企業リスクとメンタルヘルス管理!

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NEC CSR レポート 2017 CSR 経営ガバナンス社会環境 人権の尊重 ダイバーシティ & インクルージョン 多様な働き方への環境づくり 人材開発 育成 安全と健康 CS( 顧客満足 ) 品質 安

導やメンタルヘルス相談を利用すること イ管理監督者管理監督者は 職場の管理監督者として ストレスチェックの集団分析結果等に基づく職場環境等の改善を通したストレスの軽減 部下からの相談への対応を行う また 管理監督者自身も必要に応じて ストレスチェック及びその結果に基づく面接指導 メンタルヘルス相談を

MR通信H22年1月号

平成20年度内部評価実施結果報告書《本編》

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介護における尊厳の保持 自立支援 9 時間 介護職が 利用者の尊厳のある暮らしを支える専門職であることを自覚し 自立支援 介 護予防という介護 福祉サービスを提供するにあたっての基本的視点及びやってはいけ ない行動例を理解している 1 人権と尊厳を支える介護 人権と尊厳の保持 ICF QOL ノーマ

~この方法で政策形成能力のレベルアップが図れます~

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平29・6・13(火) 平成29年度 神奈川県医師会 産業医部会 総会・研修会

評価項目 A Bともすべての項目に を入れてください 評価項目 A 宣言内容 ( 共通項目 ) チェック項目 取り組み結果 出来た概ね出来た出来なかった 1 経営者が率先し 健康づくりに取り組みます 健康宣言証の社内掲示など 健康づくりに関する企業方針について 従業員へ周知していますか? 経営者自身

平成26年度中小規模事業場安全衛生サポート事業(累計):1ページ


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2) 社内外相談窓口についてまた ストレスチェック制度に基づく医師の面接指導以外にも 社内外に以下のような相談窓口が用意されています 今回のストレスチェックの結果に関わらず どなたでも利用できますので 体調面で何か気になることがあればご相談ください [ 社内相談窓口 ] 会社 部健康管理室保健師 連

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資料11-3 技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)(案)

2 安全衛生教育の実施等 () 6 派遣労働者を雇い入れたときに雇入れ時の安全衛生教育を行 はい いいえ っています () 7 派遣労働者の派遣先事業場を変更するなど 作業内容を変更 はい いいえ したときは 当該派遣労働者に対し 作業内容変更時の安全 衛生教育を行っています ()() 8 6 及び

磐田市水道事業ビジョン

4 研修について考慮する事項 1. 研修の対象者 a. 職種横断的な研修か 限定した職種への研修か b. 部署 部門を横断する研修か 部署及び部門別か c. 職種別の研修か 2. 研修内容とプログラム a. 研修の企画においては 対象者や研修内容に応じて開催時刻を考慮する b. 全員への周知が必要な

CONTENTS

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13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

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ISO19011の概要について

参加者メリット

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第 2 節キャリア コンサルティングの理解 (4) キャリア コンサルタントの能力 Ⅰ キャリア コンサルティングの社会的意義に対する理解 1 社会 経済的動向とキャリア形成支援の必要性の認識 2 キャリア コンサルティングの役割の理解 3 キャリア コンサルティングを担う者の活動範囲と義務 ( 活

66 条の 6 改正のねらい 果通知 第 第 1 章改正労働安全衛生法 逐条解説 第 5 節 すべての健康診断結果の労働者への通知 特殊健康診断結果の追加 ( 第 66 条の 6 関係 ) 労働安全衛生法において 一般健康診断については 健康診断の実施後にその結果を本人へ通知する義務が規定されている

福利厚生基本計画

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1 発達とそのメカニズム 7/21 幼児教育 保育に関する理解を深め 適切 (1) 幼児教育 保育の意義 2 幼児教育 保育の役割と機能及び現状と課題 8/21 12/15 2/13 3 幼児教育 保育と児童福祉の関係性 12/19 な環境を構成し 個々 1 幼児期にふさわしい生活 7/21 12/

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第1章フランチャイズビジネスの基礎知識

業界で躍進する 工事現場 の 要 登録基幹 技能者 登録基幹技能者制度推進協議会 一財 建設業振興基金

きっかわ法律事務所 企業法務研究会(平成22年2月15日)資料            

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事業者名称 ( 事業者番号 ): 地域密着型特別養護老人ホームきいと ( ) 提供サービス名 : 地域密着型介護老人福祉施設 TEL 評価年月日 :H30 年 3 月 7 日 評価結果整理表 共通項目 Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織 1 理念 基本方針

[ 指針 ] 1. 組織体および組織体集団におけるガバナンス プロセスの改善に向けた評価組織体の機関設計については 株式会社にあっては株主総会の専決事項であり 業務運営組織の決定は 取締役会等の専決事項である また 組織体集団をどのように形成するかも親会社の取締役会等の専決事項である したがって こ

土木工事に係る設計 調査等業務委託における管理技術者及び照査技術者等の資格要件 別紙 2 1. 管理技術者 照査技術者の資格要件 業務の種類管理技術者照査技術者 設計業務 技術士法 ( 昭和 58 年法律第 25 号 ) 第 2 条に規定する技術士 [ 総合技術 監理部門 ( 業務に該当する選択科目

雇用管理分野における個人情報のうち健康情報を取り扱うに当たっての留意事項 第 1 趣旨 この留意事項は 雇用管理分野における労働安全衛生法 ( 昭和 47 年法律第 57 号 以下 安衛法 という ) 等に基づき実施した健康診断の結果等の健康情報の取扱いについて 個人情報の保護に関する法律についての

( 様式第 1 号 ( 共通 )) 共通事項 1 キャリアアップ管理者 情報 ( 氏名 ): 役職 ( 配置日 ): 年月日 2 キャリアアップ管理者 の業務内容 ( 事業所情報欄 ) 3 事業主名 印 4 事業所住所 ( - ) 5 電話番号 ( ) - 6 担当者 7 企業全体で常時雇用する労働

職場環境 回答者数 654 人員構成タイプ % タイプ % タイプ % タイプ % タイプ % % 質問 1_ 採用 回答 /654 中途採用 % 新卒採用 % タ

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歯科中間報告(案)概要

( 様式第 1 号 ( 共通 )) 共通事項 1 キャリアアップ管理者 情報 ( 氏名 ): 役職 ( 配置日 ): 年月日 2 キャリアアップ管理者 の業務内容 ( 事業所情報欄 ) 3 事業主名 4 事業所住所 ( - ) 5 電話番号 ( ) - 6 担当者 7 企業全体で常時雇用する労働 者

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働き方改革 魅力ある建設業の構築に向けて 特集 域によっても大きな差があり, 北陸地方や北海道 など一部の地方では平成 28 年 10 月調査の加入率が 80% を超えているのに対し, 大都市部のある関東 地方 (55%) や近畿地方 (60%) は低い加入率に 留まっている ( ) 建設マネジメン

JISQ 原案(本体)

基発第 号 「健康診断結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針の一部を改正する指針」の周知等について

アレルギー疾患対策基本法 ( 平成二十六年六月二十七日法律第九十八号 ) 最終改正 : 平成二六年六月一三日法律第六七号 第一章総則 ( 第一条 第十条 ) 第二章アレルギー疾患対策基本指針等 ( 第十一条 第十三条 ) 第三章基本的施策第一節アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減 ( 第十四条

過労死等の防止のための対策に関する大綱 ( 平成 30 年 7 月 24 日閣議決定 ) の概要 ~ 過労死をゼロにし 健康で充実して働き続けることのできる社会へ ~ 第 1 はじめに 1 これまでの取組 過労死等防止対策推進法の成立 施行の背景 過労死等の防止のための対策に関する大綱の策定 見直し

安全衛生管理規程作成例

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平成29年度 障害者白書(PDF版)

職場環境改善

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

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はじめに 厳しい経済情勢の中 職業生活等において強い不安 ストレス等を感じる労働者は約 6 割に上っており また メンタルヘルス上の理由により連続 1 カ月以上休業し 又は退職した労働者がいる事業場は 7.6% となっています こうした状況の中で 心の健康問題により休業する労働者への対応は 多くの事

ANNUAL REPORT

はじめに 厚生労働省では 国 事業者 労働者をはじめとする関係者が一体となって総合的かつ計画的に労働者の安全と健康を守り 労働災害防止対策に取り組むことができるよう労働安全衛生法の規定に基づいて 第 12 次労働災害防止計画 を策定しています 本計画では 平成 25 年度から平成 29 年度までの

別表 1 年間平均実績高 X 点数 ( 小数点以下の端数切り捨て ) 20 億円以上 億円以上 20 億円未満 20+(X-10 億 )/1 億 5 億円以上 10 億円未満 15+(X-5 億 )/1 億 1 億円以上 5 億円未満 10+(X-1 億 )/8,000 万 1 億円未満

京都府がん対策推進条例をここに公布する 平成 23 年 3 月 18 日 京都府知事山田啓二 京都府条例第 7 号 京都府がん対策推進条例 目次 第 1 章 総則 ( 第 1 条 - 第 6 条 ) 第 2 章 がん対策に関する施策 ( 第 7 条 - 第 15 条 ) 第 3 章 がん対策の推進

~明日のコア人材を育成する参加型研修~

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内部統制ガイドラインについて 資料

資料4_1いじめ防止対策推進法(概要)

一般社団法人送電線建設技術研究会関西支部社会保険等の加入促進計画 1. はじめに 平成 27 年 4 月 24 日制定 建設産業においては 健康保険 厚生年金保険及び雇用保険 ( 以下 社会保険等 という ) の 1 法定福利費を適正に負担しない企業が存在し 技能労働者の医療 年金など いざというと

安全衛生規程

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ソーシャルセクター組織実態調査 2017 特定非営利活動法人新公益連盟 2017 年 12 月 6 日 Copyright 2017 Japan Association of New Public All Rights Reserved,

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大京グループレポート(CSR抜粋版)

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建設工事従事者の安全及び健康の確保に 関する三重県計画 平成 31 年 4 月 三重県

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評価項目 評価ポイント 所管部局コメント 評価 国際交流に関する情報の収集及び提供事業国際交流活動への住民の参加促進事業国際理解推進事業在住外国人に対する相談事業在住外国人に対する支援事業 安定 確実な施設運営管理 公正公平な施設使用許可や地域に出向いた活動に取り組むなど新たな利用者の増加に努め 利

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産業保健の目的 働く人々すべての身体的 精神的および社会的健康を最高度に維持増進させる 労働条件に起因する健康障害を防止し 健康に不利な諸条件から雇用中の労働者を保護する 労働者の生理学的および心理学的特徴に適合する職業環境に労働者を配置し 健康を維持する 仕事と人との適合を図る ( 国際連合の W

機械安全と労働災害防止:日機連講演会 機械安全・労働安全を繋ぐ 労働安全衛生マネジメントシステムとその最新動向

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中央労働災害防止協会発表

第3章 指導・監査等の実施

目次 はじめに第 1 章 : 休職 復職における実務第 2 章 : メンタルヘルス不調者と使用者責任第 3 章 : 近年の裁判例おわりに 社会保険労務士法人大野事務所 2


技術流出防止指針公表用.PDF

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無期雇用者向け管理者研修 役職に就く者若しくは部下を持つ無期雇用者及び今後無期雇用を希望する者の内 当社が認めた者については 管理職として役立つものとして クルー エージェントの差異に係わらず 以下の研修を e ラーニングにて1 年に1 度実施するものとする 管理職の役割 自社の理念 ミッション 3

エコロジーコミュニティコーポレート カルチャーガバナンス166 労働安全衛生 103-1,103-2,103-3,403-2 中長期目標と実績 主な目標 花王は2020 年にグローバルでトップレベルの安全衛生を満たす企業になることをめざしています 社員 協力会社共に 死亡 機能損失災害 人 休業度数

Transcription:

~ 中小企業の業績向上に直結するメンタルヘルスマネジメント ~ 企業リスクとメンタルヘルス管理! 企業リスクとしてのメンタルヘルス 管理の取り組みについて 一般社団法人九州産業コンサルタント協会理事 元永技術士事務所代表元永優一 技術士 建設部門 / 福岡大学工学部非常勤講師 1 級土木施工管理技士 / 1 級建築施工管理技士メンタルヘルス教育研修トレーナー 中央災害防止協議会認定 ISO OHSAS 審査員 コンサルタント QMS,EMS,ISMS,RSTMS,BCMS,OHSAS

技術士活動について 技術士 Professional Engineer とは 科学技術に関する技術的専門知識と高等の応用能力及び豊富な実務経験を有し 公益を確保するため 高い技術者倫理を備えた 優れた技術者 の育成を図るための 国による資格認定制度 ( 文部科学省所管 ) です 有資格者のみに技術士の名称の使用を認めることにより 技術士に対する社会の認識と関心を高め 科学技術の発展を図ることとしています 技術士 は 産業経済 社会生活の科学技術に関するほぼ全ての分野 ( 建設 機械 電気 電子など 21 の技術部門 ) をカバーし 先進的な活動から身近な生活にまで関わっています また 技術士 は 国によって科学技術に関する高度な知識と応用能力が認められた技術者で 科学技術の応用面に携わる技術者にとって最も権威のある国家資格です

さらに 技術士 は 技術士法 により高い技術者倫理を備え 継続的な資質向上に努めることが責務となっています 技術士制度 誕生の背景第二次世界大戦後 荒廃した日本の復興に尽力し 世界平和に貢献するため 社会的責任をもつて活動できる権威ある技術者 が必要となり 米国のコンサルティングエンジ二ア制度を参考に 技術士制度 が創設されました 1951 年 6 月 14 日には 日本技術士会設立総会が開かれ日本技術士会が誕生し 技術士の資格検定及び登録も行うこととなった 技術士法 技術士法は 1957 年 5 月 20 日に制定されました 技術士等の資格を定め その業務の適正を図り もって科学技術の向上と国民経済の発展に資することを目的としています

企業リスクとしてのメンタルヘルス 管理の取り組みについて 要旨 メンタルヘルスに関する企業の取組みとして ストレスチェックの実施が法制化され 今後ますます企業のメンタルヘルス管理は 重要な課題となっていく中で 企業リスクとメンタルヘルス管理の関係を整理し どのように取り組んでいくかについて リスクマネジメントの視点からお話をいたします

1. メンタルヘルスの現状今 企業に何が求められているか? 2. メンタルヘルス管理で企業が求められること健康は 安全と安心 につながる! 3. 企業リスクとしてのメンタルヘルス人財の損失はメンタル管理の欠落からはじまる 4. メンタルヘルス管理の取組みの方向性社会に信頼される企業であるための仕組みづくり 5. まとめ 企業の継続的発展 企業のCSR BCPの基礎づくりとなる人財育成

労働安全衛生の現状

以上厚生労働省ホームページ引用

1. メンタルヘルスの現状 今 企業に何が求められているか? 労働安全衛生法第 1 条 安全な職場 健康な職場 快適な職場 労働安全衛生法の改訂平成 18 年 過重労働の防止 リスクアセスメント平成 28 年 ストレスチェック 化学物質の管理強化 健康問題にみる行政通達平成 23 年改訂 / 過重労働による健康障害防止のための総合対策平成 20 年健康診断結果に基づく事業者が講ずべき措置平成 19 年事業者における労働者の健康保持増進のための指針平成 18 年労働者の心の健康の保持増進のための指針平成 09 年事業者が講ずべき快適な職場環境の形成のための措置に関する指針

以上厚生労働省資料引用

如何に良い現場管理をすすめるか そのために ラインケア を実践する必要がある 4 つのラインケア 1. 職場の環境等の改善 2. 部下の把握と対応 3. 部下からの相談への対応 4. 教育 研修の推進 管理 監督者は 部下がいかに楽しさを実感できる職場形成を図れるか 職場改善活動推進を行う必要がある 労働安全衛生マネジメントシステム (OSHMS) : 改善のしくみ 改善の動機付け * 心の健康から推進する現場安全活動

安全衛生委員会付議事項 : 安全衛生規則 21 条 22 条 1 心の健康づくり対策 計画 2 リスクアセスメント ストレスチェック 3 安全衛生管理計画 快適な職場 1. 作業環境 設備 方法の改善 2. 福利厚生等の改善 1. 労務 就業管理の改善 2. 人間関係 職場風土の改善 労働衛生管理の目的 = 職場における健康影響発生リスク = 化学的要因 ( 粉塵 有機溶剤など ) 物理的要因 ( 騒音 振動 放射線など ) 生物的要因 ( アレルギー 細菌など ) 社会的要因 ( 労働条件 労働態様 人間関係 )

2. メンタルヘルス管理で企業が求められること健康は 安全と安心 につながる! 企業はどのような病気を管理する必要があるか昭和の時代 基本的に職業性疾病 平成の時代 職業性疾病産業疲労 ( 過労死 メンタルヘルスなど ) 私傷病 事業者には安全配慮義務が求められている

労働衛生の 3 管理 1 健康管理 労働者に対して 2 作業環境管理 作業設備 環境等に対して 3 作業管理 作業方法 手順等に対して 4 労働衛生教育 5 労働衛生管理体制 (5 管理 ) 疾病に対する対策 急性疾病 3 慢性疾病 2 産業疲労 2 + 3 私傷病 1

3. 企業リスクとしてのメンタルヘルス 人財の損失はメンタル管理の欠落からはじまる 健康問題における 3 つのリスク 1. 健康影響発生リスク多様化している現状 2. 企業経営リスク経営上生産性 モラル 労働力 組合労災 査察 訴訟 他企業 3. 法的 ( 責任 ) リスク急性個人 会社刑事責任慢性 過労死会社民事 行政 社会的責任個人民事の可能性あり

以上厚生労働省資料引用

4. メンタルヘルス管理の取組みの方向性 社会に信頼される企業であるための仕組みづくり 対策のための主要なガイドライン 1. 快適職場づくり : 平成 19 年 9 月告示第 104 号事業者が講ずべき快適な職場環境形成のための措置に関する指針 2. メンタルヘルス : 平成 18 年 3 月基発第 0331001 号 労働者の心の健康の保持増進のための指針 3.THP 活動 : 平成 19 年 11 月公示第 4 号事業場における労働者の健康保持増進のための指針 4. 疾病管理 配置管理 : 平成 20 年 1 月公示第 7 号健康診断結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針 5. 残業時間管理 : 平成 18 年 3 月基発 0317008 号過重労働による健康障害防止のための総合対策

労働者の心の健康の保持増進のための指針 4 つのケア 1. セルフケア ストレスチェック 労働者自身知識を深める : ストレスの気づき 対処 2. ラインケア管理 監督者によるリスナー技術職場環境等の改善 個別指導相談 3. 事業場内産業保健スタッフによるケア産業医 衛生管理者による職場実態把握 個別指導相談ラインによるケアへの支援 管理監督者への教育 研修 4. 事業場外資源によるケア事業外資源の活用 : 地域産業保健センター都道府県産業保健推進センター 中央労働災防防止協会

ラインケアで 管理監督者に期待している活動 1. 作業環境 作業方法 職場環境等の改善 3K 職場の改善 2. 労働時間 疲労 心理的負荷 責任等の負担防止 労務 就業管理等の改善 3. 労働者からの自発的な相談に対応 コミュニケーション力の向上 / 傾聴法 4. 教育 研修 現場管理の在り方を考える 13K 職場の改善 2モチベーションの向上 3コミュニケーション力の向上

職場環境の改善 労働安全衛生マネジメントシステムの活用 PLAN 1. 目的を明確にする 方針として明文化 2. 活動を具体化する 何を どんな体制で どのような方法で 3. 目標を明確にする 意図する成果は何か DO 1. ストレスチェックによる現状把握 職場改善のリスクアセスメント 2. 活動体制の整備 3. ルールの明確化 4. 支援体制の整備 CHECK 1. 分析による改善点の評価 2. 改善内容の優先順位 ACTION 1. 環境改善方法の提案 2. 労働者への周知と活動に関する広報活動

5. まとめ 企業の継続的発展 企業の CSR BCP の基礎づくりとなる人財育成 中堅社員の育成自らの立場で何ができるかを考えさせる訓練を行う 現代社会の変化についていくために何をすべきか 社会的責任は? 組織として何ができるか! 企業風土の変革 不調者を出さない 出た時は 共助の精神で対応する リスクマネジメントによる企業運営の仕組みづくりと社員のモチベーションとコミュニケーション力の向上のための意識改革が必要

職場の健康増進へのアプローチ 1. 企業の事業継続をいかにすすめていくか 2. そのための企業の現状を把握する ストレスチェックの活用 3. 潜在するリスクはどこにあるのか 気づき 4. そのリスクに対してどう対応していけばよいか 心の健康づくり対策 計画 5. その対策を実行する 安全衛生管理計画 6. その効果を確認し 修正する フォローアップ 7. 企業をより強い組織に変革する 企業風土

職場改善のポイント ストレスチェックで現状把握 潜在するリスクを調査する 集団分析で現状の課題を抽出 職場環境のリスクを発掘 分析結果で職場改善対策を計画 ストレッサーは何かを明確にする 計画の効果を確認 修正する 次年度ストレスチェック結果

健康増進のしくみづくり労働安全衛生マネジメントシステムによる衛生安全管理健全な肉体に健全な精神は宿る心 体の病が現場の安全の重大リスク健康増進で健全な精神による職場安全の推進周囲に気配り コミュニケーションで相互認識変化を気づき 早期対応良好な人間関係で安全衛生活動の推進みんなで共助 安心 安全 快適な企業風土の創造

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