購入者事例 VMware は EMC Avamar の重複除外機能によってネットワークの利用率とバックアップ パフォーマンスを向上させました Laura DuBois IDC の見解 Global Headquarters: 5 Speen Street Framingham, MA 01701 USA P.508.872.8200 F.508.935.4015 www.idc.com 物理的に制約のあるデータセンター環境の中で 重複除外テクノロジーは ストレージ最適化とデータセンター設置面積の面で大幅な削減を生み出しています また一方で 重複除外へのクライアント側のアプローチでは ネットワーク帯域幅の利用率の向上と短縮されたバックアップ ウィンドウによって さらに多くのメリットを生み出すことができます サーバの仮想化を利用したり 遠隔地の支店データを保護している企業にとって クライアント側アプローチのメリットは バックアップ ウィンドウやネットワーク I/O の削減 リモート オフィスでのローカル バックアップとテープ インフラストラクチャの廃止 および輻輳する WAN リンクの負荷の軽減です この IDC 購入者事例では 次の内容をご紹介します VMware 社内でのクライアント側重複除外テクノロジーのメリットの調査 VMware データセンター内での EMC Avamar 実装の検討 VMware のリモート オフィスや支店内での重複除外テクノロジーの利用についての将来計画の明確化 この購入者事例の内容 この IDC 購入者事例は VMware 社の IT アーキテクトである Chanh Chi 氏と Technical Operations 部門のマネージャである Michael Pate 氏へのインタビューに基づいており 同社のクライアント側重複除外の利用についてお聞きしたものです VMware 社は 2007 年に社内のインフラストラクチャ全体の 300 を超える物理システムと仮想システムの保護およびリカバリの手段として Avamar のクライアント側重複除外とレプリケーション製品を評価して導入しました このドキュメントでは VMware の Avamar テクノロジーの実装を調査し 同社の課題と評価要件の協議についても検討します VMware の結論を取り上げ また 将来の実装計画をまとめています エンド ユーザーは この情報を使用して クライアント側重複除外テクノロジーが自社環境に適用可能であるかと Avamar ソリューション セットを使用するとどのようなメリットが期待できるのかを評価できます ファイリング情報 : July 2009 IDC 番号 219203, Volume: 1 Storage Software: 購入者事例
状況の概要 組織の概要 VMware(NYSE:VMW) は デスクトップからデータセンターに至るまで 仮想化ソリューションをリードする地位を確立しています 企業は コストの軽減 ビジネス継続性の確保 セキュリティの強化 環境保護について VMware に依存しています 同社は 2008 年時点で 19 億ドルの収益 130,000 社以上の顧客 22,000 以上のパートナーを有している 成長の速いソフトウェア企業であり EMC コーポレーションが株式の過半数を所有しています VMware 全体の IT 環境では 数百もの Windows と Linux の物理サーバおよび仮想サーバが Microsoft Exchange Microsoft SQL Oracle などのアプリケーションの他に ディレクトリ サーバ ファイル サーバ プリント サーバが稼働しています 同社には 物理サーバと仮想サーバすべてにわたって 約 50 TB のデータがあります IT グループは 6,000 名を超えるユーザーをサポートしています Chi 氏と Pate 氏は VMware IT 部門の一員として VMware の課題 新しいバックアップ テクノロジーの評価 および Avamar を使用した実装結果を提供しました Chi 氏は IT アーキテクトとしての役割と 前職がバックアップ管理者であったことから 社内のバックアップとリカバリの課題に対処するためのアーキテクチャ面での新しい方向性と戦略の構築に貢献しました 課題とソリューション VMware の IT 部門はいくつかの課題に直面していました インフラストラクチャの成長につれて 既存のデータセンターは物理的にスペースが足りなくなっていました IT 部門の既存の環境は 物理テープと CIFS に接続された Data Domain 重複除外アプライアンスの両方へのバックアップに EMC NetWorker を利用しており これを実装したのは 200 の物理テープの毎週の使用 ( とオフサイトでの取り外し ) の手間を省くためでした また 災害復旧用サイトである 米国カリフォルニア州パロアルトにある Savvis コロケーション データセンターにもレプリケートしていました 明らかに必要だったのは より大規模で安定し 環境に配慮した効率の良いデータセンターでした しかし 現在と将来のデータ保護のニーズを満たすソリューションも必要としていたので 現在のバックアップ戦略を再度評価し その環境を再度構築することにしました バックアップ環境の評価時に VMware の IT 部門は 同社が深刻なネットワーク ボトルネックに直面していることを発見しました 当然のことながら 同社は利用可能なサーバを統合して最大限に活用するために VMware を利用しています VMware は 95% 以上仮想化されており 仮想マシンのゲスト システムは物理サーバ上で基盤となる同一の物理ネットワーク インタフェースを共有していました VMware の既存のバックアップ方法は 24 時間 365 日のバックアップ ウィンドウで利用可能なネットワークを 100% 使用しており これが深刻なバックアップ ボトルネックを生み出していました 保護対象のデータが多すぎることと バックアップ ウィンドウの短縮によって IT 部門は各クライアントの 1 週間に 1 回のフル バックアップを調整し よくても週の残りの日に増分バックアップを行う状態にありました Chi 氏は データが増えていくことを考えると このアプローチを今後も行うことはできないと思っていました といいます VMware は 2006 年 (EMC の買収前 ) に 同社のバックアップの課題に対処する 3 つの選択肢を検討しました まず検討したのは 同社の仮想化環境に対応す 2 #219203 2009 IDC
る新しい重複除外対応アプリケーションでバックアップ環境を増やすことでした また バックアップ環境に EMC Disk Library ソリューションを利用することも検討しました しかし 最重要問題は社内の仮想化環境におけるバックアップ ウィンドウとネットワーク輻輳の縮小であったため 主にクライアント側の重複除外ソリューションに重点を置き Symantec NetBackup PureDisk と EMC Avamar を評価しました 当時 Symantec NetBackup PureDisk は VMware がクライアント環境に持っていた Oracle Server や NAS ファイラーなどのすべてのクライアントをサポートしていなかったため このソリューションは除外されました VMware の IT チームは 3 種類のアップグレード シナリオ すなわち EMC NetWorker のテープへのバックアップ EMC NetWorker の Data Domain 重複除外アプライアンスへのバックアップ EMC Avamar の汎用ディスクへのバックアップのパフォーマンスをすべて比較して オンサイトでのコンセプトの証明を行いました IT チームは Avamar 評価ユニットを要求し 約 2 か月間 社内の環境で Avamar をテストしました 合計で約半テラバイトのデータになる同一の 12 台の Windows および Linux のファイル サーバのバックアップと 1 台の Exchange バックアップから結果を比較して いくつかのテストを実施しました このテストによって 低速のネットワーク接続上で動作していても Avamar のバックアップ パフォーマンスが他のソリューションよりもはるかに優れていることが明らかになりました 重複除外率はさまざまでしたが ほとんどのクライアントの最初のバックアップで 平均で 3:1 の最適化率が確認できました Windows ファイル システムのクライアントの中には その後のバックアップで 500:1 もの最適化率になるものもありました と Chi 氏は述べています 結果 コンセプトの証明テストの強力な結果を得て VMware は Avamar 製品を購入し 2007 年 12 月に導入しました その時点では VMware は EMC の傘下でしたが Avamar の導入は VMware の IPO 後に行われたので VMware は Avamar を購入する必要がありました 新しい本番データセンターはカリフォルニア州サンタクララに置かれ 2007 年の年末に稼働を始めました 私たちが Avamar を選ぶ決め手になった機能はリモート レプリケーションでした この機能によって 私たちは新しい本番データセンターと DR データセンターとの間でバックアップ データのレプリケートを テープを扱うことなく実施できました と Chi 氏は述べています VMware はそれぞれ 12 データ ノードで構成される 2 つの Avamar システムを購入しました EMC プロフェッショナル サービスは VMwave の Avamar 設定を支援し 作業は 2 日ほどで終了しました 1 つの Avamar システムはカリフォルニア州パロアルトにあり データは 2 つの Avamar システム間で毎日双方向でレプリケートされています VMware は それぞれの Avamar グリッド に 12 データ ノードを置くことから開始しており 1 番目のグリッドは約 12 TB のプライマリ データを保護し 2 番目のグリッドはプライマリ データの約 7 TB を保護しています 両方のグリッドで Avamar ソリューションは 300 を超える仮想および物理ファイル サーバ システムを保護しています EMC NetWorker は決まった場所に配置され テープへの直接の EMC Celerra ファイラーのバックアップを行い 既存の Data Domain デバイスへの Exchange 環境のバックアップを行っています オンラインになるクライアントの数が多くなるにつれ VMware の IT 部門は 1 グリッド 16 TB の容量を持つように グリッドごとにさらに 4 つのストレージ ノードを追加し 32 TB の容量のより高密度のグリッドを購入しました 2009 IDC #219203 3
仮想マシン バックアップ VMware は 各 VM ゲスト内に Avamar ソフトウェア エージェントを導入し また さらなる保護を必要とする一部のクライアントのために VCB(VMware Consolidated Backup) 環境に Avamar を導入しています どの場合でも Avamar は高速フル バックアップを毎日提供しています バックアップ ウィンドウ 360 のクライアントのうちの 50% は 最初の 10 分で毎日のフル バックアップを終了しています 1 時間後に残っているのは数台のみです と Chi 氏は言います Avamar を実装する前 バックアップは 1 日いっぱいまたはそれ以上かかっていました バックアップ パフォーマンス それぞれに 415 GB のデータがある 12 の LUN を備えた 1 台の仮想クライアントでは NetWorker でのバックアップは 1 週間かかりました 現在 5 TB と 4,000~5,000 万ファイルの Avamar バックアップにかかる時間は約 11 時間です ネットワーク パフォーマンス 全体として 夜に約 18 TB のバックアップを行い ネットワークには 200 GB のトラフィックがあります これは 従来のバックアップで必要だったネットワーク帯域幅の約 1% を利用しています リカバリ パフォーマンス Avamar を使用したデータのリカバリは 以前のソリューションよりも大幅に簡単で高速に実施できます 破損またはユーザー エラーによる個別ファイルのリカバリを提供することは 以前は 200 KB のファイルでも 2 3 時間待つことを意味していました Avamar では 基本的にはリカバリは開始直後に完了しています データがクライアントでリハイドレートされると 8 GB のファイルがちょうど 30 秒でリストアされます と Chi 氏は語っています ユーザー インタフェース Avamar のユーザー インタフェースは非常に直感的であり 実際のバックアップ経験は必要なく 多くの IT 担当者のバックアップ作業の負担が軽減されます たとえば リリース エンジニアリング チームは ソース コードのバックアップとリカバリを自分たちで行うことができるのです と Chi 氏は述べています 現在 VMware はディスク ベースの Avamar システムで約 30 日のバックアップを保持しており 長期保存と最後の手段のための 3 番目のコピーとしてテープへの週ごとのバックアップ ダンプを行っています 将来の計画 先週 Avamar の容量を 2 倍にしました 当社のリモートの R&D サイトとエンジニアリング サイトを国際的にバックアップするために 52 TB の Avamar を購入しました ワシントン州にある新しいデータセンターにグリッドを配置したので 10 か所のリモート オフィスと支店のバックアップを行います と Pate 氏は語っています VMware は より規模の大きいデータセンターへのバックアップのために Avamar ローカル ソフトウェア エージェントに依存するようになるだろう ここで Avamar ソリューションは 大規模な地域データセンターにつながる制限された WAN リンクの取り扱いを支援しています このアプローチによって VMware は 大規模なデータセンター内でリモート サイトにあるプライマリ ファイル サーバを Avamar データ ストア グリッドにバックアップし リモートの支店でのテープ チェンジャの使用を止め また 四半期で約 1,000 個のテープの費用をなくすことができました 4 #219203 2009 IDC
基本ガイド エンド ユーザーへのアドバイス エンド ユーザーは次の推奨事項に従い 自社の環境におけるデータ重複除外テクノロジーの潜在的なメリットを評価してください すべての重複除外が同じではない バックアップ ソフトウェア内 バックアップ アプリケーション上など 重複除外テクノロジーを使用できる場所はいくつかあります ユーザーは解決しようとしている主な問題の要点をまとめ それらの課題を 効果を提供するのに最も適した重複除外アプローチに関連づけてください コンセプトの証明テストが必要 重複除外は今日では根強い需要があり 重複除外を提供すると主張するテクノロジーを多くのサプライヤが提供しています しかし IDC は コンセプトの証明を行ってみると 重複除外ソリューションのいくつかは宣伝どおりには機能しないことを発見しました バックアップを計画している実際のデータでのテスト 重複除外率は バックアップされるデータのタイプによって大きく異なります 重複除外がうまくいくデータもあれば それほどでもないデータの種類もあります このドキュメントで概説している実世界での重複除外率と コンセプトの証明で取得した重複除外率を理解すると 重複除外テクノロジーを本番で使用しても驚かないで済みます 他の最適化作業負荷も考慮する 圧縮や重複除外などの最適化テクノロジーは データ保護にディスクを使用する際のコストを軽減し ディスクにより長い期間より多くのバックアップを置くことができます 企業は 圧縮と重複除外 ( および暗号化 ) を補完的なものとし テクノロジー メリット最適化の提供を達成するために正しい順序で実施する必要があります 詳細情報 関連する調査 Worldwide Storage Software 2009 2013 Forecast:Quest for Efficiency Driving Investments in Storage Software(IDC 番号 217529 2009 年 3 月 ) Worldwide Data Protection and Recovery Software 2007 Vendor Shares:Market Rebounds(IDC 番号 213320 2008 年 7 月 ) 2009 IDC #219203 5
著作権表示 この IDC 調査ドキュメントは IDC の継続的な情報サービスの一部として発表されたものであり 書面による調査 アナリストの協議 テレブリーフィング コンファレンスを提供します IDC 刊行物の定期購読とコンサルティング サービスの詳細については www.idc.com をご参照ください 世界各地の IDC オフィスの一覧については www.idc.com/offices をご参照ください IDC サービスの購入または追加コピーや Web 著作権の情報に関連するこのドキュメントの価格適用の情報については IDC Hotline ( 800.343.4952 内線 :7988 または +1.508.988.7988) または sales@idc.com にお問い合わせください Copyright 2009 IDC. 許可なしに複製することは禁じられています All rights reserved. 6 #219203 2009 IDC