教科 科目名国語総合作成者谷村工業高等学校教諭小俣真理子 聞く 技術を身に付けるための 聞き取り の指導 年間の授業を通して 聞く 技術 態度を身に付けよう キーワード ポイントとなる言葉 正確な聞き取り 聞く態度の養成 アクティブ リスニング 聞く から 聴く 訊く へ 概要 アイコンタクト 1

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第 9 章 外国語 第 1 教科目標, 評価の観点及びその趣旨等 1 教科目標外国語を通じて, 言語や文化に対する理解を深め, 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り, 聞くこと, 話すこと, 読むこと, 書くことなどのコミュニケーション能力の基礎を養う 2 評価の観点及びその趣旨

教科 : 外国語科目 : コミュニケーション英語 Ⅰ 別紙 1 話すこと 学習指導要領ウ聞いたり読んだりしたこと 学んだことや経験したことに基づき 情報や考えなどについて 話し合ったり意見の交換をしたりする 都立工芸高校学力スタンダード 300~600 語程度の教科書の文章の内容を理解した後に 英語

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人的環境の整備 教師 友達 分かりやすい説明の手本となるように, 話す速さや声の大きさを意識して簡潔に話したり, 話すポイントを視覚的に示したりする 道案内の手順を知ることや説明原稿の作成に時間が掛かった場合は, 教師間で役割分担しながらアドバイスする グループ内での自分の役割が明確になるように,

24 京都教育大学教育実践研究紀要 第17号 内容 発達段階に応じてどのように充実を図るかが重要であるとされ CAN-DOの形で指標形式が示されてい る そこでは ヨーロッパ言語共通参照枠 CEFR の日本版であるCEFR-Jを参考に 系統だった指導と学習 評価 筆記テストのみならず スピーチ イン

内容 児童 経験したことや調べたことから選んで話す 内容 ( 考え ) を分かりやすく話す はっきりした発音で声の大きさを考えて話す 丁寧な言葉を使って話す 相手の顔を見ながら話す 大事なこと

指導内容科目国語総合の具体的な指導目標評価の観点 方法 読むこと 書くこと 対象を的確に説明したり描写したりするなど 適切な表現の下かを考えて読む 常用漢字の大体を読み 書くことができ 文や文章の中で使うことができる 与えられた題材に即して 自分が体験したことや考えたこと 身の回りのことなどから 相

平成 26 年度生徒アンケート 浦和北高校へ入学してよかったと感じている 1: 当てはまる 2: だいたい当てはまる 3: あまり当てはまらない 4: 当てはまらない 5: 分からない 私の進路や興味に応じた科目を選択でき

(2) 指導の実際 1 話すこと 聞くこと の実践ア協働による教材研究の柱 モデルの提示について対話のためのスキルの定着や対話の深まりを目指し, 教師や代表グループによる対話のモデルを提示し, 気付いたことや発見したことを基に自分たちの対話や話合いの様子を振り返らせ, 学びの充実を図るようにする 共

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

伝わっていないと感じられたなら 繰り返し述べたり分かりやすく言い換えたりすればいいこ とも学ばせたい また 聞いて得た情報を整理して組み立てる段階 スピーチメモを作る段階 練習の段階 それぞれの段階で 互いに考えた内容を伝え合い 質問や助言などの意見の交流をすることでよりよいスピーチをめざしたい 発

いろいろな衣装を知ろう

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第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

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6 指導計画 (7 時間扱い ) (1) 単元の 1: 字手紙 のねらいの確認と受取人決定指導計画 2: 手紙の基本知識の確認と書くことの内容の整理 3: 時候の挨拶作成 ひと文字練習と下書き 4: ひと文字練習と下書き 5: 相互評価 推敲 ( 本時 ) 6: 推敲および清書 7: 清書と宛名書き

4 展開計画 ( 全 5 時間 ) 時テーマ ねらい活動 内容使用教材 1 タンザニアを知ろう! No.1 アフリカの途上国 タンザニア という国について知る 興味を持ち どんな文化なのかどんな生活をしているのかを自ら調べようとする タンザニアについての基本的な情報を聞く ワークシートパワーポイント

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平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

3 人権教育の視点英語科の授業を通して 文化や習慣には多様性があることを理解させる そしてその中から 表現の仕方の違いや考え方の違いに気づかせ 互いに違いを認め合い尊重しながら共に生きようとする態度 他者 文化に興味 関心をもち 良い人間関係を築きながら生活する力を持った生徒を育成したい そこでこの

1 対象児童 省略 2 児童の実態 省略 発達障害 情緒障害通級指導教室自立活動学習指導案 コミュニケーションに課題のある児童の指導 平成 30 年 11 月 6 日 ( 火 ) 第 5 校時 3 指導観これまでに通級指導教室では 落ち着いた環境の中で 精神的安定を図り 本来持っている能力を発揮し

平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

============================== < 第 6 章 > 高校生 大学生 社会人の反応 ============================== 本調査研究では 高校生が社会に出ていく上での実効性のある資質 能力の重要性が感じられ また 調査問題そのものについての興味 関

小学校国語について

○○○

平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

項目評価規準評価方法状況 C の生徒への対応 関心意欲態度 1 自の考えを持ち 積極的に交流 討論している 2 自らの言葉で 中学生にかりやすく紹介文を書こうとしている 交流 討論で得た仲間の意見を取り入れて 自らの考えを深めるよう促す 参考例を示したり 書き出しを例示したりして 参考にするように指

生徒用プリント ( 裏 ) なぜ 2 人はケンカになってしまったのだろう? ( 詳細編 ) ユウコは アツコが学校を休んだので心配している 具合の確認と明日一緒に登校しようという誘いであった そのため ユウコはアツコからの いいよ を 明日は登校できるものと判断した 一方 アツコはユウコに対して 心

英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

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難聴児童の伝える力を 高めるための指導の工夫 -iPadを活用した取り組みを通して-

第 2 学年 1 組国語科学習指導案 指導者平方舜 1. 単元名二千五百年前からのメッセージ - 孔子の言葉 - 2. 単元について (1) 単元観本題材に用いられる 論語 は古代中国の思想家 孔子とその弟子たちの言行を記録したものである 簡潔な文章で書かれていて 抽象的なメッセージが多く それゆえ

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5 児童の実態と主題に迫るための手だて (1) 児童の実態本学級の児童は明るく 男女の仲もよい いろいろな場面で声を掛け合ったり 仕事を手伝ったりできる児童も多い 話し合い活動では 友達の意見のいいところを取り上げて考えをまとめることができたり 人の意見を聞いて自分の考えを変えることができたりする児

1 高等学校学習指導要領との整合性 高等学校学習指導要領との整合性 ( 試験名 : 実用英語技能検定 ( 英検 )2 級 ) ⅰ) 試験の目的 出題方針について < 目的 > 英検 2 級は 4 技能における英語運用能力 (CEFR の B1 レベル ) を測定するテストである テスト課題においては

目 次 1 学力調査の概要 1 2 内容別調査結果の概要 (1) 内容別正答率 2 (2) 分類 区分別正答率 小学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 3 小学校算数 A( 知識 ) 算数 B( 活用 ) 5 中学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 7 中学校数学 A( 知識 )

4 単元の評価規準 コミュニケーションへの関心 意欲 態度 外国語表現の能力 外国語理解の能力 言語や文化についての知識 理解 与えられた話題に対し 聞いたり読んだりした 1 比較構文の用法を理解 て, ペアで協力して積極 こと, 学んだことや経 している 的に自分の意見や考えを 験したことに基づき

4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

補充資料 2-1 単元 Let's Read 1 の指導展開案 (1) 単元 Let's Read 1 A Magic Box 1 の指導展開案(1/5 時間 ) (1) 目標 物語を読んで 場面展開を読み取ることができる 昨日の日記 というトピックに基づき 自分について英語で書いて表現できる (2

回数テーマ学習内容学びのポイント 2 過去に行われた自閉症児の教育 2 感覚統合法によるアプローチ 認知発達を重視したアプローチ 感覚統合法における指導段階について学ぶ 自閉症児に対する感覚統合法の実際を学ぶ 感覚統合法の問題点について学ぶ 言語 認知障害説について学ぶ 自閉症児における認知障害につ

(4) ものごとを最後までやりとげて, うれしかったことがありますか (5) 自分には, よいところがあると思いますか

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3 学校教育におけるJSLカリキュラム(中学校編)(国語科)4.指導案 12 学校案内パンフレットを作ろう-共同編集・制作-

1 自己存在感児童の生活体験や生活環境の実態 興味 関心を把握し 他教科との関連を踏まえて 様々な視点から取り組めるように課題提示の工夫を行う 2 共感的人間関係話し合いや発表会のときには 相手を大切にした聞き方と発表の仕方ができるように意識させ 支持的雰囲気の中で学び合わせる また 自分との違いや

トコラージュ というメディアの形態を提案する 本単元では 説明文の 構成メモ をフォトコラージュの形でまとめる このことにより 資料を活用して説明文を書くことが容易になる フォトコラージュとは次に示すように 2 枚以上の写真と それに対する説明文を対応させた情報伝達の形式である 本学級では 社会科の

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平成 21 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 21 年 10 月 2 日 ( 金 ) 教務部 平成 21 年 4 月 21 日 ( 火 )AM8:50~11:50 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (95 名 ) 教科に関す

3 4 すみれちゃんはどこでおねえさんになったのだろうか について考える 前時のカードからすみれちゃんの行動や様子について確認する すみれちゃんがかわったきっかけを読む 行動の変化前後での場面の様子について想像する わたしはおねえさん のすみれちゃんのきらりと光るところ抜き出し 理由

3 学校教育におけるJSLカリキュラム(中学校編)(国語科)4.指導案 6 報告文を書いて発表しよう

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p.1~2◇◇Ⅰ調査の概要、Ⅱ公表について、Ⅲ_1教科に対する調査の結果_0821_2改訂

学習評価に関する本県の方針について

小学校の結果は 国語 B 算数 A で全国平均正答率を上回っており 改善傾向が見られる しかし 国語 A 算数 B では依然として全国平均正答率を下回っており 課題が残る 中学校の結果は 国語 B 以外の教科で全国平均正答率を上回った ア平成 26 年度全国学力 学習状況調査における宇部市の平均正答

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生徒用プリント ( 裏 ) 入力した内容はすべて記録されている!! 印 : 授業で学んだこと 管理者のパソコンには どのパソコンから いつ どのような書き込みがされたか記録されています 占いだけではなく メールや掲示板の内容も同じように記録されています もし 悪意のある管理者から個人情報が洩れたらど

1

グリーン家の人々

4 学習の活動 単元 ( 配当時間 ) Lesson 1 ( 15 時間 ) 題材内容単元の目標主な学習内容単元の評価規準評価方法 Get Your Goal with English より多くの相手とコミュニケーションをとる 自己紹介活動を行う コミュニケーションを積極的にとろうとしている スピー

資料3 平成28年度京都府学力診断テスト 質問紙調査結果 28④ 28中① 27④ 27中① 平成28年度京都府学力診断テスト小学4年質問紙調査結果 平成28年度京都府学力診断テスト中学1年質問紙調査結果 平成27年度京都府学力診断テスト小学4年質問紙調査結果 平成27年度京都府学力診断テスト中学1

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自己紹介をしよう

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3-2 学びの機会 グループワークやプレゼンテーション ディスカッションを取り入れた授業が 8 年間で大きく増加 この8 年間で グループワークなどの協同作業をする授業 ( よく+ある程度あった ) と回答した比率は18.1ポイント プレゼンテーションの機会を取り入れた授業 ( 同 ) は 16.0

調査結果からみえてきたこと 大学教育改革の渦中にあった 8 年間の学生の意識や学びの変化をまとめると 以下 3 点です (1) アクティブ ラーニング形式の授業が増え 自己主張できる学生が増加 大学の授業で際立って増加しているのが アクティブ ラーニングの機会です 特にこの 4 年間で ディスカッシ

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

ように話す順序を考えて発表原稿をまとめ, 発表カードの大枠を完成させる ここで, 発表カードの内容をより充実させるために, 再度, ペアで発表カードを聞き合い, 質問し合う活動を通して, 発表原稿の付け加えを行い, 発表カードを完成させる 次に, 発表の練習に取り組む 発表練習に取り組む前に, 相手

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とで児童に活動の見通しを持たせ, 自分で課題を立て情報を集め整理し, 発表する等に取り組めるようにしていきたい 調査計画の場面では, 目的に照らしてどのような調査をしていくことがよいのか児童にしっかりと考えさせたい 例えば, データはどう集めたらよいのか, アンケートを実施する場合には, 誰にアンケ

5. 単元について本単元は,2 年生 1 学期に学習した ともこさんはどこかな から引き続いての 話す 聞く の学習である ともこさんはどこかな では, 大事なことを落とさずに話したり聞いたりできるようにすることをねらいとして学習してきた 本単元では, これに加えて互いの話をしっかり聞いてやり取りを

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学習指導案 潮江東小学校全校研 3 単元名討論会を開こうー説得力のある話し方をゲットしようー教材名 立場を決めて討論をしよう ( 東京書籍 5 年 ) ( 金 ) 潮江東小学校 5 年 2 組上平田学級

第 2 問 A 問題のねらいインターネット上の利用者の評価情報やイラストを参考に場面にふさわしい店を推測させることを通じて, 平易な英語で書かれた短い説明文の概要や要点を捉えたり, 情報を事実と意見に整理する力を問う 問 1 6 友人, 家族, 学校生活などの身の回りの事柄に関して平易な英語で書かれ

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(2) 記録用サポートブックの作り方 記録用サポートブックは 一般様式 を使って書きます 一般様式 は 項目 本人の状況 支援方法 の 3 つの枠からできています 様式一般様式支援者 : 場所 : 日付 : < 項目 > 例 ) 話を聞く( 授業中 ) 使い ポイント 方 気になるな 困ったな と思

総合的な探究の時間 は 何を 何のために学ぶ学習なのか? 総合的な探究の時間 は与えられたテーマから みなさんが自分で 課題 を見つけて調べる学習です 総合的な探究の時間 ( 総合的な学習の時間 ) には教科書がありません だから 自分で調べるべき課題を設定し 自分の力で探究学習 ( 調べ学習 )

5 年 No.64 英語劇をしよう (2/8) まとまった話を聞いて内容を理解することができる 主な言語料 して天気や日時などの確認をす 教 1 本時のめあてを知 Peach Boy を詳しく聞いてみよう物語を聞く (3 回目 ) 登場人物全体について聞かせ 聞き取れた単語をカタカナでもいいので書き

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いきたいと考える 第二に ビデオに撮ったインタビューの様子を繰り返し見て振り返ることで パターンに沿った質問だけでなく 自分なりの質問を考える活動に発展させていきたい そのために ビデオ視聴による振り返りを3 回行う また 自己評価だけでなく 他者評価により互いの良さを確認することで 話すことへの自

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2 調査結果 (1) 教科に関する調査結果 全体の平均正答率では, 小 5, 中 2の全ての教科で 全国的期待値 ( 参考値 ) ( 以下 全国値 という ) との5ポイント以上の有意差は見られなかった 基礎 基本 については,5ポイント以上の有意差は見られなかったものの, 小 5 中 2ともに,

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児童はこれまでに これは何でしょう (1 年下 ) で ものの特徴を聞き手に分かり やすく説明したり その特徴を落とさないようにしながら聞いたりする学習や 問題が分 かるように はっきりした発音で話す学習をしてきている だが それらを意識はしてい ても十分身に付いているとは言い難い 日々の学習の中で

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教科 科目名国語総合作成者谷村工業高等学校教諭小俣真理子 聞く 技術を身に付けるための 聞き取り の指導 年間の授業を通して 聞く 技術 態度を身に付けよう キーワード ポイントとなる言葉 正確な聞き取り 聞く態度の養成 アクティブ リスニング 聞く から 聴く 訊く へ 概要 アイコンタクト 1 年入学時より 年間の授業を通して 聞く 技術を訓練しながら ポイント となる言葉を正確に聞き取り 話の内容を要点を絞って聞き取りまとめることが できるようになることを目標に掲げた さらに 自分でまとめたことを 発表し 話の内容を相手に伝えることができるようになればよいと考える また 聞く 態度を養うことで学校生活全般における 聞く ことに関する 態度等が向上され 疑問点を持ちながら 聞く ことができ 社会に出てから活 用できるようになることを期待する 1 はじめに 近年 本校での授業中 SHR 学校における種種の集会等での生徒の聞く態度には目 に余るものがあると感じられる場面が多い また 各種の講演等においても 何をポイン トとして話を聞いていいのかわからない生徒が大多数である 聞く ことに関して言え ば あまり意識しなくても 数々の音や話が自然と耳に入ってくるので 意識せずに聞き 流してしまうことが多いような気がする この 聞く という状態から 聞いてみよう という意思を持ち 注意して聞きとめる 聴く という状態へ さらには話の内容につい て 問うてみたい という 訊く という状態までスキルアップできれば 社会へ出てい ってもいろいろな場面において役立つのではないかと考える また 1 年次に入学した時 点から 国語総合の時間を使って 聞く ことを意識させて 聞く 技術を訓練すると 同時に 聞く 態度 マナーについても認識させ 向上させながら さらに ポイントを 押さえて 聞く ことができるようになった後は その話の内容の要点を自分の言葉でま とめ 友達に伝え 理解してもらえるように 話す ことへと発展できるように指導を進 めていくことが重要である 聞く ことは 決して受け身的なものではない むしろ 種種の場面において話をう まくコントロールするのは 聞き手 のほうである 話すことと聞くこととは相互作用で あって 上手に聞くことができる人ほど上手に話ができる人でもある そして 相手を説 得するにも 交渉するにもまずは 相手の話を聞くことが最も効果的である

この授業を通して 聞く ことを少しでも意識し 学校生活における 聞く 場面で の生徒たちの 聞く 態度や技術に変化が現れてくれればと期待している 2 目標 (1)1 1 年次 聞く ことはただ耳から入れることではなく 意識を集中させて能動的に 聴くアクティブリスニングであることを意識させ ポイントを押さえながら メモを取りながら聞けることができるようにさせる また 正確な聞き取りを行うために 語彙力をつけさせる 2 2 年次 聞く から 聴く への意識付けを受けて 聞きながら話の内容の概要を つかみ 自分の考えを書き 発表することができるようにさせる また 聞く 技術の練習場面で 生徒が聞き取りやすいようにテキストを 読むことができるようにさせる 3 3 年次 (2) 評価規準 聴く からさらに 訊く への発展を考え 学校におけるあらゆる場面に 応じて 聞きながら疑問点を見つけ 質問ができるようにさせる 1 1 年次 1 自分や友達の聞く態度を振り返らせ 聞く ことを意識させる ( 聞く ) 2 話の内容をうなずきながら聞こうとする ( 関心 意欲 態度 ) 3 話の内容を聞き書きすることができる ( 聞く 書く ) 4 話の内容のポイントを押さえて聞くことができる ( 聞く ) 5 話の内容をメモしながら聞くことができる ( 聞く 書く ) 6 漢字の熟語の意味を考えながら正確に書くことができる 2 2 年次 1 話の内容を要約することができる ( 書く 知識 理解 ) ( 書く 知識 理解 ) 2 話の内容について自分の意見 感想を書くことができる ( 知識 理解 ) 3 自分の意見 感想を発表することができる ( 話す ) 4 聞き手が聞き取りやすいように正確にテキストを読むことができる ( 読む ) 3 3 年次 1 話の内容について疑問点を見つけることができる ( 知識 理解 ) 2 疑問点について質問ができる ( 話す ) (3) 評価規準 (B 規準 ) 1 1 年次 1 自分や友達の聞く態度を振り返らせ 聞く ことを意識させる どのような態度が聞き手に嫌がられるかを指摘できる

話し手のほうを見ながら 話を聞くことができる 2 話の内容をうなずきながら聞こうとする 話し手の方を見ながら うなずくことができる 3 話の内容を聞き書きすることができる 話の内容のすべてが聞き取れて書かれている キーワードと思われる言葉を1つ見つけることができる 4 話の内容のポイントを押さえて聞くことができる 話の内容のポイントを書かれたプリントの空欄に キーワードを入れることができる 5 話の内容をメモしながら聞くことができる キーワードが3つ以上書き抜かれている 6 漢字の熟語の意味を考えながら正確に書くことができる 漢字テストを行い 6 割の点が取れる 2 2 年次 1 話の内容を要約することができる 聞きながら要約文の空欄を全て埋めることができる 2 話の内容について自分の意見 感想を書くことができる 自分の意見 感想が1 行でも書かれている 3 自分の意見 感想を発表することができる 全体に聞き取れるようはっきりとした声で自分の主張を述べることができる 4 聞き手が聞き取りやすいように正確にテキストを読むことができる 大きな声で全体に聞き取れるようにはっきりと使えずに読むことができる 3 3 年次 1 話の内容について疑問点を見つけることができる 質問事項を1つ見つけることができる 2 疑問点について質問できる 大きな声ではっきりと相手に質問の意味がわかるように質問できる 3 実践事例 (1) 年間計画 3 年間を通して 11 年次 3 単位 2 年次 2 単位の国語総合 3 年次 2 単位の国語表現の授業で 週 1 時間程度の授業の始めの 10 分ほどを使って 聞き方の訓練を行う 3 年 間をかけて社会へ出ていくための 聞き方 を身に付けさせる また 2 年次 後半から 3 年次にかけての各種の講演会や行事等の場面においてプリント 資 料 1 を持たせ 話の要約や質問事項等を書かせながら 実際の場面へと応用 させていく 21 年次入学最初に 聞くこと に関するアンケート 資料 2 を採り 聞

くこと に意識を向けさせ 自分たちの聞く態度や状態を確認させる 聞く こと の大切さを全ての授業を通して意識付けさせていく 資料 4~7 (2) 指導事例 1 聞くこと に関するアンケート結果 ( 在校生 100 人 ) a 話しているときに 相手の態度や行為で嫌だなと思うこと 自分がしてしま った嫌な態度 適当な返事 聞いているふり 目を合わせない 別のことをしている 反応しない 違う方向を見る 話に割り込んでこられる 曖昧な返事や態度 話を流される 携帯電話を使っている 愛想笑いをする b こんな態度で聞いて欲しい こんな態度で聞いた方がいい 目を見て聞いて欲しい リアクションを大きく 共感して欲しい c 分析 うなずいてくれる 理解しようとして聞いてくれる 自分がされて嫌だなと思う態度や行為であっても 案外気づかずに行って いる場合が多い 自分がこう聞いてもらいたいと思う態度で自分も話を聞く ことができれば 相手に不快感を与えずに 良いコミュニケーションがとれ る 2 国語総合 1 時間 (50 分 ) の中の10 分 資料 3 を使用して a 授業内容 1これからある図について説明するので 聞くこと に集中し 説明通り に図示をさせる 教師の説明に対して 自分が思ったとおりに絵を描いてい くこと 正解不正解が問題ではないことを注意する ( 周囲に惑わされな い ) 2 自分が書き上げた図と周囲の生徒たちの図を見比べ どのような違いがあ るかを前後左右の生徒と話し合う また なぜその違いが現れたのかを考え る 3 聞くこと がいかに大変な作業であるかを認識させる 4 聞くこと は意識を集中し 聞く態勢を持って聞かなければならないこ とを注意する b 分析 最初は簡単な図であるがために それほどの違いは現れず だいたい聞き 取ることができていた しかし 図が複雑になるにつれ 自分が聞いて思っ たことと実際に説明された図に開きが出てきたり 他の生徒と聞き取ったこ とが違ってきたりすることが出てくることで 聞き取る ということは 難しいことであるという意識が生まれてきたと感じられる 今後は 生徒に

も説明を担当させ 伝えること 聞いてもらうことの難しさも体験させるこ とができればと考える 4 まとめ 聞くこと に関しては さほど意識しなくても聞くことができているという錯 覚に陥りやすい しかし 聞く ということは 自分で意識を集中し かなり意 識して聞かない限りは成り立たないということを自覚してほしいという気持ちから 計画を立ててみた 3 年次になって半数以上が就職していく中で 企業訪問の折り 社会人になって一番大切なことは いかに他人の言うことを聞くことができるかと いうことだ というお話を伺ったことがあった しかも ただ聞くだけではなくて 傾聴する 話をよく聞いて自ら質問していくことが大切だ というお話であった 就職するにしても 進学するにしても これから望まれるのはいかにしっかりと他 人の話が聞くことができるかである 高校生のうちに この 聞くこと の訓練を しっかりとさせ 社会人になったときに困らないように また 円滑なコミュニケ ーションがとれるようにさせたいということがねらいであった 3 年間にわたる計 画を立ててしまったため ほんの一部しか実践してみることができなかったという ことと 果たしてこれで本当に生徒たちの 聞く認識 に変化がみられるのかは 全く未知の部分となってしまった 生徒たちは案外どのように聞かなければならな いかということをよく知っている だが 実践に結びつけることがなかなかできな い状態にあるのではないだろうか そこで 毎日毎日の授業の中で また 数々行 われる諸行事の折りに 聞くこと を絶えず意識させる 強制であれ 生徒たち の聞く意識を常に刺激し続けることで 自然と 聞く態度 が身に付いていってく れることが望ましい また 自分たちが考えている 聞くべき態度 が実践される ことで聞く状態が飛躍的によくなることも実感してほしい 自ら積極的に 訊くこ と ができるようになれば 相手から得るものも大きく そして 自分自身が 話 すこと にも繋がっていく 実践を通して いかに生徒たちにその実感を感じ取ら せることができるかが肝要だと思う また 聞くこと が主となった授業を行うとき 生徒の語彙力の問題が大きい ひらがなで聞くことはできても 漢字としてイメージとして言葉をとらえる力が不 足しているため 題材選びにも苦慮する 併せて漢字の能力や語彙力も高めていか なければならないと強く感じる まだまだ 解決していかなければならない問題が 山積みであるが 聞くこと に関する認識が少しでも向上することを期待しなが ら今後の指導を考えていきたい

参考文献 月刊国語教育 2005 5 別冊 生徒を引きつける言語活動開発マニュアル 東京法令出版株式会社 高梨敬一郎 社会人として必要な 聞く力 話す力 の高め方 こう書房 内山辰美 上手な聞き方が面白いほど身につく本 中経出版 宮崎聡子 上手な聞き方が身につくスキル あさ出版 上田俊宏 一年生 聞く力 の育て方 明治図書