気象台一口メモ :1 月掲載分 冬の地震災害に備える! 冬に地震が起きると 夏より被害が大きくなるといわれています 冬は 暖房などの火の使用によって火災が発生しやすいことや 積雪の影響で家屋の倒壊が発生しやすいことがあります また 路面の状況や吹雪などにより避難路の確保や移動に時間がかかることや ライフラインがストップした場合には 自宅や避難所 車の中などにおける寒さ対策が必要になるからです 今回は 冬に地震が発生した場合の備えについてお話します 1 雪への備え冬になると屋根には雪が積もっていますので 地震の揺れによる屋根からの落雪 雪の重みによる家の倒壊の危険性が高くなります また 崖などの急傾斜地では なだれが発生しやすくなるなど 冬は夏と比べて思わぬ危険が増えます 災害が発生した際に速やかに避難できるよう玄関先や避難路をこまめに除雪するなどの対策をしておくことが大切です 2 火災への備え冬は ストーブなどの暖房器具を使用しているため 夏と比べて火災発生の危険性が高くなります 火事が起きたときに初期消火が出来るように 日頃から消火活動の訓練をすることが大切です 最近の暖房器具は 振動を検知して自動的にガスや灯油の供給を止める機能が備わっていますので ご家庭の器具がきちんと動作するか 定期的に点検 確認しておくことも大切です 3 寒さへの備え地震によって電気や水道などのライフラインがストップし 暖房器具が使えなくなることが考えられます そのため 寒さをしのぐ準備が重要です 電気を使用しない暖房器具の準備 避難が必要となった場合の道中やその後の避難生活でも必要となりますので 防寒着はもちろんのこと防寒シート 毛布 使い捨てカイロを用意しておくことも大切です 災害はいつ起こるか予測は難しいですが 一人一人が日頃から準備をしておくことで被害を少なくすることは可能です 水や食料 寒さなどに備えるなど いざというときのために 出来ることから始めましょう 稚内地方気象台 ( 電話 :0162-23-2678) ホームページURL http://www.jma-net.go.jp/wakkanai/index.html
気象台一口メモ :2 月掲載分 気象に関する情報について! 気象庁は 大雪や風雪などによって災害が起こるおそれのあるときに 注意報 や 警報 さらに 特別警報 を発表して注意や警戒を呼びかけます 特別警報 警報 注意報は関係行政機関 北海道や市町村へ伝達され防災活動等に利用されるほか 市町村や報道機関を通じて地域住民の方々へ伝えられます 特別警報 警報 注意報はどんなときに発表される? 特別警報警報の発表基準をはるかに超える大雨や暴風などにより重大な災害の発生するおそれが著しく大きいとき 警報重大な災害の起こるおそれがあるとき 注意報気象現象によって災害が起こるおそれがあるとき 特別警報 警報 注意報の種類は? 特別警報大雪 暴風雪 波浪 高潮 暴風 大雨 警報大雪 暴風雪 波浪 高潮 暴風 大雨 洪水 注意報大雪 風雪 波浪 高潮 強風 大雨 洪水 濃霧 雷 乾燥 なだれ 着氷 着雪 霜 低温 融雪 気象情報とは? 警報や注意報に先立って (1-3 日前 ) 注意を喚起するとき あるいは警報や注意報の発表中に気象状況を解説したり さらなる警戒を呼びかけたりするときに 暴風雪に関する宗谷地方気象情報 記録的な大雨に関する宗谷地方気象情報 等のタイトルで気象情報を発表し 警報や注意報を補完します 気象台では 気象災害の防止 軽減 二次災害防止のために特別警報 警報 注意報 土砂災害警戒情報 竜巻注意情報 台風に関する情報など さまざまな防災気象情報を発表しています 発表している情報は気象台のホームページなどで確認できます 稚内地方気象台 ( 電話 :0162-23-2678) ホームページURL http://www.jma-net.go.jp/wakkanai/index.html
気象台一口メモ :3 月掲載分 天気予報で使う時間に関する用語について! 天気予報や注意報 警報など気象庁が発表する各種情報は 電話 ラジオによる音声を主体にしたもの テレビ FAX インターネットによる画像 文字を主体にしたものと多様化しています このように様々な形で提供される天気予報などが誰にでも正確に伝わるよう 気象庁では報道機関などのご意見を伺いながら 天気予報などに使う予報用語を定めています 気象庁が定めている予報用語については次の4つの観点から決めています 1 正確さ 情報が受け手に正確に伝わるように 2 平易さ 専門的な用語は最小限とし 誰にでも理解できるように 3 聞き取りやすさ 文字だけでなく 音声にしても意味を取り違えたりしないように 4 時代への適応 固定観念にとらわれずに 社会一般の言語感覚と遊離しないように 一部ではありますが用語について紹介します 年に関する用語の一例 平年値平均的な気候状態を表すときの用語で 気象庁では 30 年間の平均の値を使用しています また 値は 10 年ごとに更新されます ( 例日平均気温 日最高 日最低気温 降水量など ) 一日の時間細分の用語図の細分以外にも 昼頃正午の前後それぞれ 1 時間を合わせた 2 時間くらい 時間の経過などを表す用語 一時現象が連続的に起こり その現象の発現時期が予報期間の 1/4 未満のとき 時々現象が断続的に起こり その現象の発現期間の合計時間が予報期間の 1/2 未満のとき のち予報期間内の前と後ろで現象が異なるとき その変化を示すときに用いられる 気象庁の HP でも天気予報等で用いる用語を解説していますので 是非ご覧下さい 稚内地方気象台 ( 電話 :0162-23-2678) ホームページURL http://www.jma-net.go.jp/wakkanai/index.html
気象台一口メモ :4 月掲載分 春の気象災害融雪洪水となだれ 4 月になり冬の厳しい寒さがやわらぎ 徐々に気温が上昇する季節となってきました しかし 山間部や山沿いではまだ多くの雪が残っており なだれ や 融雪洪水 の発生が多い時期となりますので注意が必要です なだれとはなだれには 表層なだれ と 全層なだれ があり この時期は気温の上昇や降水により融けた水で滑りやすくなった地表面上を 積雪層全体が滑り落ちる 全層なだれ に注意が必要となります 雪の多い地域に住まわれている方はもちろん 登山やスキーなどのレジャーで多雪地域を訪れる方も最新の気象情報に留意し 雪崩が発生しやすい状況の時には 急な斜面や雪面に亀裂があるなど危険な場所には近づかないでください 気象庁では なだれが発生しやすい気象条件が予想されるときには なだれ注意報 を発表して注意を呼びかけています 融雪洪水とは 4 月 ~5 月頃に大雨が降った時 流域内の積雪が大量に融けて河川の水位や流量が異常に増大することで引き起こされる洪水を言います 気象庁では大雨や融雪などにより河川が増水し 災害が発生するおそれがあると予想したときに 洪水注意報 や 洪水警報 を発表しています この時期の河川は流れが速く水も冷たいので 暖かな天気のいい日であっても 川遊びなどで不用意に川に近づくのは危険です また 気象庁のホームページでは天気予報等で用いる用語を解説していますので 是非ご覧下さい 稚内地方気象台 ( 電話 :0162-23-2678) ホームページ URL http://www.jma-net.go.jp/wakkanai/index.html
気象台一口メモ :5 月掲載分 < 桜と生物の暦 ~ 春の訪れ ~ > 日差しは日に日に強さを増し 気温もあがり 野山に緑が芽吹くさわやかな季節となりました この時期の宗谷地方は 夏や秋に比べて降水量は少なく 太陽が一番多く顔を出す時期となります このころになると さくら や たんぽぽ などが開花し 様々なもので春の訪れを感じることができます 稚内地方気象台では 全国の気象官署で統一した基準によりさくら たんぽぽの開花した日などの植物季節観測や うぐいすの鳴き声を初めて聞いた日などの動物季節観測を行っています また ある季節にだけ現れ その季節を特徴づける大気 地面などの現象 ( 初霜 初雪 初氷 ) を季節現象として観測しています観測された結果は 季節の遅れ進みや 気候の違いなど総合的な気象状況の推移を把握するのに用いられる他 新聞やテレビ等により生活情報のひとつとして利用されています ここでは主な観測種目について その観測方法等を紹介します 生物季節観測 うぐいすの初鳴日 ( 稚内の平均 4 月 29 日 ) うぐいすがはじめて鳴いたのを聞いた日 たんぽぽ開花 ( 稚内の平均 5 月 9 日 ) 気象台の付近でたんぽぽが2~3 輪咲いた日 さくら開花 ( 稚内の平均 5 月 14 日 ) 天北緑地公園のさくらの標本木で5~6 輪以上咲いた日 さくら満開 ( 稚内の平均 5 月 17 日 ) 標本木で80% 以上の花が咲いた日 さくらの標本木は稚内では えぞやまざくら です 季節現象 結氷終日 ( 稚内の平均 4 月 25 日 ) 水が凍るのを 最後に観測した日 雪の終日 ( 稚内の平均 5 月 2 日 ) 最後に雪が降った日 霜の終日 ( 稚内の平均 5 月 4 日 ) 最後に霜が降りた日 ( 霜柱とは違うので注意 ) 稚内地方気象台ホームページアドレス http://www.jma-net.go.jp/wakkanai/ 問い合わせ先
気象台一口メモ :6 月掲載分 < 山の天気は変わりやすいので注意 > 利尻山に登山を楽しまれる方が多数いらっしゃるようです 国有種の高山植物が豊富で この山だけに咲く高山植物もあるそうです 高山植物を見ながらの山登りも楽しいですね 楽しく山登りをするためにも 事前に登山日の天気を確認し 安全で楽しい登山をお勧めします 麓は夏の暑さでも 山頂付近では 気温が10 以下になることもありますので 暖かい服装が必要です また 山の天気は変わりやすい と言われるように麓から見上げるといつの間にか山頂に雲がある そんな風景を見たことがあると思います 山では 斜面に沿って風が上がったり下がったりすることがあります 平地からの湿った風が山にぶつかると 風は山をかけ上り その風が山頂付近で冷えると雲を作り 雨を降らせたりします 反対に 上空から風が吹きおりると 雲はできづらく 良い天気になります このことから 風が変わると晴天の山頂付近に雲ができて 天気がガラッと変わってしまうことから 山の天気は変わりやすい と言われています ホームページ http://www.jma-net.go.jp/wakkanai/
気象台一口メモ :7 月掲載分 < いつの間にか熱中症にならないために > 暑い季節になると熱中症への注意が必要です 北海道は東京と比べ あまり暑くならないから大丈夫 と思っている方もいると思いますが 北海道でも4 月からすでに熱中症による救急搬送が数件あります 外気温や体温 湿度などの条件が揃うと北海道でも熱中症の危険が伴います 熱中症になりにくくするためには 暑さに体を慣らす 暑熱順化 が良いらしく 昔はエアコンなども一般家庭には少なかったので 体がその季節に順応して行くことで 熱中症になりにくい体に出来ていたようですが 軽い運動で時々汗をかいたり半身浴で汗をかくだけでも効果的だそうで 発汗後はもちろん日中や夜間でも適切な水分補給を忘れずに行うことが重要です 熱中症対策として 気象庁ホームページでは気温の分布を図で表示した 最高 最低気温分布予想 をご利用いただけます また 毎日の天気予報では朝 5 時に当日日中の最高気温 11 時に当日日中の最高気温と翌日朝の最低気温 17 時に翌日日中の最高気温と翌日朝の最低気温を発表しています 外出の際や就寝される前にご覧いただけると 熱中症予防へのお手伝いができると思っています 気象庁 熱中症への注意 のホームページのアドレスは下記のとおりです http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/netsu.html お問い合わせ先 ( 月 ~ 金曜日 )
気象台一口メモ :8 月掲載分 < 特別警報 についてご存知ですか > 気象庁は 平成 25 年 8 月 30 日から 特別警報 の運用を開始しました 特別警報 は 警報 の発表基準をはるかに超える数十年に一度の現象が起こると予想される場合に発表し 対象地域の住民の方々に対して最大限の警戒を呼びかけるものです 特別警報が発表されたときは 経験したことのないような大雨や暴風など 異常な現象が起きる状況であるため ただちにお住まいの市町村の避難情報に従うなど 適切な行動をとることが重要です 仮にこの数十年間 災害発生の経験がない地域でも油断は禁物です まずは決して慌てずに周囲の状況に注意し お住まいの市町村から避難勧告などが発令されている場合には ただちに従ってください 避難しようとしたときに 大雨や暴風のために屋外を移動することがかえって命に危険を及ぼす状況となっており やむを得ず自宅などに留まる場合には 二階などのより安全な場所に退避するなど 命を守るため 最善を尽くしてください 既に避難を完了している場合も油断しないでください 特別警報が発表されないからといって安心することは禁物です 大雨等においては 時間を追って段階的に発表される気象情報 注意報 警報を活用して 早め早めの行動をとることが大切です 政府広報オンライン 特別警報 のホームページはこちらです http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201307/4.html お問い合わせ先 ( 月 ~ 金曜日 )
気象台一口メモ :9 月掲載分 < 防災週間 > 9 月 1 日は防災の日です これは大正 12 年 (1923 年 )9 月 1 日に発生した関東大震災に由来し 昭和 34 年 (1959 年 )9 月下旬に来襲した伊勢湾台風をきっかけとして 翌年 制定されました 昭和 57 年からは防災の日を含む1 週間 (8 月 30 日 ~9 月 5 日 ) を 防災週間 と定め 台風 豪雨 豪雪 洪水 高潮 地震 津波等の災害への備えについて考える機会として 自治体等で防災訓練などが催されることも多いです 自然災害は 時として 想像を超える力で襲ってきます 災害による被害を出来るだけ少なくするためには 一人ひとりが自ら取り組む 自助 地域や身近にいる人同士が助け合って取り組む 共助 国や自治体などが取り組む 公助 が重要だと言われています その中でも基本となるのは 自助 一人ひとりが 自分の身は自分で守る ことです 自助 があっての 共助 で まず 自分が無事であることが最も重要です 防災週間 には 家族や学校 職場で もしものとき のことを相談し 避難場所や連絡方法 備えて置く物などについて 確認しておくと安心です お問い合わせ先 ( 月 ~ 金曜日 ) < 参考資料 > この資料は一口メモに掲載しません 平成 23 年 (2011 年 ) 東北地方太平洋沖地震 ( 東日本大震災 ) http://www.jma.go.jp/jma/menu/jishin-portal.html 平成 28 年 (2016 年 ) 熊本地震 http://www.jma.go.jp/jma/press/1604/15e/201604151030.html 気象庁 過去の地震津波災害 http://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/higai/higai-1995.html 気象庁が命名した気象及び地震火山現象 http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/meimei/meimei2.html 内閣府 防災の日 及び 防災週間 について http://www.bousai.go.jp/kyoiku/week/bousaiweek.html
気象台一口メモ :10 月掲載分 < 発達した低気圧による暴風に警戒を > 晴天の日が多い秋は 屋外でのレジャーに最適な季節です しかし 秋は春と同様に 日本付近で急速に発達した低気圧によって 台風並みの暴風や海岸では高波となることもあるので お出かけの際には十分な注意が必要です このような激しい現象の発生要因は 日本付近に北から入り込んでくる冷たい空気と南から流れ込む暖かい空気がぶつかりあって上昇気流が生まれることで 温帯低気圧が急速に発達するためです 台風の場合は 台風の中心が近づくと急激に風が強まりますが 発達した温帯低気圧は低気圧の中心から離れたところでも風が強く吹くため 被害の範囲が広がりやすいという特徴があります 暴風に関する気象情報 が発表されたら その後発表される 強風注意報 や 暴風警報 に注意し 特に天気の急な崩れが予想されるときには外出を控えて暴風に備えるなど 台風と同じように警戒してください 注 : 灰色の領域は平均風速 25m/s 以上の暴風域を示す お問い合わせ先 ( 月 ~ 金曜日 )
気象台一口メモ :11 月掲載分 <11 月 4 日に緊急地震速報の訓練を行います > 陰暦で11 月は霜月とされ 霜が降りて寒い屋外より 暖かい家の中が一番と思ってしまいます そんな 寒い冬でも 暑い夏でも突然やってくるのが地震です 前触れも無く やって来る地震に右往左往しないためにも 日ごろの心構えと訓練が冷静な行動を身に付ける良い方法だと思っています 例年 11 月 5 日の津波防災の日 ( 世界津波の日 ) に緊急地震速報の訓練を行っていますが 本年度は土曜日にあたるため より多くの機関や団体等が参加出来るよう11 月 4 日 ( 金 ) に実施することとなりました 緊急地震速報の全国的な訓練は年 2 回実施しており 毎年 第 2 回目の訓練は 国の機関や地方公共団体のほか 学校 民間企業等や個人にも幅広く呼び掛けておりますが テレビやラジオ 携帯電話 ( 緊急速報メール / エリアメール ) では 訓練用の緊急地震速報は放送又は報知されませんので 個人が訓練を実施する場合は 気象庁ホームページにテレビで放送される場面を想定した訓練用動画を公開しています これを利用した緊急地震速報の行動訓練を実施してみてはいかがでしょうか 11 月 4 日の緊急地震速報の訓練資料 気象庁ホームページ http://www.jma.go.jp/jma/press/1609/20a/eewkunren1611.html 11 月 4 日に緊急地震速報の訓練を行います - 緊急地震速報を見聞きした際の行動訓練 - 資料全文 ( 内閣府 ( 防災担当 ) 消防庁 気象庁) http://www.jma.go.jp/jma/press/1609/20a/eewkunren1611.pdf 11 月 4 日に緊急地震速報の訓練を行います - 緊急地震速報を見聞きした際の行動訓練 - 気象庁ホームページ http://www.data.jma.go.jp/svd/eew/data/nc/kunren/2016/02/kunren.html 緊急地震速報の訓練 ( 平成 28 年 11 月 4 日 ) パンフレット 11 月 4 日 ( 金 ) は緊急地震速報の訓練に参加しましょう! http://www.data.jma.go.jp/svd/eew/data/nc/kunren/2016/02/annai.pdf シェイクアウト訓練 http://www.shakeout.jp/ 効果的な防災訓練と防災啓発提唱会議ホームページ お問い合わせ先 ( 月 ~ 金曜日 )
気象台一口メモ :12 月掲載分 < 流氷の影響もあります > 10 月 7 日に稚内で初雪が観測され 全国で今年最初の発表となりました この日は 稚内上空に 12 月上旬並みの寒気が流れ込み 平年よりも 15 日早く また 昨年より 18 日も早い初雪となりました 因みに 昨冬は 10 月 13 日に旭川で観測した初雪が全国で最初でした 流氷は 12 月の初めシベリア大陸の沿岸で生まれ およそ1ヵ月半をかけて北海道のオホーツク海沿岸近くまでやってきます その頃になると沿岸も凍り始め オホーツク海沿岸は氷に閉ざされるのです 稚内の流氷初日 ( 流氷が気象台から始めて見えた日 ) の平年は 2 月 13 日です 流氷がオホーツク海をもっとも広く覆うのは 3 月の中頃で その面積は北海道の約 15 倍の広さになります オホーツク海が流氷に覆われると白い陸地が大きく広がったのと同じ状態になり 海から立ち昇る水蒸気の量が減って雲が発生しにくくなることや 太陽からの熱を吸収しにくくなることなども手伝って 晴れて放射冷却現象が発生し より気温が下がりやすくなります 流氷域や北海道の内陸には強い冷気による小さな高気圧が発生しやすくなるため オホーツク海側ばかりでなく 帯広や札幌など各地の冬の寒さが一層厳しくなり 日本海側の雪の降り方など 北海道全体の天候にも影響を与えます お問い合わせ先 ( 月 ~ 金曜日 )