 表 7 シラバス ( 平成 29 年度に向けて ) 53

個人研究 Ⅳ 成果と課題 1 成果 (1) 他県の研修内容について調査し把握することで 本県で実施されている研修内容について比較検討することができた (2) 研修受講者に対するアンケートの結果から に関する研修内容について更なる研修ニーズを把握することができた 2 課題 (1) 年間研修計画においてに関する研修内容の更なる充実を図る必要がある (2) 教職員のライフ ステージに応じた研修内容において更なる研修ニーズを把握する必要がある 参考文献 独立行政法人国立総合研究所 研究成果報告書サマリー集平成 26 年 全日本連盟編集 研究 2014-6NO.682 全日本連盟編集 研究 2010-6NO.634 文部科学省 2009 高等学校におけるの推進について高等学校ワーキング グループ報告 宮本信也 2009 の基礎確かな支援のできる教師 保育士になるために 文部科学省 2003 今後のの在り方について( 最終報告 ) 全日本連盟編集 研究 2001-1NO.641 54