第 3 章二相流の圧力損失
単相流の圧力損失 圧力損失 (/) 壁面せん断応力 τ W 力のバランス P+ u m πd 4 τ w 4 τ D u τ w m w πd : 摩擦係数 λ : 円管の摩擦係数 λ D u m D P τ W
摩擦係数 層流 16/Re 乱流 0.079 Re -1/4 0.046 Re -0.0 (Blasius) (Colburn) 大まかには 0.005 二相流の圧力損失液相のみが流れた場合の単相流の圧力損失 4 D C D ν n
二相流の摩擦圧力損失摩擦損失比又は気相と液相が全量液相として流れた場合の単相圧力損失低流量の場合には 気液流速 流動様式により複雑に変化 / D 4 0 0 0 / 0 +
二相流の圧力損失 1 ボイド率 α 液相の平均速度 α 気相による液相の加速圧力損失の増加二相流と単相流の圧力損失の比は (1-α) の関数 / (1 α) m 摩擦係数 :Blasius の単相の式の に液相のu を入れる / m (1 α) 1.75 u (1.4~.5)
ockhart-mrtinelli 相関 摩擦損失比 Φ, Φ ockhart-mrtinelli パラメータ X Φ 液相のみが流れた場合の単相圧力損失と気相のみが流れた場合の単相圧力損失の比 / Φ / X / 摩擦損失比は X のみの関数として与えられる
ockhart-martinelli 相関 気相 液相が層流か乱流かによって4つの場合に分かれる D D 見かけレイノルズ数, が1000 以上 ν ν で乱流とする Φ vv, Φ vv, X vv : 液相気相共に層流 Φ vt, Φ vt, X vt : 液相層流 気相乱流 Φ tv, Φ tv, X tv : 液相乱流 気相層流 Φ tt, Φ tt, X tt : 気相液相共に乱流実験データをXによって整理することが可能
ockhart-martinelli パラメータ気相液相の流動条件で一義的に定義可能層流 16/Re 乱流 0.079 Re -1/4 0.046 Re -0.0 を用いて計算できる 両相とも乱流の場合 n n n n n n tt 1 G G D C D C X
ockhart-martinelli パラメータ Colburn の式を用いれば X tt 1 0.9 0.5 気液二相流の場合気相液相とも乱流の場合が多いので X tt が一般的に用いられる X で表す ボイド率も X のみの関数として表される 0.1
ockhart-martinelli 相関の近似式 Chisholm-aird の式 ( 平滑管 )( 乱流 ) Φ 1 ( Φ tt ) 1+ + X 1 X Φ Φ X 1+ 1X + + X 粗面管の式 Φ 1+ A X m A と m は壁面粗さと液相レイノルズ数の関数
無次元関係式 バッキンガムのπ 定理 : n 個の物理量が関係する現象があり物理量間に一つの式が成り立っており 関係する次元の数がm 個であるとき この関係式は (n-m) 個の無次元数の関係として表される すなわち独立な無次元数は (n-m- 1) 個である
無次元関係式 単相流の圧力損失関係する物理量 (/), D, u m,, の5つ次元は,K, m, sの3つ 5-3 個の無次元数の間の関係式が一つ独立な無次元数は5-3-11 個 u λunc(re) m λ D /
ockhart-martinelli パラメータの意味 気液二相流の圧力損失の無次元相関式気相と液相の物理量があるので (/), D, u,,,u,, の8つ 次元は,K, m, sの3つ 8-35 個の無次元数の間の関係式が一つ独立な無次元数は8-3-14 個これを減らしてただ一つの独立な無次元数 Xを見いだした
沸騰二相流の摩擦圧力損失全流量が液体として流れた場合の圧力損失と二相流としての圧力損失の比 Φ 0 をとるのが便利 0 0 / Φ D 4 0 0 0 D 4 ( ) ( ) n n n 0 0 n 0 n 0 0 0 ) (1 G G / D / D / ν ν 0 G +
沸騰二相流の摩擦圧力損失 Φ 0 は Φ tt を用いて表される Φ / n 0 Φtt (1 ) 0 クォリティー と Φ tt を用いて圧力損失を計算できる ただしockhart-Martinelii 相関は大気圧のデータ中心 高圧の蒸気ー水のデータを用いて修正 臨界圧では Φ 0 1 X tt Marinelli-Nelson の相関 Φ 0 とクオリティー 1 0 n Φ 1 n tt X tt 1 X + tt n
流路全体での摩擦圧力損失 入口で飽和水 長さ 出口クオリティー e P P 0 1 0 / d dw /Wπr w q w /(H l W) Φ 0 とクオリティー の相関を数値積分 近似式 P P 0 1+ 1.0 0 1 e e 3 v 1 + 0.01 0.8 4 v v e 1 v 0 Φ 0 d
Thom の相関 垂直上向き沸騰二相流の全圧力損失 ( 静圧 摩擦損失 加速損失 ) を与える相関 p 0 (r [{ α ) + (1 α) + (r ) } 0 + + (r a G ) ] + G { α e e (1 e) + (1 α ) e 1} r { α + (1 α) } /( ) e Φ r d r a 0 { e (1 + e ) 1} αe (1 αe) r,r,r a を出口クォリティーの関数として与える 0 0
摩擦圧力損失に対する質量速 度影響 ockhart-martinelli 相関 Martinelli-Nelson 相関は圧力損失をX 又はクォリティー ののみの関数として与える 実際は 質量速度 Gの影響をうける 沸騰二相流の摩擦圧力損失質量速度が小さいときMartinelli-Nelson 相関と良く合う質量速度が大きいとき 均質流モデルと良く合う
均質流モデルによる摩擦圧力損失均質流モデル 気相と液相の速度が等しい v m v l +v l,u G/ m G v m ) v (v G D u D 4 m + 0 0 0 0 v G D D 4 + Φ 0 0 0 v v 1 /
均質流モデルによる摩擦圧力損失摩擦係数として Blasius の式二相流の平均の粘性係数 0.5 0.5 m DG 0.079 u D 0.079 0.5 0.5 0 0 DG 0.079 D 0.079 ) (1 1 ) (1 + +
均質流モデルによる摩擦圧力損失それぞれの粘性係数による摩擦損失比高質量速度では 3 番目の式が良くあう + Φ 0 v v 1 0.5 0 1 1 v v 1 + + Φ 0.5 0 1 1 v v 1 + + Φ
質量速度の影響を考慮した二相 摩擦圧力損失 ockhart-martinlli 相関を精密化質量速度の影響 種々の物性値の影響を考慮 Φ C ( Φ tt ) 1+ + X 1 X Cを質量速度と物性値 Γ の関数 0 として与える 0.5 0.1